JP2010002748A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、硬度の高い樹脂からなる中間転写ベルトを用いても転写中抜けやかぶり等の転写不良を防止できる画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】中間転写ベルト12は、最外周層2が樹脂層であり、かつその硬度(JIS6253 デューロメータA)が50〜150Hsであり、前記トナーは表面に外添剤を含み、該外添剤の一次粒子が凝集した凝集体の平均粒径が50〜300nm、前記凝集体の密度が50〜150個/μmである
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリそれらの複合機などの画像形成装置に関し、特に中間転写ベルトを用いた画像形成装置に関する。
従来、カラー画像形成装置として、感光体上に複数のカラー画像を順次形成する1ドラム色重ね方式が検討されてきた。この方式では、感光体上に正確にトナーを重ねることで色ズレの少ないカラー画像形成が可能で、カラーの高画質化に対応する技術として注目されてきた。
一方で、近年、トナーの色に対応した複数の感光体を用いて、転写部材の送りに同期させてカラー画像を形成し転写部材上で色重ねを行うタンデム方式が注目されてきている。この方式では、高画質であるとともに高速性に優れているとの利点がある。
中間転写ベルト(転写部材)を使用したカラー画像形成装置においては、従来、中間転写ベルトとしてゴムベルトが使用されてきたが、ゴムベルトに比べて低コストでかつ長寿命である点から樹脂ベルトが注目されている。しかし、樹脂ベルトの表面は固いため転写時に中抜けが発生しやすく、また硬度を下げると耐久性が低下するという問題がある。
特許文献1には、中間転写ベルトにテトロン(登録商標)等の樹脂からなるベルトを用いた画像形成装置において、外添剤として特定の平均一次粒子径をもつチタン、アルミニウム等の金属の酸化物微粒子およびシリカ微粒子を有するトナーを使用し、かぶりや再転写現象のない画像が得られることが記載されている。
特開2001−318487号公報
しかしながら、硬度の高い樹脂からなる中間転写ベルトを用いた場合、特許文献1のように、トナー表面上の外添剤の粒子径を規定しただけでは中抜けが発生するという問題がある。
本発明の課題は、中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、硬度の高い樹脂からなる中間転写ベルトを用いても転写中抜けやかぶり等の転写不良を防止できる画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するための画像形成装置は、以下の構成を有する。
(1)感光体を有する複数の画像形成部と、複数の前記感光体上に形成されたトナー像が転写され一時的に保持される中間転写ベルトと、該中間転写ベルトに形成された前記感光体上のトナー像を転写材に転写する転写部とを備え、前記画像形成部を前記中間転写ベルトの搬送方向に沿って配設した画像形成装置であって、前記中間転写ベルトは、最外周層が樹脂層であり、かつその硬度(JIS6253 デューロメータA)が50〜150Hsであり、前記トナーは表面に外添剤を含み、該外添剤の一次粒子の凝集体の平均粒径が50〜300nm、前記凝集体の密度が50〜150個/μmであることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記樹脂はフッ素樹脂であることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記外添剤はシリカ、酸化チタン、アルミナ、マグネタイトおよびチタン酸ストロンチウムの群から選ばれる1種であることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
本発明によれば、中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、中間転写ベルトに特定の硬度を有する樹脂ベルトを用い、トナー表面に特定の平均粒径および密度を有する外添剤を添加するので、硬度の高いベルトであってもトナーがベルトに強く付着するのを抑制できる。その結果、転写中抜けやかぶり等の転写不良を防止することができる。
(画像形成装置)

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は、本発明の画像形成装置の一実施形態を示すタンデム式カラー画像形成装置の概略構成を示す図である。図1において、一対の駆動および被動ローラ10、10に、中間転写体である本発明の中間転写ベルト12が張架されており、この中間転写ベルト12上には、該中間転写ベルト12に接触するようにして4つの画像形成部が前記中間転写ベルト12の搬送方向に配列されている。前記画像形成部はそれぞれ、感光体ドラム14a,b,c,dと、その周囲にスコロトロン等の帯電器20a,b,c,d、画像露光用の光学系21a,b,c,d、現像器22a,b,c,d、クリーニング装置23a,b,c,d、および除電器24a,b,c,dが配置された構成をなす。さらに、中間転写ベルト12を間に挟んで、一次転写ローラ25a,b,c,dが配置されている。
