JP2009541594A - 回転可能なスパッタターゲットを製造する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、回転可能なスパッタターゲットを製造する方法に関する。本方法は、バッキングチューブを設けるステップと、バッキングチューブに少なくとも1本の細長部材を巻き付けることによって、バッキングチューブ上にターゲット材料を設けるステップと、ターゲット材料の上に表地を設けるステップと、表地および/またはバッキングチューブに熱および/または圧力を加えるステップと、表地を除去するステップとを含む。
Description
本発明は、回転可能なスパッタターゲットを製造する方法に関する。
ガラスや細長いフレキシブル基板などの広い面積の基板上に金属コーティングやセラミックコーティングなどのコーティングを堆積させるためにスパッタターゲットを使用することが、当分野で周知である。
回転可能なスパッタターゲットなどのスパッタターゲットは、例えば粉末の吹付け塗り、キャスティングまたは静水圧成形(isostatic pressing)による多数の異なる方法で製造され得る。静水圧成形プロセスは、冷間静水圧成形(cold isostatic pressing)(CIP)、温間静水圧成形(warm isostatic pressing)(WIP)、または熱間静水圧成形(hot isostatic pressing)(HIP)を含むことができる。
当分野で公知の静水圧成形プロセスでは、粉末がバッキングチューブと外缶の間に注がれ、この粉末は、例えば10−3barの真空下で脱湿されかつ/または脱気され、バッキングチューブと外缶の間の隙間は、例えば真空溶接によって封止される。
静水圧成形ユニット内では、圧力および/または温度が、所定の速度で必要な処理値にまで上昇する。所定の時間、すなわち保持時間の間、両方のパラメータは一定に保たれる。最後に、温度および/または圧力は、静水圧成形ユニットが開放され得るまで一定の速度で低下する。静水圧成形ステップの後、外缶は研削によって除去され、高密度化した粉末は外面で利用可能になる。
当分野で公知の静水圧成形プロセスでは、粉末がバッキングチューブと外缶の間に注がれ、この粉末は、例えば10−3barの真空下で脱湿されかつ/または脱気され、バッキングチューブと外缶の間の隙間は、例えば真空溶接によって封止される。
静水圧成形ユニット内では、圧力および/または温度が、所定の速度で必要な処理値にまで上昇する。所定の時間、すなわち保持時間の間、両方のパラメータは一定に保たれる。最後に、温度および/または圧力は、静水圧成形ユニットが開放され得るまで一定の速度で低下する。静水圧成形ステップの後、外缶は研削によって除去され、高密度化した粉末は外面で利用可能になる。
粉末の熱間静水圧成形はターゲット材料を高密度にするが、粉末の熱間静水圧成形には多数の欠点がある。
第一に、本プロセスは微粉末とともに作用する必要があるので、これは健康および安全性の問題を引き起こす。
第二に、粉末の高流動性が、バッキングチューブと外缶の間の隙間を効果的にふさぐために必要とされるので、粉末は、特定の要件を満たしていなければならない。
さらに、粉末を使用することによって得られ得るタップ密度は低すぎることが多く、所要の密度を有するターゲット材料を有するスパッタターゲットを得ることはできない。
その上、複合合金などのある種の材料の粉末を得るのは困難であり、不可能でさえある。
さらに、静水圧を加える前に粉末の脱湿および/または脱気を行うために、長時間の脱湿および/または脱気が必要である。
第一に、本プロセスは微粉末とともに作用する必要があるので、これは健康および安全性の問題を引き起こす。
第二に、粉末の高流動性が、バッキングチューブと外缶の間の隙間を効果的にふさぐために必要とされるので、粉末は、特定の要件を満たしていなければならない。
さらに、粉末を使用することによって得られ得るタップ密度は低すぎることが多く、所要の密度を有するターゲット材料を有するスパッタターゲットを得ることはできない。
その上、複合合金などのある種の材料の粉末を得るのは困難であり、不可能でさえある。
さらに、静水圧を加える前に粉末の脱湿および/または脱気を行うために、長時間の脱湿および/または脱気が必要である。
本発明の一目的は、従来技術の欠点を回避することである。本発明の別の目的は、高密度のターゲット材料を有する回転可能なターゲットを製造する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、ターゲット材料用の出発材料を選択する際に高い自由度を与える方法を提供することである。
