JP2003287391A - 熱交換器 - Google Patents
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- F28F9/026—Header boxes; End plates with static flow control means, e.g. with means for uniformly distributing heat exchange media into conduits
- F28F9/0265—Header boxes; End plates with static flow control means, e.g. with means for uniformly distributing heat exchange media into conduits by using guiding means or impingement means inside the header box
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Abstract
上下となるように配置して、該チューブ2の上下方向一
端部に冷媒流入用タンク6を配設し、該冷媒流入用タン
ク6に冷媒供給管20により供給した冷媒を各チューブ
2へ流入させるものにおいて、空調装置からの吹出温度
の均一化を図る。 【解決手段】 冷媒流入用タンク6をチューブ2の積層
方向略中央部で左側供給室6a及び右側供給室6bに区
画する。冷媒流入管20を略水平に延びるように形成
し、その内部を上下に仕切る上流側仕切板22を設け、
該上流側仕切板22の下流側に連なって略鉛直に延びて
内部を左右に仕切る下流側仕切板23を設ける。冷媒供
給管20の下流側に、下流側仕切板23により仕切られ
た車体前側の通路を流れる冷媒を第1供給室6aに導く
第1供給管24を設け、後側の通路を流れる冷媒を第2
供給室6bに導く第2供給管25を設ける。
Description
媒を流入させて空気と熱交換させるようにした熱交換器
に関する。
エバポレータ等の熱交換器は、冷媒の流れるチューブ及
び放熱用のフィンを交互に積層して、該チューブの両端
側に、それぞれ、その積層方向に延びるとともに各チュ
ーブと連通するタンクを配設してなる。そして、冷媒を
一方のタンクのチューブ積層方向一側端部から流入させ
て各チューブを流通させた後、他方のタンクに流入させ
るようになっている。
バポレータを、チューブの延びる方向が上下となるよう
に縦配置とするものがある。また、通常、エバポレータ
に流入する冷媒は、気相成分と液相成分とからなる気液
二相状態となっており、この気液二相状態の冷媒が前記
縦配置とされたエバポレータのタンクに流入する際に
は、比重の差により下側に液相成分が偏った状態とな
る。こうなると、タンクの冷媒流入口に近い側に位置す
るチューブには、液相成分が比較的多く流れるようにな
る一方、そこから離れるに従ってタンク内の液相成分が
減少するので、冷媒流入口に遠い側に位置するチューブ
に流入する冷媒は気相成分の割合が多くなる。
適切に行われないと、熱交換器を通過した空気の温度が
場所によって異なり、空調装置から吹き出す調和空気の
温度が略均一とならない場合がある。
号公報には、図9に示すように、熱交換器100の複数
のチューブを冷媒流入口101に近い側の第1パス10
2と遠い側の第2パス103とに分けて、それらを直列
に接続するようにしたものがある。このものでは、上部
のタンクに流入した冷媒を第1パス102のチューブの
上端部から下端部へ流通させ、その後、両パス102,
103の下端部に配設されたタンクを流通させて第2パ
ス103のチューブの下端部から上端部へ流通させてい
る。このように、複数のチューブを2つのパスに分割す
ることで、1つのパスあたりのチューブ本数を減少させ
て、各チューブへの分流を適切に行うことができる。
