JP2010021020A - 鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法及び装置 - Google Patents

鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鉛蓄電池用極板の格子体材料と活物質とを効率よく、かつ活物質の粒径を十分に小さくした状態で分離することができる格子体材料・活物質分離回収方法を提供する。
【解決手段】鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板11として衝撃式の破砕機10に投入し、破砕機10により被処理極板11に衝撃を与えることにより、被処理極板11を破砕して、被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離回収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板から格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法及びこの方法を実施する回収装置に関するものである。
鉛蓄電池用極板は、特許文献1に示されているように、鉛または鉛合金からなる格子体に、酸化鉛を主成分とする活物質を塗着した後、熟成、乾燥させることにより製造される。
鉛蓄電池用極板の製造工程では、格子体の変形、活物質の充填不足などの種々の要因で後の工程に送ることができない仕損品が発生することがある。熟成、乾燥工程よりも前の工程で発生した仕損品は、活物質が乾燥されていないため、水洗いなどの方法により容易に活物質を格子体から分離して、格子体を回収することができる。回収した格子体は溶解することにより格子体の原材料として再利用することができる。
しかしながら、熟成、乾燥工程を経た後の極板は、活物質が格子体に強固に固着されているため、水洗いで活物質を格子体から分離することは困難である。
そこで、特許文献1に示されているように、被処理極板を間に挟んで一方向に移動させながら圧延する対の圧延ローラを備えた圧延機構を複数台並べて配置した構造を有するローラ式の破砕機を用いて、圧延機構により被処理極板を一方向に移動させながら多段階に圧延することにより、被処理極板を破砕して、被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離する方法が提案された。
図5(A),(B)は、既提案の方法で用いるローラ式破砕機の構成を示している。この破砕機においては、水平方向に並べて配置された駆動ローラ1及び従動ローラ2と、従動ローラ2を駆動ローラ1側に押圧するバネ3とにより、被処理極板4を圧延する圧延機構5が構成されている。図示の例では圧延機構5が4台設けられて、これら4台の圧延機構5が垂直方向に沿って4段に並べて配置され、最上段に配置された圧延機構5の駆動ローラ1が図示しない駆動源により回転駆動される。隣り合う圧延機構の駆動ローラ1同士がチェーンスプロケット機構6により連結され、前段側に配置された圧延機構の駆動ローラ1の回転が順次後段側の圧延機構の駆動ローラに伝達されるようになっている。この破砕機においては、後段側に配置された圧延機構の駆動ローラ1の周速が前段の圧延機構の駆動ローラ1の周速よりも一定割合で速くなるように、一連のチェーンスプロケット機構6のスプロケットの歯数が設定され、被処理極板4が隣り合う圧延機構間で引っ張られながら圧延されることにより、被処理極板が破砕されるとともに、格子体材料と活物質とが分離される。
特開2008−130439号公報
図5に示した圧延装置を用いて被処理極板を格子体材料と活物質とに分離する処理を行った場合には、処理に要する時間が長くかかる上に、極板4を一枚ずつ圧延装置に供給する必要があるため、作業能率が悪いという問題があった。
また図5に示した圧延装置を用いた場合には、回収される活物質の粒径が大きくなるのを避けられないため、活物質を再利用するためには、回収した活物質を更に破砕する処理を行う必要があり、面倒であった。
更に図5に示した圧延装置では、各圧延機構5の駆動ローラ1と従動ローラ2との間に通すことができる極板の厚みが、従動ローラ2のストローク以下に制限されるため、処理できる極板の厚さが制限されるという問題があった。
更に図5に示した圧延装置を用いた場合には、上下の圧延機構5,5間を通過する被処理極板4の寸法が上下方向に隣り合う圧延機構5,5のローラ間のピッチよりも小さいと、被処理極板を引き延そうとする力が働かないため、格子体材料と活物質との分離を効率よく行わせることができないという問題もあった。
格子体材料と活物質とを分離する必要がある極板は、極板の製造過程で生じた仕損品であるため、反っていたり、折れていたりすることがあるが、図5に示した破砕機で破砕することができる極板は、各圧延機構のローラ間を通し得る、フラットなものである必要があるため、図5に示したローラ式の破砕機を用いる方法によった場合には、反っていたり、折れたりしている極板を処理することができないという問題があった。
本発明の目的は、極板の寸法や形状の制約を受けること無く、極板を構成している格子体材料と活物質とを効率よく、かつ活物質の粒径を小さくした状態で分離することができるようにした鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法及びこの方法を実施するために用いる分離回収装置を提供することにある。