各感光体ドラム14a,b,c,dの周囲に配置されている現像器22a,b,c,dには、それぞれ、マゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、黒トナーが充填されており、それぞれ、公知の電子写真法により、マゼンタ、シアン、イエロー、黒のトナー像が形成されるようになっている。即ち、各感光体ドラム14a,b,c,dは、帯電器20a,b,c,dにより所定極性に一様に帯電され、さらに所定の画像情報に基づいて光学系21a,b,c,dにより光照射され(画像露光)、光照射部の電位が低下することによって静電潜像が形成される。このようにして形成された静電潜像は、所定の現像バイアス下に現像器22a,b,c,dによって供給される各色のトナーが静電潜像部(電位低下部分)に付着し、各色のトナー像が形成される。各感光体ドラム14a,b,c,dに形成された各色のトナー像は、それぞれ、一次転写ローラ25に一次転写バイアス電位(トナーの帯電極性とは逆極性)を印加することにより、図1において矢印方向に駆動する中間転写体である転写ベルト12上に、順次、一次転写されて色重ねされ、フルカラートナー像が形成されることとなる。感光体ドラム14a,b,c,dから転写ベルト12上にトナー像が一次転写された後は、クリーニング装置23a,b,c,dによって該ドラム表面14a,b,c,dに残存するトナーが除去され、さらに除電器24a,b,c,dによって除電され、各感光体ドラム14a,b,c,dでの画像形成工程が終了し、次の画像形成工程が行われることとなる。
中間転写ベルト12は、二次転写ローラ30とバックアップローラ31のローラ対に挟持されており、中間転写ベルト12の移動方向の下流側には、クリーニングブラシ32が当接されている。即ち、二次転写ローラ30とバックアップローラ31との間に紙等の転写材35が供給され、二次転写ローラ30にトナー像と逆極性の二次転写バイアス電位を印加することにより、中間転写ベルト12上に形成されたフルカラーのトナー像が転写材35上に二次転写されることになる。二次転写後、クリーニングブラシ32によって中間転写ベルト12上に残存するトナーがクリーニングされ、次の画像形成が行われる。また、フルカラーのトナー像が形成された転写材35は、定着装置36に導入され、熱および圧力によってフルカラートナー像が転写材35の表面に定着されて装置外に排出される。
なお、上述した画像形成装置において、一次転写ローラ25a,b,c,dおよび二次転写ローラ30は、例えば発泡エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などの導電性ゴムから形成されている。また、クリーニングブラシ32の代わりに、クリーニングブレードやクリーニングローラを使用することも可能である。
(中間転写ベルト)
本発明の中間転写ベルト12は、図2に示すように、基材の弾性ベルト1と、その表面に設けられた樹脂を含有した最外周層(表面層)2とを有しており、さらに、弾性ベルト1の裏面には、補強用樹脂層3が設けられている。
弾性ベルト1は、各種ゴムまたは樹脂等から形成される。各種ゴムとしては、例えばクロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM、アクリルゴムなどが挙げられる。また樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
弾性ベルト1は、通常、カーボンブラックや各種金属粉などの導電剤粒子の配合により、その体積抵抗値は、108.5〜1011.5Ω・cm、特に10〜1011Ω・cmの範囲に調整されている。この体積抵抗値が1011.5Ω・cmを超えると、所定の転写バイアス電圧印加による一次転写あるいは二次転写性が損なわれるおそれがある。また、108.5Ω・cm未満の場合には、この中間転写ベルト12の表面抵抗値にバラツキを生じやすくなり、転写ムラ等を発生し、画像不良を生じやすくなる。
弾性ベルト1の厚みは300〜600μmの範囲にあることが好ましい。この厚みが600μmを超えると、ローラ10、10によるベルト12の駆動によって後述する表面層2に発生する曲げ応力が大きくなり、クラックを発生し易くなる。また、この厚みが300μm未満であると、耐久性の低下や表面抵抗のバラツキを生じ易くなる。
表面層2は、その硬度が50〜150Hsの範囲にあることがベルトの耐久性およびトナーの転写性に優れる。硬度が50Hs未満であると、ベルトの耐久性が悪くなり、150Hsを超えると、転写中抜けが発生しやすくなる。ここで、本発明における硬度は、JIS K 6253(1997)に準拠した硬度を指す。
また、表面層2の体積抵抗値は1012〜1013Ω・cmの範囲にあることが表面抵抗のバラツキを抑制し、且つ一次転写ローラ15や二次転写ローラ30を用いての転写を効果的に行う上で好適である。
