JP2010014074A - ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メータリングオリフィスの長さを要求長さに応じて各ポンプ装置間でほぼ等しい長さに設定してポンプ吐出流量特性の均一化を図る。
【解決手段】このポンプ装置は、ポンプハウジング内の収容空間4内に収容されて吸入通路及び吐出通路に連通して作動流体を吸入及び吐出するロータ及び複数のベーンからなるポンプ要素と、鋳造によって形成されたフロントボディ2の内部に形成された吐出側圧力室25に一端側の開口部27aが臨むメータリングオリフィス27と、該メータリングオリフィスの前後の差圧に基づいてポンプ要素の吐出量を制御する制御弁と、から構成されている。前記吐出側圧力室の上壁面25bを収容空間4の内部からドリルによって切削加工してメータリングオリフィスの開口部25bの端縁側を切除して全体の通路長さLを要求長さに設定し、これにより、各ポンプ装置のメータリングオリフィスの長さを均一化させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両のパワーステアリングの駆動源などに用いられる可変容量型のポンプ装置の改良に関する。
従来の可変容量型のポンプ装置としては、車両のパワーステアリング装置などに適用された以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
このポンプ装置は、ベーンタイプのもので、フロントボディとリアボディからなるポンプハウジングと、該ポンプハウジングの内部に形成された収容室内に収容固定されたアダプタリングと、該アダプタリングの内周側に配置され、該アダプタリングの内周面に形成された支点面の揺動支点を中心に径方向へ揺動自在に設けられたカムリングと、ポンプハウジング内に挿通した駆動軸に一体に設けられ、前記カムリングの内側で回転するロータと、該ロータの外周部に放射方向に沿って複数形成されたスロットと、該各スロット内から放射方向へ出没自在に設けられた複数のベーンと、前記カムリングとロータとを前記リアボディとともに軸方向から挟持するプレッシャプレートとを備えている。
また、前記ポンプハウジングに形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、前記フロントボディの内部に鋳造加工によって形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が減少する領域に開口する吐出ポートと、前記リアボディに吐出ポートに連通するように形成され、通路断面積が上流側の前記吐出ポートと下流側の吐出通路よりも小さく形成されたオリフィス通路と、該オリフィス通路の前後の流体圧が導入されて、前記カムリングを径方向に移動させる流体圧を制御する制御弁と、を備えている。
前記アダプタリングの内周面とカムリングの外周側の両側部には、前記制御弁の作動によって内部の流体圧が制御される第1流体圧室と、常時吸入側の低圧が導入される第2流体圧室がそれぞれ形成されている。
そして、前記第1流体圧室内の流体圧と第2流体圧室側に設けられたスプリングのばね力との相対的な圧力に応じて前記カムリングを揺動させ、これによって各ポンプ室の容積を変化させてポンプ吐出量を制御するようになっており、ポンプ高回転時には、前記流体圧によってカムリングを第2流体圧室側へ揺動させてポンプ吐出量を減少させるようになっている。
特開2001−82352号公報
しかしながら、前記従来の可変容量型のポンプ装置にあっては、前記吐出ポートがフロントボディの内部に鋳造加工によって形成されて、この鋳造加工されたままの表面が荒れた内周面に前記オリフィス通路の一端開口部が形成されていることから、該開口部の端縁にばらつきが生じて前記オリフィス通路の長さがポンプ装置毎に不揃いになってしまう。特に、前記吐出ポートは、鋳造時の鋳抜きを容易にするために吐出ポートの内周面が軸方向に沿ってテーパ状に形成されていることから、オリフィス通路の開口部の端縁が円周方向、つまり前記吐出ポート軸方向の内端縁側と外端縁側ではその長さが相違してしまう。したがって、ポンプ装置毎のオリフィス通路の長さ精度にばらつきが発生し、この結果、各ポンプ装置の各制御弁を精度良く制御することができず、ポンプ吐出流量特性がそれぞれ変化してしまうおそれがある。
