JP2002188297A - コンクリートクラックの補修装置用ノズル - Google Patents

コンクリートクラックの補修装置用ノズル

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JP2002188297A JP2000385627A JP2000385627A JP2002188297A JP 2002188297 A JP2002188297 A JP 2002188297A JP 2000385627 A JP2000385627 A JP 2000385627A JP 2000385627 A JP2000385627 A JP 2000385627A JP 2002188297 A JP2002188297 A JP 2002188297A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルの固定を確実にして、しかも、壁面か
ら浅いところに高圧で充填材を注入できるようにする。 【解決手段】 コンクリートクラックに穿設した穴に差
し込まれるとともに先端が閉塞され充填材が送給される
内パイプ20と、内パイプ20に遊嵌して軸方向に移動
可能な外パイプ22と、内パイプ20の先端側に外嵌し
軸方向に押圧されて外側に膨出し穴に弾接可能な弾性リ
ング26と、弾性リング26を押えるストッパ部材27
と、内パイプ20に形成された雄ネジ29に螺合しねじ
込むことにより外パイプ22を移動させて弾性リング2
6を押圧するナット28と、外パイプ22の基端とナッ
ト28との間に挿通され内パイプ20と穴との隙間をシ
ールするシール体30とを備え、内パイプ20の壁部に
充填材を吐出する内側吐出口23を設け、外パイプ22
の壁部に内パイプ20の内側吐出口23から吐出された
充填材を吐出する外側吐出口25を複数設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート製の
建物の壁等に生じたコンクリートクラックに充填材を充
填して補修するコンクリートクラックの補修装置用ノズ
ルに係り、特に、予めコンクリートクラックに穿設した
穴に差し込まれて流動状充填材を吐出するコンクリート
クラックの補修装置用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、図6に示すように、コンクリー
ト製の建物の壁Wとしては、例えば、外壁Waをコンク
リートで形成するとともに、内壁Wbを発泡スチロール
等の断熱材2を介してコンクリートとしてのモルタル1
で形成しているものがある。図6に示す例は、建物のト
イレの例であり、(a)は内壁面の図、(b)は断面図
である。図6において、符号3は窓、4はベンチレー
タ、5はトイレットペーパホルダである。このような建
物においては、長年の使用により、外壁Waを初め内壁
WbにコンクリートクラックCが生じることがあり、こ
の場合には、周知の補修装置で充填材をコンクリートク
ラックCに充填して補修を行なっている。内壁Wbの場
合で説明すると、図7に示すように、例えば、プラスチ
ック製のノズル10を用いる。このノズル10は、管状
のノズル本体11と、ノズル本体11の先端に設けられ
壁面に接着剤で付設されるフランジ12とを備えてい
る。13はノズル本体11の途中に接続され、余分の充
填材を吸収する中空タンクである。そして、予め、クラ
ックCの所要の複数カ所にノズル10をフランジ12を
介して接着剤で付設しておき、このノズル10のノズル
本体11にホース14を接続して、図示外の充填材送給
装置によりホース14を通してノズル10から充填材を
クラックCに注入する。そして、複数付設した各ノズル
10について、順次ホース14を接続して行なう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
コンクリートクラックの補修装置用ノズル10において
は、フランジ12で壁面に接着剤で付設しているので、
充填材を高圧にして送給すると、剥れ落ちることがあ
り、せいぜい充填圧力を0.2MPa(約2Kg/cm
2 )程度にしかできない。そのため、クラックCの幅が