さらに、表面層2の厚みは、3〜8μmの範囲にあることが好ましい。この厚みが8μmを超えると、曲げ応力が大きくなってクラックを発生しやすくなるおそれがあり、また3μmよりも薄いと、表面層2自体の耐久性も損なわれてしまうおそれがある。
表面層2を形成する樹脂としては、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。中でもフッ素樹脂が好適である。フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、などを例示することができる。これらの中でも離型性、低摩擦係数の点でポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が最も好適である。
このような表面層2を形成することにより、耐久性が向上し、しかも中間転写ベルト12の表面へのトナー付着を抑制し、クリーニング性を高めることができる。
表面層2は、上記のフッ素樹脂単独で形成されていてもよいが、フッ素樹脂は成膜性に劣るため、通常は、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂などポリウレタン樹脂などの熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂をバインダーとし、フッ素樹脂をこのようなバインダー中に分散させることにより、表面層2を形成することが好ましい。この場合、所望の低摩擦係数や離型性を確保するため、フッ素樹脂の含有量は5重量%以上とすることが好ましい。また、このような表面層2は、例えばバインダー樹脂とフッ素樹脂とを適当な溶剤中に溶解または分散させ、これを塗布し、焼き付けを行うことにより形成することができる。
弾性ベルト1は、その裏面には補強用樹脂層3を形成することが好ましい。かかる補強層3を設けることにより、弾性ベルト1の伸縮による転写ズレなどを有効に防止することができる。この補強用樹脂層3も、転写を有効に行うために、弾性ベルト1と同様、108.5〜1011.5Ω・cm、特に10〜1011Ω・cmの体積抵抗を有しているのがよく、さらに、その厚みは、80〜100μmの範囲にあるのがよい。
なお、この補強用樹脂層3は中間転写ベルト12の強度を保つために設けられる樹脂層であって、ポリイミド樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂素材を使用することができる。この補強用樹脂層3の体積抵抗値は必要によりカーボンなどの導電性素材を樹脂中に添加することで調整ができる。
(外添剤)
本発明の外添剤は、平均粒径が50〜300nmであり、トナーの表面における密度が50〜150個/μmである。外添剤の平均粒径が50nm未満であると、比表面積の大きい粒径の小さな粒子による帯電付与性が高まり、トナーと中間転写ベルト12表面の樹脂層2との静電気的な付着力を低減できないので中抜けやかぶりが発生し、300nmを超えると、逆に帯電付与性が低くなるため静電気的な付着力が小さくなるので、トナー表面からの脱落が発生し、結果として画像濃度低下やかぶりの問題が発生する。また、トナーの表面における外添剤の密度が50個/μm未満であると、流動性が悪くなり、中間転写ベルト12表面の樹脂層2との付着力を低減できず、中抜けやかぶりが発生し、150個/μmを超えると、流動性が高まるので付着力が小さくなり、画像濃度が低下しかぶりが発生しやすくなる。
なお、前記平均粒径は、トナー粒子表面上において外添剤の一次粒子が凝集してできた凝集体の平均粒径をいい、前記密度は前記凝集体の個数密度をいう。
前記外添剤として、シリカ、酸化チタン、アルミナ、マグネタイトおよびチタン酸ストロンチウムの微粉末が挙げられ、これら1種または2種以上を併用することができる。また、トナーの帯電制御性や流動性などを調整するために、本発明の外添剤の他に酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機微粉末が挙げられる。また、ポリメチルメタクリレート等の有機微粉末;ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を併用することができる。前記外添剤の添加量は、トナー粒子当たり0.1〜5.0質量%の範囲が好ましい。当該外添剤とトナー粒子との混合は、例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、ターブラミキサー、ハイブリタイザー等を用いて行うことができる。
また、本発明の外添剤を含めた無機微粉末の表面は、未処理であっても良く、また必要に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシランカップリング剤、アミノシラン、シリコーンオイル、またはチタネートカップリング剤により表面処理されていても良い。
