JP2010005863A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光量制御の誤動作を起こさずに主走査の開始タイミングを検知するための光ビームを入射させるタイミングを切り替える画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像生成状態の通常のタイミングで光量制御のための点灯を行うモード(RunAPC)と画像形成状態に移行するまでの過渡的な状態でSOSサーチ点灯区間を早く取るモード(MiddleAPC)とを切り替える際に、光量制御を一時停止することにより、光量制御とSOSサーチが同時に行われないように制御する。これにより、光量制御の誤動作が防止される。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、ポリゴンミラーの回転駆動させる駆動モータの回転数をFGセンサにより検出し、この検出結果に基づいて駆動モータを所定の回転数で回転(以下、「FG回転」という。)させる内部制御と、光ビームが感光体上を主走査するタイミングをSOSセンサにより検出し、この検出結果に基づいて駆動モータを所定の回転で回転(以下、「SOS回転」という。)させる外部制御とを切り替える際に、SOS信号を取得し損なうのを防止するため、FG回転からSOS回転に変更する際、駆動モータの回転が速くなってもSOS信号の取り逃しを防止するために、SOS信号を検出するための光ビームを入射させるタイミング(SOSサーチ点灯区間)を早く取る光源の点灯制御方法が提案されている。即ち、通常のタイミングでAPCのための点灯を行うモード(RunAPC)からSOSサーチ点灯区間を早く取るモード(MiddleAPC)へ切り替える技術が開示されている。
例えば、従来の画像記録装置では、SOS信号の位相を揃えるために、FG回転からSOS回転に切り替えている。また、他の画像記録装置では、FG回転に比べてSOS回転はピッチ変動がよくなるため、SOS回転を用いている。更に、SOS信号の位相が揃うことを利用して、イメージ書き出しタイミングの設定を簡便にしている。
FG回転からSOS回転に切り替える際、SOS信号の入力直後にSOS回転に切り替えると、直前のFG信号から次に入力されるSOS信号までの時間が基準クロックに対して長くなり、駆動モータの回転が速くなるが、通常のSOSサーチ点灯区間を早く取ることで、駆動モータの回転が速くなったときでもSOS信号の取り逃がしを防止する。
このように特許文献1の光源の点灯制御方法では、SOSサーチ点灯区間の開始時を変更することで、SOS回転への切替時のSOS信号の取り逃がしを防止しているが、APC開始時を変更するタイミング次第では、APCの最中にSOSサーチ点灯が行われる。
図8は、RunAPCからMiddleAPCへ切り替える場合を示す。APC開始信号であるAPCST=“L”(Lowレベル)のときにAPCを実行するCKAPCの立ち上がりで、APCを実行するLDを切り替える。また、両モード間の切替は、RAPC_EN_APとRAPC_EN_NPのレジスタを切り替えることで行う。ここで、同図(A)のRunAPCから同図(B)のMiddleAPCへ切り替える際、RunAPCのタイミングでAPCを行っている最中にレジスタが書き換わった場合、同図(C)に示すように、全ビームのAPCが終わるまでAPC信号は出力されるが、SOSサーチ点灯は変更後のタイミングで行われる。その結果、SOSサーチが始まるt1からAPCが終わるt2までの間、APCとSOSサーチとが同時に行われる。
図9は、MiddleAPCからRunAPCへ切り替える場合を示す。ここで、同図(B)のMiddleAPCから同図(A)のRunAPCへ切り替える際、MiddleAPCの時にRunAPCのタイミングでレジスタが書き換わった場合、同図(C)に示すように、切り替わった時からAPCがスタートし、SOSサーチ点灯は変更後のタイミングで行われる。この結果、APCが始まるt3からAPCが終わるt4までの間、APCとSOSサーチとが同時に行われる。
本来のAPCの動作はレーザダイオード(以下、「LD」という。)1本ごとに光量調整を行うものである。また、SOSサーチ点灯は前述の他の画像記録装置ではLDを7本同時に点灯してSOS信号をとる。APCとSOSサーチ点灯が同時に行われた場合、SOSサーチ点灯のLD7本の光量をLD1本分の光量にする制御が行われる。その結果、APCを行ったLDの光量が低下し、SOS信号がとれなくなる可能性が生じる。