0.3mm以下程度の狭いところになると、充填材を充
分に浸入させることができないという問題があった。こ
れを解決するために、図8に示すように、金属製の穴あ
きノズル15を用いて、これをクラックCに手で押し付
けながら行なうことも考えられるが、これだと、圧力を
高くすることはできるが、押えていることが困難で、す
ぐにクラックCからノズル15が外れ易く、作業が不能
になってしまう。
【0004】また、外壁Waの場合には、図示しない
が、内壁Wb側からコンクリートクラックに穴を穿設
し、この穴に補修装置のノズル(図示せず)を差し込ん
で固定し、ノズルから充填材を注入する。この外壁Wa
においては、穴が深いので、差し込んだノズルの保持が
容易であることから、比較的高圧にすることができ、充
填材を良くクラックに浸入させることができる。そのた
め、内壁Wbにおいても外壁Waと同様にノズルを差し
込んで固定するようにしたいが、厚さが薄いモルタルに
注入しなければならないので、即ち、壁面から浅いとこ
ろに注入しなければならないことから、ノズルの差し込
み固定が困難になり、また、壁面から浅いところへの注
入も難しくなる。本発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たもので、ノズルの固定を確実にして、しかも、壁面か
ら浅いところに高圧で充填材を注入できるようにしたコ
ンクリートクラックの補修装置用ノズルを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の技術的手段は、コンクリートクラックに穿設
した穴に差し込まれて流動状充填材を吐出するコンクリ
ートクラックの補修装置用ノズルにおいて、先端が閉塞
され上記充填材が送給される内パイプと、上記内パイプ
の先端側に遊嵌し該内パイプに対して軸方向に移動可能
な外パイプと、該外パイプの先端より先端側の内パイプ
に外嵌し軸方向に押圧されて外側に膨出し上記穴に弾接
可能な弾性リングと、該弾性リングより先端側の内パイ
プに設けられ弾性リングを押えるストッパ部材と、上記
外パイプの基端側の上記内パイプに形成された雄ネジに
螺合しねじ込むことにより該外パイプを上記ストッパ部
材側に移動させて該外パイプの先端で上記弾性リングを
ストッパ部材に押圧して膨出させるナットと、上記外パ
イプの基端と上記ナットとの間に挿通され上記内パイプ
と穴との隙間をシールするシール体とを備え、上記内パ
イプの上記外パイプが位置する壁部に該内パイプに送給
された充填材を吐出する内側吐出口を設け、上記外パイ
プの壁部に上記内パイプの内側吐出口から吐出された充
填材を吐出する外側吐出口を設けた構成としている。
【0006】この構成の補修装置用ノズルを用いて、壁
面から比較的浅いところに生じたコンクリートクラック
に充填材を充填して補修を行なうときは、先ず、壁のコ
ンクリートクラックの所要箇所に穴を穿設する。次に、
補修装置用ノズルをこの穴に挿通する。それから、ナッ
トを締める。これにより、外パイプがシール体及びカラ
ーを介して先端側に移動させられる。そして、弾性リン
グが外パイプの先端でストッパ部材に押圧され、外側に
膨出させられて穴に弾接する。この状態では、内パイプ
の先端側で弾性リングにより内パイプと穴がシールさ
れ、シール体により内パイプと穴との隙間がシールされ
る。この状態で充填材送給装置によりノズルの内パイプ
に充填材を送給する。これにより、充填材は、内パイプ
の内側吐出口から吐出され、外パイプと内パイプとの間
隙を通って、外パイプの外側吐出口から吐出される。こ
の場合、外側吐出口が外パイプの壁部に設けられている
ので、充填材が、壁面から浅いところに注入させられ
る。そして、この場合、内パイプの先端側で弾性リング
を膨出させて穴に弾接させるので、内パイプを強固に穴
に固定することができ、穴から容易に抜け出る事態を防
止することができる。更に、弾性リングで内パイプと穴
とをシールし、シール体で穴の開口と内パイプをシール
するので、充填材が穴の奥に浸入したり、穴の開口から
漏れ出てくる事態を防止することができ、壁面から浅い
ところのクラックに確実に充填材を浸入させることがで
