JP2010001728A - 壁の補修装置用ノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】 吐出口に対してのシール性を向上させ、非充填時において、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止をより確実に行なう。
【解決手段】 壁に穿設した穴に差し込まれ基端側から送給通路13を通して送給された充填材を送給通路13に連通する吐出口21から穴に吐出するロッド状の吐出部20を有した壁の補修装置用ノズルNにおいて、送給通路13が形成されるとともに先端11側に吐出部20を備えた内パイプ10と、内パイプ10の軸方向に移動可能な外パイプ40と、外パイプ40によって押圧されて外側に膨出し穴に弾接可能な弾性リング50と、内パイプ10の基端12に設けられる基体60と、基体60にねじ込むことにより外パイプ40を先端側に移動させるナット70とを備え、吐出部20の外側に円周溝22を形成し、吐出口21を円周溝22の周面23に開口させ、溝22に吐出口21を開閉する一対のOリング30を密着させて嵌着した。
【選択図】図1

Description

本発明は、壁に生じたクラックに穿設した穴に差し込まれて充填材を吐出し穴に充填材を充填して補修する壁の補修装置用ノズルに係り、特に、充填材を吐出する吐出口を開閉する弾性のOリングを嵌着させた壁の補修装置用ノズルに関する。
従来、この種の壁の補修装置用ノズルとしては、例えば、特許文献1(特開2002−188295号公報)あるいは、特許文献2(特開2001−324038号公報)に記載されたものが知られている。
図12に示すように、この補修装置用ノズルNaは、壁1に穿設した穴2に差し込まれ基端側から送給通路101を通して送給された充填材を、送給通路101に連通する吐出口102から穴2に吐出するロッド状の吐出部100を有して形成されている。吐出部100の外側には、所定幅の円周溝103が形成されており、吐出口102を円周溝103の周面104に開口させ、この溝に吐出口102を開閉する一つの弾性のOリング110を嵌着させている。
この壁の補修装置用ノズルNaを用いて壁を補修するときは、先ず、壁1に生じたクラック箇所に予め穴2を穿設し、次に、この穿設した穴2にノズルNaの先端を差し込む。この状態で、図示外の充填材送給装置により、基端側から充填材を高圧で送給する。送給された充填材は、送給通路101を通って吐出口102に至り、その圧力によってOリング110が拡径し、吐出口102が開にされる。これにより、充填材は吐出口102から吐出し、穴2に充填されるので、壁1を補修することができる。
充填が終了したら、充填材送給装置からの充填材の送給を停止する。充填材の送給が停止されると送給通路101の圧力が低下し、Oリング110により再び吐出口102が閉にされる。
特開2002−188295号公報 特開2001−324038号公報
しかしながら、上記従来の壁の補修装置用ノズルNaにおいては、図13に示すように、吐出口102の開口縁105は円周溝103の周面104に開口し、Oリング110はこの吐出口102の開口縁105に直接当接するので、必ずしも、シール性が良いとは限らないという問題があった。そのため、非充填時に充填材が漏洩したり逆流したりすることがしばしばあるという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、吐出口に対してのシール性を向上させ、非充填時において、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止をより確実に行なうようにした壁の補修装置用ノズルを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の壁の補修装置用ノズルは、壁に穿設した穴に差し込まれ基端側から送給通路を通して送給された充填材を該送給通路に連通する吐出口から該穴に吐出するロッド状の吐出部を有した壁の補修装置用ノズルにおいて、上記吐出部の外側に、所定幅の円周溝を形成し、上記吐出口を上記円周溝の周面に開口させ、上記溝に上記吐出口を開閉する一対の弾性のOリングを密着させて嵌着した構成としている。
これにより、本ノズルを用いて壁を補修するときは、先ず、壁に生じたクラック箇所に予め穴を穿設し、次に、この穿設した穴にノズルの先端を差し込む。この状態で、例えば、充填材送給装置により、基端側から充填材を高圧で送給する。送給された充填材は、送給通路を通って吐出口に至り、その圧力によって一対のOリングが拡径し、吐出口が開にされる。これにより、充填材は吐出口から吐出し、穴に充填されるので、壁を補修することができる。充填が終了したら、充填材送給装置からの充填材の送給を停止する。充填材の送給が停止されると送給通路内の圧力が低下し、一対のOリングによって再び吐出口が閉にされる。
この非充填時においては、Oリングは円周溝の側面に密着するとともに、一対のOリング同士が密着してシールを行なう。そのため、吐出口の開口縁には当接しないようになるので、Oリングを一つ設けた場合に比較して、吐出口に対してのシール性が向上され、そのため、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止がより確実に行なわれる。
