JP2009518616A - 流体分配器 - Google Patents

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Abstract

セントラルヒーティングシステムにおいて流体構成部品を相互接続させるための分配器は、少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の通路とを備え、前記通路は、外壁(102、11、12)によって形成された外側ケーシングによって囲まれている一連のチャンバ(43、45、49)によって形成され、前記外壁は、前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁の一部を形成する。

Description

本発明は流体分配器に関し、特に、業務用または家庭用セントラルヒーティング装置の一部として使用されるタイプの分配器に関するが、これに限定されるわけではない。
家庭用または業務用セントラルヒーティング装置または設備において、システムの構成部品、すなわち熱源、ポンプ、熱交換器などはパイプや導管によって流体的に接続されている。前記パイプは一般的には、たとえば熱源からポンプを介して一つまたは一連のラジエータまでなど、システム構成部品間に温水または冷水を通すよう構成されている。
従来の構成ではこれら構成部品は、必要な形状に前もって形成されたり曲げられたりした一連のパイプによって接続されている。前記パイプは一般的には、様々な構成部品を流体的に接続し、必要な流路を構成部品間に提供するために、特殊装備を使用して形成されている。
これら従来の構成において、ヒーティングシステムの構成部品間に必要である空間は、任意のパイプ径に対して得られる曲率半径には限界があることから、かなりの大きさになりうる。これは特に、径の小さいカーブを得ることができない(高圧の産業用装置によく使用される)直径の大きいパイプの場合がそうである。この場合、通常必要であるかまたは所望されるよりも、構成部品間の距離が大きくなるという結果になり、設備の構成部品間の空間が望ましくないほど大きい大規模な設備となってしまう。さらに、多数のパイプが使用され、複雑な相互接続を有する構成は、その形成、設置が労働力集約的である上、特にパイプ構造の継目または湾曲箇所周辺ではしばしば漏出が起こりやすくなる。
構成部品を相互接続するために複雑なパイプネットワークが使用される構成の例を図1Aに示す。
多数の装置では、使用される空間の大きさが最小限で、構成部品(例えば、ポンプ、バルブなど)ができる限り近くに位置決めされていることが、実際に極めて重要である。特に、熱・電気複合利用ユニット(CHP)など、限られた空間またはケーシング内に設備を収容しなければならない装置の場合がそうである。
通常のCHPシステムは一般的に、モータ/発電機セット、熱貯蔵ユニット、ボイラー、および熱ポンプを備え、これらはできるだけ小さい空間を占めることが求められる。好適には、熱源(および電源)は、熱交換機、ポンプ、バルブおよび対応する相互接続部とともに、すべて単一のケーシングに収容され、また、前記ケーシングのサイズを最小限にし、それによって装置が占める空間の全体を最小限にすることが望ましい。
構成部品間の接続部によって占められる設備内の空間を最小限にする手段のひとつに、マニホルド(manifold)またはディストリビュータ(distributor)構成を使用することがある。マニホルドは、いくつかの構成部品が接続できる共通の導管として使用でき、前記マニホルドに沿って入口ポートと出口ポートとの間に、かつ各構成部品の間に、流体を流すことができる。ただしこれは、構成部品間の特定の流路を提供するものではない。
第一の様態を鑑み、セントラルヒーティングシステムにおいて水を分配するための分配器であって、少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の通路とを備え、前記通路は、外壁によって形成される外側ケーシングによって囲まれた一連のチャンバによって形成され、前記外壁は、前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁の一部を形成する、分配器が提供される。
この構成によると、前記分配器は、パイプやマニホルドの複雑な構成が不要な、収容ユニットとして形成される。
前記外壁は、前記分配器内に圧力を封じ込める圧力チャンバを形成してもよい。前記外壁によって囲まれた空間を複数のチャンバに分割するために、チャンバ壁が前記外壁内に設けられてもよい。この構成によると、隣接のチャンバ間の圧力差が分配器の外部と内部との圧力差よりもかなり小さくなるので、前記チャンバ壁やその他の内側部品の強度が特に大きくなくてもよい。これは特に、隣接チャンバ間の圧力差が非常に小さくなるか、実際には全く圧力差が無くなるために、水がほぼ一定の圧力で維持される、セントラルヒーティングシステムなどのシステム中で分配器が使用される場合である。
好適には、前記二つのチャンバは、外側チャンバと内側チャンバである。前記外壁は、前記外壁の主要部分が前記外側チャンバを囲む壁の一部を形成し、前記外壁の残りの部分が前記内側チャンバを囲む壁の一部を形成するようになっていてもよい。
前記入口および出口ポートの間に設けられた一連のチャンバが、水が通ることのできる一つ以上の通路、すなわち流路を画定する。
前記外壁は、好適には3バールまで、より好適には10バールまで、最も好適には15バールまでの圧力に耐えるように構成される。前記チャンバ壁と仕切り部材、すなわち前記内側チャンバと区画とを画定するこれら部材は、好適には0.1バールまで、より好適には0.5バールまで、最も好適には1バールまでの圧力に耐えるように選択される。これら圧力は、外壁、および内側チャンバ壁における、壁間の圧力差を表す。
前記分配器はセントラルヒーティングネットワーク内に水を分配するためのものであるが、色々なタイプのネットワークにその他の流体を分配する際に使用することもできるであろう。好適には、前記分配器は、各種流体構成部品間に流体を分配する。「流体構成部品」という用語は、流体を取り扱うシステムに適したあらゆる構成部品、特にセントラルヒーティングシステムに使用されるタイプの構成部品、を指すものとする。かかる構成部品には、ポンプ、バルブ、熱交換器、ラジエータなどや、かかる構成部品や他の構成部品への接続を提供するパイプや導管を含むが、これらに限定されるわけではない。
好適な実施形態において、前記分配器は、たとえば長形の長方形などの柱体、チューブ、または半円形の柱体などの形状の外壁を含む。
その前の実施形態と比較して、当該実施形態は高い圧力と大きい流量を処理するように容易に製造できる。なぜなら、大きな分離力の存在を回避し、むしろ分配器内の圧力が前記外壁内の引張応力によって封じ込められるからである。
当該構成により、前記分配器が接続されるシステム内(セントラルヒーティングシステム内など)全体の圧力がほぼ一定になり、分配器内のチャンバ間の圧力差を最小限にできる。このように、前記壁厚みと、したがって前記分配器のチャンバを形成する内側部品のサイズや複雑性を最小限にできる。
なお、前述されたように、かかる構成では、許容されなければならない唯一の大きな圧力差は、前記システムの内部圧力(好適には全チャンバにおおむね共通である)と前記分配器の周囲の圧力との差によって定義される。このように、前記内側チャンバには実質的に薄い壁が設けられ、前記外壁にはこの圧力を許容するのに十分な壁厚み、または形状が与えられればよい。
前記外壁は、たとえばU字形または半円形の、二つの部分を含んでもよく、これらは対向して設置されて両者の間にチャンバ用の空間を画定する。前記チャンバは、外壁の中の一つ以上の仕切り部材によって形成されてもよい。一つの好適な実施形態においては、分配器は一つの仕切り部材を含み、前記仕切り部材の両側に前記外壁の二つの部分が設けられている。
前記分配器は、対向して設置されるかまたは積層された幾つかの部分からなり、前記外壁は前記部分の露出した外面によって形成され、前記チャンバは前記部分に囲まれた領域によって形成される。一つの好適な実施形態では、前記部分が角ばった溝またはU字形の断面を有し、それらが積層されて、断面においては階層形状となる。チャンバをさらに形成する仕切りが追加されてもよい。
