JP2010015036A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学機器において温度変化が生じても、倍率とピントを維持する。
【解決手段】 フォーカスレンズ群及びバリエータレンズ群を含む複数のレンズ群を有する光学系と、前記フォーカスレンズ群及びバリエータレンズ群を駆動するレンズ駆動手段と、前記光学系の構造部材の温度を検出する温度検出手段と、
前記バリエータレンズ群の移動に伴う結像面の変化を補正するように前記フォーカスレンズ群を移動する制御手段と、を有する光学機器であって、前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が所定の値よりも高いときは、前記フォーカスレンズ群及び前記バリエータレンズ群を所定の位置関係を維持するように駆動し、結像面位置の変動を補正することを特徴とする光学機器。
【選択図】 図1

Description

本発明は光学機器に関し、特にフォーカシングや変倍の際に光軸上を移動する移動レンズ群を有する光学機器に関するものである。
近年では、カメラ等の光学機器においては、レンズ鏡筒の小型化及び固体撮像素子のイメージサイズの小径化が急速に進んでおり、レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料が多く使用されている。レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料を使用すると、これらの部材は金型により容易に成形でき、またその形状の任意性も大きい上に、他の材料に比べてコストメリットが大きい等の多くの利点がある。
レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料を使用した場合には、前述したような多くの利点がある反面で、環境変化特に温度変化や湿度変化に対し物理的性質や寸法の変化が大きいという問題がある。例えば、合成樹脂をレンズ鏡筒の構造材料に使用すれば、金属材料を使用した場合に比べて、温度により焦点距離や合焦位置等が大きく変化してしまうという性能上の弊害が生じてくる。
図11は各移動レンズ群がどのように位置制御されるかを、横軸をバリエータレンズ群の位置とし、縦軸をフォーカスレンズ群(RR)の位置としたときのカム軌跡の説明図である。横軸の左端は、焦点距離が広角位置(以下”WIDE“)、横軸の右端は、焦点距離が望遠位置(以下”TELE”)をである。縦軸の下方がピント無限位置、縦軸の上方がピント至近位置である。
一般にカム軌跡の形状は、被写体距離が無限遠の場合のカム軌跡Aのようになる。つまり、WIDE端からMIDDLE位置までなだらかな右肩上がりで、MIDDLE位置でなだらかな頂点を通り、MIDDLE位置からTELE端までは右肩下がりの山型の連続曲線となる。
このカム軌跡の特徴として、MIDDLE位置からTELE端までは、TELE端に近付くほど急峻な傾きとなることが知られている。最もこの傾きが急峻となるのは、ズーム状態がTELE、被写体距離が無限遠の位置で、その時の傾きを[dy/dx]と表す。この数値が大きいということは、バリエータレンズ群の移動に対して、フォーカスレンズ群(RR)を大きく移動しなければならないことを示している。さらに高倍率のものになれば傾きが急になることが知られている。
本発明に近いものとして、特許文献1には温度変化から結像面位置のずれ量を求め、フォーカスレンズ群(RR)の位置を補正する提案がされている。
特許3581513号公報
しかしながら、光学系の高倍化とレンズ鏡筒の小型化を進めてゆくと、上記したようにカム軌跡のTELE端近傍の急峻な傾き[dy/dx]は、急激にその傾きが大きくなってしまう。具体的な数値例として、(1)光学倍率が20〜35倍程度までは、傾き[dy/dx]=−11〜−13程度、(2)光学倍率が40倍程度になると、傾き[dy/dx]=−30程度となる。上述の特許文献に開示された従来技術では、温度による影響でバリエータレンズ群の位置がずれると、そのずれ量の30倍もの量を動かさなければならない。さらに、その分フォーカスレンズ群(RR)の移動可能なスペースを必要とするので、レンズ鏡筒の全長が大きくなるという問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解消し、温度変化が生じても高倍率を維持し、ピントのずれることのない光学機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、フォーカスレンズ群(RR)及びバリエータレンズ群を含む複数のレンズ群を有する光学系により結像面上に物体像を形成し、