本発明の他の目的は、ターゲット材料用の出発材料を選択する際に高い自由度を与える方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、回転可能なスパッタターゲットを製造する方法が提供される。本方法は、
バッキングチューブを準備するステップと、
バッキングチューブに少なくとも1本の細長部材を巻き付けることによって、バッキングチューブ上にターゲット材料を設けるステップと、
ターゲット材料の上に表地を設けるステップと
表地および/またはバッキングチューブに熱および/または圧力を加えるステップと、
表地を除去するステップと
を含む。
バッキングチューブを準備するステップと、
バッキングチューブに少なくとも1本の細長部材を巻き付けることによって、バッキングチューブ上にターゲット材料を設けるステップと、
ターゲット材料の上に表地を設けるステップと
表地および/またはバッキングチューブに熱および/または圧力を加えるステップと、
表地を除去するステップと
を含む。
ターゲット材料は、熱および/または圧力を加える前に、脱湿され、かつ/または脱気されることが好ましい。
バッキングチューブは、当分野で公知の任意のタイプのバッキングチューブを含むことができる。好ましくは、バッキングチューブは中空円筒状チューブを含む。
好ましいバッキングチューブは、ステンレス鋼などの鋼材、チタン、銅またはアルミニウムで製作される。
細長部材は、巻き付けられた細長部材の密度が好ましくは50%を上回るように、バッキングチューブに巻き付けられる。
巻き付けられた細長部材の密度は、70%を上回り、例えば78〜92%であることがより好ましい。
巻き付けられた細長部材の密度は、70%を上回り、例えば78〜92%であることがより好ましい。
本発明の目的のために、密度は、バッキングチューブに細長部材を巻き付けた後かつ熱および/または圧力を加える前の、ターゲット材料の体積密度(体積%)を意味する。
密度は、次式で計算される。
(ターゲットベースに巻き付けられたターゲット材料の体積/ターゲットベースと表地の間の隙間の体積)×100%
密度は、次式で計算される。
(ターゲットベースに巻き付けられたターゲット材料の体積/ターゲットベースと表地の間の隙間の体積)×100%
本発明による方法の大きな利点は、熱および/または圧力を加える前に細長部材を巻き付けることによって得られるターゲット材料が高密度であることである。細長部材を巻き付けることによって得られる密度は、通常は粉末を注ぐことによって得られるタップ密度よりもずっと高い。
表地は、当分野で公知の任意の技法で適用され得る。
表地は、例えばターゲット材料の周囲に配置された管状体を含む。
好ましい一実施形態では、表地は、金属または金属合金で製作された円筒状体を含む。
代替実施形態では、表地は、PVCやゴムなどのポリマー材料で製作された可撓性材料を含む。
表地の内径のサイズは、ターゲット材料が設けられたバッキングチューブの外径に適合することが好ましい。
表地は、例えばターゲット材料の周囲に配置された管状体を含む。
好ましい一実施形態では、表地は、金属または金属合金で製作された円筒状体を含む。
代替実施形態では、表地は、PVCやゴムなどのポリマー材料で製作された可撓性材料を含む。
表地の内径のサイズは、ターゲット材料が設けられたバッキングチューブの外径に適合することが好ましい。
表地および/またはバッキングチューブに熱および/または圧力を加えることにより、ターゲット材料は高密度化される。
熱および/または圧力を加えることは、熱間静水圧成形(HIP)、温間静水圧成形(WIP)、冷間静水圧成形(CIP)などの静水圧成形を含むことが好ましい。
熱間静水圧成形プロセスでは、温度は300〜2000℃であることが好ましい。温間静水圧成形プロセスでは、温度は室温〜300℃であることが好ましい。冷間静水圧成形プロセスでは、温度は外部加熱によって上昇するのではなく、開始時の周囲温度と同じである。
熱および/または圧力を加えることは、熱間静水圧成形(HIP)、温間静水圧成形(WIP)、冷間静水圧成形(CIP)などの静水圧成形を含むことが好ましい。
熱間静水圧成形プロセスでは、温度は300〜2000℃であることが好ましい。温間静水圧成形プロセスでは、温度は室温〜300℃であることが好ましい。冷間静水圧成形プロセスでは、温度は外部加熱によって上昇するのではなく、開始時の周囲温度と同じである。
