JP5630647B2 - 導電性高分子溶液及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、導電性高分子溶液及びその製造方法に関する。該導電性高分子溶液はスプレー、ディップ等の簡便な手法で各種帯電防止用途に適応可能である
導電性高分子として、ドープされたポリアニリンは良く知られているが、それらは殆ど全ての溶剤に不溶であり、成形、加工性に難点がある。近年ドープ剤を添加することなく導電性を発現する自己ドープ性かつ可溶性の導電性高分子として、スルホン酸基置換アニリンまたはカルボキシ基置換アニリンなどの酸性基置換アニリンを塩基性物質の存在下で酸化剤により重合し導電性高分子を得る方法が提案されている。該導電性高分子は溶剤に溶解した後、スプレー、ディップ等の簡便な手法で各種帯電防止用途に適応可能である。
しかしこの方法では、導電性高分子を重合する際に塩基性物質を用いることが必要となり、得られた導電性高分子の酸性基の一部が該塩基性化合物と塩を形成した状態で得られる。
このため導電性高分子の自己ドープが阻害されてしまい、本来、導電性高分子が有する導電性を十分に発揮できていない。また、酸性基の一部が該塩基性物質と塩を形成しているために、加熱によるスルホン酸基の脱離が阻害されてしまい、基材に塗布後、加熱処理を行なっても導電性塗膜に十分な耐水性を付与することができなかった。
このため特許文献1には、酸性基置換アニリンを塩基性物質の存在下で酸化剤により重合した導電性高分子を酸含有溶液で処理することで導電性高分子を精製した後、水に溶解し導電性高分子溶液を得る方法が記載されている。
特開平7−196791号公報
しかし、この方法では導電性高分子を固体状態で処理するため、導電性高分子の酸性基の一部と塩を形成している塩基性物質の除去が十分ではなく、導電性高分子の導電性を十分に発揮できておらず、導電性高分子組成物から得られた導電性塗膜の導電性、基材に塗布後の加熱処理を行なった後の耐水性がまだ不十分であるという課題があった。また、該導電性高分子水溶液を酸で処理する場合には、酸が該導電性高分子水溶液中に溶解して混入してしまう為、塩基性物質を十分に除去することは出来ないだけでなく、混入した酸を分離する新たな工程が必要となる。
また、重合時に塩基性物質を使用しない水溶性導電性高分子であっても溶液の安定性を向上させるために塩基性物質を添加する場合があったが、この場合も導電性等の性質が経時変化するという問題があった。
本発明はこれらの課題を解決することを目的とする。
本発明の要旨は、酸性基置換アニリンを塩基性物質の存在下で重合させて得られた導電性高分子を含む溶液から、イオン交換法にて塩基性物質を除去する水溶性導電性高分子に対する塩基性物質の比率が1質量%以下である導電性高分子溶液の製造方法である。お、本発明において「水溶性」とは、水10g(液温25℃)に、0.1g以上均一に溶解することを意味する。「導電性」とは、10Ω・cm以下の体積抵抗率を有することである。
本発明によれば、導電性及び耐水性に優れた導電性塗膜が得られる。
本発明は、水溶性導電性高分子、溶剤及び塩基性物質を含有する導電性高分子溶液であり、水溶性導電性高分子に対する塩基性物質の比率が1質量%以下である導電性高分子溶液である。塩基性物質の含有率が低いため、導電性及び耐水性に優れる。本発明では、酸性基置換アニリンを、塩基性物質の存在下で重合させて得られた導電性高分子を含む溶液から、イオン交換法にて塩基性物質を除去することが必要である。塩基性物質は導電性高分子溶液において導電性高分子に対する塩基性物質の比率が1質量%以下となるように除去することが好ましい。
本発明のイオン交換法とは、陽イオン交換高分子を用いたイオン交換方法、電気透析法が挙げられる。
イオン交換法を用いることにより、溶液状態で導電性高分子の酸性基と塩を形成している塩基性物質を除去することができ、従来の固体状態で導電性高分子を処理する方法に比べ、導電性高分子溶液から得られた塗膜の導電性が向上する。
陽イオン交換高分子を用いる場合、陽イオン交換高分子に対する導電性溶液の量は、例えば5%のアニリン系導電性ポリマー水溶液の場合、陽イオン交換高分子に対して10倍の容積までが好ましく、5倍の容積までがより好ましい。
電気透析法の場合、電気透析法のイオン交換膜は特に限定はされないが、不純物の拡散による浸透を抑制するために、一価イオン選択透過処理が施されたイオン交換膜であって、分画分子量が300以下のものを使用することが好ましい。このようなイオン交換膜として、ネオセプタCMK(カチオン交換膜、分画分子量300、株式会社アストム製)や、ネオセプタAMX(アニオン交換膜、分画分子量300、株式会社アストム製)を例示することができる。
また、アニオン交換層、カチオン交換層を張り合わせた構造を持ったイオン交換膜であるバイポーラ膜を用いてもよい。このようなバイポーラ膜としてPB−1E/CMB(株式会社アストム製)を例示することができる。
電気透析における電流密度は限界電流密度以下であることが好ましい。バイポーラ膜での印加電圧は、10〜50Vの範囲が好ましく、25〜35Vの範囲がさらに好ましい。
