JP2010016417A - 撮像装置及び撮像装置の撮影制御方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置の撮影制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光電変換素子と半導体基板との接続部に電荷が残留してしまうのを防いで残像を防止すると共に、画面上下方向でのシェーディングの発生を防止する。
【解決手段】MOS型イメージセンサを駆動する駆動部35は、メカニカルシャッタ37を開けた状態で、初期状態T0から、電位障壁部7の電位を初期状態T0の接続部3の電位よりも高くして、光電変換層15に接続される接続部3と電位障壁部7を同電位にすると共に、この処理によって発生した不要電荷をリセットドレイン6に排出してグローバルリセットを行う。グローバルリセットの完了と共に露光を開始し、露光の終了と共にメカニカルシャッタ37を閉じて電位障壁部7を接続部3よりも低電位にし、この状態で信号の読み出しを行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体基板上方に積層された一対の電極とこれに挟まれる光電変換層とを含む光電変換素子をそれぞれ有する複数の画素を含む固体撮像素子と、前記固体撮像素子を駆動する駆動手段とを備える撮像装置に関する。
特許文献1には、MOSトランジスタ回路による信号読み出し回路が形成された半導体基板と、半導体基板の上に積層され入射光量に応じた電荷を発生する光電変換膜と、半導体基板の表面に設けられ電荷を半導体基板の表面に導く配線が接続される接続部と、接続部に近接して設けられ接続部の電荷に対して一定電位障壁となる電位障壁手段と、電位障壁手段に近接して設けられ信号読み出し回路を構成する出力トランジスタのゲートに接続される電荷蓄積部とを備える固体撮像素子が開示されている。
このような構成によれば、光電変換膜で発生した電荷を出力トランジスタのゲートにスムーズに流し、出力トランジスタのゲートから見て、電荷が蓄積する部分の実効的な静電容量が小さくなり、信号電圧が大きくなり、高感度の出力信号を得ることができる。
図15は、特許文献1に開示された固体撮像素子の動作を説明するための図であり、半導体基板内の断面ポテンシャルを示した図である。
固体撮像素子の1画素から信号を得るには、まず、電荷蓄積部に蓄積されていた電荷をリセットドレインに排出してリセットする(時刻T0)。このとき、図示したように、電荷蓄積部内にはリセット動作に伴って発生するノイズ電荷であるリセットノイズN1が蓄積される。リセットが完了すると光電変換膜の露光が開始され、この露光によって発生した電荷Qが接続部から電位障壁を通って電荷蓄積部へと蓄積される(時刻T1)。そして、この露光期間中に電荷蓄積部に蓄積された電荷量に応じた信号が信号読み出し回路から出力される。信号出力後は、時刻T2に示すように再びリセット動作が行われ、電荷蓄積部にはリセットノイズN2が蓄積されて、この状態で次の露光が開始される。
固体撮像素子から出力される信号を処理する信号処理回路には、信号に対して相関二重サンプリング処理を施す相関二重サンプリング(CDS)回路が含まれる。このCDS回路では、リセットノイズに応じた信号と、リセットノイズが含まれる電荷に応じた信号との2つをサンプリングし、双方の差分を取ることで、リセットノイズを除去することが行われる。
時刻T1で得られた撮像信号から、時刻T0で得られたリセットノイズN1に応じた信号を減算することで、リセットノイズを完全に除去することが可能である。このような処理を行うには、CDS回路において、時刻T0の時点で固体撮像素子から出力される信号をサンプリングし(サンプリングSP1)、時刻T2の時点で固体撮像素子から出力される信号をサンプリングして(サンプリングSP2)、双方の差分を取る必要がある。しかし、サンプリングSP1からサンプリングSP2までの時間は露光期間と同じであり、CDS回路は全画素からの信号を順次処理する必要があるため、このような時間間隔で信号をサンプリングしていると、固体撮像素子から出力されてくる信号に対して処理が追いつかなくなってしまう。
そこで、従来では、時刻T1の時点でサンプリングした信号から、時刻T2の時点でサンプリング(サンプリングSP3)した信号を減算することで、リセットノイズの除去(完全には除去できないが一部は除去できる)を行っている。サンプリングSP2とサンプリングSP3の時間間隔は露光期間に比べて十分に短いため、全画素からの信号に対してCDS処理を問題なく行うことができる。
特開2005−268477号公報
接続部の電位を決定する電荷は、熱拡散により、接続部から電荷蓄積部へと常に流れ出ている。一方で、接続部には、配線や光電変換膜等の部材が接続されているため、この部材を介して光電変換膜で発生した電荷が流れ込んだり、接続部と基板の接合部分で発生した電荷が流れ込んだりしてくる。このため、接続部からの熱拡散による電荷の流出は、熱拡散によって接続部から流出する単位時間当たりの電荷量と、配線等を介して接続部に流入してくる単位時間当たりの電荷量とが一致したとき(このときを平衡状態という)に、見かけ上、停止する。
時刻t(<平衡状態に到達する時間teq)までに、接続部から熱励起により周辺領域に拡散する電荷総量ΔQは次式(1)で示される。
ΔQ∝ln(1+αt) ・・・(1)
だたし、αは比例係数
図15の時刻T0に示すように、平衡状態になった結果、電位障壁と接続部が同電位となっていれば理想的であり、このような画素も存在するが、平衡状態において接続部の電位が電位障壁の電位よりも高くなってしまう画素も存在する。図16は、このような画素のポテンシャルを示したものである。図16に示すように、接続部の電位を決定する電荷は、ΔQだけ減少して、接続部の電位が電位障壁よりも高くなってしまう。
図16に示した状態で露光を開始すると、光電変換膜で発生した電荷Qの一部が接続部に残留するため、電荷蓄積部に移動する電荷量、即ち外部に読み出される信号量は、ΔQ分減少し、残像の原因となる。
更に、入射光量に対する信号出力特性は、接続部の電位、つまり接続部のポテンシャル井戸の深さに依存し、ポテンシャル井戸の深さは、接続部の電荷の熱拡散量に依存し、熱拡散量は接続部に流れ込む電流量に依存し、接続部に流れ込む電流量は光電変換膜から接続部に流れ込む電流量に依存し、ポテンシャル井戸の深さが時間と共に変動することから、入射光量に対する信号出力が一意に決まらず、単純に予めの補正情報を保持し、それを用いてリニアリティ補正を行うということが出来ない。
図17は、一般的なMOS型イメージセンサの撮像シーケンスを示す図である。
図17に示すように、一般的なMOS型イメージセンサでは、AE(自動露出)・AF(自動焦点調節)機能実行後、全画素の電荷蓄積部にある電荷をリセットドレインに同時に排出するグローバルリセットを行うことで露光を開始する。露光の開始後、メカニカルシャッタを閉じることで露光を終了し、露光の終了後、メカニカルシャッタが閉じた状態で、露光によって発生した電荷に応じた信号の読み出しが行われる。この信号の読み出しは、全画素に蓄積された電荷を1ライン毎に順次読み出す、所謂ローリング読み出しとなっている。
従来の構成では、グローバルリセットを行っても、各画素の接続部にはポテンシャル井戸ができており、このポテンシャル井戸の深さは画素毎に異なる。この状態で露光が終了した後も、ポテンシャル井戸の深さは画素毎に異なる。露光終了後に行われる信号読み出しの際中も、接続部からは熱拡散によって電荷が流出しているため、この電荷が各画素からの信号にノイズとして重畳されてしまう。
接続部から熱拡散によって流出する電荷は、式(1)より、時間と共に変化するため、全画素から同時に信号を読み出せば、信号読み出しの時間差があることによるノイズ量の変化は発生せず、シェーディングは発生しない。しかし、MOS型イメージセンサでは、上述したローリング読み出しを行う必要があるため、ライン毎に信号が読み出される時間に差が生まれることになり、この時間差に伴って画面の上下方向でシェーディングが発生してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体基板上方に設けられた光電変換素子を含む固体撮像素子を有する撮像装置において、光電変換素子と半導体基板との接続部に電荷が残留してしまうのを防いで残像を防止すると共に、リニアリティ補正を可能にし、且つ、画面上下方向でのシェーディングの発生を防止することを目的とする。
本発明の撮像装置は、半導体基板上方に積層された一対の電極とこれに挟まれる光電変換層とを含む光電変換素子をそれぞれ有する複数の画素を含む固体撮像素子と、前記固体撮像素子を駆動する駆動手段とを備える撮像装置であって、前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記一対の電極の一方と電気的に接続される接続部と、前記半導体基板内に前記接続部に隣接して設けられ、該接続部の電位に対して電位障壁となる電位障壁部であって電位が前記駆動手段によって可変制御される電位障壁部と、前記半導体基板内に前記電位障壁部に隣接して設けられ、前記光電変換層で発生した電荷が前記接続部及び前記電位障壁部を介して蓄積される第一の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を出力するMOSトランジスタで構成された信号出力回路とを含み、前記固体撮像素子の前方に設けられた開閉可能なメカニカルシャッタを備え、前記固体撮像素子の露光期間中の前記電位障壁部の電位を露光電位とし、前記駆動手段は、前記メカニカルシャッタを開いた状態で、全ての前記画素において、前記接続部と前記電位障壁部を前記露光電位にし、該露光電位にしたことによって発生した不要電荷を前記信号出力回路を構成するリセットトランジスタのドレインに排出するグローバルリセットを行った後に露光を開始し、前記メカニカルシャッタを閉じると共に前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くすることで前記露光を終了し、前記メカニカルシャッタを閉じている期間中に、前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くした状態で、前記露光によって前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる。