本発明は、前記従来における可変容量形のポンプ装置の技術的課題に鑑みて案出されたもので、例えばオリフィス通路の一端開口が臨む吐出ポートの内周面を鋳造加工後に、機械加工を行って前記オリフィス通路の一端開口部の端縁を切削して、該オリフィス通路の長さをほぼ一律に規定することによって長さ精度を向上し得るポンプ装置を提供することを目的としている。
本発明は、筒状部と該筒状部の内部に有する収容室の軸方向の一端側に設けられた底部とを有するフロントボディと、該フロントボディの内部軸方向の他端側に組み付けられ、前記収容室の開口を閉塞するリアボディとから構成されたポンプハウジングと、
前記収容室の内部に径方向へ移動可能に収容され、ほぼ円環状に形成されたカムリングと、
該カムリングの内側に回転自在に設けられて、該カムリングとの間に形成された複数のポンプ室の容積変化によって流体を吸入及び吐出するポンプ要素と、
前記ポンプハウジングに形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、
前記ポンプハウジングの内部に鋳造加工によって形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が減少する領域に開口する吐出ポートと、
前記ポンプボディに前記吐出ポートと連通するように機械加工によって形成され、流路断面積が上流側の前記吐出ポートと下流側の吐出通路よりも小さく形成されたオリフィス通路と、
該オリフィス通路の前後の流体圧が導入され、前記カムリングを径方向に移動させる流体圧を制御する制御バルブと、を備え、
前記オリフィス通路の上流側が開口する前記吐出ポートの内周面の所定部位とオリフィス通路の下流側が開口する前記吐出通路とを機械加工によって形成したことを特徴としている。
この発明によれば、フロントボディの内部に鋳造加工時に予め形成された吐出ポートの内周面を、機械加工である例えばドリルにより切削加工することによって前記オリフィス通路の一端開口部の端縁をオリフィス通路の要求長さに応じて切除する。これにより、各ポンプ装置間のオリフィス通路の長さのばらつきを抑制して通路長さ精度を向上させることができる。この結果、ポンプ装置毎のポンプ吐出流量特性をほぼ均一にすることができる。
以下、本発明にかかるポンプ装置を車両の無段変速機に適用した可変容量型ポンプ装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。
すなわち、この可変容量型ポンプは、図1及び図2に示すように、第1ボディであるフロントボディ2と第2ボディであるリアボディ3とをボルト結合してなるポンプハウジング1と、該ポンプハウジング1の内部に形成された収容室である円柱状の収容空間4と、該収容空間4の内面に嵌着されたアダプタリング5と、該アダプタリング5のほぼ楕円形の内側空間内を図2中、左右方向(径方向)へ揺動可能なカムリング7と、該カムリング7の内周側に回転自在に配置され、前記ポンプハウジング1内に挿通された駆動軸8に連結されたロータ9と、を備えている。
前記フロントボディ2は、アルミニュウム合金材によって鋳造加工によりほぼ筒状一体に形成されて、かかる鋳造時に前記収容空間4と吐出ポートである後述の吐出側圧力室25が一緒に形成されるようになっている。一方、前記リアボディ3もアルミニウム合金材によって一体に成形されている。
前記アダプタリング5は、図2に示すように、内周面5aの下部に形成された円弧状の支持溝に前記カムリング7の位置を保持する位置保持ピン6が設けられていると共に、内周面5aの前記位置保持ピン6の図中左側近傍、つまり後述する第1流体圧室11側に前記カムリング7の揺動支点となる所定面積を有する傾斜状の支持面10が形成されている。なお、前記位置保持ピン6は、カムリング7の揺動支点ではなく、カムリング7の位置を保持しつつアダプタリング5に対するカムリング7の回り止めとしての機能を有している。
前記カムリング7は、ほぼ円環状に形成され、前記ロータ9に対して偏心した状態で前記収容空間4内に配置されていると共に、前記位置保持ピン6とこれとほぼ対向した位置にあるシール部材13を介してアダプタリング5との間に、第1流体圧力室11と第2流体圧力室12を隔成している。また、カムリング7は、前記アダプタリング5の支持面10の所定位置を揺動中心として第1流体圧室11側あるいは第2流体圧室12側へ揺動自在になっている。
前記カムリング7とロータ9は、軸方向の両端面が前記リアボディ3と前記収容空間4の底部側に配置された円盤状のプレッシャプレート14によって挟持状態に配置されている。
