JP2008064327A - 蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents

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雅史 阿波
Hisatsugu Matsunaga
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Abstract

【課題】蒸発器に流入する冷媒流量を第1の可変絞りの絞り開度によって調整しきれなくなったとしても、蒸発器への冷媒流量を適切量に制限することができる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供すること。
【解決手段】ステップ100では、温度センサ91及び圧力センサ92からの検出信号に基づいて第2の蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHを算出し、算出した過熱度SHが所定の過熱度SHTh以下であるか否かを判断する。ここでいう所定の過熱度SHThとは、第1の可変絞り機構40により調整し得る最小の絞り開度(最小冷媒流量)に対応した過熱度のことである。ステップ100で肯定判定された場合には、ステップS110に進んで電磁弁81を閉じるための制御信号(閉信号)を当該電磁弁81に送信する。一方、ステップ100で否定判定された場合には、ステップS120に進んで電磁弁81を開くための制御信号(開信号)を当該電磁弁81に送信する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エジェクタを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルに関する。
この種の蒸気圧縮式冷凍サイクルとしては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。これは、共通の放熱器を流出した冷媒を2系統に分岐し、一方側に分岐した冷媒をエジェクタ吸引側蒸発器(第1の蒸発器)に流入させて蒸発させた後、エジェクタの冷媒吸引口に吸引させるとともに、他方側に分岐した冷媒をエジェクタのノズル部に流入させ、このエジェクタから流出した冷媒がエジェクタ下流側蒸発器(第2の蒸発器)にて蒸発されるようになっている。
特開2005−308384号公報
上記特許文献1に対して、ノズル部及び冷媒吸引口に流入する冷媒流量については、放熱器の冷媒流れ下流側に温度膨張弁を有する第1の可変絞り(冷媒流量調整手段)を配置し、エジェクタ下流側蒸発器出口における冷媒の過熱度に基づいて最適な絞り開度に調整されるようにすることが考えられている。このようにすれば、例えば両蒸発器に着霜することによって空気側能力が低下し、エジェクタ下流側蒸発器出口の過熱度が低下したとしても、この過熱度の低下に従って第1の可変絞りの絞り開度が減少調整されて適切な冷媒流量に維持される。
ところで、上記の第1の可変絞りの絞り開度は、サイクル中の冷媒循環を維持する必要性からゼロとならないような構造とされている。従って、エジェクタ下流側蒸発器出口の冷媒の過熱度が、第1の可変絞りの絞り開度によって調整し得る最小冷媒流量に対応した過熱度を下回った場合には、蒸発器内に過剰に冷媒が流入し、流入した冷媒をすべて蒸発させることができなくなる。これによって圧縮機への液戻りが発生し、さらには、着霜状態が持続することによる熱交換不良が発生する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸発器に流入する冷媒流量を第1の可変絞りの絞り開度によって調整しきれなくなったとしても、蒸発器への冷媒流量を適切量に制限することができる蒸気圧縮式冷凍サイクルを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、冷媒を吸入圧縮して吐出する圧縮機と、圧縮機から吐出された冷媒の放熱を行なう放熱器と、放熱器から2系統に分岐流出した冷媒のうち、一方側に分岐流出した冷媒を減圧して流量を調整する減圧手段と、減圧手段で減圧された冷媒を蒸発させる第1の蒸発器と、放熱器から2系統に分岐流出した冷媒のうち、他方側に分岐流出した冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル部、ノズル部から噴射する冷媒流により第1の蒸発器を流出した冷媒が内部に吸引される冷媒吸引口、およびノズル部から噴射する冷媒と冷媒吸引口から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部を有するエジェクタと、エジェクタから流出した冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒を圧縮機に吸入させる第2の蒸発器と、を備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、放熱器を流出し2系統に分岐流出する前の冷媒の冷媒流量を、第2の蒸発器を流出する冷媒の過熱度に基づいて調整する冷媒流量調整手段と、過熱度が、冷媒流量調整手段が調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を下回ったときには、他方側に分岐流出した冷媒のノズル部への流入を規制する冷媒流入規制手段を備えたことを特徴としている。
請求項1の発明では、第2の蒸発器を流出した冷媒の過熱度が、冷媒流量調整手段により調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を下回ったときには、冷媒流入規制手段によって他方側に分岐流出した冷媒のノズル部への流入を規制する。これにより、放熱器を流出した冷媒のうち、第1の蒸発器への冷媒流入のみが許容される。そして、第1の蒸発器に流入した冷媒は、当該第1の蒸発器で蒸発し、エジェクタを通過してさらに第2の蒸発器でも蒸発するため、蒸発器内に流入した冷媒を確実に蒸発させることができる。従って、蒸発器に流入する冷媒流量が冷媒流量調整手段によって冷媒流量を調整しきれなくなったとしても、蒸発器への冷媒流量を適切量に制限することができる。これにより、蒸発器内で冷媒を蒸発しきれないという不具合が解消され、圧縮機への液戻りや着霜状態が持続するという問題を防止できる。
請求項2の発明では、冷媒流入規制手段は、過熱度が、冷媒流量調整手段が調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を上回ったときには、他方側に分岐流出した冷媒のノズル部への流入規制を解除することを特徴としている。
過熱度が、冷媒流量調整手段が調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を上回ったときには、冷媒流量調整手段の冷媒流量調整により最小冷媒流量にした状態でも蒸発器で冷媒を確実に蒸発させることができる状態であり、且つ、過熱度の上昇に応じて冷媒流量を増大することが必要になり得る状態である。従って、この場合には、冷媒流入規制手段により他方側に分岐流出する冷媒のノズル部への流入規制を解除することで、第2の蒸発器を流出した冷媒の過熱度に応じて冷媒流量調整手段により流量調整された冷媒を第1及び第2の蒸発器に流入させて、各蒸発器で適切に熱交換させることができる。
請求項3の発明では、冷媒流入規制手段は、可変絞り手段を備えて構成されていることを特徴としている。
このように構成すれば、絞り開度をゼロとすれば他方側に分岐流出する冷媒のノズル部への流入を規制でき、かつ、絞り開度を所定開度とすれば、他方側に分岐流出する冷媒のノズル部への流入規制を解除することができる。
<第1の実施形態>
本発明に係る蒸気圧縮式の冷凍サイクルを冷凍車用の冷凍サイクル装置に適用した例を示す。本実施形態の冷凍サイクル1の全体構成を図1に示す。圧縮機10は、吐出容量の変化により冷媒吐出能力を調整できる可変容量型圧縮機、あるいは電動モータの回転数調整により冷媒吐出能力を調整できる電動圧縮機により構成されており、吸入した冷媒を圧縮し、高圧冷媒として吐出する。
また、圧縮機10には、オイルセパレータ11が並列接続されており、圧縮機10から吐出された高圧冷媒に含まれる潤滑用オイルを回収し、固定絞り12を介して再び圧縮機10に吸入させるようになっている。
