JP2003254441A - 密封装置 - Google Patents

密封装置

Info

Publication number
JP2003254441A
JP2003254441A JP2002058872A JP2002058872A JP2003254441A JP 2003254441 A JP2003254441 A JP 2003254441A JP 2002058872 A JP2002058872 A JP 2002058872A JP 2002058872 A JP2002058872 A JP 2002058872A JP 2003254441 A JP2003254441 A JP 2003254441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lip
diameter side
side lip
inner diameter
sealing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002058872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3991200B2 (ja
Inventor
Takeshi Kanzaki
剛 神前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2002058872A priority Critical patent/JP3991200B2/ja
Publication of JP2003254441A publication Critical patent/JP2003254441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3991200B2 publication Critical patent/JP3991200B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7869Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward
    • F16C33/7873Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a single sealing ring of generally L-shaped cross-section
    • F16C33/7876Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted with a cylindrical portion to the inner surface of the outer race and having a radial portion extending inward with a single sealing ring of generally L-shaped cross-section with sealing lips
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/186Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フランジ部を設けた回転部材に摺動自在に密
接する複数のシールリップを有する密封装置において、
回転部材に対する摺動抵抗を低減させることができ、も
って回転部材の回転トルクを低減させることができる密
封装置1を提供する。 【解決手段】 トルク低減のため、外径側サイドリップ
7の厚さtよりも内径側サイドリップ8の厚さt
方を大きく形成し、リップの厚さについて、外径側サイ
ドリップ7が内径側サイドリップ8よりも薄い形状とさ
れている。また、内径側サイドリップ8とグリースリッ
プ9の間に、両リップ8,9の引っ張り合いを抑えるく
ぼみ10を設けることにした。また、内径側サイドリッ
プ8の長手方向中間部位に、回転部材に対する密接荷重
を低減させる折り曲げ部11を設けることにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封装置に係り、
更に詳しくは、複数のシールリップを有する密封装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種の密封装置として、例え
ば図4に示す自動車用車輪懸架装置のベアリング部51
に用いられる密封装置52が知られており、図5に拡大
して示すようにこの密封装置52は以下のように構成さ
れている。
【0003】すなわち先ず、上記ベアリング部51にお
ける外輪53の内周に嵌着される金属等剛材製の取付環
54が設けられており、この取付環54にゴム状弾性材
製の弾性体55が加硫接着されており、この弾性体55
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部51における回転
部材であるハブ56に設けられたフランジ部57の端面
に摺動自在に密接する外径側サイドリップ58と、その
内周側において同じくフランジ部57の端面に摺動自在
に密接する内径側サイドリップ59と、ハブ56の外周
面に摺動自在に密接するグリースリップ60とによって
構成されている。
【0004】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ58および内径側サイドリップ59は、外部
の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入しない
ようにこれをシールするものであって、その機能から外
向き構造とされ、基端から先端へかけて径寸法が徐々に
拡大するように形成されている。また、グリースリップ
60は、ベアリング内部の潤滑用グリースが外部へ漏洩
しないようにこれをシールするものであって、その機能
から内向き構造とされ、基端から先端へかけて径寸法が