RunAPCとMiddleAPCとの切替は上述のようにレジスタの設定によって行うが、レジスタを設定する時間はSOS周期とは無関係で行われており、SOS周期のどこで切り替わるかは分からない。
特開2001−174728号公報
本発明は、光量制御の誤動作を起こさずに主走査の開始タイミングを検知するための光ビームを入射させるタイミングを切り替える画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的と解決するために、請求項1記載の画像形成装置は、光源から出力された光ビームを回転多面鏡によって偏向して像保持体を露光走査する露光手段と、前記光源から出力される光ビームの光量制御を行う光量制御手段と、前記光源から出力された光ビームを受光し、前記受光結果に基づいて前記露光手段へ走査開始の信号を出力する走査開始信号出力手段と、前記走査開始信号出力手段へ入射させるための前記光ビームを出力する期間を制御する走査期間制御手段と、前記走査期間制御手段により前記光ビームを出力する期間を変更する場合に、前記光量制御手段による前記光量制御を停止するように制御する点灯制御手段と、を備えている。
請求項2記載の画像形成装置は、請求項1記載の画像形成装置において、前記回転多面鏡の回転数を検出する第1の回転数検出手段と、前記偏向された光ビームを受光して前記回転多面鏡の回転数を検出する第2の回転数検出手段と、前記第1の回転数検出手段及び第2の回転数検出手段による検出結果のうち何れか一方の検出結果に基づいて前記回転多面鏡の回転数を切り替えるように制御する回転制御手段と、を更に備え、前記走査期間制御手段は、前記回転制御手段の制御に用いる検出結果に基づく前記回転多面鏡の回転数の切り替えに応じて、前記光ビームの出力期間を変更するように制御する。
請求項3記載の画像形成装置は、請求項1又は請求項2記載の画像形成装置において、前記光源から出力される光ビームの光量制御の開始信号を発信する光量制御開始信号発信手段を更に備え、前記光量制御手段は、前記光量制御開始信号発信手段の発する開始信号を受信すると前記光量制御を行い、前記点灯制御手段は、前記光量制御開始信号発信手段による前記開始信号の発信を少なくとも1回停止するように制御する。
請求項4記載の画像形成装置は、請求項1又は請求項2記載の画像形成装置において、前記点灯制御手段は、少なくとも前記走査開始信号出力手段によって前記露光手段へ走査開始の信号を出力して次の走査開始の信号を出力するまでの時間、前記光量制限手段による光量制御を停止するように制御する。
請求項5記載の画像形成装置は、光源から出力された光ビームを回転多面鏡によって偏向して像保持体を露光走査する露光手段と、前記光源から出力される光ビームの光量制御を行う光量制御手段と、前記光源から出力された光ビームを受光し、前記受光結果に基づいて前記露光手段へ走査開始の信号を出力する走査開始信号出力手段と、前記走査開始信号出力手段へ入射させるための光ビームを出力する期間を制御する走査期間制御手段と、 前記走査期間制御手段により前記光ビームを出力する期間を変更する場合に、前記光量制御手段が光量制御を開始した後、少なくとも前記走査開始信号出力手段によって前記露光手段へ走査開始の信号を出力して次の走査開始の信号を出力するまでの時間が経過してから、前記光ビームを出力するように制御する点灯制御手段と、を備えている。
請求項1から請求項4記載の発明によれば、主走査の開始タイミングを検知するための光ビームを入射させるタイミングを切り替える際に光量制御を一時停止し、光量制御の誤動作を防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、主走査の開始タイミングを検知するための光ビームを入射させるタイミングを切り替える際に光量制御のタイミングを遅らせて、光量制御の誤動作を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す。
