JP2010019009A - コンクリート床構造体及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冬場等の低温条件下で床仕上げコンクリート床構造体を施工する場合でも、短工期で水平レベル性に優れ、良好な接着性による耐久性に優れる塗り床仕上げコンクリート床構造体が得られる施工方法と、その施工方法によって得られるコンクリート床構造体を提供する。
【解決手段】建築物のコンクリート床上面31に、セルフレベリング材モルタル用プライマー層34を設ける工程と、アルミナセメントを含む水硬性成分と樹脂粉末とを含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー35を打設して硬化させてセルフレベリング材スラリー硬化体層36を設ける工程と、塗り床材用プライマー層37を設ける工程と、塗り床材用ベースコートを施工して硬化させて塗り床材用ベースコート層38を設ける工程とを含むコンクリート床構造体の施工方法である。
【選択図】図4

Description

本発明は、建築物のコンクリート床にセルフレベリング材と塗り床材とを組合せて施工するコンクリート床構造体の施工方法およびそのコンクリート床構造体に関する。
オフィスや事務所をはじめとして工場や倉庫などの建築物では、一般的にコンクリート床面の仕上げに各種樹脂系塗り床材や各種ポリマーセメント系塗り床材が用いられることが多く、これらの塗り床材をコンクリート床の仕上げ材として用いた場合、床面の耐磨耗性や耐薬品性などが向上する効果が得られる。
これらの塗り床材を施工する場合の下地層施工法としては、コンクリート直押え工法とモルタル類やセルフレベリング材等を用いる打ち継ぎ工法がある。
特許文献1には、コンクリート床の上面に塗り床材を施工した場合に、各種樹脂を含む塗り床材の塗膜硬化層は通気性に乏しいことに起因して発生することがある上塗り材の塗膜硬化層のふくれを防止する方法として、コンクリート下地面の上にセルフレベリング性を有するモルタルを使用して通気性を備えた単独層を新たに打ち継ぎ、この上に非通気性床仕上げ材を施工することにより、非通気性床仕上げ材の下に位置する該通気層に、下地コンクリート組織内部の水分を散逸させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、床下地材としてセメント、骨材、及び保水剤を主成分とし、合成樹脂として酢酸ビニル樹脂、バーサチック酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、SBRの中の一、又は二以上の混合物を含有するセルフレベリング材を使用することによって、セルフレベリング材の施工後、乾燥中に合成樹脂が表面に集合し、その状態で硬化することにより、優れたセルフレベリング性と表面に鏡面に近い緻密さが得られ、合成樹脂様の表面状態を得ることができることが記載されている。さらに、コンクリート、木質或いは金属等下地の上に、このセルフレベリング材を使用して下地を形成し、その上面に貼り床などを施工して供用し、貼り床材が老朽化した場合には容易に除去することが可能なため、改装時等に接着剤付き床材を貼りかえる作業の効率が著しく向上し、作業時間も大幅に短縮されることが開示されている。
特開2001−3551号公報 特開2003−20263号公報
一般的にコンクリート床に塗り床材を施工して仕上げる場合、コンクリート床の表面に塗り床材用プライマー層を設け、塗り床材用ベースコート層、さらに塗り床材用トップコート層が施工される。また、特別な機能付与が求められない場合は、塗り床材用トップコート層が施工されない場合もある。
塗り床材の種類を選定することにより、耐荷重性、耐磨耗性、耐衝撃性、耐水性、耐薬品性、耐候性、美観性、防音性等の機能を有するコンクリート床構造体を形成できる。
塗り床材を施工して得られるこれらの多様な機能は、特に塗り床材ベースコートの硬化層の性状、すなわち、塗り床材ベースコートの硬化層の厚さ、均一さなどに大きく依存する。また、この塗り床材ベースコート硬化層の性状は、下地を形成しているコンクリート表面の性状によっても大きく影響される。
通常、新設建築物のコンクリート床は、生コンクリートを打設・締固めを行ってある程度の平面性を持たせた後、コンクリート表面の水が引いた段階で左官鏝などを用いて表面を均し、粗い凹凸を均す作業を行って、コンクリートを養生して硬化させており、塗り床材を施工する段階の硬化したコンクリート床全体の表面には多種多様な小さな凹凸や微妙な傾斜が入り組んだ状態になっている。
また、既設の建築物のコンクリート床を改修するような場合、当初施工されていた塗り床材や貼り床材を除去し、コンクリート床面を研磨処理して粗い凹凸を均す作業を行った上で新たに塗り床材が施工されるが、この場合もコンクリート床全体の表面には多種多様な小さな凹凸や微妙な傾斜が入り組んだ状態になっている。
図1に示すように、上記のようなコンクリート床11に塗り床材12を施工した場合、塗り床材12の性能を充分引き出そうとして、プライマー層13、ベースコート層14、トップコート層15のそれぞれの施工厚さが一定になるように施工すると、塗り床材12を施工した床面16は、下地であるコンクリート床11表面の多種多様な小さな凹凸17や微妙な傾斜18がそのまま反映されたものとなり、実際に供用する上で、また、美観上も好ましくない仕上りとなる。
一方、塗り床材12を施工した床面16の平面性を高め、供用性や美観の良好な仕上りを求める場合、プライマー層13、ベースコート層14、トップコート層15を施工する過程で、図1に示すコンクリート床11表面の多種多様な小さな凹凸17や微妙な傾斜18を塗り床材12(ベースコート層14)の施工量を調整する必要があり、より平面性が良好な仕上りを求めると、図2に示すように塗り床材ベースコート層14を過剰に施工することが必要となる。この場合、図1の場合と比較して平面性が改善された仕上りは得られるものの、塗り床材ベースコート14の使用量が増加して経済性が低下するという問題がある。
逆に図3のように、単位面積当たりの塗り床材ベースコート層14の使用量を、推奨される平均的な施工量とした場合、ベースコート層14の硬化層の厚さが、凹部19では厚く、凸部20では薄くなり、特にベースコート層14の施工量が少ない凸部20ではベースコート層14を適正量施工した場合と比較して性能的に不充分な事態も発生することが考えられる。
上記課題に対し、コンクリート床面にセルフレベリング材を施工して塗り床下地を形成した場合、コンクリート床面の凹凸や傾斜が塗り床仕上げ面に及ぼす影響を回避できるが、一般的なセルフレベリング材を使用するとその施工のための工程が増えるのみならず、施工したセルフレベリング材の硬化体層が所定の強度を発現するまで養生期間が必要となり、特に冬場の低温時は水和反応が遅くなるためにより長い養生期間が必要となる。このため、塗り床材を好適に施工できる下地条件、即ちセルフレベリング材の硬化体層の含水率がコンクリート・モルタル水分計で5%未満(D値が690未満)に低下するまで1〜2週間の期間待機せねばならず、効率的に工事を進行させる上で大きな課題となっていた。
本発明は、冬場等の低温条件下で床仕上げコンクリート床構造体を施工する場合でも、短工期で水平レベル性に優れ、良好な接着性による耐久性に優れる塗り床仕上げコンクリート床構造体が得られる施工方法と、その施工方法によって得られるコンクリート床構造体を提供することを目的とした。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意試行錯誤を繰り返した結果、セルフレベリング材スラリーを安定して施工するに充分な可使時間(ハンドリングタイム)を保持しながらも、工事スケジュールの延長を最小限に留めることが可能な速硬性・速乾性を有しつつ、優れた水平レベル精度を有する塗り床下地を形成できる特定のセルフレベリング材を見出した。
さらにコンクリート床にこのセルフレベリング材を施工し、その上面に塗り床材を施工することにより、セルフレベリング材の硬化体層の含水率がコンクリート・モルタル水分計で5%未満(D値が690未満)に低下するまで塗り床材の施工を待つ必要がなく、施工効率と水平レベル精度に優れ、供用時にも良好な接着性により耐久性に優れる塗り床仕上げコンクリート構造体が得られることを見出して本発明を完成させた。
即ち、本発明の第1は、建築物のコンクリート床上面に、セルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程と、前記セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材硬化体層を設ける工程とを含むコンクリート床構造体の施工方法であって、セルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程は、セルフレベリング材モルタル用プライマー層を設ける工程と、前記セルフレベリング材モルタル用プライマー層の上面に、アルミナセメントを含む水硬性成分と樹脂粉末とを含むセルフレベリング材と、水とを混練して調製したスラリーを打設して硬化させてセルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程とを含み、塗り床材硬化体層を設ける工程は、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材用プライマー層を設ける工程と、前記塗り床材用プライマー層の上面に塗り床材用ベースコートを施工して硬化させて塗り床材用ベースコート層を設ける工程とを含むことを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法である。