この構成により、接続部と電位障壁部が同電位の状態で露光が開始されるため、露光中に光電変換層で発生した電荷の一部が接続部に残留するのを防いで、残像の発生を防ぐことができる。又、露光開始時の接続部の電位が(電位障壁部と同電位となることにより)既知となるため、出力信号の基準レベルを設定することができる。この結果、入射光量に対する信号出力特性のリニアリティ補正が可能となり、信号出力特性を線形にすることができる。又、露光の終了と同時に接続部と電位障壁部の間に電位差が生じるため、接続部からの第一の電荷蓄積部への電荷の流入を抑えることができる。更に、露光の終了と同時にメカニカルシャッタが閉じられるため、接続部には微量な暗電流電荷しか流れてこなくなり、接続部と電位障壁部の間の電位差はほとんど縮まらず、このことからも、接続部からの第一の電荷蓄積部への電荷の流入を抑えることができる。信号読み出し期間中に接続部からの第一の電荷蓄積部への電荷の流入を抑えられることで、画面の上下方向でシェーディングが発生するのを防止することができ、画質を向上させることができる。
本発明の撮像装置は、前記露光電位が、前記グローバルリセット直前の前記接続部の電位よりも高く又は低く設定されており、前記駆動手段が、前記グローバルリセットを、前記電位障壁部を前記露光電位にし、前記電位障壁部を前記露光電位にしたことによって前記接続部から溢れた不要電荷を前記ドレインに排出することで行う。
この構成により、接続部の電位と電位障壁部の電位を同一にした状態で露光を行うことが可能となる。
本発明の撮像装置は、前記露光電位を決定する電位決定モードを有し、前記駆動手段は、前記電位決定モード時、前記光電変換層から前記接続部に入射光に応じた電荷が流れ込まない状態とし、この状態で前記電位障壁部の電位を所定の値“V_on”にしたときに前記第一の電荷蓄積部に蓄積される電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる駆動を、前記駆動を1回行う毎に前記所定の値“V_on”を“V_step”だけ増加又は減少させて、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力されるようになるまで繰り返し行い、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力された時点での前記所定の値“V_on”を、前記露光電位とする。
この構成により、グローバルリセット時、全ての画素において、電位障壁部の電位を接続部の電位よりも高く又は低くなるように制御することができ、全ての画素で接続部と電位障壁部を同電位にすることができる。
本発明の撮像装置は、前記電位決定モードを、電源が投入されたときに実行する。
電源が投入された時点では接続部の電位が安定しているため、電源投入時に露光電位の決定を行うことで、その決定精度を向上させることができる。
本発明の撮像装置は、前記電位決定モードを、電源投入後、一定時間毎に実行する。
接続部の電位は撮像装置の使用時間によって変動するため、一定時間毎に露光電位を決定することで、接続部での残留電荷の発生を常に防止することができる。
本発明の撮像装置は、前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記リセットトランジスタのドレインの電位を前記電位障壁部の電位よりも低く又は高くして前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、既定の電位に戻した前記ドレインに排出することで行う。
この構成により、特別な素子を付加することなく、リセット電圧の制御だけで接続部と電位障壁部を同電位にすることができる。
本発明の撮像装置は、前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのソースの電位を前記電荷注入トランジスタのゲートの電位よりも下降又は上昇させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う。
この構成により、リセットドレインの電位を制御して電荷を注入する場合と比べて、電位変化を小さくすることができるため、低消費電力化が可能となる。
本発明の撮像装置は、前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのゲートの電位を前記電荷注入トランジスタのソースの電位よりも上昇又は下降させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う。
この構成により、リセットドレインの電位を制御して電荷を注入する場合と比べて、電位変化を小さくすることができるため、低消費電力化が可能となる。
本発明の撮像装置は、前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記信号出力回路を構成する出力トランジスタのゲートに接続された第二の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷を前記第二の電荷蓄積部に転送する電荷転送手段とを備える。又、前記第一の電荷蓄積部が埋め込み型の蓄積部である。
この構成により、リセットノイズを正確に除去することが可能となる。又、第一の電荷蓄積部から第二の電荷蓄積部に電荷を完全転送することができる。
本発明の撮像装置は、前記光電変換層が有機材料で構成されている。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、半導体基板上方に積層された一対の電極とこれに挟まれる光電変換層とを含む光電変換素子をそれぞれ有する複数の画素を含む固体撮像素子を有する撮像装置の撮影制御方法であって、前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記一対の電極の一方と電気的に接続される接続部と、前記半導体基板内に前記接続部に隣接して設けられ、該接続部の電位に対して電位障壁となる電位障壁部と、前記半導体基板内に前記電位障壁部に隣接して設けられ、前記光電変換層で発生した電荷が前記接続部及び前記電位障壁部を介して蓄積される第一の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を出力するMOSトランジスタで構成された信号出力回路とを含み、前記固体撮像素子の露光期間中の前記電位障壁部の電位を露光電位とし、前記固体撮像素子の前方に設けられた開閉可能なメカニカルシャッタを開いた状態で、全ての前記画素において、前記接続部と前記電位障壁部を前記露光電位にし、該露光電位にしたことによって発生した不要電荷を前記信号出力回路を構成するリセットトランジスタのドレインに排出するグローバルリセットを行った後に露光を開始し、前記メカニカルシャッタを閉じると共に前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くすることで前記露光を終了し、前記メカニカルシャッタを閉じている期間中に、前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くした状態で、前記露光によって前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記露光電位を、前記グローバルリセット直前の前記接続部の電位よりも高く又は低く設定し、前記グローバルリセットを、前記電位障壁部を前記露光電位にし、前記電位障壁部を前記露光電位にしたことによって前記接続部から溢れた不要電荷を前記ドレインに排出することで行う。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記露光電位を決定する際、前記光電変換層から前記接続部に入射光に応じた電荷が流れ込まない状態とし、この状態で前記電位障壁部の電位を所定の値“V_on”にしたときに前記第一の電荷蓄積部に蓄積される電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる駆動を、前記駆動を1回行う毎に前記所定の値“V_on”を“V_step”だけ増加又は減少させて、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力されるようになるまで繰り返し行い、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力された時点での前記所定の値“V_on”を、前記露光電位とする。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記露光電位の決定を、前記撮像装置の電源が投入されたときに実行する。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記露光電位の決定を、前記撮像装置の電源投入後、一定時間毎に実行する。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記リセットトランジスタのドレインの電位を前記電位障壁部の電位よりも低く又は高くして前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、既定の電位に戻した前記ドレインに排出することで行う。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのソースの電位を前記電荷注入トランジスタのゲートの電位よりも下降又は上昇させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのゲートの電位を前記電荷注入トランジスタのソースの電位よりも上昇又は下降させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記信号出力回路を構成する出力トランジスタのゲートに接続された第二の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷を前記第二の電荷蓄積部に転送する電荷転送手段とを備える。又、前記第一の電荷蓄積部が埋め込み型の蓄積部である。
