JP2728713B2 - その内壁面に耐食性薄膜が内張りされた細孔を多数有する金属塊状体の製造方法 - Google Patents

その内壁面に耐食性薄膜が内張りされた細孔を多数有する金属塊状体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は塊状金属体に多数の細孔が開設され、しかも
該細孔内壁には金その他の耐食性薄膜が装着されている
様な構造体の製造方法に関するものであり、この種構造
体は腐食性熱媒体を用いる熱交換器用部材その他幅広い
用途がある。
<従来の技術> この様な構造体は、広い用途が考えられるが従来は全
くといってよい程存在していない。それは現実的には製
造不可能であったからであろう。これを従来から知られ
ている方法で造るとすれば、まず細孔の形成には通常の
機会的穿孔や放電加工が考えられるが、必要とする細孔
の径が非常に小さくかつ長さが大の場合には非常な手間
を要し、かつ出来上がり精度も悪く、次いで行う金その
他の耐食性薄膜の装着はメッキ法や化学的蒸着法を採用
するのが好ましいと考えられるが、メッキ法にしろ化学
的蒸着法にしろその構造物自体が大型である場合にはそ
の容器の面での制約、細孔の内壁のみに装着という事に
なれば、他の部分のシールや細孔内へメッキ液や蒸発ガ
スを円滑に流す為の問題等が多々あり、実際的ではな
い。
別の方法として粉末冶金法を応用し、例えば後処理で
酸等の浸出除去し易い鉄等の材料からなる芯材の外周に
金等の耐食性薄膜を形成し、それを粉末材料中に埋込ん
だ状態で焼結し、焼結後に芯材のみを浸出除去するとい
う事は考えられる。がしかしこの方法では多数の芯材を
埋設する場合には粉末の充填密度が上がらず焼結体に欠
陥が出来る、更には芯材が所望する正しい位置のまゝ保
てるか否かという点での信頼性に欠けるという問題が残
る。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明では上述の如く、従来から公知の手段では現実
的にその製造が不可能であった多数の細孔を持つという
特殊な塊状体を、それが細孔を有するという事を逆利用
し、熱間等方圧加圧法とうまく組合わせる事で、実用規
模で製造出来る方法を提供する事を目的とするものであ
る。
<問題点を解決する為の手段> 本発明は、金、白金その他耐食性材料から成る薄膜が
外周に装着された易腐食性又は、易崩壊性材料から成る
細長状内管を、該内管よりも塑性流動性が大なる外管の
中に挿通した如き重合管を多数本束ねて、その外周を軟
綱薄板等のシール材で気密的に覆うと共に、該シール材
内部を真空状となし、熱間等方圧加圧処理を施し、次い
で上記シール材を除去した後、多数の内管内へ酸等の腐
食性流体又は、崩壊剤を流通し、内管のみを浸出除去せ
しめることを特徴とするその内壁面に耐食性薄膜が内張
りされた細孔を多数有する金属塊状体の製造方法に係る
ものである。
<作用> 本発明では、熱間等方圧加圧(以下HIPという)処理
をしても、その圧力や温度を適当に調節すれば、細管そ
れ自体は潰れる事がないという実験によって裏付された
事実に基づいてなされたものである。
即ちある素材の細長内管の外周に、異種素材から成る
外管を嵌めた様なものを多数本束ねて、それを高温高圧
のHIP処理に付したとしても、内管,外管の素材の熱間
での塑性流動性を考慮し、HIP時の温度及び圧力を適宜
調節すれば、外管のみは塑性流動を起こして塑性変形を
なし空隙部が埋められ、互いに拡散結合を起こして一体
物となるが、内管は何ら変形する事なく、孔が潰れない
事は勿論、その配列もHIP処理前から変わる事なく存在
せしめる事が出来るのである。従って外管に嵌める内管
の外周に金や白金その他の耐食性材料製のテープを巻着
する、それら耐食性材料をメッキするその他適宜手段に
て耐食性材料製の薄膜を形成しておけば、それを外管に
嵌めた後に、上述の如くHIP処理をすれば、内,外管の
境界部にその両者から強固に押圧され、両者に密着接合
した状態で耐食性薄膜が存在する事となる。
本発明の内管及び外管の断面形状は、円でも多角形で
も何ら支障はないが、内管にあってはHIP時の圧力に耐
える為には円形が望ましいと思われる。又外管は断面円
形の物を用いた場合にもHIP処理後には、個々の外管は
六角形の所謂ハニカム構造を呈し互いに接合し合ってい
る所から、初めから六角形断面の物を用いた方が変形は
し易いとは思われるが、外管そのものの製作面をも考え
ると円形で十分であると思われる。
ところで内管の材料として普通炭素綱又は低・中合金
綱の如く酸に侵され易い材料を選んでおき、上述したHI
P処理後にシール材を切削その他の適宜手段で除去した
後、内管内へその内管を腐食するのに適した液を流し、
内管を溶解浸出除去すれば、その内壁に耐食性薄膜が内
張りされた細孔を多数有する金属塊状体が得られる。
なお、内容の腐食溶解にあたっては、端面をプラスチ