本発明の第2は、前記本発明の第1の施工方法により得られるコンクリート床構造体である。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法について好ましい様態を以下に示す。これらは複数組合せることができる。
1)セルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を含むこと。
2)セルフレベリング材は、水硬性成分と樹脂粉末とを含み、さらに無機粉末、細骨材、凝結調整剤、流動化剤、増粘剤及び消泡剤から選ばれる成分を少なくとも1種以上含むこと。
3)セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーを打設(施工)したのち2時間後に10以上であること。
4)セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーを打設(施工)したのち6時間後に50以上であること。
5)セルフレベリング材スラリー硬化体表面の水分量は、スラリー打設(施工)したのち24時間後に5%未満(D値=690未満)であること。
6)セルフレベリング材スラリー硬化体は、長さ変化率の膨張が0〜0.08%であり、長さ変化率の収縮が−0.08〜0%であること。
7)コンクリート床構造体の施工が、施工温度2℃〜14℃の範囲で行うこと。
8)セルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリーを打設してから0.5日〜14日の間に、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させて塗り床材用プライマー層を設け、塗り床材用プライマー層の上面に塗り床材用ベースコートを施工すること。
9)塗り床材は、エポキシ樹脂系塗り床材、ウレタン樹脂系塗り床材、メタクリル樹脂系塗り床材、アクリル樹脂系塗り床材、ポリエステル樹脂系塗り床材、ビニルエステル系塗り床材及びポリマーセメント系塗り床材から選ばれるいずれか1種の塗り床材であること。掲示
10)塗り床材のベースコート硬化層の上面に、さらに塗り床材用トップコート層を設けること。
本発明のセルフレベリング材と塗り床材とを組合せたコンクリート床構造体の施工方法によれば、通常、多種多様の凹凸や傾斜を有するコンクリート床の上面に、セルフレベリング材スラリーを施工・硬化させて優れた水平レベルを有する下地層を形成した後に塗り床材を施工するため、塗り床材の仕上り面もまた優れた水平レベルを有し、良好な供用性と美観が得られる。
また、本発明ではアルミナセメントを含み、速硬性・速乾性に優れ、優れた水平レベル性を有する床面を形成できるセルフレベリング材を用いることによって、冬場の低温時の条件下でもセルフレベリング材スラリーを打設・施工し、0.5日〜14日後には塗り床材を施工できることから、極めて効率的に水平レベル精度に優れた塗り床下地の形成が可能で、速やかに塗り床材の施工を行うことが可能となる。
また、従来課題となることがあったコンクリート床から離脱しようとする水分による塗り床材硬化層の膨れについても、本発明では、寸法変化率及び通気性が極めて小さいセルフレベリング材を選択して用い、緻密で高強度なセルフレベリング材の硬化体層を下地コンクリートと塗り床材硬化体層の中間層に設けることによって解消することができ、床構造体として優れた耐久特性が得られるものである。
本発明のセルフレベリング材と塗り床材とを組合せたコンクリート床構造体の施工方法およびコンクリート床構造体について、図4a〜図4dに示す図面にしたがって実施形態の一例を説明する。
図4aは、コンクリート床31を示す部分断面図である。
本発明では、まず図4bに示すように、凹凸(小さな凹凸)32や微妙な傾斜33を有するコンクリート床31上面に、セルフレベリング材用プライマー34を施工する。
次に、セルフレベリング材用プライマー34が乾燥して造膜したのち、その上面に図4cに示すようにセルフレベリング材スラリー35を打設する。
セルフレベリング材スラリーの調製および施工は、セルフレベリング材を袋物の形態で施工現場に搬入し、施工場所の近傍で現場設置型の混合・混練装置やハンドミキサー等の混合機を用いて、所定量の水とセルフレベリング材とを混合してスラリーを調製することができる。
また、施工面積が200mを超えるような大規模な現場では、例えば特開2007−326352号(図1)に示されるような連続的に所定量の水とセルフレベリング材とを混合して、連続的にセルフレベリング材スラリーを調製できるローリー車を使用することができる。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法によれば、冬場等の施工温度条件が低温条件の場合でも、優れた施工効率と良好な耐久性とを有するコンクリート床構造体を得ることができる。
コンクリート床構造体を施工する場合の施工温度は、好ましくは2〜14℃の範囲、さらに好ましくは2.5〜12℃の範囲、より好ましくは3.5〜10℃の範囲、特に好ましくは4〜8℃の範囲であることが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材は、冬場等の低温条件下でも、コンクリート床面に供給・施工されたセルフレベリング材スラリー35は、スラリーを打設・施工したのち1.5時間を超えると硬化を開始して優れた速硬性を発揮する。これによって、次工程である塗り床材の施工に速やかに移行することができる。
塗り床材の施工は、セルフレベリング材スラリーを打設・施工したのち、好ましくは0.5日から14日の範囲、さらに好ましくは0.65日〜12日の範囲、より好ましくは0.8日〜7日の範囲、特に好ましくは0.9日〜3日の範囲に、図4dに示すようにセルフレベリング材スラリー硬化体層36の上面に塗り床材用プライマー層37を設け、その上面に塗り床材ベースコート層38を打設して硬化させることが好ましい。
セルフレベリング材スラリー35を打設・施工したのち、上記の経過時間の範囲に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させて塗り床材用プライマー層37を設け、塗り床材用プライマー層の上面に塗り床材用ベースコート38を施工することによって、セルフレベリング材スラリー硬化体中の水分の乾燥を防止して、セルフレベリング材の水和反応に必要な水分を、モルタル硬化体中に封じ込めることができ、高い強度特性を有するセルフレベリング材スラリー硬化体を得ることができる。
セルフレベリング材スラリーを打設・施工したのち、0.5日経過する前では、セルフレベリング材スラリー硬化体表面の水分量が多く、塗り床材を施工するための作業を行うのに充分でないことがあるために好ましくない。また、セルフレベリング材スラリーを打設・施工したのち、14日以降に塗り床材を施工するための作業を行うことは、効率的に工事を進行させることができないために好ましくない。
また、本発明では、コンクリート床31上面に、セルフレベリング材用プライマー34を施工し、セルフレベリング材スラリー35を打設して硬化させたのち、セルフレベリング材スラリー硬化体層36の表面を研磨装置などを用いて目荒らし処理し、その上面に塗り床材用プライマー層を設け、塗り床材ベースコート層を打設して硬化させることが、セルフレベリング材硬化体表面と塗り床材用プライマー層及び塗り床材ベースコート硬化体層との間の接着をより高めることができることからさらに好ましい。
目荒らし処理を行う場合には、例えば、業務用電動床ポリッシャー等が好適に使用でき、ポリッシャーに♯50〜♯200の研磨紙を取り付けて使用すること、またはライナックス社製研磨機等が好適に使用でき、研磨する深さとしては0.1〜0.5mmの深さまで研磨することが好ましい。
本発明では、塗り床材用ベースコート硬化体層38の上面に、ベースコート硬化層の表層を保護したり、耐久性向上或いは滑り防止などの機能向上を目的として、塗り床材用トップコート39を設けることが好ましい。
次に、本発明で用いるセルフレベリング材用プライマー、セルフレベリング材、塗り床材について説明する。
本発明で使用するセルフレベリング材用プライマーは、コンクリート床とセルフレベリング材スラリー硬化体とを強固に接着するため、及び、セルフレベリング材スラリーを打設した際に、スラリー中の水分がコンクリート床に浸透する作用を防止するために用いる。
セルフレベリング材用プライマーとしては、アクリル−スチレン共重合樹脂やエチレン酢酸ビニル共重合体を主成分とする市販のプライマーが使用でき、特にアクリル−スチレン共重合樹脂を主成分とするものを好適に使用できる。
プライマーの塗布量は、プライマーに含まれる樹脂固形分として、良好な接着強度を安定して得るために、30〜120g/mを塗布することが好ましく、45〜90g/mを塗布することがさらに好ましい。
プライマーの塗布作業は、前記の塗布量を1回の処理で塗布することができ、また、プライマーを2回〜3回の作業で前記の塗布量を塗布することもできる。
プライマー塗布後の乾燥時間は、温度条件や通風条件に応じて適宜乾燥時間をとることができ、通常夏季には3時間〜8時間、冬季には5時間〜12時間乾燥することが好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法に用いるセルフレベリング材は、アルミナセメントを含む水硬性成分と樹脂粉末とを必須成分として含むものである。
さらに本発明で好適に用いられるセルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を含むものである。
アルミナセメントとしては、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントなどを用いることができる。
