JP2010018673A - 導電性組成物および導電体 - Google Patents

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正志 鵜澤
Hiroaki Iriyama
浩彰 入山
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Abstract

【課題】高い導電性を発現できる導電性組成物および導電体を提供する。
【解決手段】スルホン酸基および/またはカルボキシ基を有する水溶性導電性ポリマー(A)、水溶性バインダー樹脂(B)、樹脂粒子および/または無機粒子からなる水分散性粒子(C)ならびに水性媒体(D)を含有する導電性組成物。該導電性組成物からなる導電性膜を有する導電体。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性組成物および該導電性組成物からなる導電性膜を有する導電体に関する。
電子部品の包装材料、帯電防止フィルム、ICキャリアテープ等には、電子部品等に影響を及ぼす静電気を蓄えないこと(帯電防止性)等が求められており、これら電子部品用の材料としては、一般的に、帯電防止性を付与した基材が用いられている。
基材に帯電防止性を付与する方法としては、従来、基材樹脂に直接導電性のフィラー(カーボン等)を練りこむ方法や、界面活性剤を基材表面に塗布する方法等が知られている。
しかし、導電性のフィラーを練り込む方法においては、帯電防止性能を発現させるために、フィラーを基材100質量部に対して10−30質量部程度練り込む必要がある。そのため、外観が黒色になり美装性が悪化する問題や、クリーンルーム等で使用される場合にはフィラーの滑落等によりクリーン環境を汚染してしまう問題がある。
界面活性剤を基材表面に塗布する方法においては、美装性、滑落などは生じないが、使用環境の湿度により導電性が変化し、特に低い湿度の環境では導電性が大きく低下し帯電防止性能を発現しないとう問題がある。
また、導電性高分子からなる導電性膜を基材表面に形成する方法が提案されている(たとえば特許文献1〜3等)。導電性高分子は湿度等の環境による導電性能の変化が生じにくいため安定した帯電防止性能を得ることが出来る。しかしこれら導電性高分子は褐色に着色している為、塗工基材の色調に影響を与える問題がある。
このような問題に対し、特許文献4には、導電性組成物に顔料及び/または染料を含有する導電性組成物が提案されている。
特開平7−324132号公報 特開平7−196791号公報 特開平8−41320号公報 特開2002−348488号公報
しかし、特許文献4に記載の導電性組成物は、褐色の導電性高分子に染料、顔料を配合して着色させる為、淡い色への着色は出来ず、透明性の高い導電体を形成することは困難である。導電性高分子の添加量を減らせば該導電性組成物の透明性を向上させることは可能であるが、その場合、導電性が低下し、充分な帯電防止性が得られない。また、顔料の添加量が少ないと導電性および耐水性が不充分であり、多いと塗膜が形成できないという問題があった。そこで、高い導電性を発現でき、透明性を高めるために導電性高分子の添加量を減らしても充分な帯電防止性が得られる導電性組成物に対する要求がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高い導電性を発現できる導電性組成物および導電体を提供することを目的とする。
本発明の導電性組成物は、スルホン酸基および/またはカルボキシ基を有する水溶性導電性ポリマー(A)、水溶性バインダー樹脂(B)、樹脂粒子および/または無機粒子からなる水分散性粒子(C)ならびに水性媒体(D)を含有する。
本発明の導電体は、導電性組成物からなる導電性膜を有する。
本発明によれば、高い導電性を発現できる導電性組成物および導電体を提供できる。
また、本発明の導電性組成物は、従来技術の導電性組成物に比べ、高い導電性を発現できる為、たとえば導電性高分子の添加量が従来技術の導電性組成物と同じ場合、それよりも高い帯電防止性を有する導電体を得ることが出来る。
また、本発明の導電性組成物においては、同じ帯電防止性能(導電性)を発現させたい場合に必要な導電性高分子の添加量が従来技術の組成物に比べて少ない。そのため、高価な導電性高分子の添加量を少なくすることによる製造コストの抑制、得られる導電性組成物および導電体透明性の向上等の利点がある。
<導電性組成物>
本発明の導電性組成物は、スルホン酸基および/またはカルボキシ基を有する水溶性導電性ポリマー(A)(以下、成分(A)という。)、水溶性バインダー樹脂(B)(以下、成分(B)という。)、樹脂粒子および/または無機粒子からなる水分散性粒子(C)(以下、成分(C)という。)ならびに水性媒体(D)(以下、成分(D)という。)を含有する。
ここで、成分(A)、成分(B)における「水溶性」とは、25℃の水に0.1g程度以上均一に溶解することを意味する。
(成分(A))
成分(A)は、スルホン酸基(−SOH)および/またはカルボキシ基(−COOH)を有する。成分(A)において、スルホン酸基、カルボキシ基は、それぞれ、酸の状態(−SOH、−COOH)で含まれていてもよく、イオンの状態(−SO 、−COO)で含まれていてもよい。
成分(A)は、下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位(以下、繰り返し単位(a1)という。)を有することが好ましい。
Figure 2010018673