本発明の撮像装置の撮影制御方法は、前記光電変換層が有機材料で構成されている。
本発明によれば、半導体基板上方に設けられた光電変換素子を含む固体撮像素子を有する撮像装置において、光電変換素子と半導体基板との接続部に電荷が残留してしまうのを防いで残像を防止すると共に、リニアリティ補正を可能とし、且つ、画面上下方向でのシェーディングの発生を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態である固体撮像素子の1画素分の断面模式図である。本実施形態の固体撮像素子は、図1に示す1画素を同一平面上で1次元状又は二次元状に複数配置した構成となっている。
図1に示す固体撮像素子は、半導体基板であるp型シリコン基板1(以下、基板1という)と、基板1上方にゲート絶縁膜2及び絶縁層10を介して積層された光電変換素子Pとを備える。
光電変換素子Pは、絶縁層10上に形成された下部電極14と、下部電極14上に形成された光電変換層15と、光電変換層15上に形成された上部電極16とを含む構成となっている。
上部電極16には、その上方から被写体からの入射光が入射される。上部電極16は、光電変換層15に入射光を入射させる必要があるため、入射光に対して透明なITO等の導電性材料で構成される。上部電極16は、全画素で共通の一枚構成であるが、画素毎に分割してあっても良い。
下部電極14は、画素毎に分割された薄膜であり、透明又は不透明の導電性材料(ITOやアルミニウム等)で構成される。
光電変換層15は、入射光のうちの特定の波長域を吸収して、吸収した光量に応じた電荷を発生する有機又は無機の光電変換材料で構成された層である。光電変換層15を、緑色の波長域の光を吸収してこれに応じた電荷を発生する光電変換材料(例えばキナクリドン)で構成することで、可視光モノクロ撮像が可能となる。光電変換層15を、赤外の波長域の光を吸収してこれに応じた電荷を発生する光電変換材料(例えばフタロシアニン系有機材料やナフタロシアニン系有機材料)で構成することで、赤外光モノクロ撮像が可能となる。
基板1内には下部電極14と電気的に接続されたn型不純物層からなる接続部3が設けられている。接続部3と下部電極14とは、ゲート絶縁膜2及び絶縁層10内に埋設された導電性材料からなるコンタクト配線11によって接続されている。
接続部3の隣には、接続部3と反対導電型のp型の電位障壁部7が設けられている。電位障壁部7は、接続部3に対して電位障壁となる電位障壁手段として機能する。
電位障壁部7の隣には、コンタクト配線11から接続部3に達し、ここから電位障壁部7を通って移動してきた電荷を蓄積するための第一の電荷蓄積部4が設けられている。第一の電荷蓄積部4は、接続部3と同じ導電型のn型不純物層で構成されている。
第一の電荷蓄積部4の表面には、第一の電荷蓄積部4と反対導電型のp型不純物を注入してなるp型不純物層4aが形成されている。第一の電荷蓄積部4の表面にp型不純物層4aを形成しておくことで、第一の電荷蓄積部4が基板最表面ではなく基板内部に設けられた所謂埋め込み型となり、基板内部に電荷が蓄積される。この結果、基板表面で発生する暗電流の混入を抑制することができ、S/Nを向上させることができる。又、第一の電荷蓄積部4およびp型不純物層4aの不純物濃度を調整して第一の電荷蓄積部4を完全空乏化することで、所謂完全転送が可能になる。
電位障壁部7上方には、接続部3をソースとし、第一の電荷蓄積部4をドレインとするトランジスタのゲート電極7aが、ゲート絶縁膜2を介して設けられている。このゲート電極7aは、外部から可変の電圧が印加されるようになっている。以下、ゲート電極7aをバリアゲート7aという。
第一の電荷蓄積部4の隣には少し離間して第二の電荷蓄積部5が設けられている。第二の電荷蓄積部5は、接続部3と同じ導電型のn型不純物層で構成されている。
第一の電荷蓄積部4と第二の電荷蓄積部5との間の基板1上方には、第一の電荷蓄積部4をソースとし、第二の電荷蓄積部5をドレインとするトランジスタのゲート電極8が、ゲート絶縁膜2を介して設けられている。このゲート電極8は、第一の電荷蓄積部4に蓄積された電荷を第二の電荷蓄積部5に転送する電荷転送手段として機能する。以下、ゲート電極8を転送ゲート8という。この転送ゲート8に高電圧の電荷転送パルスが印加されると、第一の電荷蓄積部4に蓄積された電荷が第二の電荷蓄積部5に転送される。第一の電荷蓄積部4が完全空乏化することが好ましく、このようにすることで、第一の電荷蓄積部4にある電荷は第二の電荷蓄積部5に完全転送される。
第二の電荷蓄積部5の隣には少し離間して、接続部3と同じ導電型のn型不純物層からなるリセットドレイン6が設けられている。
第二の電荷蓄積部5とリセットドレイン6との間の基板1上方には、第二の電荷蓄積部5をソースとし、リセットドレイン6をドレインとするリセットトランジスタのゲート電極(以下、リセットゲートという)9が、ゲート絶縁膜2を介して設けられている。リセットゲート9に高電圧のリセットパルスを印加すると、第二の電荷蓄積部5に蓄積された電荷がリセットドレイン6へと排出される。
基板1には、更に、第二の電荷蓄積部5に蓄積された電荷に応じた信号を出力するMOSトランジスタからなる公知の信号出力回路が、画素毎に設けられている。この信号出力回路には、上記リセットトランジスタも含まれる。
図2は、図1に示す1画素分の等価回路を示した図である。
図2に示すように、信号出力回路は、リセットトランジスタの他に出力トランジスタ5aと行選択トランジスタ5bとを備える。出力トランジスタ5aは、そのゲートが第二の電荷蓄積部5に接続され、そのドレインが電源に接続され、そのソースが行選択トランジスタ5bのドレインに接続されている。出力トランジスタ5aは、第二の電荷蓄積部5に蓄積された電荷の電荷量に応じた電圧信号を出力するものである。
行選択トランジスタ5bは、そのゲートに行選択パルスが印加されると、出力トランジスタ5aから出力された電圧信号を出力信号線に出力する。各画素に設けられた信号出力回路に行選択パルスが行毎に順次印加されることで、全ての画素から信号が出力される。
図3は、本発明の第一実施形態である固体撮像素子の平面模式図である。
固体撮像素子30は、行方向とこれに直交する列方向に正方格子状に配列された多数の画素303と、画素303からの信号の読み出しを制御するための走査回路301と、各画素303から出力される信号を処理する信号処理部302とを備える。画素303は、図1に示した構成となっている。
走査回路301は、リセット信号線304を介して各画素303のリセットトランジスタのリセットゲート9と接続されており、このリセット信号線304から各画素303へのリセットパルスの印加を行う。又、走査回路301は、行選択信号線305を介して各画素303の行選択トランジスタ5bのゲートと接続されており、この行選択信号線305から各画素303への行選択パルスの印加を行う。又、走査回路301は、転送制御線307を介して各画素303の転送ゲート8と接続されており、この転送制御線307から各画素303への電荷転送パルスの印加を行う。又、走査回路301は、バリアゲート制御線308を介して各画素303のバリアゲート7aと接続されており、このバリアゲート制御線308から各画素303への可変電圧の印加を行う。
信号処理部302は、各画素303の行選択トランジスタ5bの出力と出力信号線306を介して接続されており、行選択トランジスタ5bから出力された信号は、この出力信号線306を介して信号処理部302に入力される。信号処理部302では、1ライン分の信号処理しか行わないため、走査回路301は、画素303からの信号を1ラインずつ順次出力させるローリング読み出し制御を行う。
図4は、第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の構成例を示した図である。
図4に示す撮像装置は、図3に示す固体撮像素子30と、固体撮像素子30の前方に設けられた開閉可能なメカニカルシャッタ37と、固体撮像素子30の各画素から得られる信号に相関二重サンプリング(CDS)処理を行ってリセットノイズを除去するCDS回路31と、CDS回路31の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器32と、A/D変換器32から出力されるデジタル信号に所定のデジタル信号処理を施して画像データを生成するデジタル信号処理部33と、デジタル信号処理部33で生成された画像データが記録される記録メディア34と、固体撮像素子30及びメカニカルシャッタ37を駆動する駆動部35と、撮像装置全体を統括制御するシステム制御部36とを備える。尚、固体撮像素子30、CDS回路31、及びA/D変換器32は1チップ(1IC)の中に組み込まれていても良い。
駆動部35は、メカニカルシャッタ37の開閉制御、走査回路301を介したバリアゲート7aへの電圧印加制御、走査回路301を介したリセットゲート9へのリセットパルス印加制御、走査回路301を介した電荷転送ゲート8への電荷転送パルス印加制御、走査回路301を介した行選択トランジスタ5bへの行選択パルス印加制御等を行う。尚、バリアゲート7aへの電圧の印加は全ての画素303で同時に行い、行選択トランジスタ5bへの行選択パルスの印加は、行方向に並ぶ画素303からなる画素ライン毎にタイミングをずらして順次行う。又、電荷転送ゲート8への電荷転送パルスの印加は、信号読み出し期間中においては、画素ライン毎にタイミングをずらして順次行い、その他の期間においては、全ての画素303で同時に行う。リセットゲート9へのリセットパルスの印加は、信号読み出し期間中においては、画素ライン毎にタイミングをずらして順次行い、その他の期間においては、全ての画素303で同時に行う。