石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏等の各石膏がその種類を問わず、1種又は2種以上の混合物として使用できる。
石膏は、自己流動性水硬性組成物と水とを混練して得られるスラリーが硬化した後の寸法安定性を保持する成分として機能するものである。
本発明では、水硬性成分として、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を用いる。
水硬性成分(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は100質量部である。)は、好ましくはアルミナセメント20〜80質量部、ポルトランドセメント5〜70質量部及び石膏5〜45質量部からなる組成、さらに好ましくはアルミナセメント25〜70質量%、ポルトランドセメント10〜60質量部及び石膏10〜40質量部からなる組成、より好ましくはアルミナセメント30〜60質量部、ポルトランドセメント20〜50質量部及び石膏15〜35質量部からなる組成、特に好ましくはアルミナセメント40〜50質量部、ポルトランドセメント30〜40質量部及び石膏20〜30質量部からなる組成を用いることにより、急硬性を有し、低収縮性又は低膨張性で硬化中の体積変化が少ない硬化体を得られやすいために好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法に用いるセルフレベリング材は、硬化体層の乾燥クラックを防止することにより硬化体の通気性を大幅に低下させる効果を有し、さらに、硬化体の引張り強度がより高まることから樹脂粉末を使用することが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材では、構成成分の配合比率を厳格に品質管理できることから構成成分をプレミックス化して供給することが好ましい。このため使用する樹脂粉末についても粉末状の再乳化形樹脂粉末であることが好ましい。
樹脂粉末は、乾燥によって発生する収縮応力がひび割れ発生に繋がる過程で、ひび割れの発生に対する抵抗性を向上させる効果、硬化体組織を緻密化する効果及び下地や仕上げ材との接着性を向上させる効果がある。
樹脂粉末としては、樹脂の粉末化方法などの製法については特にその種類は限定されず、公知の製造方法で製造されたものを用いることができ、また樹脂粉末としては、ブロッキング防止剤を主に樹脂粉末の表面に付着しているものを用いることができる。
樹脂粉末は、水性ポリマーディスパーションを噴霧やフリーズドライなどの方法で、溶媒を除去し乾燥した再乳化形の樹脂粉末を用いることが好ましい。
樹脂粉末としては、酢酸ビニルエステル重合体樹脂系、エチレン/酢酸ビニルエステル共重合体樹脂系、酢酸ビニルエステル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体樹脂系、アクリル酸エステル共重合体樹脂系、スチレン/アクリル酸エステル共重合体樹脂系、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体樹脂系の再乳化型樹脂粉末を用いることができ、特にアクリル酸エステル/酢酸ビニルエステル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体樹脂系の再乳化形樹脂粉末または、スチレン/アクリル酸エステル共重合体樹脂系の再乳化型樹脂粉末を好適に用いることができる。
樹脂粉末の粒子径は、315μmふるい上残分が3%以下、さらに300μmふるい上残分が3%以下、特にさらに300μmふるい上残分が2%以下のものを好ましく用いることができる。
樹脂粉末は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部、より好ましくは1.0〜15.0質量部、さらに好ましくは2.0〜10.0質量部、特に好ましくは4.0〜7.0質量部を配合したものを用いることができる。
樹脂粉末の割合が、上記範囲より大きい場合、水を加えて得られるスラリーの粘度が高くなり施工性が低下するとともに、硬化体の圧縮強度が低下する傾向がある。また、上記範囲より小さい場合には、硬化体の引張り強度の向上効果、通気性の低減効果及び下地や仕上げ材との接着性が小さくなる傾向がある。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法に用いるセルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分および樹脂粉末を含み、さらに無機粉末、細骨材、凝結調整剤、流動化剤、増粘剤及び消泡剤を含むことが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材は、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカヒューム、炭酸カルシウム微粉末及びドロマイト微粉末から選ばれる少なくとも1種以上の無機成分を含むことが好ましく、特に高炉スラグ微粉末を含むことにより、乾燥収縮による硬化体の耐クラック性を高めることができる。
セルフレベリング材において、無機成分の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは20〜150質量部、さらに好ましくは30〜130質量部、特に好ましくは40〜100質量部とするのが好ましい。
セルフレベリング材において、高炉スラグ微粉末の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは20〜150質量部、さらに好ましくは30〜130質量部、特に好ましくは40〜100質量部とすることが好ましい。
高炉スラグ微粉末の添加量が、これらの範囲の下限値以上であれば、硬化体の乾燥収縮が大きくなく適当な値となり、これらの範囲の上限値以下であると初期強度の低下を招くことがない。
高炉スラグ微粉末は、JIS A 6206に規定されるブレーン比表面積3000cm/g以上のものを用いることができる。
セルフレベリング材は、必要に応じてさらに細骨材を含むことができる。
細骨材は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは30〜500質量部、より好ましくは40〜400質量部、さらに好ましくは60〜300質量部、特に好ましくは80〜150質量部の範囲が好ましい。
細骨材としては、粒径2mm以下の骨材、好ましくは粒径0.075〜1.5mmの骨材、さらに好ましくは粒径0.1〜1mmの骨材、特に好ましくは0.15〜0.6mmの骨材を主成分としていることが好ましい。
細骨材の種類は、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、アルミナセメントクリンカー、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒、石灰石などの無機材料、ウレタン砕、EVAフォーム、発砲樹脂などの樹脂粉砕物などを用いることができる。
特に細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、廃FCC触媒、石英粉末、アルミナセメントクリンカーなどが好ましく用いることが出来る。
細骨材の粒径は、JIS Z 8801に規定される呼び寸法の異なる数個のふるいを用いて測定する。
セルフレベリング材は、材料分離を抑制しつつ好適な流動性を確保する流動化剤(高性能減水剤などの減水剤)を用いる。
水硬性成分であるアルミナセメントの発現強度は、水/セメント比の影響を大きく受けることから、減水効果を有する流動化剤を使用して水/水硬性成分比を小さくすることが特に好ましい。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、リグニン系、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が、その種類を問わず使用でき、特にポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が好ましい。
流動化剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2.0質量部、さらに好ましくは0.02〜1.0質量部、特に好ましくは0.05〜0.5質量部を配合することができる。添加量が余り少ないと好適な効果(優れた流動性と高い硬化体強度)を発現せず、また添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できず単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘稠性も大きくなり所要の流動性を得るための混練水量が増大して強度性状が悪化する場合が考えられる。
凝結調整剤は、使用する水硬性成分やセルフレベリング材の構成成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、凝結遅延剤及び凝結促進剤の成分、添加量及び混合比率を適宜選択して、セルフレベリング材の可使時間と速硬性・速乾性とを調整することができ、セルフレベリング材としての使用が非常に容易になるため好ましい。
凝結遅延剤としては、公知の凝結遅延剤を用いることが出来る。凝結遅延剤の一例として、硫酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム類(L−酒石酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、酒石酸水素ナトリウムなど)、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム類、グルコン酸ナトリウムなどの有機酸など、無機ナトリウム塩や有機ナトリウム塩などのナトリウム塩、オキシカルボン酸類などを、それぞれの成分を単独で又は2種以上の成分を併用して用いることが出来る。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。