前記ロータ9は、図外のエンジンによって前記駆動軸8が回転駆動されることによって図中矢印方向(反時計方向)に回転するようになっていると共に、外周部には、円周方向の等間隔位置に放射方向に沿ったスロット15が複数形成されている。この各スロット15内には、ベーン16がそれぞれ前記カムリング7の内周面方向へ放射状に出没自在に保持されている。また、前記各スロット15の内周側端部に、ほぼ円形状の背圧室17が連続一体に設けられている。
また、前記カムリング7とロータ9との間に形成される空間内に、隣接する二枚のベーン16によってポンプ室18が形成されており、前記カムリング7を前記支持面10の揺動支点を中心として揺動させることによってこのポンプ室18の容積を増減させるようになっている。
前記第2流体圧室12には、ボルト状のスプリングリテーナ19に一端が弾持されたスプリング20が配置されており、このスプリング20は、前記カムリング7を常時前記第1流体圧室11側に付勢、つまり、ポンプ室18の容積が最大になる方向に付勢している。
また、前記ロータ9の回転に伴って前記各ポンプ室18の容積が漸次拡大する吸入領域における前記リアボディ3のロータ9側の内側面には、円弧状の吸入ポート部21が形成されている。この吸入ポート部21は、吸入通路22を介してリザーバタンクから吸い込んだ作動流体を前記各ポンプ室18内に供給するようになっている。
一方、前記プレッシャプレート14の前記ロータ9の回転に伴って前記各ポンプ室18の容積が漸次縮小していく吐出領域には、円弧状の吐出ポート部23とこれに連通する吐出孔24が形成されている。また、前記フロントボディ2の内部には、収容空間4の底部4a側に前記ポンプ室18から吐出された圧力流体を前記吐出孔24を介して導入する前記吐出側圧力室25が形成されていると共に、該吐出側圧力室25から図外の配管を介して無段変速機に圧力流体を送る吐出通路26が形成されている。さらに、前記吐出通路26の途中には、後述する制御弁30の高圧室36に連通するオリフィス通路であるメータリングオリフィス27が形成されている。
なお、前記吐出孔24と吐出側圧力室25、吐出通路26及びメータリングオリフィス27によって流体通路が構成されている。
前記吐出側圧力室25は、前述したように、フロントボディ2の鋳造時に一体に形成され、前記吐出ポート部23に沿ってほぼ円弧状に形成されていると共に、図3及び図4に示すように、縦断面ほぼ円柱状に形成され、鋳造後の内周面25aは上壁面25bが底部25c側から収容空間4側に渡って上り傾斜状に形成されて、その断面積が鋳造時の型抜き性を向上させるために底部25cから収容空間4方向へ漸増するように形成されている。また、鋳造後の前記内周面25は、その表面が図4に示すように凹凸状の荒れた状態になっている。
また、この吐出側圧力室25の形成位置は、図3にも示すように、前記収容空間4の底面4aのほぼ中央位置に形成されて、事後的に前記収容空間4内を利用して加工治具である図外のドリルマシーンのドリルを軸方向から挿入可能な形成位置になっている。
前記吐出通路26は、図3及び図4に示すように、フロントボディ2の内部に前記吐出側圧力室25の底部25c側から収容空間4の底面4a方向へ僅かな傾き角度βをもって傾斜状に形成されている。また、この吐出通路26をフロントボディ2の内部に形成するには、鋳造後のフロントボディ2の上端面から機械加工であるドリルによる孔明け加工によって形成されるようになっており、図3に示すように、この吐出通路26から分岐される2つの通路が径の異なる複数のドリルによって方向を変えながら穿設されている。
前記メータリングオリフィス27は、図3及び図4に示すように、前記吐出通路26の上流側一端部26aにドリル加工によって同軸上に連続して穿設され、その内径dが吐出通路26の内径Dより十分に小さく設定されていると共に、その通路長さLが一端開口部27aの後述する切除加工によって所定の長さに設定されている。この通路長さLは、ポンプ装置の仕様や大きさなどの各種条件に基づいてその要求長さが予め定められている。
そして、このメータリングオリフィス27は、前記吐出側圧力室25に臨む一端側(上流側)の開口部27aが鋳造後においては吐出側圧力室25の内周面25aの荒れた上壁面25bに形成されているが、鋳造後に上壁面25bに対する切削加工によって開口部27aが切除されてメータリングオリフィス27の全体の通路長さLがポンプ装置毎にほぼ同一になるように設定されている。
すなわち、前述したように、フロントボディ2の鋳造後における吐出側圧力室25の内周面25aの表面は荒れた状態になっていると共に、該内周面25aが軸方向でテーパ状に形成されていることから、ここにメータリングオリフィス27の開口部27aを形成すると、このメータリングオリフィス27の通路長さLが円周方向でポンプ装置毎に異なってしまうおそれがある。