ただし、前記外壁は中空の角柱として形成され、前記チャンバ壁が前記外壁内に設置されて、外壁によって囲まれた空間をチャンバに分割することが好ましい。外壁に継目があるとそこが脆弱になるが、継目が無いので、これによって強度の大きい外壁が形成される。
このように、概して、前記分配器は数個のチャンバ壁を取り囲む外壁を備え、チャンバが前記壁間の空間によって形成される。
好適には、分配器は長形であり、その長さに沿って幾つかのチャンバに分割されている。これらチャンバは、一つ以上のチャンバを幅方向に横切って設置された横板または仕切りによって、さらに分割されてもよい。
前記分配器は、好適には、分配器に対して水を流入出させるように構成された複数の入口および出口が設けられている。前記通路が、特定の入口および出口ポート間に水を通すように構成されていてもよく、かつ/または、(単数または複数の)バルブ(またはその他の適切な手段)によって、(単数または複数の)特定の入口から特定の出口へ水を選択的に導くように構成されてもよい。バルブは、チャンバ間、またはチャンバと入口または出口との間に、水を導くように設置されればよい。
前記分配器は、残りの(内側)チャンバ全てを取り囲むように構成され、さらに前記分配器が接続されるシステムの圧力を許容するように構成された、(外側)チャンバを画定する外壁によって形成されてもよい。
前記分配器を通過する水が比較的低圧力、たとえば1〜6バールである装置においては、前記外壁は概ね正方形または長方形の断面となるよう形成されてもよく、それによって製造を簡便にする。前記断面はかどが直角な完全な正方形または長方形である必要はなく、応力の集中を低減し、使用可能な圧力を増大させるために、特に曲線状のかどが好適に使用される。
前記分配器を通過する水が比較的高圧力、たとえば6バールを超える装置においては、システムの圧力を許容するために必要な壁厚みを最小限にするために、前記外壁が円形または部分的に円形の輪郭となるよう形成されてもよい。
別の好適な実施形態では、前記外壁が、前記入口および出口ポートを受容するように構成されたほぼ平板な第一の部分と、断面が部分的に円形または曲線状であり圧力を許容するように構成された第二の部分とから形成される。前記第一および第二の部分は、互いに接続され封着されて前記外側チャンバを提供してもよい。
前記外壁の第二の部分は、システムの内部圧力を許容するために必要な材料を最小限にする、なんらかの適切な輪郭で形成されてもよい。前記第二の部分は、例えば、前記ほぼ平板な第一の部分と接続できてD字形断面を提供するU字形断面になるように曲げられた、長形の材料で形成されてもよい。または、前記第二の部分は、U字形または半円形の長形の押出形成品であってもよく、これに対しても前記ほぼ平板な前側部分が接続できる。前記外壁の端部は、以下に論じられるように、またその他の便宜的な方法で、終端板によって密封されてもよい。
なお、本明細書に記載の分配器の前記外壁と、内側仕切り部材またはチャンバ壁とを構築するために選択された材料の厚みは、所定の設備の圧力要件によって決まる。
例えば、前記外壁が鋼鉄を使用して形成される一般的な家庭用セントラルヒーティング装置では、前記第一の部分は2〜10mmの壁厚みを有してもよい。同様に、前記第二の部分は、0.5〜2.5mmの壁厚みを有してもよい。または、前記外壁がアルミニウムを使用して形成される装置では、前記第一の部分は5〜15mmの壁厚みを有してもよい。同様に、前記第二の部分は、1.5〜2.5mmの壁厚みを有していてもよい。産業用装置などの高圧の装置では、より大きな壁厚みが必要とされてもよい。
このように、分配器に水を流入出させるように構成された入口および出口ポートを備えた外側密閉チャンバが設けられる。前記入口および出口ポートは、前記外壁内の各チャンバと流体が連通するように構成されている。
別の外壁構成においては、例えば、外壁が長方形またはボックス形状の断面を有し、前記入口および出口ポートが、前記外壁のいずれか適切な面上に配置されてもよい。
前記分配器の部品は、必要な形状に形成でき、かつ必要な圧力および/または温度を許容できる適切な材料で形成されればよい。前記分配器はたとえば、単独の材料で形成されてもよく、または異なる素子には異なる材料で構築されてもよい。例えば、前記外壁は、前記内側チャンバ壁形成用の内側部品よりも強度の大きい材料で形成されてもよい。適切な材料としては、鋼鉄、アルミニウム、または熱硬化性プラスチックなどが挙げられるが、これに限定されるわけではない。腐食しやすい材料が使用される状況では、適切な防食も施されることが好ましい。
好適には、前記外壁は前記内側チャンバを囲むように配置され、前述のように、圧力容器として作用する。なお、前記内側チャンバは外側チャンバに完全に取り囲まれてもよいが、外側チャンバによって部分的に取り囲まれて、各内側チャンバの一面が隣接した内側部材(以下に記載)と分配器の入口および/または出口ポートとに簡便に流体的に接続できるようになっているほうが好ましい。このように、内側チャンバ壁を形成する内側部材が、外壁の内側表面に対して積層されるか、または、外壁のほぼ平板な部分の内側表面に対して積層されてもよい。これによって、内側チャンバの構築と、内側部材(とそれによる内側チャンバ)と入口および出口ポートとの流体的接続が、簡便になる。
好適には、前記内側部材は、分配器の長手方向における少なくとも一部にわたって延び、かつ分配器の全体的な奥行きを最小限にするようにおおむね幅が広く薄い輪郭を有する、長形の部材から成る。前記分配器のこれら好適な特徴のうちの奥行きとは、外壁の前側のほぼ平板な部分から外壁の背面までの距離のことである。なお、外壁のサイズは、内側チャンバを形成する内側部材の全奥行きと、内側チャンバを取り囲む外側チャンバの必要なサイズとを、外壁の壁厚みと組み合わせて画定される。前記内側部材は好適には、分配器の厚さが最小限になるように、前記外壁内に重ねて隣接させて位置決めされる。
前記通路および内側チャンバ壁を形成する前記部品は、ほぼU字形の長形の部材で形成されてもよく、それらは積層されたときに、前記部材の各々の間に一連のほぼ平行なチャンバを画定する。
なお、前記内側部材の断面は、使用の際に流体が通ることができる通路を画定する適切な輪郭であればよい。前記内側部材は例えば、同様に積層されたときにその間に通路を画定する、半円の押出成形部材であってもよい。
前記長形の内側部材を積層して形成された長形のチャンバは、好適には、チャンバの幅方向に横切って設置された適切な横板を使用して分割され、前記長形の内側部材の長手方向に沿っていくつかのチャンバを提供する。これによって提供できる流路の数が増える。前記横板は好適には、前記内側部材の部分を密封するように構成された断面形状を有する素子である。
好適な実施形態において、前記チャンバを分割するために前記外壁のスロットに横板が挿入される。前記横板は、分配器の断面全体にわたる壁を形成すればよく、または、前記チャンバのいずれかのみについて、その幅にわたる壁を形成するように構成されていてもよい。前記分配器の終端は横板を使用して密封されてもよい。
前記分配器におけるスロットは、好適には、前記分配器の二つの面から切り込まれたスロットであって、前記二つのスロットの間に、前記スロットによって分割されて得られた前記分配器の二つの長さ方向部分をつなぐ接続部を形成するタブを残して切り込まれたスロットを含む。前記横板は、タブに対応する凹部を有してもよい。好適には、前記凹部はタブの周囲に密着するようにサイズ調整される。前記横板は、前記凹部に通じて開口している穴部を一方の端部に有してもよく、前記穴部は、タブが穴部に入った状態で横板がスロットに部分的に入り、前記タブのまわりで回転させられて前記スロットに入るように構成されている。この構成によると、横板を回転させてスロットに入れると、その後、横板を横にスライドさせてタブを凹部に係合させることができる。前記穴部に嵌合する栓が設けられてもよい。または、前記穴部が横板の両側にある二つのチャンバ間の流路を形成してもよい。
分配器の各流路の断面積は、好適には、分配器の特定の流路を通過する流体の求められる流量に応じて選択される。最も好適には、前記断面積は、特定の流路が接続された入口および出口ポートの面積と少なくとも同等である。このように、前記分配器は流体構成部品間の流路を過度に制限するものではない。
