JP2010019378A - 膨張弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】絞り部分における冷媒の流動騒音を低減する膨張弁を提供する。
【解決手段】膨張弁4は、途中に弁口53を有する第2の冷媒通路49が形成される本体41と、本体41の内部で進退することにより、弁口53の開度を調節する弁体50と、弁口の下流側通路49bに設けられ、弁口53の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材51と、を備えている。噴出流抑制部材51は、その所定の断面積をS2とし、弁口の下流側通路49bの断面積をS1とし、弁体50の全開時に弁体50によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、
0.03×S1≦S2≦S1−S0
を満足する所定の断面積S2を有する。
【選択図】図4
【解決手段】膨張弁4は、途中に弁口53を有する第2の冷媒通路49が形成される本体41と、本体41の内部で進退することにより、弁口53の開度を調節する弁体50と、弁口の下流側通路49bに設けられ、弁口53の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材51と、を備えている。噴出流抑制部材51は、その所定の断面積をS2とし、弁口の下流側通路49bの断面積をS1とし、弁体50の全開時に弁体50によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、
0.03×S1≦S2≦S1−S0
を満足する所定の断面積S2を有する。
【選択図】図4
Description
本発明は冷凍サイクルに用いられ冷媒の流量を調節する膨張弁に関する。
従来、冷凍サイクルに用いられる膨張弁は、減圧時に本体内部の流路が弁体によって絞られるときに冷媒が流通する流路の断面積を狭めることによって、圧縮機等で吐出された高圧の冷媒ガスを急激に減圧するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−322058号公報
図12は、従来の膨張弁において冷媒流路103が弁体100によって絞られたときの状態を模式的に示している。上記従来の膨張弁においては、前述のように絞り部である弁口102の直後で冷媒が急激に減圧されることにより、ガス噴出流(ジェットコア)が発生する。このガス噴出流(ジェットコア)は例えば音速状態の噴出流を形成する。そして、このガス噴出流の外側には急激な速度勾配を有する混合域が形成され、この混合域の速度勾配が起因して冷媒の流動騒音が発生する。この流動騒音は、配管等の流路を伝わって蒸発器に伝播し、さらにユーザーに異音として認識されてしまうという問題があった。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は絞り部分における冷媒の流動騒音を低減する膨張弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、以下に記載の技術的手段を採用する。第1の発明は、冷凍サイクル(1)に設けられ、冷媒が流通する弁口(53)の開度を調節することにより冷凍サイクル中を循環する冷媒の圧力を減圧する膨張弁に係る発明であって、
途中に弁口を有する冷媒通路(49)が形成される本体(41)と、
本体の内部で弁口の周縁部(53a)に対して進退することにより、弁口の開度を調節する弁体(50)と、
弁口の下流側通路(49b)に設けられ、弁口の下流側通路の断面積のうち所定の大きさの断面積を占める部材であって、弁口の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材(51)と、を備え、
噴出流抑制部材は、
その所定の断面積をS2とし、弁口の下流側通路の断面積をS1とし、弁体の全開時に弁体によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、
(式3) S2≦S1−S0
(式4) S2≧0.03×S1
を満足する所定の断面積S2を有することを特徴とする。
途中に弁口を有する冷媒通路(49)が形成される本体(41)と、
本体の内部で弁口の周縁部(53a)に対して進退することにより、弁口の開度を調節する弁体(50)と、