徐々に縮小するように形成されている。
【0005】上記従来の密封装置52は、その外側に向
けて外径側サイドリップ58および内径側サイドリップ
59の二本のリップを備えることにより、優れた耐泥水
性を発揮するよう構成されているが、以下のような不都
合を有している。
【0006】すなわち、上記外径側サイドリップ58と
内径側サイドリップ59とを比較すると、前者の外径側
サイドリップ58の方がその径寸法が大きい分、ハブ5
6の回転トルク増大に及ぼす影響が大きいにもかかわら
ず、上記従来技術においては外部の泥水に対して一次的
なシール作用を発揮するこの外径側サイドリップ58の
へたり等を防止すべくこの外径側サイドリップ58の厚
さtを内径側サイドリップ59の厚さtよりも大き
く形成している(t>t)。したがって、二本のリ
ップ58,59のトータルとして、ハブ56等の回転部
材に対する摺動抵抗が比較的大きく、よってトルクが比
較的高いと云う不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、フランジ部を設けた回転部材に摺動自在に密接す
る複数のシールリップを有する密封装置において、回転
部材に対する摺動抵抗を低減させることができ、もって
回転部材の回転トルクを低減させることができる密封装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による密封装置は、フランジ部を
設けた回転部材に摺動自在に密接する複数のシールリッ
プを有する密封装置において、前記フランジ部の端面に
摺動自在に密接する外径側サイドリップおよび内径側サ
イドリップを有し、前記外径側サイドリップの厚さより
も前記内径側サイドリップの厚さの方を大きく形成した
ことを特徴するものである。
【0009】また、本発明の請求項2による密封装置
は、上記した請求項1の密封装置において、内径側サイ
ドリップの隣りにグリースリップを有し、前記内径側サ
イドリップとグリースリップとの間に、両リップの引っ
張り合いを抑えるくぼみを設けたことを特徴とするもの
である。
【0010】また、本発明の請求項3による密封装置
は、上記した請求項1の密封装置において、内径側サイ
ドリップの長手方向中間部位に、回転部材に対する密接
荷重を低減させる折り曲げ部を設けたことを特徴とする
ものである。
【0011】上記構成を備えた本発明の考え方は、以下
のとおりである。
【0012】すなわち、上記したように外径側サイドリ
ップの方が内径側サイドリップよりもトルク増大への寄
与度が大きいことから(軸の回転に対する抗力が外径側
サイドリップの方がそのモーメントに比例して大き
い)、外径側サイドリップを従来形状よりも薄く、内径
側サイドリップを従来形状よりも厚くすること、すなわ
ち外径側サイドリップよりも内径側サイドリップの方を
厚くすることによりトルク低減を実現する。尚、トルク
低減のみを考慮するならば、外径側サイドリップおよび
内径側サイドリップをそれぞれ単純に従来形状よりも薄
くすればトルクを低減させることができるが、これで
は、密封装置に必要とされる耐泥水性を十分に確保する
ことができない。したがって本発明では、内径側サイド
リップを従来形状よりも厚い形状としたものであって、
これにより二本のリップのトータルとして、トルク低減
を実現し、かつ耐泥水性についても従来形状と同等以上
の性能を確保する。
【0013】また、内径側サイドリップを厚くすると、
そのトルク増大が懸念されることから、各リップが回転
部材に接触した状態において内径側サイドリップとグリ
ースリップとが互いに引っ張り合わない形状(リップ自
体が独立した形状)とするのが好ましく、この観点から
請求項2では、内径側サイドリップとグリースリップと
の間に両リップの引っ張り合いを抑えるくぼみを設ける
ことにより、両リップの互いの干渉を低減させることに
した。また、請求項3では、内径側サイドリップの長手
方向中間部位に回転部材に対する密接荷重を低減させる
折り曲げ部を設ける(内径側サイドリップを折り曲げた
形状とする)ことにより、密接荷重(緊迫力)の増加を
抑えることにした。
【0014】内径側サイドリップを厚くすると耐泥水性
が向上する理由は、以下のとおりである。
【0015】すなわち、トルク低減のため外径側サイド
リップを薄くすることにより、内径側サイドリップの方
が厚くなる。外径側サイドリップの締め代は従来と同等
で肉厚のみ薄くすることから、へたりによる影響が大き
いことが考えられる。そのため、外径側サイドリップお
よび内径側サイドリップトータルでの耐泥水性を考えた
場合、内径側サイドリップを厚くする(サイドリップ形
状は保ったまま)ことにより、へたりによる影響を少な
くし、トータルで従来対比耐泥水性は同等以上とする。
【0016】尚、本件出願には、以下の技術的事項が含
まれる。
【0017】すなわち、上記目的を達成するため、本件
出願が提案する一の密封装置は、以下の内容を備えてい
る。
【0018】 リップの厚さについて、外径側サイド
リップ(外側リップ)が内径側サイドリップ(内側リッ
プ)よりも薄い形状。または外径側サイドリップよりも
内径側サイドリップが厚い形状。 くぼみの形成による内径側サイドリップとグリース
リップの独立形状。 内径側サイドリップの折れ曲がり形状。 本発明の密封装置は例えば、自動車関連分野におい
てハブBRG(ベアリング)用シールとして用いられ、
またはその他の汎用機械に用いられる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0020】第一実施例・・・図1は、本発明の第一実
施例に係る密封装置1の要部断面を示している。この密
封装置1は、上記図4に示したような自動車用車輪懸架
装置におけるベアリング部にハブBRG(ベアリング)
用シールとして用いられるものであって、以下のように
構成されている。
【0021】すなわち先ず、上記ベアリング部における
取付部材である外輪2の内周に嵌着される金属等剛材製
の取付環3が設けられており、この取付環3にゴム状弾