前記フォーカスレンズ群(RR)及びバリエータレンズ群を駆動するレンズ駆動手段と、
前記光学系の構造部材の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度を基に結像面位置の変動を補正する温度補正手段を有する光学機器において、非所定条件時に前記フォーカスレンズ群(RR)を用いて結像面位置の変動を補正し、前記所定条件時に前記フォーカスレンズ群(RR)及び前記バリエータレンズ群を所定の位置関係を維持するように駆動し、結像面位置の変動を補正することを特徴とする。
本発明によれば、光学機器において温度変化が生じても、倍率とピントを維持することが可能となる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の光学機器の実施形態1の概略説明図である。
図1中1はレンズ鏡筒であり、4つのレンズ群より成る4群構成のリアフォーカスズームレンズ(以下”RFZレンズ”)より成る。
RFZレンズ1は固定レンズ群である第1のレンズ群(以下”前玉”)101、変倍機能を有する移動レンズ群である第2のレンズ群(以下”バリエータレンズ群”)102、固定レンズ群である第3のレンズ群(以下”アフォーカル”)103と配置される。
そして、移動レンズ群であり、フォーカス機能と第2群による変倍に伴う結像面変動を補正するコンペンセータとしての機能を有する第4のレンズ群(以下”RR”)104より成る。
実際には、上記レンズ群は複数枚のレンズで構成されていて、各レンズ群の構成枚数については、特に限定するものでない。
102aは、バリエータレンズ群102を保持するための保持部材(以下“V移動環”)、104aはフォーカスレンズ群(RR)104を保持するための保持部材(以下“RR移動環”)であり、ガラス繊維の混合されたポリカーボネート等のプラスティック材料を使用して金型による成形、又は切削加工により製作する。
110は上記レンズ群の保持部材(以下”鏡筒”)であり、ポリカーボネート等のプラスティック材料を使用して金型による成形、又は切削加工により製作する。
なお、本発明においては、鏡筒や移動環について特に上記材料及び製作方法に限定するものではなく、例えばアルミニウム、チタン等の金属材料をダイカストにより成形したものでも良い。また、ダイカスト成形した後に2次加工によって製作したもの、又はブロックから直接切削加工したものでも良い。
又、鏡筒110は、いくつかの部材に分けて形成したものでもよく、部材の数は特に限定するものでない。例えば、RFZレンズ1の光軸105に対して平行に分割した2部材から形成してもよく、また上記光軸105に垂直に分割した2部材でもよく、又、各々2部材だけでなく数部材から形成してもよい。
111は、CCD等の光電変換素子2に入射する光量を調節するための絞り部材である。iGメータ又はステップモータ等の駆動手段により絞り部材111内の絞り羽根を光軸105に略垂直に駆動することによって絞り部材3の開口部の面積を可変させ、光量調節を行う。
本実施形態においては、機械式の絞り部材111により光量調節を行っているが、絞りユニットはこれに限定するものでなく電気化学作用により光の透過率を制御するエレクトロクロミー機能等を有する所謂物性絞りであってもよい。
水晶等の光学的ローパスフィルタ106、赤外除去フィルタ107が光電変換素子2の前に設置される。
108、109は移動レンズ群102、104を駆動するためのステップモータ等の駆動手段(レンズ駆動手段)である。108a、109aは表面に所定のピッチでネジを切っているリードスクリューネジである。108b、109bはラックであり、V移動環102a、RR移動環104aと同一部材として形成している。該ラック108b、109bはリードスクリューネジ108a、109aとかみ合っておりステップモータ108、109が正逆転することによってV移動環102a、RR移動環104aが光軸105に平行に移動し、バリエータレンズ群102とRR104とが光軸に沿って平行に移動する。
112、113は各々フォトインターラプタである。112a、113aは各々遮光板であり、それぞれV移動環102a、RR移動環104aと同一部材、又は、別部材としてV移動環102a、RR移動環104aに一体的に配設している。該遮光板112a、113aが、V移動環102a、RR移動環104aの移動によってフォトインターラプタ112、113の信号が変化し、この変化を検出することでバリエータレンズ群102及びRR104の基準位置(以下“レンズ初期リセット位置”)を決定する。本実施形態においては、該レンズ初期リセット位置に対して前記ステップモータを駆動するための駆動パルス数をカウントすることで各レンズの初期リセット位置からの相対位置情報を検出する。