弁口の下流側通路(49b)に設けられ、弁口の下流側通路の断面積のうち所定の大きさの断面積を占める部材であって、弁口の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材(51)と、を備え、
噴出流抑制部材は、
その所定の断面積をS2とし、弁口の下流側通路の断面積をS1とし、弁体の全開時に弁体によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、
(式3) S2≦S1−S0
(式4) S2≧0.03×S1
を満足する所定の断面積S2を有することを特徴とする。
この発明によれば、噴出流抑制部材が式3および式4を満足する所定の断面積S2を有する大きさであることにより、冷媒の流通を過度に阻害しないで、急激に減圧されて発生するガス噴出流(ジェットコア)を弁口の下流側通路で噴出流抑制部材に衝突させることができる。これにより、所望の減圧効果が得られるとともに、ガス噴出流が破壊されて発達せず、周囲に速度勾配を有する混合域も発達しないため、速度勾配による流動騒音を抑制することができる。したがって、冷凍サイクルを使用するユーザーに対して、不快な騒音を与えることなく、所定の減圧効果も有する膨張弁を提供することができる。
また、噴出流抑制部材は、弁体の先端部から弁口の下流側通路に伸長するように設けられ、弁体と一体となって進退する柱状部(51)であることが好ましい。この発明によれば、噴出流抑制部材と弁体とを一体化した部材で形成することにより、従来の弁体に対して、部品点数の増加を抑えた簡単な形状変更や加工の追加によって、噴出流抑制の機能を付加することができる。
また、噴出流抑制部材は、弁体とは別体の部材(51A)であって、本体に固定されていることが好ましい。この発明によれば、噴出流抑制部材と本体とを一体化した部材で形成することにより、本体を基準とした所定の位置であって冷媒流路に対して所望の位置に噴出流抑制部材を設定しやすくなる。
さらに膨張弁は、弁口が全閉された時でも上記冷媒通路の入口部(41c)と出口部(41d)とを連通させる通路であって、当該冷媒通路よりも断面積の小さいバイパス通路(54,55)を備えることが好ましい。この発明では、弁体が弁口を全閉したときでも、バイパス通路によって冷媒が急激に減圧されるため、ガス噴出流(ジェットコア)が発生しやすい。そこで、上記構成の噴出流抑制部材を備えることにより、特にエアコンがONからOFFになったときの冷凍サイクルの内の均圧化状態においても、ガス噴出流の発達を抑えて流動騒音を抑制することができる。したがって、このような場合でもユーザーに対して不快な騒音を与えることがない。
また、冷凍サイクルは、超臨界状態となる冷媒を使用する超臨界冷凍サイクルであることが好ましい。この発明では、超臨界圧力域で使用されない冷凍サイクルと比較して、冷媒が高圧状態から急激に減圧されるため、この場合に発生しやすいガス噴出流(ジェットコア)の影響を抑制する顕著な効果が期待できる。
また、膨張弁は、冷凍サイクルに設けられた放熱器(3)の出口側の冷媒温度に応じて内圧が変化する感温部(8)を有し、弁体は感温部の内圧の変化に連動して弁口の開度を調節する構成でもよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態である第1実施形態について図1〜図6を用いて説明する。図1は本実施形態の膨張弁4が適用される冷凍サイクル1を示した模式図である。図2は膨張弁4の構成を示した縦断面図である。
本発明の一実施形態である第1実施形態について図1〜図6を用いて説明する。図1は本実施形態の膨張弁4が適用される冷凍サイクル1を示した模式図である。図2は膨張弁4の構成を示した縦断面図である。
図1に示すように、本実施形態の冷凍サイクル1は、二酸化炭素を冷媒として循環させる蒸気圧縮式冷凍サイクルである。冷凍サイクル1は、圧縮機2、放熱器3、膨張弁4、蒸発器5、およびアキュムレータ6を有し、これら各部を配管で環状に接続して構成される。さらに冷凍サイクル1は、放熱器3を流出し膨張弁4で減圧される前の冷媒とアキュムレータ6を流出して圧縮機2に吸い込まれる冷媒との間で熱交換を行うように配置された内部熱交換器9を備えている。
圧縮機2は、冷凍サイクル1内の冷媒を圧縮機構により吸入して吐出する流体機械である。放熱器3は、圧縮機2により圧縮された冷媒を冷却する高圧側の熱交換器である。放熱器3では、車両の走行風と電動式のファン(図示せず)によって冷却風が送風されることにより、放熱器3内部のガス冷媒が冷却される。膨張弁4は、放熱器3の出口の冷媒温度に基づいて放熱器3の出口の冷媒圧力を制御する温度式膨張弁であり、高圧の冷媒を減圧する減圧手段である。膨張弁4は内部熱交換器9から蒸発器5に至る冷媒通路に配置されている。放熱器3の出口側の配管には感温筒8が設けられ、感温筒8はキャピラリーチューブ7によって膨張弁4に接続されている。