これら表面処理剤の使用量は、外添剤100重量部に対して、0.05〜20重量部が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、オルガノアルコキシシラン(例えば、メトキシトリメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、トリメトキシメチルシラン、エトキシトリメチルシラン等);オルガノクロルシラン(例えば、トリクロルメチルシラン、ジクロルジメチルシラン、クロルトリメチルシラン、トリクロルエチルシラン、ジクロルジエチルシラン、クロルトリエチルシラン、トリクロルフェニルシラン等);オルガノシラザン(例えば、トリエチルシラザン、トリプロピルシラザン、トリフェニルシラザン等);オルガノジシラザン(例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン等);その他オルガノシラン等が挙げられる。これらは単独で使用しても、あるいは2種以上を併用してもよい。上記のシランカップリング剤の中でも、オルガノクロルシラン、オルガノシラザン、オルガノジシラザンが好適に使用される。
アミノシランとしては、例えば、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。上記のアミノシランの中でも、3−アミノプロピルトリメトキシシランが好適に使用される。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上を併用してもよい。必要に応じて、架橋剤や熱処理により、上記のシリコーンオイルを硬化させてもよい。上記のシリコーンオイルの中でも、ジメチルシリコーンオイルが好適に使用される。
チタネートカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリクルミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等が挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上を併用してもよい。上記のチタネートカップリング剤の中でも、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートが好適に使用される。
(トナー)
本発明で用いられるトナーは、所定量の結着樹脂に、所定量の着色剤と、必要に応じてワックス、電荷抑制剤等の添加剤とを添加し、それをヘンシェルミキサーなどの混合装置で攪拌混合して得ることができる。前記攪拌混合して得られる混合物を二軸押出機などで溶融混練し、冷却後、ハンマーミルやジェットミルなどの粉砕機で粉砕する。次に、風力分級機などの分級機を用いて、分級した後、所定の大きさの粒径のトナー粒子を得る。
得られたトナーに対して、本発明の外添剤を添加し、必要に応じて外添剤の表面処理剤を外添し、ヘンシェルミキサー等の混合装置で撹拌混合してトナーを得る。
トナー粒子は上記した粉砕法の他に、従来公知の重合法などのケミカル製法によっても得ることができる。
トナー粒子は、体積基準の中心粒径が4〜12μmであるのが好ましく、特に6〜10μmであるのがより好ましい。
(結着樹脂)
結着樹脂としては、その種類は特に制限されるものではなく、例えばポリスチレン系樹脂、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、塩素化ポリスチレン、ホリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどを挙げることができる。特にポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル系樹脂が好ましい。このうちポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル系重合体としては、スチレンの単独重合体や、当該スチレンと他の単量体との共重合体を挙げることができる。
具体的には、ポリスチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、あるいは2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させることもできる。
ポリスチレン系樹脂は、2つの質量平均分子量ピーク(低分子量ピークと高分子量ピーク)を有しているのが好ましい。具体的には、低分子量ピークが3,000〜20,000の範囲内であり、高分子量ピークが300,000〜1,500,000の範囲内であり、質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が10以上であるのが好ましい。質量平均分子量ピークがこのような範囲内にあれば、トナーを容易に定着させることができ、また耐オフセット性を向上させることもできる。なお、結着樹脂の質量平均分子量および数平均分子量は、分子量測定装置(GPC)を用いて、カラムからの溶出時間を測定し、標準ポリスチレン樹脂を用いて予め作成しておいた検量線と照らし合わせることにより求めることができる。
ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものが使用できる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。
2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。
ポリエステル系樹脂の高化式フローテスターで測定した軟化点は、好ましくは110〜150℃、より好ましくは120〜140℃であるのがよい。
また、結着樹脂は、定着性が良好な観点から熱可塑性樹脂が好ましいが、ソックスレー抽出器を用いて測定される架橋部分量(ゲル量)が10質量%以下の値、好ましくは0.1〜10質量%の範囲内の値であれば、熱硬化性樹脂であってもよい。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、現像剤の保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナー母体の結着樹脂として、熱可塑性樹脂を100質量%使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは熱硬化性樹脂を一部使用することもできる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等を使用することができる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、結着樹脂としては、磁性粉の分散性を向上させるために、ヒドキロキシル(水酸)基、カルボキシル基、アミノ基およびグリシドキシ(エポキシ)基から選択される少なくとも一つの官能基を分子内に有する樹脂を使用するのが好ましい。これらの官能基を有しているか否かは、フーリエ変換赤外分光装置(FT−IR装置)を用いて確認することができ、さらに滴定法を用いて定量することができる。
結着樹脂のガラス転移点(Tg)は、55〜70℃の範囲内の値とするのが好ましい。結着樹脂のガラス転移点が55℃未満になると、得られたトナー同士が融着し、保存安定性が低下するおそれがある。一方、結着樹脂のガラス転移点が70℃を超えると、トナーの定着性が乏しくなるおそれがある。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
(着色剤)
着色剤としては、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック、マグネタイト、フェライト粉;黄色顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。
これらの着色剤は、磁性トナー以外の場合、結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部、特に2〜8質量部の範囲で使用するのが好ましい。磁性トナーでは、結着樹脂100質量部に対して、50〜200質量部の範囲で使用するのが好ましい。この場合の着色剤は磁性粉である。
本発明の現像剤には、本発明の効果を害しない範囲でその他の添加剤を添加しても構わない。このような添加剤としては、例えばワックス、電荷制御剤などが挙げられる。
(ワックス)
ワックスとしては、特に限定はなく、例えばカルナバワックス、サトウワックス、木ワックス等の植物性ワックス;蜜ワックス、昆虫ワックス、鯨ワックス、羊毛ワックスなどの動物性ワックス;エステルを側鎖に有するフィッシャートロプシュワックス(FTワックス)、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスなどが挙げられる。この中でも分散性の点から、カルナバワックスやエステルを側鎖に有すFTワックスやポリエチレンワックスを使用するのが好ましい。
また、ワックスは、示差走査熱量計による吸熱曲線における吸熱メインピークが70〜100℃の範囲にあるものが好ましい。吸熱メインピークが70℃未満にある場合、トナーブロッキングおよびホットオフセットが生じるおそれがあり、他方吸熱メインピークが100℃を超える場合、低温定着性が得られないおそれがある。
さらに、ワックスの添加量は結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部の範囲であるのが好ましい。ワックスの添加量が0.1質量部未満になると、充分なワックスの効果が得られにくくなるおそれがあり、添加量が20質量部を超えると、耐ブロッキング性が低下し、またトナー母体からの脱離が生じるおそれがある。
(電荷制御剤)
電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電特性を制御するためのもので、トナーの帯電極性に応じて正電荷制御用および/または負電荷制御用の電荷制御剤を用いる。このうち正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理された充填剤等を挙げることができる。