性材製の弾性体4が加硫接着されており、この弾性体4
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部における回転部材
であるハブ5に設けられたフランジ部6の端面(フラン
ジ部6の軸方向直角端面とハブ5の外周円筒面との間に
形成された断面円弧形の曲面部を含む、以下同じ)に摺
動自在に密接する外径側サイドリップ(単にサイドリッ
プとも称する)7と、その内周側において同じくフラン
ジ部6の端面に摺動自在に密接する内径側サイドリップ
(中間リップとも称する)8と、ハブ5の外周面に摺動
自在に密接するグリースリップ9とによって構成されて
いる。
【0022】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ7および内径側サイドリップ8はそれぞれ、
外部の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入し
ないようにこれをシールするものであって、その機能か
ら外向き構造とされ、その基端から先端へかけて径寸法
が徐々に拡大するように形成されており、かつ前者の外
径側サイドリップ7の厚さtよりも後者の内径側サイ
ドリップ8の厚さtの方が大きく形成されている(t
<t)。
【0023】また、グリースリップ9は、ベアリング内
部の潤滑用グリースが外部へ漏洩しないようにこれをシ
ールするものであって、その機能から内向き構造とさ
れ、その基端から先端へかけて径寸法が徐々に縮小する
ように形成されている。
【0024】また、内径側サイドリップ8とその隣りに
設けられたグリースリップ9との間には、その基端同士
の間に位置して、装着時における両リップ8,9の引っ
張り合いを抑えるための環状のくぼみ10が設けられて
いる。
【0025】上記構成の密封装置1によれば、外径側サ
イドリップ7の厚さtよりも内径側サイドリップ8の
厚さtの方が大きく形成されているために、上記した
ところにしたがってトルクの低減を実現することがで
き、かつ耐泥水性を確保することができる。また、内径
側サイドリップ8とグリースリップ9の間に環状のくぼ
み10が設けられているために、リップ8,9同士が装
着姿勢において引っ張り合うのを抑えることができ、よ
って内径側サイドリップ8におけるトルクの増大を抑え
ることができる。
【0026】第二実施例・・・図2は、本発明の第二実
施例に係る密封装置1の要部断面を示している。この密
封装置1は、上記図4に示したような自動車用車輪懸架
装置におけるベアリング部にハブBRG(ベアリング)
用シールとして用いられるものであって、以下のように
構成されている。
【0027】すなわち先ず、上記ベアリング部における
取付部材である外輪2の内周に嵌着される金属等剛材製
の取付環3が設けられており、この取付環3にゴム状弾
性材製の弾性体4が加硫接着されており、この弾性体4
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部における回転部材
であるハブ5に設けられたフランジ部6の端面(フラン
ジ部6の軸方向直角端面とハブ5の外周円筒面との間に
形成された断面円弧形の曲面部を含む、以下同じ)に摺
動自在に密接する外径側サイドリップ(単にサイドリッ
プとも称する)7と、その内周側において同じくフラン
ジ部6の端面に摺動自在に密接する内径側サイドリップ
(中間リップとも称する)8と、ハブ5の外周面に摺動
自在に密接するグリースリップ9とによって構成されて
いる。
【0028】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ7は、外部の泥水やダスト等の異物がベアリ
ング内部へ侵入しないようこれをシールするものであっ
て、その機能から外向き構造とされ、その基端から先端
へかけて径寸法が徐々に拡大するように形成されてい
る。
【0029】また、内径側サイドリップ8は、同じく外
部の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入しな
いようこれをシールするものであって、その機能から外
向き構造とされ、その先端部は径寸法が徐々に拡大する
ように形成されている。またこの内径側サイドリップ8
の長手方向中間部位には、ハブ5に対する密接荷重を低
減させるための環状の折り曲げ部11が設けられてお
り、この折り曲げ部11が設けられていることによっ
て、当該リップ8はその基端から折り曲げ部11へかけ
ては径寸法が徐々に縮小し、折り曲げ部11から先端へ
かけては径寸法が徐々に拡大するように形成されてい
る。
【0030】また,外径側サイドリップ7の厚さt
りも後者の内径側サイドリップ8の厚さtの方が大き
く形成されている(t<t)。
【0031】また、グリースリップ9は、ベアリング内
部の潤滑用グリースが外部へ漏洩しないようこれをシー
ルするものであって、その機能から内向き構造とされ、
その基端から先端へかけて径寸法が徐々に縮小するよう
に形成されている。
【0032】更にまた、内径側サイドリップ8とその隣
りに設けられたグリースリップ9との間には、その基端
同士の間に位置して、装着時における両リップ8,9の
引っ張り合いを抑えるための環状のくぼみ10が設けら
れている。
【0033】上記構成の密封装置1によれば、外径側サ
イドリップ7の厚さtより内径側サイドリップ8の厚
さtの方が大きく形成されているために、上記したと
ころにしたがってトルクの低減を実現することができ、
かつ耐泥水性を確保することができる。また、内径側サ
イドリップ8とグリースリップ9の間に環状のくぼみ1
0が設けられているために、リップ8,9同士が装着姿
勢において引っ張り合うのを抑えることができ、内径側
サイドリップ8におけるトルクの増大を抑えることがで
きる。また、内径側サイドリップ8の長手方向中間部位
に環状の折り曲げ部11が設けられているために、フラ
ンジ部6に対する密接荷重を低減させることができ、緊
迫力の増加を抑えることができる。