図2に示されるように、画像形成装置10には転写ベルト12の長手方向に沿ってドラム状の感光体14が複数配設されている。本実施の形態に係る画像形成装置10は、カラー画像を対象画像としているため、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に対応する感光体14が配設されている。なお、感光体や光走査装置等の各色に対応して配設されている部材については、それぞれを区別して説明する場合にのみ、符号の末尾にC、M、Y、Kのアルファベットを付して説明する。
感光体14の周囲には、図示しない帯電器、現像器、第1の転写器及びクリーナー等が配置されていると共に、対象画像に基づいて変調された光ビームを感光体14に照射する光走査装置16(詳細は後述)が配置されている。帯電器により一様に帯電された感光体14に光走査装置16から光ビームが照射されると、感光体14の表面には対象画像に対した潜像が形成される。
感光体14の表面に形成された潜像は、感光体14の周囲に配置された現像器によって各色毎のトナーで現像される。すなわち、感光体14の表面にはトナー像が形成される。なお、現像器にはそれぞれの感光体14C、14M、14Y、14Kに対応するシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナーがそれぞれ争点されている。
感光体14の表面に形成されたトナー像は、第1の転写器によって転写ベルト12に転写される。転写ベルト12は搬送ローラ18A、18B、及び第2の転写器20を構成する一方のローラ20Aによって所定方向(図1に示される矢印D方向)に回転可能とされている。この転写ベルト12には、それぞれの感光体14C、14M、14Y、14Kの表面に形成されたトナー像が順次転写される。すなわち、転写ベルト12には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナー像が重ねて転写される。なお、本実施の形態では、このように4色のトナー像が重ねて転写されたトナー像を最終トナー像と称する。
転写ベルト12に対するトナー像の転写終了時に感光体14の表面に残留したトナー像は図示しないクリーナーによって除去され、感光体14は図示しない除電ランプにより除電される。
転写ベルト12を基準として感光体14の配設位置に対向する位置には、第2の転写器20が配設されている。この第2の転写器20は、対向する2つのローラ20A、20Bによって構成されている。第2の転写器20は、転写ベルト12に転写された最終トナー像を図示しない用紙トレイから排出されて図1に示される矢印E方向に搬送される用紙22に転写する。最終トナー像が転写された用紙22は、図示しない定着器によって定着される。これにより、用紙22に所望の画像が形成される。
また、感光体14の配設位置よりも転写ベルト12の搬送方向下流側には、転写ベルト12の幅方向に沿って画像位置検出センサ24A、24B、24Cが配設されている。なお、転写ベルト12の幅方向に沿った領域が感光体14における画像走査可能領域に対応している。画像位置検出センサ24A、24B、24Cは、転写ベルト12に転写された最終トナー像の位置を検出する。
図2は、光走査装置16の詳細構成を示す。図2に示されるように、光走査装置16には、光源としてLD100と、LD100から射出された光ビームを反射して、各々対応する感光体14に光ビームを照射するポリゴンミラー116とを備えている。なお、LD100は、単一の発光点を持つものでもよい。本実施の形態では、複数(以下では2つ)の発光点を有し、出力光量検出用のフォトダイオード(PD)が1つであるモノレシック型のLDを用いている。
LD100は、点灯制御部202(詳細は後述)によって、その駆動、すなわち光ビームの射出が制御される。LD100から射出された光ビームの進行方向下流側には、コリメータレンズ102、スリット104が順に配設されている。LD100から射出された光ビームは、コリメータレンズ102によって拡散光線から平行光線に変換され、スリット104によって整形される。スリット104を通過した光ビームは、順に、エキスパンダレンズ106、反射ミラー108、シリンダレンズ110、反射ミラー112、第1レンズ114A及び第2レンズ114Bから構成されるfθレンズ114を介して、ポリゴンミラー116へ入射される。
