JP2009539813A - ニトリル化合物をカルボン酸および相当するエステルへ変換する方法 - Google Patents

ニトリル化合物をカルボン酸および相当するエステルへ変換する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1つのニトリル官能基を含む炭化水素ベース化合物を少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物に変換する方法およびこのようにして得られたこれらのカルボン酸化合物からエステル化合物を得る方法に関する。本方法は、80℃と200℃の間の温度で、溶媒中の溶液においてニトリル化合物を塩基性ヒドロキシル化合物と反応させ、形成したアンモニアを除去し、生成した塩を無機酸と反応させ、次いで少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物を回収し、場合により、生成した酸をアルコールと反応させることによってエステル化することを含む。

Description

本発明は、少なくとも1つのニトリル官能基を含む炭化水素化合物を少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物へ変換する方法、およびまたこのようにして得られたこれらのカルボン酸化合物からエステル化合物を得る方法に関する。
本発明は、さらに詳しくは、ブタジエンのヒドロシアノ化において生成物および副生成物として得られる、例えばメチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよび、場合によりアジポニトリルまたはこれらの三種の化合物の混合物などのジニトリル化合物の一方ではジ酸化合物への、および他方ではジエステル化合物への変換方法に関する。
ブタジエンのヒドロシアノ化によるアジポニトリルの製造方法は、数十年間、工業的に利用されてきた。この方法は、ヘキサメチレンジアミンまたはカプロラクタムの合成およびポリアミドの製造における重要な化学中間体であるアジポニトリルについて高い選択性を示す。
しかし、この方法はまた、特に、メチルグルタロニトリルまたはエチルスクシノニトリルなどの分枝したジニトリル化合物を生成し、これらの分枝したジニトリル化合物は、蒸留によって分離または回収される。
一般に、分枝したジニトリル化合物のこの回収により、主にメチルグルタロニトリルをエチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルと共に含む混合物を製造することが可能になる。
これらの副生成物または混合物を回収して価値を高めるために数種の解決策が提供されてきた。これらの1つは、第一級アミンを生成するために、特に、特別なポリアミドの製造におけるモノマーとして使用されるメチルペンタメチレンジアミン(MPMD)を製造するために、ジニトリル化合物を水素化することにある。この方法は、メチルグルタロニトリルまたはメチルペンタメチレンジアミンのいずれかの精製段階を必要とする。
工業的には、これらの副生成物は、しばしば燃焼によって焼却され、水蒸気またはエネルギーの形で価値を回復するが、COおよび窒素酸化物を含むガス排出物の生成を伴う。
したがって、価値を回復するための新規ルートおよびこれらのジニトリル化合物または混合物を回収して、価値を回復することができ、経済的に利益のある化学化合物に変換するための新規なルートを見出すニーズおよび主要な要求が存在する。
本発明の目的の1つは、特に、これらのニトリル化合物を、一方では、特に例えば、ポリウレタンおよびポリアミドの製造におけるモノマーなどの化学中間体として使用され得るカルボン酸へ、または他方では、特に、溶媒として使用され得るジエステル化合物へ変換することを可能にする方法を提供することである。
この目的のために、本発明は、80℃と200℃の間、好ましくは、80℃と150℃の間の温度で、溶媒中の溶液においてニトリル化合物を塩基性ヒドロキシル化合物と反応させること、形成したアンモニアを除去すること、得られた塩を無機酸と反応させること、および次いで少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物を回収することからなる、少なくとも1つのニトリル官能基を含む化合物を少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物へ変換する方法を提供する。
本発明の好ましい特徴によれば、塩基性ヒドロキシル化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは同様のものなどのアルカリ金属水酸化物である。