そして、必要に応じ、上記円周溝を軸心側から外方に向けて拡開形成し、該円周溝の両側面を傾斜形成した構成としている。これにより、充填材の充填時においては、一対のOリングが拡径したとき、一対のOリング間、Oリングと円周溝の側面との間に間隙が形成されるようになり、この間隙から充填材が吐出されるようになるので、充填材を吐出させやすくなる。この場合、円周溝の側面が軸心側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリングが円周溝の側面に倣って拡径しやすくなり、間隙形成が容易に行なわれ、充填材の吐出が確実に行なわれる。また、充填材の非充填時においては、円周溝の側面が軸心側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリングが縮径して、拡径した位置から元の位置に戻る。この場合、円周溝の側面が軸心側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリングが円周溝の側面に倣って縮径しやすくなり、一対のOリングが確実に元の位置に戻ることができ、この一対のOリングによって吐出口をより一層確実にシールすることができる。
また、必要に応じ、上記吐出口を、上記溝の周面に複数設けた構成としている。これにより、充填材を拡散させて吐出させることができ、確実に壁に穿設した穴に充填材を充填させることができる。
更に、必要に応じ、先端側及び基端側に雄ネジが形成され内部に上記送給通路が形成されるとともに先端側に上記吐出部を備えた内パイプと、該内パイプに遊嵌され該内パイプに対して軸方向に移動可能な外パイプと、上記吐出部と上記外パイプの間であって上記内パイプに外嵌され上記外パイプによって軸方向に押圧されて外側に膨出し上記穴に弾接可能な弾性リングと、上記内パイプの基端に設けられ外側に雄ネジが形成された基体と、該基体の雄ネジに螺合される雌ネジが形成され上記雄ネジに螺合されてねじ込むことにより上記外パイプを先端側に移動させて上記弾性リングを膨出させるナットとを備えて構成している。
これにより、壁に穿設した穴にノズルの先端を差し込んだ状態でナットをねじ込むと、外パイプが内パイプの先端側に移動させられ、この外パイプと吐出部とによって、弾性リングが押圧されて外側に膨出させられ、弾性リングが穴に弾接する。
この状態では、吐出部より基端側で、弾性リングが穴に弾接してシールするので、吐出部の吐出口から充填材を吐出しても、穴の開口から充填材が漏れ出る事態を防止することができる。この場合、充填材の注入圧力を高く設定することができ、そのため、補修の精度や品位を向上させることができる。
更にまた、必要に応じ、上記ナットに設けられ該ナットを手動で回転せしめるフランジを設けた構成としている。これにより、フランジを手動で回転させるだけで、ナットをねじ込むことができるので、容易に弾性リングを膨出させることができる。
そして、また、必要に応じ、上記フランジに、一方面から他方面に貫通する通孔を複数形成した構成としている。これにより、フランジを軽量化することができ、本ノズルを軽量化することができる。
更に、必要に応じ、上記基体から突出形成され上記ナットの回転時に把持可能なレバーを設けた構成としている。これにより、ナットを回転させるときは、片方の手でレバーを把持し、もう片方の手でフランジを回転させることにより行なう。レバーを把持することにより、基体を不動にすることができるので、フランジを回転させやすくなる。
本発明の壁の補修装置用ノズルによれば、吐出部の外側に円周溝を形成し、吐出口を円周溝の周面に開口させ、溝に吐出口を開閉する一対の弾性のOリングを密着させて嵌着したので、充填時には、充填材の送給圧力によってOリングが拡径し、吐出口を開にするので、充填材の充填が確実に行なわれる。そして、充填終了後には、充填材の送給圧力が低下するので、Oリングによって再び吐出口が閉にされる。この非充填時においては、Oリングは円周溝の側面に密着するとともに、一対のOリング同士が密着してシールを行なう。そのため、吐出口の開口縁には当接しないようになるので、Oリングを一つ設けた場合に比較して、吐出口に対してのシール性が向上され、そのため、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止がより確実に行なわれる。