好適には、前記流路を提供するように配置された(単数または複数の)開孔を介して以外は、各チャンバが隣接するチャンバからは密封されるように、前記内側部材が(適当な仕切りと組み合わされて)相互に接続される。前記内側部材は、それらを形成する材料の種類に応じて適切な手段を使用して接続されればよい。前記内側部材は、例えば、はんだ付け、ロウ付け、または接着剤によって接合できる。
好適には、前記分配器を構築するために、前記内側部材はまず、必要とされるはんだ付けまたは接着を最小限にするように互いに密着させられる。前記内側部材はさらに、隣接した部材を簡便に位置決めさせ接続させることができるように適当な凹凸が設けられていてもよい。
好適には、必要とされる流路を提供するように各チャンバを流体的に接続する(単数または複数の)開孔が、前記チャンバの各々に設けられる。好適には、外壁に配置された入口および/または出口ポートに直接流体的に接続する(単数または複数の)開孔が、一つ以上のチャンバに設けられる。このように、入口ポートから第一のチャンバ内へ、そしてさらに一連のチャンバを通って一つ以上の出口ポートへ、(単数または複数の)流路を画定することができる。または、単独のチャンバを介して、すなわちチャンバに流体的に連通している入口ポートから同チャンバに流体的に連通している出口ポートまで、流路が設けられてもよい。
このように、入口ポートと出口ポートとを、その間に適切に配置された開孔を有する各チャンバへ適切に接続することによって、分配器を通る必要な流路を提供することができる。なお、前記分配器内の前記入口ポートと出口ポートとの間の(単数または複数の)流路を画定するために、チャンバ、仕切り、および開孔の組み合わせが使用できる。
分配器内の水からの熱損失を防止する、または制限するための断熱材が、前記分配器にさらに備えられてもよい。前記断熱材は、例えば、前記分配器の外壁を取り囲む、例えば発泡体などの断熱媒体を含むケーシングの形状であってもよい。または、前記外壁を取り囲み接するように構成された断熱層が、前記外壁に設けられてもよい。例えばこれは、断熱ジャケットの形状であってもよい。
本明細書に記載の発明に係る分配器は、セントラルヒーティングシステムなどのシステムの流体構成部品を最小限の空間内で相互接続するための簡便かつ小型の手段を提供する。さらに、本明細書に開示された発明に係る分配器は、シート状または壁厚みの小さい材料から実質的に構築できるために製造が簡略な、高圧下で作動する流体構成部品を、相互接続するための手段を提供する。
本明細書に開示された分配器はまた、水を導く、またはポンプ輸送するための装置、または水からゴミを除去するための装置を、一つ以上のチャンバ内に備えていてもよい。同様に、その他の、たとえば温度やpHなどをモニターする目的の装置を、一つ以上のチャンバに設けてもよい。
例えば、循環ポンプを配置して、あるチャンバから別のチャンバへ、また、分配器の一部または全体を通って水を送るように、ポンプのプロペラが分配器のチャンバ内に設置されてもよい。同様に、チャンバ内にフィルタを設置して、水流から粒子を除去してもよい。さらに、水を一つ以上のチャンバから別のチャンバへ導くバルブを配置し、分配器中に選択的な流路を提供してもよい。
循環ポンプおよび/またはバルブが使用される装置では、バルブまたはポンプ用の駆動手段が外壁の外側に設置され、かつ分配器外壁の中まで(例えば入口または出口ポートを通って)延設されて、ポンプのプロペラやバルブ閉鎖手段を駆動することが好ましい。
メッシュフィルタなどのフィルタや、何らかの適当なフィルタ型のものを使用することによって、水からゴミを除去してもよい。ただし、定期的に掃除をしないと濾別された物質が堆積してフィルタが目詰まりをおこしたり、フィルタ機能を損なったりする。したがって、水からゴミを除去するために遠心力または乱流によって駆動される装置を使用することが好ましい。好適な実施形態においては、それはスピロテック社(Spirotech)によって製造されているタイプのスピロベント(Spirovent、登録商標)異物捕集器であり、それには網状組織を有し乱流を起こすよう構成されている円筒状チャンバが使用されている。このタイプの装置は、フィルタ素子を使用せず、かわりに、異物やゴミを乱流によって水から分離し、流れの無い領域で捕集して、そこで必要に応じて適当なバルブや出口を通して簡単に除去することができる。ここで、異物やゴミとは一般的には水の中の粒子状物体であり、製造中や組立中にパイプ構造や流体構成部品に蓄積した物質から発生したり、腐食から、特に鉄金属の錆びから発生したりする。スピロベント型の異物捕集器を使用することによって、前記異物またはゴミには、目の細かなフィルタでも容易に捕集できない非常に小さい粒子を含めることができる。このタイプの捕集器はまた、前記分配器が設置されたシステム中に望ましくない空気の蓄積を回避するために、空気を捕集することもできる。
第二の様態から鑑みると、本発明は、セントラルヒーティングシステム用の分配器を製造する方法であって、前記分配器が少なくとも一つの入口ポートと少なくとも一つの出口ポートとの間に一つ以上の通路を含み、前記方法は一連のチャンバを囲む外壁の形状の外側ケーシングを提供する工程を含み、前記チャンバが前記通路を形成し、前記外壁が前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁の一部を形成する方法を提供する。
外壁をこのように配置することによって、上記のような分配器が簡単に製造できる。好適な実施形態において、前記方法は、前述の分配器の好ましい特徴を提供する工程を含む。
前記方法は、前記外壁で長形の形状を画定する工程と、前記長形の形状の長さ方向に沿って延びるチャンバ壁を設けて二つの長形チャンバを形成する工程とを含んでもよい。チャンバ壁をさらに追加すれば、分配器を長形チャンバにさらに分割できる。
一つ以上の横板が前記長形チャンバを幅方向に横切って設けられ、長さの短い二つのチャンバに分割するか、または前記分配器の終端板を形成してもよい。前記横板は前述のとおりであればよい。前記方法は、前記横板をはめ込むために前記分配器にスロットを切り込む工程を含んでもよい。前記スロットは、好適には、前記分配器の二つの面から切り込まれたスロットであって、前記二つのスロットの間に、前記スロットによって分割されて得られた前記分配器の二つの長さ方向部分をつなぐ接続部を形成するタブを残して切り込まれたスロットを含む。前記横板には、タブに対応する凹部が設けられてもよい。好適には、前記凹部はタブの周囲に密着するようにサイズ調整される。前記横板は、前記凹部に通じて開口している穴部を一方の端部に有してもよい。
この構成によって、前記方法は、タブが前記横板の穴部に入った状態で前記横板を前記スロットに部分的に入れ、前記横板を前記タブのまわりに回転させて前記スロットに入れる工程を含んでもよい。前記横板が回転してスロットに入ると、前記スロットに沿ってスライドさせて前記タブを凹部に係合させる。穴部には栓をはめ込んでもよい。または、前記穴部が横板の両側にある二つのチャンバ間の流路を形成してもよい。
この横板の設計およびはめ込み方法によって、分配器を長形の外壁の形状で製造することが可能になり、前記外壁は押出成形でもよく、さらにこれは、その長さに沿って区画に簡単に分割できる。
各種チャンバの間に穴部を設けて通路を作ってもよい。前記通路を制御し、かつ入口と出口との間の通路に沿って水流を制御するために、バルブが設けられてもよい。
好適には、前記方法は、分配器の部品を適所に取り付けて組み立て、継目をロウ付けして密封されたユニットを形成する工程を含む。ロウ付けは、非鉄充填金属または合金が融解温度(通常摂氏450度以上;華氏800度以上)に加熱され、密着した二つ以上の部品間に毛細管作用によって広がるという接合方法である。その液体温度で、融解した充填金属およびフラックスが基体金属の薄い層と相互作用し、冷えると、結晶粒組織の相互作用によって格別に強度の高い封着された継目を形成する。前記ロウ付けされた継目は、異なる層の各々が隣接した層に冶金的に連結したサンドイッチ構造となる。ロウ付けは、はんだ付けなどの他の接合方法と比較して耐食性の継目を形成するので、水を使用する装置にとりわけ有利である。