ポリゴンミラー116は、側面に複数の反射面116Aが設けられた正多角形状(本実施の形態では正12角形)に形成されており、入射された光ビームはこの反射面116Aに収束する。また、ポリゴンミラー116は、所定速度で回転制御されるポリゴンモータ150(図3参照:後述)に軸着されており、このポリゴンモータ150の回転によって、回転軸118を中心に矢印F方向に所定速度で回転する。
各反射面116Aへの光ビームの入射角は、ポリゴンモータ150の回転によりポリゴンミラー116が回転されることによって、連続的に変化し、偏向される。これにより、感光体14の軸線方向に走査して、光ビームが感光体14に照射される。
なお、ポリゴンミラー116に入射される光ビームの走査方向のビーム幅は、反射面116Aの大きさより十分大きくなっており(所謂オーバーフィルド型)、ポリゴンミラー116は入射される光ビームを切り取るようにスキャンする。
ポリゴンミラー116により反射された光ビームは、再びfθレンズ114を透過し、シリンダミラー120によって反射されて感光体14へと案内される。ポリゴンミラー116により反射された光ビームは、fθレンズ114によって、感光体14に光ビームを照射するときの走査速度が等速度に変換されるとともに、主走査方向について感光体14の周面上に結像される。また、シリンダミラー120によって、副走査方向についても感光体14の周面上に結像される。
また、fθレンズ114とシリンダミラー120の間で、且つ感光体14の走査開始位置に進行する光ビームの経路上には、反射ミラー122が配置されている。反射ミラー122により感光体14の走査開始位置に進行する光ビームが反射される。
反射ミラー122による光ビームの反射方向で、且つ反射ミラー122に対して感光体14と略同等の位置には、フォトダイオード等の光検出センサからなるSOSセンサ124が配置されている。SOSセンサ124には、光ビームが感光体14をその軸線方向に走査するごとに、走査開始位置に進行する光ビームが入射される。
すなわち、SOSセンサ124では、光ビームによって感光体14を走査するときの走査開始タイミングを検出することができる。SOSセンサ124からは、検出した走査開始タイミングを示すSOS信号が出力される。このSOS信号は、ポリゴンモータ150の駆動制御等に用いられる。以下、ポリゴンモータ150の駆動制御について説明する。図3は、ポリゴンモータ150の制御ブロック図を示す。
ポリゴンモータ150には、ポリゴンモータの回転数を検出するFGセンサ152が配設され、ポリゴンモータ150の回転速度に同期したパルス信号(FG信号)が生成される。FGセンサ152により生成されたFG信号は、セレクタ154へ入力される。また、このセレクタ154には、SOSセンサ124から検出するSOS信号も入力される。
セレクタ154は、PLL制御回路156に接続されており、比較クロックとして、選択的にFG信号又はSOS信号をPLL制御回路へ送出する。なお、セレクタ154によるFG信号/SOS信号の選択は、CPU(図示省略)の指示によって、補正制御部200からクロック変更手段158を介して入力される選択指示信号FGSELに基づいて行われる。すなわち、セレクタ154では、選択指示信号FGSELがH(High)レベルの場合はFG信号を選択し、L(Low)レベルの場合はSOS信号を選択する。
具体的には、セレクタ154は、画像形成処理の実行指示が入力される前、すなわち画像形成装置が画像形成状態になる前は、比較クロックとしてFG信号を選択してPLL制御回路156へ送出するように制御される。また、画像形成処理の実効指示が入力されたら、すなわち画像形成装置が画像形成状態に移行したら、比較クロックとしてSOS信号を選択して、PLL制御回路156へ送出するように制御される。
このPLL制御回路156は、基準クロック発生部160と接続されており、基準クロック発生部160で生成された基準クロックが入力される。PLL制御回路156は、入力された基準クロックと比較クロックとが所定の位相差で位相ロック状態になるように、ポリゴンモータ150の駆動速度を制御するための速度制御信号を出力する。
PLL制御回路156から出力された速度制御信号は、ポリゴンモータ150の駆動を制御するモータ駆動回路162に入力される。モータ駆動回路162は、入力された速度制御信号に基づいて、ポリゴンモータ150の駆動を制御する。これにより、ポリゴンモータ150は、常に適正な回転速度かつ適正な位相で制御される。