本発明は、鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板として、該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法に係わるものである。
本発明においては、被処理極板を衝撃式の破砕機に供給して該破砕機内で被処理極板に衝撃を与えることにより被処理極板の破砕と格子体材料と活物質との分離を行わせるとともに、分離した活物質を破砕機内で与えられる衝撃により細粒化して回収する。
上記のように被処理極板に衝撃を与えることにより、被処理極板を構成していた格子体材料と活物質とを分離するようにすると、圧延による場合に比べて処理に要する時間を短縮することができ、また一度に複数枚の被処理極板を投入して処理することも可能であるため、作業能率を向上させることができる。
また上記のように、被処理極板に衝撃を与えることにより被処理極板を破砕して格子体材料と活物質とを分離するとともに、分離した活物質に衝撃を与えて該活物質を破砕するようにすると、従来の方法による場合よりも更に細かい粒子の状態まで活物質が破砕されるため、活物質を再利用する際に、回収した活物質を更に破砕する処理を行う必要がなくなるか、または必要があったとしても、再処理を簡単にすることができる。
更に、被処理極板に衝撃を与えることにより格子体材料と活物質とを分離するようにすると、圧延ローラの間に被処理極板を通す必要がないため、極板の形状や寸法の制約を受けずに処理を行うことができる。
本発明の好ましい態様では、水平向に伸びる回転軸を中心に回転するように設けられた回転体の外周に打撃板を固定した構成を有して被処理極板が外周に供給されるロータと、ロータの上方または斜め上方に配置されてロータの打撃板により跳ね飛ばされた被処理極板または該被処理極板から分離された格子体材料及び活物質をロータ側に跳ね返す少なくとも一つの衝突板と、ロータを回転駆動する回転駆動装置とを備えた衝撃式の破砕機を用意して、被処理極板を破砕機のロータの外周に供給し、被処理極板を打撃板及び衝突板に衝突させて被処理極板に衝撃を与えることにより被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離するとともに、分離した活物質を破砕機内で打撃板及び衝突板に繰り返し衝突させることにより細粒化して回収する。
上記の破砕機は、一つのロータと少なくとも一つの衝突板とロータを回転させる回転駆動装置とにより構成できるため、処理に用いる装置の構成を簡単にすることができる。また上記の破砕機によれば、格子体から分離させられた活物質が打撃板及び衝突板に繰り返し衝突して破砕されるため、分離した活物質を細かい粒子の状態にまで破砕することができ、活物質の殆どを粒径が十分に小さい状態で回収してその再利用を容易にすることができる。
上記の破砕機は、極板を破砕するだけでなく、分離された活物質を更に破砕する目的でも使用することができるため、格子体材料と活物質とを分離する過程で再利用に適した粒径にまで破砕されなかった活物質の粒子を、上記破砕機に再度投入することにより、細かい粒子に確実に破砕することができる。そのため、活物質を破砕する破砕機を別途用意する必要性を無くして、極板の再利用を図るための設備のコストの低減を図ることができる。
本発明はまた、鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板として、該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置に適用される。
本発明に係わる格子体材料・活物質分離回収装置は、被処理極板に衝撃を与えることにより被処理極板を破砕するとともに該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離する衝撃式の破砕機と、破砕機により分離された格子体材料と活物質とを篩い分ける篩とを備えた構成とすることができる。この場合破砕機は、分離した活物質に更に衝撃を与えて該活物質を細粒化するように構成される。
本発明の好ましい態様では、上記破砕機が、被処理極板が投入される投入口を上部に有し、排出口を下部に有するケースと、水平方向に伸びる回転軸を有する回転体の外周に該回転体の軸線方向に伸びる打撃板を複数個周方向に間隔をあけて固定した構成を有して、ケース内の投入口に臨む位置に回転自在に配置されたロータと、ロータの上方または斜め上方にロータの回転を妨げないように配置されて、ロータの打撃板により跳ね飛ばされた被処理極板及び該被処理極板から分離された格子体材料及び活物質をロータ側に跳ね返す少なくとも1つの衝突板と、ロータを回転駆動する回転駆動装置とを備えて、ケースの投入口からロータの外周に向けて供給された被処理極板を打撃板及び衝突板に衝突させることにより破砕して、活物質及び格子体材料とに分離するとともに、分離した活物質をケース内で打撃板及び衝突板に繰り返し衝突させることにより細粒化するように構成される。
上記のように破砕機を構成すると、極板の破砕を短時間で行わせることができ、またロータ及び衝突板の機械的強度を十分に高くし、回転駆動装置の出力を十分に大きく設定しておくことにより、一度に複数枚の極板を投入することもできるため、格子体と活物質の分離処理を能率よく行わせることができる。また上記の破砕機は極板の破砕だけでなく、分離された活物質を更に細かく破砕する処理にも用いることができる。
上記衝突板は回転体の軸線方向のほぼ全長に亘って伸びるように設けられていることが望ましい。