【0034】尚、上記第一または第二実施例に係る密封
装置1は、その構成を以下のように付加または変更して
も良い。
【0035】 図3に示すように、グリースリップ9
の基端部内周に環状の突起部12を一体成形する。
【0036】 上記第二実施例では、内径側サイドリ
ップ8に折り曲げ部11が設けられたことにより、リッ
プ8が基端から折り曲げ部11へかけては径寸法が徐々
に縮小し、折り曲げ部11から先端へかけては径寸法が
徐々に拡大する形状とされているが、これに代えて、以
下の形状とする。 A案)リップ8が基端から折り曲げ部11へかけては径
寸法が一定であり、折り曲げ部11から先端へかけては
径寸法が徐々に拡大する形状とする。 B案)リップ8が基端から折り曲げ部11へかけては径
寸法が徐々に拡大し、折り曲げ部11から先端へかけて
も径寸法が徐々に拡大し、前者の拡大率よりも後者の拡
大率の方を大きく設定した形状とする。
【0037】 各リップは、その厚さが基端から先端
へかけて徐々に薄くなるような形状であっても良い。こ
の場合、厚さの比較は、長手方向中央部位(基端からの
距離と先端からの距離が等しい部位)においてこれを行
なうことにする。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0039】すなわち、上記構成を備えた本発明の請求
項1による密封装置においては、フランジ部を設けた回
転部材に摺動自在に密接する複数のシールリップを有す
る密封装置において、外径側サイドリップの厚さよりも
内径側サイドリップの厚さの方が大きく形成されている
ために、トルク低減を実現することができ、かつ耐泥水
性を確保することができる。
【0040】また、上記構成を備えた本発明の請求項2
による密封装置においては、内径側サイドリップとグリ
ースリップとの間に両リップの引っ張り合いを抑えるた
めのくぼみが設けられているために、リップ同士が装着
時に引っ張り合うのを抑えることができ、よって内径側
サイドリップにおけるトルク増大を抑えることができ
る。
【0041】また、上記構成を備えた本発明の請求項3
による密封装置においては、内径側サイドリップの長手
方向中間部位に回転部材に対する密接荷重を低減させる
ための折り曲げ部が設けられているために、回転部材に
対する密接荷重を低減させることができ、緊迫力の増加
を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る密封装置の要部断面
【図2】本発明の第二実施例に係る密封装置の要部断面
【図3】本発明の他の実施例に係る密封装置の要部断面
【図4】車輪懸架装置ベアリング部の説明図
【図5】従来例に係る密封装置の要部断面図
【符号の説明】
1 密封装置 2 外輪(取付部材) 3 取付環 4 弾性体 5 ハブ(回転部材) 6 フランジ部 7 外径側サイドリップ 8 内径側サイドリップ 9 グリースリップ 10 くぼみ 11 折り曲げ部 12 突起部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月20日(2002.5.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 密封装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密封装置に係り、
更に詳しくは、複数のシールリップを有する密封装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からこの種の密封装置として、例え
ば図4に示す自動車用車輪懸架装置のベアリング部51
に用いられる密封装置52が知られており、図5に拡大
して示すようにこの密封装置52は以下のように構成さ
れている。
【0003】すなわち先ず、上記ベアリング部51にお
ける外輪53の内周に嵌着される金属等剛材製の取付環
54が設けられており、この取付環54にゴム状弾性材
製の弾性体55が加硫接着されており、この弾性体55
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部51における回転
部材であるハブ56に設けられたフランジ部57の端面
に摺動自在に密接する外径側サイドリップ58と、その
内周側において同じくフランジ部57の端面に摺動自在
に密接する内径側サイドリップ59と、ハブ56の外周
面に摺動自在に密接するグリースリップ60とによって
構成されている。
【0004】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ58および内径側サイドリップ59は、外部
の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入しない
ようにこれをシールするものであって、その機能から外
向き構造とされ、基端から先端へかけて径寸法が徐々に
拡大するように形成されている。また、グリースリップ
60は、ベアリング内部の潤滑用グリースが外部へ漏洩
しないようにこれをシールするものであって、その機能
から内向き構造とされ、基端から先端へかけて径寸法が
徐々に縮小するように形成されている。
【0005】上記従来の密封装置52は、その外側に向
けて外径側サイドリップ58および内径側サイドリップ
59の二本のリップを備えることにより、優れた耐泥水
性を発揮するよう構成されているが、以下のような不都
合を有している。
【0006】すなわち、上記外径側サイドリップ58と
内径側サイドリップ59とを比較すると、前者の外径側
サイドリップ58の方がその径寸法が大きい分、ハブ5
6の回転トルク増大に及ぼす影響が大きいにもかかわら
ず、上記従来技術においては外部の泥水に対して一次的
なシール作用を発揮するこの外径側サイドリップ58の
へたり等を防止すべくこの外径側サイドリップ58の厚
さtを内径側サイドリップ59の厚さtよりも大き
く形成している(t>t)。したがって、二本のリ
ップ58,59のトータルとして、ハブ56等の回転部