このように構成された撮像装置の撮影モード時の動作について説明する。以下では、取り扱い電荷を電子として説明する。このため、以降で説明に用いるポテンシャル図は、図中の上から下に向かって電位が高くなっているものとして図示している。
図5は、第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。図6は、第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作タイミングを示す図である。
前フレームの露光期間によって光電変換層15で発生した電荷に応じた信号の各画素からの出力が完了し、各画素からの該電荷のリセットドレイン6への排出が完了した後、基板1内のポテンシャルは時刻T0に示すような初期状態となる。尚、駆動部35は、固体撮像素子30を初期状態にすると同時に、メカニカルシャッタ37を開く制御を行う。
初期状態とは、電位障壁部7の電位が露光期間中に設定される露光電位(初期状態における接続部3の電位よりも高い電位、この値は後述する電位決定モードで予め決められた値)よりも十分に低い第一の電位となるように各画素のバリアゲート7aに第一の電圧が印加されており、各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスが印加されておらず、各画素のリセットゲート9にリセットパルスが印加されていない状態である。初期状態では、第二の電荷蓄積部5に、初期状態の直前に行われたリセット動作によるリセットノイズN1が蓄積されている。
初期状態から、駆動部35は、電位障壁部7の電位が上記露光電位となるように、各画素のバリアゲート7aに第二の電圧(>第一の電圧)を印加すると共に、各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスを印加し、各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、全ての画素303において接続部3と電位障壁部7は同電位となり、接続部3に存在していた不要電荷及びリセットノイズN1がリセットドレイン6へと排出されて、グローバルリセットが行われる(時刻Tg)。
次に、駆動部35は、各画素の転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する。これを以って露光期間が開始され、光電変換層15で発生した電荷Qが接続部3に到達し、この電荷Qが電位障壁部7を介して第一の電荷蓄積部4へと蓄積される(時刻T2)。このとき、第二の電荷蓄積部5には、直前のリセット動作によるリセットノイズN2のみが蓄積された状態となる。
設定された露光期間の終了時刻Tmo(=T3[i=1])になると、駆動部35は各画素のバリアゲート7aに第一の電圧を印加して電位障壁部7の電位を初期状態のときの値に戻すと共に、メカニカルシャッタ37を閉じる制御を行う。
このとき、接続部3と電位障壁部7には大きな電位差(第一の電位と露光電位の差に等しい)が発生するため、接続部3からの熱拡散による電荷の第一の電荷蓄積部4への流入は無視できるほどに微量となり、接続部3には、配線11等を介して外部から暗電流電荷のみが供給される状態となる。尚、第一の電位と露光電位の差は、接続部3から第一の電荷蓄積部4に流入する電流量が無視できるほど小さくなるような値に設定しておけば良い。
駆動部35は、電位障壁部7の電位を初期状態の値に戻した後、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在しているリセットノイズN2に応じたリセットノイズ信号(dark)を信号出力回路から出力させる。出力されたリセットノイズ信号(dark)はCDS回路31にてサンプリングされる。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスを印加して、第一の電荷蓄積部4に蓄積されていた電荷Qを第二の電荷蓄積部5に転送する(時刻T4[i])。尚、転送ゲート8に電荷転送パルスが印加されたときに、第一の電荷蓄積部4が完全空乏化されるように、第一の電荷蓄積部4の不純物濃度を調整しておくことが好ましい。
電荷Qの転送が完了した後、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在している電荷(Q+N2)に応じた撮像信号(sig)を信号出力回路から出力させる。出力された撮像信号(sig)はCDS回路31にてサンプリングされ、(sig)−(dark)の処理が行われてリセットノイズN2に応じた信号だけが除去される。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在していた電荷(Q+N2)はリセットドレイン6に排出される(時刻T5[i])。そして、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する(時刻T6[i])。
駆動部35は、電位障壁部7の電位を初期状態の値に戻した後、上記T3[i]〜T6[i]までの駆動をiの値を1つずつ増やしていってライン毎に順次行う。駆動部35は、i最終ラインとしてT3[i]〜T6[i]までの駆動を行ったあと、メカニカルシャッタ37を開ける制御を行って、初期状態に戻る(時刻Tmc)。
尚、時刻T4[i]で撮像信号(sig)を出力させた後、転送ゲート8への電荷転送パルスの印加を停止して時刻T6[i]の状態にしても良い。
以上のように、本実施形態の撮像装置によれば、バリアゲート7aに印加する電圧を可変制御することで、接続部3と電位障壁部7を同電位にした状態で露光を行うことが可能となり、露光中に光電変換層15で発生した電荷Qの一部が接続部3に残留するのを防いで、残像の発生を防ぐことができる。又、露光開始時の接続部3の電位が(電位障壁部7と同電位になることにより)既知となるため、出力信号の基準レベルを設定することができる。この結果、入射光量に対する信号出力特性のリニアリティ補正が可能となり、信号出力特性を線形にすることができる。
又、本実施形態の撮像装置によれば、露光の終了と同時に接続部3と電位障壁部7の間に電位差が生じるため、接続部3からの第一の電荷蓄積部4への電荷の流入を抑えることができる。更に、露光の終了と同時にメカニカルシャッタ37が閉じられるため、接続部3には微量な暗電流電荷しか流れてこなくなり、接続部3と電位障壁部7の間の電位差はほとんど縮まらず、このことからも、接続部3からの第一の電荷蓄積部4への電荷の流入を抑えることができる。このように、信号出力期間中に接続部3からの第一の電荷蓄積部4への電荷の流入を抑えられることで、ローリング読み出しを行った場合でも、画面の上下方向でシェーディングが発生するのを防止することができ、画質を向上させることができる。
尚、接続部3と電位障壁部7に電位差がある状態で露光が行われると、光電変換層15からどれだけの電荷Qが入力されたのか判断がつかなくなる。その結果、入射光量に対する信号出力特性に線形性が保てなくなる。又、図5に示した初期状態において、接続部3の電位は、それまでに接続部3を通った電荷Qの量や暗電流電荷の量、時間等によって随時変動する。このため、入射光量に対する出力特性に規則性がなくなり、リニアリティ補正が行えない状態となる。しかも、画素毎にこの電位は変動する。
これに対して、本駆動方法を採用すれば、接続部3と電位障壁部7が同電位となった状態で露光が行われるため、信号の基準レベルが設定可能となる。このため、入射光量に対する出力特性に規則性を持たせることができ、リニアリティをシステム的に補正することは可能となる。
図7は、第一実施形態の駆動方式を採用した場合の信号蓄積時間に対する信号出力特性の概念図である。
予め、本特性を撮像システムに記録しておけば、システム的にリニアリティ補正が可能となり、入射光量に対する信号出力特性を線形にすることができる。熱励起による放出電流量は時間と共に指数関数的に減少((式1)参照)し、放出電流量が、接続部3に流れ込む電流量(暗電流+被写体に応じた信号電流)と釣り合った時に熱平衡状態に達し、熱励起による放出電流量は見かけ上0となる。よって、入力信号に対する出力特性も図7のように信号蓄積時間の関数となる。このように、信号蓄積時間(露光時間)と出力電荷量を知ることができれば、図7に示したグラフから、信号電流量を知ることができるため、リニアリティ補正が可能となる。
又、本実施形態の撮像装置によれば、露光期間に発生した電荷を一時的に記憶しておく第一の電荷蓄積部4が設けられているため、リセットノイズ信号(dark)のサンプリングと、撮像信号(sig)のサンプリングとを図5の時刻T3[i]とT4[i]の間の、図6に示した露光期間よりも短い微小な時間間隔で実施することができ、撮像信号に含まれるリセットノイズに起因するノイズ信号を正確に除去することが可能となる。
又、本実施形態の固体撮像素子によれば、光電変換素子Pが基板1内ではなく基板1上方に設けられているため、第一の電荷蓄積部4を追加するだけの十分なスペースを基板1内に確保することができる。基板1内にフォトダイオードを形成する一般的な固体撮像素子の場合、第一の電荷蓄積部4を基板内に追加してしまうと、フォトダイオードのためのスペースを維持することが難しくなり、感度の低下が懸念されてしまう。又、感度を維持しようとすれば、画素数の低下やチップサイズの増大等が懸念されてしまう。本実施形態の固体撮像素子によればこのような懸念が生じることはない。
尚、上述した効果を得るためには、グローバルリセット時に全ての画素303で接続部3と電位障壁部7を同電位にできるように露光電位を予め決定しておかなければならない。以下では、この露光電位の決定方法を説明する。
本実施形態の撮像装置は、露光電位を決定するための電位決定モードを有しており、所定のタイミングでこの電位決定モードが実行される。尚、この電位決定モード時、駆動部35は、バリアゲート7aの電圧印加を1ライン毎に時間をずらして行う。
図8は、第一実施形態の撮像装置の電位決定モード時の動作を説明するためのフローチャートである。
電位決定モードが開始されると、駆動部35は、光電変換層15から接続部3に入射光に応じた電荷(つまり、光がない状態で発生する暗電流電荷以外の電荷)が流れ込まない状態にする(ステップS1)。このような状態の実現方法としては、メカニカルシャッタ37を閉じる制御を行う方法がある。又は、光電変換層15に印加される実効電圧がゼロとなるように、上部電極16に印加するバイアス電圧を制御する方法がある。
