JP2010001969A - 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールの耐泥水性を向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図った車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】シール8が、外方部材5の端部に内嵌される芯金15と、これに接合されたシール部材16とを備え、このシール部材16が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップ16aとダストリップ16bとグリースリップ16cを一体に有すると共に、車輪取付フランジ6の基部6bが断面円弧状に形成され、この基部6bに各シールリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受装置において、サイドリップ16aとダストリップ16bのうち接触径の大きいサイドリップ16aの反力がダストリップ16bの反力よりも小さく、さらにダストリップ16bの反力がグリースリップ16cの反力よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置の軸受部に装着された車輪用軸受シールに関し、詳しくは、シールの摺動抵抗を低減して低トルク化を図った車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を複列の転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
これらの軸受部には、軸受内部に封入されたグリースの漏れを防止すると共に、外部から雨水やダスト等の侵入を防止するためにシールが装着されている。近年、自動車の燃費向上のため軸受部の低トルク化が進んでいる。この軸受部の回転トルクのうち、シールの回転トルクが支配的である。すなわち、転がり抵抗に比べシールの摺動抵抗が大きく、回転トルクに占めるシールの摺動抵抗の比率が高く、車輪用軸受装置のシールにおいて、さらなる低トルク化が要求されるようになっている。また、市場回収品の軸受損傷状況を検証すると、剥離等の本来の軸受寿命よりも、シール不具合による損傷が多くを占めている。したがって、シールの密封性と耐久性を高めることにより、軸受寿命の向上を確実に図ることができる。
従来から、密封性を高めたシールに関しては種々提案されているが、こうしたシールの代表的な一例を図7(a)に示す。このシール50は、互いに同心的に相対回転自在に組み付けられる2部材としてのハウジング(外方部材)51と、そのハウジング51内に挿入される回転軸(内方部材)52に取り付けられ、該回転軸52と一体となって回転するスリーブ部材53との間の環状の隙間を密封するものである。
シール50は、金属製の板材をプレス加工等により成形した中抜き穴を有する金属環54と、該金属環54にゴム等を焼き付けまたは接着により固着した弾性部材55とを備えている。この弾性部材55は一部としてメインリップ55aを有しており、該メインリップ55aがスリーブ部材53のスリーブ部53bの外周面に摺動自在に接触し、ハウジング51と回転軸52との間の環状隙間を密封流体側Oと大気側Aとにシールしている。さらに、舌状のダストリップ55bがメインリップ55aと連続して設けられており、大気側Aに延び、径方向外向きに傾いてスリーブ部材53のフランジ部53aに摺接するように形成され、大気側Aからの泥水等が内部に侵入するのを防止している。
また、金属環54は、軸方向に延びる円筒部54aと、該円筒部54aの密封流体側Oの端部から内径側に折り曲がった円環部54bとを有し、該金属環54の大気側Aの面に弾性部材55をサイドリップ55a、ダストリップ55bおよびグリースリップ55cが連続的に固着している。そして、スリーブ部材53の外周面とハウジング51の内周面との間の隙間が小さく、金属環54の円筒部54aの外周面には弾性部材55を設けるためのスペースを確保することが困難なので、該円筒部54aの外周面を直接ハウジング51の内周面に嵌合し、該シール50をハウジング51に固定している。
ここで、ハウジング51の開口部の端縁にテーパ部51aを設けており、弾性部材55が該テーパ部51aもシールするように、さらに円筒部54aの大気側Aの端部の所定範囲に、弾性部材55の一部として端縁シール部55dを固着している。図7(a)のB部を拡大して示したのが(b)であるが、該端縁シール部55cは、金属環54の円筒部54aの外周面よりも外側に突出した部分を有しており、突出した部分が、ハウジング51の開口部のテーパ部51aをシールしている。この突出した部分の形状は、なるべくハウジング51のテーパ部51aの形状と同様にし、シール50をハウジング51に装着した際に突出した部分がテーパ部51aの形状に追従し易いようにしている。
なお、該所定範囲は、シール50の幅、ハウジング51と該円筒部54aとの嵌め合いシメシロ等によって使用環境に応じた接触面積・接触圧を確保でき、シール50がハウジング51から抜け出さない程度の幅の円筒部54aが弾性部材55で覆われない範囲に設定されている。
また、金属環54の円筒部54aの該端面部には弾性部材55を正確に固着できるように凹部54cを設け、端縁シール部55dの根本の端部が円筒部54aの外周面にはみだして該シール50をハウジング51に装着する際に剥がれないようにしている。
係る構成とすることにより、金属のハウジング51に設けられたシール50の装着部に臨んでいる開口部の端縁に通常設けられるテーパ部51aを、シール50の弾性部材55の端縁シール部55dがシールするので、ハウジング51とシール50間で密封流体の漏れが生じなくすることができる。
特開2004−19865号公報
こうした従来のシール50では、端縁シール部55dが金属環54の円筒部54aの外周面よりも外側に突出した部分を有し、この突出した部分によりハウジング51の開口部のテーパ部51aをシールするので、ハウジング51とシール50間で密封流体の漏れが生じなくすることができるという特徴を備えている。然しながら、このシール50は、弾性部材55として、サイドリップ55a、ダストリップ55b、さらにはグリースリップ55cが連続的に固着され、スリーブ部材53の外周面に摺接されているため、シール50の摺動抵抗が大きくなるといった問題があった。とりわけ、シール50を劣悪な環境下に曝される車輪用軸受装置の軸受部に使用した場合、軸受部の回転トルクが高くなり、車両の燃費向上を阻害するだけでなく、シール50の摺動抵抗によって軸受部の温度が上昇し、グリースの劣化が促進されると共に、各リップ55a、55b、55cの摩耗が促進され、耐泥水性が低下して軸受の長寿命を確保することが難しくなる。