そこで、本実施の形態では、前記収容空間4側からドリルマシーンを挿入して、図4及び図5に示すように、前記吐出側圧力室25の内周面25aの上壁面25b側、つまりメータリングオリフィス27の開口部27aの端縁及びその周辺を比較的大径なドリルによってドリル加工(図中破線)して図5中の斜線部分に示すように円弧状に切削し、テーパ状の上壁面25bを、収容空間4の底面4aに対してほぼ軸直角方向に形成すると共に、その表面を滑らかに形成する。
これによって、メータリングオリフィス27の通路長さLを、ポンプ装置毎にほぼ均一な長さにすることができると共に、開口部27aの傾斜角度も鋳造時のαからこれより大きく直角に近い角度βにそれぞれ形成することが可能になる。
また、フロントボディ2の上端内部には、前記駆動軸8と直交する方向に向いた制御弁30が設けられている。この制御弁30は、図2に示すように、前記フロントボディ2内に形成された弁孔31内に摺動自在に収容されたスプール弁32と、該スプール弁32を図中の左方向に付勢して弁孔31のプラグ33に当接させるバルブスプリング34と、前記吐出ポート23からそのまま圧力流体が導入される高圧室35と、を備えている。
前記メータリングオリフィス27の下流側の流体圧は、前記バルブスプリング34が収容された中圧室36に供給され、前記メータリングオリフィス27によって中圧室36と高圧室35の両圧力差が所定以上になるとスプール弁32がバルブスプリング34のばね圧に抗して図中右方向に移動する。
前記第1流体圧室11は、図2に示すように、前記スプール弁32が左に位置するときは連通路28を介して弁孔31の低圧室37に接続されており、この低圧室37内には、フロントボディ2内に前記吸入通路22から分岐して形成された図外の低圧通路を介して吸入通路22からリザーバタンクT内の低圧が導入されるようになっている。また、前記差圧によってスプール弁32が右側に摺動した場合は、図2に示すように、低圧室37が漸次遮断され、高圧室35と連通して高圧な圧力流体が導入されるようになっている。これによって、低圧室37の圧力とメータリングオリフィス27の上流側の圧力が選択的に供給されるようになっている。
一方、前記第2流体圧室12は、リアボディ3のロータ9側の内側面に形成された吸入ポート部21における第2流体圧室12側に偏寄した位置から径方向外側に延設された連通溝29を介して前記吸入通路22に連通され、常時吸入側の圧力(低圧)が導入されている。
また、前記スプール弁32の内部に設けられたリリーフバルブ38は、前記中圧室36の圧力が所定以上に達したとき、つまり無段変速機の作動圧力が所定以上に達したときに開放してこの圧力流体を逃がすようになっている。
また、前記メータリングオリフィス27と高圧室35との間には、第2のオリフィス39が設けられており、高圧室35内に導入される圧力流体の流体圧を圧力降下させて、該圧力流体の脈動の影響を低減する役割を果たしている。
以下に、本発明に係るポンプ装置の作用について説明する。
まず、エンジンの始動に伴い前記駆動軸8が回転すると、カムリング7が最大偏心位置に変位した初期状態において、カムリング7内をロータ9が一方向へ回転する。該ロータ9が回転すると、カムリング7内でポンプ作動が行われ、前記吸入ポート部21から吸入された作動流体がベーン16によって加圧されて、前記吐出ポート部23を介して吐出側圧力室25へと吐出される。そして、前記吐出側圧力室25に吐出された圧力流体は、メータリングオリフィス27を通過して吐出通路26を通って無段変速機に供給される一方、メータリングオリフィス27の前後(上下流側)から前記制御弁30の高圧室35及び中圧室36内にそれぞれ導入される。
このとき、メータリングオリフィス27の前後にはポンプの吐出流量に応じた差圧が生じるが、この差圧が設定値に到達するまで前記制御弁30のスプール弁32はバルブスプリング34によって高圧室35側に押し付けられた状態が維持される。このため、前記第1流体圧室11には、前記低圧通路及び低圧室37を介して吸入通路22からの低圧が導入され、カムリング7は、図2に示すように、スプリング20のばね力によって最大偏心位置に保持されている。こうして、メータリングオリフィス27の前後の差圧が設定値に到達するまでの間は、無段変速機に供給される作動流体の吐出量はロータ9の回転速度の上昇にほぼ比例して増加する。