オキシカルボン酸としては、例えばクエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸などの脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸、トロパ酸等の芳香族オキシ酸等を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えばオキシカルボン酸のアルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩など)などを挙げることができる。
特に重炭酸ナトリウムやL−酒石酸ナトリウムは、凝結遅延効果、入手容易性、価格の面から好ましく、さらに、これらを併用して用いることがより好ましい。
凝結遅延剤は、1種または2種類以上を用いる場合、それぞれの凝結遅延剤の添加量が水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部であり、より好ましくは0.1〜2.5質量部、さらに好ましくは0.2〜2.0質量部、特に好ましくは0.25〜1.5質量部の範囲で用いることにより好適な流動性が得られる可使時間(ハンドリングタイム)を確保できることから好ましい。
凝結促進剤としては、公知の凝結を促進する成分を用いることが出来、例えば、凝結促進効果を有するリチウム塩を好適に用いることが出来る。
リチウム塩の一例として、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウムなどの無機リチウム塩や、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウムなどの有機酸有機リチウム塩などのリチウム塩を用いることが出来る。特に炭酸リチウムは、凝結促進効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結促進剤としては、特性を妨げない粒径を用いることが好ましく、粒径は50μm以下にするのが好ましい。
特にリチウム塩を用いる場合、リチウム塩の粒径は50μm以下、さらに30μm以下、特に10μm以下が好ましく、粒径が上記範囲より大きくなるとリチウム塩の溶解度が小さくなるために好ましくなく、特に顔料添加系では微細な多数の斑点として目立ち、美観を損なう場合がある。
凝結促進剤は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.01〜0.5質量部、さらに好ましくは0.02〜0.3質量部、特に好ましくは0.02〜0.2質量部の範囲で用いることによって、セルフレベリング材の可使時間を確保したのち好適な速硬性・速乾性が得られることから好ましい。
増粘剤は、ヒドロキシエチルメチルセルロースを含み、ヒドロキシエチルメチルセルロースを除く他のセルロース系、スターチエーテルやグアーガム等の化工澱粉系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などの増粘剤を併用して用いることが出来る。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1.5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部、特に0.05〜0.8質量部含むことが好ましい。増粘剤の添加量が多くなると、スラリー粘度が増加して流動性の低下を招く恐れがあるために上記の好ましい範囲で用いることが好ましい。
増粘剤及び消泡剤を併用して用いることは、水硬性成分や細骨材などの骨材分離の抑制、気泡発生の抑制、硬化体表面の改善に好ましい効果を与え、セルフレベリング材の硬化物の特性を向上させる上で好ましい。
消泡剤は、シリコーン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質又は鉱物油系、植物由来の天然物質など、公知のものを1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、1種類の消泡剤を用いる場合、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜3.5質量部、さらに好ましくは0.005〜3.0質量部、より好ましくは0.01〜2.5質量部、特に0.02〜2.0質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、好適な消泡効果が認められるために好ましい。
また、2種類以上の消泡剤を併用する場合の消泡剤の添加量は、それぞれの消泡剤の添加量が水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1.5質量部、より好ましくは0.01〜1.3質量部、特に0.02〜1.2質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、好適な消泡効果が認められるために好ましい。
セルフレベリング材を構成する場合に、特に好適な成分構成は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分、樹脂粉末、無機成分、珪砂などの細骨材、流動化剤、増粘剤、消泡剤及び凝結調整剤を含むものである。
水硬性成分及び樹脂粉末、無機成分、細骨材、流動化剤、増粘剤、消泡剤及び凝結調整剤などを混合機で混合し、セルフレベリング材のプレミックス粉体を得ることができる。
セルフレベリング材のプレミックス粉体は、所定量の水と混合・攪拌して、スラリー状のセルフレベリング性を有するスラリー(モルタル)を製造することができ、そのスラリーを硬化させてセルフレベリング材の硬化体を得ることができる。
施工面積が大きい現場では、例えば特開2007−326352号(図1)に示されるようなセルフレベリング材を貯蔵するタンクを備えたセルフレベリング材スラリー調製・施工用トラックを使用することが好ましく、セルフレベリング材のスラリーを連続的に調製して、施工箇所へ連続的に供給して施工できることから、施工効率および施工品質の観点からさらに優れたセルフレベリング材硬化体を得ることができる。
セルフレベリング材スラリー調製・施工用トラックを好適に適用できる施工面積としては、好ましくは200m以上の施工面積を有する現場、さらに好ましくは400m以上の施工面積を有する現場、特に好ましくは500m以上の施工面積を有する現場である。
このような大面積の現場にセルフレベリング材スラリーを施工する場合に、前記トラックを用いることで施工効率の高さが顕著となり、次工程である塗り床材の施工への移行期間を大幅に短縮することが出来る。
セルフレベリング材は、水と混合・攪拌してスラリー(モルタル)を製造することができ、水の添加量を調整することにより、スラリー(モルタル)の流動性、可使時間、材料分離性、スラリー(モルタル)硬化体の強度などを調整することができる。
本発明で用いるセルフレベリング材スラリーは、セルフレベリング材(C)と水(W)とを質量比(W/C)が、好ましくは0.16〜0.28の範囲、さらに好ましくは0.18〜0.26の範囲、より好ましくは、0.19〜0.25の範囲、特に好ましくは0.20〜0.24の範囲になるように配合して混練することが好ましい。
本発明で使用するセルフレベリング材は、水と混合して調製したセルフレベリング性(自己流動性)を有するスラリー(モルタル)のフロー値が、好ましくは190〜270mm、さらに好ましくは200〜260mm、特に好ましくは210〜255mmに調整されていることが、施工の容易さ及び平滑性の高い硬化体表面を得られやすいという理由により好ましい。
セルフレベリング材スラリーの施工厚さは、コンクリート床スラブ表面の凹凸状態やスラブ面の傾斜状態によって異なり、個々の施工現場毎に適宜厚さを設定することができ、床スラブ面の最も凸部分上面を基準にして、好ましくは施工厚さ2〜70mmの範囲、さらに好ましくは施工厚さ2.5〜50mmの範囲、より好ましくは施工厚さ3〜40mmの範囲、特に好ましくは施工厚さ3.5〜30mmの範囲で流し込み施工することが好ましい。
セルフレベリング材スラリーを床スラブ面の最も凸部分上面を基準にして2mm〜5mmの高さまで薄く施工する場合は、前記スラリーを流し込み施工しながら、スパイクローラー、とんぼ、コテなどを用いてスラリーを均等に広げる操作を行い、床スラブ全体に薄層で高い水平レベルの前記スラリーを形成することが好ましい。
セルフレベリング材スラリーを床スラブ面の最も凸部分上面を基準にして5mm〜70mmの高さまで厚く施工する場合には、前記スラリーを流し込み施工しながら、とんぼなどを用いてスラリーが均等に広がるように補助的な操作を行い、床スラブ全体に厚層で高い水平レベルの前記スラリーを形成することが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材スラリーは、速硬性、速乾性を有しつつ良好な施工性を確保するために充分な可使時間(ハンドリングタイム)を有している。
セルフレベリング材スラリーの可使時間は、スラリー調製から好ましくは40分間であり、さらに好ましくは50分間であり、特に好ましくは60分間である。
セルフレベリング材スラリーは、施工場所の温度や湿度の条件にもよるが、施工終了後1.5時間を超えると硬化を開始し、硬化の進行に伴って硬化体の表面硬度が上昇し、硬化体表面の含水量が低下する。
セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーの打設(施工)から好ましくは2時間後に10以上、さらに好ましくは2時間後に15以上、より好ましくは2時間後に20以上、特に好ましくは2時間後に25以上のショア硬度を発現する。
また、セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーの打設(施工)から好ましくは6時間後に50以上、さらに好ましくは4時間後に50以上、より好ましくは3.5時間後に50以上、特に好ましくは3時間後に50以上のショア硬度を発現する。
また、セルフレベリング材スラリー硬化体表面の含水量は、5%未満(D値が690未満)に到達するまでの時間(スラリーの打設からの経過時間)が、好ましくは12〜24時間であり、さらに好ましくは12〜22時間であり、より好ましくは12〜20時間であり、特に好ましくは12〜18時間である。
本発明で用いる速硬性・速乾性に優れたセルフレベリング材を用いることによって、速やかに良好な硬化状態と表面乾燥状態を得ることができる。
セルフレベリング材スラリー硬化体の長さ変化率の膨張は、好ましくは0〜0.08%、さらに好ましくは0〜0.06%、特に好ましくは0〜0.05%の範囲であり、長さ変化率の収縮が好ましくは−0.08〜0%、さらに好ましくは−0.06〜0%、特に好ましくは−0.05〜0%の範囲であり、前記の膨張または収縮の特性を有するセルフレベリング材が、硬化体自体のクラック発生を防止でき、さらに下地となるコンクリート床及び上層に施工される塗り床材との間で高い接着力を保持できることから好ましい。
また、上記の長さ変化率の範囲を外れた場合には、セルフレベリング性スラリーの硬化体の硬化収縮によってクラックが生じることがあり、そのクラックを介して下地のコンクリート床の離脱水分が拡散して、上層の塗り床材硬化層に膨れが生じることがあるため好ましくない。
本発明で用いる塗り床材は、一般にプライマー層、ベースコート層およびトップコート層から構成される。また、目的・用途によってはプライマー層とベースコート層とを用いて構成され、さらにプライマー層を設けたのち、ベースコート層およびトップコート層をそれぞれ複数層設けて構成される。
本発明で用いる塗り床材の種類としては、要求される特性に応じて有機質系塗り床材又は無機質系塗り床材から適宜選択して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材プライマー層は、塗り床材の下地との付着性向上や下地への吸い込み防止、塗り床材のピンホール防止のために用いられる。
本発明で用いる有機質系塗り床材用プライマーは、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系とセメントの混合物、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系とセメントの混合、無溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系とセメントの混合、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系等を用いることができる。また、用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材を含有した塗り床材用プライマーを用いることができる。
本発明で用いる無機質系塗り床材用プライマーは水形エチレン酢酸ビニル樹脂系、水形アクリル樹脂系、溶剤形エポキシ樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系等を用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用プライマーの施工は、各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、はけやローラーを適宜選択して使用することが出来る。
本発明で使用する塗り床材ベースコート層は、塗り床材の耐久性、機械的強度、弾性等の主な機能を付与するために用いられる。
本発明で用いる有機質系塗り床材用ベースコートは、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニルエステル樹脂系等を用いることができる。また用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材さらには細骨材を含有した有機質系塗り床材用ベースコートから選ばれる1種又は2種以上のベースコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる無機質系塗り床材用ベースコートは、ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超速硬セメント、特殊速硬形セメントおよびアルミナセメントからなる1種あるいは2種以上を組み合わせたセメント質、およびエチレン酢酸ビニル、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリル、エポキシ等の合成樹脂エマルションからなる1種あるいは2種以上を組み合わせた樹脂質から構成される塗り床材用ベースコートを用いることができる。また、用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材を含有した無機質系塗り床材用ベースコートから選ばれる1種又は2種以上のベースコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用ベースコートの施工は各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、コテ、ローラーあるいははけを適宜選択して使用することが出来る。
本発明で用いる塗り床材トップコート層は、耐候性、耐汚染性、防滑性あるいはつや消し仕上げ等のベースコート層の保護や各種機能を付与することを目的として用いられる。
本発明で用いる有機質系または無機系の塗り床材用トップコートとしては、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニルエステル樹脂系等から選ばれる1種又は2種以上のトップコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用トップコートの施工は、各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、コテ、ローラーあるいははけ等を適宜選択して使用することが出来る。
以下、本発明について実施例に基づいて詳細に説明する。但し、本発明は下記の実施例により制限されるものでない。
(特性の評価方法)
(1)セルフレベリング材スラリーの流動性評価:
・フロー値の測定法:
JASS・15M−103に準拠して測定する。厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ51mmの樹脂製パイプ(内容積100ml)を設置し、練り混ぜたセルフレベリング材スラリーを樹脂製パイプの上端まで充填した後、パイプを鉛直方向に引き上げる。スラリーの広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とし、スラリーの流動性を評価する。
・SL値の測定方法:
SL値は、図5に示すSL測定器を使用し、幅30mm×高さ30mm×長さ750mmのレールに、先端より長さ150mmのところに堰板を設け、混練直後のスラリーを所定量満たして成形する。成形直後に堰板を引き上げて、スラリーの流れの停止後に、標点(堰板の設置部)からスラリー流れの最短部までの距離を測定し、その値(SL値)をL0とし、堰板より200mm流れる時間を測定し、その測定時間をSL流動速度(L0)(秒/200mm)とする。
・評価条件は、温度20℃、湿度65%の環境下で行う。
(2)セルフレベリング材スラリー硬化体の長さ変化の評価:
・長さ変化率の測定は、図6に示す装置を用いる。長さ変化率の測定は、混練直後のスラリーを型枠内部の型枠の高さまで打設し、打設直後より長さ変化の測定を開始する。長さ変化率の測定間隔は5分毎で行い、材齢28日まで測定する。測定条件は、20℃、RH65%の気中で行う。
セルフレベリング材スラリーの硬化時の長さ変化率は、図6(a)に示すSUS製円盤45bと変位センサー44のSUS製円盤45b側の端部との間隔の変化量(mm)を、スラリーを充填した時点でのSUS製円盤45aとSUS製円盤45cとの間隔bで除した値とする。
図7、図8及び図9は、セルフレベリング材スラリーが硬化する過程の試料の長さ変化の一例を模式的に表した図である。
図7では、測定試料の材齢0日(a点)を基長として、硬化と共に膨張し、b点で最も膨張し、その後次第に収縮し、材齢28日(c点)の長さとなる。数式(1)〜数式(3)において、Bはa点の試料の長さであり、Cはb点の試料の長さであり、Aはc点の試料の長さである。
図8では、測定試料の材齢0日(a点)を基長として、硬化と共に膨張することなく、次第に収縮し、材齢28日(c点)の長さとなる。数式(1)〜(3)において、BとCはa点の試料の長さであり、Aはc点の試料の長さである。
図9では、測定試料の材齢0日(a点)を基長として、硬化と共に収縮することなく、次第に膨張し、材齢28日(c点)の長さとなる。数式(1)〜(3)において、Bはa点の試料の長さであり、AとCはc点の試料の長さである。
・評価条件は、温度20℃、湿度65%の環境下で行う。
・長さ変化率の測定法:図6に示す装置を用いて測定し、下記数式(1)に従い、長さ変化率を算出する。