本発明の方法の大きな利点は、出発材料を選択する際の自由度が高いこと、したがって製造され得る様々なタイプの回転可能なスパッタターゲットが多数あることである。
本発明の方法の別の重要な利点は、得られるターゲット材料の均質性が高いことである。
本発明によるスパッタターゲットのターゲット材料の均質性は、キャスティングや粉末の静水圧成形などの当分野で公知の方法によって得られるスパッタターゲットのターゲット材料よりずっと高い。
本発明によるスパッタターゲットのターゲット材料の均質性は、キャスティングや粉末の静水圧成形などの当分野で公知の方法によって得られるスパッタターゲットのターゲット材料よりずっと高い。
本発明によるターゲットの製造に使用される細長部材は、任意の材料を含むことができる。細長部材の主な要件は、それをターゲットベースに巻き付けることができることである。
細長部材は、例えば、セラミック、金属、金属合金、またはこれらの材料の組合せ、例えばセラミック材料でコーティングされた細長金属部材、あるいは粉末粒子などのセラミック材料で充填された金属チューブを含むことができる。
細長部材は、例えば、セラミック、金属、金属合金、またはこれらの材料の組合せ、例えばセラミック材料でコーティングされた細長金属部材、あるいは粉末粒子などのセラミック材料で充填された金属チューブを含むことができる。
好ましい金属または金属合金としては、例えばモリブデン、ニオブ、インジウム、タンタル、亜鉛、スズ、オスミウム、ジルコニウム、タングステン、鉄、およびそれらの合金が含まれる。
好ましい金属合金としては、ステンレス鋼、亜鉛−スズ合金、および銅合金が含まれる。
好ましいセラミックとしては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズなどの金属酸化物が含まれる。
好ましい金属合金としては、ステンレス鋼、亜鉛−スズ合金、および銅合金が含まれる。
好ましいセラミックとしては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化インジウムスズなどの金属酸化物が含まれる。
細長部材は、円形断面や矩形断面などの任意の断面を有することができる。
原理的には、いかなるタイプの細長部材も考えられる。
細長部材は、例えば、モノフィラメント、マルチフィラメント、モノフィラメントの組合せ、マルチフィラメントの組合せ、あるいはモノフィラメントとマルチフィラメントの組合せを含むことができる。
細長部材は、例えば、モノフィラメント、マルチフィラメント、モノフィラメントの組合せ、マルチフィラメントの組合せ、あるいはモノフィラメントとマルチフィラメントの組合せを含むことができる。
モノフィラメントは、任意の種類のワイヤ、テープまたはストリップ、例えば金属ワイヤ、金属テープまたは金属ストリップを意味する。
マルチフィラメントは、多数のモノフィラメントを含む任意の構造、例えばモノフィラメントの撚り構造、束構造、編み構造または編組構造を意味する。マルチフィラメントの個々のモノフィラメントは、同一でも異なっていてもよい。マルチフィラメントの個々のモノフィラメントは、例えば、同じ直径および/または同じ組成を有することができ、あるいは異なる直径および/または異なる組成を有することもできる。
モノフィラメントの組合せは、少なくとも2本のモノフィラメントの任意の可能な組合せ、例えば、異なる直径を有するモノフィラメントの組合せおよび/または異なる断面を有するモノフィラメントの組合せおよび/または異なる組成を有するモノフィラメントの組合せを意味する。
モノフィラメントの組合せの一実施例は、1mmの直径を有する亜鉛フィラメントと1mmの直径を有するスズモノフィラメントとを含む。
1つより多いモノフィラメントがターゲットベースに巻き付けられる場合、モノフィラメントは、個々に連続的なステップで巻き付けることができ、あるいはモノフィラメントは1ステップで一緒に巻き付けることもできる。
1つより多いモノフィラメントがターゲットベースに巻き付けられる場合、モノフィラメントは、個々に連続的なステップで巻き付けることができ、あるいはモノフィラメントは1ステップで一緒に巻き付けることもできる。
マルチフィラメントの組合せは、少なくとも2本のマルチフィラメントの任意の可能な組合せ、例えば、異なる構造を有するマルチフィラメントの組合せおよび/または異なる組成を有するマルチフィラメントの組合せを意味する。