きる。特に、内パイプを強固に穴に固定できて、穴と内
パイプとのシールも確実なので、充填材の注入圧力を高
く設定することができ、そのため、従来できなかった、
壁面から浅いところの例えば0.3mm以下程度の狭い
クラック内にも充填材を注入することができるようにな
り、補修の精度や品位を大幅に向上させることができる
ようになる。
【0007】そして、必要に応じ、上記外側吐出口を複
数設けた構成としている。充填材を拡散させて吐出させ
ることができ、確実にクラック内に充填させることがで
きる。この場合、上記外側吐出口を同位に等角度関係で
複数設けたことが有効である。充填材を均等に拡散させ
て吐出させることができ、より確実にクラック内に充填
させることができる。また、この場合、上記外側吐出口
の同位に等角度関係で複数設けられた組を軸方向に複数
組設けたことが有効である。壁の前後から充填材を吐出
させることができ、この点でもより確実にクラック内に
充填させることができる。更に、必要に応じ、上記内側
吐出口を複数設けた構成としている。充填材を拡散して
吐出させることができるので、吐出を確実にすることが
できる。
【0008】また、必要に応じ、上記シール体を、上記
穴の開口周縁に当接するリング状に形成した構成として
いる。シールの押えが押圧による強固なものになり、そ
のため、内パイプの押えを弾性リングと共働して強固に
行なうことができ、内パイプの押えを確実にすることが
できるとともに、シールも確実に行なわせることができ
る。この場合、必要に応じ、上記シール体を、ゴム製の
パッキンと、該パッキンを押える金属製のワッシャとを
備えて構成している。ゴム製のパッキンが穴の開口周縁
に密着するので、内パイプと穴との隙間を良くシールす
ることができるようになる。更に、必要に応じ、上記内
パイプに外嵌し上記外パイプの上記穴に対する位置調整
を行なうためのカラーを設けた構成としている。外側吐
出口の位置を壁のクラックに対応した適所に位置させる
ことができる。更にまた、必要に応じ、上記外パイプの
先端を尖らせて形成した構成としている。穴に挿通させ
易く、操作性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係るコンクリートクラックの補修装置用
ノズルを説明する。図1乃至図4に示す実施の形態に係
るコンクリートクラックの補修装置用ノズルNは、コン
クリートクラックCに予め穿設した穴Hに差し込まれて
流動状充填材を吐出するものである。このノズルNにお
いて、20は内パイプであって、図示外の充填材送給装
置から図示外のホースを通して充填材が送給される。内
パイプ20の先端には、キャップ状の閉塞部材21が溶
接あるいはネジ止め等で固定されており、この内パイプ
20の先端は閉塞されている。内パイプ20の先端は尖
らせて形成されており、即ち、閉塞部材21の先端21
aは先細りになって尖らせて形成されている。22は内
パイプ20の先端側に遊嵌し内パイプ20に対して軸方
向に移動可能な外パイプである。
【0010】内パイプ20の外パイプ22が位置する壁
部には、内パイプ20内に送給された充填材を吐出する
内側吐出口23が設けられている。内側吐出口23は、
同位に等角度関係で複数設けられている。また、外パイ
プ22の壁部には、内パイプ20の内側吐出口23から
吐出され、外パイプ22と内パイプ20との間隙24を
通って流出する充填材を吐出する外側吐出口25が設け
られている。外側吐出口25は、同位に等角度関係で複
数設けられている。また、外側吐出口25の同位に等角
度関係で複数設けられた組は、軸方向に複数組(実施の
形態では2組G1 ,G2 )設けられている。1組G1 目
の外側吐出口25は外パイプ22の基端から凹設された
溝穴で構成されている。2組G2 目の外側吐出口25は
丸穴で形成されている。
【0011】26はゴム等で形成された弾性リングであ
り、外パイプ22の先端より先端側の内パイプ20に外
嵌し軸方向に押圧されて外側に膨出して穴Hに弾接可能
に形成されている。27は弾性リング26より先端側の
内パイプ20に設けられ弾性リング26を押えるストッ