本実施形態においては、レンズ初期リセット位置検出手段として上記フォトインターラプタと遮光板の組み合わせを採用しているが、これに代わって例えば、ホール素子とマグネットの組み合わせや、PSDとiREDの組み合わせ等を用いてもよい。
又、本実施形態においてはステップモータとレンズ初期リセット位置検出手段の組み合わせを採用したが、ボイスコイルモータ、DCモータ等と、磁気抵抗効果素子とマグネット等の組み合わせによるレンズ位置検出手段との組み合わせでもよく、本実施形態の構成に特に限定するもでない。
3、4はRR/バリエータレンズ群駆動部であり、バリエータレンズ群102、RR104を駆動するための駆動回路である。
114は、サーミスタ、感温抵抗等の温度検出手段(温度センサ、環境検出手段)であり、温度検出回路5によって温度に対応した出力信号をマイコン等の制御回路13へ出力する。
本実施形態においては温度検出手段114をレンズの前方に配置してある。これは、前玉101、バリエータレンズ群102が温度変化に対する影響度が、他のレンズ群に比べて大きいためである。
6は、光電変換素子2からの出力信号を処理して画像信号として出力するカメラ信号処理部である。また、映像信号からオートフォーカスなどに必要な評価値を生成する。14はバリエータレンズ群102及びRR104の制御情報が格納されるROM等の記憶手段(第一記憶手段)である。
制御情報記憶部8にはズーム動作時に満たすべきフォーカスレンズ群(RR)とバリエータレンズ群の位置関係、温度変化量によるフォーカスレンズ群(RR)およびバリエータレンズ群の補正量算出、フォーカスレンズ群(RR)の可動範囲などの制御に必要なデータが記憶されている。
7はフォーカスレンズ群(RR)/バリエータレンズ群演算部である。フォーカスレンズ群(RR)/バリエータレンズ群演算部7は制御情報記憶部8の制御情報に基づき、バリエータレンズ群、フォーカスレンズ群(RR)の指定位置を演算し、バリエータレンズ群駆動部4またはフォーカスレンズ群(RR)駆動部3を介して、ズーム動作を行う。さらにカメラ信号処理部6からの評価値からフォーカスレンズ群(RR)の位置の算出などバリエータレンズ群、フォーカスレンズ群(RR)の制御全般を行う。
9は画角指定部であり、手動で操作する画角指定部材、もしくはPCなどの外部からコマンドを送信する部であり、ズーム動作をする場合にフォーカスレンズ群(RR)/バリエータレンズ群演算部7に画角情報を指定する。
RFZレンズ1はフォーカス状態を維持しつつ変倍を行う為に被写体距離毎にバリエータレンズ群102の光軸上のレンズ停止位置、すなわちズーム位置に対してRR104の光軸上の停止位置が決まっている。
図2に被写体距離毎にバリエータレンズ群102とRR104の光軸上の停止位置をプロットした図を示す(以下これらの曲線を“カム軌跡”)を示す。
図2において、例えば被写体距離が無限遠(又は2m)のとき、バリエータレンズ群102がWIDEからTELEへ光軸上で移動するとRRレンズ104は、光軸上で物体側へ凸状の軌跡である曲線Y∞(又はY2)に沿って移動する。
このように本実施形態では、WIDEからTELE、又はTELEからWIDEへズーミングするときには、被写体距離に応じて上記カム軌跡をトレースするように、バリエータレンズ群102とRR104を駆動制御して、これによりピントずれのない良好な画像を得ている。
しかしながら、光学系は一般に温度変化等の環境変化によりレンズの保持部材に形状変化が生じてレンズ間隔が伸縮し、結像面のずれが生じる。
このため各レンズ群の焦点距離が変化してRFZレンズ1のトータル焦点距離も変化してくる。その結果、基準温度T0の際の結像面に対して結像面位置がずれる。すなわちピントずれが発生する。したがってズーム動作時に際しては、基準温度T0に対し温度変化ΔTが生じている時には、温度変化ΔTによって発生した結像面位置のずれを補正するように、移動レンズ群がトレースする上記カム軌跡を補正する必要がある。本実施形態では基準温度T0は20℃に設定してある。が、特にこの温度に限定するものでない。RFZレンズ1は固体バラつきが存在するため、バリエータレンズ群102、RR103の相対位置関をレンズ毎に調整を行う必要がある。基準温度T0は上記調整時の温度としても構わない。
図3に基準温度T0に対して温度が(T0+30)℃のときと、(T0−30)℃のときのカム軌跡(但し、被写体距離は無限遠)の一例を示す。