本発明の好ましい態様では、上記衝突板が複数設けられて、該複数の衝突板がロータの周方向に並べて配置される。
上記のように、衝突板を複数設けておくと、ロータの打撃板で跳ね上げられた極板または打撃板で跳ね返された極板の破片を衝突板に複数回衝突させることができるため、格子体材料と活物質との分離作業の効率を高めることができる。
本発明の好ましい態様では、各衝突板が、回転体の軸線と直交する平面に沿って水平方向に対して傾斜した状態でケースに対して回動自在に支持されて、ケースをスライド自在に貫通したロッドの先端に結合されている。また該ロッドを介して衝突板をロータ側に付勢するバネが設けられ、衝突板に設定値以上の力が加わった際に該衝突板がバネの付勢力に抗してロータから離れる側に回動し得るように構成されている。
上記のように衝突板をケースに対して回動自在に支持すると共に、ケースをスライド自在に貫通したロッドの先端に結合して、ロッドをバネで付勢することにより、衝突板をロータ側に付勢しておくと、衝突板に過大な力が加わった際に衝突板をバネの付勢力に抗してロータから離れる側に回動させる(逃がす)ことができるため、ロータと衝突板との間に被処理物(被処理極板、該極板から分離した格子体材料及び活物質)が食い込んでロータがロックしたり、衝突板が破損したりするのを防ぐことができる。
本発明の好ましい態様では、衝突板が2個設けられて、一方の衝突板がロータの上方に配置され、他方の衝突板がロータの回転方向の斜め上前方に配置される。
上記衝突板は適宜の大きさに構成できるが、本発明の好ましい態様では、上記他方の衝突板が、一方の衝突板よりも大きく形成される。
本発明の好ましい態様では、各衝突板が平板状の板により構成される。
本発明の好ましい態様では、ケースの投入口からロータに向けて斜め下方に伸びるシュートが設けられて、該シュートが上記一方の衝突板に対向されられ、一方の衝突板で跳ね返された格子体材料及び活物質がシュートで一方の衝突板側及びロータ側に跳ね返されるように構成されている。
本発明の好ましい態様では、ケース内で分離した活物質に打撃板及び衝突板と衝突する機会を繰り返し与えることができるように、ロータの打撃板と衝突板との間の最小クリアランスが設定される。
上記のように構成すると、分離された活物質に繰り返し衝撃を与えて、該活物質を細粒化することができるため、活物質の再利用を図る際に活物質を細粒化する処理を行う必要性をなくすか、または必要があったとしても、再処理を簡単にすることができる。
本発明の好ましい態様では、各打撃板に対応させて設けられた支持部材が回転体の外周に固定されて、ロータの回転方向の後方側に向いた各打撃板の背面が各打撃板に対応する支持部材に当接され、各支持部材には、対応する打撃板の先端面と回転体の外周面との間を伸びる滑らかに湾曲した曲面が設けられている。
上記のように、各打撃板の背面側に、回転体の外周に固定された支持部材を当接させておくと、各打撃板を支持部材で支えることができるため、ロータの機械的強度を高めることができる。また各支持部材に、対応する打撃板の先端面と回転体の外周面との間を伸びる滑らかに湾曲した曲面を設けておくと、ロータと衝突板との間に比較的大きい(破砕が十分に進んでいない)被処理物が食い込もうとした際に、該被処理物と上記曲面との間に相対的な滑りを生じさせることができるため、被処理物がロータと衝突板との間に食い込んでロータがロックするのを防ぐことができる。
本発明によれば、被処理極板に衝撃を与えることにより格子体材料と活物質とを分離するので、圧延による場合に比べて処理に要する時間を短縮することができ、また一度に複数枚の被処理極板を投入して処理することが可能であるため、作業能率を向上させることができる。
また本発明によれば、圧延による場合に比べて、分離された活物質の粒径を小さくすることができるため、活物質を再利用する際に、回収した活物質を更に破砕する処理を行う必要性をなくすか、または必要があったとしても、再処理を簡単にすることができ、鉛蓄電池用極板の製造過程で生じた極板の仕損品の構成材料を再利用する際に要するコストの低減を図ることができる。
更に本発明によれば、被処理極板に衝撃を与えることにより格子体材料と活物質とを分離するので、極板の形状や寸法の制約を受けずに処理を行うことができる。
また本発明によれば、分離された活物質を更に細かく破砕する必要が生じた際に、極板を破砕する際に用いた破砕機をそのまま利用して活物質を破砕することができるため、極板の構成材料の再利用に要する設備のコストの低減を図ることができる。
以下図1ないし図4を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態で用いる分離・回収装置の構成を概略的に示した構成図であり、図2は同装置で用いる破砕機の構成例を示した断面図である。また図3は本実施形態で用いる破砕機のロータの構成例を示した斜視図、図4は本実施形態で用いる破砕機の衝突板と該衝突板を支持する機構とを示した斜視図である。
図1において、10は被処理極板11に衝撃を加えて該極板の破砕と、格子体材料及び物質の分離とを行う破砕機、12は破砕機10により分離された格子体材料と活物質とを篩い分ける篩を備えた振動フィーダ、13,14は分離された活物質を受ける容器、15は分離された格子体を受ける容器である。被処理極板11は、その構成材料を再利用に供する極板で、例えば、鉛蓄電池用極板の製造過程で、乾燥工程を経た後に発生した仕損品である。
破砕機10は、ケース20と、ケース20内に配置されたロータ21と、ロータ21とともにケース20内に収容されて、ロータ21の周囲に配置された第1及び第2の衝突板22及び23とを備えている。