また負電荷制御用の電荷制御剤としては、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック(CI26150)、ボントロンS、スピロンブラック等の油溶性染料;スチレン−スチレンスルホン酸共重合体等の電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(たとえばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等を挙げることができる。電荷制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部であるのが好ましく、0.5〜8重量部であるのがさらに好ましい。
(オフセット防止剤)
オフセット防止剤は、トナーにオフセット防止効果を付与するために配合する。オフセット防止剤としては、脂肪族系炭化水素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス等を挙げることができる。中でも、重量平均分子量が1000〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリコーンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適当である。オフセット防止剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部であるのが好ましく、0.5〜8重量部であるのがさらに好ましい。その他、安定剤等の種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
(キャリア)
本発明に係るトナーを2成分現像剤として用いる場合、キャリアコア材としては特に限定はなく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性体金属およびそれらの合金、あるいは希土類を含有する合金類、ヘマタイト、マグネタイト、マンガン−亜鉛系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、リチウム系フェライトなどのソフトフェライト、銅−亜鉛系フェライト等の鉄系酸化物およびそれらの混合物等の磁性体材料を焼結およびアトマイズ等を行うことによって製造した磁性体粒子の表面を樹脂被覆したものを使用することができる。
上記で得られたキャリアコア材に対して、表面コート剤フッ素系結着樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
キャリアの粒子径は、一般に電子顕微鏡法による粒径で表して20〜200μm、特に30〜150μmのものが好ましい。またキャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に2.4〜3.0g/cmの範囲が好ましい。
前記トナーとキャリアからなる2成分現像剤中の、トナー濃度は1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。トナー濃度が1重量%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20重量%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあり好ましくない。
本発明のフルカラー現像剤は、前記4つの感光体ドラムが転写搬送ベルト(転写体)上に配列され、転写搬送ベルトの下側に設けられた転写ローラにトナーの帯電極性と逆極性のバイアス電圧を印加して、転写搬送ベルト上を搬送されてきた転写紙に、複数の感光体ドラム上に形成された各色のトナー像が、上流側の感光体ドラムから順に転写されるタンデム式(直接転写タンデム方式)のカラー画像形成装置にも好適に使用可能である。
また、本発明において使用できる感光体ドラムの材料は、特に限定されず、従来公知のものが使用できる。例えば、非晶質シリコン系感光体、有機系感光体、Se系感光体、ZnO感光体、CdS系感光体などの感光体が挙げられる。この中でも耐久性の観点からは非晶質シリコン感光体が好ましい。
以下、本発明に関し、実施例および比較例を挙げて、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(トナーの製造)
まず、本発明に用いる結着樹脂を次のようにして製造した。温度計、撹拌機、窒素導入管のついた反応器中にキシレン300質量部を入れ、窒素気流下で、スチレン845質量部、アクリル酸n-ブチル155質量部の混合モノマーとジ-tert-ブチルペルオキサイド(重合開始剤)8.5質量部とキシレン125質量部の混合溶液を用いて、170℃で3時間かけて滴下した。滴下後、170℃で1時間反応させ、重合を完了した。その後、脱溶剤して結着樹脂を得た。
