JP2009002144A - コンクリート床構造体及びその施工方法 - Google Patents

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貴之 藤田
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Abstract

【課題】 塗り床仕上げ又は貼り床仕上げのコンクリート床構造体を形成するにあたり、コンクリート床面の凹凸や傾斜が塗り床仕上げ面や貼り床仕上げ面に及ぼす影響を回避でき、優れた強度特性を有する塗り床仕上げコンクリート床構造体或いは貼り床仕上げコンクリート床構造体を得るための平坦性に優れ高強度なコンクリート床下地の施工方法と、該施工方法によって得られるコンクリート床構造体とを提供することを目的とした。
【解決手段】 本発明は、コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗り床材や貼り床材を用いてコンクリート床の仕上げを行う場合のコンクリート床下地の施工方法およびそのコンクリート床構造体に関する。
さらに、本発明は、コンクリート床下地を形成して、塗り床材や貼り床材を設けるコンクリート床構造体の施工方法およびそのコンクリート床構造体に関する。
オフィスや事務所をはじめとして工場や倉庫などの建築物では、一般的にコンクリート床面の仕上げには各種ポリマーセメント系の塗り床材や各種素材の貼り床材が用いられる。
これらの塗り床材や貼り床材を施工する場合、それらの下地層施工法としてはコンクリート直押え工法とモルタル類やセルフレベリング材等を用いる打ち継ぎ工法がある。
特許文献1には、コンクリート床の上面に塗り床材を施工した場合に、各種樹脂を含む塗り床材の塗膜硬化層は通気性に乏しいことに起因して発生することがある上塗り材の塗膜硬化層のふくれを防止する方法として、コンクリート下地面の上にセルフレベリング性を有するモルタルを使用して通気性を備えた単独層を新たに打ち継ぎ、この上に非通気性床仕上げ材を施工することにより、非通気性床仕上げ材の下に位置する該通気層に、下地コンクリート組織内部の水分を散逸させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、床下地材としてセメント、骨材、及び保水剤を主成分とし、合成樹脂として酢酸ビニル樹脂、バーサチック酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、SBRの中の一、又は二以上の混合物を含有するセルフレベリング材を使用することによって、セルフレベリング材の施工後、乾燥中に合成樹脂が表面に集合し、その状態で硬化することにより、優れたセルフレベリング性と表面に鏡面に近い緻密さが得られ、合成樹脂様の表面状態を得ることができることが記載されている。さらに、コンクリート、木質或いは金属等下地の上に、このセルフレベリング材を使用して下地を形成し、その上面に貼り床などを施工して供用し、貼り床材が老朽化した場合には容易に除去することが可能なため、改装時等に接着剤付き床材を貼りかえる作業の効率が著しく向上し、作業時間も大幅に短縮されることが開示されている。
特許文献3には、硬化コンクリートの深部まで微細な空隙を埋めて、クラック発生などによる劣化を防止又は抑止するコンクリート補強工法を提供することを目的として、硬化コンクリートの表面又はひび割れから亜硝酸リチウム溶液を浸透させる工程と、該溶液の溶媒を気化乾燥させて前記亜硝酸リチウムの濃度を高める工程と、水ガラス系コンクリート改質剤溶液を浸透させる工程とからなるコンクリート補強工法が開示されている。
特開2001−3551号公報 特開2003−20263号公報 特開2002−179479号公報
本発明は、塗り床仕上げ又は貼り床仕上げのコンクリート床構造体を形成するにあたり、コンクリート床面の凹凸や傾斜が塗り床仕上げ面や貼り床仕上げ面に及ぼす影響を回避でき、優れた強度特性を有する塗り床仕上げコンクリート床構造体或いは貼り床仕上げコンクリート床構造体を得るための平坦性に優れ高強度なコンクリート床下地の施工方法と、該施工方法によって得られるコンクリート床構造体とを提供することを目的とした。
さらに、本発明は、コンクリート床面の凹凸や傾斜が塗り床仕上げ面や貼り床仕上げ面に反映することを回避して、表面平坦性に優れ、さらに強度特性に優れた塗り床仕上げコンクリート床構造体又は貼り床仕上げコンクリート床構造体の施工方法と、該コンクリート床構造体とを提供することを目的とした。
本発明者らは、コンクリート床の平坦性を確保するために施工するセルフレベリング材について、その硬化体強度を向上させる方法について鋭意研究を重ねるとともに、その硬化体上面に塗り床材を施工する又は貼り床材を施工する場合に、施工効率と水平レベル精度に優れ、供用時にも良好な耐久性を有する塗り床又は貼り床仕上げコンクリート構造体が得られる施工方法について鋭意研究を重ねて本発明を完成させた。
即ち、本発明は、コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法である。
また、本発明は、コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程と、前記水ガラスを含浸・乾燥させたスラリー組成物硬化体上面に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層の上面に、塗り床材を施工する工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法である。
さらに、本発明は、コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程と、前記水ガラスを含浸・乾燥させたスラリー組成物硬化体上面に、貼り床材用接着剤を塗布する工程と、前記接着剤層の上面に、貼り床材を施工する工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法である。
本発明の第2は、本発明のコンクリート床構造体の施工方法によって得られるコンクリート床構造体である。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法およびコンクリート床構造体について、好ましい様態を以下に示す。これらは複数組合せることができる。
1)セルフレベリング材スラリーを施工して5時間〜36時間の間に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布すること。
2)セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度が10〜70の間に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布すること。
3)水ガラスは、水ガラス100質量%中に珪酸アルカリを1〜15質量%含むこと。
4)水ガラス中の珪酸アルカリが、セルフレベリング材スラリー組成物の硬化体表面1m当たりに15〜120gの範囲で塗布すること。