続いて、前記ロータ9の回転速度が上昇して吐出流量が増加すると、メータリングオリフィス27の前後の差圧が設定値以上になって、前記制御弁30のスプール弁32がその差圧に応じて図中右方向へ摺動し、第1流体圧室11に連通する圧力室が低圧室37から高圧室35へと切り替わるため、スプール弁32の摺動変位に応じた流体圧が連通路28を介して第1流体圧室11内に導入される。
高圧室35内の圧力流体が第1流体圧室11内に導入されると、カムリング7は、メータリングオリフィス27の前後の差圧に応じた流体圧力によって第2流体圧室12側へ押圧され、スプリング20のばね力とバランスしつつアダプタリング5内を揺動するが、高圧室35内の流体圧が減圧されないため、カムリング7が第2流体圧室12側に保持される。したがって、無段変速機に供給される作動流体の吐出量はほぼ一定に維持される。
そして、本実施の形態では、前述のように、吐出通路26がドリル加工によって形成されている一方、吐出側圧力室25の上壁面25bが切削加工されてメータリングオリフィス27の軸方向の通路長さLを要求長さに応じて形成したことから、各ポンプ装置間におけるメータリングオリフィス27の通路長さLの精度を向上させることができる。この結果、メータリングオリフィス27の上下流間での差圧の生成精度が各ポンプ装置間で均一化されて、前記制御弁30による各ポンプ装置のポンプ吐出流量特性をほぼ均一にすることができる。
しかも、前記メータリングオリフィス27の開口部27aの端縁を収容空間4の底面4aに対して直角に沿って切削したことから、開口部27aの端縁角度βを各ポンプ装置間でほぼ同一にすることが可能になる。つまり、開口部27aの通路断面積を円周方向で均一化でき、この点でも各メータリングオリフィス27間の通路長さLを均一化することができるので、ポンプ装置間のポンプ吐出流量特性をさらに均一に制御することができる。
また、前記切削加工によって上壁面25bが円弧状の滑らかな面になることから、前記吐出孔24から吐出側圧力室25に流入したポンプ吐出流体は吐出側圧力室25内で大きく乱れることなく前記滑らかな面に沿ってメータリングオリフィス27内へスムーズに流入させることができる。よって、各ポンプ装置間でのポンプ吐出流量特性の均一化が一層向上する。
また、前記吐出側圧力室25は、その断面形状がポンプ装置によって種々異なる場合があり、例えば図6に示すような断面円形状に形成されているものもあるが、この場合もその上壁面25b、つまり開口部27aの端縁及びその周辺をドリル加工して図中斜線部分を円弧状に切削し、テーパ状の上壁面25bを、収容空間4の底面4aに対してほぼ軸直角方向に形成すると共に、その表面を滑らかに形成するようになっている。
さらに吐出側圧力室25の上壁面25bの切削加工としては、ドリルで円弧状に切削するのではなく、図7に示すように、例えばバイトなどの切削治具によって平坦状に切削加工することも可能である。この場合、メータリングオリフィス27の開口部27aの端縁が、円弧状ではなく平坦状に切削されることから、メータリングオリフィス27の通路長さLをより精度良く管理することが可能になる。
図8は第2の実施の形態を示し、吐出通路26がフロントボディ2の軸方向に対してほぼ直角に上下方向へ穿設されており、したがって、メータリングオリフィス27は、その開口部27aが吐出側圧力室25に対してほぼ直角方向から臨設されている。
また、前記吐出側圧力室25の内周面25aの上壁面25bは、前記第1の実施の形態と同じくドリルあるいはバイトなどの治具を用いて円弧状あるいは平坦状に切削形成されている。よって、メータリングオリフィス27の開口部27aの端縁は、軸直角方向から円弧状または平坦状に切削されている。
したがって、第1の実施の形態のように前記メータリングオリフィス27の傾斜角度を考慮することなく切削することができるので、その通路長さLの設定作業が容易になる。
本発明は、前記各実施の形態の構成に限定されるものではなく、メータリングオリフィス27の内径dや通路長さL1をポンプ装置の仕様や大きさなどに応じて任意に設定することができ、特に通路長さLは切削加工によって自由に設定できるので、その管理も容易になる。
また、前記ポンプ装置の適用対象としては、前記車両の無段変速機の他に、パワーステアリング装置などの他の機器類に適用することが可能である。