磁性トナーは、上記で得られた結着樹脂49質量部に、磁性粉(796kA/m印加時に保持力5.0kA/m、飽和磁化82Am/kg、残留磁化11Am/kgであり、個数平均粒径0.25μmであるもの)45質量部、離型剤としてのワックス(サゾールワックスH1、サゾール社製)3質量部、正電荷制御剤として4級アンモニウム塩(ボントロンP-51、オリエント化学社製)3質量部を、ヘンシェルミキサーにて混合した後、2軸押出機にて溶融混練したのち冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕した。機械式粉砕機にてさらに微粉砕したものを気流式分級機により分級し、体積平均粒径8.0μmの磁性トナーを得た。
非磁性トナーは、ブラックトナーについて、上記で得られた結着樹脂80重量部、2-エチルヘキシルメタクリレート20重量部、カーボンブラック5重量部、低分子量ポリプロピレン3質量部、電荷制御剤(ボントロンS−34)2質量部、ジビニルベンゼン(架橋剤)1部の混合溶液をボールミルにて十分に分散させた。その後重合開始剤2,2-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を2重量部加え、それをイオン交換水400重量部に加え、更に懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム5重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部を加え、TKホモミキサ(特殊機化工業社製)を用いて、回転数5000rpmで45分間攪拌し、窒素雰囲気下、70℃、100rpmで10時間重合反応させた。その後、酸洗浄を行い、第三リン酸カルシウムを除去した体積平均粒径7.5μmのトナー母粒子分散液を得た。この分散液をろ過、洗浄、乾燥してトナー原粉を得た。得られた粒子の球形化度は0.975であった。
カラートナーについては、上記カーボンブラックに代えて、着色剤をToner Magenta E02 (クラリアントジャパン製)、Toner Cyan BG (クラリアントジャパン製)、Toner Yellow HG(クラリアントジャパン製)を用いることにより、マゼンタ、シアンおよびイエローのトナーをそれぞれ作製した。
なお、トナーの粒径を変える場合は、TKホモミキサにより回転数6000rpmで60分間攪拌するか、もしくは第三リン酸カルシウム5重量部を多くすることにより小粒径とすることができる。
外添剤としてシリカを用い、疎水性シリカを以下の方法で作製した。まず、日本アエロジル社製CA−200Hを、日本ニューマチック工業社製ジェットミルIDS−2型を用いて、該シリカを所望の比表面積になるように解砕・調整した。得られたシリカ100質量部を密閉型ヘンシェルに入れ、γ−アミノプロピルトリエトキシシランとジメチルシリコーンオイルの等量部を混合した疎水化処理剤20質量部をスプレーで上から均一に塗布し、さらに混合させながら110℃で2時間反応させ疎水化処理した。その後、副反応生成物を減圧除去し、200℃で1時間加熱し、所望のシリカを得た。
得られたトナー粒子100質量部に、得られた疎水性シリカ微粒子1.5質量部および酸化チタン微粒子0.7質量部を添加して、ヘンシェルミキサーにて6分間を基準混合とし、本発明の各色のトナーを得た。上記で得られたトナー表面のシリカの一次粒子の凝集体の平均粒子径は、表1に示すとおりである。なおシリカの一次粒子の凝集体の平均粒子径は、トナー粒子との混合攪拌時間を調整することで変化させることが可能であり、上記基準混合時間6分間で150nmに、混合時間を8分間に延長させた場合には、60nm(実施例4)、混合時間を4分間に短縮した場合には280nm(実施例5)であった。なお、比較例3は10分間、比較例4は3分間の混合時間で処理した。また、トナー粒子表面のシリカの密度は、シリカの添加量を調整することにより所望の密度とすることができる。
(シリカの平均粒径および密度測定)
シリカの平均粒径の測定は、SEM(走査電子顕微鏡:日本電子社製 JSM−880)により3万倍に拡大したトナー粒子表面の写真を撮影し、その拡大写真を必要に応じてさらに拡大して行い、シリカの一次粒子が凝集した凝集体について、任意の100個の凝集体について定規、ノギス等を用いて凝集体粒径を測定し、その個数平均を算出して得た。
トナー粒子表面のシリカの密度は、上記シリカの凝集体粒径の測定と同様に、SEMにより3万倍に拡大したトナー粒子表面の写真を撮影し、単位面積当たりのシリカの凝集体個数を測定した。
(中間転写ベルトの製造)
図2に示すような中間転写ベルト12を作製した。基材となる弾性ベルト1は、クロロプレンゴムを用いて、厚み400μm、体積抵抗値1×1010Ω・cmのベルトを作製した。その表面にPTFEをポリウレタンからなるバインダーを5質量%含有(基準含有量)した表面層2を4μmの厚さで形成した。さらに、弾性ベルト1の裏面には、補強用樹脂層3として1×1010Ω・cmの体積抵抗を有し、厚み80μmのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を設けた。