一般的に、基準温度T0に対して高温になるとRRレンズ104が無限側へ、逆に低温側になると至近側へピント位置がずれる。温度変化に対するピントずれが最も大きいのは、TELE端である。これは、バリエータレンズ群102が温度によりずれることによる影響が大きい。図4に示すように、高温になり、バリエータレンズ群102の位置がdxだけ温度変化によりTELE側へのずれが生ずる。TELE・無限遠の位置では、RR104をdyだけ多く繰り込むことになり、スペース的な不都合を生ずる。光学倍率が40倍程度になると、傾き[dy/dx]=−30程度となり、メカバラつきも考慮するとスペース的な余裕を大きく持たなければならず、小型化するのに不都合となる。また、WIDE側に比べ、TELE側はバリエータレンズ群102の変化dxに対する焦点距離の変化量が大きくなる。そのため、TELEの焦点距離の変化量がWIDEの焦点距離の変化量に比べ大きく、光学倍率は常温時よりも大きくなっている。
上記、問題を回避するためには、現在温度Tが基準温度T0から所定温度△Tth変化した場合にバリエータレンズ群102を変化させればよい。ただ、バリエータレンズ群102を変化させただけでは、バリエータレンズ群102の移動によるピントの変化量が深度を超えてしまうため、ピントが維持できない。そのため、所定温度△Tthまでの温度変化に対してはRR104を駆動させ、所定温度△Tthを超えた場合にバリエータレンズ群102を駆動させるようにすればよい。さらにバリエータレンズ群102を駆動させる際に、現在温度Tでのカム軌跡にのせてRR104を併せて駆動させることにより、バリエータレンズ群102駆動中もピンと面を維持することが可能となる。
上記の動きを図5のフローチャートを用いて説明する。
S501にて、温度検出手段114から現在温度Tの読み込みを行う。現在温度Tと基準温度T0との温度変化量△Tを算出する。S502にて、△Tとバリエータレンズ群102の位置からRRによる補正量△RRを算出する。温度変化量△Tによるフォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRはバリエータレンズ群の位置により異なってくる。そのため、バリエータレンズ群位置毎にバリエータレンズ群温度補正係数KRvを設定しておき、式(1)の方法にて演算する。
△RR=KRv×△T (1)
バリエータレンズ群温度補正係数Kvの設定方法は上記方法によるだけでなく、ある領域内のバリエータレンズ群位置をひとまとめにして、領域毎にバリエータレンズ群温度補正係数を持つようにすることによりデータ量を減らすことが可能となる。
また、上記において、フォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRの一例をあげただけであり、上記の方法に限ったものではない。
S503にて、バリエータレンズ群による補正量△Vを算出する。本実施例1においては、所定温度変化量△T毎にバリエータレンズ群による補正量△Vを設定する方法で算出する。例とあげると下記のようである。
0≦△T<5なら、△V=1
5≦△T<10なら、△V=2
10≦△T<15なら、△V=3
ただ、バリエータレンズ群による補正量△Vもフォーカスレンズ群(RR)による補正量と同様に温度補正係数Kvを設定し、
式(2)のように演算してもよい。
△V=Kv×△T (2)
また、フォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRと同様、バリエータレンズ群による補正量△Vの一例をあげただけであり、上記の方法に限ったものではない。
S504にて、バリエータレンズ群による補正量△Vの変化を判別する。
△Vによる変化がない場合、S505にて、フォーカスレンズ群(RR)によるピントの補正を行う。△Vによる変化がある場合、S506にて、バリエータレンズ群によるピントの補正を行う。温度変化量△Tにより補正されたカム軌跡上を追うようにバリエータレンズ群102、RR104を駆動させる。上記補正動作により図6のように補正を行うこととなる。所定のバリエータレンズ群補正量△V変化するまではフォーカスレンズ群(RR)によりピント補正を行う(1)。温度が変化し、バリエータレンズ群補正量△Vが変化すると、そのときの温度時のカムデータ(基準温度+5℃時のカム)にのって、バリエータレンズ群、フォーカスレンズ群(RR)を補正する(2)。2の補正後のバリエータレンズ群のパルス的には常温時のTELE端からWIDEよりの位置になるが、実際には鏡筒が伸びているため、焦点距離は常温時のTELE端の値を維持することができる。よって、常温時の倍率が維持することが可能となる。さらに温度が変化すると、フォーカスレンズ群(RR)により補正を行い、バリエータレンズ群補正量△Vが変化するとその温度時のカム軌跡にのって補正をする(3→4)。以後、さらに温度変化があった場合、上記動作が繰り返される。低温に変化する場合には、4→3→2→1と温度上昇時とは逆の動作をする。温度上昇時、1’のように先にバリエータレンズ群、フォーカスレンズ群(RR)による補正をかけてしまうと鏡筒が膨張する前にTELE端の焦点距離が減少することになり、倍率が維持できなくなる。