本発明に係るポンプ装置の第1の実施の形態を示す縦断面図である。 図1のA−A線断面図である。 同実施の形態に供されるフロントボディの縦断面図である。 同実施の形態のポンプ装置の要部拡大図である。 同実施の形態における吐出側圧力室の内周面の切削状態を示す要部断面図である。 吐出側圧力室の他例を示すポンプ装置の要部断面図である。 吐出側圧力室のさらに異なる例を示すポンプ装置の要部断面図である。 本発明に係るポンプ装置の第2の実施の形態を示すフロントボディの縦断面図である。
符号の説明
1…ポンプハウジング
2…フロントボディ(第1ボディ)
3…リアボディ(第2ボディ)
7…カムリング
9…ロータ
11…第1流体圧室
12…第2流体圧室
16…ベーン
18…ポンプ室
21…吸入ポート部
22…吸入通路
23…吐出ポート部
25…吐出側圧力室(吐出ポート)
26…吐出通路
27…メータリングオリフィス(オリフィス通路)
30…制御弁

Claims (4)

  1. 内部に収容室を有するポンプハウジングと、
    前記収容室内に収容されて、複数のポンプ室の容積を変化させることによって流体を吸入及び吐出するポンプ要素と、
    前記ポンプハウジングに形成され、前記ポンプ要素に連通する流体通路と、
    該流体通路の途中に機械加工によって形成され、通路断面積が両端側の上下流に対して小さく設定されたオリフィス通路と、を備えたポンプ装置であって、
    前記オリフィス通路の少なくとも一端部側に有する前記流体通路の前記オリフィス通路に臨設する部位を機械加工によって形成したことを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ装置において、
    前記ポンプハウジングは、一端側に前記収容室の一端が開口形成された第1ボディと、該第1ボディの前記一端側に組み付け固定され、前記収容室の一端開口を閉塞する第2ボディと、とから構成され、
    前記流体通路は、前記第1ボディ内に前記収容室の底面に開口するように鋳造加工によって形成された鋳抜き部を有し、
    該鋳抜き部は、鋳型の断面積が前記鋳抜き部の底部側から開口端側に向かって漸増するような内周面テーパ状に形成され、
    前記オリフィス通路は、前記鋳抜き部の内周面の所定部位に一端が開口形成されていると共に、その形成角度が前記鋳抜き部の前記開口端側から底部側に向かって傾斜状に形成され、
    前記オリフィス通路の一端側の開口部が位置する前記鋳抜き部の内周面を機械加工によって前記テーパ角度が減少するように形成したことを特徴とするポンプ装置。
  3. 請求項1に記載のポンプ装置において、
    前記ポンプハウジングは、一端側に前記収容室の一端が開口形成された第1ボディと、該第1ボディの前記一端側に組み付け固定され、前記収容室の一端開口を閉塞する第2ボディと、とから構成され、
    前記流体通路は、前記第1ボディ内に前記収容室の底面に開口するように鋳造加工によって形成された鋳抜き部を有し、
    前記オリフィス通路は、一端が前記鋳抜き部に開口するように形成され、
    前記鋳抜き部は、加工用治具が前記収容室の一端開口から挿入可能な位置に形成されたことを特徴とするポンプ装置。
  4. 筒状部と該筒状部の内部に有する収容室の軸方向の一端側に設けられた底部とを有するフロントボディと、該フロントボディの内部軸方向の他端側に組み付けられ、前記収容室の開口を閉塞するリアボディとから構成されたポンプハウジングと、
    前記収容室の内部に径方向へ移動可能に収容され、ほぼ円環状に形成されたカムリングと、
    該カムリングの内側に回転自在に設けられて、該カムリングとの間に形成された複数のポンプ室の容積変化によって流体を吸入及び吐出するポンプ要素と、
    前記ポンプハウジングに形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、
    前記ポンプハウジングの内部に鋳造加工によって形成され、前記複数のポンプ室のうち、容積が減少する領域に開口する吐出ポートと、
    前記ポンプボディに前記吐出ポートと連通するように機械加工によって形成され、流路断面積が上流側の前記吐出ポートと下流側の吐出通路よりも小さく形成されたオリフィス通路と、
    該オリフィス通路の前後の流体圧が導入され、前記カムリングを径方向に移動させる流体圧を制御する制御バルブと、を備え、
    前記オリフィス通路の上流側が開口する前記吐出ポートの内周面の所定部位とオリフィス通路の下流側が開口する前記吐出通路とを機械加工によって形成したことを特徴とするポンプ装置。
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