一般的に、この種のシール50の摺動抵抗を抑制するには、各リップ55a、55b、55cのシメシロやリップ反力を小さく設定すれば良いが、一様に小さく設定し過ぎると、低トルクにはなるものの、充分な耐泥水性を確保することができなくなり、軸受が短寿命になる恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、シールの耐泥水性を向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図った車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、固定側部材となる外方部材と、回転側部材となる内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着され、前記外方部材の端部内周に圧入される芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップとダストリップ、およびこのダストリップの小径側にグリースリップを一体に有すると共に、前記サイドリップとダストリップのシールランド部となる前記内方部材の外周の一部が断面円弧状に形成され、このシールランド部に当該サイドリップとダストリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、前記サイドリップとダストリップのうち、接触径の大きい方のサイドリップの反力R1が、前記ダストリップの反力R2よりも小さく(R1≦R2)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている。
このように、シール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップとダストリップ、およびこのダストリップの小径側にグリースリップを一体に有すると共に、サイドリップとダストリップのシールランド部となる内方部材の外周の一部が断面円弧状に形成され、このシールランド部に当該サイドリップとダストリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、サイドリップとダストリップのうち、接触径の大きい方のサイドリップの反力R1が、ダストリップの反力R2よりも小さく(R1≦R2)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されているので、シールの耐泥水性を確保できると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記グリースリップが、前記内方部材の外周に所定の径方向すきまをを介して対峙し、ラビリンスシールが構成されていれば、摺動抵抗を一層低減して低トルク化を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記グリースリップが、前記内方部材の外周に所定のシメシロを介して摺接され、前記ダストリップの反力R2が、当該グリースリップの反力R3よりも小さく(R2≦R3)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていれば、シールの耐泥水性を確保できると共に低トルク化を図ることができる。
また、本発明のうち請求項4に記載の発明は、外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着され、互いに対向配置された環状のシール板とスリンガとからなるパックシールで構成され、前記シール板が、前記外方部材に内嵌された芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップと、このサイドリップの小径側に二股状に形成されたダストリップとグリースリップとを一体に有すると共に、前記スリンガが、前記内方部材の外周に圧入される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、前記シール部材のサイドリップとダストリップが、前記立板部と円筒部にそれぞれ所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、前記サイドリップの反力R4が、前記ダストリップの反力R5よりも小さく(R4≦R5)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている。
このように、互いに対向配置された環状のシール板とスリンガとからなるパックシールで構成され、シール板が、前記外方部材に内嵌された芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップと、このサイドリップの小径側に二股状に形成されたダストリップとグリースリップとを一体に有すると共に、スリンガが、内方部材の外周に圧入される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、シール部材のサイドリップとダストリップが、立板部と円筒部にそれぞれ所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、サイドリップの反力R4が、ダストリップの反力R5よりも小さく(R4≦R5)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されているので、シールの耐泥水性を向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記グリースリップが、前記スリンガの円筒部に所定のシメシロを介して摺接され、前記サイドリップの反力R4が、当該グリースリップの反力R6よりも小さく(R4≦R6)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていれば、シールの耐泥水性を一層向上させることができる。
また、請求項6に記載の発明のように、前記サイドリップとダストリップの間にさらにサイドリップを有し、このサイドリップの反力R7よりも大径側のサイドリップの反力R4が小さく(R4≦R7)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていれば、シールの耐泥水性を一層向上させることができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記ダストリップが廃止されていれば、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