材に対する摺動抵抗が比較的大きく、よってトルクが比
較的高いと云う不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
みて、フランジ部を設けた回転部材に摺動自在に密接す
る複数のシールリップを有する密封装置において、回転
部材に対する摺動抵抗を低減させることができ、もって
回転部材の回転トルクを低減させることができる密封装
置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による密封装置は、フランジ部を
設けた回転部材に摺動自在に密接する複数のシールリッ
プを有する密封装置において、前記フランジ部の端面に
摺動自在に密接する外径側サイドリップおよび内径側サ
イドリップを有し、リップの厚さについて、外径側サイ
ドリップが内径側サイドリップよりも薄い形状である
とを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の請求項2による密封装置
は、上記した請求項1の密封装置において、内径側サイ
ドリップの隣りにグリースリップを有し、前記内径側サ
イドリップとグリースリップとの間に、両リップの引っ
張り合いを抑えるくぼみを設けたことを特徴とするもの
である。
【0010】また、本発明の請求項3による密封装置
は、上記した請求項1の密封装置において、内径側サイ
ドリップの長手方向中間部位に、回転部材に対する密接
荷重を低減させる折り曲げ部を設けたことを特徴とする
ものである。
【0011】上記構成を備えた本発明の考え方は、以下
のとおりである。
【0012】すなわち、上記したように外径側サイドリ
ップの方が内径側サイドリップよりもトルク増大への寄
与度が大きいことから(軸の回転に対する抗力が外径側
サイドリップの方がそのモーメントに比例して大き
い)、外径側サイドリップを従来形状よりも薄く、内径
側サイドリップを従来形状よりも厚くすること、すなわ
ち外径側サイドリップよりも内径側サイドリップの方を
厚くし、リップの厚さについて、外径側サイドリップを
内径側サイドリップよりも薄い形状とすることによりト
ルク低減を実現する。尚、トルク低減のみを考慮するな
らば、外径側サイドリップおよび内径側サイドリップを
それぞれ単純に従来形状よりも薄くすればトルクを低減
させることができるが、これでは、密封装置に必要とさ
れる耐泥水性を十分に確保することができない。したが
って本発明では、内径側サイドリップを従来形状よりも
厚い形状とし、リップの厚さについて、外径側サイドリ
ップを内径側サイドリップよりも薄い形状としたもので
あって、これにより二本のリップのトータルとして、ト
ルク低減を実現し、かつ耐泥水性についても従来形状と
同等以上の性能を確保する。
【0013】また、内径側サイドリップを厚くすると、
そのトルク増大が懸念されることから、各リップが回転
部材に接触した状態において内径側サイドリップとグリ
ースリップとが互いに引っ張り合わない形状(リップ自
体が独立した形状)とするのが好ましく、この観点から
請求項2では、内径側サイドリップとグリースリップと
の間に両リップの引っ張り合いを抑えるくぼみを設ける
ことにより、両リップの互いの干渉を低減させることに
した。また、請求項3では、内径側サイドリップの長手
方向中間部位に回転部材に対する密接荷重を低減させる
折り曲げ部を設ける(内径側サイドリップを折り曲げた
形状とする)ことにより、密接荷重(緊迫力)の増加を
抑えることにした。
【0014】内径側サイドリップを厚くすると耐泥水性
が向上する理由は、以下のとおりである。
【0015】すなわち、トルク低減のため外径側サイド
リップを薄くすることにより、内径側サイドリップの方
が厚くなる。外径側サイドリップの締め代は従来と同等
で肉厚のみ薄くすることから、へたりによる影響が大き
いことが考えられる。そのため、外径側サイドリップお
よび内径側サイドリップトータルでの耐泥水性を考えた
場合、内径側サイドリップを厚くする(サイドリップ形
状は保ったまま)ことにより、へたりによる影響を少な
くし、トータルで従来対比耐泥水性は同等以上とする。
【0016】尚、本件出願には、以下の技術的事項が含
まれる。
【0017】すなわち、上記目的を達成するため、本件
出願が提案する一の密封装置は、以下の内容を備えてい
る。
【0018】 リップの厚さについて、外径側サイド
リップ(外側リップ)が内径側サイドリップ(内側リッ
プ)よりも薄い形状。または外径側サイドリップよりも
内径側サイドリップが厚い形状。 くぼみの形成による内径側サイドリップとグリース
リップの独立形状。 内径側サイドリップの折れ曲がり形状。 本発明の密封装置は例えば、自動車関連分野におい
てハブBRG(ベアリング)用シールとして用いられ、
またはその他の汎用機械に用いられる。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施例を図面にし
たがって説明する。
【0020】第一実施例・・・図1は、本発明の第一実
施例に係る密封装置1の要部断面を示している。この密
封装置1は、上記図4に示したような自動車用車輪懸架
装置におけるベアリング部にハブBRG(ベアリング)
用シールとして用いられるものであって、以下のように
構成されている。
【0021】すなわち先ず、上記ベアリング部における
取付部材である外輪2の内周に嵌着される金属等剛材製
の取付環3が設けられており、この取付環3にゴム状弾
性材製の弾性体4が加硫接着されており、この弾性体4
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部における回転部材
であるハブ5に設けられたフランジ部6の端面(フラン
ジ部6の軸方向直角端面とハブ5の外周円筒面との間に
形成された断面円弧形の曲面部を含む、以下同じ)に摺
動自在に密接する外径側サイドリップ(単にサイドリッ
プとも称する)7と、その内周側において同じくフラン
ジ部6の端面に摺動自在に密接する内径側サイドリップ