測定試料は、セルフレベリング材スラリーを型詰めし、打設直後を材齢0日とする。測定条件は、20℃、RH65%の気中で行う。
長さ変化率の(−)は収縮を意味し、(+)は膨張を意味する。
Figure 2010019009
・長さ変化率の収縮の測定法:図6に示す装置を用いて、長さ変化率の測定法で作製した測定試料を用いて測定する。長さ変化率の膨張は、試料の最も膨張したときの試料の長さ(C)であり、数式(2)に従い、算出する。
Figure 2010019009
・長さ変化率の収縮の測定法:図6に示す装置を用いて、長さ変化率の測定法で作製した測定試料を用いて測定する。長さ変化率の収縮は、試料の最も膨張したときの長さを基長として、数式(3)に従い、算出する。
Figure 2010019009
(3)セルフレベリング材スラリー硬化体の表面特性の評価:
・ショア硬度の測定法:セルフレベリング材スラリー流し込み後から所定の経過時間において、硬化した表面にスプリング式硬度計タイプD型(上島製作所製)を用いて任意の3〜5カ所に垂直に押し付ける。その時のスプリング式硬度計タイプD型のゲージの読み取り値の平均値をその時間のショア硬度とし表面硬度を評価する。
・引っかき強さの測定法:セルフレベリング材スラリー流し込み後から所定の経過時間において、硬化した表面を引っかき試験器(日本建築仕上学会式日本塗り床工業会認定品)を用いて任意の3〜5カ所に、定規に沿って2cm/秒の速さで約10cmの長さの引っかき傷をつける。荷重1.0kgでの引っかき傷幅をクラックスケールおよびルーペを用いて測定し、その時間の引っかき強さとし表面硬度を評価する。
・硬化体表面の水分量
セルフレベリング材スラリー流し込み後から所定の経過時間において、コンクリート・モルタル水分計(ケット科学研究所社製)を用いて、硬化した表面の水分量(D値)を測定する。日本床施工技術研究協議会の「コンクリート床下地表層部の諸品質の測定方法、グレード」に基づき、測定値D値(HI−500)が690未満となった場合に、5%未満の水分量であると判定し、690以上870未満となった場合に、5〜6%の水分量であると判定し、870以上1020未満となった場合に、6〜8%の水分量であると判定する。
・硬化体表面の性状:
スラリー硬化体表面の性状は、セルフレベリング材スラリーを、13cm×19cmの樹脂製の型枠へ厚さ10mmで流し込んで硬化させ、材齢24時間時点で、粉化及び微細な凹凸の有無を目視で観察することで評価した。評価は以下の通りとする。
評価条件は、温度20℃、湿度65%の環境下で行う。
○:無し、×:有り。
(4)セルフレベリング材スラリー硬化体の圧縮強度(N/mm)および曲げ強度(N/mm)の評価:
・JIS・R−5201に示される4×4×16cmの型枠に生成スラリーを型詰めして、温度20℃、湿度65%で24時間気中養生した後、脱型し、さらに気中で所定期間(7日、28日)追加養生して成型体を得る。成型体は、JIS・R−5201記載の方法に従い測定する。
(5)接着強さの評価:
・接着強さの測定法:
NNK−005:2000(日本塗り床工業会)の塗り床材の付着強さ試験方法に準拠して測定する。セルフレベリング材スラリー流し込み後から材齢1日後および材齢7日後のセルフレベリング材スラリー硬化体層の上に、それぞれ塗り床材用プライマー層を設け、その上に塗り床材を塗布し硬化体層を設ける。材齢7日後の塗り床材硬化体層に付着面が40mm×40mmの正方形の鋼製ジグを接着剤にて5ヶ所に接着させる。接着剤が硬化した後、鋼製ジグの周囲に沿ってセルフレベリング材スラリー硬化体層に達するまでダイヤモンドカッターなどで切り込みを入れ、鋼製ジグを建研式接着試験機に取り付て徐々に引張り荷重を加え、破断するまで加圧を行なう。破断するまでの最大荷重を最大引張り荷重とし、5ヶ所の平均値を塗り床材との接着強さとして接着強さを評価する。
塗り床材との接着強さは数式(4)に従い算出する。
Figure 2010019009
(使用材料):以下の材料を使用した。
1)セルフレベリング材用プライマー : 宇部興産社製、UプライマーG。
2)セルフレベリング材 : 下記の原材料を表1に示す配合割合で混合したセルフレベリング材を使用した。
・アルミナセメント : フォンジュ、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3100cm/g。
・ポルトランドセメント : 早強セメント、宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4500cm/g。
・石膏 : II型天然無水石膏、コクサイ商事社製、ブレーン比表面積3460cm/g。
・細骨材 : 珪砂:6号珪砂。
・無機成分 : 高炉スラグ微粉末、リバーメント、千葉リバーメント社製、ブレーン比表面積4400cm/g。
・樹脂粉末 : 酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル/アクリル酸エステルの共重合体、日本合成化学社製、LDM2071P。
・凝結調整剤a : 重炭酸ナトリウム、東ソー社製。
・凝結調整剤b : L−酒石酸ナトリウム、扶桑化学工業社製。
・凝結調整剤c : 炭酸リチウム、本荘ケミカル社製。
・流動化剤 : ポリカルボン酸系流動化剤、花王社製。
・増粘剤 : ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤、マーポローズMX−30000、松本油脂製薬社製。
・消泡剤a : ポリエーテル系消泡剤、サンノプコ社製。
・消泡剤b : ポリエーテル系消泡剤、ADEKA社製。
3)塗り床材用プライマー
・エポキシ系プライマー、ケミクリートEプライマー、ABC商会社製。
・エポキシ系プライマー、インフィックスEF、富士丸化学工業社製。
・エポキシ系プライマー、JE−70、AICA社製。
4)塗り床材用ベースコート
・エポキシ系ベースコート、ケミクリートE、ABC商会社製。
・エポキシ系ベースコート、オンクリート73R、富士丸化学工業社製。
・エポキシ系ベースコート、JE−10、AICA社製。
・ウレタン系ベースコート、JU−20、AICA社製。
・アクリル系ベースコート、アーキフロアーAW、エスケー化研社製。
5)塗り床材用トップコート
・エポキシ系トップコート、オンクリート#58、富士丸化学工業社製。
(セルフレベリング材のスラリー調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、表1に示す配合割合で調製したセルフレベリング材と水とを、セルフレベリング材100質量部に対して水22質量部の割合でそれぞれ配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、セルフレベリング材スラリーを調製した。
ABC商会社製のエポキシ系塗り床材の調製は以下に示す方法で行った。
(塗り床材用プライマーの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系プライマーのA剤100質量部に対してB剤50質量部およびプライマー用フィラー75質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系プライマーを調製した。
(塗り床材用ベースコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系ベースコートの基剤A100質量部に対して硬化剤B20質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系ベースコートを調製した。
富士丸化学工業社製のエポキシ系塗り床材の調製は以下に示す方法で行った。
(塗り床材用プライマーの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系プライマーのA剤100質量部に対してB剤50質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系プライマーを調製した。
(塗り床材用ベースコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系ベースコートの基剤A100質量部に対して硬化剤B25質量部および7号珪砂125質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系ベースコートを調製した。
(塗り床材用トップコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系トップコートの基剤A100質量部に対して硬化剤B12.5質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系トップコートを調製した。
AICA社製のエポキシ系塗り床材の調製は以下に示す方法で行った。
(塗り床材用プライマーの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系プライマーのA剤100質量部に対してB剤100質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系プライマーを調製した。
(塗り床材用ベースコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系ベースコートの基剤A100質量部に対して硬化剤B50質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系ベースコートを調製した。
AICA社製のウレタン系塗り床材の調製は以下に示す方法で行った。