上記のように△Vが変化するとバリエータレンズ群102、RR104による補正を行ったが、温度変化量△Tにより△Vが決定されるため、図7のように△Tが所定以上変化した場合、バリエータレンズ群102、RR104による補正を行うことも可能である。
低温時、TELE・無限遠の位置においては、図3のようにフォーカスレンズ群(RR)は至近側に補正がかかり、メカ的なスペースは十分あるためバリエータレンズ群による補正は行わなくてもピントの補正としては構わない。ただ、レンズ鏡筒が低温時、収縮することを考慮し、倍率を維持するため、バリエータレンズ群による補正を行う方が望ましい。
実施例1のようにまずフォーカスレンズ群(RR)により補正を行い、所定の温度変化量となった場合にバリエータレンズ群による補正を行うようにすることにより、高倍率のレンズにおいて、温度変化時にも倍率を維持しつつ、ピントの合った映像を提供することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
構成図においては実施例1と同様であるため、説明は割愛する。
一般的に、基準温度T0に対して高温になるとRRレンズ104が無限側へ、逆に低温側になると至近側へピント位置がずれる。温度変化に対するピントずれが最も大きいのは、TELE端である。これは、バリエータレンズ群102が温度によりずれることによる影響が大きい。図4に示すように、高温になり、バリエータレンズ群102の位置がdxだけ温度変化によりTELE側へのずれが生ずる。TELE・無限遠の位置では、RR104をdyだけ多く繰り込むことになり、スペース的な不都合を生ずる。光学倍率が40倍程度になると、傾き[dy/dx]=−30程度となり、メカバラつきも考慮するとスペース的な余裕を大きく持たなければならず、小型化するのに不都合となる。また、WIDE側に比べ、TELE側はバリエータレンズ群102の変化dxに対する焦点距離の変化量が大きくなる。そのため、TELEの焦点距離がWIDEに比べ大きくなり、光学倍率は常温時よりも大きくなっている。さらに高倍率のレンズにおいては、レンズの個体バラつきも大きくなる。個体バラつきとしては、主なものとして、レンズの球面のバラつき、フォトインターラプタ112、113の取り付けバラつきなどが考えられる。上述したように高倍率のレンズのおいては、TELE側の傾きが−30程度と非常に大きくなり、バリエータレンズ群のフォトインターラプタのバラつきが大きな影響を与える。さらに小型化のため、無限側の余裕が十分とれないため、フォーカスレンズ群(RR)が無限側の端を意識せずに温度補正をかけてしまうと端にぶつかってしまい、補正しきれず、もしくは、脱調してしまう場合が考えられる。ここでいう端とは、メカ端もしくはソフト的にメカ端にぶつからないように設けられた端のどちらでも構わない。端は温度によらず一律に設けられているのが一般的である。図8に示すようにRR104により補正をかけ、フォーカスレンズ群(RR)が端にぶつかった場合に、バリエータレンズ群、フォーカスレンズ群(RR)による補正をかける方法について、図9のフローチャートを用いて説明する。
S901にて、温度検出手段114から現在温度Tの読み込みを行う。現在温度Tと基準温度T0との温度変化量△Tを算出する。S902にて、△Tとバリエータレンズ群102の位置からフォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRを算出する。温度変化量△Tによるフォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRはバリエータレンズ群の位置により異なってくる。そのため、バリエータレンズ群位置毎にバリエータレンズ群温度補正係数KRvを設定しておき、式(1)の方法にて演算する。
△RR=KRv×△T (1)
バリエータレンズ群温度補正係数Kvの設定方法は上記方法によるだけでなく、ある領域内のバリエータレンズ群位置を1まとめとして、領域毎にバリエータレンズ群温度補正係数を持つようにすることによりデータ量を減らすことが可能となる。
また、上記において、フォーカスレンズ群(RR)による補正量△RRの一例をあげただけであり、上記の方法に限ったものではない。
S903にて、現在のフォーカスレンズ群(RR)位置RRnowと補正量△Rから補正後のフォーカスレンズ群(RR)位置RRcompを算出する。
RRcomp=RRnow+△RR (3)