中間転写ベルト12の表面層2の硬度は、PTFE含有量を調整することにより表1に示す硬度を得た。このとき、実施例2の含有量は4重量%、実施例3の含有量は6重量%、比較例1の含有量は3重量%、そして比較例2の含有量は6.5重量%であった。本発明においては、表面層2の硬度は、JIS K 6253(1997)に準拠して、島津製作所製社製デュロメータタイプAを用いて測定した。また、測定には、シート状のサンプルを用いた。
(評価試験および評価方法)
前記作製したトナーのいずれかと前記作製した中間転写ベルトのいずれかとを京セラミタ社製プリンタ(FS5016改造機)に搭載・装着して、印字評価を行った。印字評価では、画像濃度、かぶりおよび中抜けを調べた。それらの結果を表1に示した。なお、本実施例では上記ブラックトナーについては磁性トナーを使用した。
評価方法および評価基準は、以下の通りである。
<画像濃度(ID)およびかぶり(FD)>
画像濃度およびかぶりは、常温常湿環境(20℃、65%RH)で初期時に画像評価パターンを印字して初期画像とした。ソリッド画像をマクベス反射濃度計(RD914)を用いて測定し、画像特性評価を行った。
画像濃度の評価基準は以下の通りである。すなわち、1.40以上を◎、1.40未満1.30以上を○、1.30未満1.20以上を△、1.20未満を×、とし、1.30以上を良好とした。
カブリは、反射濃度計(東京電飾社製、TC−6D)を用いて測定し、以下に示す評価基準により判定した。0.008未満を◎、0.008以上0.010以下を○、0.011以上0.020未満を△、0.020以上を×、とし0.010以下を良好とした。
<中抜け性>
常温常湿環境(20℃、65%RH)で初期時に画像評価パターンを印字して初期画像とした。マゼンタ、シアン、イエロー、黒の各トナーを現像器22a,b,c,dにそれぞれ50g充填し、5分間のエイジングを行った。その後サンプル画像を出力しID、TD(透過濃度)、白点、転写中抜けを比較検討した。中抜けパターンは縦0.4mm×0.4mmのパッチが縦50個×横25個格子状になったものである。カウントは、図3に示すように、定着後のサンプル上部縦10個×横25個の部分について目視により中抜けの発生した個数をカウントした。評価基準は以下に示すとおりである。すなわち、1%未満を◎、1%以上5%未満を○、5%以上15%未満を△、15%以上を×、とし5%未満を良好とした。
表1に示すように、中間転写ベルト12表面の硬度およびシリカを本発明の範囲内の構成とした場合、画像濃度、かぶりおよび中抜けがいずれも良好な画像が得られた(実施例1〜7)。
これに対して、中間転写ベルト12の硬度が小さい場合、中抜けレベルは良いが硬度が小さすぎるために耐久時にベルトが伸びベルト自身の性能が低下し、ID低下やかぶりが発生した(比較例1)。中間転写ベルト12の硬度が高いと、中抜けが発生した(比較例2)。トナー表面上のシリカの平均凝集体粒径が小さい場合、トナーと中間転写ベルト12との付着力が低減せず中抜けが発生した(比較例3)。トナー表面上のシリカの平均凝集体粒径が大きい場合、トナーと中間転写ベルト12との付着力を軽減することができ中抜けレベルは平均凝集体粒径が小さい場合に比べ良いレベルとなるが、ID低下やかぶりが発生した(比較例4)。トナー表面上のシリカの密度が小さい場合、トナーと中間転写ベルト12との付着力を抑えることができず中抜けが発生した(比較例5)。トナー表面上のシリカの密度が大きい場合、トナーと中間転写ベルト12との付着力を軽減することができ中抜けレベルはシリカの密度が小さい場合に比べ良いレベルとなるが、ID低下やかぶりが発生した(比較例6)。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す概略断面構成図である。 本発明の中間転写ベルトの一部断面図である。 中抜けを調べるためのサンプル画像を出力した結果を示す図である。
符号の説明
1 弾性ベルト
2 表面層
3 補強用樹脂層
12 中間転写ベルト
14a〜d 感光体ドラム
22a〜d 現像器

Claims (3)

  1. 感光体を有する複数の画像形成部と、複数の前記感光体上に形成されたトナー像が転写され一時的に保持される中間転写ベルトと、該中間転写ベルトに形成された前記感光体上のトナー像を転写材に転写する転写部とを備え、前記画像形成部を前記中間転写ベルトの搬送方向に沿って配設した画像形成装置であって、
    前記中間転写ベルトは、最外周層が樹脂層であり、かつその硬度(JIS6253 デューロメータA)が50〜150Hsであり、前記トナーは表面に外添剤を含み、該外添剤の一次粒子の凝集体の平均粒径が50〜300nm、前記凝集体の密度が50〜150個/μmであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記樹脂はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記外添剤はシリカ、酸化チタン、アルミナ、マグネタイトおよびチタン酸ストロンチウムの群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
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