圧縮機10の冷媒吐出側には放熱器20が配置されている。この放熱器20は圧縮機10から吐出された高圧冷媒とコンデンサファン(図示せず)により送風される外気(庫外空気)との間で熱交換を行って高圧冷媒を冷却する。
ここで、冷凍サイクル1の冷媒として、通常のフロン系冷媒を用いる場合は、高圧圧力が臨界圧力を超えない亜臨界サイクルとなるので、放熱器20は冷媒を凝縮する凝縮器として作用する。一方、冷媒として二酸化炭素(CO2)のように高圧圧力が臨界圧力を超える冷媒を用いる場合は冷凍サイクル1が超臨界サイクルとなるので、冷媒は超臨界状態のまま放熱し凝縮しない。
放熱器20よりも冷媒流れ下流側部位には、レシーバ30が配置されており、放熱器20を流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、気相冷媒を放熱器20に戻すとともに、液相冷媒を外部に流出させるようになっている。
レシーバ30よりも冷媒流れ下流側部位には、第1の可変絞り機構40(冷媒流量調整手段)が配置されている。この第1の可変絞り機構40は、具体的には、周知の温度式膨張弁であり、レシーバ30からの高圧液相冷媒を気液二相状態の中間圧力冷媒に減圧する機能を果たす。この温度式膨張弁は、後述する第2の蒸発器52出口の冷媒の過熱度SHに応じて弁体部の開度を調整し、これによって第1の可変絞り機構40を通過する冷媒流量を調整して第2の蒸発器52出口の冷媒の過熱度SHが所定の値に近づくようにしている。
温度式膨張弁の弁体にはダイヤフラム機構40aが結合されており、ダイヤフラム機構40aは感温筒40bの封入ガラス媒体の圧力(第2の蒸発器52出口の冷媒の温度に応じた圧力)と、均圧管40cにより導入される第2の蒸発器52出口の冷媒の圧力とに応じて弁体を変位させ、弁体の開度を調整する。
第1の可変絞り機構40の冷媒流れ下流側は分岐点Pdを境に2系統に分岐されており、一方側に分岐流出する冷媒は当該分岐点Pdよりも冷媒流れ下流側部位に配置された第1の蒸発器51に流入し、他方側に分岐流出する冷媒は当該分岐点Pdよりも冷媒流れ下流側部位に配置されたエジェクタ60のノズル部61に流入するようになっている。
分岐点Pdと第1の蒸発器51との間には、冷媒を減圧膨張させる固定絞り機構70(減圧手段)が配置されており、例えば、オリフィスのような固定絞りで構成されている。この固定絞り機構70の絞り開度は一定に設定されており、設定された絞り開度によって第1の蒸発器51へ流入する冷媒の冷媒流量とエジェクタ60のノズル部61へ流入する冷媒の冷媒流量の流量比が決定されている。
固定絞り機構70よりも冷媒流れ下流側部位に配置された第1の蒸発器51は、当該固定絞り機構70により減圧膨張された冷媒を外気と熱交換することにより気相冷媒に蒸発させて、後述するエジェクタ60の冷媒吸引口62に吸引させるようになっている。
また、分岐点Pdよりも冷媒流れ下流側部位には、エジェクタ60が配置されている。このエジェクタ60は冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴出する冷媒流の吸引作用(巻き込み作用)によって冷媒の循環を行なう冷媒循環手段(運動量輸送式ポンプ)でもある(JIS Z 8126 番号2.1.2.3等参照)。
エジェクタ60には、分岐点Pdから他方側に分岐流出した冷媒の通路面積を小さく絞って、当該冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部61と、ノズル部61の冷媒噴出口と同一空間に配置され、第1の蒸発器51を流出した気相冷媒を吸引する冷媒吸引口62が備えられている。
ノズル部61および冷媒吸引口62の冷媒流れ下流側部位には、ノズル部61からの高速度の冷媒流と冷媒吸引口62の吸引冷媒とを混合する混合部63が設けられている。そして、混合部63の冷媒流れ下流側にディフューザ部64が配置されている。このディフューザ部64は冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
なお、本実施形態のエジェクタ60では、混合部63も冷媒の通路面積を徐々に大き
くする形状に形成されており、混合部63とディフューザ部64とからなる構成が本実施形態のエジェクタ60における昇圧部である。
