JPS613612A - タングステンパイプの製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業ヒの利用方法） この発明は、真空炉及び雰囲気炉の部品並びに原子力機
器の部品、その地熱電対の保護管等として使用されるタ
ングステンパイプの製造方法に関するものである。

（従東技術およびその問題点） タングステンは融点がきわめて高いので、耐熱性を必要
とする電子部品等の構成材料として板・林・細線等の形
で広く使用されてきた。最近、真空炉及び雰囲気炉の部
品並びに原子力機器の部品、その地熱電対の保護管等と
してタングステンパイプに対する需要が高まっているが
、タングステンは加工性が悪いので、所望の長さをもつ
細長いパイプを製作するのはきわめて困難であった。

同様な高融点金属ではあるがタングステンよりも加工性
が良好で、融点がかなり低いモリブデンのパイプを製造
する方法として、金属粉末を筒状体に成形してのち焼結
し、芯部に６％ＡＭ、４％■含有のチタン合金のような
超塑性材でつくられた中子を挿入して鍛造し、その後中
子を除去する方法が提案されている（特開昭５８−１７
１５０５号）。

しかしながら、タングステンは鍛造温度が高く、ヒ記の
ような超塑性材を中子として用いることができないので
、この方法をそのまま適用してタングステンパイプを作
ることはできなかった。

また、Ｌ記超塑性材よりも耐熱性にすぐれた金属丸棒を
芯材（中子）として使用するとしても、焼結体には微小
な寸法ムラやソリ等が生じやすいので、ソリッドの金属
丸棒を芯式に密着するように挿入するのは、きわめて困
難であった。

（発明の目的） この発明はト記事情に鑑み、タングステンの筒状焼結体
の塑性加工をうま〈行なうことにより、小径のタングス
テンパイプとすることのできるようなタングステンパイ
プの製造方法を提供することを目的としている。

（発明の構成） 本発明にかかるタングステンパイプの製法は、タングス
テンもしくはタングステン基合金からなる筒状の焼結体
の中空部に、密に束ねたモリブデン線もしくはモリブデ
ン粒状物からなる芯材を挿入して、この芯材ごと塑性加
工を行なったのち、芯材を除去して小径のパイプを得る
ことを特徴としている。

（実施例） 以下、実施例に基いて本発明の詳細な説明する。

先ず、出発原料であるタングステン粉末としては、従来
電子材料用等に使用されてきたタングステン粉末を使用
することができる。例えばタングステンフィラメント用
ノンサグワイヤーを製造する場合のタングステン粉末に
は、カリウム（Ｋ）、アルミニウム（Ａｌ）、シリコン
（Ｓｉ）等の元素がドーープ剤として添力Ｕされるが、
このようなドープ剤を含んでいてもよく、含んでいなく
てもよい。また、用途によっては、タングステン以外の
合金成分、例えばレニウム（Ｒｅ）、　タンタル（Ｔａ
）、）リウム（Ｔｈ）等を少量添加しておいてもよい。

粉末の粒度は３ミクロン程度のものが多いが、これに限
るものではない。

この原料粉末を、例えば芯材を用いるラバープレス等の
方法によって加圧成形し、芯式を有する成形体を得る。

５バープレスを用いるかわりに、第１図に示すような金
型ｌを用いて、約１．８ｔ／ｃｒｎ’の圧力で加圧成形
し、第２図に示すような成形体２を得たのち、その張出
部分２ａを削り落して断面円形の成形体としてもよい６
図中、Ｉａ　　　’は上型、１ｂは下型、３は芯材（中
子）、４は粉末である。ヒ記いずれの方法で加圧成形す
る場合でも、芯材はテーパ付きの棒を用いる。このテー
パは、成形後に成形体から芯材を抜き取るための抜きテ
ーパであり、ｌ／８００程度のテーパをつけておけばよ
い。例えば、成形体の外径２１１１ｍｍ、内径的１０ｍ
ｍ、長さが４００ｍ−の場合は、芯材として一方の端部
の外径がＩＱｍｍ、他方の端部の外径が１１■−となる
ようなゆる壺かなテーパのついた芯材を使用すればよい
。芯材の材質は軟鋼棒その他の金属棒を採用することが
できる。