また、請求項8に記載の発明のように、前記サイドリップのうち小径側のサイドリップの反力R7が、前記グリースリップの反力R6よりも小さく(R7≦R6)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていれば、シールの耐泥水性を一層向上させることができる。
また、請求項9に記載の発明のように、前記グリースリップが、前記スリンガの円筒部に所定の径方向すきまをを介して対峙し、ラビリンスシールが構成されていれば、摺動抵抗を一層低減して低トルク化を図ることができる。
また、本発明のうち請求項10に記載の発明のように、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、前記車輪取付フランジのインナー側の基部が断面円弧状に形成され、前記シールのうちアウター側のシールが前記請求項1乃至3いずれかに記載された車輪用軸受シールからなる車輪用軸受装置であれば、シールの密封性と耐久性を高めて軸受の長寿命化を図ることができる。
また、本発明のうち請求項11に記載の発明のように、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、これらシールのうち少なくとも一方のシールが前記請求項4乃至9いずれかに記載された車輪用軸受シールからなる車輪用軸受装置であれば、シールの密封性と耐久性を高めて軸受の長寿命化を図ることができる。
本発明に係る車輪用軸受シールは、固定側部材となる外方部材と、回転側部材となる内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着され、前記外方部材の端部内周に圧入される芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップとダストリップ、およびこのダストリップの小径側にグリースリップを一体に有すると共に、前記サイドリップとダストリップのシールランド部となる前記内方部材の外周の一部が断面円弧状に形成され、このシールランド部に当該サイドリップとダストリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、前記サイドリップとダストリップのうち、接触径の大きい方のサイドリップの反力R1が、前記ダストリップ16bの反力R2よりも小さく(R1≦R2)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されているので、シールの耐泥水性を向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、これらシールのうちアウター側のシールが、前記外方部材のアウター側の端部内周に圧入される芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップとダストリップ、およびこのダストリップの小径側にグリースリップを一体に有すると共に、前記車輪取付フランジのインナー側の基部が断面円弧状に形成され、この基部に前記各シールリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受装置において、前記サイドリップとダストリップのうち、接触径の大きい方のサイドリップの反力R1が、前記ダストリップの反力R2よりも小さく(R1≦R2)、さらに前記ダストリップの反力R2が前記グリースリップの反力R3よりも小さく(R2≦R3)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2(a)は、図1の一方のシール部を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図、図3(a)は、図1の他方のシール部を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図、図4(a)は、図3(a)の変形例を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図、図5(a)は、図4(a)の変形例を示す要部拡大図、(b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図、図6は、図4(b)の変形例を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と称され、ハブ輪1と内輪2からなる内方部材3と、この内方部材3に複列の転動体(ボール)4、4を介して外挿された外方部材5とを備えると共に、ハブ輪1に等速自在継手10の外側継手部材11が結合されている。
ハブ輪1は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる円筒状の小径段部1bが形成され、内周にはトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)1cが形成されている。また、車輪取付フランジ6の周方向等配位置にハブボルト6aが植設されている。内輪2は、外周に他方(インナー側)の内側転走面2aが形成され、ハブ輪1の小径段部1bに所定のシメシロを介して圧入固定されている。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面1aをはじめ、後述するアウター側のシール8のシールランド部となる車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって54〜64HRCの範囲に表面が硬化処理されている。一方、内輪2および転動体4はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで54〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材5は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ5bを一体に有し、内周に内方部材3の内側転走面1a、2aに対向する複列の外側転走面5a、5aが一体に形成されている。これら両転走面5a、1aおよび5a、2a間には保持器7を介して複列の転動体4、4が転動自在に収容されている。この外方部材5はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面5a、5aが高周波焼入れによって54〜64HRCの範囲に表面が硬化処理されている。
また、外方部材5と内方部材3との間に形成される環状空間の開口部にはシール8、9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に浸入するのを防止している。