蒸発器5は、膨張弁4で減圧された冷媒を蒸発させる低圧側の熱交換器である。冷凍サイクル1を車両の空気調和に使用する場合には、蒸発器5は、冷媒の蒸発潜熱により車室内の空気を冷却し、エアコン操作パネル(図示せず)の裏側に配置された空調ケース(図示せず)内に設けられている。そして、空調ケースにおいて、車両室内または車両室外から取り込んだ空気を蒸発器5に向かって送風機(図示せず)により送風することで、蒸発器5により冷却された空気が車室内に送り出される。
アキュムレータ6は、蒸発器5から内部熱交換器9に至る冷媒通路に配置されており、気相冷媒と液相冷媒とを分離し、冷凍サイクル1中の余剰冷媒を一時的に蓄える。
次に、膨張弁4の構成について図2にしたがって説明する。膨張弁4の本体41は、アルミまたはアルミ合金でできており、その内部には放熱器3から内部熱交換器9に至る冷媒通路の一部である第1の冷媒通路48と、内部熱交換器9から弁口53を介して蒸発器5に至る冷媒通路の一部である第2の冷媒通路49と、それぞれ独立して形成されている。弁口53は、膨張弁4における弁体50の弁部50aが全閉時に当接する弁座52に形成された穴であり、第2の冷媒通路49の一部である。
第1の冷媒通路48は、放熱器3側に接続される流入口41aから、内部熱交換器9側に接続される流出口41bまでに至る通路であり、その途中で放熱器3の出口側の冷媒温度を感温部に伝達する通路47につながっている。第2の冷媒通路49は、内部熱交換器9側に接続される流入口41cから、蒸発器5側に接続される流出口41dまでに至る通路であり、流入口41cから弁口53に至る高圧側通路49a、鉛直方向に延設される弁口の下流側通路49b、および弁口の下流側通路49bと流出口41dとをつなぐ低圧側通路49cを含んでいる。高圧側通路49aは、低圧側通路49cよりも上部に位置しており、弁口の下流側通路49bを介して低圧側通路49cに連通している。本体41の上部には上部開口部41eが形成されており、上部開口部41eには感温部が接続されている。
感温部は、主にダイヤフラム43、蓋部45および下方側支持部材44から構成されており、ダイヤフラム43と蓋部45との間には密閉空間45aが形成されている。密閉空間45aに封入される感温媒体は、冷媒よりも熱膨張率が低い流体(例えば、窒素ガス、ヘリウムガス)と冷媒とからなる。このような感温媒体が弁体50を閉弁方向に付勢する調整ばね等の機能を果たし、膨張弁4は調整ばね等を不要にすることができる。すなわち、調整ばね等が設けられていないため、弁体50の閉弁力としては、通路47に流れ込む放熱器3の出口側の冷媒の温度が伝達される密閉空間45aの感温媒体による内圧のみが作用し、一方、開弁力としては放熱器3の出口側の冷媒の圧力が作用することになる。この感温媒体は、蓋部45に取り付けられた封入管46から入れられ、封入管46を封鎖することにより、密閉空間45aに封入される。
ダイヤフラム43は、その周縁部が下方側支持部材44によって下方から支持されるとともに径方向外方から蓋部45によって押さえられることにより、下方側支持部材44と蓋部45とによって挟持されて固定される。ダイヤフラム43は、ステンレス等の薄膜材で形成され、その中央部が密閉空間45aの内外の圧力差に応じて変形して変位する。このように蓋部45およびダイヤフラム43と一体になった下方側支持部材44は、その円筒部44aに形成されたねじ部が上部開口部41eに螺合されることにより本体41に固定され、感温部が本体41の上部に取り付けられることになる。
弁体50は、本体41内に設置されており、弁口の周縁部53aに対して進退することにより、弁口53の開度を調整するようになっている。この弁体50の動きによって、高圧側通路49aの冷媒と、弁口の下流側通路49bおよび低圧側通路49cの冷媒との間で圧力差が形成される。弁体50は、ダイヤフラム43側から通路47を通って第1の冷媒通路48を横断し、さらに第2の冷媒通路49の弁口53近傍まで伸長する大きさであり、本体41内の中央部を鉛直方向に縦断する挿入筒42に挿入されている。そして、弁体50の上方側端部はダイヤフラム43に固定されており、弁体50の下方側には弁口53を開閉する弁部50aが設けられている。弁部50aの直径は弁口53の内径よりも十分に大きいため、弁体50が下方に降りきったときには、弁部50aは弁口の周縁部53aに突き当たり、弁口53は全閉状態になる。