有利には、この塩基性ヒドロキシル化合物の水溶液が使用される。
水溶液中の塩基性化合物の濃度は、有利には、5と30重量%の間である。
本発明の新規な有利な特徴によれば、塩基性ヒドロキシル化合物が、ニトリル官能基をカルボキシル官能基へ変換するに必要な化学量論に対して3から20%、有利には、3と10%の間で過剰に使用される。
前記反応は、大気圧、有利には、例えば水などの溶媒の還流を行うことを可能にする温度で、または、反応媒体中に少なくとも部分的に溶解されている、形成したアンモニアの除去を伴う圧力下、または形成したこのアンモニアの除去を伴わない圧力下のいずれかで実施される。
本発明の一実施形態において、本方法は、連続的に実施される。アルカリ金属化合物との反応は、単一栓流反応器中、または連続的に配置された数個の撹拌反応器中で実施され得る。この反応は、有利には、第一領域が撹拌されている条件下で稼働し、第二の最終領域が栓流条件下で稼働している、2つの連続した別々の反応領域を含む装置において実施される。これらの2つの反応領域の存在によって、ニトリル官能基のカルボキシル官能基への完全な変換を得ることが可能になる。特に、変換されるニトリル化合物がジニトリル化合物である場合、この完全な変換により、カルボン酸化合物の回収および分離を簡易化することができ、この結果、最終反応媒体においてシアノおよび/またはアミド化合物の存在を回避する。このように、本方法は、還流を得るためにコンデンサーを備えた撹拌反応器および形成したアンモニアを回収する装置および撹拌反応器と連続して配置された栓流反応器を含む装置において実施され得る。また、撹拌反応器は、反応媒体中に形成したアンモニアを溶解させながら、形成したアンモニアを分離させない圧力下で稼働することができる。
第一撹拌反応器は、有利には、内部循環ループおよび外部循環ループを含むループ反応器であり得る。有利には、熱交換器が、外部循環ループに備え付けられる。
もちろん、他のタイプの撹拌反応器も使用され得る。
有利には、撹拌反応器および栓流反応器における温度および圧力は、異なっていてもよい。有利には、栓流反応器は、断熱して稼働される。好ましくは、栓流反応器の反応温度は、撹拌反応器中に存在する温度より高い。したがって、栓流反応器の温度は、有利には、100℃を超え、好ましくは、100℃と200℃の間である。
バッチ式の方法の場合においては、反応器の稼働条件は、有利には、100%のニトリル官能基の変換率が得られるように決定される。
反応段階からの出発時、特に、栓流反応器からの出発時の反応媒体は、アルカリ金属化合物によって導入された金属元素のカルボキシレート化合物、有利には、カルボン酸ナトリウムまたはカルボン酸カリウムおよびまた溶解して、形成したアンモニアを含む。
この反応媒体は、形成したアンモニアを分離することを可能にする段階、例えば蒸留塔またはフラッシュ蒸留装置に送り込まれる。
このようにして回収されたアンモニアは、直接価値を回復し得るか、または水を分離して、例えば硝酸または青酸の製造方法において、価値を回復し得るアンモニアを得るために、例えば蒸留によって精製することができる。
本発明の1つの特徴によれば、反応媒体は次いで、プロトン付加された形態のカルボン酸化合物(以下、カルボン酸としても知られる。)を得るために無機酸の添加によって酸性化される。
本発明に好適な無機酸としては、硫酸、塩酸、3以下のpKaを示す有機酸またはこれらの混合物が挙げられる。
場合により、塩の沈殿を避けるために、好ましくは無機酸の添加の前に、媒体に水を加えることができる。加える水の量は、水中の塩の飽和濃度に近い反応媒体中の塩の濃度を得るように決定される。
この酸性化は、どのタイプの反応器中でも、特に撹拌反応器中、またはライン中または静的ミキサーを備えた管状反応器中で実施される。
加えられる酸の量は、有利には、第一段階において加えられた塩基性化合物を中和するのに必要な量と実質的に等しい。
次いで、反応媒体は、このカルボン酸を回収するために処理される。この反応媒体については、水の蒸発によって濃縮することができ、この塩は、濾過によって分離される。
本発明に好適な処理方法としては、水不溶性溶媒によるカルボン酸の液/液抽出が好ましい。
本発明に好適な抽出溶媒としては、例えばケトン、エーテルおよびエステルなどの水不溶性極性溶媒が挙げられる。好適な溶媒としては、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ジエステル溶媒または同様のものが挙げられる。
カルボン酸は、抽出溶媒を含む相中に回収され、有利には、溶媒の蒸留によって、溶媒から分離される。水と不均質の共沸混合物を形成する溶媒、したがって、抽出相中に存在する水を同伴する溶媒が推奨される。このようにして、抽出溶媒の分離塔の底部で回収されるジ酸は、水を含まないか、単に非常に少量の水を含む。抽出溶媒は、有利には、例えば静置による水の分離後、抽出段階へリサイクルされる。