外側継手部材11は、肩部12から軸方向に延びる軸部13を一体に有している。軸部13の外周にはハブ輪1のセレーション1cに係合するセレーション13aと、このセレーション13aの端部に雄ねじが形成されている。そして、肩部12が内輪2の端面と衝合するまでハブ輪1に外側継手部材11の軸部13がセレーション1c、13aを介して内嵌され、雄ねじに締結された固定ナット14によってハブ輪1と外側継手部材11がトルク伝達可能に、かつ着脱可能にユニット化されている。
シール8、9のうちアウター側のシール8は、図2(a)に拡大して示すように、固定側部材となる外方部材5のアウター側端部の内周に所定のシメシロを介して圧入された芯金15と、この芯金15に接合されたシール部材16とからなる一体型のシールで構成されている。芯金15は、冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)をプレス加工にて形成されている。
一方、シール部材16はNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金15に一体に接合されている。このシール部材16は、径方向外方に傾斜して形成されたサイドリップ16aとダストリップ16b、および軸受内方側に傾斜して形成されたグリースリップ16cを一体に有している。車輪取付フランジ6のインナー側の基部6bは断面が円弧状の曲面に形成され、この基部6bにサイドリップ16aとダストリップ16bが所定のシメシロをもって摺接されると共に、グリースリップ16cが所定の径方向すきまδ1を介して対峙し、ラビリンスシールが構成されている。なお、シール部材16の材質としては、NBR以外にも、例えば、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等をはじめ、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはEPM(エチレン・プロピレンゴム)やシリコンゴム等を例示することができる。
ここで、本実施形態では、サイドリップ16aとダストリップ16bのうち、接触径の大きい方のサイドリップ16aの反力R1が、ダストリップ16bの反力R2よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R1≦R2)。これにより、シール8の耐泥水性を向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図2(b)は、(a)に示すシール8の変形例である。このシール8’は、基本的にはシール8のシール部材16の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
シール部材16’はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金15に一体に接合されている。このシール部材16’は、径方向外方に傾斜して形成されたサイドリップ16aとダストリップ16b、および軸受内方側に傾斜して形成されたグリースリップ16cを一体に有している。そして、基部6bにサイドリップ16aとダストリップ16b、およびグリースリップ16dが所定のシメシロをもって摺接されている。
ここで、サイドリップ16aとダストリップ16b、およびグリースリップ16dのうち、接触径の大きいサイドリップ16aの反力R1が、ダストリップ16bの反力R2よりも小さく、さらにダストリップ16bの反力R2が、グリースリップ16dの反力R3よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R1≦R2≦R3)。これにより、シール8’の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
また、インナー側のシール9は、図3(a)に拡大して示すように、互いに対向配置された環状のシール板17とスリンガ18とからなる、所謂パックシールで構成されている。シール板17は外方部材5に装着された芯金19と、この芯金19に加硫接着により一体に接合されたシール部材20とからなる。芯金19は、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)や防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)等の防錆能を有する鋼板からプレス加工にて断面略L字状に形成されている。
一方、シール部材20は、NBR等の合成ゴムからなり、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップ20aと、二股状に形成されたグリースリップ20bとダストリップ20cとを有している。なお、シール部材20の材質としては、NBR以外にも、例えば、耐熱性に優れたHNBR(水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)等をはじめ、耐熱性、耐薬品性に優れたACM(ポリアクリルゴム)、FKM(フッ素ゴム)、あるいはEPM(エチレン・プロピレンゴム)やシリコンゴム等を例示することができる。
一方、スリンガ18は断面略L字状に形成され、内輪2の外径に圧入される円筒部18aと、この円筒部18aから径方向外方に延びる立板部18bとを備えている。そして、シール部材20のサイドリップ20aとダストリップ20cが立板部18bと円筒部18aにそれぞれ所定のシメシロを介して摺接されると共に、グリースリップ20bが円筒部18aに所定の径方向すきまδ2を介して対峙し、ラビリンスシールが構成されている。さらに、スリンガ18における立板部18bは、シール板17と僅かな径方向すきまを介して対峙し、ラビリンスシール21が構成されている。
ここで、本実施形態では、サイドリップ20aとダストリップ20cのうち、接触径の大きい方のサイドリップ20aの反力R4が、ダストリップ20cの反力R5よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R5)。これにより、シール9の耐泥水性を確保すると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図3(b)は、(a)に示すシール9の変形例である。このシール9’は、基本的にはシール9のシール部材20の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
シール部材20’はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合されている。このシール部材20’は、径方向外方に傾斜して形成され、スリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接するサイドリップ20aと、円筒部18aに所定のシメシロを介して摺接するグリースリップ20dとダストリップ20cとを一体に有している。