本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルを示す分解斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルを示す斜視図である。 本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルをその使用状態で示し、(A)は穴にノズルの先端を差し込んだ状態を示す側面断面図、(B)は弾性リングを膨出させた状態を示す側面断面図、(C)はOリングが拡径した状態を示す側面断面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルの非充填時の吐出部の状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルの充填時の吐出部の状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルを示す分解斜視図である。 本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルを示す斜視図である。 本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルをその使用状態で示し、(A)は穴にノズルの先端を差し込んだ状態を示す側面断面図、(B)は弾性リングを膨出させた状態を示す側面断面図、(C)はOリングが拡径した状態を示す側面断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルの非充填時の吐出部の状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルの充填時の吐出部の状態を示す一部拡大断面図である。 本発明の第一の実施例に係り、吐出部の変形例を示す一部拡大断面図である。 従来の壁の補修装置用ノズルの一例を示す図である。 従来の壁の補修装置用ノズルの吐出部を示す一部拡大断面図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルを説明する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説明する。
図1乃至図5には、本発明の第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルNを示している。本ノズルNは、コンクリート製の壁1に生じたクラックに穿設した穴2に差し込まれて充填材を吐出し、穴2に充填材を充填して補修するものである。本ノズルNには、図示外の充填材送給装置から図示外のホースを通して充填材が送給される。
このノズルNにおいて、符号10は、円筒状の内パイプであって、先端11側及び基端12側に雄ネジが形成され、内部に充填材の送給通路13が形成されている。この内パイプ10の先端11側の雄ネジには、充填材を吐出する吐出口21を有した吐出部20が備えられている。
この吐出部20は、ロッド状に形成され、外側に所定幅の円周溝22が形成され、吐出口21が円周溝22の周面23に開口されている。円周溝22は、その周面23が底面23aと一対の側面23bとで形成されており、軸心24側から外方に向けて拡開形成されて、その両側面23bが傾斜形成され、断面台形状に形成されている。吐出口21は、一端が送給通路13に連通し、他端が円周溝22の周面23の底面23aに開口されている。この吐出口21は、円周溝22の周面23の底面23aに複数設けられている。実施の形態では2つ設けられ、軸心24に対して対称の位置に設けられている。
また、吐出部20の円周溝22には、吐出口21を開閉する一対の弾性のOリング30が密着されて嵌着されている。この一対のOリング30は、円周溝22の周面23(底面23a及び側面23b)に密着するとともに、一対のOリング30同士が密着し、吐出口21の開口縁25には当接していない。
符号40は、内パイプ10に遊嵌され、内パイプ10に対して軸方向に移動可能な外パイプである。この外パイプ40は、円筒状に形成された第一外パイプ41と、第一外パイプ41より基端12側に設けられ、先細りの円錐台状に形成された第二外パイプ42とを備えて構成されている。
符号50は、内パイプ10に外嵌され、外パイプ40によって軸方向に押圧されて外側に膨出し穴2に弾接可能な弾性リングである。この弾性リング50は、吐出部20と外パイプ40の間に設けられている。符号51は、吐出部20と弾性リング50との間に設けられるリング体である。
符号60は、内パイプ10の基端12に設けられ、外側に雄ネジが形成された基体である。この基体60の内側には、内パイプ10の基端12に形成された雄ネジに螺合する雌ネジが形成されている。第一の実施の形態では、基体60は、外側に雄ネジが形成され内側に内パイプ10の基端12に形成された雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたネジ部60aと、ネジ部60aと同軸に設けられネジ部60aに連接される筒状部60bとを備えて構成されている。
符号61は、基体60から突出形成され把持可能なレバーである。このレバー61は、基体60の筒状部60bに外嵌されるリング状の取付部62に一体形成されている。取付部62には、外周面から内周面に貫通する雌ネジを有した穿孔63が形成されており、この穿孔63にネジ64を螺合させ、ネジ64の先端を筒状部60bの外周面に当接させることにより、基体60に対してより強固に固定している。
符号70は、基体60の雄ネジに螺合される雌ネジが形成され、雄ネジに螺合されてねじ込むことにより外パイプ40を先端11側に移動させて弾性リング50を膨出させるナットである。