S904にて、補正後のフォーカスレンズ群(RR)位置RRcompが端にぶつかっていないかを判断する。ぶつかっていない場合には、S905にて、図8の1のようにフォーカスレンズ群(RR)による補正動作を行う。ぶつかっている場合には、S906にて、図8の2のように温度変化量△Tにより補正されたカム軌跡上を追うようにバリエータレンズ群102、RR104を駆動させる。△Vの補正量としては、最小単位ごとに補正をかけても構わないし、実施例1のように温度変化量△Tに応じて算出しても構わない。
また、AFやMFでの用途として、合焦可能な被写体距離に応じて、カム軌跡のデータを基にフォーカスレンズ群(RR)の可動範囲は設定されることが多い。例として、2m〜無限の被写体距離に合焦可能なようにする場合、図10のようになる。この可動範囲も温度変化量△Tに応じて、変更する必要がある。可動範囲が端にぶつかると合焦可能な被写体距離が変化してしまうため、可動範囲が端にぶつかった際にバリエータレンズ群による補正を行っても構わない。
実施例2のようにまずフォーカスレンズ群(RR)により補正を行い、補正後のフォーカスレンズ群(RR)位置が端にぶつかる場合、温度変化量△Tにより補正されたカム上を追うようにバリエータレンズ群102、RR104を補正することにより、レンズの個体差に応じて、端が変化する場合にも誤動作なく、補正することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の光学機器の概略説明図 被写体距離毎のカム軌跡 基準温度に対する高温・低温のカム軌跡 高温時TELE端におけるバリエータレンズ群・フォーカスレンズ群(RR)変化説明図 実施例1における動作フローチャート 実施例1における動作説明図 実施例1における動作フローチャート 実施例2における動作説明図 実施例2における動作フローチャート カム軌跡に応じたフォーカスレンズ群(RR)可動範囲説明図 カム軌跡説明図
符号の説明
1 レンズ鏡筒
102 バリエータレンズ群
104 フォーカスレンズ群(RR)
114 温度検出手段
2 撮像素子
3 フォーカスレンズ群(RR)駆動部
4 バリエータレンズ群駆動部
5 温度検出部
6 カメラ信号処理部
7 フォーカスレンズ群(RR)/バリエータレンズ群演算部
8 制御情報記憶部

Claims (4)

  1. フォーカスレンズ群及びバリエータレンズ群を含む複数のレンズ群を有する光学系と、
    前記フォーカスレンズ群及びバリエータレンズ群を駆動するレンズ駆動手段と、
    前記光学系の温度に対応ずる温度を検出する温度検出手段と、
    前記バリエータレンズ群の移動に伴う結像面の変化を補正するように前記フォーカスレンズ群を移動する制御手段と、を有する光学機器であって、
    前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された温度が所定の値よりも高いときは、前記フォーカスレンズ群及び前記バリエータレンズ群を所定の位置関係を維持するように駆動し、結像面位置の変動を補正することを特徴とする光学機器。
  2. 前記バリエータレンズ群の移動に伴う結像面の変化を補正する前記フォーカスレンズ群の位置の関係であるカム軌跡を記憶した記憶手段を有し、
    前記所定の位置関係とは、前記カム軌跡に対応した関係であることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. メカ的またはソフト的に前記フォーカスレンズ群の端を設定する設定手段を有し、前記像面位置の補正後のフォーカスレンズ群の位置が前記端の外になる場合に前記フォーカスレンズ群及び前記バリエータレンズ群を所定の位置関係を維持するように駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
  4. メカ的またはソフト的に前記フォーカスレンズ群の移動できる端を設定する設定手段を有し、合焦可能な被写体距離を基にフォーカスレンズ群の可動範囲を設定する可動範囲の設定手段を有し、前記所定の温度は、前記可動範囲が前記端の外になる温度であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学機器。
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JPH11142714A (ja) * 1997-11-11 1999-05-28 Canon Inc 光学機器
JP2002341243A (ja) * 2001-05-11 2002-11-27 Sony Corp ズームレンズ及び撮像装置
JP2003161869A (ja) * 2001-11-26 2003-06-06 Kyocera Corp レンズ交換式プロジェクタの焦点位置・画角調整装置

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