なお、導電性高分子を含む溶液の溶剤としては、導電性高分子を溶解するものであれば特に限定されないが、水または水と水に可溶な有機溶媒との混合溶媒が好ましい。
水に可溶な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、エチルイソブチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル等のプロピレングリコール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。イオン交換の効率の観点では、水が好ましい。
また導電性高分子は、酸性基置換アニリンを塩基性物質の存在下で酸化剤により公知の方法で重合させて得ることができる。また、酸性基置換ピロールや酸性基置換チオフェンを公知の方法で重合させたものでもよい。
酸性基置換アニリンとしては、スルホン基置換アニリンまたはカルボキシル基置換アニリンが挙げられ、好ましくはスルホン基置換アニリンであり、カルボキシル基置換アニリンに比べ導電性が高い傾向を示す。
スルホン基置換アニリンとして代表的なものは、アミノベンゼンスルホン酸類であり、具体的には、アルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、アルコキシ置換アミノベンゼンスルホン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ニトロ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、フルオロアミノベンゼンスルホン酸、クロロアミノベンゼンスルホン酸、ブロムアミノベンゼンスルホン酸などのハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類などが挙げられ、アルコキシ置換アミノベンゼンスルホン酸が重合率の向上の点で好ましい。なお、アルコキシ置換アミノベンゼンスルホン酸としては、例えば2−アミノアニソール−3−スルホン酸,2−アミノアニソール−4−スルホン酸,2−アミノアニソール−6−スルホン酸,3−アミノアニソール−2−スルホン酸,3−アミノアニソール−4−スルホン酸,3−アミノアニソール−5−スルホン酸が挙げられる。
また、塩基性物質としては、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類、無機塩基などが好ましく用いられる。
脂式アミン類としてメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、アンモニウムヒドロキシド化合物を挙げることができる。
環式飽和アミン類としては、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン、ピペラジンおよびこれらの骨格を有する誘導体ならびにこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。
環式不飽和アミン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリン、ピロリンおよびこれらの骨格を有する誘導体ならびにこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。
これら塩基性物質の中でも特に好ましいものとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン等が挙げられる。
これらの塩基性物質のうち、イオン交換での除去のし易さで強塩基よりも弱塩基が好ましい。なおこれらの塩基性化合物は、それぞれ任意の割合で混合して用いることもできる。
また前記塩基性物質の濃度は0.1〜10.0mol/lが好ましく、0.2〜8.0mol/lがさらに好ましい。塩基性物質の濃度が0.1mol/l未満の場合、得られるポリマーの収率が低下し、10.0mol/lを超える場合、導電性が低下する傾向を示す。
前記スルホン酸基置換アニリンと塩基性物質の質量比は、スルホン酸基置換アニリン:塩基性物質=1:100〜100:1であることが好ましく、より好ましくは10:90〜90:10である。ここで、塩基性物質の割合が低いと反応性が低下したり、得られる導電性高分子の導電性が低下したりすることがある。一方、塩基性物質の割合が高いと、得られる導電性高分子中の酸性基と塩基性化合物が塩を形成する割合が高くなり、導電性高分子の導電性が低下することがある。
重合方法としては、酸化剤による公知の酸化重合を行えばよく、酸化剤溶液中にモノマー溶液を滴下する方法、モノマー溶液中に酸化剤溶液を滴下する方法、別の反応器に酸化剤溶液およびモノマー溶液を同時に滴下する反応方法が挙げられる。また、このとき、触媒として、鉄、銅などの遷移金属化合物を添加してもよい。塩基性物質はモノマー溶液中に存在させることが好ましい。