ここで、サイドリップ20aとダストリップ20c、およびグリースリップ20dのうち、接触径の大きいサイドリップ20aの反力R4が、ダストリップ20cの反力R5よりも小さく、さらにサイドリップ20aの反力R4が、グリースリップ20dの反力R6よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R5、R4≦R6)。これにより、シール9’の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図4(a)は、図3(a)に示すシール9の変形例である。このシール22は、基本的にはシール9のシール部材20の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール22は、互いに対向配置された環状のシール板23とスリンガ18とからなるパックシールで構成されている。シール板23は外方部材5に装着された芯金19と、この芯金19に加硫接着により一体に接合されたシール部材24とからなる。シール部材24はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合されている。このシール部材24は、径方向外方に傾斜して形成され、スリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接する一対のサイドリップ20a、24aと、円筒部18aに所定の径方向すきまを介して対峙し、ラビリンスシールを構成するグリースリップ20bとを一体に有している。
ここで、一対のサイドリップ20a、24aのうち、接触径の大きいサイドリップ20aの反力R4が、接触径の小さいサイドリップ24aの反力R7よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R7)。これにより、シール22の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図4(b)は、(a)に示すシール22の変形例である。このシール22’は、基本的にはシール22のシール部材24の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール部材24’はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合され、径方向外方に傾斜して形成されてスリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接する一対のサイドリップ20a、24aと、円筒部18aに所定のシメシロを介して摺接するグリースリップ20dとを一体に有している。
ここで、一対のサイドリップ20a、24aのうち、接触径の大きいサイドリップ20aの反力R4が、接触径の小さいサイドリップ24aの反力R7よりも小さく、さらにこのサイドリップ24aの反力R7がグリースリップ20dの反力R6よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R7≦R6)。これにより、シール22’の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図5(a)は、図4(a)に示すシール22の変形例である。このシール25は、基本的にはシール22のシール部材24の構成が異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール25は、互いに対向配置された環状のシール板26とスリンガ18とからなるパックシールで構成されている。シール板26は外方部材5に装着された芯金19と、この芯金19に加硫接着により一体に接合されたシール部材27とからなる。シール部材27はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合されている。このシール部材27は、径方向外方に傾斜して形成され、スリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接する一対のサイドリップ20a、24aと、円筒部18aに所定の径方向すきまを介して対峙し、ラビリンスシールを構成するグリースリップ20bと、円筒部18aに所定のシメシロを介して摺接するダストリップ20cとを一体に有している。
ここで、一対のサイドリップ20a、24aのうち、接触径の大きいサイドリップ20aの反力R4が、接触径の小さいサイドリップ24aの反力R7よりも小さく、かつサイドリップ24aの反力R7がダストリップ20cの反力R5よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R7≦R5)。これにより、シール25の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図5(b)は、(a)に示すシール25の変形例である。このシール25’は、基本的にはシール25のシール部材27の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール部材25’はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合され、径方向外方に傾斜して形成されてスリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接する一対のサイドリップ20a、24aと、二股状に形成され、円筒部18aに所定のシメシロを介して摺接するグリースリップ20dとダストリップ20cとを一体に有している。
ここで、一対のサイドリップ20a、24aのうち、接触径の大きいサイドリップ20aの反力R4が、接触径の小さいサイドリップ24aの反力R7よりも小さく、さらにこのサイドリップ24aの反力R7がグリースリップ20dの反力R6およびダストリップ20cの反力R5よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R7≦R6、R4≦R7≦R5)。これにより、シール25’の耐泥水性をさらに向上させると共に、摺動抵抗を低減して低トルク化を図ることができる。
図6は、図5(b)に示すシール25’の変形例である。このシール28は、基本的にはシール25’のシール部材27の構成が一部異なるだけで、その他同一部品同一部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このシール部材28はNBR等の合成ゴムからなり、加硫接着によって芯金19に一体に接合され、径方向外方に傾斜して形成されてスリンガ18の立板部18bに所定のシメシロを介して摺接するサイドリップ20aと、円筒部18aに所定のシメシロを介して摺接するグリースリップ20dとを一体に有している。