エジェクタ60のディフューザ部64の下流側には、第2の蒸発器52が接続されている。この第2の蒸発器52では、エジェクタ60のノズル部61に流入した冷媒及び冷媒吸引口62に流入した冷媒が外気と熱交換されて気相冷媒に蒸発する。また、第2の蒸発器52出口は圧縮機10に接続されており、当該第2の蒸発器52を流出した冷媒が圧縮機10に吸引されるようになっている。
本実施形態では、2つの蒸発器51,52を一体構造に組み付けて、2つの蒸発器51,52を1つのケース内に収納するようになっている。そして、ケース内に構成される空気通路に共通のブロワ(電動送風機)により空気(被冷却空気)を矢印Aのごとく送風し、この送風空気を2つの蒸発器51,52で冷却するようなっている。そして、2つの蒸発器51,52で冷却された冷風を共通の冷却対象空間である冷凍庫40に送り込み、これにより、2つの蒸発器51,52にて冷凍庫40を冷却するようになっている。
ここで、2つの蒸発器51,52のうち、エジェクタ60下流側に配設される第2の蒸発器52を空気流れAの上流側に配置し、エジェクタ60の冷媒吸引口62に接続される第1の蒸発器51を空気流れAの下流側に配置している。
また、分岐点Pdとエジェクタ60のノズル部61との間には、第2の可変絞り機構80(冷媒流入規制手段、可変絞り手段)が配置されている。この第2の可変絞り機構80は、例えば電磁弁81により構成されており、後述する制御装置100からの制御信号に基づいて弁体の開度を所定開度(例えば100%)とゼロ開度とに開閉切替するものである。従って、電磁弁81が開かれて所定開度になっているときには、分岐点Pdから他方側に分岐流出した冷媒のノズル部61への流入が許容される一方、電磁弁81が閉じられてゼロ開度となっているときには、ノズル部61への冷媒流入が規制される。
第2の蒸発器52出口付近には、この第2の蒸発器52を流出した冷媒の温度および圧力を検出するための温度センサ91及び圧力センサ92が配置されている。各センサ91,92は、検出値に応じた検出信号を後述する制御装置100に出力するようになっている。
制御装置100は、冷凍庫40内の温度(内気温度)を検出する内気温センサからの温度情報や、図示しない操作パネルに設けられた冷凍庫40内の温度を設定する温度設定手段からの設定温度情報等の入力情報に基づいて、圧縮機10、ブロワ、コンデンサファン等を作動制御するようになっている。また、温度センサ91及び圧力センサ92からの検出信号に基づいて第2蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHを算出し、算出した過熱度SHに基づいて電磁弁81を開閉切替する。
以下、算出した過熱度SHに基づく電磁弁81の開閉切替制御について図2を参照して説明する。
ステップ100では、温度センサ91及び圧力センサ92からの検出信号に基づいて第2の蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHを算出し、算出した過熱度SHが所定の過熱度SHTh以下であるか否かを判断する。ここでいう所定の過熱度SHThとは、第1の可変絞り機構40により調整し得る最小の絞り開度(最小冷媒流量)に対応した過熱度のことである。
当該ステップ100で肯定判定された場合には、第1の可変絞り機構40の絞り開度を最小としたとしても、第1及び第2蒸発器51,52に流入する冷媒流量を適切な流量にまで減少させることができない状態、即ち、第1及び第2蒸発器51,52で可能とされる熱交換量に対して過剰に冷媒が流入している状態となっている。このため、ステップS110に進んで電磁弁81を閉じるための制御信号(閉信号)を当該電磁弁81に送信する。
一方、ステップ100で否定判定された場合には、第1の可変絞り機構40の絞り開度調整のみで第1及び第2の蒸発器51,52に流入させる冷媒流量を調整することができる状態であり、この場合には、ステップS120に進んで電磁弁81を開くための制御信号(開信号)を当該電磁弁81に送信する。
以下、電磁弁の開閉切替制御による冷凍サイクルの動作について説明する。
1.「第2の蒸発器出口の過熱度SHが所定の過熱度SHThを下回った場合」