次に、システム制御部36が、図5に示した時刻Tgのときに設定すべき電位障壁部7の露光電位(V_on)を初期値である(V_def)に設定し(ステップS2)、駆動部35にシーケンスAを実行させる(ステップS3)。
図9は、図8に示すシーケンスA実行時の撮像装置の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。
図9に示す例では、時刻T0で初期状態となっている。この初期状態は図5の時刻T0の状態と同じである。図9の例では、第二の電荷蓄積部5にリセットノイズN3が蓄積されている。初期状態から、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素のリセットノイズN3に応じたリセットノイズ信号(基準レベル)を信号出力回路から出力させる(時刻T1[i])。この基準レベルはCDS回路31にてサンプリングされる。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の電位障壁部7の電位が(V_def)となるように、i(=1)ライン目の各画素のバリアゲート7aに電圧を印加すると共に、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスを印加する。この状態で、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に蓄積されている電荷に応じた信号(確認レベル)を信号出力回路から出力させる(時刻T2[i])。この確認レベルはCDS回路31にてサンプリングされ、(確認レベル)−(基準レベル)の処理が行われて、処理後の信号がシステム制御部36に入力される。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在していた電荷はリセットドレイン6に排出される(時刻T3[i])。そして、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する(時刻T4[i])。
駆動部35は、上述したような、T1[i]〜T4[i]までの駆動をiの値を1つずつ増やしていってライン毎に順次行って初期状態に戻る。
初期状態での接続部3の電位が(V_def)よりも低ければ、時刻T2[i]の時点で、接続部3から第二の電荷蓄積部5に不要電荷が移動するため、CDS回路31からはこの不要電荷に応じた信号が暗電流として出力される。一方、初期状態での接続部3の電位が(V_def)よりも高ければ、時刻T2[i]の時点で、接続部3から第二の電荷蓄積部5に不要電荷は移動しないため、CDS回路31から暗電流は出力されない。
図8に戻り、システム制御部36は、シーケンスA実行後に全ての画素303から暗電流が出力されたかどうかを判定する(ステップS4)。暗電流が出力されていない画素303があった場合(ステップS4:NO)、システム制御部36は、露光電位(V_on)を下記式(2)にしたがって、初期値から(V_step)だけ大きくした値に再設定し(ステップS5)、ステップS3に処理を戻す。
(V_on)=(V_def)+(V_step)×N ・・・(2)
ここで、Nは、ステップS4で“NO”と判定した回数
全ての画素303から暗電流が出力されていた場合(ステップS4:YES)、システム制御部36は、現時点で設定している(V_on)を、撮影モード時に設定する露光電位として決定する(ステップS6)。駆動部35は、撮影モード時、ステップS6で決定された露光電位及び既定の第一の電位のいずれかとなるように、バリアゲート7aに印加する電圧を制御する。
このような方法で露光電位を決定することにより、図5の時刻Tgの時点で、全ての画素303において接続部3と電位障壁部7を同電位にすることができる。
尚、電位決定モードは、撮像装置の製造現場における調整工程時に実行したり、ユーザが電源を投入した時に実行したり、電源投入後は一定期間毎に実行したりするようにすることが好ましい。
(第二実施形態)
第一実施形態では、露光期間中に発生した電荷を、第一の電荷蓄積部4に一時的に蓄積するものとすることで、リセットノイズを正確に除去できるものとした。しかし、リセットノイズの除去精度を求めないのであれば、第一の電荷蓄積部4を設けない構成としても、第一実施形態の駆動方式を採用することは可能である。
この場合、撮像装置に搭載される固体撮像素子は、図1に示した固体撮像素子において、転送ゲート8をリセットゲート9に変更し、第二の電荷蓄積部5をリセットドレイン6に変更し、第一の電荷蓄積部4に出力トランジスタ5aのゲートを接続した構成とする。尚、この構成にする場合、第一の電荷蓄積部4表面のp型不純物層4aは削除する。
このように構成された固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作について説明する。
図10は、第二実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。
図10に示す例では、時刻T0で初期状態となっている。この初期状態とは、電位障壁部7の電位が露光期間中に設定される露光電位よりも十分に低い第一の電位となるように各画素のバリアゲート7aに第一の電圧が印加されており、各画素のリセットゲート9にリセットパルスが印加されていない状態である。初期状態では、第一の電荷蓄積部4に、初期状態の前に行われたリセット動作によるリセットノイズNが蓄積されている。駆動部35は、初期状態では、メカニカルシャッタ37を開ける制御を行う。
この初期状態から、駆動部35は、電位障壁部7の電位が露光電位となるように、各画素のバリアゲート7aに第二の電圧(>第一の電圧)を印加すると共に、各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、接続部3と電位障壁部7は同電位となり、接続部3に存在していた不要電荷及びリセットノイズNがリセットドレインへと排出されて、グローバルリセットが行われる(時刻T1)。
次に、駆動部35は、各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する。これを以って露光期間が開始され、光電変換層15で発生した電荷Qが接続部3に到達し、この電荷Qが電位障壁部7を介して第一の電荷蓄積部4へと蓄積される(時刻T2)。
設定された露光期間の終了時刻になると、駆動部35は各画素のバリアゲート7aに第一の電圧を印加して、電位障壁部7の電位を初期状態のときの値に戻すと共に、メカニカルシャッタ37を閉じる制御を行う。このとき、接続部3と電位障壁部7には大きな電位差が発生するため、接続部3からの熱拡散による第一の電荷蓄積部4への電荷の流入は無視できるほどに微量となり、接続部3には、配線11等を介して外部から微量の暗電流電荷のみが供給される状態となる。
駆動部35は、電位障壁部7の電位を初期状態の値に戻した後、iライン目の各画素の第一の電荷蓄積部4に蓄積されている電荷(Q+N)に応じた撮像信号(sig)を信号出力回路から出力させる(時刻T3[i])。出力された撮像信号(sig)はCDS回路31にてサンプリングされる。
次に、駆動部35は、iライン目の各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、iライン目の各画素の第一の電荷蓄積部4に存在していた電荷(Q+N)はリセットドレイン6に排出される(時刻T4[i])。そして、駆動部35は、iライン目の各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する。これにより、第一の電荷蓄積部4には、リセットノイズN’が蓄積される。
次に、駆動部35は、iライン目の各画素のリセットノイズN’に応じたリセットノイズ信号(dark)を信号出力回路から出力させる(時刻T5[i])。このリセットノイズ信号(dark)はCDS回路31にてサンプリングされ、時刻T3[i]で得られた(sig)から該(dark)が減算されて、リセットノイズの除去が行われる。
駆動部35は、上述したようなT3[i]〜T5[i]までの駆動をiの値を1つずつ増やしていってライン毎に順次行って、初期状態に戻る。
このように、特許文献1に示したような従来構造の固体撮像素子であっても、電位障壁部7の電位を可変制御することで、残像とシェーディングを防止して高画質の撮影が可能となる。
(第三実施形態)
第一及び第二実施形態の撮像装置が、グローバルリセット時に電位障壁部7の電位を制御して、接続部3と電位障壁部7を同電位にしているのに対し、第三実施形態の撮像装置は、これとは別の方法で接続部3と電位障壁部7を同電位にする。
第三実施形態の撮像装置は、その基本構成は第一実施形態と同様であり、駆動部35が、リセットドレイン6の電位を可変制御することができるようになっている点が異なっている。
図11は、第三実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。
まず、時刻T0の状態を初期状態とする。初期状態とは、各画素の電位障壁部7の電位が露光期間中に設定すべき露光電位よりも十分小さな第一の電位になっており、各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスが印加されておらず、各画素のリセットゲート9にリセットパルスが印加されておらず、各画素のリセットドレイン6の電位が既定値(第一の電荷蓄積部4の電位よりも十分に高い値)になっている状態である。尚、露光電位及び第一の電位は設計時に任意に決められた値である。
初期状態では、接続部3の電荷が熱拡散により減少しており、接続部3にポテンシャル井戸が形成されている。又、第二の電荷蓄積部5には、直前のリセット動作によって発生したリセットノイズNが蓄積されている。又、駆動部35は、初期状態ではメカニカルシャッタ37を開ける制御を行う。