好適な実施形態では、ロウ付け用充填材料、好適にはニッケルやニッケル系はんだを継目に置いて、分配器全体を、たとえばオーブンで加熱することによって、前記ロウ付け工程が行われる。これによって継目すべてが一度に固定され封着され、品質の向上した製品をもたらし、製造時間およびコストを削減する。
前述された横板についてこのロウ付け方法を使用すると特に有利である。なぜなら、チャンバ壁、仕切り板および終端板の固定および封着がすべて一度のロウ付け工程で達成されるからである。さらに、横板を挿入するために分配器の二つの区画の間にスロットを使用することは、加熱時の分配器の膨張が、前記板と前記スロットの縁との間の空隙に対して最小限の影響しか与えないことを意味する。これはロウ付け工程に特に重要である。なぜなら、ロウ付け工程は、必要な毛細管作用を生じさせるために、使用される空隙の大きさに影響されやすいからである。
別の様態から見ると、少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の通路とを含む分配器であって、前記通路は一連のチャンバで形成され、前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁がその他のチャンバを囲むように配置されている分配器、好適にはセントラルヒーティング水分配器が提供される。
さらに別の様態から見ると、本明細書に開示されている発明は、少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の流体通路とを含む分配器であって、前記流体通路は一連のほぼ平行な長形のチャンバの形状であり、前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁がその他のチャンバを囲むように配置されている分配器を提供する。
好適には、前述のように、U字形の長形の部材が積層されることによって前記平行な長形のチャンバが形成され、前記部材に開孔が適切に配置されて必要な流路を画定する。前記U字形部材は、おおむね幅が広く浅い、すなわち、「U」の垂直部分が水平部分よりもかなり短いことが好ましい。
さらに別の様態から見ると、本発明は、内側部材の両側に二つの外側部材を備えた流体分配器であって、前記内側部材には、前記外側部材に設けられた各種入口および出口ポートの間に延びるよう構成された通路を形成して前記分配器の流路を画定する溝が設けられている流体分配器を提供する。
このように、「積層」構造の層の中の溝である内部の通路を利用して、流体を流体構成部品間に分配できる。前記外側部材は前記溝を密封するために、前記内側部材に対して前記溝を覆うように設置される。この分配器は、分配器に流体を流入出させるように配置された一連の入口および出口ポートを備えたほぼ平板な二つの外側部材によって形成されてもよい。前記内側部材における前記通路は、フライス加工やその他の同様な適切な製造方法によって形成されればよい。
このタイプの分配器は、小さい流量容量が低圧で必要とされる装置での使用が特に適している。高い流体圧力で流量の大きい装置で使用されるようにこのタイプの分配器を提供するには、圧力を封じ込めるためにしっかりした外部ハウジングまたはケーシングを分配器が備えなければならない。溝の表面積の大きさと溝内の流体の圧力の結果生じ、前記二つの外側部材を押し離すよう作用する分離力を、前記ハウジングまたはケーシングが食い止める。
さらに別の様態から見ると、本明細書に記載の流体分配器に接続されるように構成された流体循環ポンプであって、前記分配器は少なくとも一つの内側チャンバを含み、前記流体循環ポンプは駆動手段とそれに連結される流体プロペラとを含み、前記流体プロペラは、使用中、前記分配器の前記少なくとも一つの内側チャンバの中に配置される流体循環ポンプが提供される。
さらに別の様態から見ると、本明細書に記載の流体分配器に接続されるように構成されたバルブであって、前記分配器は少なくとも一つの内側チャンバを含み、前記バルブは駆動手段とそれに連結されるバルブ閉鎖部材とを含み、前記バルブ閉鎖部材は、使用中、前記少なくとも一つの内側チャンバの中に配置されるバルブが提供される。
かかる構成において、前記閉鎖部材は例えばチャンバの開孔を閉鎖するように構成されてもよく、または、あるチャンバから選択的に一つ以上のほかのチャンバへ流れを導くように構成されてもよい。
本明細書に記載のタイプの分配器を搭載するセントラルヒーティングシステムは、熱交換器を介して暖かい流体(たとえば水)の形で熱を受け取るように構成されている。この構成においては、熱交換器の一次側(高温側)を本明細書に記載のタイプの第一の分配器へ接続し、熱交換器の二次側(低温側)を本明細書に記載のタイプの第二の分配器へ接続することが好ましい。このように、かかる構成においては、一対の分配器が設けられ、それぞれ熱交換器のどちらかの側に接続される。前記一次循環路はそれによって前記一次循環路分配器を介して熱源へ流体的に接続し、前記二次循環路はラジエータ、蓄熱器などの各熱消費機器へ流体的に接続される。
なお、本明細書に記載の発明の様態は、便利にかつ有利に、いかなる適切な組み合わせでも使用できる。
本明細書の記載は概してセントラルヒーティング装置に使用されるタイプの分配器について述べているが、相互接続が必要であり、水以外の流体を使用する他の装置においても、かかる分配器が使用できることは理解されるであろう。
本発明の好適な実施形態の例を添付の図面を参照して以下に記載する。
図1Bは、流体構成部品を小さな空間内で相互接続するための一つの手段を提供する、積層分配器構成1を示す。前記分配器は、分配器の内外へ流体を通すように構成された一連の入口ポートおよび出口ポート6、7を有するほぼ平板な2つの外側部材2、3を備える。前記平板な外側部材は、前側部材2と後側部材3とから成り、両者の間に内側部材4がある。前記内側部材4に設けられた入口ポートおよび出口ポート6、7を接続する通路5が、前記内側部材4に設けられている。入口ポートおよび出口ポート6、7は、それらと対応する前側部材2のポート8、9と位置あわせされて配置されている。使用の際は、前記ポート8、9がヒーティングシステムの構成部品に接続されて、その間の流路を提供する。前記通路5は通常、フライス加工(milling)やその他類似の適切な製造プロセスによって形成される。かかる構成によって、図1Bに示されるように、いくつかの構成部品間に流体を分配できる、おおむね薄型の構成が提供される。
図2Aは、分配器10の好適な実施形態の半分の分解組立図を示す。分配器の完全体は、図2Aに示されるタイプの長形の部材二つが隣り合って配置されて形成される。以下、詳細に記載する。
再度図2Aを参照すると、前記分配器10は、前側長形部材11と、後側長形部材12を備え、これら部材は鋼鉄製か、または別の実施形態ではアルミニウム製である。前記後側部材12は断面が半円形で、おおむねU字形の輪郭になるように曲げられた鋼鉄の一片によって形成されている。前記前側部材11は鋼鉄シートで形成され、両方の端部に前記前側部材11から延びる垂直部分が設けられている。前記垂直部分は、前記後側部分の曲率に調和するように構成された輪郭(図示されているように)を備え、前記前側および後側部材が共同し接合されて密封された外側分配器本体すなわち外壁を形成するようになっている。
前記前側部材11は、鋼鉄が使用される場合は壁厚みが5mmであり、アルミニウムが使用される場合は壁厚みが10mmである。前記後側部材12は、鋼鉄が使用される場合は壁厚みが1mmであり、アルミニウムが使用される場合は壁厚みが2mmである。
前記前側部材11は、それを通って延びて分配器の入口ポートおよび出口ポートを提供する数個の開孔13a〜13gを備える。各開孔には、それに対応するカラー(collar)14が、前記前側部材11の外側表面から延設されて設けられ、必要なヒーティング設備構成部品や導管が前記カラー14に対して接続できるようになっている。
前記分配器内の溝すなわち通路は、分配器外壁の中に位置する一連の部材によって提供される。図2Aに示される実施形態においては、2つの内側部材15、16が設けられて、内側チャンバ壁を形成している。前記内側部材15、16は、プレス加工された鋼鉄の部品であり、横板状の仕切り部分17、18と、開孔19〜24とを備えている。