ック等で防食処理する必要があり、又、内外管のHIP処
理時に耐食材を端面等にHIP接合することによって端面
もコーティングされた塊状体を得ることもある。内管の
材質にモリブデンを用いて酸化昇華せしめたり、CaO管
を用いて、水と反応崩壊せしめる等、内管とその除去剤
を組み合わせれば、各種選ぶことができる。
<実施例> 実施例1 外径3mmφ,肉厚0.7mm,長さ300mmのクロムモリブデン
綱の外周に、厚さ10μmの細幅金テープをどの部所も大
体二重巻きとなる状態に巻着し、それを内径3.3mmφ,
肉厚1mm,長さ300mmの銅管内へ嵌入して得た重合管を、3
0本束にし、その外周を軟綱製薄板で気密的にシール
し、内部を真空引きした後、HIP炉内へ装入し、700℃×
300kg/cm2の条件下にて30分間保持後、取出し、軟綱製
薄板を切削除去し、内管の一端開口部からHCl溶液を流
通して内管を浸出除去した。
得られた製品は、銅の塊状体に規則正しい位置でかつ
内径3mmφの細孔が30本開き、該細孔内壁には金の薄膜
が密着接合されたものが得られ、外観上も又内部切断に
よる観察でも銅の部分はそのどこが接合部分であるかは
殆んど確認出来ない位に一体化しており、又金の部分も
テープ状態は全く観察されず一様な薄膜状態を呈してい
た。
他の実施例 上記実施例1の他に内管,外管の素材及びその径、並
びに耐食性材料の種類及び形態を変えた例を行った所、
内管,外管の素材に応じHIP処理時の温度,圧力は変え
る必要はあるが、それはその素材の融点や高温強度から
大体の予測は出来、その後簡単な実験で最適条件は容易
に求め得る事を確認すると共に、耐食性材料は金以外に
白金等特に制約はなく、その形態は実施例1で用いた薄
肉テープ巻着が簡単であるが、その様なテープ状となし
難い素材の場合はメッキでも溶射でもHIP処理後の製品
にはさほど関係が無い事が判った。又外管の外径が10mm
以上と大きくなった場合には、重合管を束ねた際に生じ
る間隙に、外管と同一素材からなる線材を入れたり、又
はロー材を入れたりした方がHIP処理が容易になる事も
判った。
<発明の効果> 以上述べて来た如く、本発明方法によれば、内管と外
管更には耐食性薄膜の素材にさほど制約を受ける事な
く、幅広い組合わせを採る事が出来、しかもそれがいく
ら細くかつ長い管であっても、嵌合→束ねる→HIP処理
という簡単な工程で作業が完了する。そして束ねた重合
管の数がいくら多くても、HIP処理に際して行うシール
は全体的になせばよいので何ら工程が煩雑化する事はな
い。
又得られる製品は、その細孔の配列かHIP処理前と変
わる事はないので、束ねる際に自由に決定出来る。即
ち、全ての内,外管の内,外径を同一の物を用いれば得
られる製品としては、同じ径の孔が規則正しく配置され
た物となるし、内,外管の径を適宜変えた多数の重合管
を束ねれば、その時の内管の位置によって決まる所定の
位置に孔が開いた製品が得られ、設計通りの製品が得ら
れるのである。
従って内壁に耐食性層を有する非常に細かな孔を多数
有する塊状体が容易に得られ、腐食性液体あるいは気体
を媒体とする熱交換器用部材は勿論、この種流体を流通
せしめる多くの機器用部材としてその用途の拡張が図れ
るものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金、白金その他耐食性材料から成る薄膜が
    外周に装着された易腐食性又は易崩壊性材料から成る細
    長状内管を、該内管よりも熱間での塑性流動性が大なる
    外管の中に挿通した如き重合管を多数本束ねて、その外
    周を軟綱薄板等のシール材で気密的に覆うと共に、該シ
    ール材内部を真空状となし、熱間等方圧加圧処理を施
    し、次いで上記シール材を除去した後、多数の内管内へ
    酸等の腐食性流体又は、崩壊剤を流通し、内管のみを浸
    出除去せしめることを特徴とするその内壁面に耐食性薄
    膜が内張りされた細孔を多数有する金属塊状体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】上記重合管を束ねた際に、その隣接外管間
    に生じる間隙に、少なくとも外管と同程度の熱間での塑
    性流動性を持つ材料から成る細棒及び又は粉粒体を挿入
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のその
    内壁面に耐食性薄膜が内張りされた細孔を多数有する金
    属塊状体の製造方法。
JP1016992A 1989-01-25 1989-01-25 その内壁面に耐食性薄膜が内張りされた細孔を多数有する金属塊状体の製造方法 Expired - Lifetime JP2728713B2 (ja)

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