(中間リップとも称する)8と、ハブ5の外周面に摺動
自在に密接するグリースリップ9とによって構成されて
いる。
【0022】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ7および内径側サイドリップ8はそれぞれ、
外部の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入し
ないようにこれをシールするものであって、その機能か
ら外向き構造とされ、その基端から先端へかけて径寸法
が徐々に拡大するように形成されており、かつ前者の外
径側サイドリップ7の厚さtよりも後者の内径側サイ
ドリップ8の厚さtの方が大きく形成され、リップの
厚さについて、外径側サイドリップ7が内径側サイドリ
ップ8よりも薄い形状とされている(t<t)。
【0023】また、グリースリップ9は、ベアリング内
部の潤滑用グリースが外部へ漏洩しないようにこれをシ
ールするものであって、その機能から内向き構造とさ
れ、その基端から先端へかけて径寸法が徐々に縮小する
ように形成されている。
【0024】また、内径側サイドリップ8とその隣りに
設けられたグリースリップ9との間には、その基端同士
の間に位置して、装着時における両リップ8,9の引っ
張り合いを抑えるための環状のくぼみ10が設けられて
いる。
【0025】上記構成の密封装置1によれば、外径側サ
イドリップ7の厚さtよりも内径側サイドリップ8の
厚さtの方が大きく形成され、リップの厚さについ
て、外径側サイドリップ7が内径側サイドリップ8より
も薄い形状とされているために、上記したところにした
がってトルクの低減を実現することができ、かつ耐泥水
性を確保することができる。また、内径側サイドリップ
8とグリースリップ9の間に環状のくぼみ10が設けら
れているために、リップ8,9同士が装着姿勢において
引っ張り合うのを抑えることができ、よって内径側サイ
ドリップ8におけるトルクの増大を抑えることができ
る。
【0026】第二実施例・・・図2は、本発明の第二実
施例に係る密封装置1の要部断面を示している。この密
封装置1は、上記図4に示したような自動車用車輪懸架
装置におけるベアリング部にハブBRG(ベアリング)
用シールとして用いられるものであって、以下のように
構成されている。
【0027】すなわち先ず、上記ベアリング部における
取付部材である外輪2の内周に嵌着される金属等剛材製
の取付環3が設けられており、この取付環3にゴム状弾
性材製の弾性体4が加硫接着されており、この弾性体4
に複数のシールリップが一体成形されており、この複数
のシールリップが、上記ベアリング部における回転部材
であるハブ5に設けられたフランジ部6の端面(フラン
ジ部6の軸方向直角端面とハブ5の外周円筒面との間に
形成された断面円弧形の曲面部を含む、以下同じ)に摺
動自在に密接する外径側サイドリップ(単にサイドリッ
プとも称する)7と、その内周側において同じくフラン
ジ部6の端面に摺動自在に密接する内径側サイドリップ
(中間リップとも称する)8と、ハブ5の外周面に摺動
自在に密接するグリースリップ9とによって構成されて
いる。
【0028】上記三本のシールリップのうち、外径側サ
イドリップ7は、外部の泥水やダスト等の異物がベアリ
ング内部へ侵入しないようこれをシールするものであっ
て、その機能から外向き構造とされ、その基端から先端
へかけて径寸法が徐々に拡大するように形成されてい
る。
【0029】また、内径側サイドリップ8は、同じく外
部の泥水やダスト等の異物がベアリング内部へ侵入しな
いようこれをシールするものであって、その機能から外
向き構造とされ、その先端部は径寸法が徐々に拡大する
ように形成されている。またこの内径側サイドリップ8
の長手方向中間部位には、ハブ5に対する密接荷重を低
減させるための環状の折り曲げ部11が設けられてお
り、この折り曲げ部11が設けられていることによっ
て、当該リップ8はその基端から折り曲げ部11へかけ
ては径寸法が徐々に縮小し、折り曲げ部11から先端へ
かけては径寸法が徐々に拡大するように形成されてい
る。
【0030】また,外径側サイドリップ7の厚さt
りも後者の内径側サイドリップ8の厚さtの方が大き
形成され、リップの厚さについて、外径側サイドリッ
プ7が内径側サイドリップ8よりも薄い形状とされてい
る(t<t)。
【0031】また、グリースリップ9は、ベアリング内
部の潤滑用グリースが外部へ漏洩しないようこれをシー
ルするものであって、その機能から内向き構造とされ、
その基端から先端へかけて径寸法が徐々に縮小するよう
に形成されている。
【0032】更にまた、内径側サイドリップ8とその隣
りに設けられたグリースリップ9との間には、その基端
同士の間に位置して、装着時における両リップ8,9の
引っ張り合いを抑えるための環状のくぼみ10が設けら
れている。
【0033】上記構成の密封装置1によれば、外径側サ
イドリップ7の厚さtより内径側サイドリップ8の厚
さtの方が大きく形成され、リップの厚さについて、
外径側サイドリップ7が内径側サイドリップ8よりも薄
い形状とされているために、上記したところにしたがっ
てトルクの低減を実現することができ、かつ耐泥水性を
確保することができる。また、内径側サイドリップ8と
グリースリップ9の間に環状のくぼみ10が設けられて
いるために、リップ8,9同士が装着姿勢において引っ
張り合うのを抑えることができ、内径側サイドリップ8
におけるトルクの増大を抑えることができる。また、内
径側サイドリップ8の長手方向中間部位に環状の折り曲
げ部11が設けられているために、フランジ部6に対す
る密接荷重を低減させることができ、緊迫力の増加を抑
えることができる。
【0034】尚、上記第一または第二実施例に係る密封
装置1は、その構成を以下のように付加または変更して
も良い。
【0035】 図3に示すように、グリースリップ9
の基端部内周に環状の突起部12を一体成形する。
【0036】 上記第二実施例では、内径側サイドリ
ップ8に折り曲げ部11が設けられたことにより、リッ