パ部材である。このストッパ部材27は閉塞部材21に
一体に設けられ内パイプ20に外嵌する弾性リング26
と同径の管状に形成されており、弾性リング26端面に
当接してこの端面を押える。28はナットであり、外パ
イプ22の基端側の内パイプ20に形成された雄ネジ2
9に螺合しねじ込むことにより外パイプ22をストッパ
部材27側に移動させて外パイプ22の先端で弾性リン
グ26をストッパ部材27に押圧して膨出させるもので
ある。
【0012】30は外パイプ22の基端とナット28と
の間に挿通され内パイプ20と穴Hとの隙間をシールす
るシール体である。シール体30は、穴Hの開口周縁H
aに当接するリング状に形成されている。また、シール
体30は、種類の異なるゴム製の一対のパッキン31,
32と、このパッキン31,32を押える金属製のワッ
シャ33とを備えて構成されている。34は外パイプ2
2の基端よりナット28側の内パイプ20に外嵌し外パ
イプ22の穴Hに対する位置調整を行なうためのカラー
である。カラー34としては、長さ寸法の異なるものが
数種類用意されている。このカラー34を用いることに
より、外側吐出口25の位置が、後述の内壁Wbに対応
した適所に位置させられる。
【0013】従って、この実施の形態に係るコンクリー
トクラックの補修装置用ノズルNを用いて、図6に示す
ような壁Wの内壁Wbに生じたコンクリートクラックC
に充填材を充填して補修を行なうときは、以下のように
して行なう。壁Wは外壁Waがコンクリートで形成され
るとともに、内壁Wbが発泡スチロール等の断熱材2を
介してコンクリートとしてのモルタル1で形成されてい
る。図6に示す例は、建物のトイレの例であり、(a)
は内壁面の図、(b)は断面図である。図6において、
符号3は窓、4はベンチレータ、5はトイレットペーパ
ホルダである。
【0014】図3に示すように、先ず、内壁Wbのコン
クリートクラックCの所要箇所に穴Hを穿設する。穴H
は外壁Waに及ぶように穿設する。次に、図3に示すよ
うに、ノズルNをこの穴Hに挿通する。この場合、外パ
イプ22の先端が尖らせて形成されているので、穴Hに
挿通させ易く、操作性が向上させられる。それから、図
4に示すように、ナット28を締める。これにより、外
パイプ22がシール体30及びカラー34を介して先端
側に移動させられる。そして、弾性リング26が外パイ
プ22の先端でストッパ部材27に押圧され、外側に膨
出させられて穴Hに弾接する。また、このナット28を
締めることにより、シール体30も穴Hの開口周縁Ha
に押圧される。この状態では、内パイプ20の先端側で
弾性リング26により内パイプ20と穴Hとがシールさ
れ、シール体30により内パイプ20と穴Hとの隙間が
シールされる。この場合、シール体30が穴Hの開口周
縁Haに当接するリング状に形成されているので、シー
ル体30の押えが押圧による強固なものになり、そのた
め、シールが確実に行なわれる。更に、シール体30
は、ゴム製のパッキン31,32を備えているので、穴
Hの開口周縁Haに密着し、内パイプ20と穴Hとの隙
間が良くシールされる。
【0015】この状態で図示外の充填材送給装置により
ホースを通してノズルNの内パイプ20に充填材を送給
する。この場合、充填材の注入圧力は、0.7〜1MP
a(約7〜10Kg/cm2 )に設定されている。これ
により、充填材は、内パイプ20の内側吐出口23から
吐出され、外パイプ22と内パイプ20との間隙24を
通って、外パイプ22の外側吐出口25から吐出され
る。この場合、内側吐出口23が複数設けられているの
で、充填材が拡散して確実に吐出されていく。また、外
側吐出口25が外パイプ22の壁部に設けられ、内壁W
bのあるところに位置させられているので、内壁Wbの
クラックC内に浸入していく。即ち、充填材が、壁面か
ら浅いところに高圧で注入されていくことになる。ま
た、この際、外側吐出口25が複数設けられているの
で、充填材が拡散し、確実にクラックC内に充填されて
いく。更に、外側吐出口25が同位に等角度関係で複数
設けられているので、充填材が均等に拡散され、より確
実にクラックC内に充填されていく。更にまた、外側吐
