JP2009545725A - デバイスの故障検出のための確認プロセス - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車の分野に効果的に適用することができ、具体的には自動車の車上搭載型の複雑な機械的又は電気的制御デバイスの診断の分野に適用できる。しかしながら、本発明は普通、特定の条件を満たすときのみ診断が有効となる或る程度複雑なシステムの動作診断の分野に使用される。
ユーザの安全性を確保するため、及び故障を発生したときに修理業者による迅速な修理を促すために、制御デバイスには、試験対象のデバイスの故障を迅速に検出するのに適した診断手段が備わっている(実際の制御デバイスか、或いは制御デバイスによって制御される電気的又は動作デバイス)。
診断手段は、例えば修理後試験対象のデバイスの動作をチェックする修理業者の要求により、一度だけ起動可能とすることができる。診断手段は、例えば試験対象のデバイスを連続的にモニタリングし、異常動作が検出されたら警告を発するために、永久に動作させることもできる。
一回又は所定の回数に亘って基礎的な不良が検出されると、故障と確定される。このとき、故障に対応する不良コード、及び試験対象のデバイスの動作に関連するその他の量が、診断手段の不良メモリに格納される。
最終的には、試験対象のデバイスの動作試験及び診断の後、不良メモリの新規読み込みを行うと、対処された不良が再現しないことをチェックすることにより、デバイスの修理を確認することができる。このために、基礎試験を一回又は所定の回数に亘って行い、不良メモリの内容をチェックして、不良が再現されなかったことをチェックする。
つまり、本発明は、試験対象のデバイスの動作診断が正当であることを確認する方法に関し、この方法では、試験対象のデバイスに対し、それぞれが同デバイスの正常動作示すポジティブな結果又は異常動作を示すネガティブな結果を生成する基礎試験を連続して実行する。
−各基礎試験を実行した後で、該基礎試験の結果に従って、発生回数カウンター(CTR)を更新し、且つ結果カウンター(FCTR)を更新するステップと、
−発生回数カウンターが第1の最大値(CTRmax)に達するか、又は動作結果カウンターが第2の最大値(FCTRmax)に達したとき、診断が正当であることを確認するステップと
を含むことを特徴とする。
発生回数カウンターの更新では、
−基礎試験の結果が前回の基礎試験の結果と同一である場合、発生回数カウンターの値を増加させるか、又は
−基礎試験の結果が第2の論理状態に当てはまる場合、発生回数カウンターを初期化する
ことができる。
−基礎試験の結果が第1の論理状態に当てはまる場合、動作結果カウンターの値を増加させるか、又は
−基礎試験の結果が第2の論理状態に当てはまる場合、動作結果カウンターの値を減少させる
ことができる。
基礎診断は、例えば、デバイスの一組のパラメータが所定の値を取る度に、又は場合によっては所定の時間間隔で、実行することができる。
診断装置は、
−連続する基礎試験で同一の結果が発生した回数をカウントするための発生回数カウンタ(CTR)と、
−連続する基礎試験におけるポジティブな結果又はネガティブな結果の回数をカウントするための結果カウンター(FCTR)と、
−発生回数カウンターが第1の最大値(CTRmax)に達するか、又は動作結果カウンターが第2の最大値(FCTRmax)に達したときに警告信号を生成する診断確認手段と
を更に備えることを特徴とする。
後述の説明は、添付図面を参照して行う。
本発明の方法は、試験対象のデバイスの動作診断が正当であることを確認する方法である。本発明の方法は、動作診断の結果が、それがポジティブであるかネガティブであるかに関わらず、信頼できるものであること、特に結果がポジティブであるとき、少なくとも所定の回数に亘ってポジティブな結果が再現可能であることを保証する。
各基礎試験の間に、試験対象のデバイスの動作が試験され、該デバイスが正常に動作しているか、又は異常動作しているかが決定される。このために、各基礎試験の間に、例えばデバイスのパラメータの第1セットの値を測定し、期待される対応値と比較する。基礎試験の結果は、異常動作を示すネガティブな値か、又は正常動作を示すポジティブな値を取るブーリアン型の結果である。
一実施形態では、基礎試験は所定の時点であるT1、T2、T3等で行われる。
別の実施形態では、基礎試験は所定の状況で、即ち試験対象のデバイスのパラメータの第2セットが一組の所定の値を取る度に実行される。例えば、エンジンの燃料噴射装置の温度センサの試験の場合、車両速度が所定の閾値を上回り、冷却液の温度が所定の閾値を上回り、且つ予測される平均トルクが所定の閾値を上回るという条件が満たされる度に、基礎試験が実行される。
本発明によれば、各基礎試験の実行後、該基礎試験の結果に従って、同一結果発生回数カウンターの更新と結果カウンターの更新が行われる。