5)セルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏を含むこと。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法は、コンクリート床上面にセルフレベリング材スラリーを施工し、前記スラリーが流動性を失ってスラリー成形体となり、さらにスラリー成形体中の水硬性成分の水和反応が進行して高い強度を有するスラリー硬化体に移行する過程において、スラリー硬化体の強度発現の初期段階にスラリー硬化体の表面層に水ガラスを含浸・乾燥させることにより、スラリー硬化体中の水分がスラリー硬化体表面から蒸発して離脱するのを防止・抑制して、水硬性成分の水和に必要な水分をスラリー硬化体中に閉じ込めて、より高強度なスラリー硬化体を得るものである。
本発明によれば、セルフレベリング材スラリーを用いて強度と平坦性とに優れたコンクリート床構造体を形成する場合に、セルフレベリング材が潜在的に有している強度特性を充分に引き出して、より優れた圧縮強度と引張強度(接着強さ)と表面硬度とを有するスラリー硬化体を形成するものであり、特に圧縮強度と引張強度(接着強さ)とが卓越して向上することから、より荷重負荷がかかる条件下で供用されるコンクリート床構造体として、優れた耐久性能を発揮するものである。
さらに、本発明の施工方法によって形成したコンクリート床構造体を下地層として、塗り床仕上げ或いは貼り床仕上げを行うことにより、高強度な下地層をベースとする荷重負荷が大きい条件に充分に耐え得る塗り床仕上げコンクリート構造体や貼り床仕上げコンクリート構造体を得ることができる。
本発明は、セルフレベリング材スラリー硬化体の組織が形成されつつある過程で、水ガラスを塗布・含浸して乾燥させることによって得られる緻密で高強度なセルフレベリング材スラリー硬化体層を表層に有するコンクリート床構造体の施工方法に関する。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法およびコンクリート床構造体について、図1a〜図1eに示す図面および図2a、図2bに示す図面に基づいて実施形態の一例を説明する。
図1aは、コンクリート床11を示す部分断面図である。
本発明では、まず図1bに示すように、凹凸(小さな凹凸)14や微妙な傾斜13を有するコンクリート床11上面に、セルフレベリング材用プライマー12を施工する。
次に、セルフレベリング材用プライマー12が乾燥して造膜したのち、その上面に図1cに示すようにセルフレベリング材スラリー16を打設する。
コンクリート床面にセルフレベリング材スラリーを供給・施工してから、好ましくは30分〜90分経過するとスラリー表面17(図1c)から水が引いて光沢が消失し、スラリー成形体の状態となるが、このスラリー成形体は強度を有していない。
セルフレベリング材スラリーを供給・施工して2時間を経過すると、水硬性成分の水和反応の進行によってスラリー成形体はスラリー硬化体へと移行し始める。
さらに、セルフレベリング材スラリーを供給・施工してから5時間〜36時間の間に、図1dに示すようにスラリー硬化体表面19に珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させ、水ガラスが含浸した表面層20を形成させて乾燥させる。
水ガラスを塗布・施工したのち養生することによって、図1eに示すようにスラリー硬化体内部には、水硬性成分と水とが反応して水和反応生成物21が形成され、高い圧縮強度と高い表面硬度とを有するコンクリート床構造体が得られる。
前記コンクリート床構造体は、塗り床仕上げコンクリート床構造体(図2a)や貼り床仕上げコンクリート床構造体(図2b)を形成する場合の下地コンクリート構造体として優れた強度特性を有している。
塗り床仕上げコンクリート床構造体を施工する場合には、図2aに示すように、前記コンクリート床構造体の上面に、塗り床材用のプライマー35を塗布して乾燥した後、塗り床材のベースコート36を施工して硬化・乾燥させ、ベースコート層の上面に塗り床材のトップコート37を設けることによって塗り床仕上げコンクリート床構造体(図2a)を形成することができる。
なお、コンクリート床構造体の上面に、塗り床材38を施工する場合に、コンクリート床構造体の表面を研磨処理した後、塗り床材38を施工することができる。
また、貼り床仕上げコンクリート床構造体を施工する場合には、図2bに示すように、前記コンクリート床構造体の上面に、貼り床材用の接着剤39を塗布した後、貼り床材40を設けることによって貼り床仕上げコンクリート床構造体(図2a)を形成することができる。
次に、本発明のコンクリート床構造体の施工方法における水ガラスを塗布・含浸して乾燥させた場合の作用・効果について、推考されるメカニズムを図3に示す模式図を用いて説明する。
図3(a)は、コンクリート床上面にセルフレベリング材スラリーを施工し、スラリー硬化体表面に水ガラスを塗布・含浸させる工程を設けない場合のスラリー硬化体内部の組織形成を模式的に示し、図3(b)は、スラリー硬化体表面に水ガラスを塗布・含浸させる工程を設ける場合のスラリー硬化体内部の組織形成を模式的に示している。
図3(a−1)は、コンクリート床上面にセルフレベリング材スラリーが施工された直後の状態を示している。
図3(a−2)は、スラリー表面から既に水が引いて、硬化が始まった状態を示しており、セルフレベリング材に含まれる水硬性成分56の水和反応は始まっている。また、スラリー表層の極浅い部分では、水分が水硬性成分の水和反応で消費されるとともに、スラリー表層からの蒸発によって水位52が低下し始めた状態を示している。
図3(a−3)は、さらに時間が経過してスラリー硬化体を形成する過程を示しており、スラリー硬化体表層からさらに内部でも、水分が水硬性成分の水和反応で消費されるとともに、スラリー硬化体内部から細孔を介して硬化体表層から蒸発することによってさらに水位52が低下した状態を示している。
図3(a−4)は、コンクリート床上面にセルフレベリング材スラリーが施工された後、充分に養生期間を経たあとの硬化体内部の状態を示している。
セルフレベリング材スラリーを施工する温度条件が、30℃を超えるような場合、特に35℃を超えるような場合には、図3(a−1)〜図3(a−4)に示す現象が生じ易くなり、スラリー硬化体全体に均一に水和反応に必要充分な水分が保持されないため、水硬性成分の水和反応が不充分なまま硬化体組織が形成されて、セルフレベリング材が本来有している硬化体強度を発現できないことが考えられる。
一方、図3(b−1)〜図3(b−4)は、セルフレベリング材スラリー硬化体の組織が形成されつつある過程で、水ガラス60を塗布・含浸して乾燥させた場合の硬化体組織の状態を示すものである。
図3(b−1)は、コンクリート床上面にセルフレベリング材スラリーが施工された直後の状態を示している。
図3(b−2)は、スラリー表面から既に水が引いて、硬化が始まった状態を示しており、セルフレベリング材に含まれる水硬性成分56の水和反応は始まっている。スラリー表層の極浅い部分では、水分が水硬性成分の水和反応で消費されるとともに、スラリー表層からの蒸発によって水位52が低下している。
本発明では、スラリー硬化体の表面から低下した水位面までの細孔部分に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを、硬化体表面51から含浸させ、セルフレベリング材に含まれる水硬性成分56と、水ガラスに含まれる珪酸アルカリとの反応生成物61(図3、b−3)が前記の細孔部分を狭小化し、さらには閉塞して、スラリー硬化体内部の水が硬化体表面から離脱するのを抑制・防止する。