者の従来例(実開平7−12778号)のものでは、第
1パスを流通して熱交換した後の冷媒が、第2パスを流
通するので、熱交換器を通過した空気の温度が場所によ
って異なることになる。また、複数のパスが直列に接続
されているので、冷媒通路が長くなって冷媒の流通抵抗
が大きくなる。
であり、その目的とするところは、チューブの延びる方
向が上下となるように配置された熱交換器において、チ
ューブの一端部に配設された冷媒流入用タンクに接続さ
れる冷媒供給管の構造に工夫を凝らし、熱交換器を流通
する冷媒の流通抵抗の増加を招くことなく、その熱交換
器を通過した空気の温度が場所により異なることを十分
に抑制することにある。
に、本発明の解決手段では、冷媒流入用タンクの内部を
2つの供給室に区画し、冷媒供給管にその内部を上下に
仕切る上流側仕切板と左右に仕切る下流側仕切板とを設
け、該下流側仕切板により分流したそれぞれの冷媒を前
記冷媒流入用タンクの別々の供給室に導くようにした。
チューブをそれぞれ上下方向に延びるように並設し、該
複数のチューブの一端部に配設した冷媒流入用タンクの
チューブ並設方向一端側に冷媒供給管を接続してなる熱
交換器を前提とする。そして、前記冷媒流入用タンクの
内部を、チューブ並設方向中間部でその並設方向一側の
第1供給室と他側の第2供給室とに区画し、前記冷媒供
給管は略水平に延びるように形成された水平部を有し、
該水平部に、その内部を上下に仕切る上流側仕切板と、
該上流側仕切板の下流側に連なって冷媒供給管の内部を
左右に仕切る下流側仕切板とを設け、前記水平部よりも
下流側の冷媒供給管を、前記下流側仕切板により仕切ら
れた一方の通路を前記冷媒流入用タンクの第1供給室に
連通する第1供給管と、他方の通路を前記冷媒流入用タ
ンクの第2供給室に連通する第2供給管とに分岐する構
成とする。
部がチューブ並設方向中間部で第1供給室と第2供給室
とに区画される。そして、この冷媒流入用タンクに冷媒
を供給する冷媒供給管は、その下流側の内部が下流側仕
切板により仕切られ、仕切られた一方の通路を流通する
冷媒が第1供給管により冷媒流入用タンクの第1供給室
に導かれ、一方、他方の通路を流通する冷媒が第2供給
管によって第2供給室に導かれ、その後、冷媒は各供給
室からチューブに分配される。つまり、冷媒流入用タン
クを2つの供給室に区画することで、供給室1つあたり
のチューブの本数を少なくして当該供給室の各チューブ
への冷媒の分流を適切に行うことが可能となるととも
に、2つの供給室に並列に冷媒を供給するので、熱交換
器内において冷媒の流通抵抗が増加することはない。
る冷媒は、液相成分と気相成分とが略同じ割合であるこ
とが好ましい。そこで、本発明では、冷媒供給管に水平
部を形成し、その水平部を流れる冷媒を上流側仕切板に
よって気相成分の多い流れと液相成分の多い流れとに分
けてから、各流れを下流側仕切板により分流するように
した。すなわち、冷媒供給管の水平部の冷媒の流れは、
液相成分が主に下側に偏っているので、その液相成分が
上流側仕切板によって仕切られた下側の通路を略満たし
た状態で流れることになる。このように、下側通路全体
に略均一に流れる液相成分を下流側仕切板により分流す
るので、それぞれの供給室に狙い通りに液相成分を分配
することができる。
タンクを2つの供給室に区画して冷媒を並列に供給する
ことにより冷媒の流通抵抗を増加させることなく各チュ
ーブへの冷媒の分流性を向上させる場合に、冷媒流入用
タンクの各供給室へ冷媒を適切に分配することができ、
このことで空調装置から吹き出す調和空気の温度を略均
一にすることができる。
いて、前記上流側仕切板の下流端部を下流側仕切板の上
流端部よりも下流側に位置付けるものとする。
た上側の通路を流れる気相成分と下側の通路を流れる液
相成分とを、それぞれ、その仕切られた通路内において
下流側仕切板によって分流するので、冷媒の2つの成分
を第1供給室及び第2供給室に略同じ割合で供給でき
る。