出口25の同位に等角度関係で複数設けられた組が軸方
向に複数組(G1 ,G2 )設けられているので、内壁W
bの前後から充填材が吐出されることになり、この点で
もより確実にクラックC内に充填されていく。
【0016】そしてまた、この場合、充填材の注入圧
が、従来の0.2MPaよりも高いが、内パイプ20の
先端側で弾性リング26が膨出して穴Hに弾接してお
り、また、シール体30も穴Hの開口周縁Haに押圧さ
れているので、内パイプ20が強固に穴Hに固定されて
おり、そのため、穴Hから容易に抜け出る事態が防止さ
れる。また、内パイプ20の先端側で弾性リング26に
より内パイプ20と穴Hとがシールされ、シール体30
により内パイプ20と穴Hとの隙間がシールされること
になるので、充填材が穴Hの奥に浸入したり、穴Hの開
口から漏れ出てくる事態が防止され、確実に内壁Wbの
クラックC内に浸入させられる。特に、注入圧が高いの
で、クラックCの幅が0.3mm以下程度の狭いところ
でも、充填材が充分に浸入していき、充填が確実に行な
われる。
【0017】充填材の充填が終わったならば、ナット2
8を緩めて、弾性リング26を縮小させ、シール体30
を穴Hの開口周縁Haから離間させ、内パイプ20を穴
Hから引き抜く。尚、穴Hは、図8に示すような充填材
を先端から吐出するノズル15等を用いて塞ぐ。このよ
うにして、予め穿設した各穴Hに順次ノズルNを挿入し
て上記と同様の手順によって充填材を充填していく。
【0018】次に、参考までに、外壁WaのクラックC
の充填を行なう場合について説明する。図5は、外壁W
a用のノズル40を示している。尚、上記ノズルNと同
様のものには同一の符号を付して説明する。このノズル
40は、先端開口が吐出口20aとして形成され充填材
が送給される内パイプ20と、内パイプ20に遊嵌し内
パイプ20に対して軸方向に移動可能な外パイプ22
と、外パイプ22の先端より先端側の内パイプ20に外
嵌し軸方向に押圧されて外側に膨出し穴Hに弾接可能な
弾性リング26と、弾性リング26より先端側の内パイ
プ20に設けられ弾性リング26を押えるストッパ部材
27と、外パイプ22の基端側の内パイプ20に形成さ
れた雄ネジ29に螺合しねじ込むことにより外パイプ2
2をストッパ部材27側に移動させて外パイプ22の先
端で弾性リング26をストッパ部材27に押圧して膨出
させるナット28とを備えて構成されている。34は外
パイプ22と弾性リング26との間に介装されるカラー
である。
【0019】従って、この外壁Wa用のノズル40を用
いて、外壁Waに生じたコンクリートクラックCに充填
材を充填して補修を行なうときは、図5に示すように、
内壁WbのコンクリートクラックCの所要箇所に穴Hを
穿設する。穴Hは外壁Waの中央よりも外側に及ぶよう
に穿設する。次に、ノズル40をこの穴Hに挿通する。
それから、ナット28を締める。これにより、外パイプ
22が先端側に移動させられる。そして、弾性リング2
6が外パイプ22の先端でストッパ部材27に押圧さ
れ、外側に膨出させられて穴Hに弾接する。この状態で
図示外の充填材送給装置によりホースを通してノズル4
0の内パイプ20に充填材を送給する。この場合、充填
材の注入圧力は、0.7〜1MPaに設定されている。
これにより、充填材は、内パイプ20の先端の吐出口2
0aから吐出され、充填材が、外壁WaのクラックCに
高圧で注入されていく。この場合、充填材の注入圧が高
いが、内パイプ20の先端側で弾性リング26が膨出し
て穴Hに弾接しているので、内パイプ20が強固に穴H
に固定されており、また、吐出口20aよりも基端側で
弾性リング26により内パイプ20と穴Hとがシールさ
れているので、充填材が穴Hの開口から漏れ出てくる事
態が防止され、確実に外壁WaのクラックC内に浸入さ
せられる。充填材の充填が終わったならば、ナット28
を緩めて、弾性リング26を縮小させ、内パイプ20を
穴Hから引き抜く。尚、穴Hは、このノズル40を用い
あるいは図8に示すような充填材を先端から吐出するノ
ズル15等を用いて塞ぐ。尚また、穴Hにおいては、外
壁Waの穴Hと内壁Wbの穴Hとを共用させても良い。