このため、図3(b−4)に示すように、スラリー硬化体の内部の水硬性成分は水和反応に必要な水が不足する状態を回避でき、材齢の経過とともに着実に水和反応生成物59による硬化体の内部組織の緻密化が進行して、高強度なスラリー硬化体を得ることができる。
次に、本発明のコンクリート床構造体の施工方法で使用するセルフレベリング材及び珪酸アルカリを含む水ガラスについて説明する。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法では、施工効率が高く、優れた作業性と良好な硬化体強度が得られることから、速効性・速乾性を有する水硬性成分を含むセルフレベリング材を好適に用いることが出来る。
本発明で用いるセルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を含むものである。
アルミナセメントとしては、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントなどを用いることができる。
石膏は、無水石膏、半水石膏、二水石膏等の各石膏がその種類を問わず、1種又は2種以上の混合物として使用できる。
石膏は、セルフレベリング材と水とを混練して得られるモルタルが硬化した後の寸法安定性を保持する成分として機能するものである。
本発明で用いるセルフレベリング材は、水硬性成分として、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を用いる。
水硬性成分の組成は、好ましくはアルミナセメント20〜80質量部、ポルトランドセメント5〜70質量部及び石膏5〜45質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、さらに好ましくはアルミナセメント25〜70質量部、ポルトランドセメント10〜60質量部及び石膏10〜40質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成、より好ましくはアルミナセメント30〜60質量部、ポルトランドセメント20〜50質量部及び石膏15〜35質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)、特に好ましくはアルミナセメント40〜50質量部、ポルトランドセメント30〜40質量部及び石膏20〜30質量部(アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏の合計は、100質量部である。)からなる組成を用いることにより、速硬性・速乾性を有し、低収縮性又は低膨張性で硬化中の体積変化が少なく、クラックの発生を抑制した硬化体が得られやすいために好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏からなる水硬性成分を含み、無機粉末、細骨材、凝結調整剤、流動化剤、樹脂粉末、増粘剤及び消泡剤から選ばれる成分を少なくとも2種以上含むことが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材は、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカヒューム、炭酸カルシウム微粉末及びドロマイト微粉末から選ばれる少なくとも1種以上の無機成分を含むことが好ましく、特に高炉スラグ微粉末を含むことにより、乾燥収縮による硬化体の耐クラック性を高めることができる。
セルフレベリング材において、無機成分の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜300質量部、より好ましくは20〜200質量部、さらに好ましくは30〜150質量部、特に好ましくは40〜120質量部とするのが好ましい。
セルフレベリング材において、高炉スラグ微粉末の添加量は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは10〜300質量部、より好ましくは20〜200質量部、さらに好ましくは30〜150質量部、特に好ましくは40〜120質量部とするのが好ましい。
高炉スラグ微粉末の添加量が、これらの範囲の下限値以上であれば、硬化体の乾燥収縮が大きくなく適当な値となり、これらの範囲の上限値以下であると初期強度の低下を招くことがない。
高炉スラグ微粉末は、JIS A 6206に規定されるブレーン比表面積3000cm/g以上のものを用いることができる。
セルフレベリング材は、細骨材を含むことができる。
細骨材は、水硬性成分100質量部に対し、好ましくは30〜500質量部、より好ましくは40〜400質量部、さらに好ましくは60〜350質量部、特に好ましくは80〜300質量部の範囲が好ましい。
細骨材としては、粒径2mm以下の骨材、好ましくは粒径0.075〜1.5mmの骨材、さらに好ましくは粒径0.1〜1mmの骨材、特に好ましくは0.15〜0.6mmの骨材を主成分としていることが好ましい。
細骨材の種類は、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、アルミナセメントクリンカー、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒、石灰石などの無機材料、ウレタン砕、EVAフォーム、発砲樹脂などの樹脂粉砕物などを用いることができる。
特に細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、廃FCC触媒、石英粉末、アルミナセメントクリンカーなどが好ましく用いることが出来る。
細骨材の粒径は、JIS Z 8801に規定される呼び寸法の異なる数個のふるいを用いて測定する。
セルフレベリング材は、材料分離を抑制しつつ好適な流動性を確保する流動化剤(高性能減水剤などの減水剤)を用いることができる。
水硬性成分であるアルミナセメントの発現強度は、水/セメント比の影響を大きく受けることから、減水効果を有する流動化剤を使用して水/水硬性成分比を小さくすることが特に好ましい。
流動化剤としては、減水効果を合わせ持つ、リグニン系、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、ポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が、その種類を問わず使用でき、特にポリエーテル系等、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が好ましい。
流動化剤は、使用する水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜2.0質量部、さらに好ましくは0.02〜1.0質量部、特に好ましくは0.05〜0.5質量部を配合することができる。添加量が余り少ないと好適な効果(優れた流動性と高い硬化体強度)を発現せず、また添加量が多すぎても添加量に見合った効果は期待できず単に不経済であるだけでなく、場合によっては粘稠性も大きくなり所要の流動性を得るための混練水量が増大して強度性状が悪化する場合が考えられる。