式(1)中、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHOまたは−CNであり、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレン基または炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基または炭素数1〜24のアラルキル基であり、RおよびRのうちの少なくとも一つは、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOHまたは−R11COOHである。
Figure 2010018673
式(2)中、R〜Rは、各々独立に、H、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−OCH、−CH、−C、−F、−Cl、−Br、−I、−N(R12、−NHCOR12、−OH、−O、−SR12、−OR12、−OCOR12、−NO、−COOH、−R11COOH、−COOR12、−COR12、−CHOまたは−CNであり、R11は、炭素数1〜24のアルキレン基、炭素数1〜24のアリーレン基または炭素数1〜24のアラルキレン基であり、R12は、炭素数1〜24のアルキル基、炭素数1〜24のアリール基または炭素数1〜24のアラルキル基であり、R〜Rのうちの少なくとも一つは、−SO 、−SOH、−R11SO 、−R11SOH、−COOHまたは−R11COOHである。
Figure 2010018673
式(3)中、R〜R10は、各々独立に、H、炭素数1〜24の直鎖または分岐のアルコキシ基、−SO または−SOHであり、R〜R10のうちの少なくとも一つは、−SO または−SOHである。製造が容易な点では、R〜R10のうち、いずれか一つが炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基であり、他のいずれか一つが−SO または−SOHであり、残りがHであるものが好ましい。
成分(A)中、繰り返し単位(a1)の割合は、当該成分(A)を構成する全繰り返し単位(100モル%)のうち、20〜100モル%が好ましく、50〜100モル%がより好ましく、100モル%がさらに好ましい。
成分(A)は、1分子中に、繰り返し単位(a1)を10以上有することが好ましい。
成分(A)の質量平均分子量は、5000〜1000000が好ましく、5000〜20000がより好ましい。成分(A)の質量平均分子量が5000以上であれば、導電性、成膜性および膜強度に優れる。成分(A)の質量平均分子量が1000000以下であれば、溶媒への溶解性に優れる。
成分(A)の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される質量平均分子量(ポリエチレングリコール換算)である。
(成分(B))
成分(B)はバインダーとして塗膜の形態保持性を付与する成分である。また、成分(B)を含有させることで、導電性組成物において沈殿の生成を抑制できる。
成分(B)としては、水溶性であって、前記成分(A)と混和可能な樹脂が用いられる。
成分(B)の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール等のポリビニルアルコール類;ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸等のポリアクリルアミド類;トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム等のトリポリリン酸類;ポリビニルピロリドン類;水溶性アルキッド樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性ポリブタジエン樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性アクリル/スチレン樹脂、水溶性酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性スチレン/マレイン酸共重合樹脂、水溶性フッ素樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
(成分(C))
成分(C)は、樹脂粒子および無機粒子からなる群から選択される少なくとも1種であって、水中に分散可能なものであれば特に限定されない。
樹脂粒子としては、水等の水性媒体を分散媒とする水系エマルションに含まれる樹脂粒子が挙げられる。該水系エマルションとして、具体例としては、アルキッド樹脂エマルション、水系メラミン樹脂エマルション、水系尿素樹脂エマルション、水系フェノール樹脂エマルション、水系エポキシ樹脂エマルション、水系ポリブタジエン樹脂エマルション、水系アクリル樹脂エマルション、水系ウレタン樹脂エマルション、水系アクリル/スチレン樹脂エマルション、水系酢酸ビニル/アクリル共重合樹脂エマルション、水系ポリエステル樹脂エマルション、水系スチレン/マレイン酸共重合樹脂エマルション、水系フッ素樹脂エマルション、水系塩素化ポリオレフィン樹脂エマルション等が挙げられる。
無機粒子としては、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、ジルコニア等の金属酸化物からなる粒子;カオリナイト、タルク、ゼオライト等の複合酸化物からなる粒子;炭酸カルシウム等の炭酸塩からなる粒子;リン酸リチウム、リン酸カルシウム等のリン酸塩からなる粒子;硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩からなる粒子;等が挙げられる。