すなわち、画像形成装置が画像形成状態になっていない時は、基準クロック発生部160から供給される基準クロックと、FGセンサ152からのFG信号との比較によるPLL制御によってポリゴンミラー116を一定速度で精度よく回転させる。また、画像形成装置が画像形成状態になった時は、基準クロック発生部160から供給される基準クロックと、SOSセンサ124からのSOS信号との比較によるPLL制御によってポリゴンミラー116を一定速度で精度よく回転させる。
ここで、基準クロック発生部160は、源発振クロック164によって生成された所定周波数f0のクロック信号を、クロック変更手段158を介して、基準クロック信号として、PLL制御回路156へ出力する。なお、源発振クロック164は各ポリゴンモータ150共通(各色共通)に設けられており、クロック変更手段158は各ポリゴンモータ150毎(各色毎)に設けられている。
各クロック変更手段158では、必要に応じて、一時的に、基準クロックの周波数をf0からf1に変更することができる。なお、クロック変更手段158による基準クロックの周波数変更は、補正制御部200からの変更指示信号に基づいて行われる。
基準クロックの周波数f1が変更されると、PLL制御回路156では、変更された基準クロックの周波数に基づいて、ポリゴンモータ150の回転速度を制御する。その後、基準クロックの周波数が元の周波数f0に戻されると、ポリゴンモータ150は元の回転速度に戻るが、その回転位相、すなわちポリゴンミラーの面位置は、基準周波数を変更しなかった場合に対してずれることになる。このように、各色のポリゴンミラーの面位置(位相)を共通の源発振クロック164から生成した基準クロックで制御することで、各色のポリゴンミラーの移送を相対的に制御することが可能になる。
また、図4は、光走査装置16に備えられたLD100の点灯を制御する点灯制御部202の詳細構成を示す。図4に示されるように点灯制御部202は、FIFO(first in first out)20、スクリーンジェネレータ(SG)232、画像タイミング生成部234、SOS前点灯タイミング生成部236、APCタイミング生成部238、APC出力制御部250等を含んで構成されている。また、点灯制御部202は、バス(図示省略)を介して画像形成装置10における各種処理を司るCPUと接続されており、CPUにより設定された各種の設定データ、SOSセンサ124によって取得されたSOS信号が入力される。
FIFO230には、画像処理部(図示省略)から出力される画像データが、出力タイミングを制御するために一旦記憶される。画像タイミング生成部234は、CPUによって設定される画像の主走査方向の位置に応じた読み出し許可信号となるLS信号をFIFO230に出力する。これにより、FIFO230はLS信号が入力された場合にSG232に画像データを出力する。
SG232には、画像クロック制御回路210から画像クロックが入力される。画像クロック制御回路210は、SOS124からのSOS信号に同期して、画像クロックを発生させる。SG232では、多ビットの画像データをLD100の特性に合わせた変調信号に変換し、画像クロックに従ってOR回路240に出力する。
SOS前点灯タイミング生成部236は、CPUによって設定されるSOS前点灯タイミングデータに応じて、SOS前点灯信号を生成する。すなわち、SOS信号からSOS前点灯タイミングデータで設定された時間経過後に、SOS前点灯信号が出力される。生成されたSOS前点灯信号はOR回路240に出力される。
APCタイミング生成部238は、光ビームの光量制御を実行するためのAPC信号を生成する。生成されたAPC信号はAPC出力制御部250を介してOR回路240に出力される。APC出力制御部250は、CPUによって設定されるAPCモードの切替データに応じてAPC信号の出力のオン/オフの制御を行う。すなわち、APC出力制御部250は、APCタイミング生成部238から出力されたAPC信号をLD駆動部242、OR回路240に出力する/出力しないを設定する。
OR回路240は、画像データ、SOS前点灯信号、APC信号の何れかが入力された場合に、LD点灯データをLD駆動部242に出力する。LD駆動部242は、このLD点灯データに基づいて、LD100の点灯を制御する。