凝結調整剤は、使用する水硬性成分やセルフレベリング材の構成成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、凝結遅延剤及び凝結促進剤の成分、添加量及び混合比率を適宜選択して、セルフレベリング材の可使時間と速硬性・速乾性とを調整することができ、セルフレベリング材としての使用が非常に容易になるため好ましい。
凝結遅延剤としては、公知の凝結遅延剤を用いることが出来る。凝結遅延剤の一例として、硫酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム類(L−酒石酸ナトリウム、DL−酒石酸ナトリウム、酒石酸水素ナトリウムなど)、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム類、グルコン酸ナトリウムなどの有機酸など、無機ナトリウム塩や有機ナトリウム塩などのナトリウム塩、オキシカルボン酸類などを、それぞれの成分を単独で又は2種以上の成分を併用して用いることが出来る。
オキシカルボン酸類は、オキシカルボン酸及びこれらの塩を含む。
オキシカルボン酸としては、例えばクエン酸、グルコン酸、酒石酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸などの脂肪族オキシ酸、サリチル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、没食子酸、マンデル酸、トロパ酸等の芳香族オキシ酸等を挙げることができる。
オキシカルボン酸の塩としては、例えばオキシカルボン酸のアルカリ金属塩(具体的にはナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(具体的にはカルシウム塩、バリウム塩、マグネシウム塩など)などを挙げることができる。
特に重炭酸ナトリウムやL−酒石酸ナトリウムは、凝結遅延効果、入手容易性、価格の面から好ましく、さらに、これらを併用して用いることがより好ましい。
凝結遅延剤は、1種または2種類以上を用いる場合、それぞれの凝結遅延剤の添加量が水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部であり、より好ましくは0.1〜2.5質量部、さらに好ましくは0.2〜2.0質量部、特に好ましくは0.25〜1.5質量部の範囲で用いることにより好適な流動性が得られる可使時間(ハンドリングタイム)を確保できることから好ましい。
凝結促進剤としては、公知の凝結を促進する成分を用いることが出来、例えば、凝結促進効果を有するリチウム塩を好適に用いることが出来る。
リチウム塩の一例として、炭酸リチウム、塩化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウムなどの無機リチウム塩や、酢酸リチウム、シュウ酸リチウム、酒石酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウムなどの有機酸有機リチウム塩などのリチウム塩を用いることが出来る。特に炭酸リチウムは、凝結促進効果、入手容易性、価格の面から好ましい。
凝結促進剤としては、特性を妨げない粒径を用いることが好ましく、粒径は50μm以下にするのが好ましい。
特にリチウム塩を用いる場合、リチウム塩の粒径は50μm以下、さらに30μm以下、特に10μm以下が好ましく、粒径が上記範囲より大きくなるとリチウム塩の溶解度が小さくなるために好ましくなく、特に顔料添加系では微細な多数の斑点として目立ち、美観を損なう場合がある。
増粘剤は、ヒドロキシエチルメチルセルロースを含み、ヒドロキシエチルメチルセルロースを除く他のセルロース系、スターチエーテルやグアーガム等の化工澱粉系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などの増粘剤を併用して用いることが出来る。
増粘剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1.5質量部、より好ましくは0.01〜1質量部、特に0.05〜0.8質量部含むことが好ましい。増粘剤の添加量が多くなると、スラリー粘度が増加して流動性の低下を招く恐れがあるために上記の好ましい範囲で用いることが好ましい。
増粘剤及び消泡剤を併用して用いることは、水硬性成分や細骨材などの骨材分離の抑制、気泡発生の抑制、硬化体表面の改善に好ましい効果を与え、セルフレベリング材の硬化物の特性を向上させる上で好ましい。
消泡剤は、シリコーン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質又は鉱物油系、植物由来の天然物質など、公知のものを1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、1種類の消泡剤を用いる場合、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜3.5質量部、さらに好ましくは0.005〜3.0質量部、より好ましくは0.01〜2.5質量部、特に0.02〜2.0質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、好適な消泡効果が認められるために好ましい。
また、2種類以上の消泡剤を併用する場合の消泡剤の添加量は、それぞれの消泡剤の添加量が水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.001〜2質量部、さらに好ましくは0.005〜1.5質量部、より好ましくは0.01〜1.3質量部、特に0.02〜1.2質量部含むことが好ましい。消泡剤の添加量は、上記範囲内が、好適な消泡効果が認められるために好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法に用いるセルフレベリング材は、硬化体層の乾燥クラックを防止することにより硬化体の通気性を大幅に低下させる効果を有し、さらに、硬化体の引張り強度がより高まることから樹脂粉末を使用することが好ましい。
本発明で用いるセルフレベリング材では、構成成分の配合比率を厳格に品質管理できることから構成成分をプレミックス化して供給することが好ましい。このため使用する樹脂粉末についても粉末状の再乳化形樹脂粉末であることが好ましい。
樹脂粉末は、乾燥によって発生する収縮応力がひび割れ発生に繋がる過程で、ひび割れの発生に対する抵抗性を向上させる効果、硬化体組織を緻密化する効果及び下地との接着性を向上させる効果がある。
樹脂粉末としては、樹脂の粉末化方法などの製法については特にその種類は限定されず、公知の製造方法で製造されたものを用いることができ、また樹脂粉末としては、ブロッキング防止剤を主に樹脂粉末の表面に付着しているものを用いることができる。
樹脂粉末は、水性ポリマーディスパーションを噴霧やフリーズドライなどの方法で、溶媒を除去し乾燥した再乳化形の樹脂粉末を用いることが好ましい。
樹脂粉末としては、酢酸ビニルエステル重合体樹脂系、エチレン/酢酸ビニルエステル共重合体樹脂系、酢酸ビニルエステル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体樹脂系、アクリル酸エステル共重合体樹脂系、スチレン/アクリル酸エステル共重合体樹脂系、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体樹脂系の再乳化型樹脂粉末を用いることができ、特にアクリル酸エステル/酢酸ビニルエステル/バーサチック酸ビニルエステル共重合体樹脂系の再乳化形樹脂粉末を好適に用いることができる。