この初期状態から、駆動部35は、リセットドレイン電圧を低くして、各画素のリセットドレイン6の電位を露光電位よりも低くすると共に、バリアゲート7aに印加する電圧を高くして、各画素の電位障壁部7の電位を露光電位にし、各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスを印加し、各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。
これにより、第二の電荷蓄積部5、第一の電荷蓄積部4、及び接続部3にはリセットドレイン6から電荷が注入される。そして、リセットドレイン6から接続部3までが全てリセットドレイン6と同電位になり、熱拡散によって接続部3に形成されていたポテンシャル井戸は、注入された電荷によって完全に埋められる。(時刻T1)。
次に、駆動部35は、リセットドレイン電圧を初期状態の値に戻して、各画素のリセットドレイン6の電位を既定値に戻す。これにより、リセットドレイン6から注入された電荷のうち、接続部3のポテンシャル井戸に埋められた電荷以外の不要電荷(接続部3の電荷のうち、露光電位よりも低い電位を形成している接続部3の電荷を含む)が、リセットドレイン6に排出されて、グローバルリセットが行われる。これにより、全ての画素303において接続部3と電位障壁部7が同電位となる(時刻T2)。
次に、駆動部35は、各画素の転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止し、この状態を以って露光開始とし(時刻T3)、露光期間中に光電変換層15で発生した電荷を第一の電荷蓄積部4に蓄積させる(時刻T4)。光電変換層15で発生した電荷Qは、接続部3に到達し、電位障壁部7を介して第一の電荷蓄積部4へと蓄積される。このとき、第二の電荷蓄積部5には、直前のリセット動作によるリセットノイズNのみが蓄積された状態となる。
設定された露光期間の終了時刻になると、駆動部35は、各画素のバリアゲート7aに印加する電圧を低くして、各画素の電位障壁部7の電位を第一の電位(初期状態の値)に戻すと共に、メカニカルシャッタ37を閉じる制御を行う。このとき、接続部3と電位障壁部7には大きな電位差(露光電位と第一の電位の差に等しい)が発生するため、接続部3からの熱拡散による第一の電荷蓄積部4への電荷の流入は無視できるほどに微量となり、接続部3には、配線11等を介して外部から微量の暗電流電荷のみが供給される状態となる。尚、露光電位と第一の電位の差は、接続部3から第一の電荷蓄積部4に流入する電流量が無視できるほど小さくなるような値に設定しておけば良い。
駆動部35は、電位障壁部7の電位を第一の電位に戻した後、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在しているリセットノイズNに応じたリセットノイズ信号(dark)を信号出力回路から出力させる(時刻T5[i])。出力されたリセットノイズ信号(dark)はCDS回路31にてサンプリングされる。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8に電荷転送パルスを印加して、第一の電荷蓄積部4に蓄積されていた電荷Qを第二の電荷蓄積部5に転送する(時刻T6[i])。尚、転送ゲート8に電荷転送パルスが印加されたときに、第一の電荷蓄積部4が完全空乏化されるように、第一の電荷蓄積部4の不純物濃度を調整しておくことが好ましい。
電荷Qの転送が完了した後、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在している電荷(Q+N)に応じた撮像信号(sig)を信号出力回路から出力させる。出力された撮像信号(sig)はCDS回路31にてサンプリングされ、(sig)−(dark)の処理が行われてリセットノイズNに応じた信号だけが除去される。
次に、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、i(=1)ライン目の各画素の第二の電荷蓄積部5に存在していた電荷(Q+N)はリセットドレイン6に排出される(時刻T7[i])。そして、駆動部35は、i(=1)ライン目の各画素の転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、i(=1)ライン目の各画素のリセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止する(時刻T8[i])。
駆動部35は、上記T5[i]〜T8[i]までの駆動をiの値を1つずつ増やしていってライン毎に順次行う。駆動部35は、i=最終ラインとしてT5[i]〜T8[i]までの駆動を行ったあと、メカニカルシャッタ37を開ける制御を行って、初期状態に戻る。
以上のように、リセットドレイン電圧を制御することでも、接続部3と電位障壁部7を同電位にした状態で露光を行うことができる。又、電位障壁部7の電位を可変とすることで、信号出力回路による信号の出力中(図11の時刻T5[i]〜T6[i])に、接続部3から第一の電荷蓄積部4に電荷が移動してくるのを防ぐことができる。このため、この電荷によるノイズを抑制することができ、高画質撮影を行うことが可能となる。
尚、図11の説明では、時刻T1の時点で電位障壁部7の電位を露光電位にしているが、電位障壁部7の電位を露光電位にするタイミングは、時刻T6[i]で信号の出力が完了してから、時刻T2でグローバルリセットが完了するまでの間であればいつでも良い。
例えば、時刻T7[i]の後に電位障壁部7の電位を露光電位にしておき、初期状態で電位障壁部7の電位が露光電位となっていても良い。又、時刻T1において、電位障壁部7の電位を第一の電位のままにしておき、リセットドレイン6の電位を第一の電位よりも低くして接続部3に電荷を注入する。そして、時刻T2で、電位障壁部7を露光電位にし、電荷転送パルス及びリセットパルスを印加することで、不要電荷を排出するようにしても良い。
(第四実施形態)
本実施形態では、第三実施形態で説明した撮像装置において、接続部3に電荷を注入するための別の方法について説明する。
図12は、本発明の第四実施形態の撮像装置に搭載される固体撮像素子の1画素分の断面模式図である。図12において図1と同じ構成には同一符号を付してある。
図12に示す固体撮像素子は、図1に示す固体撮像素子に、接続部3に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを追加した構成となっている。
この電荷注入トランジスタは、接続部3と、基板1内の接続部3の隣に少し離間して設けられたn型不純物層18と、接続部3とn型不純物層18の間の基板1上方にゲート絶縁膜2を介して設けられたゲート電極17とから構成されている。
接続部3は電荷注入トランジスタのドレインとして機能し、n型不純物層18は電荷注入トランジスタのソースとして機能し、ゲート電極17は電荷注入トランジスタのゲートとして機能する。以下、n型不純物層18を電荷注入ソース18といい、ゲート電極17を電荷注入ゲート17という。
本実施形態の撮像装置の構成は、図4に示したものと同様である。ただし、本実施形態の撮像装置の駆動部35は、電荷注入ソース18に接続される電源を制御して、電荷注入ソース18の電位を、電荷注入ゲート17下の基板1の電位(以下、電荷注入ゲートの電位)よりも高い高電位と、電荷注入ゲート17の電位よりも低い低電位との2種類の電位のいずれかとなるように制御する機能を有する。
以下、第四実施形態の撮像装置のグローバルリセット時の動作を説明する。
図13は、第四実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置のグローバルリセット時の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。
まず、時刻T0の状態を初期状態とする。初期状態とは、電荷注入ソース18の電位が高電位となっており、その他の部分の電位が図11の時刻T0と同じ状態である。尚、駆動部35は、初期状態ではメカニカルシャッタ37を開ける制御を行う。
この初期状態から、駆動部35は、電荷注入ソース18の電位を低電位にする。これにより、接続部3には電荷注入ソース18から電荷が注入される。そして、電荷注入ソース18から接続部3までが全て電荷注入ソース18と同電位になり、熱拡散によって接続部3に形成されていたポテンシャル井戸は、注入された電荷によって完全に埋められる。(時刻T1)。
次に、駆動部35は、電荷注入ソース18の電位を高電位に戻すと共に、電位障壁部7を露光期間中の電位である露光電位にし、転送ゲート8に電荷転送パルスを印加し、リセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、電荷注入ソース18から注入された電荷のうち、接続部3のポテンシャル井戸に埋められた電荷以外の不要電荷(接続部3の電荷のうち、露光電位よりも低い電位を形成している接続部3の電荷)が、リセットドレイン6に排出される(時刻T2)。
次に、駆動部35は、転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、リセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止し、この状態を以って露光を開始し、露光中に光電変換層15で発生した電荷を、第一の電荷蓄積部4に蓄積させる(時刻T3)。露光終了後の動作は図11の時刻T5[i]〜T8[i]と同様である。
以上のように、電荷注入トランジスタを用いることでも、接続部3と電位障壁部7を同電位にした状態で露光を行うことができる。電荷注入ソース18の電位変化は、第三実施形態で説明したリセットドレイン6の電位変化よりも小さくてすむため、第三実施形態の撮像装置と比べると消費電力を削減することができる。
尚、図13の説明では、時刻T2の時点で電位障壁部7の電位を露光電位にしているが、電位障壁部7の電位を露光電位にするタイミングは、露光によって得られた信号の出力が完了してから、時刻T2でグローバルリセットが完了するまでの間であればいつでも良い。例えば、初期状態T0で電位障壁部7の電位が露光電位となるようにしておいても良い。