放熱器3の出口側の冷媒が、第1の冷媒通路48から通路47に流れ込むと、この冷媒の温度が密閉空間45aの感温媒体に伝達されると同時に、放熱器3の出口側の冷媒圧力がダイヤフラム43に作用する。そして、ダイヤフラム43の変位に伴って弁体50が上下方向に進退すると、弁部50aが弁口53を開閉して弁口53の開度が制御される。このとき、通路47に流れ込む放熱器3の出口側の冷媒の温度が伝達される密閉空間45aの感温媒体による内圧(弁部50aを押し下げる力)と、放熱器3の出口側の冷媒の圧力(弁部50aを引き上げる力)とがバランスする。この弁口53の開度制御にしたがって、第2の冷媒通路49の弁口53の前後では圧力差が生じ、この圧力差が膨張弁4による減圧量になる。
図3は、膨張弁4の弁部の構成を示した部分拡大図である。さらに弁部50aよりも下方には、弁口の下流側通路49bに伸長する噴出流抑制部材51が設けられている。噴出流抑制部材51は、弁部50aで弁口53の面積が絞られて急激に減圧されたときに、弁口53の下流側においてガス噴出流(ジェットコア)の発生を抑制する部材である。このガス噴出流(ジェットコア)は流速の大きい、例えば音速状態の噴出流である。ガス噴出流が発生すると、ガス噴出流の外側には急激な速度勾配を有する混合域が形成され、この混合域の速度勾配が起因して冷媒の流動騒音が発生する。この流動騒音は、冷凍サイクル1内の通常の冷媒流れによって発生する騒音に比べ、耳障りな異音として、配管等の流路を伝わって蒸発器5に伝播し、ユーザーに認識されてしまうことがある。本発明は、このような流動騒音を抑制するものであり、所定の大きさを有する噴出流抑制部材51によって絞り部によるガス噴出流の発達を押さえる効果を奏する。
図3に示すように、噴出流抑制部材51は、弁体50の先端部から弁口の下流側通路49bに伸長し、弁体50と一体となって進退する柱状部(ピン状部)である。噴出流抑制部材51は、弁口の下流側通路49bの軸心または弁体50の軸心と同軸の軸心となるように設けられ、その形状は、弁口の下流側通路49bの断面のうち、所定の範囲を占める断面積を有するものであれば、特に限定するものではない。本実施形態では、噴出流抑制部材51は弁体50と同様に円柱状とする。また、噴出流抑制部材51は、弁部50aの全開時および全閉時において、その下端部(冷媒流れの下流側端部)が低圧側通路49cの軸心49dよりも上方(上流側)に位置するように配置されている。
次に、噴出流抑制部材51が備える大きさおよび位置についての特徴を説明する。図4は膨張弁4における噴出流抑制部材51の働きを説明する部分拡大図である。図4に示すように、噴出流抑制部材51の断面積をS2とし(噴出流抑制部材51の下方に投影して示す破線で囲まれた格子部分の面積)、弁口の下流側通路49bの断面積をS1(弁口の下流側通路49bの下方に投影して示す、断面積S2を含む実線で囲まれた斜線部分の面積)とする。さらに、弁部50aの開度を全開にしたときに弁体50によって開放された環状の流路部位の断面積をS0(弁部50aと弁口53との間に形成される破線で囲まれた斜線部分の面積の全周合計)とする。このように定義したS0,S1およびS2の間には、下記の(式5)および(式6)を満たす関係があり、噴出流抑制部材51は所定の断面積S2を有する大きさに設定される。
(式5) S2≦S1−S0
(式6) S2≧0.03×S1
式5は噴出流抑制部材51の断面積の上限を規定し、式6は噴出流抑制部材51の断面積の下限を規定するものである。そして、噴出流抑制部材51は、弁口の下流側通路49bの断面積S1のうち、式5および式6を満たす所定の大きさの断面積S2を占めるように配置されている。
(式6) S2≧0.03×S1
式5は噴出流抑制部材51の断面積の上限を規定し、式6は噴出流抑制部材51の断面積の下限を規定するものである。そして、噴出流抑制部材51は、弁口の下流側通路49bの断面積S1のうち、式5および式6を満たす所定の大きさの断面積S2を占めるように配置されている。
このような特徴を有する噴出流抑制部材51によって、弁口の下流側通路49bではガス噴出流(ジェットコア)が噴出流抑制部材51に衝突するため、前述の従来の技術(図12参照)のようなジェットコアが破壊されるようになる。このため、急激な速度勾配をもった混合域も発達することなく、流動騒音を大きく低減することができる。