符号71は、ナット70の一端部70aに一体形成され、ナット70を手動で回転せしめるリング状のフランジである。このフランジ71には、その一方面から他方面に貫通する通孔71aが複数形成されており、この通孔71aを形成することにより、フランジ71を軽量化している。
符号74は、内パイプ10に遊嵌され、ナット70と第二外パイプ42との間に設けられるリングである。符号75は、内パイプ10に遊嵌され、リング74と第二外パイプ42との間に設けられるゴムパッキンである。
符号80は、充填材送給装置のホースが接続されるジョイント部材であり、基体60の筒状部60bに螺合されている。
従って、この第一の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルNを用いて、壁1に生じたクラックに充填材を充填して壁の補修を行なうときは、以下のようにする。
先ず、壁1に生じたクラック箇所に予め穴2を穿設し、次に、図3(A)に示すように、この穿設した穴2にノズルNの先端を差し込む。
そして、片方の手でレバー61を把持し、もう片方の手でナット70に一体形成されているフランジ71を回してナット70をねじ込む。レバー61を把持することにより、基体60を不動にすることができるので、フランジ71を回転させやすくなり、手動で容易にナット70をねじ込むことができる。ナット70をねじ込むと、図3(B)に示すように、リング74,ゴムパッキン75,第一外パイプ41及び第二外パイプ42が、内パイプ10の軸方向に先端11側に移動する。これにより、第一外パイプ41とリング体51とによって、弾性リング50が押圧されて外側に膨出させられ、弾性リング50が穴2に弾接する。フランジ71を手動で回転させるだけで、ナット70をねじ込むことができるので、容易に弾性リング50を膨出させることができる。
この状態で、充填材送給装置により、基端側から充填材を高圧で送給する。図3(C)及び図5に示すように、充填材送給装置からホースを通って送給された充填材は、ジョイント部材80及び基体60の内部を通って内パイプ10の送給通路13に至り、送給通路13を通って吐出口21に至る。そして、充填材は、吐出口21の一端から円周溝22の周面23の底面23aに開口された他端に至り、送給された圧力によって、一対のOリング30を拡径させ、吐出口21を開にさせる。これにより、充填材は吐出口21から吐出し、穴2に充填される。このとき、一対のOリング30間、Oリング30と円周溝22の側面23bとの間に間隙が形成されるようになり、この間隙から充填材が吐出されるようになるので、充填材を吐出させやすくなる。この場合、円周溝22の側面23bが軸心24側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリング30が円周溝22の側面23bに倣って拡径しやすくなり、間隙形成が容易に行なわれ、充填材の吐出が確実に行なわれる。また、吐出口21を2つ設けているので、充填材が拡散されて吐出され、そのため、確実に壁1に穿設した穴2に充填材が充填されていく。
この状態では、吐出部20より基端12側で、弾性リング50が穴2に弾接してシールするので、吐出部20の吐出口21から充填材を吐出しても、穴2の開口から充填材が漏れ出る事態を防止することができる。この場合、充填材の注入圧力を高く設定することができ、そのため、補修の精度や品位を向上させることができる。
充填材の充填が終了したら、充填材送給装置からの充填材の送給を停止する。充填材の送給が停止されると送給通路13内の圧力が低下し、拡径した一対のOリング30は縮径し、この一対のOリング30によって再び吐出口21は閉にされる。このとき、円周溝22の側面23bが軸心24側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリング30が縮径して、拡径した位置から元の位置に戻るようになる。この場合、円周溝22の側面23bが軸心24側から外方に向けて傾斜形成されているので、Oリング30が円周溝22の側面23bに倣って縮径しやすくなり、一対のOリング30が確実に元の位置に戻ることができるようになる。
この非充填時においては、図4に示すように、Oリング30は円周溝22の周面23(底面23a及び側面23b)に密着するとともに、一対のOリング30同士が密着してシールを行なう。そのため、吐出口21の開口縁25にはOリング30が当接しないようになるので、Oリング30を一つ設けた場合に比較して、吐出口21に対してのシール性が向上され、そのため、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止がより確実に行なわれる。また、一対のOリング30が確実に元の位置に戻るので、この一対のOリング30によって吐出口21をより一層確実にシールすることができる。
その後、片方の手でレバー61を把持し、もう片方の手でフランジ71を回してナット70を緩め、弾性リング50を縮小させて、ノズルNの先端を穴2から引き抜く。
そして、予め穿設した穴2の次に補修する箇所へノズルNの先端を差し込み、上記と同様の手順で充填材を充填していく。