例えば、第1及び第2の蒸発器51,52に霜が付着することにより空気側能力が低下した場合、第2の蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHが低下する。第1の可変絞り機構40の絞り開度はこの過熱度SHの低下に合わせて閉方向側に調整され、その絞り開度が減少することで各蒸発器51,52に流入する冷媒流量が減少する。着霜状態が持続して空気側能力が低下したままの状態となっていると、第1の可変絞り機構40の絞り開度を最小にして各蒸発器51,52に流入する冷媒流量を最小冷媒流量にしたとしても、依然として、各蒸発器51,52では流入した冷媒を蒸発できるだけの熱交換量を確保することができないことがある。そうすると、各蒸発器51,52では、流入した冷媒をすべて蒸発させることができなくなり、一部の冷媒が液相冷媒のまま第2の蒸発器52を流出し、圧縮機10に液相冷媒が液戻りして圧縮機10で液圧縮されることがある。また、空気側能力が低下していると、各蒸発器51,52での熱交換量が確保できなくなり、冷凍庫40へ供給する冷風の温度を下げることができなくなり、冷凍庫40内の温度が上昇することとなる。
この場合、制御装置100は、図2のフローチャートに基づいて、第2の蒸発器52出口の過熱度SHが所定の過熱度SHThを下回ったと判断し(ステップS100でYes)、電磁弁81に対して閉信号を送信し、当該電磁弁81を閉じる(ステップS110)。
これにより、エジェクタ60のノズル部61への冷媒流入が規制され、第1の可変絞り機構40を通過した冷媒のうち、一方側に分岐流出した冷媒のみが第1及び第2の蒸発器51,52を通過することができる。従って、第2の蒸発器52に流入する冷媒流量は、エジェクタ60のノズル部61に流入していた冷媒の冷媒流量分減少することとなる。
そうすると、第1の可変絞り機構40を通過した冷媒のうち一方側に分岐流出した冷媒は、第1の蒸発器51に流入して熱交換された後、エジェクタ60の冷媒吸引口62からエジェクタ60の内部に流入し、ディフューザ部64から第2の蒸発器52へ流出する。そして、第2の蒸発器52でさらに熱交換されて圧縮機10に吸引される。
ここで、電磁弁81が閉じられているときには、エジェクタ60は第1の蒸発器51と第2の蒸発器52を繋ぐ配管として機能するため、当該冷凍サイクル1は図3に示すように、いわゆるエキパンサイクルとして動作する。
従って、過熱度SHが所定の過熱度SHThを下回ることで第1の可変絞り機構40による冷媒流量の調整ができなくなったとしても、電磁弁81を閉じることで、エジェクタ60のノズル部61への冷媒流入を規制し、第2の蒸発器52に流入する冷媒の冷媒流量を低下させて、冷媒を確実に蒸発させることができる。また、第2の蒸発器52に冷媒が過剰に流入することがなくなるため、付着した霜が早期に取り除かれる。
2.「第2の蒸発器出口の過熱度が所定の過熱度よりも高くなった場合」
上述のように、電磁弁81を閉じて冷媒流量を制限したことにより、付着した霜が取り除かれて空気側能力が向上した場合には、第2の蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHが上昇する。この過熱度SHが所定の過熱度SHThを上回ったときには、第1の可変絞り機構40の絞り開度を最小にして最小冷媒流量にした状態でも各蒸発器51,52で冷媒を確実に蒸発させることができる状態であり、且つ、過熱度SHの上昇に応じて冷媒流量を増大することが必要になり得る状態である。
この場合、制御装置100は、図2のフローチャートに基づいて、第2の蒸発器52出口の過熱度SHが所定の過熱度SHThを上回ったと判断し(ステップS100でYes)、電磁弁81に対して開信号を送信し、当該電磁弁81を開く(ステップS120)。
これにより、エジェクタ60のノズル部61への冷媒の流入規制が解除されることにより、当該冷凍サイクル1はエジェクタサイクルとして動作し、各蒸発器51,52へ流入する冷媒流量は過熱度SHに応じた適切な冷媒流量に調整される。