プ8が基端から折り曲げ部11へかけては径寸法が徐々
に縮小し、折り曲げ部11から先端へかけては径寸法が
徐々に拡大する形状とされているが、これに代えて、以
下の形状とする。 A案)リップ8が基端から折り曲げ部11へかけては径
寸法が一定であり、折り曲げ部11から先端へかけては
径寸法が徐々に拡大する形状とする。 B案)リップ8が基端から折り曲げ部11へかけては径
寸法が徐々に拡大し、折り曲げ部11から先端へかけて
も径寸法が徐々に拡大し、前者の拡大率よりも後者の拡
大率の方を大きく設定した形状とする。
【0037】 各リップは、その厚さが基端から先端
へかけて徐々に薄くなるような形状であっても良い。こ
の場合、厚さの比較は、長手方向中央部位(基端からの
距離と先端からの距離が等しい部位)においてこれを行
なうことにする。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0039】すなわち、上記構成を備えた本発明の請求
項1による密封装置においては、フランジ部を設けた回
転部材に摺動自在に密接する複数のシールリップを有す
る密封装置において、外径側サイドリップの厚さよりも
内径側サイドリップの厚さの方が大きく形成され、リッ
プの厚さについて、外径側サイドリップが内径側サイド
リップよりも薄い形状とされているために、トルク低減
を実現することができ、かつ耐泥水性を確保することが
できる。
【0040】また、上記構成を備えた本発明の請求項2
による密封装置においては、内径側サイドリップとグリ
ースリップとの間に両リップの引っ張り合いを抑えるた
めのくぼみが設けられているために、リップ同士が装着
時に引っ張り合うのを抑えることができ、よって内径側
サイドリップにおけるトルク増大を抑えることができ
る。
【0041】また、上記構成を備えた本発明の請求項3
による密封装置においては、内径側サイドリップの長手
方向中間部位に回転部材に対する密接荷重を低減させる
ための折り曲げ部が設けられているために、回転部材に
対する密接荷重を低減させることができ、緊迫力の増加
を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る密封装置の要部断面
【図2】本発明の第二実施例に係る密封装置の要部断面
【図3】本発明の他の実施例に係る密封装置の要部断面
【図4】車輪懸架装置ベアリング部の説明図
【図5】従来例に係る密封装置の要部断面図
【符号の説明】 1 密封装置 2 外輪(取付部材) 3 取付環 4 弾性体 5 ハブ(回転部材) 6 フランジ部 7 外径側サイドリップ 8 内径側サイドリップ 9 グリースリップ 10 くぼみ 11 折り曲げ部 12 突起部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ部(6)を設けた回転部材
    (5)に摺動自在に密接する複数のシールリップを有す
    る密封装置(1)において、 前記フランジ部(6)の端面に摺動自在に密接する外径
    側サイドリップ(7)および内径側サイドリップ(8)
    を有し、前記外径側サイドリップ(7)の厚さ(t
    よりも前記内径側サイドリップ(8)の厚さ(t)の
    方を大きく形成したことを特徴する密封装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の密封装置において、 内径側サイドリップ(8)の隣りにグリースリップ
    (9)を有し、前記内径側サイドリップ(8)とグリー
    スリップ(9)との間に、両リップ(8)(9)の引っ
    張り合いを抑えるくぼみ(10)を設けたことを特徴と
    する密封装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の密封装置において、 内径側サイドリップ(8)の長手方向中間部位に、回転
    部材(5)に対する密接荷重を低減させる折り曲げ部
    (11)を設けたことを特徴とする密封装置。
JP2002058872A 2002-03-05 2002-03-05 密封装置 Expired - Lifetime JP3991200B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002058872A JP3991200B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 密封装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002058872A JP3991200B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 密封装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003254441A true JP2003254441A (ja) 2003-09-10
JP3991200B2 JP3991200B2 (ja) 2007-10-17

Family

ID=28668722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002058872A Expired - Lifetime JP3991200B2 (ja) 2002-03-05 2002-03-05 密封装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3991200B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100826A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Ntn Corp 車輪用軸受装置
WO2007052685A1 (ja) 2005-11-04 2007-05-10 Nok Corporation 密封装置