前記内側部材15、16は、鋼鉄が使用される場合に壁厚みが2mmであり、アルミニウムが使用される場合は壁厚みが3mmである。
前記分配器は以下のように構築される。まず、たとえば溶接によって前記内側部材の縁部が前記前側部材11の内側表面に対して封着されて、前記内側部材15が前記前側部材11の内側表面に連結される。これによって、第一、第二、第三のチャンバ(それぞれ25a、25b、および25c)が形成される。同様に、前記内側部材16が前記内側部材15の背面に(図2中の矢印26によって示されるように)連結される。前記内側部材16の縁部は、例えば溶接によって、前記内側部材15の背面に対して封着され、これによって第四および第五のチャンバ27a、27bが形成される。
前記特定の実施形態においては、分配器が構築されると、前側部材11から内側部材15、16を通って、後側部材12の内側表面と内側部材16との間に画定されるチャンバまで延びる導管28が設けられる。
前記分配器のA−A´断面図(図2A参照)が図2Bに見られる。図2Bは、前側部材11、後側部材12、および内側部材15、16を示す。前記特定の断面A−A´では、前記内部分配器チャンバ25b、27bと、後側部材12と内側部材16との間に位置するチャンバ29とが見える。図2Aからは、前側部材11に設けられた数個の開孔にわたって内側部材15が延び、内側部材15に設けられた数個の開孔にわたって内側部材16が延びていることがわかるであろう。その詳細を図3に示す。
図3は、図2Aに示されたB−B´切断面の断面を示す。図3はまた、前記分配器に連結された構成部品のいくつかも示している。これらを以下に記載する。
図3では、前記前側および後側部材11、12が、内側部材15、16とともに示されている。内側部材15についてはチャンバ25a、25b、および25cが見え、内側部材16についてはチャンバ27aおよび27bが見える。前記後側チャンバ29も示されている。前記チャンバ(前記内側部材15,16と前記仕切り17、18との位置決めによって画定された)は、各開孔13a〜13にわたって延びるよう配置され、各チャンバに出入りする流路を画定する。
図3の断面に見られるように、開孔13a〜13gの各々は、チャンバに流体的に接続されている。たとえば、開孔13bはチャンバ25cに連結されて、開孔13cに対して流体的に接続されている。同様に、開孔13aは、分配器の上端に位置する開孔30に、チャンバ29を介して連結されている。図3に示される断面から、各チャンバへの様々な流体的接続が明らかであろう。
図3はまた、前記分配器の適用例で使用されているいくつかの構成部品も示す。図示された構成においては、チャンバ29と25aとに流体的に接続された熱交換器31と、チャンバ25a内の流体をポンプ輸送するように配置されたポンプ32aと、チャンバ間の流体の流れを管理するように構成されたバルブ33とが設けられている。
(本明細書に記載の分配器に組み合わせて使用できる)市販の熱交換器、ポンプ、バルブの動作については、本願では詳細に述べない。
図3に示されるように、本発明の分配器の構成によって、かなり薄型の構成が提供される。すなわち、分配器の前側部材から後側部材への奥行きが小さくなっている。
前記後側部材12の曲率は、好適には、円筒形の槽が圧力容器として最適な形状を提供しているのと同様に、高圧に対応するために必要な材料の厚みを最小限にするような曲率である。このようにして前記部材12の壁厚みを最小限にできる。
図2Bに示されるように、前記内側部材15、16は、前記後側曲面部材12と前側部材11とによって画定されたチャンバ29の中に、完全に収容される。このように、前記前側および後側部材11、12は、大気圧が外側に対して作用し、流体の圧力が内側に対して作用するような壁を画定する。
流路が分配器のチャンバを通る結果、各チャンバはほぼ同じ圧力になる。すなわち、チャンバ25b、27b、および29の圧力はほぼ同じになる。その他のチャンバに対しても同様であることはわかるであろう。したがって、内側部材15、16の壁全体にわたって圧力の差は無いかまたはかなり小さく、各部材の壁厚みはしたがって最小限にできる。これによって、分配器の部品のサイズ、重量、および複雑さが最小限になる。
図4Aは、2つのほぼ同じ(図2Aに示されるような)分配器10が隣接して位置決めされた、本発明の一実施形態の正面図を示す。この構成において、第二の分配器10bには、たとえば熱源への接続用の二つの開孔34、35が設けられている。図4Bは、前記第二の分配器10bを断面で示し、かつ、図2Aおよび3を参照して記載されているのと同じように分配器内のチャンバに連通する開孔34、35を示している。
図4Cは、分配器10、10b、および各チャンバの断面の平面図を示す。
本発明の好適な実施形態に係る分配器構成は、以下のように作動する。開孔35が熱源(図示せず)からの温水を受けとるよう配置されている。前記温水はポンプ32bによって分配器10b内のチャンバを通過し、熱交換器31の一次循環路を通過する。前記一次循環路から戻った水は、チャンバ36を通って開孔34へ流れ、そこで前記水は再加熱のために熱源へ戻される。
前記熱交換器の二次側は、図4Aに示されるように、図2Aおよび3Aに示されるように第一の分配器10へ流体的に接続される。前記二次循環路内の流体は熱交換器から、ポンプ32aによって、分配器10内のチャンバを通り、ヒーティング設備の構成部品に接続された開孔13a〜13gを流出入して分配される。例えば、前記開孔は蓄熱器、ラジエータ、フィルタ、ポンプ、補助加熱手段などに接続されてもよい。その後、前記二次循環路水は再加熱のために熱交換器31へ戻される。
前記分配器の構成は、構造の複雑さと必要な材料とを最小限にする。前記前側部材11および内側部材15、16はプレス加工された鋼鉄で形成され、互いに溶接されて、前述のようなチャンバを提供する。前記後側部材12は、単純な折り返し鋼鉄部材である。
別の実施形態では、前記前側部材と内側部材とが、図5に示されるように、(アルミニウムか適当なプラスチック材料などの)押出成形品で形成されてもよい。
図5は、図2AのA−A´断面に対応する、分配器10、10aと各チャンバとを通る断面を示す。必要に応じて、図2Aの参照符号17、18に対応する仕切りが押出成形品と接続でき、求められるチャンバを画定する。
図5はまた、押出成形品によって達成しうる複雑な内部輪郭を示している。前記分配器の内側および外側部材のどちらも、その形成のために押出成形品を使用することができ、単一の長形の押出成形品として形成することもできる。
図5に示される実施形態において、前記分配器にはさらに、分配器の周囲に空洞39を提供する壁37と支持部38とが設けられている。前記空洞には、分配器を周囲条件から隔離するための断熱材が充填される。
なお、本明細書に記載の実施形態用のチャンバ間の流路をすべて各断面に見ることは、各開孔と前記断面自体との位置関係の点から、不可能である。それでも、分配器の用途に応じて構成部品/入口および出口の間に流路を設けるために、チャンバがそれぞれ相互接続されていることは理解されるであろう。
なお、内部の部材、開孔、および仕切りのいかなる配置も、分配器内の所望の流路を達成するために使用でき、かつ、本明細書に記載のいずれの実施形態の特徴も単独で、または組み合わせて使用できる。
図6は、循環ポンプと流体制御バルブとを搭載した、当該明細書に開示された発明に係る分配器の断面を示す。図6は、図3に示されるタイプの循環ポンプ32aとバルブ33とのクローズアップ図を示す。
前記循環ポンプ32aは、電気モータを含む本体40を備える(電気的接続は図示せず)。前記電気モータは駆動軸41に機械的に連結され、前記駆動軸41がプロペラ42に連結される。前記プロペラには、回転時に流体を推し進める複数の羽根が設けられている。
図示されるように、前記本体は前記前側部材11に接続される。第二のチャンバ45へ向かって開いている開孔44を備えた第一のチャンバ43の中にまで、前記プロペラは及んでいる。