本発明の別の特徴によれば、カルボン酸の抽出後に回収される水相(この水相は、無機酸の塩を含む)については、排出液として放出される前に、抽出溶媒の痕跡を回収および抽出するためにストリッピング操作にかけることができる。
このようにして得られたカルボン酸は、本発明の一実施形態において、通常の技法、いわゆる結晶化、蒸留、リファイニング(refining)または同様のものによって精製される(purified)。
このように、回収されたカルボン酸を、一方では、軽質化合物および、他方では、重質生成物を除去するために、1つまたは複数の塔における蒸留にかけることは有利である。この精製(purification)は、出発のニトリル化合物、特にメチルグルタロニトリルが、クレゾールおよび/またはペンテンニトリルなどの揮発性化合物の分離によって精製される場合、簡略化される。また、この精製は、精製される酸中のアンモニアの濃度が非常に低く、したがって、硫酸アンモニウムなどの塩の形成が制限される場合も、容易になる。
カルボン酸の蒸留、結晶化もしくはリファイニングによる精製の前に、カーボンブラックでこれらを処理すること、または、これらを水素添加または他の通常の精製処理にかけることは、有利であり得る。これらの精製処理は、抽出溶媒中のカルボン酸溶液を用いて実施され得る。
精製後、他の方法で使用されるために回収された酸が形成される。形成プロセスとしては、フレーク化、粒状化またはロッド形状での押出しを挙げることができる。
ニトリル化合物が、ブタジエンのヒドロシアノ化から生成する副生成物、すなわち、メチルグルタロニトリル、または、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルの混合物から構成される場合、回収されるカルボン酸は、メチルグルタル酸、またはメチルグルタル酸、エチルコハク酸およびアジピン酸の混合物のいずれかである。このようなジ酸は、特に、ポリアミド、ポリエステルおよびポリウレタンの製造におけるモノマーもしくはコモノマーとして、または添加剤として多くの応用を有し得る。
本発明の他の実施形態によれば、抽出溶媒の分離後に回収されたカルボン酸は、ジエステルの製造において使用される。この実施形態は、特に、カルボン酸が、ブタジエンのヒドロシアノ化によって得られる生成物、特に、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルの混合物の変換から生ずる場合、有利である。この場合において、得られた生成物は、ジエステルであり、本明細書において、一般的に「ジエステル」と呼称される。
これらのジエステルの製造のために、回収されたジ酸は、精製の前または後で、アルコールと混合される。エステル化は、反応を触媒するために酸化合物の存在下で混合物を加熱することによって実施される。
このように、この反応については、40と100℃の間の温度で、スルホン酸樹脂の上を通過させることによって実施することができる。樹脂を含む塔から得られる媒体は次いで、未反応アルコールおよび形成した水を分離するために蒸留される。
またこれは、蒸留によって形成した水を抽出しながら、同時にエステル化反応を実施することを可能にする反応蒸留塔中でも実施され得る。このようにして、100%近辺の変換率を得るために平衡を移行させることができる。
適切なアルコールは例えば、芳香族核を含み得、および、1から20個の炭素原子を含み得る、直鎖または分枝および環状または非環状の脂肪族アルコールである。好ましい例としては、次のアルコール:メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール、ヘキサノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ペンタノール、メチルブタノールまたは同様のものが挙げられる。
次いで、ジエステルを含む媒体は、有利には、トッピングおよびテーリング(tailing)段階を含むプラント中で蒸留される。この蒸留は、中間体画分の形でジエステルを回収しながら単一塔中で実施され得る。
有利には、回収された重質画分はモノエステル化合物を含み、この画分は、少なくとも部分的に回収されて、エステル化段階中にリサイクルされる。このようにして得られたジエステルは、塗料、ワニスまたはラッカー中の溶媒、表面もしくは例えばケーブルなどの他の物品のコーティング工業、例えばインク、繊維用潤滑剤、鋳造型のコアのためのバインダーおよび樹脂、清浄化製品または化粧品配合物の工業などの多くの用途において使用され得る。また、これは、ある種の化学反応における出発物質または土壌および植物を処理する組成物における出発物質として使用され得る。