本発明において、成分(C)としては、当該導電性組成物が示すpH環境下でゼータ電位がプラスを示すものが好ましく用いられる。かかる粒子は、成分(B)中に相溶している成分(A)を局在化させる効果が高く、導電性を向上させる効果に優れる。
ここで言う「ゼータ電位」とは、電気泳動光散乱測定法(別名レーザードップラー法)にて求められた値を示す。
使用する粒子が、当該導電性組成物が示すpH環境下でゼータ電位がプラスを示すものであるかどうかは、当該導電性組成物と同じ温度、pH条件とした水中に当該粒子を分散させ、該水分散液のゼータ電位を測定し、該水分散液が正のゼータ電位を示すかどうかを判定することにより確認できる。
本発明においては、特に、導電性組成物の25℃におけるpHが7以下であることが好ましいことから、成分(C)は、pHが7以下の酸性条件下でゼータ電位がプラスを示す粒子であることが好ましい。導電性組成物のpHが7以下であると、導電性がさらに向上する。導電性組成物のpHは、0.1〜7がより好ましく、0.1〜6がさらに好ましい。
(成分(D))
成分(D)としては、成分(A)および成分(B)を溶解し、かつ成分(C)が分散可能なものであれば特に限定されない。
成分(D)として、具体的には、水;水と、水に可溶な有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。
水に可溶な有機溶媒としては、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、たとえばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。
成分(D)としては、水、または水とアルコール類との混合溶媒が好ましい。
樹脂組成物中、成分(A)の含有量は、成分(D)100質量部に対して0.01〜20質量部が好ましく、0.05〜15質量部がより好ましい。該含有量が0.01質量部以上であると、帯電防止に必要な導電性が充分に得られ、20質量部以下であると、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎるのを防止でき、取り扱いが容易である。
樹脂組成物中、成分(B)の含有量は、成分(D)100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、1〜30質量部がより好ましい。該含有量が1質量以上であると、得られる導電性膜の強度が向上し、50質量部以下であると、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎるのを防止でき、取り扱いが容易である。
樹脂組成物中、成分(C)の含有量は、成分(D)100質量部に対して0.01〜20質量部(固形分)が好ましく、0.01〜15質量部(固形分)がより好ましい。該含有量が0.01質量以上であると導電性の向上効果が充分に得られ、20質量部以下の場合は得られる導電性膜の強度に優れる。
導電性組成物中の成分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量は、成分(D)100質量部に対し、1〜50質量部が好ましく、1〜30質量部がより好ましい。
また、導電性組成物中の成分(A)と成分(B)との含有量の比(質量比)は、導電性の観点から、成分(A)100質量部に対し、成分(B)が10〜10000質量部であることが好ましく、10〜5000質量部であることがより好ましく、10〜2000質量部がさらに好ましい。
また、導電性組成物中の成分(A)と成分(C)との含有量の比(質量比)は、導電性の観点から、成分(A)100質量部に対し、成分(C)が1〜1000質量部であることが好ましく、1〜500質量部であることがより好ましい。
導電性組成物は、成分(A)、成分(B)および成分(C)を任意の順序で成分(D)と混合することにより製造できる。混合には公知の攪拌機を用いることができる。
本発明の導電性組成物には、任意に、公知の塗料に用いられる添加剤を混合することも出来る。該添加剤としては、たとえば、界面活性剤、増粘剤、染料、硬化触媒、レオロジーコントロール剤、樹脂微粒子、消泡剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防カビ剤、可塑剤等が挙げられる。
<導電体>
本発明の導電体は、前記本発明の導電性組成物からなる導電性膜を有するものである。
本発明の導電体は、基材上に前記導電性組成物を塗工し、導電性膜を形成することにより形成できる。
導電性組成物を塗工する基材としては、特に限定されず、高分子化合物、木材、紙材、セラミックス及びそのフィルムまたはガラス板などが用いられる。例えば高分子化合物からなる基材としては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、そのフィルム、発泡体及びエラストマーなどが挙げられる。これらの基材は、少なくともその一つの表面上に導電性膜を形成させるため、該導電性膜の密着性を向上させる目的で、当該表面に対し、コロナ表面処理またはプラズマ処理が施してもよい。
導電性組成物の塗工方法としては、一般の塗工に用いられる方法が利用できる。たとえばグラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の塗布方法、スプレーコーティング等の噴霧方法、ディップ等の浸漬方法等が用いられる。