図6乃至図10には、本発明の第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルNを示している。本ノズルNは、コンクリート製の壁1に生じたクラックに穿設した穴2に差し込まれて充填材を吐出し、穴2に充填材を充填して補修するものである。本ノズルNには、図示外の充填材送給装置から図示外のホースを通して充填材が送給される。
このノズルNにおいて、符号10は、円筒状の内パイプであって、先端11側及び基端12側に雄ネジが形成され、内部に充填材の送給通路13が形成されている。この内パイプ10の先端11側の雄ネジには、充填材を吐出する吐出口21を有した吐出部20が備えられている。
この吐出部20は、ロッド状に形成され、外側に所定幅の円周溝22が形成され、吐出口21が円周溝22の周面23に開口されている。円周溝22は、その周面23が底面23aと一対の側面23bとで形成されており、断面矩形状に形成されている。吐出口21は、一端が送給通路13に連通し、他端が円周溝22の周面23の底面23aに開口されている。この吐出口21は、円周溝22の周面23に複数設けられている。実施の形態では2つ設けられ、軸心24に対して対称の位置に設けられている。
また、吐出部20の円周溝22には、吐出口21を開閉する一対の弾性のOリング30が密着されて嵌着されている。この一対のOリング30は、円周溝22の周面23(底面23a及び側面23b)に密着するとともに、一対のOリング30同士が密着し、吐出口21の開口縁25には当接していない。
符号40は、内パイプ10に遊嵌され、内パイプ10に対して軸方向に移動可能な外パイプである。この外パイプ40は、円筒状に形成された第一外パイプ41と、第一外パイプ41より基端12側に設けられ、先細りの円錐台状に形成された第二外パイプ42とを備えて構成されている。
符号50は、内パイプ10に外嵌され、外パイプ40によって軸方向に押圧されて外側に膨出し穴2に弾接可能な弾性リングである。この弾性リング50は、吐出部20と外パイプ40の間に設けられている。符号51は、吐出部20と弾性リング50との間に設けられるリング体である。
符号60は、内パイプ10の基端12に設けられ、外側に雄ネジが形成された基体である。この基体60の内側には、内パイプ10の基端12に形成された雄ネジに螺合する雌ネジが形成されている。
符号70は、基体60の雄ネジに螺合される雌ネジが形成され、雄ネジに螺合されてねじ込むことにより外パイプ40を先端11側に移動させて弾性リング50を膨出させるナットである。
符号71は、ナット70に外嵌され、ナット70を手動で回転せしめるフランジである。このフランジ71には、外周面から内周面に雌ネジを有した貫通孔72が形成されており、この貫通孔72にネジ73を螺合させ、ネジ73の先端をナット70の外周面に当接させて、フランジ71をナット70に対してより強固に固定している。
符号74は、内パイプ10に遊嵌され、ナット70と第二外パイプ42との間に設けられるリングである。符号75は、内パイプ10に遊嵌され、リング74と第二外パイプ42との間に設けられるゴムパッキンである。
符号80は、充填材送給装置のホースが接続されるジョイント部材であり、基体60に螺合されている。
従って、この第二の実施の形態に係る壁の補修装置用ノズルNを用いて、壁1に生じたクラックに充填材を充填して壁の補修を行なうときは、以下のようにする。
先ず、壁1に生じたクラック箇所に予め穴2を穿設し、次に、図8(A)に示すように、この穿設した穴2にノズルNの先端を差し込む。
そして、ナット70に外嵌されているフランジ71を手動で回してナット70をねじ込む。ナット70をねじ込むと、図8(B)に示すように、リング74,ゴムパッキン75,第一外パイプ41及び第二外パイプ42が、内パイプ10の軸方向に先端11側に移動する。これにより、第一外パイプ41とリング体51とによって、弾性リング50が押圧されて外側に膨出させられ、弾性リング50が穴2に弾接する。フランジ71を手動で回転させるだけで、ナット70をねじ込むことができるので、容易に弾性リング50を膨出させることができる。
この状態で、充填材送給装置により、基端側から充填材を高圧で送給する。図8(C)及び図10に示すように、充填材送給装置からホースを通って送給された充填材は、ジョイント部材80及び基体60の内部を通って内パイプ10の送給通路13に至り、送給通路13を通って吐出口21に至る。そして、充填材は、吐出口21の一端から円周溝22の周面23の底面23aに開口された他端に至り、送給された圧力によって、一対のOリング30を拡径させ、吐出口21を開にさせる。これにより、充填材は吐出口21から吐出し、穴2に充填される。このとき、吐出口21を2つ設けているので、充填材が拡散されて吐出され、そのため、確実に壁1に穿設した穴2に充填材が充填されていく。
この状態では、吐出部20より基端12側で、弾性リング50が穴2に弾接してシールするので、吐出部20の吐出口21から充填材を吐出しても、穴2の開口から充填材が漏れ出る事態を防止することができる。この場合、充填材の注入圧力を高く設定することができ、そのため、補修の精度や品位を向上させることができる。