ずれかの発明において、前記冷媒供給管の下流側を冷媒
流入用タンクの第1供給室に収容するとともに、第2供
給室まで延びるものとし、前記上流側仕切板及び下流側
仕切板を前記冷媒供給管の下流側に設けたので、熱交換
器の配設スペースの拡大を抑制できる。
れか1つの発明において、前記複数のチューブの他端部
に接続タンクを配設し、該接続タンクに前記複数のチュ
ーブと複層構造となるように、別の複数のチューブを接
続するものとする。
チューブを流れた冷媒は、接続タンクで合流して別の複
数のチューブを流れ、熱交換器の外部へ流出する。すな
わち、熱交換器から冷媒を流出させるための冷媒流出管
を冷媒供給管に近接して配設することができ、配管を容
易に行うことができる。
基づいて説明する。
車室内に配設されるエバポレータに適用した実施形態を
示し、エバポレータ1はチューブ2及びフィン3を交互
に積層してなる2つのコア部4,5を空気通過方向に重
ね合わせてなる複層構造とされている。このエバポレー
タ1は、チューブ2の延びる方向が上下となるようにか
つ該チューブ2の積層方向が車幅方向となるように、図
示しない空調ユニットのケースに収容固定されており、
その状態で車体前側から後側へ空調用の空気が通過する
ようになっている。
側(車体前側)に位置するコア部4には、図2に示すよ
うに、上部にエバポレータ1の車幅方向略全体に亘って
延びる大略円筒状の冷媒流入用タンク6が配設されてお
り、該冷媒流入用タンク6の下端部にチューブ2の上流
端が接続されている。該チューブ2は、冷媒流入用タン
ク6の車幅方向全体に亘って互いに所定距離隔てて複数
並設されるとともに直線的に下方へ延びており、そのチ
ューブ2の下端部には下部タンク7の上端部が接続され
ている。該下部タンク7は、図1に示すようにエバポレ
ータ1の下端側全体に亘って形成されており、この下部
タンク7の上端部の車体前側に前記前側コア部4のチュ
ーブ2下端部が接続される一方、車体後側(空気流の下
流側)に後側コア部5のチューブ2下端部が接続されて
いる。すなわち、両コア部4,5の各チューブ2の下端
部は下部タンク7を介して連通している。前記後側コア
部5のチューブ2は前側コア部4のチューブ2と同じ本
数でかつ同様に下部タンク7から上方へ延びていて、そ
の上端部には前記冷媒流入用タンク6と略同形状の冷媒
流出用タンク8が接続されている。
に、所定の形状に成形された複数のアルミ合金製のプレ
ート10,10,…を重ね合わせて互いにろう付けする
ことにより前側ユニット4及び後側ユニット5が一体に
形成されるようになっている。すなわち、各プレート1
0は、前側コア部4のチューブ2、後側コア部5のチュ
ーブ2、冷媒流入用タンク6、冷媒流出用タンク8及び
下部タンク7の各部に対応する形状を有するように形成
されている。
として上下に長い略矩形状に形成されており、その上端
側の車体前側には前記冷媒流入用タンク6の長手方向の
一部分を構成する断面だ円形状の凹部11が形成され、
一方、その凹部11の車体後側には前記冷媒流出用タン
ク8の長手方向の一部分を構成するとともに、該凹部1
1と同じ形状を有する凹部12が形成されており、両方
の凹部11,12の底壁11a,12aにはそれぞれ貫
通孔11b,12bが形成されている。また、プレート
10の下端側には前記下部タンク7の長手方向一部分を
構成する断面だ円形状の凹部13が形成されていて、該
凹部13はプレート10の車体前端側から後端側に亘っ
て形成されている。該凹部13はプレート10上端側の
2つの凹部11,12と略同じ深さとされるとともに、
その底壁13aには貫通孔13bが形成されている。そ
して、上端側の車体前側の凹部11及び後側の凹部12
のそれぞれから下端側の凹部13に連なるように直線的
に延びる溝部14,15が形成されており、該溝部1
4,15がそれぞれチューブ2,2の車幅方向一側の部
分を構成するようになっている。
2からなり、該両プレート10,10の溝部14,1