樹脂粉末の粒子径は、315μmふるい上残分が3%以下、さらに300μmふるい上残分が3%以下、特にさらに300μmふるい上残分が2%以下のものを好ましく用いることができる。
本発明で用いるセルフレベリング材は、水硬性成分、無機粉末、細骨材、凝結調整剤、流動化剤、増粘剤及び消泡剤などを混合機で混合して調製したセルフレベリング材のプレミックス粉体を好ましく用いることができる。
セルフレベリング材のプレミックス粉体は、所定量の水と混合・攪拌して、スラリー状のセルフレベリング性を有するスラリーを製造することができ、そのスラリーを硬化させてセルフレベリング材の硬化体を得ることができる。
セルフレベリング材は、水と混合・攪拌してスラリーを製造することができ、水の添加量を調整することにより、スラリーの流動性、可使時間、材料分離性、スラリー硬化体の強度などを調整することができる。
本発明で使用するセルフレベリング材は、水と混合して調製したセルフレベリング性(高流動・平滑性)を有するスラリーのフロー値が、好ましくは150〜270mm、さらに好ましくは170〜260mm、特に好ましくは180〜250mmに調整されていることが、施工の容易さ及び平滑性の高い硬化体表面を得られやすいという理由により好ましい。
セルフレベリング材スラリーは、施工場所の温度や湿度の条件にもよるが、施工終了後1時間〜3時間の間に硬化を開始し、硬化の進行に伴って硬化体の表面硬度が上昇し、硬化体表面の含水量が低下する。
セルフレベリング材スラリーの硬化体表面のショア硬度はスラリーを打設してから、好ましくは5時間後に10以上、さらに好ましくは4時間後に8以上、特に好ましくは3時間後に3以上であり、スラリー施工(打設)が終了した後、速やかに硬化が進行することによって、水平レベル性に優れたコンクリート床構造体を短期間に形成させることができる。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法では、セルフレベリング材スラリーを打設してスラリーの硬化が進行する途上段階に、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる。水ガラスを塗布・含浸・乾燥することにより、スラリー硬化体表層に緻密な組織を形成でき、硬化体内部の水分が硬化体表面から離脱するのを防止することができる。
本発明で使用する水ガラスとしては、特に制限されるものではなく市販のものを適宜選択して用いることができ、1号珪酸ソーダ、2号珪酸ソーダ及び3号珪酸ソーダ等を所定の濃度に希釈して用いることができる。
本発明で使用する水ガラスは、水ガラス100質量%中に珪酸アルカリ成分が、好ましくは1〜15質量%の範囲、さらに好ましくは2〜12質量%の範囲、より好ましくは3〜10質量%の範囲、特に好ましくは4〜8質量%の範囲のものが、スラリー硬化体表面に塗布した際に良好な浸透性が得られ、且つ、スラリー硬化体表面を緻密化して硬化体内部の水の離脱を防止する効果が高いことから好ましい。
水ガラスの塗布量としては、水ガラス中の珪酸アルカリ固形分量が、好ましくは15〜120g/mの範囲、さらに好ましくは17〜100mの範囲、特に好ましくは18〜90mの範囲のものが、スラリー硬化体表面に塗布した際に良好な浸透性が得られ、且つ、スラリー硬化体表面を緻密化して硬化体内部の水の離脱を防止する効果が高いことから好ましい。
水ガラスを塗布・含浸するタイミングとしては、セルフレベリング材スラリーを施工してから好ましくは5時間〜36時間の間、さらに好ましくは、6時間〜33時間の間、特に好ましくは、7時間〜30時間の間に珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布することが、スラリー硬化体内部の水の離脱を防止する効果が高く、強度向上効果が大きいことから好ましい。
また、水ガラスを塗布・含浸するタイミングとしては、セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度が好ましくは10〜70の間、さらに好ましくは15〜60の間、特に好ましくは20〜50の間に珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布することが、良好な施工性が得られると共に、スラリー硬化体内部の水の離脱を防止する効果が高く、強度向上効果が大きいことから好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法によって得られる、(a)コンクリート床、(b)セルフレベリング材用プライマー層、(c)珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸・乾燥させた表層部を有するセルフレベリング材スラリー硬化体層が、(a)、(b)、(c)の順に層を構成するコンクリート床構造体の接着強さは、好ましくは1.85N/mm以上、さらに好ましくは1.88N/mm以上、特に好ましくは1.90N/mm以上であることが、高耐久な床下地を形成できることから好ましく、さらに塗り床仕上材や貼り床仕上げ材を設けた場合にこれらの仕上げ材層との一体化が良好になることから好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法によって得られる、(a)コンクリート床、(b)セルフレベリング材用プライマー層、(c)珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸・乾燥させた表層部を有するセルフレベリング材スラリー硬化体層が、(a)、(b)、(c)の順に層を構成するコンクリート床構造体の材齢14日のショア硬度は、好ましくは75以上、さらに好ましくは78以上、特に好ましくは80以上のショア硬度を発現することが高耐久な床下地を形成できることから好ましく、さらに塗り床仕上材や貼り床仕上げ材を設けた場合にこれらの仕上げ材層との一体化が良好になることから好ましい。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法によって、(a)コンクリート床、(b)セルフレベリング材用プライマー層、(c)珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸・乾燥させた表層部を有するセルフレベリング材スラリー硬化体層が、(a)、(b)、(c)の順に層を構成するコンクリート床構造体を形成し、さらに塗り床仕上げ材または貼り床仕上げ材を施工してコンクリート床構造体を得ることができる。
本発明で用いる塗り床材は、一般にプライマー層、ベースコート層およびトップコート層から構成される。また、目的・用途によってはプライマー層とベースコート層とを用いて構成され、さらにプライマー層を設けたのち、ベースコート層およびトップコート層をそれぞれ複数層設けて構成される。