(塗り床材用プライマーの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用エポキシ系プライマーのA剤100質量部に対してB剤100質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用エポキシ系プライマーを調製した。
(塗り床材用ベースコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用ウレタン系ベースコートの基剤A100質量部に対して硬化剤B100質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、塗り床材用ウレタン系ベースコートを調製した。
エスケー化研社製のアクリル系塗り床材の調製は以下に示す方法で行った。
(塗り床材用ベースコートの調製)
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、塗り床材用アクリル系ベースコートの基剤100質量部に対して清水10質量部の割合で配合し、回転数650rpmのケミスターラーを用いて3分間混練して、エスケー化研社製塗り床材用アクリル系ベースコートを調製した。
[実験例1、比較例1〜2]
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、表1に示す成分を配合したセルフレベリング材を用いて、セルフレベリング材スラリーを調製した。スラリーの流動性(フロー値、SL値)の測定結果を表2に示す。
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、JIS A 5304舗装用コンクリート平板に規定する300mm×300mm×60mmのコンクリート平板にセルフレベリング材用プライマーの3倍液(原液90g/m2に水を180g/m2加える)を塗布して乾燥した。プライマー造膜後、実験例1のセルフレベリング材スラリーを施工厚さが10mmになるように流し込んで硬化させ、セルフレベリング材スラリー硬化体層を得た。スラリー硬化体の表面硬度(ショア硬度)、引っかき強さ、表面水分量及び表面性状を評価した結果を表3に示す。
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、JIS A 5304舗装用コンクリート平板に規定する300mm×300mm×60mmのコンクリート平板にセルフレベリング材用プライマーの3倍液(原液90g/m2に水を180g/m2加える)を塗布して乾燥した。プライマー造膜後、比較例1〜2のセルフレベリング材スラリーを施工厚さが10mmになるように流し込んで硬化させ、セルフレベリング材スラリー硬化体層を得た。スラリー硬化体の表面硬度(ショア硬度)及び表面性状を評価した結果を表3に示す。
室温20℃、相対湿度65%の条件下で、また、実験例1のセルフレベリング材スラリーを、JIS R 5201に示される4×4×16cmの型枠に型詰めして、長さ変化率、圧縮強度及び曲げ強度測定のための供試体を得た。スラリー硬化体の長さ変化率、圧縮強度及び曲げ強度を評価した結果を表3に示す。
[実施例1、比較例3〜4]
室温5℃、相対湿度65%の条件下で、JIS A 5304舗装用コンクリート平板に規定する300mm×300mm×60mmのコンクリート平板に、セルフレベリング材用プライマーの3倍液(原液90g/m2に水を180g/m2加える)を塗布して乾燥した。プライマー造膜後、実験例1および比較例1〜2のセルフレベリング材スラリーを施工厚さが10mmになるように流し込んだ後、材齢1日養生して、および材齢7日養生してセルフレベリング材スラリー硬化体の供試体を得た。スラリー硬化体の表面硬度(ショア硬度)、引っかき強さ及び表面水分量を評価した結果を表4に示す。
[実施例2〜6、比較例5〜6]
室温5℃、相対湿度65%の条件下で、JIS A 5304舗装用コンクリート平板に規定する300mm×300mm×60mmのコンクリート平板にセルフレベリング材用プライマーの3倍液(原液90g/m2に水を180g/m2加える)を塗布・乾燥してプライマー層が造膜した後、実験例1および比較例1〜2のセルフレベリング材スラリーを施工厚さが10mmになるように流し込んだ後、材齢1日養生して、および材齢7日養生してセルフレベリング材スラリー硬化層を得た。次に、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に表5に示す塗り床材を施工し、塗り床材が硬化した後、材齢7日養生して塗り床仕上げコンクリート構造体の供試体を得た。
ABC商会社製のエポキシ系塗り床材の施工は以下に示す方法で行った。
塗り床材用エポキシ系プライマーを200g/mになるようローラーを用いて塗布・乾燥してプライマー層を造膜後、塗り床材用エポキシ系ベースコートの1層目を300g/mになるようコテを用いて塗り付け施工してベースコート1層目を設けた。塗り床材用エポキシ系ベースコート1層目が硬化した後、塗り床材用エポキシ系ベースコートの2層目を800g/mになるようコテを用いて塗り付け施工してベースコート層を設けた。
富士丸化学工業社製のエポキシ系塗り床材の施工は以下に示す方法で行った。
塗り床材用エポキシ系プライマーを150g/mになるようにローラーを用いて塗布・乾燥してプライマー層を造膜後、塗り床材用エポキシ系ベースコートを1kg/mになるようコテを用いて塗り付け施工してベースコート層を設けた。塗り床材用ベースコートが硬化した後、塗り床材用エポキシ系トップコートを1.5kg/mになるようコテを用いて塗り付け施工してトップコート層を設けた。
AICA社製のエポキシ系塗り床材の施工は以下に示す方法で行った。
塗り床材用エポキシ系プライマーを200g/mになるようローラーを用いて塗布・乾燥してプライマー層を造膜後、塗り床材用エポキシ系ベースコートの1層目を200g/mになるようローラーを用いて塗り付け施工してベースコート1層目を設けた。塗り床材用エポキシ系ベースコート1層目が硬化した後、塗り床材用エポキシ系ベースコートの2層目を200g/mになるようローラーを用いて塗り付け施工してベースコート層を設けた。
AICA社製のウレタン系塗り床材の施工は以下に示す方法で行った。
塗り床材用エポキシ系プライマーを200g/mになるようローラーを用いて塗布・乾燥してプライマー層を造膜後、塗り床材用ウレタン系ベースコートの1層目を500g/mになるようコテを用いて塗り付け施工してベースコート1層目を設けた。塗り床材用エポキシ系ベースコート1層目が硬化した後、塗り床材用エポキシ系ベースコートの2層目を1.0kg/mになるようコテを用いて塗り付け施工してベースコート層を設けた。
エスケー化研社製のアクリル系塗り床材施工は以下に示す方法で行った。
塗り床材用アクリル系ベースコートを200g/mになるようローラーを用いて塗り付け施工してベースコートの1層目を設けた。塗り床材用アクリル系ベースコート1層目が硬化した後、塗り床材用アクリル系ベースコートの2層目を200g/mになるようローラーを用いて塗り付け施工してベースコート層を設けた。
使用したセルフレベリング材と塗り床材の組み合わせ、及び、これらの供試体について、接着試験を行った結果を表5に示す。
Figure 2010019009
Figure 2010019009
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アルミナセメントを含む水硬性成分と、樹脂粉末とを含む実験例1に示すセルフレベリング材は、スラリーの流動特性において、フロー値、SL値、スラリー流動速度について良好な特性が得られている。さらに、硬化体表面のショア硬度においては、施工から2時間で30以上のショア硬度、施工から3時間で60以上のショア硬度を示し、硬化体表面の引っかき強さについても優れた値を示している。また、硬化体表面の水分量については、スラリー施工後24時間で、水分量5%未満の値を示し、極めて優れた速硬性・速乾性を示している。また、スラリー硬化体の収縮率についても小さい値を示し、硬化体表面の仕上りについても良好な性状が得られている。さらに、スラリー硬化体の圧縮強度および曲げ強度についても優れた強度特性が得られている。
アルミナセメントを含む水硬性成分を含み、樹脂粉末を含まない比較例1に示すセルフレベリング材は、スラリーの流動特性において、フロー値、SL値、スラリー流動速度について良好な特性が得られている。さらに、硬化体表面のショア硬度においては、施工から2時間で30以上のショア硬度、施工から3時間で60以上のショア硬度を示し、優れた速硬性を示している。
アルミナセメントを含まない水硬性成分と、樹脂粉末とを含む比較例2に示すセルフレベリング材は、スラリーの流動特性において、フロー値、SL値、スラリー流動速度について良好な特性が得られているが、硬化体表面のショア硬度においては、施工から3時間で10以下のショア硬度、施工から24時間でも60以下のショア硬度を示し、アルミナセメントを含む水硬性成分のセルフレベリング材に比べて速硬性に劣っている
ことを示している。
Figure 2010019009
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室温5℃、相対湿度65%の条件下で、セルフレベリング材スラリー硬化体を施工した供試体に関して、アルミナセメントを含む水硬性成分と、樹脂粉末とを含む実施例1は、硬化体表面のショア硬度においては、施工から1日で70以上のショア硬度、施工から7日で75以上のショア硬度を示し、硬化体表面の引っかき強さについても優れた値を示している。また、硬化体表面の水分量については、スラリー施工後1日で、水分量6%程度の値を示し、極めて優れた速硬性・速乾性を示している。