4,15,15の開口側の側面を接合させるように重ね
合わせると、該両プレート10,10の溝部14,1
4,15,15によりチューブ2,2の冷媒通路が構成
される。そして、このように重ね合わせた一対のプレー
ト10,10を各凹部11,12,13の底壁11a,
12a,13aの外面同士が接合するように複数重ね合
わせることにより、上端側の車体前側の凹部11及び後
側の凹部12によってそれぞれ車幅方向に延びる冷媒流
入用タンク6及び冷媒流出用タンク8が構成され、下端
側の凹部13によって同様に下部タンク7が構成され
る。尚、エバポレータ1の車体左端及び右端に位置する
プレート10の各凹部11,12,13の底壁11a,
12a,13aには貫通孔が形成されておらず、各底壁
11a,12a,13aによって対応するタンク6,
7,8の左側壁及び右側壁が構成されている。
の深さは、凹部11,12,13よりも浅く設定されて
おり、該溝部14,15の底壁外面とこの溝部14,1
5の底壁外面に対向する他方のプレート10の溝部1
4,15の底壁外面との間には、波状の前記フィン3が
配設され、両溝部14,14,15,15の底壁外面に
ろう付けされている。
タ1の車幅方向略中央部に位置する中央プレート10の
凹部11の底壁11aには前記貫通孔が形成されておら
ず、該凹部底壁11aによって冷媒流入用タンク6が車
体左側の供給室6aと右側の供給室6bとに区画されて
いる。また、図1及び図2に示すように、冷媒流入用タ
ンク6及び冷媒流出用タンク8の車体左側壁には、それ
ぞれ冷媒供給管20及び冷媒流出管21が挿入される孔
部が形成されている。この冷媒供給管20の上流端に
は、図示しないがこの冷凍サイクルを構成する他の機器
から延びる上流側クーラパイプが接続される一方、冷媒
流出管21には同様な下流側クーラパイプが接続されて
いる。このように、冷媒供給管20と冷媒流出管21と
を近接させているので、クーラパイプをまとめて容易に
配設することができる。
に、全体として略水平に冷媒流入用タンク6の長手方向
に延びる円管状に形成されている。該冷媒供給管20の
上流側クーラパイプとの接続部分は冷媒流入用タンク6
の左側壁から外方へ突出する一方、そこよりも下流側は
冷媒流入用タンク6の内方に収容されていて、下流端は
前記中央プレート10の凹部底壁11aを貫通して右側
供給室6bに臨んでいる。また、この冷媒供給管20の
上流側には、その内部を上下に仕切るように、冷媒流入
用タンク6の左側壁に対応する位置から下流側へ略水平
に延びる上流側仕切板22が設けられている。該上流側
仕切板22は略矩形状とされ、上流端から下流端までの
長さは冷媒供給管20の内径の略3倍とされており、図
5(a)に示すように、その冷媒供給管20の車体上下
方向略中央部に配置されている。
側仕切板22の下流側に連なって略鉛直にかつ下流側へ
延びる下流側仕切板23が設けられている。該下流側仕
切板23は冷媒供給管20の車体前後方向略中央に位置
付けられており、冷媒供給管20の内部をその軸線に沿
って見て左右に仕切っている。すなわち、下流側仕切板
23によって冷媒供給管20の下流側は車体前側の部分
と後側の部分とに分岐され、そのうちの車体前側に位置
する第1供給管24の下流端は冷媒流入用タンク6の左
側供給室6aに臨んで開口する一方、後側に位置する第
2供給管25は中央プレート10の凹部11の底壁11
aを貫通するまで延びており、その端部が右側供給室6
bに臨んで開口している。言い換えると、第1供給管2
4は下流側仕切板23により仕切られた車体前側の通路
を流通する冷媒を冷媒流入用タンク6の左側供給室6a
に導いており、また、第2供給管25は車体後側の通路
を流通する冷媒を右側供給室6bに導いている。前記第
1供給管24は冷媒供給管20の車体前半分の部分と下
流側仕切板23とから構成され、一方、第2供給管25
は、その車体後側の部分が冷媒供給管20の車体後半分
の部分から構成され、前側の部分は下流側仕切板23の