本発明で用いる塗り床材の種類としては、要求される特性に応じて有機質系塗り床材又は無機質系塗り床材から適宜選択して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材プライマー層は、塗り床材の下地との付着性向上や下地への吸い込み防止、塗り床材のピンホール防止のために用いられる。
本発明で用いる有機質系塗り床材用プライマーは、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系とセメントの混合物、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系とセメントの混合、無溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系とセメントの混合、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系等を用いることができる。また、用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材を含有した塗り床材用プライマーを用いることができる。
本発明で用いる無機質系塗り床材用プライマーは水形エチレン酢酸ビニル樹脂系、水形アクリル樹脂系、溶剤形エポキシ樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系等を用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用プライマーの施工は、各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、はけやローラーを適宜選択して使用することが出来る。
本発明で使用する塗り床材ベースコート層は、塗り床材の耐久性、機械的強度、弾性等の主な機能を付与するために用いられる。
本発明で用いる有機質系塗り床材用ベースコートは、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニルエステル樹脂系等を用いることができる。また用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材さらには細骨材を含有した有機質系塗り床材用ベースコートから選ばれる1種又は2種以上のベースコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる無機質系塗り床材用ベースコートは、ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超速硬セメント、特殊速硬形セメントおよびアルミナセメントからなる1種あるいは2種以上を組み合わせたセメント質、およびエチレン酢酸ビニル、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリル、エポキシ等の合成樹脂エマルションからなる1種あるいは2種以上を組み合わせた樹脂質から構成される塗り床材用ベースコートを用いることができる。また、用途により有機系顔料、無機系顔料あるいはタルク、炭酸カルシウム、粉末状シリカ等の充填材を含有した無機質系塗り床材用ベースコートから選ばれる1種又は2種以上のベースコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用ベースコートの施工は各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、コテ、ローラーあるいははけを適宜選択して使用することが出来る。
本発明で用いる塗り床材トップコート層は、耐候性、耐汚染性、防滑性あるいはつや消し仕上げ等のベースコート層の保護や各種機能を付与することを目的として用いられる。
本発明で用いる有機質系または無機系の塗り床材用トップコートとしては、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニルエステル樹脂系等から選ばれる1種又は2種以上のトップコートを適宜選択し、1層又は2層以上施工して用いることができる。
本発明で用いる塗り床材用トップコートの施工は、各塗り床材メーカーの施工要領書に準拠し、コテ、ローラーあるいははけ等を適宜選択して使用することが出来る。
本発明で用いる貼り床材は、貼り床材用接着剤層および貼り床材用仕上げ材層から構成される。
本発明で用いる貼り床材用接着剤は、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系、溶剤形ウレタン樹脂系、無溶剤形ウレタン樹脂系、湿気硬化形ウレタン樹脂系、メタクリル樹脂系、溶剤形アクリル樹脂系、水性形アクリル樹脂系、溶剤形ゴム系、非溶剤形ゴム系、溶剤形酢酸ビニル樹脂系、無溶剤形酢酸ビニル系、水性形酢酸ビニル樹脂系、溶剤形ビニル共重合樹脂系、無溶剤形ビニル共重合樹脂系、水性形エチレン酢酸ビニル樹脂系等を用いることができる。特に、本発明では、溶剤形エポキシ樹脂系、無溶剤形エポキシ樹脂系、水性形エポキシ樹脂系等のエポキシ樹脂系貼り床材用接着剤を好適に用いることができる。
本発明で用いる貼り床材用接着剤の施工は各貼り床材メーカーの施工要領書に準拠し、クシゴテ、ローラーあるいははけを適宜選択して使用することが出来る。
本発明で用いる貼り床材用仕上げ材は、プラスチック床、カーペット床、リノリウム床、ゴム床、木質床等の貼り床材用仕上げ材を用いることができる。
また、本発明で用いる貼り床材用仕上げ材は、抗菌剤を含むあるいは抗菌加工されたプラスチック床、カーペット床、リノリウム床、ゴム床、木質床等の貼り床材用仕上げ材を好適に用いることができる。
プラスチック床としては、ホモジニアスビニル床タイル、半硬質コンポジションビニル床タイル、軟質コンポジションビニル床タイル、ピュアビニル床タイル、レジンテラゾータイル、ビニル床シート、織布ビニル床シート、不織布ビニル床シート、織布積層ビニル床シート、不織布積層ビニル床シート、積層ビニル床シート、織布積層発砲ビニル床シート、不織布積層発泡ビニル床シート、積層発泡ビニル床シート、不織布積層印刷発泡ビニル床シート、積層印刷発泡ビニル床シート等を用いることができ、特に耐動荷重性、耐薬品性及び耐摩耗性に優れる塩化ビニル系シートや塩化ビニル系タイルを好適に用いることができる。
また、カーペット床としては、カーペットタイル、ロールカーペット等を用いることができ、リノリウム床としては、リノリウム床タイル、リノリウム床シート等を用いることができる。さらに、ゴム床としては、ゴム床タイル、ゴム床シート等を用いることができ、木質床としては、フローリングボード、フローリングブロック等を用いることができる。
本発明で用いる貼り床材用仕上げ材の厚さは、コンクリート床の用途毎に求められる機能と、用いられる貼り床材用仕上げ材の材質に応じて適宜選択され、好ましくは1〜10mmの厚さを有すること、さらに好ましくは1.2〜8mmの厚さを有すること、より好ましくは1.3〜5mmの厚さを有すること、特に好ましくは1.5〜3mmの厚さを有することが、セルフレベリング材を用いて形成した高い平面性を活かして、貼り床材用仕上げ材が強固に接着した耐久性能に優れた貼り床仕上げコンクリート構造体が得られることから好ましい。貼り床材用仕上げ材の厚さが上記範囲より小さい場合、貼り床仕上げコンクリート構造体の充分な耐久特性が得られ難くなり、上記範囲より大きくなっても耐久性能の向上ははかれず経済性の観点から好ましくない。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