ここで、サイドリップ20aの反力R4が、グリースリップ20dの反力R6よりも小さくなるようにシメシロとリップ形状が設定されている(R4≦R6)。これにより、シール28の耐泥水性を確保すると共に、摺動抵抗を一層低減して低トルク化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、回転側部材となる内方部材と、固定側部材となる外方部材との間に形成される環状空間の開口部にシールが装着された第1世代乃至第4世代構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 (a)は、図1の一方のシール部を示す要部拡大図である。 (b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図である。 (a)は、図1の他方のシール部を示す要部拡大図である。 (b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図である。 (a)は、図3(a)の他の変形例を示す要部拡大図である。 (b)は、(a)のさらに他の変形例を示す要部拡大図である。 (a)は、図4(a)の変形例を示す要部拡大図である。 (b)は、(a)の変形例を示す要部拡大図である。 図5(b)の変形例を示す要部拡大図である。 (a)は、従来のシールの半断面図である。 (b)は、(a)のB部を示す拡大図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、2a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内側転走面
1b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
1c、13a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セレーション
2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
5・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
5a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
5b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
6・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基部
7・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
8、8’・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アウター側のシール
9、9’、22、22’、25、25’、28・・・・・・・・・・インナー側のシール
10・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・等速自在継手
11・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外側継手部材
12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・肩部
13・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・軸部
14・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・固定ナット
15、19・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・芯金
16、16’、20、20’、24、24’、27、27’、30・・シール部材
16a、20a、24a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サイドリップ
16b、20c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダストリップ
16c、16d、20b、20d・・・・・・・・・・・・・・・グリースリップ
17、17’、23、23’、26、26’、29・・・・・・・・シール板
18・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スリンガ
18a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円筒部
18b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・立板部
21・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ラビリンスシール
50・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・シール
51・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハウジング
51a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・テーパ部
52・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・回転軸
53・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スリーブ部材
53a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フランジ部
53b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スリーブ部
54・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・金属環
54a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円筒部
54b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・円環部
54c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・凹部