さらに一般的には、これらは、単独で、または配合物の形で、何らかの工業または家庭内の活動において、清浄化、除去(剥離)または脱脂の溶媒として使用され得る。
また、これらのジエステルは、ある種のプラスチック用の可塑剤として、またはポリマー製造におけるモノマーとして使用され得る。
本発明の他の利点および詳細は、提示目的のためだけの以下の実施例に照らしてさらに明らかになる。
ジニトリル化合物の塩基性加水分解
ブタジエンのヒドロシアノ化によるアジポニトリルの製造から生じるジニトリル化合物の混合物108gを、撹拌しながら30分間に、前もって80℃に加熱した15%水酸化ナトリウム水溶液560gに加える。
ジニトリルの混合物は、重量基準で次の組成を有している。
メチルグルタロニトリル(MGN): 84.2%
エチルスクシノニトリル(ESN): 11%
アジポニトリル(AdN): 4%
100%へ至るまでの残りは、ニトリル官能基を含まない様々な不純物に相当する。
次いで、前記混合物を還流が得られるように加熱し、この温度で約7時間保持する。
出て来たアンモニアを回収し、捕捉する。
塩酸溶液での電位差滴定によって、反応の進行度を監視する。この滴定は、滴定中に観察されるpHにおける様々なジャンプに相当する水酸化ナトリウムの残存量、溶解しているアンモニアの量および塩化されたカルボキシル官能基の量の定量を可能にする。
加水分解の収率は、次の式によって与えられる。
DC%=VCOONa×100/(VNaOH+VCOONa)×NaOH i/MGN i
(式中、VCOONaは、塩化されたカルボキシル官能基を中和するのに必要なHCl溶液の容量に相当し、VNaOHは、残りの水酸化ナトリウムを中和するのに必要なHCl溶液の容量に相当し、NaOH iは、NaOHの最初のモル数に相当し、MGN iは、ジニトリル化合物の最初のモル数に相当し、DCは、ジニトリル化合物のカルボン酸への変換率である。)
DC%がほぼ100%である場合、反応は完全であると考えられる。
次いで、反応媒体を周囲の温度に冷却し、水80gを加えた後に、98%硫酸105g中に注ぎ入れる。水溶液のpHは、およそ3である。
次いで、40℃で、3回のMTBE(メチルtert−ブチルエーテル)200mlで抽出する。これらの有機相を合わせ、次いでMTBEを留去する。電位差滴定によって定量しておよそ98.5%の純度を有するジ酸141.6gを得る。
エステル化
メタノール621g中に粗製のジ酸141.6gを溶解させる。次いで、メタノールで前もって洗浄したスルホン酸樹脂(Amberlyst 36 DRYの名前で、Rohm & Haasによって販売されている)115gを含む丸底フラスコ中に、前記の溶液を入れる。
合わせた混合物を6時間の還流に導く。
酸官能基を水酸化ナトリウムによって電位差滴定し、変換率が95%に達していることを示している。
冷却後、濾過によって樹脂を分離し、メタノール150mlで3回洗浄する。様々なメタノール相を合わせる。
エステル化中に形成したメタノールおよび水を蒸留によって分離する。
次いで、充填塔で20ミリバールの下で、105℃で粗製のジエステルを蒸留する。クロマトグラフィ分析によって定量して、99%を超える純度を有する93%収率のジエステルが得られる。

Claims (25)

  1. 80℃と200℃の間の温度において溶媒の存在下でニトリル化合物を塩基性ヒドロキシル化合物と反応させること、
    形成したアンモニアを反応媒体から除去すること、
    形成した塩を無機酸と反応させること、および
    カルボン酸化合物を分離すること
    からなることを特徴とする、少なくとも1つのニトリル官能基を含む化合物を少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物へ変換する方法。
  2. 前記ニトリル化合物が、2つのニトリル官能基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ニトリル化合物が、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリル、アジポニトリルおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 塩基性ヒドロキシル化合物が、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の方法。
  5. 前記塩基性ヒドロキシル化合物が、水溶液、好ましくは、5と30重量%の間の塩基性化合物の濃度を有する水溶液の形で使用されることを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の方法。