ケース20は、下端にフランジ20A1を有する上部ケース20Aと、上端にフランジ20B1を有して該フランジ20B1が上部ケースのフランジ20A1に結合された下部ケース20Bとからなっていて、破砕機の保守点検時などには、上部ケース20A下部ケース20Bとを切り離して分解できるようになっている。上部ケース20Aの前面側の上部には、上方に開口した矩形状の開口部20aが設けられ、下部ケース20Bの下端には、下方に開口した開口部20bが設けられている。ケース20は、図示しない支持フレームにより、設置面25から所定の高さの位置に支持されている。
ロータ21は、水平方向に伸びる回転軸26と、回転軸26を同心的に取り囲む円筒面状の外周面27aを有して一方向(図1において時計方向)に回転させられる回転体27と、回転体27の周方向に等間隔をあけて配置されて回転体27の外周に固定された複数個(図示の例では4個)の打撃板28とを備えている。回転体27は、ケース20内にその軸線を水平方向に向けた状態で配置され、該回転体の軸線方向の両端からそれぞれ突出した回転軸26の端部が、ケース20の外部で図示しない軸受け装置により回転自在に支持されている。回転体27の軸線方向寸法(長さ)は、処理する極板の幅寸法または高さ寸法より大きく設定しておく。
各打撃板28は、回転体27の軸線方向(ロータの軸線方向)の全長に亘って伸びる細長い部材からなっていて、回転体27に着脱自在に取り付けられている。打撃板28は、飛んできた被処理物(被処理極板、被処理極板から分離した格子体材料及び活物質)を跳ね飛ばすのに適した形状を有するように形成される。図示の例では、各打撃板28が、帯板状に形成されている。
回転体27の外周には、各打撃板28に対応する支持部材30が、溶接などにより固定されている。各支持部材30は、ロータ21の回転方向の前方側に向いた受け面30aを有し、各打撃板28の背面(ロータの回転方向の後方側に向いた面)が、対応する支持部材30の受け面30aに当接されている。各支持部材30は、回転体27の軸線方向の全長に亘るように設けられていて、各支持部材30の両端にそれぞれ形成された耳部30bを貫通したボルト31が、対応する打撃板の長手方向の両端部に設けられた有底のねじ穴にねじ込まれることにより、各支持部材30に打撃板28が締結されている。
各支持部材30には、対応する打撃板28の先端面(ロータの径方向の外側を向いた面)と回転体27の外周面27aとの間を滑らかに湾曲して伸びる、外側に凸な曲面30cが設けられている。図示の例では、曲面30cが、外側に凸に湾曲したほぼ円筒面状の面からなっている。曲面30cは、支持部材30の耳部30b,30bが設けられた部分を除いた部分の全体に亘るように設けられていることが好ましい。
ケース20の上部に設けられた矩形状の開口部20aの一部を閉じるように開口部カバー29が取り付けられ、開口部20aのカバー29により閉じられていない部分が被処理極板11の投入口20a1となっている。投入口20a1は矩形状に形成されていて、その開口寸法は、一度に複数枚の被処理極板11を投入し得る大きさに設定されている。上部ケース20Aの内部には、投入口20a1からロータ21に向って延びる傾斜面を備えたシュート32が設けられ、投入口20a1から投入された被処理極板11が、シュート32に沿ってロータ21の外周に供給される。被処理極板11をシュート32の傾斜面に沿う方向に投入し得るようにするため、開口部カバー29の投入口20a1側の端部には、シュート32の傾斜面とほぼ平行に傾斜して伸びる返し部29aが形成されている。被処理物の破片が投入口20a1から外部に飛び出すのを防ぐため、開口部カバー29の返し部29aの下端に簾状のチェーンカーテン33が取り付けられている。
第1及び第2の衝突板22及び23は、ロータの打撃板28により跳ね飛ばされた被処理物をロータ側に跳ね返すために設けられた板で、これらの衝突板は、ロータ21の周囲に並べて配置されて、適宜の支持機構によりケース20に対して支持される。
本実施形態では、第1の衝突板22及び第2の衝突板23が共に、回転体27の軸線方向に長手方向を向けた平板状の帯板からなっている。衝突板22及び23は回転体27の軸線方向の全長に亘って伸びるように設けられていて、第1の衝突板22は、ロータ21の上方に水平面に対して角度αだけ傾斜した状態で配置されてロータ21に対向させられるとともに、シュート32に対向させられる。また第2の衝突板23は、ロータ21の回転方向の斜め上前方に、水平面に対して角度βだけ傾斜した状態で配置されてロータ21に対向させられる。第2の衝突板23の水平面に対する傾斜角βは、第1の衝突板22の水平面に対する傾斜角αよりも大きく設定される。また本実勢形態では、図1及び図2に示されているように、第2の衝突板23の幅寸法が第1の衝突板22の幅寸法よりも大きく設定されている。
第1の衝突板22をケースに対して支持するため、図2の紙面と直交する方向に相対する上部ケース20Aの対の側面にそれぞれフレーム34が固定されている。また互いに平行に伸びる一対の支持アーム部35a,35aと、これらの支持アーム部35a,35aの間をつなぐように設けられた平板状の取付け板部35bとを一体に有する衝突板取付け台35が設けられて、この取付け台の支持アーム部35a,35aの一端が軸36を介してフレーム34に回動自在に支持されている。