次に、式6に示す下限値の意義について説明する。図5は、噴出流抑制部材51の断面積S2を変更して実験を行った結果、流動騒音の低減効果を説明する実験データである。つまり、この実験データは、断面積S2の大きさを変えた数種類の噴出流抑制部材51を有する膨張弁4から発生する各騒音値について、噴出流抑制部材51を備えていない従来のピン無し膨張弁の騒音値(×のドットで示す)に対する効果の程度を示している。
ここで、断面積S2の複数の条件は、断面積S2を断面積S1で除した値がそれぞれ0.03(白抜き丸のドットで示す)、0.15(白抜き三角のドットで示す),0.28(黒丸のドットで示す),0.45(白抜き四角のドットで示す)の場合である。実験データは、各条件において、横軸を弁口53の前後(上流側と下流側)の圧力差ΔP[MPa]とし、縦軸を膨張弁4出口側の配管の振動加速度[m/s2]としてプロットしたものである。ここで問題としている流動騒音は、影響の大きい因子である膨張弁4出口側の配管の振動加速度を計測することによって検出することができる。また、当該配管の振動加速度は、例えば、振動を感知して電気信号に変換して取り出す方式である加速度ピックアップセンサーを使用して検出する。
図5に示すように、従来のピン無し膨張弁に対して、すべての条件において配管の振動騒音が低減しており、流動騒音の低減効果が認められる。さらに、この流動騒音の低減効果は圧力差ΔPが4〜8[MPa]の範囲においても認められる。
図6は、図5において、一例として膨張弁4の弁口53前後の圧力差ΔPが8[MPa]であるときの騒音低減効果を説明する図である。ΔP=8[MPa]を採用して比較したのは、圧力差が大きくガス噴出流の発生しやすい減圧条件においては、ユーザーに対して不快な騒音を与えやすいからである。
図6に示すように、各条件における振動加速度の値は、ピン無し膨張弁の配管振動加速度を1とした場合に、S2/S1=0.03の場合は約0.89であり、S2/S1=0.15の場合は約0.66であり、S2/S1=0.28の場合は約0.55であり、S2/S1=0.45の場合は約0.51となっている。ここで振動加速度は10%程度低減することにより、騒音値としては大きな低減効果が得られるため、S2/S1=0.03とする噴出流抑制部材51には、十分にガス噴出流の形成を妨げ、流れを攪拌する働きがあると考えられる。
以上の実験結果から、噴出流抑制部材51の断面積S2は式6のように0.03×S1以上であれば、本発明の課題を解消することができる。また、上記の振動加速度を低減する効果の面から、好ましくは、断面積S2は0.15×S1以上である。さらに好ましくは、断面積S2は0.28×S1以上であればよい。
上記構成における膨張弁4の作動について説明する。圧縮機2で吐出された冷媒は、放熱器3で放熱された後、第1の冷媒通路48に導入されると、この冷媒は通路47を通って密閉空間45a側に流れ、この冷媒の温度が感温媒体に伝達される。感温媒体は伝達された冷媒の温度に応じた内圧になり、その内圧がダイヤフラム43に作用することになる。弁体50はこの作用力に応じて本体41内を進退するため、弁部50aによって弁口53の開度が制御される。内部熱交換器9から第2の冷媒通路49に流入してきた冷媒は、弁口53の開度により弁口53の下流側で減圧され、この減圧量によっては弁口の下流側通路49bでガス噴出流(ジェットコア)が発生しやすい条件になる。しかしながら、噴出流抑制部材51が弁口の下流側通路49bにおいて前述の所定の大きさを占めるため、ガス噴出流が破壊されて流れが乱されるので、ガス噴出流が原因となる流動騒音が抑制される。このように減圧された冷媒は、噴出流抑制部材51の外側を通過して第2の冷媒通路49から流出し、蒸発器5で吸熱して冷房風を提供し、アキュムレータ6を介して圧縮機2の吸入側に戻る。
本実施形態に係る膨張弁4がもたらす作用効果を以下に述べる。膨張弁4は、途中に弁口53を有する第2の冷媒通路49が形成される本体41と、本体41の内部で進退することにより、弁口53の開度を調節する弁体50と、弁口の下流側通路49bに設けられ、弁口53の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材51と、を備えている。噴出流抑制部材51は、その所定の断面積をS2とし、弁口の下流側通路49bの断面積をS1とし、弁体50の全開時に弁体50によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、上記式5および式6を満足する所定の断面積S2を有する。