図6はまた、ハウジング46と、閉鎖部材48に連結された駆動軸47とを備えたバルブ33を示している。前記ハウジング46は、制御システム(図示せず)から制御信号を受信すると閉鎖部材を動作させるように構成された電気モータ(または駆動器)を収容している。
前記閉鎖部材48はチャンバ43内部に設置され、前記第一のチャンバ43から前記第三のチャンバ49へ流体を流すように構成されている。
このように、適切な閉鎖部材を搭載することにより、適切な制御信号に応答して分配器内の異なる経路に選択的に流したり流れを止めたりするために、図6に示されたタイプのバルブが使用できることがわかるであろう。
矢印50が、チャンバ45からプロペラ43を通ってバルブ閉鎖部材47へ至る流体の流れを示している。
図6に示された構成を二重にして、図4Bに示された第二の同様な分配器としてもよい。
ポンプがチャンバ43に設けられず、チャンバ43と45とを接続する開孔44が無い別の構成においては、チャンバ45および49の間の適切な開孔によって前記閉鎖部材48がチャンバ45の中まで延びてもよく、チャンバ42および45からチャンバ49(またはこれらの別の組み合わせ)へ選択的に流れを導くよう構成されていてもよい。かかる構成においては、前記バルブは実質的に混合弁として作動してもよい。
図7および8は、長形のチャンバに分割された長形の分配器を得ることができる別の構成を示している。図7において、前記分配器の外壁は、仕切り15を介して対向するように配置された二つの浅いU字形の部分11、12で形成されている。このように、二つのチャンバが形成される。図8において、図7のものと同様のU字形部分が同様に対向して積層され、さらに前記積層の底部に対向するように別のU字形部分が設置される。このように、当該構成によって3つのチャンバが形成され、各々のチャンバは内側チャンバ壁15によって分離され、2つの終端部分と幾つかの中間部分からなる外壁によって囲まれている。
図9Aは、三つの長形のチャンバ、すなわち上部チャンバ43、中部チャンバ45、および底部チャンバ49を備えた分配器の長手方向に沿った断面である。前記三つの長形チャンバ(または層)は、さらに横板状の仕切り部分(図2Aの17および18と同様)と、開孔とを備えている。43には三つのこのような横板があり、45には五つのこのような横板がある。これらは、図9Aおよび9Bの実施形態と同様の図10Aおよび10Bに示された実施形態においてより詳細に見ることができる。送りポート60、戻りポート61、底部熱貯蔵ポート62、および上部熱貯蔵ポート63の、四つの入口/出口ポートがチャンバを貫通している。チャンバに入口/出口ポートを貫通させることによって、分配器の両側に接続できる。また、図14を参照して以下に論じるように、いくつかの分配器を同時に使用することを可能にし、これによって複数の分配器の設置をかなり簡便化できる。(複数の)分配器が同時に搭載される時、前記ポート60〜63は特定のユニット用のポートとして作用するのみならず、他のマニホルドから見ると単なるパイプとしても作用する。二つの循環ポンプ32が、前記上部チャンバの両方の端部にそれぞれ接続される。前記ポンプ32は、入口64、出口65、およびポンピング羽根66を有する。
前記送りポート60は、前記中部チャンバ45のある一つの区画を、前記上部チャンバ43のある一つの区画と接続させる。前記戻りポート61と底部熱貯蔵ポート62とは、中部チャンバ45の別の区画を、上部チャンバ43の別の区画に接続する。前記上部熱貯蔵ポート63は前記底部チャンバ49と連通している。
図9Aを戻りポート61と底部熱貯蔵ポート62との間から見た側面図である図9Bからわかるように、前記チャンバ43、45、49は、二つのチャンバ壁15、16によって形成されている。前記第一のチャンバ壁15は外壁に対向して接し、それによって前記上部チャンバ43を囲む、浅いU字形部分である。前記第二のチャンバ壁16は、前記第一のチャンバ壁15に対向して接し、それによって前記中部チャンバ45を囲む、より小さなU字形部分である。前記底部チャンバ49は外壁によって囲まれた空間の残りの部分である。
二つのバルブ33a、33bが流体の流れを制御するために設置される。左側のバルブ33aは、上部および中部チャンバ間の流体の流れを制御する二方向バルブである。右側のバルブ33bは、三つのチャンバ43、45、49すべての間の流体の流れを制御する、三方向バルブである。流体から空気や異物を除去するために、異物および空気の捕集器67が設置されている。
分解組立図10Aに示された分配器は、図9Aおよび9Bに示されたものとほぼ同じであるが、上部および底部熱貯蔵ポート62、63の位置が逆であり、異物/空気捕集器67を接続するために異なる構成が使用されている。図10Aは、主要チャンバ壁と組み合わさって分配器内の各種通路を画定する、前記開孔および横板すなわち仕切り17、18をより明瞭に示している。図10Bは、図10Aの分配器が組み立てられたときの断面である。
図10Aおよび10Bの実施形態における各種部分および流体接続は以下のようである。前記上部、中部、および底部チャンバ43、45、49が、第一のチャンバ壁15、第二のチャンバ壁16、および外壁102によって囲まれている。組み立ての際、図9Bに示された構成と同じように、前記第一のチャンバ壁15が前記外壁102に対向して接し、前記第二のチャンバ壁16が前記第一のチャンバ壁15に対向して接する。
前記底部チャンバ49は、外壁102の側面上にある入口ポート(図示せず)を介して温水源に接続され、開孔103が図の左側端部にある前記中部チャンバ45の区画45aへ底部チャンバ49を接続させている。前記上部熱貯蔵ポート63もまた、底部チャンバ49に対して開口している。最後に、底部チャンバ49は、前記三方向バルブ33bを使用して右側端部の中部チャンバの区画45bに接続できる。三方向バルブ33bは上部チャンバの区画43bにも接続している。底部チャンバの右側区画45bは、ポンプ入口64を介して右側の循環ポンプに連通している。
左側の区画45aからは、前記ポンプ入口64が左側の循環ポンプに連通し、当該ポンプの出口65は上部チャンバ43の左側の区画43aへ流体を通す。当該区画43aと、中部チャンバの第一の中央区画45cとの連通は、二方向バルブ33aによって制御される。前記中部の中央区画45cは上部チャンバの中央区画43cへ大型開孔104によって接続され、この43cと45cの組み合わせのチャンバは前記送りポート60に連通する。
前記戻りポート61と前記底部熱貯蔵ポート62はどちらも、前記上部チャンバ43の中央領域に延びている上部の右側区画43bと中部の第二の中央区画45dとが大型開孔105によって接続されて形成された第二の中央区画に接続する。前述のように、前記上部の第二の中央区画43bは前記中部の右側区画45bへ接続でき、これによってポンプ入口64と底部チャンバ49とへ前記三方向バルブ33bを介して接続できる。
上部チャンバ43の最も右側には、最終区画43dがポンプ出口65に連通し、かつ、中部および底部チャンバ45、49の最も右側の端部にまたがって形成されたフィルタすなわち異物捕集器のチャンバ109に、開孔108を介して開口している。図10Bに見られるように、前記フィルタチャンバ109はフィルタ出口チャンバ110と接続し、その後、出口ポート107に接続する。出口ポート107は熱源へ戻る接続を提供している。
このように、動作の一つの形態において、温水は入口ポートを介して底部チャンバ49へ入り、左側のポンプによってポンプ輸送されて二方向バルブ33aを通り送りポート60へ至る。この送りポート60は、分配器に接続されている流体構成部品への温水の供給を提供する。水は流体構成部品から前記戻りポート61を介して戻り、三方向バルブ33bと右側ポンプとを介してフィルタチャンバへ送られ、その後、出口ポート107を介して熱源へ戻される。
前記上部および底部熱貯蔵ポート62および63は、温水が上部熱貯蔵ポート62を介して底部チャンバ49から貯蔵部へ供給されるようにし、また、冷水は底部熱貯蔵ポート63から三方向バルブ33bと右側ポンプとを通ってフィルタチャンバへ至り、最後に出口ポート107を介して分配器から出て、熱源へ戻される。または、入口ポートから入ってくる温水を使用する代わりに貯蔵された熱が使用されるよう、温水を底部チャンバ49へ供給するために、上部熱貯蔵ポート63が使用されてもよい。