また上部ケース20Aの天井部に固定された支持部材37によりロッド38がスライド自在に支持されている。ロッド38は、上部ケース20Aの天井部に設けられた孔を通して上部ケース20A内に挿入され、ロッド38のケース20A内に挿入された一端がピン39を介して衝突板取付け板35の取付け板部35bの裏面(ロータと反対側の面)に結合されている。図示の例では、支持部材37にガイド筒体40の一端が固定され、上部ケース20Aの天井部を貫通したロッド38の他端が、ガイド筒体40内に挿入されている。ガイド筒体40内には、円盤状のスライダ41がスライド自在に嵌合され、このスライダ41にロッド38の一端が固定されている。各ガイド筒体40内には、バネ42が収容され、バネ42の一端がスライダ41に当接されている。また各ガイド筒体40の他端を閉じる端部材に設けられたネジ孔に調整ボルト43が螺合され、調整ボルト43のガイド筒体40内に位置する端部が、バネ42の他端を受けるバネ受け板44に当接されている。そして、図4に示したように、衝突板取付け台35の取付け板部35bに衝突板22が当接され、取付け板部35bと衝突板22とがボルト43(図2参照)により締結されている。
本実施形態では、衝突板22とロータの打撃板28との間の最小クリアランスgを規定値(例えば2.0mm)とするように、衝突板22の水平面に対する傾斜角αが設定され、このように設定された衝突板22の傾斜角αが、ロータ21により跳ね飛ばされた被処理物をロータ側に跳ね返すのに適した大きさになるように、衝突板22とロータ21との位置関係が設定されている。また調整ボルト43のねじ込み量を調整して、バネ42の加圧力を調整することにより、ロッド38を通して衝突板22をロータ21側に付勢する付勢力が調整される。
本実施形態では、ロッド38と、ガイド筒体40と、バネ42と、調整ボルト43と、衝突板取付け台35とにより、第1の衝突板22の支持機構が構成されている。
同様に、第2の衝突板23をケース20に対して支持するため、互いに平行に伸びる一対の支持アーム部55a,55aと、これらの支持アーム部55a,55aの間をつなぐように設けられた平板状の取付け板部55bとを一体に有する衝突板取付け台55が設けられて、この取付け台の支持アーム部55a,55aの一端が軸56を介してフレーム34に回動自在に支持されている。
また上部ケース20Aの背面側の壁部に設けられた孔を通してケース20A内にロッド58が挿入され、ロッド58の一端がピン59を介して衝突板取付け板55の取付け板部55bの裏面(ロータと反対側の面)に結合されている。上部ケース20Aの背面側壁部の外面にガイド筒体60の一端が固定され、ロッド58の他端が、ガイド筒体60内に挿入されている。ガイド筒体60内には、円盤状のスライダ61がスライド自在に嵌合され、このスライダ61にロッド58の他端が固定されている。各ガイド筒体60内には、バネ62が収容され、バネ62の一端がスライダ61に当接されている。また各ガイド筒体60の他端を閉じる端部材に設けられたネジ孔に調整ボルト63が螺合され、調整ボルト63のガイド筒体60内に位置する端部が、バネ62の他端を受けるバネ受け板64に当接されている。
衝突板取付け台55の取付け板部55bに衝突板23が当接され、取付け板部55bと衝突板23とがボルト53により締結されている。本実施形態では、ロッド58と、ガイド筒体60と、バネ62と、調整ボルト63と、衝突板取付け台55とにより、第2の衝突板23の支持機構が構成されている。衝突板23とロータの打撃板28との間の最小クリアランスgを規定値(例えば2.0mm)とするように、衝突板23の水平面に対する傾斜角βが設定され、このように設定された衝突板23の傾斜角βが、ロータ21により跳ね飛ばされた被処理物をロータ側に跳ね返すのに適した大きさになるように、衝突板23とロータ21との位置関係が設定されている。また調整ボルト63のねじ込み量を調整して、バネ62の加圧力を調整することにより、ロッド58を通して衝突板23に与えられる付勢力が調整されている。
またシュート32の下端とロータ21との間の隙間から被処理物がケースの下端の開口部側に落下するのを防ぐため、シュート32の下端とロータ21の打撃板28との間の最小クリアランスは十分に小さく設定しておく。
バネ42及び62により衝突板22及び23に与える付勢力は、衝突板22及び23から被処理物に与えられる衝撃を弱めることがないように、十分に大きく設定される。本実施形態では、ロータ21により跳ね飛ばされた被処理物が衝突板22及び23に衝突した際に働く衝撃力によっては、衝突板22及び23が動くことがないが、破砕が十分に進んでいない比較的大きい被処理物がロータ21と衝突板22との間及びロータ21と衝突板23との間に食い込んで衝突板22及び23に大きな力が作用した場合には、衝突板22及び23がバネ42及び62の付勢力に抗してロータ21と反対側に変位して被処理物を通過させるように、バネ42及び62による付勢力が調整されている。
本実施形態の破砕機では、ケース20内で格子体材料から分離させられた活物質に打撃板28及び衝突板22,23と衝突する機会を繰り返し与えることができるように、第1の衝突板22の先端とロータ21の打撃板28との間及び第2の衝突板23の先端とロータの打撃板28との間にそれぞれ形成される最小クリアランスgの大きさを設定する。このように設定するには、第1の衝突板22の先端とロータ21の打撃板28との間及び第2の衝突板23の先端とロータの打撃板28との間にそれぞれ形成される最小クリアランスgの大きさを、破砕され、活物質が分離された格子体材料の通過を妨げない範囲で、できるだけ狭く設定すればよい。この最小クリアランスgの大きさは、実際には、実験の結果を参考にして、再利用に適した粒径の活物質ができるだけ多く回収されるように設定すればよい。本実施形態では、第1の衝突板22の先端とロータ21の打撃板28との間の最小クリアランスg、及び第2の衝突板23の先端とロータの打撃板28との間の最小クリアランスgが約2.0mmになるように、第1の衝突板22及び第2の衝突板23の傾斜角が設定されている。