55・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弾性部材
55a・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・サイドリップ
55b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダストリップ
55c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・グリースリップ
55c・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・端縁シール部
A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大気側
O・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・密封流体側
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7・・・・・・・・・・リップ反力
δ1、δ2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・径方向すきま

Claims (11)

  1. 固定側部材となる外方部材と回転側部材となる内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着され、
    前記外方部材の端部内周に圧入される芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、
    このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップとダストリップ、およびこのダストリップの小径側にグリースリップを一体に有すると共に、
    前記サイドリップとダストリップのシールランド部となる前記内方部材の外周の一部が断面円弧状に形成され、このシールランド部に当該サイドリップとダストリップが所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、
    前記サイドリップとダストリップのうち、接触径の大きい方のサイドリップの反力R1が、前記ダストリップの反力R2よりも小さく(R1≦R2)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていることを特徴とする車輪用軸受シール。
  2. 前記グリースリップが、前記内方部材の外周に所定の径方向すきまをを介して対峙し、ラビリンスシールが構成されている請求項1に記載の車輪用軸受シール。
  3. 前記グリースリップが、前記内方部材の外周に所定のシメシロを介して摺接され、前記ダストリップの反力R2が、当該グリースリップの反力R3よりも小さく(R2≦R3)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている請求項1に記載の車輪用軸受シール。
  4. 外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着され、
    互いに対向配置された環状のシール板とスリンガとからなるパックシールで構成され、
    前記シール板が、前記外方部材に内嵌された芯金と、この芯金に加硫接着により一体に接合されたシール部材とを備え、
    このシール部材が、径方向外方に傾斜して延びるサイドリップと、このサイドリップの小径側に二股状に形成されたダストリップとグリースリップとを一体に有すると共に、
    前記スリンガが、前記内方部材の外周に圧入される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部とを備え、
    前記シール部材のサイドリップとダストリップが、前記立板部と円筒部にそれぞれ所定のシメシロを介して摺接された車輪用軸受シールにおいて、
    前記サイドリップの反力R4が、前記ダストリップの反力R5よりも小さく(R4≦R5)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されていることを特徴とする車輪用軸受シール。
  5. 前記グリースリップが、前記スリンガの円筒部に所定のシメシロを介して摺接され、前記サイドリップの反力R4が、当該グリースリップの反力R6よりも小さく(R4≦R6)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている請求項4に記載の車輪用軸受シール。
  6. 前記サイドリップとダストリップの間にさらにサイドリップを有し、このサイドリップの反力R7よりも大径側のサイドリップの反力R4が小さく(R4≦R7)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている請求項4または5に記載の車輪用軸受シール。
  7. 前記ダストリップが廃止されている請求項4乃至6いずれかに記載の車輪用軸受シール。
  8. 前記サイドリップのうち小径側のサイドリップの反力R7が、前記グリースリップの反力R6よりも小さく(R7≦R6)なるように各シールリップのシメシロとリップ形状が設定されている請求項6または7に記載の車輪用軸受シール。
  9. 前記グリースリップが、前記スリンガの円筒部に所定の径方向すきまをを介して対峙し、ラビリンスシールが構成されている請求項4乃至8いずれかに記載された車輪用軸受シール。
  10. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に内嵌され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪または等速自在継手の外側継手部材からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、
    前記車輪取付フランジのインナー側の基部が断面円弧状に形成され、前記シールのうちアウター側のシールが前記請求項1乃至3いずれかに記載された車輪用軸受シールからなることを特徴とする車輪用軸受装置。
  11. 内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成された環状空間の開口部に装着されたシールとを備え、
    これらシールのうち少なくとも一方のシールが前記請求項4乃至9いずれかに記載された車輪用軸受シールからなることを特徴とする車輪用軸受装置。
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