アルミナセメントを含む水硬性成分を含み、樹脂粉末を含まない比較例3は、実施例1と比較して硬化体表面のショア硬度、引っかき強さ及び水分量について、同等の値を示し、優れた速硬性・速乾性を示している。
アルミナセメントを含まない水硬性成分と、樹脂粉末とを含む比較例4は、実施例1と比較してスラリー施工後1日の硬化体表面のショア硬度においては、10のショア硬度を示し、硬化体表面の引っかき強さについては3.7mmと硬化体表面が弱いことを示し、硬化体表面の水分量については、測定器の上限値を越えて計測できず、速硬性・速乾性について大きく劣っていることを示している。また、上記の結果より比較例4の材齢1日のセルフレベリング材スラリー硬化体の上面には、硬化体表面が弱く、硬化体表面の水分量も過剰なことから、塗り床材を施工した供試体(比較例6)を作製することができなかった。
室温5℃、相対湿度65%の条件下で、セルフレベリング材スラリーを施工して材齢1日養生した硬化体の上面に塗り床材を施工した供試体に関し、接着強さ試験を行った結果では、実施例2〜6はいずれも接着強さ2N/mm以上の値を示し、良好な接着性を示している。特に、エポキシ系塗り床材を施工した実施例2〜4はいずれも接着強さ4N/mm以上の値を示し、優れた接着性を示している。さらに、実施例1よりセルフレベリング材スラリーを施工して材齢1日養生した硬化体表面の水分量は5%未満(D値=690未満)ではないにもかかわらず、実施例2〜6はいずれも良好な接着性を示した。比較例5は、接着強さ2N/mm2以下の値を示し、樹脂粉末を含んでいないために低い値を示したと推定される。比較例6は、供試体が作製できず接着強さを測定することができなかったことから、アルミナセメントを含まない水硬性成分であるために、速硬性・速乾性が得られなかったと推定される。
セルフレベリング材スラリーを施工して材齢7日養生した硬化体の上面に塗り床材を施工した供試体に関する接着強さ試験の結果では、実施例2〜5(実施例5は測定中)および比較例6はいずれも接着強さ3N/mm以上の値を示し、良好な接着性を示している。特に、エポキシ系塗り床材を施工した実施例2〜4はいずれも接着強さ4N/mm以上の値を示し、優れた接着性を示している。比較例5は、接着強さ3N/mm以下の値を示し、樹脂粉末を含んでいないために低い値を示したと推定される。
実施例2〜5が良好な接着性を示したのは、アルミナセメントを含む水硬性成分により、速硬性・速乾性が得られ、樹脂粉末を含むことにより、硬化体表面の接着性向上、緻密化が進んだことによるものと推定される。
本発明のセルフレベリング材と塗り床材とを組合せたコンクリート床構造体の施工方法によれば、多種多様の凹凸や傾斜を有するコンクリート床の上面に、セルフレベリング材スラリーを施工・硬化させて優れた水平レベルを有する下地層を形成した後に塗り床材を施工するため、塗り床材の仕上り面もまた優れた水平レベルを有し、良好な供用性と美観が得られる。
また、本発明ではアルミナセメントを含む水硬性成分および樹脂粉末を適正量含むことで、冬場の低温時の条件下でも速硬性・速乾性に優れ、良好な水平レベル性を有する床面を形成できるセルフレベリング材が得られ、このセルフレベリング材を用いることによって、極めて効率的に且つ安定的に塗り床下地を施工することが可能である。
さらに、本発明のセルフレベリング材と塗り床材とを組合せた高い水平レベル性を有するコンクリート構造体は、低温条件下で施工された場合でも、優れた接着特性と高強度を有することから、床構造体として優れた耐久特性が得られるものである。
コンクリート床に塗り床材を施工した床構造体の部分断面図の一例である。 コンクリート床に塗り床材を施工した床構造体の部分断面図の一例である。 コンクリート床に塗り床材を施工した床構造体の部分断面図の一例である。 コンクリート床にセルフレベリング材を施工し、塗り床材を施工した床構造体の部分断面図の一例である。 SL測定器を用いて水硬性スラリーのセルフレベリング性を評価する概略を示す模式図である。 セルフレベリング材が硬化する過程の長さ変化を測定する装置の模式図である。 セルフレベリング材の硬化時の長さ変化の一例を示す模式図である。 別のセルフレベリング材の硬化時の長さ変化の一例を示す模式図である。 別のセルフレベリング材の硬化時の長さ変化の一例を示す模式図である。
符号の説明
10 : コンクリートスラブ
11 : コンクリート床
12 : 塗り床材
13 : プライマー層
14 : ベースコート層
15 : トップコート層
16 : 塗り床材を施工した床面
17 : 小さな凹凸
18 : (微妙な)傾斜
19 : 凹部
20 : 凸部
30 : コンクリートスラブ
31 : コンクリート床
32 : 小さな凹凸
33 : (微妙な)傾斜
34 : セルフレベリング材用プライマー
35 : セルフレベリング材スラリー
36 : セルフレベリング材スラリー硬化体
37 : 塗り床材用プライマー層
38 : 塗り床材用ベースコート層
39 : 塗り床材用トップコート層
40 : 塗り床表面
41 : 長さ変化測定装置
42 : 型枠
43 : 緩衝材
44 : 渦電流式変位センサー
45 : SUS製円盤(45a,45b,45c)
46 : SUS棒(46a,46b)
47 : フッ素樹脂シート

Claims (12)

  1. 建築物のコンクリート床上面に、セルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程と、前記セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材硬化体層を設ける工程とを含むコンクリート床構造体の施工方法であって、セルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程は、セルフレベリング材モルタル用プライマー層を設ける工程と、前記セルフレベリング材モルタル用プライマー層の上面に、アルミナセメントを含む水硬性成分と樹脂粉末とを含むセルフレベリング材と、水とを混練して調製したスラリーを打設して硬化させてセルフレベリング材スラリー硬化体層を設ける工程とを含み、塗り床材硬化体層を設ける工程は、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させ、塗り床材用プライマー層を設ける工程と、前記塗り床材用プライマー層の上面に塗り床材用ベースコートを施工して硬化させて塗り床材用ベースコート層を設ける工程とを含むことを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法。
  2. セルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  3. セルフレベリング材は、水硬性成分と樹脂粉末とを含み、さらに無機粉末、細骨材、凝結調整剤、流動化剤、増粘剤及び消泡剤から選ばれる成分を少なくとも1種以上含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  4. セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーを打設(施工)したのち2時間後に10以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  5. セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度は、スラリーを打設(施工)したのち6時間後に50以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  6. セルフレベリング材スラリー硬化体表面の水分量は、スラリー打設(施工)したのち24時間後に5%未満(D値=690未満)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  7. セルフレベリング材スラリー硬化体は、長さ変化率の膨張が0〜0.08%であり、長さ変化率の収縮が−0.08〜0%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法
  8. コンクリート床構造体の施工が、施工温度2℃〜14℃の範囲で行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  9. セルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリーを打設してから0.5日〜14日の間に、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上面に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させて塗り床材用プライマー層を設け、塗り床材用プライマー層の上面に塗り床材用ベースコートを施工することを特徴とする請求項8に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  10. 塗り床材は、エポキシ樹脂系塗り床材、ウレタン樹脂系塗り床材、メタクリル樹脂系塗り床材、アクリル樹脂系塗り床材、ポリエステル樹脂系塗り床材、ビニルエステル系塗り床材及びポリマーセメント系塗り床材から選ばれるいずれか1種の塗り床材であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  11. 塗り床材のベースコート硬化層の上面に、さらに塗り床材用トップコート層を設けることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の施工方法により得られるコンクリート床構造体。
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