なお第1の衝突板22の先端とロータ21の打撃板28との間の最小クリアランスgと、第2の衝突板23の先端とロータ21の打撃板28との間の最小クリアランスgとは異なっていても良い。
ロータ21の回転軸26は、ケース20の外部で、モータを駆動源とした回転駆動装置(図示せず。)の出力軸に連結され、この回転駆動装置により、ロータ21が、開口部20aから供給された極板11を衝突板22,23側に跳ね飛ばす方向(図2の矢印C方向)に高速回転させられる。破砕処理時のロータ21の回転速度は例えば1500rpmに設定される。
本実施形態では、ケース20と、ケース20内に回転自在に配置されて外周に打撃板28が固定されたたロータ21と、軸36,56及びロッド38,58によりケースに支持された衝突板22,23と、ロータ21を回転駆動する回転駆動装置とにより、破砕機10が構成されている。
なお図2においては、衝突板22及び23をそれぞれ支持する支持機構が簡略的に示されているが、実際には、被処理極板の処理時に衝突板22及び23にそれぞれ加わる衝撃に耐えるように、各衝突板の支持機構が十分に強固な構造に構成される。
破砕機10の下方に、振動フィーダ12が配置されている。振動フィーダ12は、破砕機10のケースの下端の開口部20bから落下する格子体の破片と活物質の粒子とを受けて一方向(図1の矢印F方向)に案内するシュート65と、このシュート65に振動を与える図示しない加振機とを備えたもので、シュート65上の格子体の破片及び活物質の粒子を矢印F方向に搬送する。シュート65には、破砕機10の開口部20bの真下に位置するように配置された0.5mm×3mmメッシュの第1の篩(ふるい)66と、第1の篩66よりも搬送方向の下流側に配置された3mm×3mmメッシュの第2の篩67とを備えている。第1の篩66は、破砕機10から落下する活物質の粒子の内、粒径が0.5mm以下の粒子(そのまま再利用が可能な粒子)を通過させて(篩い分けて)、その下方に配置された容器13内に落下させる。第2の篩67は、粒径が0.5mmを超え、3mm以下の活物質の粒子(再利用のためには更に細粒化することが必要な粒子)を通過させて、その下方に配置された容器14内に落下させる。篩67で篩い分けられなかった破片(その殆どが格子体材料)は、フィーダ12によりそのまま搬送されて、シュート65の末端から容器15内に落下させられる。
本実施形態に係わる格子体材料・活物質分離回収方法は、以下のようにして行う。
即ち、破砕機のロータ21を高速回転させ、振動フィーダ12を駆動した状態で、破砕機10のケースの開口部(投入口)20aからケース20内に複数枚の被処理極板11を投入し、投入した被処理極板をケース内で高速回転しているロータ21の打撃板28及びケースに固定された衝突板22,23に衝突させることにより被処理極板に大きな衝撃を与えて、被処理極板を破砕するとともに、格子体材料と活物質とを分離する。また分離した活物質を打撃板及び衝突板に繰り返し衝突させて細粒化する。
上記の破砕機において、ケース20内に投入された被処理極板11は、ロータ21の打撃板28により跳ね飛ばされて、先ず第1の衝突板22に衝突させられる。このとき被処理極板11に与えられる衝撃により、被処理極板11が破砕されるとともに、格子体から活物質が分離される。被処理極板11から分離されて第1の衝突板22に突き当てられた活物質及び格子体材料は、ロータ21側に跳ね返された後、再度打撃板28により跳ね飛ばされて衝突板22に衝突させられる。これらの過程が高速で繰り返されるため、格子体に充填されていた活物質は、ほぼ完全に格子体から分離させられる。また格子体材料は、打撃板28及び衝突板22との衝突を繰り返すことにより、複数の破片に分断される。
図1において、符号70は、格子体材料の破片を模式的に示し、符号71は打撃板28及び衝突板22との衝突を繰り返すことにより破砕された活物質の粒子を模式的に示している。打撃板28及び第1の衝突板22との衝突を繰り返すことにより分断された格子体材料の破片70及び破砕された活物質の粒子71は次いで、第2の衝突板23にも衝突させられる。これにより、活物質は更に細かい粒子に破砕される。図1において符号72は、第1の衝突板22との衝突により破砕されて第2の衝突板23の内側の空間に移行させられた活物質の粒子(粗粒)を示し、符号73は打撃板28及び第2の衝突板23との衝突を繰り返すことにより更に破砕されて細粒化された活物質の粒子(細粒)を示している。粗粒72の粒径は3mmに達することがあるが、細粒73の粒径は0.5mm以下とすることができる。活物質の細粒73は、未だ十分には細粒化されていない活物質の粗粒72及び格子体材料の破片70とともにケース20の下端の開口部(排出口)20bから振動フィーダ12の上に落下させられる。