(特性の評価方法)
(1)セルフレベリング材スラリーの流動性評価:
・フロー値の測定法:
評価に用いるセルフレベリング材スラリーは、自己流動性水硬性組成物と水とを混練し、混練後直ぐのセルフレベリング材スラリーを用い、JASS・15M−103に準拠して測定する。
厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ51mmの樹脂製パイプ(内容積100ml)を設置し、練り混ぜたセルフレベリング材スラリーを樹脂製パイプの上端まで充填した後、パイプを鉛直方向に引き上げる。セルフレベリング材スラリーの広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とし、スラリーの流動性を評価する。
(2)セルフレベリング材スラリーの水引き評価:
・水引き時間の測定方法:
練り混ぜたセルフレベリング材スラリーを縦100mm、横150mm、深さ20mmの樹脂容器に10mm深さまで充填して静置し、セルフレベリング材スラリー表面の光沢がなくなるまでの経過時間を水引き時間とし、水引を評価する。
(3)セルフレベリング材スラリーの硬化体表面評価:
・ショア硬度の測定方法:
セルフレベリング材スラリーを縦100mm、横150mm、深さ20mmの樹脂容器に10mm深さまで充填してから所定の経過時間において、硬化した表面にスプリング式硬度計タイプD型((株)上島製作所製)を用いて、任意の3〜5カ所に垂直に押し付ける。その時のスプリング式硬度計タイプD型のゲージの読み取り値の平均値をその時間のショア硬度とし、表面硬度を評価する。
(4)セルフレベリング材スラリー硬化体強度評価:
・強度の測定方法(曲げ強度、圧縮強度):
JIS・R−5201に示される4×4×16cmの型枠にセルフレベリング材スラリーを充填して、温度35℃、湿度65%の条件下で24時間気中養生した後、脱型し、さらに所定期間(28日間)気中およびポリエチレン袋を用いた密封による追加養生して供試体を得たのち、JIS・R−5201記載の方法に従って測定する。
また、脱型直後の供試体及び28日間養生後の養生条件が異なる供試体について、硬化体比重を測定する。
(5)セルフレベリング材スラリー硬化体接着強さ評価:
・接着強さの測定方法:
温度35℃、湿度65%の条件下でJISコンクリート舗道板の上にセルフレベリング材用アクリルプライマー層を設け、その上にセルフレベリング材スラリー硬化体層を設けて、所定の期間養生した後に所定の塗布量、水ガラスを塗布し、さらに所定期間追加養生して供試体を得た後、JASS・15M−103記載の方法に準拠して測定する。
供試体表面の上に付着面が40mm×40mmの正方形の鋼製ジグを接着剤にて4ヶ所接着させる。接着剤が硬化した後、鋼製ジグに沿ってコンクリート板に達するまでダイヤモンドカッターなどで切れ込みを入れ、鋼製ジグを建研式接着試験機に取り付けて、徐々に引っ張り荷重を加え、破断するまで加圧を行う。破断するまでの最大荷重を最大引っ張り荷重とし、4ヶ所の平均値を接着強さとして評価する。
接着強さは数式(1)に従い算出する。
Figure 2009002144
原料は以下のものを使用した。
1)水硬性成分
・アルミナセメント(フォンジュ、ケルネオス社製、ブレーン比表面積3100cm/g)。
・ポルトランドセメント(早強セメント、宇部三菱セメント社製、ブレーン比表面積4500cm/g)。
・石膏:II型無水石膏(セントラル硝子社製、ブレーン比表面積3460cm/g)。
2)無機成分
・高炉スラグ微粉末(リバーメント、千葉リバーメント社製、ブレーン比表面積4400cm/g)。
3)細骨材
・珪砂:4号珪砂(S4、東海サンド社製)
・FCC触媒:使用済みのFCC廃触媒、比表面積100m/g(出光興産社製)
4)凝結遅延剤:
・重炭酸Na:重炭酸ナトリウム(東ソー社製)。
・酒石酸Na:L−酒石酸ニナトリウム(扶桑化学工業社製)。
5)混和剤
・流動化剤:ポリカルボン酸系流動化剤(花王社製)。
・増粘剤:ヒドロキシエチルメチルセルロース系増粘剤(マーポローズMX−30000、松本油脂社製)。
・消泡剤:ポリエーテル系消泡剤(サンノプコ社製)。
6)セルフレベリング材用プライマー : UプライマーG(宇部興産社製)。
7)水ガラス : 3号珪酸ソーダ(富士化学社製)。
(実施例1、比較例1)
表1に示す水硬性成分、細骨材、無機成分、凝結調整剤、流動化剤、増粘剤及び消泡剤(総量:1.5kg)を、ケミスタラーを用いて混練して水硬性組成物を調整し、さらに水390gを加えて3分間混練して、セルフレベリング材スラリーを得た。水硬性組成物及びセルフレベリング材スラリーの調製は、温度35℃、湿度65%の雰囲気下で行った。得られたセルフレベリング材スラリーのフロー値、水引時間及びショア硬度を測定した結果を表2に示す。また、脱型後の養生条件が異なる供試体について、材齢28日の圧縮強度及び曲げ強度を測定した結果を表2に示す。
Figure 2009002144
Figure 2009002144
(1)脱型後、気乾養生を行った比較例1の場合、材齢1日の硬化体比重=2.02が、材齢28日では硬化体比重=1.81に約10%減少していた。これは、35℃−RH65%の条件下で気乾養生している間に、スラリー硬化体表面から水が離脱したことによるものと考えられる。また、硬化体強度においては曲げ強度が5N/mmを下回り、圧縮強度は約21N/mmであった。
(2)セルフレベリング材スラリー硬化体の硬化体組織が形成される初期材齢(材齢1日)に、硬化体表面から水が乾燥・離脱することを回避するために、脱型後、ポリエチレン袋で密封して養生した実施例1の場合、硬化体比重は材齢1日と材齢28日とで殆ど差は認められずなかった。また、比較例1の場合と較べて実施例1では、曲げ強度が32%向上し、48%向上していた。これらの硬化体強度の向上は、脱型後封緘(密封)養生を行った結果、硬化体中の水が硬化体表面から脱離せず、配合した水が硬化体内部に留まって水硬性成分の水和反応に消費され、強度増進に貢献する水和物の生成に十二分に寄与したことによるものと推考される。
(実施例2〜4、比較例2〜5)
JIS・A5304舗装用コンクリート平板にセルフレベリング材用プライマーを塗布・乾燥してプライマー層が造膜した後、セルフレベリング材スラリーを施工厚さが10mmになるように流し込んで硬化させ、材齢24時間(1日)養生してセルフレベリング材スラリー硬化体を得た。次にセルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラス(珪酸ソーダ8%溶液)を表3に示すように所定量塗布し、さらに13日間養生してコンクリート構造体の供試体を得た。また、比較例2は水ガラスの塗布なしでさらに13日間養生して、比較例5は水ガラスなしでさらに11日間養生した後にセルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラス(珪酸ソーダ8%溶液)を所定量塗布し、さらに2日間養生した後に、コンクリート構造体の供試体を得た。供試体について接着強さ測定およびショア硬度測定の結果を表3に示す。
Figure 2009002144