各基礎試験の後、発生回数カウンターが更新される。直近の基礎試験の結果が直前の基礎試験の結果と同一である場合、発生回数カウンターの値は増加される。直近の基礎試験の結果が直前の基礎試験の結果と異なる場合、発生回数カウンターは初期値に初期化される。このようにして得られる発生回数カウンターの値CTRは、連続して実行されて安定した(同一の)結果を生じた基礎試験の回数を示し、この安定した結果は、異常動作を示すネガティブな結果である場合でありうるか、又は正常動作を示すポジティブな結果でありうる。
本発明の方法は診断確認ステップも含み、このステップでは、結果カウンターが最大値に達するか、又は発生回数カウンターが最大値に達すると、診断が正当であると確認される。
発生回数カウンターがその最大値CTRmaxに達した場合、少なくとも連続するCmax回の基礎試験で同一の結果が得られたことが示される。この場合、診断は安定しているので正当であるとみなされる。結果カウンターの値がその最大値FCmaxに達していないか、又はポジティブである場合、診断結果はネガティブである。
確認ステップは、診断(その結果はポジティブ又はネガティブである)が正当であることが確認されたことを示す確認信号VALの生成を含むことができる。このようにして、デバイスのユーザは正当な診断が行われたことを知ることができる。診断の結果は故障メモリ内においてアクセス可能であるか、又は場合によってはユーザに見えるように自動的に表示することもできる。試験対象のデバイスが車両エンジンの噴射システムを制御するデバイスである選択された実施例では、例えば、車両のダッシュボード上に、シグナルVALを表示するためのスクリーン式ディスプレイ又は光ボタンを設けることができる。
第1の増加値、第2の増加値、減少値及びCTRmax、Cmax、FCTRmax、FCmaxといった値の選択は、試験が正当であることを確認するためにチェックされるパラメータの選択、及びカウンターを実現するための技術的選択に応じて決定される。
診断が安定していれば、つまり、少なくともCmax回の連続する基礎試験で同じ結果が得られる場合、該診断は正当であるとみなされる。試験対象のデバイスに応じて、Cmaxは例えば5〜1000のオーダーに選択することができる。連続しているかどうかに関係なく、FCmax回の基礎試験でネガティブな結果が得られる場合も、診断は正当であるとみなされる。実際には、このような場合には、多数のネガティブな結果が得られたということは、診断が安定していなくとも、修理を必要とするネガティブな診断と考慮すべきであるとみなしている。試験対象のデバイスに応じて、例えば、FCmaxを5〜1000のオーダーに選択することができる。
第1の実施形態では、値CTRmax及びFCTRmaxは、それぞれ発生回数カウンター及び結果カウンターが生成できる最大値である。例えば、両カウンターが16ビットのカウンターである場合、CTRmax及びFCTRmaxは216=65536に等しい。
発生回数カウンターの値を増加させるために、第1の増加値がCTRmax/Cmaxと等しくなるように選択される。従って、Cmax回の連続する基礎試験に亘って同一の結果が生成される場合、発生回数カウンターはその最大値CTRmaxに達する。
第2の増加値は第1の増加値と異なってよい。
図1aは試験対象のデバイスの動作を示す。このデバイスは、T1の時点で始動し、TCの時点で停止する。時点T1とTAの間では、デバイスは正しく稼動していないと想定される(ネガティブな信号、1に等しい)。時点TAとTBの間では、デバイスは正常に動作していると想定される(ポジティブな信号、0に等しい)。時点TBとTCの間では、デバイスは正常に動作していないと想定される(ネガティブな信号、1に等しい)。
T1の時点で、スイッチが入り、試験対象のデバイスが始動すると、本方法が起動される。第1の基礎試験が実行され、その結果はネガティブである(図1aの場合=1であり、故障を示している)。発生回数カウンターの値が増加され(CTR=1、図1b)、結果カウンターの値が増加される(FCTR=1、図1c)。
T3=T2+ΔTの時点で、第3の基礎試験が実行され、その結果はネガティブである。発生回数カウンターの値が増加され(CTR=3、図1b)、結果カウンターの値が増加される(FCTR=3、図1c)。
TBより大きいT5=T4+ΔTの時点で、第5の基礎試験が実行され、その結果はネガティブである。発生回数カウンターCTRの値が増加され(CTR=2、図1b)、結果カウンターの値が増加される(FCTR=3、図1c)。
本方法は、試験対象のデバイスが停止すると終了する。試験対象のデバイスの電源が次にオンになったとき、本方法は再度開始される(TCの時点)。
図2aは試験対象のデバイスの動作を示す。このデバイスは、T1の時点で始動し、TCの時点で停止する。時点T1とTAの間では、デバイスは正しく稼動していないと想定される(ネガティブな信号、1に等しい)。時点TAとTCの間では、デバイスは正常に動作していると想定される(ポジティブな信号、0に等しい)。