以上のように、本実施形態によれば、第2の蒸発器52を流出した冷媒の過熱度SHが、所定の過熱度SHThを下回ったときには、電磁弁81を閉じてエジェクタ60のノズル部61への冷媒流入を規制するようにしている。これにより、第2の蒸発器51に流入する冷媒は、第1の蒸発器52に流入する冷媒のみに制限されるから、流入した冷媒を確実に蒸発させることができる。従って、各蒸発器51,52に流入する冷媒流量を第1の可変絞り機構40の絞り開度によって調整しきれなくなったとしても、蒸発器51,52への冷媒流量を確実に蒸発できる量に制限できる。これにより、蒸発器51,52内で冷媒を蒸発しきれないという不具合が解消され、圧縮機10への液戻りや、着霜状態が持続することによる冷凍庫40内の温度上昇を防止できる。
また、第2の蒸発器52出口における冷媒の過熱度SHが、所定の過熱度SHThを上回ったときには、電磁弁81を開いてエジェクタ60のノズル部61への冷媒流入規制を解除することで、過熱度SHに応じた適切な冷媒流量を各蒸発器51,52に供給することができる。
第2の可変絞り機構80を電磁弁81により構成しているため、開閉切替制御により、エジェクタ60の冷媒流入の規制・解除を容易に切換えることができる。また、第2の可変絞り機構80としては、電磁弁81のほかに開閉切替可能なバルブにより構成することもできる。
本実施形態に係る蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式構成図である。 電磁弁のオン・オフ切替制御の内容を示したフローチャートである。 電磁弁がオフされているときの冷凍サイクルの動作を示した作動図である。
符号の説明
10…圧縮機
20…放熱器
40…第1の可変絞り機構(冷媒流量調整手段)
51…第1の蒸発器
52…第2の蒸発器
60…エジェクタ
61…ノズル部
62…冷媒吸引口
63…混合部(昇圧部)
64…ディフューザ部(昇圧部)
70…固定絞り機構
80…第2の可変絞り機構(冷媒流入規制手段、可変絞り手段)
81…電磁弁(冷媒流入規制手段、可変絞り手段)

Claims (3)

  1. 冷媒を吸入圧縮して吐出する圧縮機と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒の放熱を行なう放熱器と、
    前記放熱器から2系統に分岐流出した冷媒のうち、一方側に分岐流出した冷媒を減圧して流量を調整する減圧手段と、
    前記減圧手段で減圧された冷媒を蒸発させる第1の蒸発器と、
    前記放熱器から2系統に分岐流出した冷媒のうち、他方側に分岐流出した冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を減圧膨張させるノズル部、前記ノズル部から噴射する冷媒流により前記第1の蒸発器を流出した冷媒が内部に吸引される冷媒吸引口、および前記ノズル部から噴射する冷媒と前記冷媒吸引口から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部を有するエジェクタと、
    前記エジェクタから流出した冷媒を蒸発させ、蒸発した冷媒を前記圧縮機に吸入させる第2の蒸発器と、を備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、
    前記放熱器を流出し前記2系統に分岐流出する前の冷媒の冷媒流量を、前記第2の蒸発器を流出する冷媒の過熱度に基づいて調整する冷媒流量調整手段と、
    前記過熱度が、前記冷媒流量調整手段が調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を下回ったときには、前記他方側に分岐流出した冷媒の前記ノズル部への流入を規制する冷媒流入規制手段を備えたことを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  2. 前記冷媒流入規制手段は、
    前記過熱度が、前記冷媒流量調整手段が調整し得る最小冷媒流量に対応する過熱度を上回ったときには、前記他方側に分岐流出した冷媒の前記ノズル部への流入規制を解除することを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
  3. 前記冷媒流入規制手段は、可変絞り手段を備えて構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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