JP2004092739A - 密封形転がり軸受 - Google Patents

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Yuki Tsuchida
土田 祐樹
Takao Obara
小原 孝男
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Abstract

【課題】トルク及び発熱量を増大させることなく、且つコスト増大及び重量増大を招くことなく、シール性向上を図る。
【解決手段】本発明の密封形転がり軸受10は、シールリップ22が内輪11の軸方向端部に形成されたシール摺動面11aに、所定のリップ締め代ΔLを以って全周に渡って接触されており、環状シール板20のシールリップ22のリップ締め代ΔLと、シールリップ22の径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24である。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密封形転がり軸受に関し、詳しくは例えば自動車のプロペラシャフトを支持するセンターベアリングや車輪支持装置等のように、泥水等の跳ねかかり易い環境下で使用されるシール性に優れた密封形転がり軸受のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、泥水等の跳ねかかり易い環境下で使用される密封形転がり軸受では、内外輪間の軸方向外側に、径方向にシールリップが延設された環状シール板を備えており、シールリップの緊迫力を高めることにより、軸受のシール性を向上させている。
【0003】
シールリップの緊迫力を高める具体的手段としては、シールリップの数を増やす、シールリップの締め代を大きくする、軸受又は外部のシール装置にガータースプリング付シールを使用する等が挙げられる。
また、シールリップの緊迫力を高めるための上述した軸受自体の改良に加えて、軸受に直接泥水等が跳ねかからないように、軸受周辺構造を改良する場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した環状シール板のシールリップの緊迫力を高めた従来の密封形転がり軸受では、シール性を向上させることはできるものの、トルク及び発熱量が大幅に増大してしまうという問題があった。
また、シールリップの締め代が過大になると、シールリップと内輪のシール摺動面との接触面積が増大する一方で、接触面圧は減少するため、シール性の低下を招くという問題があった。
更に、シールリップの磨耗も進行し易いため、長期間の使用においては、軸受内部に泥水等が侵入し易くなるという問題があった。
【0005】
密封形転がり軸受の軸方向外側に別体のシールやスリンガーを追加すると、シールリップの緊迫力を高くすることなく、シール性を高めることができるが、全体の重量及びコスト増大を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、トルク及び発熱量を増大させることなく、且つコスト増大及び重量増大を招くことなく、シール性向上を図ることができる密封形転がり軸受を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の密封形転がり軸受は、内外輪間に複数の転動体を転動自在に介在されるとともに、内外輪間の軸方向外側に環状シール板を備え、外輪の軸方向端部に形成された係止溝に、環状シール板の外径部を係止される密封形転がり軸受において、環状シール板に径方向に延設されたシールリップが、内輪の軸方向端部に形成されたシール摺動面に、所定のリップ締め代を以って全周に渡って接触しており、且つシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24であることを特徴とする。
【0008】
前記構成の密封形転がり軸受によれば、シールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24であるので、シールリップと内輪のシール摺動面との間で、接触幅は小さいが、接触圧力は高められる。したがって、軸受のトルク及び発熱量を増大させることなく、高いシール性が確保される。
【0009】
本発明の請求項2記載の密封形転がり軸受は、内外輪間に複数の転動体を転動自在に介在されるとともに、内外輪間の軸方向外側に環状シール板を備え、外輪の軸方向端部に形成された係止溝に、環状シール板の外径部を係止される密封形転がり軸受において、環状シール板に径方向に延設されたシールリップが、内輪の軸方向端部に形成されたシール摺動面に、所定のリップ締め代を以って全周に渡って接触しており、且つシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24であることを特徴とする。
【0010】
前記構成の密封形転がり軸受によれば、シールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24であるので、シールリップと内輪のシール摺動面との間で、接触幅は小さいが、接触圧力は高められる。したがって、軸受のトルク及び発熱量を増大させることなく、高いシール性が確保される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の密封形転がり軸受の第1実施形態を図1乃至図4に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の密封形転がり軸受の第1実施形態を示す要部断面図、図2は図1における密封形転がり軸受の要部拡大断面図、図3は図1における密封形転がり軸受の環状シール板の芯金を示す要部拡大図、図4は本発明及び従来の密封形転がり軸受のシールリップ接触幅と接触圧力の関係を示すグラフである。
【0012】
図1及び図2に示すように、第1実施形態の密封形転がり軸受10は、内外輪11,12間に、保持器14に保持された複数の転動体13が転動自在に介在される。また、内外輪11,12間の軸方向外側に環状シール板20を備えており、外輪12の軸方向端部に形成された係止溝12aに、環状シール板20の外径部が係止される。
【0013】
環状シール板20は、環状に形成された芯金21に、ゴム等の弾性材からなるシールリップ22を、加硫成形等によって一体成形されることで形成される。
【0014】
シールリップ22は、内輪11の軸方向端部に形成されたシール摺動面11aに、所定のリップ締め代ΔLを以って全周に渡って接触されている。また、シールリップ22は、径方向長さL1≧幅Wとなるように形成されており、リップ締め代ΔLを大きくしても緊迫力が高くなり過ぎることが回避され、柔軟な変形が可能とされる。
シールリップ22のリップ締め代ΔLと、シールリップ22の径方向長さL1との比ΔL/L1は、ΔL/L1=0.14〜0.24である。
また、芯金21の内径側部位は、ストレートでも良いし、図3に示すように、所定の角度θ(0°<θ<180°)を以って折曲された形状に形成しても良い。
【0015】
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態の密封形転がり軸受10では、シールリップ22のリップ締め代ΔLと、シールリップ22の径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24であるので、シールリップ22と内輪11のシール摺動面11aとの間で、接触幅は小さいが、接触圧力は高められる。したがって、密封形転がり軸受10のトルク及び発熱量を増大させることなく、高いシール性が確保される。
【0016】
[実施例1]
次に、上述した構成の密封形転がり軸受(実施例1)及び従来構成の密封形転がり軸受(従来例1及び従来例2)における、環状シール板のシールリップと内輪のシール摺動面との接触幅及び接触圧力の関係を図4に示すグラフに基づいて説明する。
【0017】
図4に示すように、実施例1の密封形転がり軸受は、6206サイズであり、シールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1を、ΔL/L1=0.17に設定されている。
従来例1の密封形転がり軸受は、シールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1を、ΔL/L1=0.25に設定されている。
従来例2の密封形転がり軸受は、シールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.3に設定されている。
【0018】
図4から理解されるように、従来例1及び2の密封形転がり軸受では、いずれもシールリップと内輪のシール摺動面との接触幅が大きいため、トルク増大が避けられない。
一方、実施例1の密封形転がり軸受では、シールリップと内輪のシール摺動面との接触幅が小さく、低トルクであるとともに、シールリップと内輪のシール摺動面との接触圧力は、従来例1及び従来例2より高く、高いシール性が確保されている。
【0019】
次に、本発明の密封形転がり軸受の第2実施形態を図5に基づいて説明する。図5は本発明の密封形転がり軸受の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。
図5に示すように、本実施形態の密封形転がり軸受30は、環状シール板31のシールリップ32のリップ締め代ΔLと、シールリップ32の軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24である。
また、環状シール板31の芯金33の内径側部位は、ストレートでも良いし、第1実施形態と同様に所定角度θ(0°<θ<180°)で折曲された形状に形成しても良い。なお、その他の構成及び作用については、上記第1実施形態と同様である。
【0020】
上述した各実施形態によれば、環状シール板20のシールリップ22のリップ締め代ΔLと、シールリップ22の径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24である(第1実施形態)か、又は環状シール板31のシールリップ32のリップ締め代ΔLと、シールリップ32の軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24である(第2実施形態)。
したがって、シールリップの緊迫力を高めた従来の密封形転がり軸受のように、軸受のトルク及び発熱量を増大させることなく、シール性を向上させることができる。
また、密封形転がり軸受の軸方向外側に別体のシールやスリンガーを追加してシール性を高めた場合のように、コスト増大及び重量増大を招くことなく、シール性向上を図ることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の密封形転がり軸受によれば、環状シール板のシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24であるので、トルク及び発熱量を増大させることなく、且つコスト増大及び重量増大を招くことなく、シール性向上を図ることができる。
【0022】
本発明の請求項2記載の密封形転がり軸受によれば、環状シール板のシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24であるので、トルク及び発熱量を増大させることなく、且つコスト増大及び重量増大を招くことなく、シール性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密封形転がり軸受の第1実施形態を示す要部断面図である。
【図2】図1における密封形転がり軸受の要部拡大断面図である。
【図3】図1における密封形転がり軸受の環状シール板の芯金を示す拡大図である。
【図4】本発明及び従来の密封形転がり軸受のシールリップ接触幅と接触圧力の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の密封形転がり軸受の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
10  密封形転がり軸受
11  内輪
11a シール摺動面
12  外輪
12a 係止溝
13  転動体
14  保持器
20  環状シール板
21  芯金
22  シールリップ
ΔL  シールリップのリップ締め代
L1  シールリップの径方向長さ
L2  シールリップの軸方向長さ
W   シールリップの幅

Claims (2)

  1. 内外輪間に複数の転動体を転動自在に介在されるとともに、内外輪間の軸方向外側に環状シール板を備え、外輪の軸方向端部に形成された係止溝に、環状シール板の外径部を係止される密封形転がり軸受において、
    環状シール板に径方向に延設されたシールリップが、内輪の軸方向端部に形成されたシール摺動面に、所定のリップ締め代を以って全周に渡って接触しており、且つシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの径方向長さL1との比ΔL/L1が、ΔL/L1=0.14〜0.24であることを特徴とする密封形転がり軸受。
  2. 内外輪間に複数の転動体を転動自在に介在されるとともに、内外輪間の軸方向外側に環状シール板を備え、外輪の軸方向端部に形成された係止溝に、環状シール板の外径部を係止される密封形転がり軸受において、
    環状シール板に径方向に延設されたシールリップが、内輪の軸方向端部に形成されたシール摺動面に、所定のリップ締め代を以って全周に渡って接触しており、且つシールリップのリップ締め代ΔLと、シールリップの軸方向長さL2との比ΔL/L2が、ΔL/L2=0.14〜0.24であることを特徴とする密封形転がり軸受。
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