この場合には、先に外壁Waに充填し、それから内壁W
bを行なえば良い。
【0020】なお、上記実施の形態に係るコンクリート
クラックCの補修装置用ノズルNは、図6に示すような
建物の壁Wの内壁Wbに生じたコンクリートクラックC
に適用したが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、どのようなコンクリート物に生じたクラックに適用
して良いことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明のコンクリー
トクラックの補修装置用ノズルによれば、内パイプ及び
外パイプの壁部に内側吐出口及び外側吐出口を設けたの
で、壁面から浅いところに充填材を注入することができ
るようになる。また、内パイプの先端側で弾性リングを
膨出させて穴に弾接させるので、内パイプを強固に穴に
固定することができ、穴から容易に抜け出る事態を防止
することができる。更に、弾性リングで内パイプと穴と
をシールし、シール体で穴の開口と内パイプをシールす
るので、充填材が穴の奥に浸入したり、穴の開口から漏
れ出てくる事態を防止することができ、壁面から浅いと
ころのクラックに確実に充填材を浸入させることができ
る。特に、内パイプを強固に穴に固定できて、穴と内パ
イプとのシールも確実なので、充填材の注入圧力を高く
設定することができ、そのため、従来できなかった、壁
面から浅いところの例えば0.3mm以下程度の狭いク
ラック内にも充填材を注入することができるようにな
り、補修の精度や品位を大幅に向上させることができ
る。
【0022】また、外側吐出口を複数設けた場合には、
充填材を拡散させて吐出させることができ、確実にクラ
ック内に充填させることができる。更に、外側吐出口を
同位に等角度関係で複数設けた場合には、充填材を均等
に拡散させて吐出させることができ、より確実にクラッ
ク内に充填させることができる。更にまた、外側吐出口
の同位に等角度関係で複数設けられた組を軸方向に複数
組設けた場合には、壁の前後から充填材を吐出させるこ
とができ、この点でもより確実にクラック内に充填させ
ることができる。また、内側吐出口を複数設けた場合に
は、充填材を拡散して吐出させることができるので、吐
出を確実にすることができる。
【0023】そしてまた、シール体を、穴の開口周縁に
当接するリング状に形成した場合には、シールの押えが
押圧による強固なものになり、そのため、内パイプの押
えを弾性リングと共働して強固に行なうことができ、内
パイプの押えを確実にすることができるとともに、シー
ルも確実に行なわせることができる。また、シール体
を、ゴム製のパッキンと、パッキンを押える金属製のワ
ッシャとを備えて構成した場合には、ゴム製のパッキン
が穴の開口周縁に密着するので、内パイプと穴との隙間
を良くシールすることができるようになる。更にまた、
内パイプに外嵌し外パイプの穴に対する位置調整を行な
うためのカラーを設けた場合には、外側吐出口の位置を
クラックに対応した適所に位置させることができる。ま
た、外パイプの先端を尖らせて形成した場合には、穴に
挿通させ易く、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンクリートクラッ
クの補修装置用ノズルを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るコンクリートクラッ
クの補修装置用ノズルを示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るコンクリートクラッ
クの補修装置用ノズルを穴に挿入した状態で示す断面図
である。
【図4】本発明の実施の形態に係るコンクリートクラッ
クの補修装置用ノズルを穴に挿入して弾性リングで固定
した状態で示す断面図である。
【図5】外壁用のノズルを穴に挿入した状態で示す断面
図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るコンクリートクラッ
クの補修装置用ノズルが使用される壁の一例を示し、
(a)は内壁の正面図、(b)は壁の断面図である。