そのような組合せの一実施例は、各フィラメントが0.24mmの直径を有する、3本のコアフィラメントと9本の外側フィラメントとを含むステンレス鋼マルチフィラメントを含む(3+9*0.24)。
そのような組合せの一実施例は、各フィラメントが0.24mmの直径を有する、3本のコアフィラメントと9本の外側フィラメントとを含むステンレス鋼マルチフィラメントを含む(3+9*0.24)。
モノフィラメントとマルチフィラメントの組合せは、少なくとも1本のモノフィラメントと少なくとも1本のマルチフィラメントとの任意の可能な組合せを意味する。
一つの例は、1mmの直径を有する亜鉛モノフィラメントと、各フィラメントが0.24mmの直径を有する、3本のコアフィラメントおよび9本の外部フィラメントを含むステンレス鋼マルチフィラメントとの組合せを含む。
一つの例は、1mmの直径を有する亜鉛モノフィラメントと、各フィラメントが0.24mmの直径を有する、3本のコアフィラメントおよび9本の外部フィラメントを含むステンレス鋼マルチフィラメントとの組合せを含む。
細長部材はまた、例えば被覆ワイヤ、被覆テープまたは被覆ストリップ、あるいは粒子で充填されたチューブとして、ハイブリッド材料を含むことができる。
ハイブリッド材料の例は、亜鉛めっきでコーティングされたモリブデンワイヤ、スズめっきでコーティングされた亜鉛ワイヤ、または金属酸化物粉末粒子で充填された中空金属チューブを含む。
ハイブリッド材料の例は、亜鉛めっきでコーティングされたモリブデンワイヤ、スズめっきでコーティングされた亜鉛ワイヤ、または金属酸化物粉末粒子で充填された中空金属チューブを含む。
細長部材は、それをターゲットベースに巻き付けることができる限り、広い直径範囲内で選択され得る。好ましくは、細長部材は、0.2〜5mmの範囲内の直径、例えば1mmの直径を有する。
細長部材の直径が小さいほど、ターゲット材料の初期密度は高くなる。
バッキングチューブに巻き付けられる層の数は、任意の範囲内で選択され得る。
細長部材の層数が多いほど、ターゲット材料の初期密度は高くなる。
好ましくは、バッキングチューブに巻き付けられる層の数は、1〜10の範囲であり、例えば4である。
細長部材の層数が多いほど、ターゲット材料の初期密度は高くなる。
好ましくは、バッキングチューブに巻き付けられる層の数は、1〜10の範囲であり、例えば4である。
本発明の第2の態様によれば、回転可能なスパッタターゲットが提供される。回転可能なスパッタターゲットは、上述の方法によって得られる。
次に、本発明について、添付図面を参照しながらより詳細に説明する。
本発明による回転可能なスパッタターゲット10を製造するプロセスについて、図1に関してさらに詳しく説明する。
1mmの直径を有するモリブデンワイヤ12(純度99.95%)が、ステンレス鋼のバッキングチューブ14に巻き付けられる。
ステンレス鋼とモリブデンの熱膨張係数が大きく異なるため、モリブデンワイヤを巻き付ける前に、バッキングチューブ上に1つまたは複数の中間層を適用することが好ましい場合がある。
中間層は、バッキングチューブの熱膨張係数より低いが、ターゲット材料の熱膨張係数より高い熱膨張係数を有することが好ましい。
ステンレス鋼とモリブデンの熱膨張係数が大きく異なるため、モリブデンワイヤを巻き付ける前に、バッキングチューブ上に1つまたは複数の中間層を適用することが好ましい場合がある。
中間層は、バッキングチューブの熱膨張係数より低いが、ターゲット材料の熱膨張係数より高い熱膨張係数を有することが好ましい。
金属ワイヤは、巻付け開始前にバッキングチューブに固定される。金属ワイヤの固定は、当分野で知られる任意の技法によって行うことができる。好ましくは、金属ワイヤの固定は、例えばねじまたはクリップを用いて機械的に行われる。また、金属ワイヤを固定するために接着剤を使用することもできる。
固定方法は、ターゲット材料の外径に影響を及ぼさず、かつターゲット材料の厚みの局部的増大を引き起こさないことが好ましい。
好ましい方法は、バッキングチューブ14に溝16を設け、この溝16に金属ワイヤ12を締着することによるものである。溝に締着される金属ワイヤの一部に熱処理を施すことが好ましい場合がある。
固定方法は、ターゲット材料の外径に影響を及ぼさず、かつターゲット材料の厚みの局部的増大を引き起こさないことが好ましい。