また酸化剤としては、特に限定されないが、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム及びペルオキソ二硫酸カリウムなどのペルオキソ二硫酸類、過酸化水素等が挙げられ、重合率の点でペルオキソ二硫酸アンモニウムが好ましい。
重合は、重合系内を撹拌しながら行うことが好ましい。重合時の反応温度は、50℃以下が好ましく、−15〜50℃がより好ましく、−10〜40℃がさらに好ましい。該反応温度が50℃を越えると、副反応の進行や、主鎖の酸化還元構造の変化により導電性が低下するおそれがある。また、−15℃未満では、反応時間が長引くことがある。重合時間は1〜24時間が好ましい。導電性高分子は重合度が、3〜5000、好ましくは5〜5000であり、数平均分子量は約1900〜3240000、好ましくは3200〜3240000である。
重合後、得られた反応液中には未反応のモノマーが溶解している。そのため、該反応液から重合体を分離する操作を行う。この際用いる分離装置としては、減圧濾過、加圧濾過、遠心分離、遠心濾過等が用いられるが、特に遠心分離、遠心濾過などの分離装置を用いることが、高純度のものが得られやすく好ましい。
また、重合体を分離後、洗浄溶剤により洗浄しても良い。該洗浄溶剤としては、メタノール、エタノール、iso−プロパノール、n−プロパノール、t−ブタノール等のアルコール類、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド,N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が、高純度のものが得られるため好ましい。特にメタノール、エタノール、iso−プロパノール、アセトン、アセトニトリルが効果的である。
次に、得られた重合体を乾燥した後、溶剤に溶解することで導電性高分子溶液が得られ、該導電性高分子溶液を前述のイオン交換法にて塩基性物質を除去することで、本発明の導電性高分子溶液が得られる。導電性高分子溶液中の導電性高分子の濃度は1〜10質量%が好ましい。
本発明の製造方法によって得られた導電性高分子溶液は、一般の塗料に用いられる方法によって基材の表面に塗布される。例えばグラビアコーター、ロールコーター、カーテンフローコーター、スピンコーター、バーコーター、リバースコーター、キスコーター、ファンテンコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、キャストコーター、スクリーンコーター等の塗布方法、スプレーコーティング等の噴霧方法、ディップ等の浸漬方法等が用いられる。
さらに本発明の導電性高分子溶液からなる塗膜に耐水性を与える手段として、120℃〜280℃の範囲、好ましくは130℃〜250℃の範囲で塗膜を加熱することが好ましい。120℃未満であると塗膜の耐水性が不十分となりやすい。また、280℃より高いと塗膜の導電性が低下しやすい。
また、加熱処理時間は、10分〜30分、好ましくは15分〜25分の範囲である。10分より短い時間であると耐水性が不十分となりやすく、30分を越えると塗膜の導電性が低下しやすい。
導電性高分子溶液を塗工する基材としては、高分子化合物、木材、紙材、セラミックス及びそれらフィルムまたはガラス板などが用いられる。例えば高分子化合物及びフィルムとしては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS高分子、AS高分子、メタクリル高分子、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルニトリル、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルホン、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート及びそのフィルムなどが挙げられる。これらの高分子フィルムは、少なくともその一つの面上に透明導電性高分子膜を形成させるため、該高分子膜の密着性を向上させる目的で上記フィルム表面をコロナ表面処理またはプラズマ処理することが好ましい。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。なお、実施例中の評価方法は以下の通りである。各評価結果は表1に示した。
<表面抵抗値>
5cm×5cmのガラス基材に導電性高分子溶液をスピンコート塗布(2000rpm×60sec)し、膜厚約0.1μmの導電体膜を形成後、ホットプレートにて80℃で2分間加熱処理を行った。得られたガラス基板を温度23℃、湿度55%の条件下でハイレスタMCP−HT260(三菱化学社製)を用い2端子法(電極間距離20mm)にて表面抵抗値を測定し、導電性の指標とした。
<耐水性試験>
上記と同様の条件で導電性高分子溶液をスピンコート塗布したガラス基板を120℃のホットプレートで15分間加熱し、ビーカー中の常温の水200mlに浸漬して目視で透明導電性高分子膜の溶解(溶出)の具合を観察した。なお、耐水性評価は以下の基準とした。
○:透明導電性高分子膜を形成したガラス基板をビーカー中の水に浸漬し3時間後、目視観察で透明導電性高分子膜が完全に残り、水に膜から由来する溶出(着色)が認められない。