この構成によれば、噴出流抑制部材51の存在により、ガス噴出流を破壊して発達させず、縮小することができる。このため、周囲に速度勾配を有する混合域も発達しないため、流動騒音を抑制することができる。したがって、所望の減圧能力を有するとともに、ユーザーに対して、不快な騒音を与えない膨張弁4を提供することができる。
また、噴出流抑制部材51は、弁体50の先端部から弁口の下流側通路49bに伸長するように設けられ、弁体50と一体となって進退するピン状部である。この構成によれば、従来の弁体に対して、部品点数の増加を抑えた簡単な形状変更や加工の追加によって噴出流抑制機能を実現することができる。
また、弁体50と噴出流抑制部材51が一体であることにより、部品点数を抑えることができ、弁体50の形状変更や追加加工によって噴出流抑制部材51を設けることができる。したがって、部品個数、加工面、組立面等についてコストの低減を図ることができる。
また、噴出流抑制部材51を本体41側と一体化して弁体50に対して別体に形成した場合には、弁体50と噴出流抑制部材51との間に所定寸法の間隙を設ける必要がある。そして、この寸法を公差範囲に収めるには、加工面、組立面の両面について高い精度が必要となり、冷媒流れや、冷媒漏れ等の問題が生じることもある。そこで、噴出流抑制部材51を弁体50と一体にすることにより、このような課題を解消することができる。
また、膨張弁4が適用される冷凍サイクル1は、冷媒を二酸化炭素とする超臨界冷凍サイクルであるため、超臨界圧力域で使用されない冷凍サイクルと比較して、冷媒が非常に高圧状態から減圧されるため、減圧量が大きく、噴出流抑制部材51によるガス噴出流(ジェットコア)の抑制効果がより一層期待できる。
(第2実施形態)
第2実施形態で説明する膨張弁は、上記第1実施形態の膨張弁4に対して、弁部50により調整される弁口53とは別に、常に開状態にある細い通路のブリードポート54を加えたものである。以下、第2実施形態を図7〜図9にしたがって説明する。図7は本実施形態の膨張弁の絞り部(弁口付近)の構成を示した部分拡大図である。図8は、本実施形態の膨張弁に設けられたブリードポート54を冷媒流れ方向に見たときの拡大図である。図9は、本実施形態の膨張弁における噴出流抑制部材51の働きを説明する部分拡大図である。
第2実施形態で説明する膨張弁は、上記第1実施形態の膨張弁4に対して、弁部50により調整される弁口53とは別に、常に開状態にある細い通路のブリードポート54を加えたものである。以下、第2実施形態を図7〜図9にしたがって説明する。図7は本実施形態の膨張弁の絞り部(弁口付近)の構成を示した部分拡大図である。図8は、本実施形態の膨張弁に設けられたブリードポート54を冷媒流れ方向に見たときの拡大図である。図9は、本実施形態の膨張弁における噴出流抑制部材51の働きを説明する部分拡大図である。
図7および図8に示すように、本膨張弁は、弁口53が全閉された時でも第2の冷媒通路49の流入口41cと流出口41dとを連通させる通路であり、第2の冷媒通路49よりも断面積が小さく、所定の通路抵抗を有するバイパス通路であるブリードポート54を備えている。弁部50aが弁口53を全閉する時に弁部50aに当接する部位の弁座52Aには溝部54aが設けられている。溝部54aは、例えば、その断面形状がくさび形、矩形状、U字形等の凹部である。そして、溝部54aは、高圧側通路49aと弁口の下流側通路49bとを連絡するように冷媒流れ方向に沿って延設されている。そして、ブリードポート54は、弁部50aが弁口53を全閉した時に弁部50aと溝部54aとの間に形成されるトンネル状の通路である。
上記構成において、圧縮機2で吐出された冷媒は、放熱器3で放熱された後、第1の冷媒通路48に導入されると、この冷媒は通路47を通って密閉空間45a側に流れ、この冷媒の温度が感温媒体に伝達される。感温媒体は伝達された冷媒の温度に応じた内圧になり、その内圧がダイヤフラム43に作用することになる。弁体50はこの作用力に応じて本体41内を進退するため、弁部50aによって弁口53の開度が制御される。
ここで、弁部50aによって弁口53が完全に閉じられた場合、例えばエアコンがオフされて圧縮機2が停止したときには、第2の冷媒通路49で冷媒が流通しなくなり、蒸発器5の温度および圧力が上昇する。この状態が長時間続くと、冷凍サイクル1の損傷につながってしまう。そこで、本膨張弁では、弁口53が全閉されたときでも、トンネル状の通路であるブリードポート54が形成されるので、この通路を通過して冷媒が減圧されて、弁口の下流側通路49bに流れる。これにより、蒸発器5に冷媒が供給されるため、蒸発器5内の圧力が過度に上昇することを防止することができる。