JP2008202737A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Nok Corp 密封装置
JP2010001969A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Ntn Corp 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置
KR101321637B1 (ko) * 2005-02-21 2013-10-22 에누티에누 가부시기가이샤 기체 배출 마개, 축받이 장치 및 축받이
US9534635B2 (en) 2005-10-04 2017-01-03 Ntn Corporation Wheel bearing apparatus
CN111630286A (zh) * 2018-02-22 2020-09-04 Nok株式会社 密封装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10948017B2 (en) 2016-12-21 2021-03-16 Nok Corporation Sealing device
WO2019172036A1 (ja) 2018-03-08 2019-09-12 Nok株式会社 密封装置および密封構造
EP3845786A4 (en) 2018-08-28 2021-11-03 NOK Corporation SEALING DEVICE
US20210115973A1 (en) 2018-08-28 2021-04-22 Nok Corporation Sealing device
EP3845782A4 (en) 2018-08-29 2021-11-10 NOK Corporation SEALING ELEMENT MANUFACTURING METHOD AND MOLDING TOOL

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101321637B1 (ko) * 2005-02-21 2013-10-22 에누티에누 가부시기가이샤 기체 배출 마개, 축받이 장치 및 축받이
JP2007100826A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Ntn Corp 車輪用軸受装置
US9534635B2 (en) 2005-10-04 2017-01-03 Ntn Corporation Wheel bearing apparatus
US9797453B2 (en) 2005-10-04 2017-10-24 Ntn Corporation Wheel bearing apparatus
WO2007052685A1 (ja) 2005-11-04 2007-05-10 Nok Corporation 密封装置
JP2008202737A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Nok Corp 密封装置
JP2010001969A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Ntn Corp 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置
CN111630286A (zh) * 2018-02-22 2020-09-04 Nok株式会社 密封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3991200B2 (ja) 2007-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2128501B1 (en) Hermetic sealing device
JP5170366B2 (ja) 密封装置
EP1548339A1 (en) Dust cover for steering shaft
JP2010180896A (ja) 車輪用軸受シールおよびこれを備えた車輪用軸受装置
JP2003254441A (ja) 密封装置
JP2011080575A (ja) 車輪用軸受装置
WO2012039156A1 (ja) オイルシール
JP2005291450A (ja) シールリング及びシールリング付転がり軸受ユニット
JP2006342871A (ja) シール部材及びシール部材付き転がり軸受ユニット
JP2004263730A (ja) 等速ジョイント用ブーツ
JP2011080570A (ja) 車輪用軸受装置
US6953193B2 (en) Sealing apparatus
JP2018119681A (ja) 回転機械のシール構造、回転機械及びシール部材
JP2006342828A (ja) 密封装置
JP2020079619A (ja) 回転用シール
JP2012229742A (ja) 密封装置
JP4539823B2 (ja) 密封装置
JP4333116B2 (ja) 転がり軸受の密封装置
WO2011013433A1 (ja) 自在継手用ブーツ
JP2004092739A (ja) 密封形転がり軸受
JP2014177954A (ja) 密封装置及び密封装置を備える転がり軸受ユニット
JP5807397B2 (ja) 密封装置
JP2003269617A (ja) 密封装置とこれを組み込んだ転がり軸受及びハブユニット
JP4250951B2 (ja) 密封装置
JP2010025251A (ja) 転がり軸受用密封装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070417

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3991200

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term