成形が終ったら芯材の小径側の端部を叩いて芯材を抜き
取る。芯材に抜きテーパがついているので、抜取りはき
わめて容易である。芯材を抜き取ったら、水素炉中で予
焼結を行なう。予焼結温度は、後続工程での取扱いに支
障のない程度の強度が得られる温度であり、例えば９０
０〜１０００℃で２０分間保持すればよい。

得られた予焼給体は、ドリル加工で芯式の拡径と真直化
を行なう。この加工は、ロングドリルを用いて複数段に
分けて繰返し行なうのが好ましい。例えば、最終の穴径
を１８■■とする場合は、予焼結上りの状態における１
０〜１１ｍｍの穴径を先ず１３−一とじ、以後１　ｍｓ
５きにドリルを取換えて１８■■まで繰返し拡径してゆ
く。予焼給体に予め下穴となる芯式が形成されているの
で、削粉抜けがよく、ドリル加工は容易である。芯式が
所定の内径となったら、つぎに第３図に示すような治具
５を用いて予焼給体を保持し、外周削りを行なう、治具
５は予焼給体６の芯式にうまく嵌合する心棒５ａの一方
の端部より°の位置にフランジ５ｂを設け、他方の端部
にはねじ部５Ｃを設けてなる。フランジ５ｂが端部に密
着するまで心棒５ａを芯式に挿入し、ねじ部に螺合した
ナツト７で座金８を介して締め付けることにより、治具
５が予焼給体６にしっかりと固定される。この状態で、
治具５の把手５ｄをチャッキングして予焼給体の外周を
旋削すればよい。このようにして、例えば内径１８−園
、外径２４■ｌ、長さ４００ｔｓの均一な肉厚（３■−
）をもつ予焼給体が得られる。

つぎに、この予焼給体６の芯式８ａの両端部に、第４図
に示す如く挿入端子９．９を嵌着する。挿入端子９は後
続の通電焼結の際の電極接続端子となるもので、導電性
と耐熱性にすぐれているものでなければならないため、
タングステン材料で製作するのがよく、通常の予焼結温
度よりも高めの温爪、例えば１２００℃程度で固めに予
焼結したタングステンの予焼錯体を芯式６ａにきつく嵌
合するような外径に旋削して製作するのが好ましい。な
お、挿入端子９には、焼結中に水素ガスを芯式８ａ内部
に波通させるため、軸方向の通孔９ａ（例えば孔径２〜
３１１■）を穿設しておく。

本焼結は、通常用いられているペルジャ一式焼結炉を用
いて水素ガス雰囲気中で行なわれる。このとき、予焼錯
体６は、その両端部に嵌着した挿入端子９．９をクリッ
プ式の電極で挾持することによっ゛て支持される。ペル
ジャー内に支持されたｆ焼結体には、上記電極と挿入端
子を通じて直接通電され、その抵抗による発熱によって
焼結が行なわれる。この焼結は１例えばｌサイクル１時
間で行なわれ、溶融電波の約９０％の最高通電電流でｉ
９＋５分間保持するようなスケジュールが採用される。

焼結を終えた焼結体（インゴット）は、エンドカットを
施して端部の焼結不均一な部分を除去する。得られた筒
状の焼結体は、偏心度の少い芯式と均一な肉厚をそなえ
たすぐれたものであり、用途によってはこのままタング
ステンパイプとして使用することもできる。