(第五実施形態)
本実施形態では、第三実施形態で説明した撮像装置において、接続部3に電荷を注入するための別の方法について説明する。
本実施形態の撮像装置の構成は、第四実施形態で説明したものと同様である。ただし、本実施形態の撮像装置の駆動部35は、電荷注入ソース18の電位は固定とし、電荷注入ゲート17の電位を、電荷注入ソース18の電位よりも高い高電位と、電荷注入ソース18の電位よりも低い低電位との2種類の電位のいずれかとなるように制御する。
以下、第五実施形態の撮像装置のグローバルリセット時の動作を説明する。
図14は、第五実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置のグローバルリセット時の動作を示す図であり、各時刻における基板1内の断面ポテンシャルを示した図である。
まず、時刻T0の状態を初期状態とする。初期状態とは、電荷注入ゲート17の電位が低電位となっており、その他の部分の電位が図11の時刻T0と同じ状態である。尚、駆動部35は、初期状態ではメカニカルシャッタ37を開ける制御を行う。
この初期状態から、駆動部35は、電荷注入ゲート17の電位を高電位にする。これにより、接続部3には電荷注入ソース18から電荷が注入される。そして、電荷注入ソース18から接続部3までが全て電荷注入ソース18と同電位になり、熱拡散によって接続部3に形成されていたポテンシャル井戸は、注入された電荷によって完全に埋められる。(時刻T1)。
次に、駆動部35は、電荷注入ゲート17の電位を低電位に戻すと共に、電位障壁部7を露光期間中の電位である露光電位にし、転送ゲート8に電荷転送パルスを印加し、リセットゲート9にリセットパルスを印加する。これにより、電荷注入ソース18から注入された電荷のうち、接続部3のポテンシャル井戸に埋められた電荷以外の不要電荷(接続部3の電荷のうち、露光電位よりも低い電位を形成している接続部3の電荷)が、リセットドレイン6に排出される(時刻T2)。
次に、駆動部35は、転送ゲート8への電荷転送パルスの印加と、リセットゲート9へのリセットパルスの印加を停止し、この状態を以って露光を開始し、露光中に光電変換層15で発生した電荷を、第一の電荷蓄積部4に蓄積させる(時刻T3)。露光終了後の動作は図11の時刻T5[i]〜T8[i]と同様である。
以上のように、電荷注入トランジスタを用いることでも、接続部3と電位障壁部7を同電位にした状態で露光を行うことができる。電荷注入ゲート17の電位変化は、第三実施形態で説明したリセットドレイン6の電位変化よりも小さくてすむため、第三実施形態の撮像装置と比べると消費電力を削減することができる。
尚、図14の説明では、時刻T2の時点で電位障壁部7の電位を露光電位にしているが、電位障壁部7の電位を露光電位にするタイミングは、露光によって得られた信号の出力が完了してから、時刻T2でグローバルリセットが完了するまでの間であればいつでも良い。例えば、初期状態T0で電位障壁部7の電位が露光電位となるようにしておいても良い。
第四、第五実施形態の撮像装置においても、リセットノイズの除去精度を求めないのであれば、第一の電荷蓄積部4を設けない構成とすることができる。この場合の固体撮像素子は、図12に示した固体撮像素子において、転送ゲート8をリセットゲート9に変更し、第二の電荷蓄積部5をリセットドレイン6に変更し、第一の電荷蓄積部4に出力トランジスタ5aのゲートを接続した構成(ただし、p型不純物層4aは削除)とすれば良い。このような構造であっても、リセットドレイン電位を可変制御したり、電荷注入トランジスタを設けたりすることで、残像及びシェーディングを防止して高画質の撮影が可能となる。
尚、カラー固体撮像素子の高感度化を目指すためには、光電変換層15の分光特性がブロードなものよりも、ある特定の波長領域の光のみを吸収し光電変換するタイプのものの方が有利である。なぜなら、分光特性がブロードなタイプは、カラー画像を取得する場合において色分解を行うためにカラーフィルタを用いる必要があるために、カラーフィルタを透過する光以外の光はフィルタに吸収され利用できないのに対し、ある特定の波長領域の光(例えば緑光)のみを吸収し光電変換するタイプのものは、その他の光(青光、赤光)を透過する為、例えば吸収光の異なる光電変換層を積層するなどの工夫を行えば、透過光を利用可能となり、光利用効率向上によって高感度化に有利となるからである。このため、第一〜第五実施形態で説明した光電変換層15は、有機材料によって構成することが、撮像素子の高感度化を図る上で望ましい。
又、有機材料で構成した光電変換層は、無機材料で構成した光電変換層に比べて厚みが薄い(300nm程度)ため、光電変換層の容量が大きくなる。つまり、接続部3に付随する容量が大きくなるため、熱拡散による流出電荷量ΔQも相対的に大きくなる(Q=CVより)。故に、上述した駆動方式は、有機材料で構成された光電変換層を用いた場合に大きな効果を発揮する。
又、ここまで、信号出力回路がnMOSトランジスタ回路によって構成される場合を例に、ポテンシャル図を用いて駆動方法を説明してきたが、信号出力回路がpMOSトランジスタ回路であってもnMOSの場合と極性が逆になる以外は考え方は全く同じであるため、説明を省略する。ちなみに、光電変換層15からの電荷が電子である場合はnMOSにて信号読み出し回路を形成し、正孔である場合はpMOSにて信号読み出し回路を形成すれば良い。
又、以上の説明では、取り扱い電荷を電子としたが、これを正孔とした場合には、上記説明で用いた各ポテンシャル図を、図中の下から上に向かって電位が高くなっているものとして見れば良い。つまり、上記説明において、電位の大小関係を逆に読めば良い。又、上記説明において、n型層とp型層を全て逆にすれば良い。又、電位決定モードにおいては、ステップS5において、式(2)の代わりに下記式(3)を用いてV_onを再設定すれば良い。
(V_on)=(V_def)−(V_step)×N ・・・(3)
ここで、Nは、ステップS4で“NO”と判定した回数
本発明の第一実施形態である固体撮像素子の1画素分の断面模式図 図1に示す1画素分の等価回路を示した図 本発明の第一実施形態である固体撮像素子の平面模式図 第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の構成例を示した図 第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図 第一実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作タイミングを示す図 第一実施形態の駆動方式を採用した場合の信号蓄積時間に対する信号出力特性の概念図 第一実施形態の撮像装置の電位決定モード時の動作を説明するためのフローチャート 図8に示すシーケンスA実行時の撮像装置の動作を示す図 第二実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図 第三実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置の撮影モード時の動作を示す図 本発明の第四実施形態の撮像装置に搭載される固体撮像素子の1画素分の断面模式図 四実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置のグローバルリセット時の動作を示す図 第五実施形態の固体撮像素子を搭載する撮像装置のグローバルリセット時の動作を示す図 特許文献1に開示された固体撮像素子の動作を説明するための図 特許文献1に開示された固体撮像素子において電荷が接続部に残留する例を示した図 一般的なMOS型イメージセンサの撮像シーケンスを示す図
符号の説明
1 シリコン基板
3 接続部
4 第一の電荷蓄積部
7 電位障壁部
14 下部電極
15 光電変換層
16 上部電極
P 光電変換素子
30 固体撮像素子
35 駆動部
37 メカニカルシャッタ

Claims (22)

  1. 半導体基板上方に積層された一対の電極とこれに挟まれる光電変換層とを含む光電変換素子をそれぞれ有する複数の画素を含む固体撮像素子と、前記固体撮像素子を駆動する駆動手段とを備える撮像装置であって、
    前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記一対の電極の一方と電気的に接続される接続部と、前記半導体基板内に前記接続部に隣接して設けられ、該接続部の電位に対して電位障壁となる電位障壁部であって電位が前記駆動手段によって可変制御される電位障壁部と、前記半導体基板内に前記電位障壁部に隣接して設けられ、前記光電変換層で発生した電荷が前記接続部及び前記電位障壁部を介して蓄積される第一の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を出力するMOSトランジスタで構成された信号出力回路とを含み、
    前記固体撮像素子の前方に設けられた開閉可能なメカニカルシャッタを備え、
    前記固体撮像素子の露光期間中の前記電位障壁部の電位を露光電位とし、
    前記駆動手段は、前記メカニカルシャッタを開いた状態で、全ての前記画素において、前記接続部と前記電位障壁部を前記露光電位にし、該露光電位にしたことによって発生した不要電荷を前記信号出力回路を構成するリセットトランジスタのドレインに排出するグローバルリセットを行った後に露光を開始し、前記メカニカルシャッタを閉じると共に前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くすることで前記露光を終了し、前記メカニカルシャッタを閉じている期間中に、前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くした状態で、前記露光によって前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる撮像装置。
  2. 請求項1記載の撮像装置であって、
    前記露光電位が、前記グローバルリセット直前の前記接続部の電位よりも高く又は低く設定されており、