好ましい方法は、バッキングチューブ14に溝16を設け、この溝16に金属ワイヤ12を締着することによるものである。溝に締着される金属ワイヤの一部に熱処理を施すことが好ましい場合がある。
バッキングチューブに巻き付けられる層の数は、例えば3である。
金属ワイヤは、巻き付けられた後、巻付け開始時の上述と同様の方法でバッキングチューブに固定される。
外缶が準備される。外缶の明確な位置にドリルで穴を開けて、脱気チューブを溶接する。脱気チューブは、脱気されるべき領域の方に良好なチャネルが確実に存在し、かつ静水圧成形時に溶接部が曲がらないようにするために、バッキングチューブの溝の上方に位置することが好ましい。
HIP後の外缶の除去を容易にするために、外缶上に窒化ホウ素コーティングなどのコーティングを施すことが好ましい場合がある。
HIP後の外缶の除去を容易にするために、外缶上に窒化ホウ素コーティングなどのコーティングを施すことが好ましい場合がある。
このようにして準備されたスパッタターゲットは、HIPユニットに導入され、後続のHIPサイクルにさらされる。
温度は、1分間に最大8℃の加熱速度で1130℃(±10℃)の温度まで上昇する。
圧力は、温度が上昇するにつれて、1000bar(±50bar)まで上昇する。
1000bar(±50bar)の圧力は、120分間加えられる。この時間帯の間、温度は、1130℃(±10℃)の温度に維持される。
続いて、スパッタターゲットは、1分間に8℃未満の冷却速度で冷却され、HIPユニットは、温度が150℃を下回れば開放される。
温度は、1分間に最大8℃の加熱速度で1130℃(±10℃)の温度まで上昇する。
圧力は、温度が上昇するにつれて、1000bar(±50bar)まで上昇する。
1000bar(±50bar)の圧力は、120分間加えられる。この時間帯の間、温度は、1130℃(±10℃)の温度に維持される。
続いて、スパッタターゲットは、1分間に8℃未満の冷却速度で冷却され、HIPユニットは、温度が150℃を下回れば開放される。
最後に、表地は例えば研削によって除去され、ターゲット材料は外面で利用可能になる。
Claims (10)
- 回転可能なスパッタターゲットを製造する方法であって、
バッキングチューブを設けるステップと、
前記バッキングチューブに少なくとも1本の細長部材を巻き付けることによって、前記バッキングチューブ上にターゲット材料を設けるステップと、
前記ターゲット材料の上に表地を設けるステップと、
前記表地および/または前記バッキングチューブに熱および/または圧力を加えるステップと、
前記表地を除去するステップと
を含む方法。 - 前記熱および/または圧力を加える前の、前記巻き付けられた細長部材が、少なくとも70%の密度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記ターゲット材料に熱および/または圧力を加える前記ステップが、熱間静水圧成形、温間静水圧成形、冷間静水圧成形などの静水圧成形を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記細長金属部材が、セラミック、金属、金属合金またはそれらの組合せを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記細長部材が、モノフィラメント、マルチフィラメント、モノフィラメントの組合せ、マルチフィラメントの組合せ、あるいはモノフィラメントとマルチフィラメントの組合せを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノフィラメントが、ワイヤ、テープまたはストリップを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノフィラメントが、被覆ワイヤ、被覆テープまたは被覆ストリップを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノフィラメントが、0.2〜5mmの範囲の直径を有するワイヤを含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 前記マルチフィラメントが、モノフィラメントの撚り構造、束構造または編組構造を含む、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法によって得られる回転可能なスパッタターゲット。
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