つぎに、得られた焼結体の塑性加工を行なうため、上記
筒状の焼結体の芯式に加工用芯材を挿入する。タングス
テンは、鍛造（スェージング）に際して最高１６００℃
以トの高温に加熱されるため、この芯材として、耐熱性
と加工性に富んだ材料を使用する必要があり、このよう
な材料としてモリブデンを用いるのが最も好ましい。こ
の場合、芯式の変形やクラックの発生を防ぐため、芯材
は芯式に密着していなければならないが、実際には寸法
の変化や微妙な曲り等があるため、ソリッドの丸棒を芯
材として用いるのは実生産」二困難である。このため、
芯材としてモリブデン線を複数本束ねたものかモリブデ
ン粒を使用するのが好ましい。この場合のモリブデン線
の太さは、芯木の寸法にもよるが、線径０．５■■以下
のものを用いるのが好ましく　、’　０．３〜０．１＋
＋ｍの細線、例えば線径０．２１■の線を用いるのが特
に好ましい。−また、モリブデン粒状物としては、例え
ばモリブデン線を数■に短く切断したもの等を使用する
ことができる。第５図に示すようにモリブデン線を束ね
た芯材又はモリブデン粒芯材１１を芯式に充分緻密に充
填したら、通常の丸棒の場合と同様に加熱しつつ芯材ご
とスェージング加工を施し、必要な場合はさらに線引き
を行なって小径化してゆく。このとき、芯式内のモリブ
デン芯材１１も筒体の外径とともに小径化してゆく。加
工がある程度進んだ状態では、線材を束ねた芯材が殆ん
ど一体化して固形の丸棒状となる。

上記スェージング、線引き等の塑性加工によって所望の
径となったら、内部に充填した芯材を除去する。この除
去方法は、径が大きい場合は芯材の部分にドリルで下穴
を穿孔し、モリブデンのみを溶解する薬液、例えば重量
比で硝酸２、硫酸■、水ｌの組成の混酸溶液中に浸漬し
て芯材のモリブデンを溶解する。ドリルが入らない程度
に小径の場合は、全体を上記混酸溶液中に浸漬して芯材
の端部を溶解し、端部に四部を形成したのち、第６図に
示すように、テフロンチューブ１０で芯材１１の端部の
凹部１１ａに上記混酸を注入供給して、芯材１１を徐々
に溶解除去する。芯材の溶解の進行とともに芯式内にチ
ューブ１０を挿入してゆく。

このようにして、第７図に示すように、偏心度が少く、
かつ、真円度の高い芯式１２を有する所望の径のタング
ステンパイプ１３が得られる。このタングステンパイプ
１３の内外径および長さは、広い範囲にわたって自由に
選択することができる。！−記説明から明らかなように
、その製造は容易である。

（発明の効果） 以トに説明したように、本発明では、筒状のタングステ
ン焼結体の芯式に充填する塑性加に用の芯材としてモリ
ブデン線を束ねたものまたはモリブデン粒を使用するの
で、タングステン筒体に対する密着性が高く、良好な塑
性加工を行なうことができるようになり、所望の内外径
を有する細長いタングステンパイプを容易に製造するこ
とが可能となった６加工後の芯材の除去は、タングステ
ンを溶かさず、モリブデンのみを選択的に溶かす混酸等
を用いて容易に行なうことができるので、この面でも問
題はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は金型の断面図、第２図は成形体の断面図、第３
図は治具の説明図、第４図は挿入端子の説明図、第５図
（ａ）、（ｂ）は芯材を充填した状態をあられす正面図
および縦断面図、第６図は芯材除去法の説明図、第７図
（ａ）　、　（ｂ）はタングステンパイプの止面図およ
び縦断面図である。 １・・・金型、２・・・成形体、３・・・芯材、４・・
・粉末、５・・・治具、６・・・予焼給体、９・・・挿
入端子、ｌＯ・・・テフロンチューブ、■・・・芯材、
１３・・・タングステンパイプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）タングステンもしくはタングステン基合金からな
   る筒状の焼結体の中空部に、密に束ねたモリブデン線も
   しくはモリブデン粒状物からなる芯材を挿入して、この
   芯材ごと塑性加工を行なったのち、芯材を除去して小径
   のパイプを得ることを特徴とするタングステンパイプの
   製造方法。