すなわち、画像データが入力された場合には、感光体14に対して画像を走査するためにLD100を点灯する。また、SOS前点灯信号が入力された場合には、SOS信号出力タイミング直前にLD100を強制点灯する。さらに、APC信号が入力されたばあいには、光ビームの光量制御を実行するためにLD100を強制点灯する。なお、複数の発光点をもつLDを使用するときは、発光点毎に、図4の点灯制御部を備えるようにすればよい。
SOSセンサ124、光量検知部254、フィードバック回路256は光走査装置16に備わっている。SOSセンサ124は、光ビームを反射ミラーによって導き、SOS信号を取得する。光量検知部(MPD:Monitoring Photo Diode)254は、入射した光ビームを電流信号に変換し、さらに電圧に変換してフィードバック回路256に出力する。フィードバック回路256は、光量検知部254より出力された電圧値と外部から取得した基準電圧値とを比較し、比較結果をLD駆動部242に出力する。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用の流れを説明する。画像形成装置10は、画像形成処理を行っていないときは、SOSの失敗信号を検知しているが、画像形成処理の実行指示が入力されると、画像形成装置10では、画像処理が実行可能な状態、すなわち画像形成状態へ移行するために、CPUによって図5に示す制御ルーチンが実行される。
ステップ300では、点灯制御部202が、FAIL検知を停止する。具体的には、SOS_FAIL信号およびnM_READY信号の検知を停止する。SOS_FAIL信号はSOSの失敗を示す信号である。また、nM_READY信号はポリゴンモータ150が正しく回転しているか否かをチェックする信号であり、PLL制御回路156により出力される。
ステップ302では、APC出力制御部250が、APCST_N信号をインアクティブにする。これはFPGA(Field Programmable Gate Array)レジスタで設定する。これにより、APCタイミング生成部238により出力されたAPCST_N信号は、LD駆動部242、OR回路240には出力されなくなる。
ステップ304では、FPGAレジスタにAPCST_N信号が設定されるまで1ms待機する。
ステップ306では、APCタイミング生成部238がレジスタのRARC_EN_AP信号の設定を変更して、光量制御が開始するタイミングを早める。また、SOS前点灯タイミング生成部238がレジスタのRARC_EN_NPの設定を変更して、SOSサーチが開始するタイミングを早め、SOSサーチ時間を長く取る。この結果、点灯制御部202の設定が、画像形成状態に移行するまでの過渡的な状態であるMiddleAPC状態となる。これらの設定はVECKYレジスタ(ASIC:Application Specific Integrated Circuitの総称)で行う。
ステップ308では、VECKYレジスタが設定されるまで1ms待機する。
ステップ310では、APCタイミング生成部238が、APCST_N信号をアクティブにする。これはFPGAレジスタで設定する。これにより、APCタイミング生成部238により出力されたAPCST_N信号が、LD駆動部242、OR回路240に出力されるようになる。
ステップ312では、ポリゴンモータ150の回転制御に用いる比較クロックをFG信号からSOS信号に切り替える。これはクロック変更手段158が出力するFGSEL信号に基づいて行われる。FGSEL信号は、PLL制御回路156が基準クロックとして比較する信号をFG信号とするかSOS信号とするかを選択する選択指示信号であり、FGSEL=“L”のときは、PLL制御回路156はSOS信号と基準クロックとを比較する。
ステップ314では、比較クロックをFG信号からSOS信号に切り替えたことに伴うポリゴンモータ150の回転変動が収束するまで待機する。本実施の形態では、ポリゴンモータの回転変動が収束するのに要する時間を1s(秒)に設定している。
ステップ316では、APCタイミング生成部238が、APCST_N信号をインアクティブにする。これはFPGAレジスタで設定する。これにより、APCタイミング生成部238により出力されたAPCST_N信号が、LD駆動部242、OR回路240に出力されなくなる。
ステップ318では、FPGAレジスタにAPCST_N信号が設定されるまで1ms待機する。