T1の時点で、スイッチが入り、試験対象のデバイスが始動すると、本方法が起動される。第1の基礎試験が実行され、その結果はネガティブである(図2aの場合=1であり、故障を示している)。発生回数カウンターの値が増加され(CTR=1、図2b)、結果カウンターの値が増加される(FCTR=1、図2c)。
T3=T2+ΔTの時点で、第3の基礎試験が実行され、その結果はネガティブである。発生回数カウンターの値が増加され(CTR=3、図2b)、結果カウンターの値が増加される(FCTR=3、図2c)。
T5=T4+ΔTの時点で、第5の基礎試験が実行され、その結果はポジティブである。発生回数カウンターCTRの値が増加され(CTR=2、図2b)、結果カウンターの値が減らされる(FCTR=2、図2c)。
T7=T6+ΔTの時点で、第7の基礎試験が実行され、その結果はポジティブである。発生回数カウンターCTRの値が増加され(CTR=4、図2b)、結果カウンターの値が減らされる(FCTR=1、図2c)。発生回数カウンターの値がその最大値に達したため(CTR=Cmax)、確認信号が起動される(図2d)。発生回数カウンターの値がその最大値に達したということは、基礎試験の結果が安定しているということであるので、診断は正当であるとみなされる。結果カウンターの値がその最大値より小さいので、本実施例の診断の結果はポジティブである。これにより、試験対象のデバイスが正常に動作していることが確認される。
本診断装置は、試験対象のデバイスに連続して基礎動作試験を実施する手段を備え、各基礎試験は、試験対象のデバイスの正常動作を示すポジティブな結果、又は同デバイスの異常動作を示すネガティブな結果を生成する。
−連続する基礎試験で同一の結果が得られる回数をカウントするための、発生回数カウンターCTRと、
−連続する基礎試験のポジティブな結果とネガティブな結果とをカウントするための、結果カウンターFCTRと、
−発生回数カウンターの値が第1の最大値CTRmaxに達するか、又は動作結果カウンターが第2の最大値FCTRmaxに達したとき、警告信号を生成する診断確認手段と
を備える。
Claims (8)
- 試験対象のデバイスの動作診断が正当であることを確認する方法であって、試験対象のデバイスに対して連続する基礎試験を実行し、各基礎試験において試験対象のデバイスの正常動作を示すポジティブな結果又は同デバイスの異常動作を示すネガティブな結果を生成するものであり、
−各基礎試験の実行後、当該基礎試験の結果に従って、発生回数カウンター(CTR)を更新し、且つ結果カウンター(FCTR)を更新するステップと、
−発生回数カウンターの値が第1の最大値(CTRmax)に達するか、又は動作結果カウンターが第2の最大値(FCTRmax)に達したとき、診断が正当であると確認するステップと
を含むことを特徴とする方法。 - 発生回数カウンターを更新することが、
−基礎試験の結果が直前の基礎試験の結果と同一である場合、発生回数カウンターの値を増加させるか、又は
−基礎試験の結果が第2の論理状態に当てはまる場合、発生回数カウンターを初期化する
ことを伴う、請求項1に記載の方法。 - 結果カウンターを更新することが、
−基礎試験の結果が第1の論理状態に当てはまる場合、結果カウンターの値を増加させるか、又は
−基礎試験の結果が第2の論理状態に当てはまる場合、結果カウンターの値を減少させる
ことを伴う、請求項1又は2に記載の方法。 - −各増加処理では、結果カウンターの値を所定の増加値だけ増加させ、且つ
−各減少処理では、結果カウンターの値を所定の減少値だけ減少させる、
請求項3に記載の方法。 - 減少値が増加値以下である、請求項4に記載の方法。
- デバイスの一組のパラメータが所定の値を取る度に基礎診断を実行する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
- 所定の時間間隔で基礎診断を実行する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方法。
- 試験対象のデバイスの動作を診断するための診断装置であって、試験対象のデバイスに対して連続する基礎動作試験を実行する手段を備え、各基礎試験は試験対象のデバイスの正常動作を示すポジティブな結果か又は同デバイスの異常動作を示すネガティブな結果を生成し、本診断装置が更に、
−連続する基礎試験で同一の結果が生じた回数をカウントするための発生回数カウンター(CTR)と、
−連続する基礎試験のポジティブな結果及びネガティブな結果をカウントするための結果カウンター(FCTR)と、
−発生回数カウンターが第1の最大値(CTRmax)に達するか、又は動作結果カウンターが第2の最大値(FCTRmax)に達したとき、警告信号を生成する診断確認手段と
を備えることを特徴とする、診断装置。
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