    前記駆動手段が、前記グローバルリセットを、前記電位障壁部を前記露光電位にし、前記電位障壁部を前記露光電位にしたことによって前記接続部から溢れた不要電荷を前記ドレインに排出することで行う撮像装置。
  3. 請求項2記載の撮像装置であって、
    前記露光電位を決定する電位決定モードを有し、
    前記駆動手段は、前記電位決定モード時、前記光電変換層から前記接続部に入射光に応じた電荷が流れ込まない状態とし、この状態で前記電位障壁部の電位を所定の値“V_on”にしたときに前記第一の電荷蓄積部に蓄積される電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる駆動を、前記駆動を1回行う毎に前記所定の値“V_on”を“V_step”だけ増加又は減少させて、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力されるようになるまで繰り返し行い、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力された時点での前記所定の値“V_on”を、前記露光電位とする撮像装置。
  4. 請求項3記載の撮像装置であって、
    前記電位決定モードを、電源が投入されたときに実行する撮像装置。
  5. 請求項3記載の撮像装置であって、
    前記電位決定モードを、電源投入後、一定時間毎に実行する撮像装置。
  6. 請求項1記載の撮像装置であって、
    前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記リセットトランジスタのドレインの電位を前記電位障壁部の電位よりも低く又は高くして前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、既定の電位に戻した前記ドレインに排出することで行う撮像装置。
  7. 請求項1記載の撮像装置であって、
    前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、
    前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのソースの電位を前記電荷注入トランジスタのゲートの電位よりも下降又は上昇させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う撮像装置。
  8. 請求項1記載の撮像装置であって、
    前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、
    前記駆動手段は、前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのゲートの電位を前記電荷注入トランジスタのソースの電位よりも上昇又は下降させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う撮像装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の撮像装置であって、
    前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記信号出力回路を構成する出力トランジスタのゲートに接続された第二の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷を前記第二の電荷蓄積部に転送する電荷転送手段とを備える撮像装置。
  10. 請求項9記載の撮像装置であって、
    前記第一の電荷蓄積部が埋め込み型の蓄積部である撮像装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の撮像装置であって、
    前記光電変換層が有機材料で構成されている撮像装置。
  12. 半導体基板上方に積層された一対の電極とこれに挟まれる光電変換層とを含む光電変換素子をそれぞれ有する複数の画素を含む固体撮像素子を有する撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記一対の電極の一方と電気的に接続される接続部と、前記半導体基板内に前記接続部に隣接して設けられ、該接続部の電位に対して電位障壁となる電位障壁部と、前記半導体基板内に前記電位障壁部に隣接して設けられ、前記光電変換層で発生した電荷が前記接続部及び前記電位障壁部を介して蓄積される第一の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を出力するMOSトランジスタで構成された信号出力回路とを含み、
    前記固体撮像素子の露光期間中の前記電位障壁部の電位を露光電位とし、
    前記固体撮像素子の前方に設けられた開閉可能なメカニカルシャッタを開いた状態で、全ての前記画素において、前記接続部と前記電位障壁部を前記露光電位にし、該露光電位にしたことによって発生した不要電荷を前記信号出力回路を構成するリセットトランジスタのドレインに排出するグローバルリセットを行った後に露光を開始し、前記メカニカルシャッタを閉じると共に前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くすることで前記露光を終了し、前記メカニカルシャッタを閉じている期間中に、前記電位障壁部の電位を前記露光電位よりも低く又は高くした状態で、前記露光によって前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる撮像装置の撮影制御方法。
  13. 請求項12記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記露光電位を、前記グローバルリセット直前の前記接続部の電位よりも高く又は低く設定し、前記グローバルリセットを、前記電位障壁部を前記露光電位にし、前記電位障壁部を前記露光電位にしたことによって前記接続部から溢れた不要電荷を前記ドレインに排出することで行う撮像装置の撮影制御方法。
  14. 請求項13記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記露光電位を決定する際、前記光電変換層から前記接続部に入射光に応じた電荷が流れ込まない状態とし、この状態で前記電位障壁部の電位を所定の値“V_on”にしたときに前記第一の電荷蓄積部に蓄積される電荷に応じた信号を前記信号出力回路から出力させる駆動を、前記駆動を1回行う毎に前記所定の値“V_on”を“V_step”だけ増加又は減少させて、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力されるようになるまで繰り返し行い、全ての前記画素の前記信号出力回路から前記信号が出力された時点での前記所定の値“V_on”を、前記露光電位とする撮像装置の撮影制御方法。
  15. 請求項14記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記露光電位の決定を、前記撮像装置の電源が投入されたときに実行する撮像装置の撮影制御方法。
  16. 請求項14記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記露光電位の決定を、前記撮像装置の電源投入後、一定時間毎に実行する撮像装置の撮影制御方法。
  17. 請求項12記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記リセットトランジスタのドレインの電位を前記電位障壁部の電位よりも低く又は高くして前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、既定の電位に戻した前記ドレインに排出することで行う撮像装置の撮影制御方法。
  18. 請求項12記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、
    前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのソースの電位を前記電荷注入トランジスタのゲートの電位よりも下降又は上昇させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う撮像装置の撮影制御方法。
  19. 請求項12記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記画素が、前記接続部をドレインとするトランジスタであって、前記接続部に電荷を注入するための電荷注入トランジスタを備え、
    前記信号の出力完了後から前記グローバルリセット完了までの間に前記電位障壁部の電位を前記露光電位になるように制御し、前記グローバルリセットを、前記電荷注入トランジスタのゲートの電位を前記電荷注入トランジスタのソースの電位よりも上昇又は下降させて前記ソースから前記接続部に電荷を注入し、該注入によって発生した不要電荷を、前記リセットトランジスタのドレインに排出することで行う撮像装置の撮影制御方法。
  20. 請求項12〜19のいずれか1項記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記画素が、前記半導体基板内に設けられ、前記信号出力回路を構成する出力トランジスタのゲートに接続された第二の電荷蓄積部と、前記第一の電荷蓄積部に蓄積された電荷を前記第二の電荷蓄積部に転送する電荷転送手段とを備える撮像装置の撮影制御方法。
  21. 請求項20記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記第一の電荷蓄積部が埋め込み型の蓄積部である撮像装置の撮影制御方法。
  22. 請求項12〜21のいずれか1項記載の撮像装置の撮影制御方法であって、
    前記光電変換層が有機材料で構成されている撮像装置の撮影制御方法。
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