ステップ320では、APCタイミング生成部238がレジスタのRARC_EN_AP信号の設定を変更して、光量制御が開始するタイミングを遅らせる。また、SOS前点灯タイミング生成部238がレジスタのRARC_EN_NP信号の設定を変更して、SOSサーチが開始するタイミングを早め、SOSサーチ時間を短くする。この結果、点灯制御部202の設定が、通常の画像処理時の状態であるRunAPC状態となる。これらの設定はVECKYレジスタで行う。
ステップ322では、VECKYレジスタが設定されるまで1ms待機する。
ステップ324では、APCタイミング生成部238が、APCST_N信号をアクティブにする。これはFPGAレジスタで設定する。これにより、APCタイミング生成部238により出力されたAPCST_N信号が、LD駆動部242、OR回路240に出力されるようになる。
ステップ326では、点灯制御部202が、ステップ300で停止したFAIL検知を開始して、画像処理開始のための起動動作が完了する。
図6は、本実施の形態のタイミングチャートを示す。図6に示すように、APC点灯制御信号を止めている間に、SOSサーチ点灯のタイミングを変更してAPCのモードを切り替える。
本実施の形態に係る画像形成処理10は、上述のように作用することにより、APCのモードがRunAPCとMiddleAPCとの間で切り替わる際に、APCとSOSサーチとが同時に行われることを防止する。
図7は、本実施の形態によってAPCとSOSサーチとが同時に行われなくなることを示すタイミングチャートである。図7(A)はRunAPC状態、図7(B)はMiddleAPCに切り替える際の状態、図7(C)はMiddleAPCに切り替わった状態を示す。
図7(A)のRunAPC状態では、APCスタートイネーブル信号であるAPCST信号が“L”のときにAPCを実行する。
図7(B)では、APCST信号の出力を停止する。RunAPCからMiddleAPCに切り替える際、APCST信号を“H”とすることにより、APCの実行を停止する。この結果SOSサーチが開始しても、APCとSOSサーチ点灯がバッティングすることはなくなる。
このように、本実施の形態では、APCのモードを変更する際にAPCを一時停止することにより、APCとSOSサーチが同時に行われないように制御する。APCを一時停止する方法としては、APCのスタートイネーブル信号であるAPCST信号の出力を少なくとも1回停止する方法、あるいは少なくともSOSサーチを行ってから次のSOSサーチを行うまでの時間(SOS周期)だけAPCを停止する方法が考えられる。
また、もう一つの実施の形態として、APCのモードを変更する際に、APC開始のタイミングとSOSサーチ点灯開始のタイミングとを少なくともSOS周期だけ時間をずらして実施することにより、APCとSOSサーチとが同時に行われることを防止してもよい。
図8は、もう一つの実施の形態によってAPCとSOSサーチとが同時に行われなくなることを示すタイミングチャートである。図8(A)はRunAPC状態、図8(B)はAPCの開始タイミングを変更した状態、図8(C)はSOSサーチ点灯の開始タイミングを変更した状態、図8(D)はMiddleAPCに切り替わった状態を示す。
図8(A)のRunAPC状態では、図7(A)の場合と同様に、APCスタートイネーブル信号であるAPCST信号が“L”のときにAPCを実行する。
図8(B)では、APCST信号が切り替わる際に、まず、APC開始タイミングだけを先に変更させるようにRAPC_EN_AP信号を変更し、SOSサーチ点灯はそのままのタイミングで点灯させる。
図8(C)では、SOSサーチ点灯をSOS周期分遅くするようにRAPC_EN_NP信号を変更する。すなわち、APCの開始タイミングが変更された時にSOSサーチサーチ点灯の開始タイミングを変更するのではなく、SOS周期分の時間が経過した後に変更する。この結果SOSサーチが開始しても、APCとSOSサーチ点灯がバッティングすることはなくなる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能である。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 光走査装置の詳細構成図である。 ポリゴンモータの制御ブロック図である。 点灯制御部のブロック図である。 