(1)セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラスを塗布した実施例2〜4の供試体は、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラスを塗布しない比較例2の供試体と比較して、接着強さが25〜45%高い値を示した。さらに、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラスを塗布した実施例2〜4の供試体は、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に水ガラスを塗布した比較例3〜5の供試体と比較して、接着強さが1.90N/mm以上と良好な値を示した。
(2)水ガラスの塗布量が多いほど、供試体のショア硬度は値が大きくなる結果を示した。しかしながら、接着強さについては水ガラスの塗布量が0.25kg/mまでは水ガラスの塗布量の増加とともに接着強さは向上し、0.25kg/mを超えて水ガラスの塗布量が増加すると接着強さの向上効果は小さくなった。水ガラスの塗布量が2kg/mと過剰に塗布した比較例4の接着強さは1.73N/mmと低い値を示した。ショア硬度と接着強さが比例しない原因として、セルフレベリング材スラリー硬化体層の上に塗布される単位面積当たりの水の量が過剰に多くなることで、セルフレベリング材スラリー硬化体中の強度低下を及ぼす影響を与えている可能性があると推定される。
本発明は、セルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物をコンクリート床面に打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程とを有するコンクリート床構造体の施工方法であり、硬化が進行しつつある段階のスラリー硬化体表面に、水ガラスを塗布・含浸・乾燥させて硬化体表面組織を緻密化することによって、硬化体内部の水が硬化体表面から離脱するのを抑制・回避し、配合した水を硬化体内部の水硬性成分の水和反応に消費させることで高い圧縮強度と引張強度を発現させるものである。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法によれば、これまで以上に強度特性に優れたコンクリート床構造体を効率的且つ容易に構成することが可能となる。
本発明のコンクリート床構造体の施工方法に関する施工手順の一例を示す模式断面図である。 本発明のコンクリート床構造体の施工方法で得られたコンクリート床構造体の上面に、塗り床仕上げ(a)又は貼り床仕上げ(b)した一例を示す模式断面図である。 硬化初期段階のモルタル硬化体表層に水ガラスを塗布・含浸・乾燥して緻密な表層組織を形成した場合と、無処理の場合とについて、硬化体内部の水和反応生成物の生成状態の差異を推考した模式断面図である。
符号の説明
11 : コンクリート床
12 : セルフレベリング材用プライマー層
13 : 微妙な傾斜
14 : 凹凸(小さな凹凸)
15 : プライマー層表面
16 : セルフレベリング材スラリー(打設直後で未硬化)
17 : セルフレベリング材スラリー表面
18 : セルフレベリング材スラリー硬化体(硬化の初期段階)
19 : セルフレベリング材スラリー硬化体表面(硬化の初期段階)
20 : 水ガラスが含浸・乾燥したスラリー硬化体の表層
21 : セルフレベリング材スラリー硬化体(硬化が進行した段階)
22 : セルフレベリング材スラリー硬化体表面(硬化が進行した段階)
23 : 水ガラスが含浸・乾燥したスラリー硬化体の表層
31 : コンクリート床
32 : セルフレベリング材用プライマー層
33 : セルフレベリング材スラリー硬化体(硬化が進行した段階)
34 : 水ガラスが含浸・乾燥したスラリー硬化体の表層
35 : 塗り床材プライマー層
36 : 塗り床材ベースコート層
37 : 塗り床材トップコート層
38 : 塗り床仕上げ層
39 : 貼り床材用接着剤層
40 : 貼り床材層
41 : 貼り床仕上げ層
51 : セルフレベリング材スラリー表面
52 : スラリー中の水の水位
53 : スラリー中の水分
54 : スラリー中の細骨材の粒子
55 : スラリー中の水硬性成分
56 : スラリー中の水硬性成分(水和初期)
57 : スラリー中の水が離脱してできた空間
58 : スラリー中の水硬性成分の水和中期の生成物
59 : 水硬性成分が充分に水と反応して生成した水和反応生成物
60 : スラリー表層に浸透した水ガラス
61 : 珪酸アルカリと水硬性成分との反応生成物

Claims (9)

  1. コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法。
  2. コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程と、前記水ガラスを含浸・乾燥させたスラリー組成物硬化体上面に、塗り床材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層の上面に、塗り床材を施工する工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法。
  3. コンクリート床上面に、セルフレベリング材用プライマーを塗布して乾燥させる工程と、前記プライマー層上面に、水硬性成分を含むセルフレベリング材と水とを混練して調製したスラリー組成物を打設して硬化させる工程と、前記スラリー組成物の硬化体表面に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布・含浸させて乾燥させる工程と、前記水ガラスを含浸・乾燥させたスラリー組成物硬化体上面に、貼り床材用接着剤を塗布する工程と、前記接着剤層の上面に、貼り床材を施工する工程とを有することを特徴とするコンクリート床構造体の施工方法。
  4. セルフレベリング材スラリーを施工して5時間〜36時間の間に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  5. セルフレベリング材スラリー硬化体表面のショア硬度が10〜70の間に、珪酸アルカリと水とを含む水ガラスを塗布することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  6. 水ガラスは、水ガラス100質量%中に珪酸アルカリを1〜15質量%含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  7. 水ガラス中の珪酸アルカリが、セルフレベリング材スラリー組成物の硬化体表面1m当たりに15〜120gの範囲で塗布することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  8. セルフレベリング材は、アルミナセメント、ポルトランドセメント及び石膏を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンクリート床構造体の施工方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の施工方法により得られるコンクリート床構造体。
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