図11は、図9Bまたは10Bの円Xの中に示される前記三方向バルブ33bの接続の詳細を示す図である。当該バルブ33bは、上部チャンバ43、中部チャンバ45、および底部チャンバ49の間を接続する。バルブ33bはハウジング46、駆動軸47、および閉鎖部材48を有する。図示された構成では、底部チャンバ49には比較的暖かい水があり、上部チャンバ43には比較的冷たい水がある。分配器の両端にある前記ポンプ32は、上記の水が混ざる前記三方向バルブを介して水を汲みあげる。このように前記バルブは、上部チャンバ43の冷水と底部チャンバ49の温水との間で混合弁として作用する。バルブの中央のピストン48は可動で、高位置にあるときには上部チャンバ43からの流れを止め、低位置にあるときには底部チャンバ49からの流れを止める。前記ピストン48は、スピンドル47等の簡便な手段によって動かされればよい。また、前記三方向バルブは適当な設計のものでよく、別の可能性としては例えば図6に示された回転バルブのような簡便な設計のものでもよい。
図12は、図9Bの円Yの中に示される異物および空気捕集器67の接続の詳細を示す図である。当該捕集器67は、微小泡脱気器として公知であり、非常に小さな空気泡(微小泡)でも水から分離されるという利点がある。また、大きな粒子から非常に小さい粒子まで異物を捕集するために、同様の、または同等の技術が使用されている。公知のタイプとしては、たとえばスピロテック社(Spirotech Ltd)からスピロベント(Spirovent、登録商標)の名で供給されているものがある。図12に見られるように、捕集器67は、中部チャンバ45にその入口/出口を有し、またチャンバ43に対する同様の入口/出口があって、水がフィルタ/捕集器を通過するようになっている。チャンバ43への入口/出口には、捕集器67を囲んで比較的小さいいくつかの孔が設けられている。
図13A〜13Eは、図10Aおよび10Bに示された分配器と同様の分配器の区画に収容された異物捕集器67とポンプ32の別の構成を示す。ポンプ32は前述の通りであり、中部チャンバ45から流体を取り込む入口64と、上部チャンバ43へ流体をポンプ輸送する出口65とを有する。前記異物捕集器67は、上部チャンバ43への入口69を有し、中部および底部チャンバの区画にまたがった状態で分配器内に収容されている。前記異物捕集器67の出口71は、分配器から出て他の構成部品へと向かう流体を通過させる。前述のように、同様の構成が空気および微小泡を捕集するために使用されてもよい。捕集された空気を空気捕集装置へ放出するためには、自動空気放出弁を使用することが好ましい。同様に、捕集された異物を除去する手段もしかるべき場所になくてはならず、たとえば一般的に使用されているのは、単に前記異物捕集器67の底部にバルブを追加する方法である。
図14に示されるように、図9〜13Eの分配器が、二機タイプの分配器構成に使用できる。そこでは各分配器ボックス68が、図4Aのような二つの平行した分配器とその間にある熱交換器とを収容する。各種ポート60、61、62、63が分配器10の両方を通り、各分配器は熱源への独自の接続部73を有している。複数の熱源が設けられている場合、特に、別個の正確な熱制御を必要とし、そのために熱回路を分離しているCHPユニットが熱源である場合に、上記の構成が非常に有利である。この構成の設備は、直線状の配管のみが必要であるので、簡便かつ簡潔となる。
図15A〜15Dと、それに対応する図16A〜16Dは、分配器の区画に横板74をはめ込む際の様々な段階を示す。横板は、長形のチャンバを幅方向に横切って分割し、短い幾つかのチャンバを形成したり、前記分配器の終端板となったりする。前記分配器は、横板74をはめ込むためのスロット77を有する。明瞭になるよう、分配器の終端部は図15A〜15Cにも16A〜16Cにも示されていない。分配器の終端部は図15Dに示され、そこではスロット77が形成されるように短い縁部78が設けられている。前記スロットは分配器を両側から横断するように切り込み、タブ79を残して分配器の2箇所を保持している。前記横板74はタブ79に対応する凹部75を有し、一方の端部に穴部80を有する。
分配器に横板74を組み込むためには、図15A/16Aに示されるように、タブ79が穴部80に入った状態で横板74をスロット77に部分的に入れる。それから、横板をタブのまわりに回転させてスロット77に入れ、図15B/16Bに示す姿勢にする。横板74を回転させてスロット77に入れると、今度はスライドさせてタブ79を凹部75に係合させ、図15C/16Cに示す姿勢にする。栓81を穴部80にはめ込んでもよい。この栓81は分配器の端部からはめ込まれてもよく、または、もし横板74が分配器の中央部分の分割板であるなら、栓81は、分配器の内部にアクセスするためにポート82を使用してはめ込まれてもよい。
前記横板は、一つ以上のチャンバ間に流体を通過させるための穴を有していてもよく、それによってチャンバのうちの一つだけに仕切りを形成してもよい。穴を有する横板74が、図15Aに示されている。必要であれば、横板74を適所にはめ込むために突起83を使用してもよい。
図17Aおよび図17Bはそれぞれ、横板74がはめ込まれた、図15A〜15Dおよび図16A〜16Dの分配器と同様の分配器の斜視図と平面図である。この場合、仕切りの横板が分配器の中央にはめ込まれている。
前記の図では、横板74は平板でおおむね長方形の板である。ただし、図10Aおよび10Bの実施形態の終端板としてはめ込まれる横板の場合のように、他の構成部品との接続用の突起ボスや接続ブラケットを備えた板であってもよい。
前述された分配器は、分配器の部分を適所に組み込み、継目をロウ付けして密封されたユニットを形成することによって製造される。ロウ付け充填材料は、ニッケルやニッケル系はんだであり、それを継目に置いて、分配器全体をオーブンで加熱する。ロウ付け材料が融解し、毛細管作用によって継目に入り込み、固定され封着される。
図1Aは、各種流体構成部品を接続するためのパイプの従来の構成を示す。 図1Bは、積層分配器構造を示す。 図2Aは、本発明の実施形態に係る改良された分配器の分解組立図を示す。 図2Bは、組み立てられた分配器の、図2AのA−A´での断面を示す。 図3は、組み立てられた分配器の、図2AのB−B´での断面を示す。 図4Aは、二つの隣接した分配器を示した、分配器の正面図を示す。 図4Bは、図4Aに示された隣接した分配器について、図2AのB−B´に対応する断面を示す。 図4Cは、図4Aに示された第一の分配器とその隣接した分配器の断面の平面図を示す。 図5は、本発明に係る分配器の、別の押出成形された構造を示す。 図6は、循環ポンプおよび流体制御バルブを搭載した分配器の実施形態の断面を示す。 図7は、別の分配器の構成の幅方向の断面である。 図8は、さらに別の分配器の構成の幅方向の断面である。 図9Aは、4つの入口/出口ポートと各種構成部品とが取り付けられた分配器の実施形態の長さ方向の断面である。 図9Bは、図9Aの分配器の幅方向の断面を示す。 図10Aは、図9Aおよび9Bに示された分配器と同様の分配器の分解組立図である。 図10Bは、図10Aの分配器が組み立てられたときの断面である。 図11は、図9Bおよび図10Bの円Xの中に示されたバルブの接続の詳細を示す図である。 図12は、図9Bの円Yの中に示された異物および空気捕集器の接続の詳細を示す図である。 図13Aは、ポンプと異物捕集器とがはめ込まれた分配器の部分の側面図である。 図13Bは、図13Aの断面である。 図13Cは、図13Aにおける右側から見たときの、図13Aの分配器部分を示す。 図13Dは、図13Aの線C−C´での断面を示す。 図13Eは、図13Aの線D−D´での断面を示す。 図14は二機タイプの分配器の構成を示す。 図15A〜15Dは、分配器の一部に横板をはめ込む際の様々な段階を示す。 図15A〜15Dは、分配器の一部に横板をはめ込む際の様々な段階を示す。 図15A〜15Dは、分配器の一部に横板をはめ込む際の様々な段階を示す。 図15A〜15Dは、分配器の一部に横板をはめ込む際の様々な段階を示す。 図16A〜16Dは、図15A〜15Dに示された様々な段階に対応する、前記分配器に沿った方向から見たときの断面である。 図16A〜16Dは、図15A〜15Dに示された様々な段階に対応する、前記分配器に沿った方向から見たときの断面である。 図16A〜16Dは、図15A〜15Dに示された様々な段階に対応する、前記分配器に沿った方向から見たときの断面である。 図16A〜16Dは、図15A〜15Dに示された様々な段階に対応する、前記分配器に沿った方向から見たときの断面である。 図17Aおよび図17Bは、横板がはめ込まれた分配器の斜視図と平面図をそれぞれ示す。 図17Aおよび図17Bは、横板がはめ込まれた分配器の斜視図と平面図をそれぞれ示す。