振動フィーダ12の上に落下した粒径が0.5mm以下の活物質の細粒73は、再利用が可能な粒径の活物質を篩い分けるために、フィーダの搬送方向の最上流側に配置された目が細かい(例えば0.5mm×3mmのメッシュの)第1の篩66により篩い分けられて容器13内に落下させられる。細粒化が十分に進んでいない活物質の粗粒72及び格子体材料の破片70は、振動フィーダ12により搬送方向の下流側に搬送される。この搬送の過程で、細粒化が十分に進んでいない活物質の粗粒72は、目が粗い(例えば3.0mm×3.0mmのメッシュの)第2の篩67により篩い分けられて、容器14内に落下させられる。格子体材料の破片70は更にフィーダにより搬送されて、容器15内に落下させられる。容器14内の細粒化が十分に進んでいない活物質は再度破砕機10の開口部20aから破砕機内に投入することにより、0.5mm以下の粒子まで細粒化することができる。
上記の説明では、被処理極板のみを破砕機に投入するとしたが、極板群及び極板群に付随している部品ごと破砕機10内に投入することも可能である。
また上記の説明では、破砕機のロータに4個の打撃板を取り付けたが、打撃板の数は上記の例に限定されない。例えば回転体の外周に6個の打撃板を取り付けたロータを備えた破砕機を用いることもできる。
上記の実施形態では、衝突板が2つ設けられているが、衝突板の数を1つだけとしたり、3以上の衝突板を設けて、該衝突板をロータの周方向に並べて配置したりすることもできる。
各衝突板としては、上記の実施形態で用いたような平板状の板を用いることが好ましいが、本発明は、各衝突板として平板状のものを用いる場合に限定されるものではなく、被処理物に効果的に衝撃を与えるために適した種々の形状の衝突板を用いることができる。
本実施例では、上記実施形態の構成を有して、矩形状の投入口20a1の開口寸法を30mm×200mm、ロータ21の回転軸26の直径を60mm、回転体27の直径及び長さを共に200mmとし、各打撃板の回転体27の外周からの突出高さを40mm、ロータ21の打撃板と各衝突板22,23との間の最小クリアランスgを2.0mm、ロータ21の回転速度を1500rpmとした破砕機10を用いた。また振動フィーダ12の振動周波数を25Hz、振動の振幅を3mmとし、第1の篩66として0.5mm×3.0mmのメッシュの篩を、また第2の篩67として、3.0mm×3.0mmのメッシュの篩をそれぞれ用いた。
本実施例では、幅150mm、高さ140mm、厚さ2.2mmの乾燥処理後の極板を被処理極板として、5枚重ねて上記の破砕機10に投入した。但し、湾曲したり、折れ曲がっていたりした極板は1枚ずつ破砕機10に投入した。この実施例で用いた極板は表1に示す重量比率を有している。
Figure 2010021020
本発明の方法により活物質と格子体材料との分離処理を行った場合と、図5に示したローラ式の破砕機を用いて格子体材料と活物質とを分離する従来の方法によった場合とについて、細粒及び粗粒を含む活物質の回収率と処理に要した時間(処理時間)とを比較した結果を表2に示す。
Figure 2010021020
なお図5に示したローラ式の破砕機においては、各ローラの直径を60mm、長さを250mmとし、チェーンスプロケット機構6による増速割合を1.6倍とした。
表2に示された「投入量(kg)」は、破砕機に投入した極板の総質量であり、「細粒(kg)」及び「粗粒(kg)」はそれぞれ、回収された細粒及び粗粒の総質量である。表2の結果から、本発明によれば、従来の方法によった場合に比べて、そのまま再利用が可能な細粒状の活物質の回収量を大幅に増加させることができ、処理時間を大幅に短縮できることが明らかになった。
本発明の実施形態で用いる分離・回収装置の構成を概略的に示した構成図である。 本発明の実施形態で用いる破砕機の構成例を示した断面図である。 本実施形態で用いる破砕機のロータの構成例を示した斜視図である。 本実施形態で用いる破砕機の衝突板と該衝突板を支持する機構とを示した斜視図である。 (A)及び(B)は従来の分離・回収方法で用いていたローラ式の破砕機の構成を示した正面図及び右側面図である。
符号の説明
10 破砕機
11 被処理極板
12 振動フィーダ
20 破砕機のケース
21 ロータ
22 第1の衝突板
23 第2の衝突板
26 回転軸
27 回転体
28 打撃板

Claims (13)

  1. 鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板として、該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法であって、
    前記被処理極板を衝撃式の破砕機に供給して該破砕機内で前記被処理極板に衝撃を与えることにより前記被処理極板の破砕と前記格子体材料と活物質との分離を行わせるとともに、分離した活物質を前記破砕機内で与えられる衝撃により細粒化して回収すること、
    を特徴とする鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法。
  2. 鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板として、該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法であって、
    水平向に伸びる回転軸を中心に回転するように設けられた回転体の外周に打撃板を固定した構成を有して前記被処理極板が外周に供給されるロータと、前記ロータの上方または斜め上方に配置されて前記ロータの打撃板により跳ね飛ばされた被処理極板または該被処理極板から分離された格子体材料及び活物質を前記ロータ側に跳ね返す少なくとも一つの衝突板と、前記ロータを回転駆動する回転駆動装置とを備えた衝撃式の破砕機を用意して、前記被処理極板を前記破砕機のロータの外周に供給し、