×:透明導電性高分子膜を形成したガラス基板をビーカー中の水に浸漬した直後に、目視観察で透明導電性高分子膜の完全溶解が認められる。
<塩基性物質の定量>
固形分5%の導電性高分子溶液0.5mg中に、2mol/lの水酸化ナトリウム水溶液1mlを加え、この混合溶液をヘキサン5mlで4回抽出した。ヘキサン抽出液を合わせた後、内部標準として酢酸ブチル5μlを添加し、ガスクロマトグラフィー分析により塩基性物質を定量した。導電性高分子固形分中の塩基性物質の質量%を求めた。
(導電性高分子A)
2−アミノアニソール−4−スルホン酸1molを0℃で4mol/l濃度のトリエチルアミンの溶液(水:アセトニトリル=3:7)300mlに溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム1molを含む溶液(水:アセトニトリル=3:7)1L中に冷却下で滴下した。滴下終了後25℃で12時間攪拌したのち、反応生成物を遠心濾過器にて濾別後、メチルアルコールにて洗浄後乾燥し、導電性高分子Aの粉末185gを得た。Mwは13,700, Mnは3,400であった。
(導電性高分子水溶液A−0)
導電性高分子Aの粉末170gを水3230gに溶解し、固形分5質量%の導電性高分子の水溶液A−0を3400gを得た。
(導電性高分子B)
2−アミノアニソール−4−スルホン酸1molを0℃で4mol/l濃度のピリジンの溶液(水:アセトニトリル=3:7)300mlに溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム1molを含む溶液(水:アセトニトリル=3:7)1L中に冷却下で滴下した。滴下終了後25℃で12時間攪拌したのち、反応生成物を遠心濾過器にて濾別後、メチルアルコールにて洗浄後乾燥し、導電性高分子Bの粉末185gを得た。Mwは12,100,Mnは3,100であった。
(導電性高分子水溶液B−0)
導電性高分子Bの粉末160gを水3040gに溶解し、固形分5%の導電性高分子Bの水溶液3200gを得た。
実施例1(導電性高分子水溶液A−1)
超純水によりよく洗浄した陽イオン交換高分子(オルガノ製アンバーライトIR−120B(H))約100mlのカラムに、導電性高分子水溶液A−0を200g、10ml/分(SV=6[1/h])の条件で通液して塩基を除去し、固形分5質量%の導電性高分子A−1の水溶液を得た。なお、SV=(カラムへの通液流量)/(カラムに充填した樹脂量)と定義される。得られた導電性高分子水溶液の評価結果を表1に示す。
実施例2(導電性高分子水溶液A−2)
導電性高分子水溶液A−0を300g、バイポーラ膜(BP−1E/CMB)を設置した電気透析装置(株式会社アストム製 アシライザーEX3B)の脱イオン室に入れ、電極液として1Nの水酸化ナトリウム水溶液、アルカリ液として0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を使用し、電圧31Vで電気透析を60分間行い、脱イオン室より固形分5質量%の導電性高分子水溶液A−2を320g得た。得られた導電性高分子水溶液の評価結果を表1に示す。
実施例3(導電性高分子水溶液B−1)
超純水により良く洗浄した陽イオン交換高分子(オルガノ製アンバーライトIR−120H)約100mlのカラムに、導電性高分子水溶液B−0を200g、10ml/分(SV=6)の速度で通し、固形分5質量%の導電性高分子B−1水溶液を得た。
得られた導電性高分子水溶液の評価結果を表1に示す。
比較例1(導電性高分子水溶液A−0)
導電性高分子水溶液A−0をイオン交換法による処理を行わずに各評価を行った。評価結果を表1に示す。塩基性物質が除去されていないため、導電性、耐水性が不十分なものとなった。
比較例2(導電性高分子水溶液B−0)
導電性高分子水溶液B−0をイオン交換法による処理を行わずに導電体膜を形成し、各評価を行った。評価結果を表1に示す。塩基性物質が除去されていないため、導電性、耐水性が不十分なものとなった。
比較例3(導電性高分子水溶液A−3)
導電性高分子Aの粉末15gを1モル/リットルのp−トルエンスルホン酸のアセトン溶液中で1時間攪拌し、ろ別洗浄後、乾燥し、重合体粉末を10g得た。
この重合体粉末5重量部を水100重量部に室温下にて溶解して固形分5質量%の導電性高分子水溶液A−3の5%水溶液を得た。
得られた導電性高分子水溶液の評価結果を表1に示す。導電性高分子Aを酸含有溶液で処理したが、塩基性物質の除去が不十分で、導電性、耐水性が不十分なものとなった。

Claims (2)

  1. 酸性基置換アニリンを塩基性物質の存在下で重合させて得られた導電性高分子を含む溶液から、イオン交換法にて塩基性物質を除去する水溶性導電性高分子に対する塩基性物質の比率が1質量%以下である導電性高分子溶液の製造方法。
  2. 酸性基置換アニリンがアルコキシ置換アミノベンゼンスルホン酸である請求項1記載の導電性高分子の製造方法
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