Claims (36)

  1. セントラルヒーティングシステムにおいて水を分配するための分配器であって、少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の通路とを含み、前記通路は、外壁によって形成された外側ケーシングによって囲まれた一連のチャンバによって形成され、前記外壁は、前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁の一部を形成する分配器。
  2. 前記外壁が、前記分配器内に圧力を封じ込める圧力チャンバを形成する請求項1に記載の分配器。
  3. 前記外壁内にチャンバ壁を含み、前記外壁と前記チャンバ壁との間に囲まれた空間によってチャンバが形成される請求項1または2に記載の分配器。
  4. 前記外壁が、前記チャンバ壁よりも厚みが大きい請求項3に記載の分配器。
  5. 前記外壁が、前記チャンバ壁よりも強度の大きい材料で形成されている請求項3または4に記載の分配器。
  6. 前記チャンバ壁が、前記外壁の一部に対向して接することによって内側チャンバを囲む概ねU字形の部分であり、前記外壁によって囲まれた空間の残りの部分が外側チャンバを形成する請求項3、4、または5に記載の分配器。
  7. 第二のチャンバ壁を含み、前記第二のチャンバ壁が、前記第一のチャンバ壁の一部に対向して接することによって第二の内側チャンバを囲む概ねU字形の部分である請求項6に記載の分配器。
  8. 前記分配器が、長形のチャンバを含む長形の形状である前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  9. 横板によって、前記長形のチャンバがより短いチャンバに分割されるか、または、終端において封止される請求項8に記載の分配器。
  10. 前記横板の少なくとも一つが、前記外壁に切り込まれたスロットに固定される請求項9に記載の分配器。
  11. 前記分配器に対して水を流入出させるために配置された複数の入口ポートと出口ポートを含む前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  12. 前記分配器内の複数の通路に沿って前記入口ポートと前記出口ポートとの間を水が流れ、それによって前記水を分配する請求項11に記載の分配器。
  13. 前記水の中の異物やゴミを捕集し除去するための異物捕集器を含む前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  14. 概ね正方形または長方形の断面の前記外壁が形成される前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  15. 前記チャンバを密封するロウ付けされた継目を含む前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  16. 隣接したチャンバ間に穴を有して前記隣接したチャンバを含む通路を形成する前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  17. 二つ以上のチャンバ間、またはチャンバと入口/出口ポートとの間の流体の流れを制御するように構成されるバルブを含む前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  18. 前記分配器が、セントラルヒーティング分配器である前記請求項のいずれかに記載の分配器。
  19. セントラルヒーティングシステム用の分配器を製造する方法であって、前記分配器が少なくとも一つの入口ポートと少なくとも一つの出口ポートとの間に一つ以上の通路を含み、前記方法は一連のチャンバを囲む外壁の形状の外側ケーシングを提供する工程を含み、前記チャンバが前記通路を形成し、前記外壁が前記チャンバのうちの少なくとも一つのチャンバの壁の一部を形成する方法。
  20. 前記外壁内にチャンバ壁を提供して前記チャンバを形成する工程を含む請求項19に記載の方法。
  21. 前記外壁を、その他のチャンバを囲む圧力チャンバに形成する工程を含む請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記外壁で長形の形状を画定する工程と、前記外壁によって囲まれた空間を前記分配器の長さ方向に沿って分割して長形チャンバを作り出す工程とを含む請求項19、20、または21に記載の方法。
  23. 前記長形チャンバを幅方向に横切って横板をはめ込み、長さの短い二つのチャンバに分割するか、または前記分配器の終端板を形成する工程を含む請求項22に記載の方法。
  24. 前記横板をはめ込むために前記分配器にスロットを切り込む工程を含む請求項23に記載の方法。
  25. 前記スロットが、前記分配器の二つの面から切り込まれたスロットであって、前記分配器の両側で前記二つのスロットの間にタブを残して切り込まれたスロットを含み、前記タブは、前記スロットによって分割されて得られた前記分配器の二つの長さ方向部分をつなぐ接続部分を形成する請求項24に記載の方法。
  26. タブが前記横板の穴部に入った状態で前記横板を前記スロットに部分的に入れ、前記横板を前記タブのまわりに回転させて前記スロットに入れ、前記スロットに沿ってスライドさせて、前記タブを前記横板の凹部に係合させる工程を含む請求項25に記載の方法。
  27. 前記横板の穴部に栓をはめ込む工程を含む請求項26に記載の方法。
  28. 前記分配器の部品を適所に取り付けて組み立て、継目をロウ付けして密封されたユニットを形成する工程を含む請求項19〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記ロウ付け工程が、ロウ付け用充填材料を継目に置いて、分配器全体を加熱することによって行われる請求項28に記載の方法。
  30. 前記方法が、請求項1〜18のいずれかに記載の分配器を製造する方法である請求項19〜29のいずれかに記載の方法。
  31. 内側部材の両側に二つの外側部材を備えた流体分配器であって、前記内側部材には、前記外側部材に設けられた各種入口および出口ポートの間に延びて前記分配器の流路を画定するように構成された通路を形成する溝が設けられている流体分配器。
  32. 少なくとも一つの入口ポートと、少なくとも一つの出口ポートと、その両者の間に画定される一つ以上の流体通路とを含む分配器であって、前記流体通路は一連のチャンバの形状であり、前記チャンバのうちの少なくとも1つのチャンバの壁がその他のチャンバを囲むように配置されている分配器。
  33. 本願に記載の流体分配器に接続されるように構成された流体循環ポンプであって、前記分配器は少なくとも一つの内側チャンバを含み、前記流体循環ポンプは駆動手段とそれに連結される流体プロペラとを含み、前記流体プロペラは、使用中、前記分配器の前記少なくとも一つの内側チャンバの中に配置される流体循環ポンプ。
  34. 本願に記載の流体分配器に接続されるように構成されたバルブであって、前記分配器は少なくとも一つの内側チャンバを含み、前記バルブは駆動手段とそれに連結されるバルブ閉鎖手段部材とを含み、前記バルブ閉鎖部材は、使用中、前記少なくとも一つの内側チャンバの中に配置されるバルブ。
  35. 図1B、2A〜4C、5、6、7、8、9A〜14、または15〜18Dを参照しておおむね前記に記載されたような分配器。
  36. おおむね前記に記載されたような分配器を製造する方法。
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