    前記被処理極板を前記打撃板及び衝突板に衝突させて前記被処理極板に衝撃を与えることにより前記被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離するとともに、分離した活物質を前記破砕機内で前記打撃板及び衝突板に繰り返し衝突させることにより細粒化して回収すること、
    を特徴とする鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収方法。
  3. 鉛または鉛合金からなる格子体に活物質を塗着してなる鉛蓄電池用極板を被処理極板として、該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離して回収する鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置であって、
    前記被処理極板に衝撃を与えることにより前記被処理極板を破砕するとともに該被処理極板を構成している格子体材料と活物質とを分離する衝撃式の破砕機と、前記破砕機により分離された格子体材料と活物質とを篩い分ける篩とを具備し、
    前記破砕機は、分離した活物質に更に衝撃を与えて該活物質を細粒化するように構成されていること、
    を特徴とする鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
  4. 前記破砕機は、
    被処理極板が投入される投入口を上部に有し、排出口を下部に有するケースと、
    水平方向に伸びる回転軸を有する回転体の外周に該回転体の軸線方向に伸びる打撃板を複数個周方向に間隔をあけて固定した構成を有して、前記ケース内の前記投入口に臨む位置に回転自在に配置されたロータと、
    前記ロータの上方または斜め上方に前記ロータの回転を妨げないように配置されて、前記ロータの打撃板により跳ね飛ばされた被処理極板と該被処理極板から分離された格子体材料及び活物質とを前記ロータ側に跳ね返す少なくとも1つの衝突板と、
    前記ロータを回転駆動する回転駆動装置と、
    を備え、
    前記ケースの投入口から前記ロータの外周に向けて供給された被処理極板を前記打撃板及び衝突板に衝突させることにより破砕して、活物質及び格子体材料とに分離するとともに、分離した活物質を前記ケース内で前記打撃板及び衝突板に繰り返し衝突させることにより細粒化するように構成されている請求項3に記載の鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
  5. 前記衝突板は前記回転体の軸線方向のほぼ全長に亘って伸びるように設けられている請求項4に記載の鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
  6. 前記衝突板は複数設けられて、該複数の衝突板が前記ロータの周方向に並べて配置されている請求項5に記載の鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
  7. 各衝突板は、前記回転体の軸線と直交する平面に沿って水平方向に対して傾斜した状態で前記ケースに対して回動自在に支持されて、前記ケースをスライド自在に貫通したロッドの先端に結合され、前記ロッドを介して前記衝突板を前記ロータ側に付勢するバネが設けられて、前記衝突板に設定値以上の力が加わった際に前記衝突板が前記バネの付勢力に抗して前記ロータから離れる側に回動し得るように構成されている請求項6に記載の鉛蓄電池用極板の格子体・活物質分離回収装置。
  8. 前記衝突板は2個設けられて、一方の衝突板が前記ロータの上方に配置され、他方の衝突板が前記ロータの回転方向の斜め上前方に配置されている請求項6または7に記載の鉛蓄電池用極板の格子体・活物質分離回収装置。
  9. 前記他方の衝突板は前記一方の衝突板よりも大きく形成されている請求項8に記載の鉛蓄電池用極板の格子体・活物質分離回収装置。
  10. 前記衝突板は平板状の板からなっている請求項8または9に記載の鉛蓄電池用極板の格子体・活物質分離回収装置。
  11. 前記ケースの投入口から前記ロータに向けて斜め下方に伸びるシュートが設けられて、該シュートが前記一方の衝突板に対向されられ、前記一方の衝突板で跳ね返された格子体材料及び活物質が前記シュートで前記一方の衝突板側及びロータ側に跳ね返されるように構成されている請求項10に記載の鉛蓄電池用極板の格子体・活物質分離回収装置。
  12. 前記ケース内で分離した活物質に前記打撃板及び衝突板と衝突する機会を繰り返し与えることができるように、前記ロータの打撃板と前記衝突板との間の最小クリアランスが設定されていること、
    を特徴とする請求項4ないし11のいずれか一つに記載の鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
  13. 各打撃板に対応させて設けられた支持部材が前記回転体の外周に固定されて、前記ロータの回転方向の後方側に向いた各打撃板の背面が各打撃板に対応する支持部材に当接され、
    各支持部材には、対応する打撃板の先端面と前記回転体の外周面との間を伸びる滑らかに湾曲した曲面が設けられている請求項4ないし12のいずれか一つに記載の鉛蓄電池用極板の格子体材料・活物質分離回収装置。
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