導電性膜は、上記のように基材表面に導電性組成物を塗工し、乾燥することにより形成できる。乾燥は、室温で放置することによって行ってもよく、加熱処理を行うことによって行ってもよい。加熱処理を行う場合の温度は、40〜250℃の範囲が好ましく用いられる。加熱温度が40℃未満の場合は、導電性組成物の成分(D)が多く残存して導電性が充分に発揮できないおそれがある。また、250℃を超える場合は、成分(A)の劣化が生じて導電性が低下するおそれがある。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
本実施例で用いた測定方法、使用した成分(A)、成分(B)、成分(C)をそれぞれ以下に示す。
(表面抵抗値)
表面抵抗値は、ダイヤインスツルメンツ社製ハイレスタIP−MCPHT450を用い、2探針法にて測定した。
(スルホン酸基の導入割合)
スルホン酸基の導入割合はイオンクロマトグラフィー法にて測定した。
(数平均分子量、質量平均分子量、分子量分布)
数平均分子量、質量平均分子量、分子量分布は、N,N−ジメチルホルムアミド用のGPCカラムを用いたGPC測定(ポリスチレン換算)により行った。カラムは、N,N−ジメチルホルムアミド用のものを3種類連結して用いた。溶離液には0.01モル/リットルのトリエチルアミンと0.1モル/リットルの臭化リチウムのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を用いた。
(成分(A))
(A−1):後述の製造例1にて製造したポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン)。(A−1)のスルホン酸基の導入割合は100%、数平均分子量は3,100、質量平均分子量は18,000、分子量分布は6であった。
(A−2):TAケミカル社製、エスペーサー100(スルホン酸基含有可溶性ポリチオフェン誘導体)。(A−2)のスルホン酸基の導入割合は100%、数平均分子量は5,000、質量平均分子量は100,000、分子量分布は20であった。
(A−3):TAケミカル社製、エスペーサー300(スルホン酸基含有可溶性ポリイソチアナフテン誘導体)。(A−3)のスルホン酸基の導入割合は100%、数平均分子量は12,300、質量平均分子量は302,000、分子量分布は26であった。
(成分(B))
(B−1):クラレ社製ポリビニルアルコール「ポバールPVA−205」。
(B−2):関東化学社製特級試薬「トリポリリン酸カリウム」。
(成分(C))
(C−1):石原産業社製酸化チタン「PT−401M」。
(C−2):東洋紡績社製ポリエステルエマルション「バイロナールMD−1245」(固形分濃度30%)。
(C−3):日華化学社製ウレタンエマルション「AP−6」(固形分濃度25%)。
<製造例1:導電性ポリマー(A−1)の製造>
2−アミノアニソール−4−スルホン酸の100mmolを25℃で4mol/Lのトリエチルアミン水溶液に溶解し、該溶液を撹拌しながら、該溶液にペルオキソ二硫酸アンモニウムの100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後、25℃で12時間さらに撹拌した。反応生成物を濾別、洗浄した後、乾燥し、導電性ポリマー(A−1)[ポリ(2−スルホ−5−メトキシ−1,4−イミノフェニレン]の粉末の15gを得た。
<実施例1〜10、比較例1〜5>
(導電性組成物の調製)
表1に示す成分(B)を成分(D)にて希釈し、これに成分(A)を室温(25℃)にて混合し、溶解させた後に、成分(C)を加え、更に室温で攪拌して導電性組成物を調製した。
Figure 2010018673
(導電体の形成)
上記で調製した導電性組成物を、それぞれ、バーコーターNo.5を用いて、ガラス基材上に塗布し、80℃にて5分間乾燥することにより膜厚約1μmの導電性膜を形成し、導電体を得た。
各導電体の表面抵抗値を測定した。その結果を、各導電性組成物のpHと共に表2に示す。導電性組成物のpHは、ガラス電極により、25℃におけるpHを測定した。
Figure 2010018673
上記の通り、実施例1〜10の導電性組成物を用いて得られた導電体は、表面抵抗値が低く、導電性が高かった。
また、実施例1〜8および比較例1に関して、各成分の配合割合(質量%)から、各導電性組成物における成分(C)の容積での配合割合(容積%)を、C−1の密度として2.2g/cm、C−2の密度として0.94g/cmを用いて算出した。
得られた結果から、X軸に成分(C)の容積での配合割合(容積%)、Y軸に導電体の表面抵抗値(Ω)をプロットした図を図1に示す。
この結果から、C−1は、C−2と比較して、同じ容積を添加した場合の導電性向上効果が優れていることが確認された。
実施例1〜8および比較例1について、X軸に成分(C)の容積での配合割合(容積%)、Y軸に導電体の表面抵抗値(Ω)をプロットした図。

Claims (3)

  1. スルホン酸基および/またはカルボキシ基を有する水溶性導電性ポリマー(A)、水溶性バインダー樹脂(B)、樹脂粒子および/または無機粒子からなる水分散性粒子(C)ならびに水性媒体(D)を含有する導電性組成物。
  2. 25℃におけるpHが7以下である請求項1に記載の導電性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の導電性組成物からなる導電性膜を有する導電体。
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