【図7】従来のコンクリートクラックの補修装置用ノズ
ルの一例をその取付状態で示す断面図である。
【図8】別のコンクリートクラックの補修装置用ノズル
の一例をその使用状態で示す断面図である。
【符号の説明】
N 補修装置用ノズル W 壁 Wa 外壁 Wb 内壁 C コンクリートクラック 1 モルタル 2 断熱材 H 穴 20 内パイプ 21 閉塞部材 21a 先端 22 外パイプ 23 内側吐出口 24 間隙 25 外側吐出口 G1 ,G2 外側吐出口の同位に等角度関係で複数設け
られた組 26 弾性リング 27 ストッパ部材 28 ナット 29 雄ネジ 30 シール体 31,32 パッキン 33 ワッシャ 34 カラー 40 外壁用のノズル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートクラックに穿設した穴に差
    し込まれて流動状充填材を吐出するコンクリートクラッ
    クの補修装置用ノズルにおいて、 先端が閉塞され上記充填材が送給される内パイプと、上
    記内パイプの先端側に遊嵌し該内パイプに対して軸方向
    に移動可能な外パイプと、該外パイプの先端より先端側
    の内パイプに外嵌し軸方向に押圧されて外側に膨出し上
    記穴に弾接可能な弾性リングと、該弾性リングより先端
    側の内パイプに設けられ弾性リングを押えるストッパ部
    材と、上記外パイプの基端側の上記内パイプに形成され
    た雄ネジに螺合しねじ込むことにより該外パイプを上記
    ストッパ部材側に移動させて該外パイプの先端で上記弾
    性リングをストッパ部材に押圧して膨出させるナット
    と、上記外パイプの基端と上記ナットとの間に挿通され
    上記内パイプと穴との隙間をシールするシール体とを備
    え、上記内パイプの上記外パイプが位置する壁部に該内
    パイプに送給された充填材を吐出する内側吐出口を設
    け、上記外パイプの壁部に上記内パイプの内側吐出口か
    ら吐出された充填材を吐出する外側吐出口を設けたこと
    を特徴とするコンクリートクラックの補修装置用ノズ
    ル。
  2. 【請求項2】 上記外側吐出口を複数設けたことを特徴
    とする請求項1記載のコンクリートクラックの補修装置
    用ノズル。
  3. 【請求項3】 上記外側吐出口を同位に等角度関係で複
    数設けたことを特徴とする請求項2記載のコンクリート
    クラックの補修装置用ノズル。
  4. 【請求項4】 上記外側吐出口の同位に等角度関係で複
    数設けられた組を軸方向に複数組設けたことを特徴とす
    る請求項3記載のコンクリートクラックの補修装置用ノ
    ズル。
  5. 【請求項5】 上記内側吐出口を複数設けたことを特徴
    とする請求項2,3または4記載のコンクリートクラッ
    クの補修装置用ノズル。
  6. 【請求項6】 上記シール体を、上記穴の開口周縁に当
    接するリング状に形成したことを特徴とする請求項1,
    2,3,4または5記載のコンクリートクラックの補修
    装置用ノズル。
  7. 【請求項7】 上記シール体を、ゴム製のパッキンと、
    該パッキンを押える金属製のワッシャとを備えて構成し
    たことを特徴とする請求項6記載のコンクリートクラッ
    クの補修装置用ノズル。
  8. 【請求項8】 上記内パイプに外嵌し上記外パイプの上
    記穴に対する位置調整を行なうためのカラーを設けたこ
    とを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7
    記載のコンクリートクラックの補修装置用ノズル。
  9. 【請求項9】 上記外パイプの先端を尖らせて形成した
    ことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7ま
    たは8記載のコンクリートクラックの補修装置用ノズ
    ル。
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