画像形成状態へ移行するときに実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。 APCのモードを切り替える際にAPCを停止することを示すタイミングチャートである。 APCとSOSサーチがバッティングしないことを示すタイミングチャート(その1)である。 APCとSOSサーチがバッティングしないことを示すタイミングチャート(その2)である。 従来技術におけるRunAPCからMiddleAPCへの切替の問題を示すタイミングチャートである。 従来技術におけるMiddleAPCからRunAPCへの切替の問題を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 画像形成装置
14 感光体(像保持体)
16 光走査装置
100 レーザダイオード
116 ポリゴンミラー
150 ポリゴンモータ
202 点灯制御部
236 SOS前点灯タイミング生成部
238 APCタイミング生成部
250 APC出力制御部

Claims (5)

  1. 光源から出力された光ビームを回転多面鏡によって偏向して像保持体を露光走査する露光手段と、
    前記光源から出力される光ビームの光量制御を行う光量制御手段と、
    前記光源から出力された光ビームを受光し、前記受光結果に基づいて前記露光手段へ走査開始の信号を出力する走査開始信号出力手段と、
    前記走査開始信号出力手段へ入射させるための前記光ビームを出力する期間を制御する走査期間制御手段と、
    前記走査期間制御手段により前記光ビームを出力する期間を変更する場合に、前記光量制御手段による前記光量制御を停止するように制御する点灯制御手段と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記回転多面鏡の回転数を検出する第1の回転数検出手段と、
    前記偏向された光ビームを受光して前記回転多面鏡の回転数を検出する第2の回転数検出手段と、
    前記第1の回転数検出手段及び第2の回転数検出手段による検出結果のうち何れか一方の検出結果に基づいて前記回転多面鏡の回転数を切り替えるように制御する回転制御手段と、を更に備え、
    前記走査期間制御手段は、前記回転制御手段の制御に用いる検出結果に基づく前記回転多面鏡の回転数の切り替えに応じて、前記光ビームの出力期間を変更するように制御する請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記光源から出力される光ビームの光量制御の開始信号を発信する光量制御開始信号発信手段を更に備え、
    前記光量制御手段は、前記光量制御開始信号発信手段の発する開始信号を受信すると前記光量制御を行い、
    前記点灯制御手段は、前記光量制御開始信号発信手段による前記開始信号の発信を少なくとも1回停止するように制御する請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記点灯制御手段は、少なくとも前記走査開始信号出力手段によって前記露光手段へ走査開始の信号を出力して次の走査開始の信号を出力するまでの時間、前記光量制限手段による光量制御を停止するように制御する請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
  5. 光源から出力された光ビームを回転多面鏡によって偏向して像保持体を露光走査する露光手段と、
    前記光源から出力される光ビームの光量制御を行う光量制御手段と、
    前記光源から出力された光ビームを受光し、前記受光結果に基づいて前記露光手段へ走査開始の信号を出力する走査開始信号出力手段と、
    前記走査開始信号出力手段へ入射させるための光ビームを出力する期間を制御する走査期間制御手段と、
    前記走査期間制御手段により前記光ビームを出力する期間を変更する場合に、前記光量制御手段が光量制御を開始した後、少なくとも前記走査開始信号出力手段によって前記露光手段へ走査開始の信号を出力して次の走査開始の信号を出力するまでの時間が経過してから、前記光ビームを出力するように制御する点灯制御手段と、
    を備えた画像形成装置。
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