  6. 使用される塩基性ヒドロキシル化合物の量が、変換されるニトリル化合物の量に対して計算して、塩基性化合物の化学量論量の103から120%を示すことを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
  7. ニトリル化合物と塩基性ヒドロキシル化合物の間の反応が、溶媒の還流下で、または圧力下で実施されることを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の方法。
  8. ニトリル化合物と塩基性ヒドロキシル化合物の間の反応が、バッチ式で実施されることを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の方法。
  9. ニトリル化合物と塩基性ヒドロキシル化合物の間の反応が、連続で実施されることを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の方法。
  10. 2つの連続した別々の反応領域:
    撹拌条件下で稼働する第一領域、
    栓流条件下で稼働する第二領域
    を含む装置において、前記反応が実施されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 使用される無機酸の量が、加えられる塩基性ヒドロキシル化合物を中和するために計算される化学量論量に少なくとも等しいことを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の方法。
  12. 無機酸が、塩酸、硫酸、3以下のpKaを示す有機酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から11の一項に記載の方法。
  13. 得られたカルボン酸化合物の抽出が、液/液抽出によって実施されることを特徴とする、請求項1から12の一項に記載の方法。
  14. 液/液抽出が、水不溶性極性溶媒の群から選択される抽出溶媒によって実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 抽出溶媒が、ケトン、エーテルおよびエステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 抽出溶媒が、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチルおよびジエステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 抽出されたカルボン酸化合物が、蒸留によって抽出溶媒から分離されることを特徴とする、請求項1から16の一項に記載の方法。
  18. 回収されたカルボン酸化合物が、蒸留、結晶化またはリファイニングによって精製されることを特徴とする、請求項1から17の一項に記載の方法。
  19. 得られたカルボン酸化合物が、アルコールとの反応によってエステルに変換されることを特徴とする、請求項1から18の一項に記載の方法。
  20. アルコールが、芳香族核を含み得、および、1から20個の炭素原子を含み得る、直鎖または分枝および環状または非環状脂肪族アルコールからなる群から選択されることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. アルコールが、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール、ヘキサノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ペンタノール異性体およびイソブタノールからなる群から選択されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. エステル化反応が、Hイオンの存在下で実施されることを特徴とする、請求項19から21の一項に記載の方法。
  23. エステル化反応が、反応塔中で水を除去しながら実施されることを特徴とする、請求項19から22の一項に記載の方法。
  24. エステル化反応が、カルボン酸化合物/アルコール混合物をスルホン酸イオン交換樹脂上に通過させることによって実施されることを特徴とする、請求項18から22の一項に記載の方法。
  25. 形成したエステルが、回収され、蒸留によって精製されることを特徴とする、請求項18から24の一項に記載の方法。
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