一方で、図9に示すように、冷媒がブリードポート54を通過することにより、急激に減圧され、弁口の下流側通路49bでガス噴出流(ジェットコア)が発生しやすい条件になる。しかしながら、この場合においても、第1実施形態と同様に、噴出流抑制部材51の存在によってガス噴出流が破壊されて冷媒の流れが乱されるので、ガス噴出流が原因となる流動騒音を抑制することができる。
本実施形態に係る膨張弁がもたらす作用効果を以下に述べる。本膨張弁は、弁部50aによって弁口53が全閉された時でも冷媒が蒸発器5に向けて流れる所定の通路抵抗を有するブリードポート54を備えた膨張弁である。これにより、特にエアコンがONからOFFになったときの冷凍サイクル1の内の均圧化状態においても、噴出流抑制部材51にガス噴出流を衝突させることができるため、ガス噴出流の発達を抑えて流動騒音を抑制することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態で説明する膨張弁は、上記第2実施形態の膨張弁と同様にトンネル状のバイパス通路を有しているが、第2実施形態の膨張弁と異なり、バイパス通路は弁体50Aの弁部50a側に形成されるものである。以下、第3実施形態を図10にしたがって説明する。図10は、弁部50aが弁口53を全閉した状態における噴出流抑制部材51の働きを説明する部分拡大図である。
第3実施形態で説明する膨張弁は、上記第2実施形態の膨張弁と同様にトンネル状のバイパス通路を有しているが、第2実施形態の膨張弁と異なり、バイパス通路は弁体50Aの弁部50a側に形成されるものである。以下、第3実施形態を図10にしたがって説明する。図10は、弁部50aが弁口53を全閉した状態における噴出流抑制部材51の働きを説明する部分拡大図である。
図10に示すように、本膨張弁が備えるブリードポート55は、弁口53が全閉された時でも第2の冷媒通路49の流入口41cと流出口41dとを連通させる通路であり、前述のブリードポート54と同様に所定の通路抵抗を有するバイパス通路である。弁部50aが弁口53を全閉する時に弁座52に当接する部位の弁部50aには、溝部55aが設けられている。溝部55aは、高圧側通路49aと弁口の下流側通路49bとを連絡するように冷媒流れ方向に沿って延設されている。溝部55aは、例えば、その断面形状がくさび形、矩形状、U字形等の凹部である。そして、ブリードポート55は、弁部50aと弁座52が密着し弁口53が全閉された時に弁部50aと溝部55aとの間に形成されるトンネル状の通路である。
本膨張弁においても、第2実施形態の膨張弁と同様の作用により、噴出流抑制部材51の存在によってガス噴出流が破壊されて冷媒の流れが乱されるので、ガス噴出流が原因となる流動騒音を抑制することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態で説明する膨張弁は、上記各実施形態と異なって、噴出流抑制部材51Aが弁体50Bに一体に設けられるものではなく、別体で設けられているものである。以下、本実施形態を図11にしたがって説明する。図11は、本実施形態の膨張弁における噴出流抑制部材51Aの構成を示した部分拡大図である。
第4実施形態で説明する膨張弁は、上記各実施形態と異なって、噴出流抑制部材51Aが弁体50Bに一体に設けられるものではなく、別体で設けられているものである。以下、本実施形態を図11にしたがって説明する。図11は、本実施形態の膨張弁における噴出流抑制部材51Aの構成を示した部分拡大図である。
図11に示すように、本膨張弁が備える噴出流抑制部材51Aは、本体41に固定され、弁体50Bとは別体に設けられる柱状部である。この柱状部は、その断面積S2が上記第1実施形態と同様の大きさを有するため、弁口53の下流側で発生するガス噴出流を抑制する働きを有する。噴出流抑制部材51Aは、取付け部材60に一体に設けられている。取付け部材60は本体41の下部に形成された下部開口部41fに螺合されるねじ部60aを備えており、噴出流抑制部材51Aはねじ部60aの上端部から弁口53側に向かって伸長するように設けられている。このように噴出流抑制部材51Aは、ねじ部60aが下部開口部41fに螺合されることにより取付け部材60が本体41に固定されることによって、弁体50Bとは別体として本体41に対して固定されることになる。また、弁部50aが弁口53を全閉した状態において、噴出流抑制部材51Aはその上端部と弁体50の下端部との間に約0.1mmの間隙を形成するように配置される。