充填材の充填が終了したら、充填材送給装置からの充填材の送給を停止する。充填材の送給が停止されると送給通路13内の圧力が低下し、拡径した一対のOリング30は縮径し、この一対のOリング30によって再び吐出口21は閉にされる。
この非充填時においては、図9に示すように、Oリング30は円周溝22の周面23(底面23a及び側面23b)に密着するとともに、一対のOリング30同士が密着してシールを行なう。そのため、吐出口21の開口縁25にはOリング30が当接しないようになるので、Oリング30を一つ設けた場合に比較して、吐出口21に対してのシール性が向上され、そのため、充填材の漏洩防止及び充填材の逆流防止がより確実に行なわれる。
その後、フランジ71を手動で回してナット70を緩め、弾性リング50を縮小させて、ノズルNの先端を穴2から引き抜く。
そして、予め穿設した穴2の次に補修する箇所へノズルNの先端を差し込み、上記と同様の手順で充填材を充填していく。
尚、上記第一の実施の形態において、円周溝22を、その周面23を底面23aと一対の側面23bとで形成し、吐出口21の他端を、円周溝22の周面23の底面23aに開口したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、図11に示すように、円周溝22を、その周面23を一対の側面23bで形成して、断面V字状に形成し、吐出口21の他端を、円周溝22の一対の側面23bが接する頂点部分に開口しても良く、適宜変更して差支えない。
尚また、上記実施の形態において、吐出部20を内パイプ10の先端11に設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、弾性リング50よりも先端11側であれば良く、適宜変更して差支えない。また、弾性リング50を2つ設け、この2つの弾性リング50間に吐出部20を設けるようにしても良い。
また、上記実施の形態において、本ノズルNをコンクリート製の壁の補修に用いたが、必ずしもこれに限定されるものではないことは勿論である。
N 壁の補修装置用ノズル
1 壁
2 穴
10 内パイプ
11 先端
12 基端
13 送給通路
20 吐出部
21 吐出口
22 円周溝
23 周面
23a 底面
23b 側面
24 軸心
25 開口縁
30 Oリング
40 外パイプ
41 第一外パイプ
42 第二外パイプ
50 弾性リング
51 リング体
60 基体
60a ネジ部
60b 筒状部
61 レバー
62 取付部
63 穿孔
64 ネジ
70 ナット
70a 一端部
71 フランジ
71a 通孔
72 貫通孔
73 ネジ
74 リング
75 ゴムパッキン
80 ジョイント部材

Claims (7)

  1. 壁に穿設した穴に差し込まれ基端側から送給通路を通して送給された充填材を該送給通路に連通する吐出口から該穴に吐出するロッド状の吐出部を有した壁の補修装置用ノズルにおいて、
    上記吐出部の外側に、所定幅の円周溝を形成し、上記吐出口を上記円周溝の周面に開口させ、上記溝に上記吐出口を開閉する一対の弾性のOリングを密着させて嵌着したことを特徴とする壁の補修装置用ノズル。
  2. 上記円周溝を軸心側から外方に向けて拡開形成し、該円周溝の両側面を傾斜形成したことを特徴とする請求項1記載の壁の補修装置用ノズル。
  3. 上記吐出口を、上記円周溝の周面に複数設けたことを特徴とする請求項1または2記載の壁の補修装置用ノズル。
  4. 先端側及び基端側に雄ネジが形成され内部に上記送給通路が形成されるとともに先端側に上記吐出部を備えた内パイプと、該内パイプに遊嵌され該内パイプに対して軸方向に移動可能な外パイプと、上記吐出部と上記外パイプの間であって上記内パイプに外嵌され上記外パイプによって軸方向に押圧されて外側に膨出し上記穴に弾接可能な弾性リングと、上記内パイプの基端に設けられ外側に雄ネジが形成された基体と、該基体の雄ネジに螺合される雌ネジが形成され上記雄ネジに螺合されてねじ込むことにより上記外パイプを先端側に移動させて上記弾性リングを膨出させるナットとを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の壁の補修装置用ノズル。
  5. 上記ナットに設けられ該ナットを手動で回転せしめるフランジを設けたことを特徴とする請求項4記載の壁の補修装置用ノズル。
  6. 上記フランジに、一方面から他方面に貫通する通孔を複数形成したことを特徴とする請求項5記載の壁の補修装置用ノズル。
  7. 上記基体から突出形成され上記ナットの回転時に把持可能なレバーを設けたことを特徴とする請求項4乃至6何れかに記載の壁の補修装置用ノズル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105457336A (zh) * 2014-09-04 2016-04-06 中国科学院大连化学物理研究所 一种铜离子的固相萃取方法

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