本実施形態に係る膨張弁がもたらす作用効果を以下に述べる。本膨張弁が備える噴出流抑制部材51Aは、弁体50Bとは別体の部材であって、本体41に固定されている。この構成によれば、噴出流抑制部材51Aと本体41とを一体化した部材で形成することにより、ガス噴出流を縮小して流動騒音を抑える噴出流抑制部材51Aを、本体41を基準とした位置に設置することができる。このため、噴出流抑制部材51Aを第2の冷媒流路49に対して所定の位置に正確に配置することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、冷媒として超臨界状態となる二酸化炭素を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルに設けられる膨張弁について説明したが、二酸化炭素の他に、例えば、エチレン、エタン、酸化窒素などの超臨界域で使用される冷媒を用いてもよい。
1…冷凍サイクル
3…放熱器
8…感温部
41…本体
41c…流入口(冷媒通路の入口部)
41d…流出口(冷媒通路の出口部)
49…第2の冷媒通路(冷媒通路)
49b…弁口の下流側通路
50…弁体
51…噴出流抑制部材(柱状部)
51A…噴出流抑制部材(別体の部材)
53…弁口
53a…弁口の周縁部
54,55…ブリードポート(バイパス通路)
3…放熱器
8…感温部
41…本体
41c…流入口(冷媒通路の入口部)
41d…流出口(冷媒通路の出口部)
49…第2の冷媒通路(冷媒通路)
49b…弁口の下流側通路
50…弁体
51…噴出流抑制部材(柱状部)
51A…噴出流抑制部材(別体の部材)
53…弁口
53a…弁口の周縁部
54,55…ブリードポート(バイパス通路)
Claims (6)
- 冷凍サイクル(1)に設けられ、冷媒が流通する弁口(53)の開度を調節することにより前記冷凍サイクル中を循環する前記冷媒の圧力を減圧する膨張弁であって、
途中に前記弁口を有する冷媒通路(49)が形成される本体(41)と、
前記本体の内部で前記弁口の周縁部(53a)に対して進退することにより、前記弁口の開度を調節する弁体(50)と、
前記弁口の下流側通路(49b)に設けられ、前記弁口の下流側通路の断面積のうち所定の大きさの断面積を占めるように配置される部材であって、前記弁口の下流側で形成される噴出流を抑制する噴出流抑制部材(51)と、
を備え、
前記噴出流抑制部材は、
前記所定の断面積をS2とし、前記弁口の下流側通路の断面積をS1とし、前記弁体の全開時に前記弁体によって開放された環状の流路部位の断面積をS0とした場合に、
(式1) S2≦S1−S0
(式2) S2≧0.03×S1
を満足する所定の断面積S2を有することを特徴とする膨張弁。 - 前記噴出流抑制部材は、前記弁体の先端部から前記弁口の下流側通路に伸長するように設けられ、前記弁体と一体となって進退する柱状部(51)であることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
- 前記噴出流抑制部材は、前記弁体とは別体の部材(51A)であって、前記本体に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
- さらに、前記弁口が全閉された時でも前記冷媒通路の入口部(41c)と出口部(41d)とを連通させる通路であって、前記冷媒通路よりも断面積の小さいバイパス通路(54,55)を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の膨張弁。
- 前記冷凍サイクルは、超臨界状態となる冷媒を使用する超臨界冷凍サイクルであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の膨張弁。
- 前記冷凍サイクルに設けられた放熱器(3)の出口側の冷媒温度に応じて内圧が変化する感温部(8)を有し、
前記弁体は前記感温部の内圧の変化に連動して前記弁口の開度を調節することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の膨張弁。
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