下流端に連なる縦壁26から構成される。
板23の肉厚は、冷媒供給管20の肉厚と略同等ないし
それ以下に設定されている。すなわち、上流側仕切板2
2及び下流側仕切板23は、冷媒供給管20内に配置さ
れているため、冷媒の静圧の影響が極めて小さく、両仕
切板22,23の薄肉化が可能となり、このことで、冷
媒供給管20の通路面積の縮小を抑制できる。
板22の下流端部は、下流側仕切板23の上流端部より
も冷媒供給管20の内径と略同じ寸法だけ下流側に位置
している。すなわち、下流側仕切板23の上流端側に
は、その上下方向略中央部に上流側仕切板22の下流端
側が嵌合する切り欠き23aが設けられている。
(b)に示すように、上流端の部分が冷媒供給管20の
上流側断面を車体前後方向の略中央部で分割した半円形
状とされ、そこから下流側へ向かって徐々に、冷媒供給
管20の上流側断面と略同じ円形状に近づくように形成
され、下流端は、同図(c)に示すようにその冷媒供給
管20の上流側断面と略同様な形状とされている。
レータ1に流入した冷媒の流れについて図6及び図7に
基づいて説明する。通常、エバポレータ1に流入する冷
媒は、気相成分と液相成分とからなる気液二相状態とな
っており、まず、この冷媒が上流側クーラパイプから冷
媒供給管20に流れ込むと、該冷媒供給管20は略水平
に延びているので、図6に示すように、気相成分(白矢
印で示す)が上側に偏って流れる一方、液相成分(黒矢
印で示す)が下側に偏って流れ、それぞれが上流側仕切
板22により仕切られた上側の通路及び下側の通路を流
れるようになる。すなわち、該下側の通路は、冷媒の液
相成分によって略満たされていて気相成分が殆ど混入し
ていない状態となるので、その液相成分は下側通路内を
略均一に流れるようになる。
分及び液相成分がそれぞれ分流され、そのうちの車体前
側を流れる冷媒が第1供給管24を通って冷媒流入用タ
ンク6の左側供給室6aに流れ込む一方、後側を流れる
冷媒が第2供給管25を通って右側供給室6bに流れ込
むようになる。この際、前記の如く冷媒の液相成分は冷
媒供給管20の下側の通路を略満たした状態で流れてい
るので、下流側仕切板23により略均等に分けることが
でき、冷媒流入用タンク6の左側供給室6aと右側供給
室6bとに略同じ量の液相成分が供給されるようにな
る。また、冷媒供給管20、上流側仕切板22及び下流
側仕切板23が直線的な形状とされているので、分流時
の圧力損失は小さいものとなり、その分流時に発生する
異音も抑制できる。
管20の内径の略3倍に設定しているので、その上流側
仕切板22により仕切られている通路内の冷媒の流れは
略整流状態となる。このことで、下流側仕切板23によ
る分流をより狙い通りに行うことができる。また、上流
側仕切板22の下流端部は下流側仕切板23の上流端部
よりも下流側に位置しているので、上流側仕切板22に
より分流された流れをその上流側仕切板22により仕切
られた下側通路内において下流側仕切板23によって分
流することができ、このことで、2つの成分を左側供給
室6aと右側供給室6bとに略同じ割合で分配できる。
6a及び右側供給室6bに流れ込んだ冷媒は、それぞれ
に接続された複数のチューブ2,2,…に流入する。こ
のとき、前側コア部4の全てのチューブ2,2,…は2
つに分けられて各供給室6a,6bに接続されているの
で、その供給室1つあたりのチューブ2の本数は相対的
に少なくなり、各チューブ2への冷媒の分配量が略均一
となる。そして、前記前側コア部4のチューブ2,2,
…に流入した冷媒は、図7に示すように下部タンク7で
合流した後、車体後側コア部5のチューブ2,2,…の
下端部から上方へ流れて冷媒流出用タンク8に流入し、
全体が車体左側へ流れて冷媒流出管21より下流側クー
ラパイプへ流れ出る。
入する際には、前側コア部4では、前記の如く冷媒が各
チューブ2に略均等に流れているので、その冷媒が下部
タンク7に流入してから後側コア部5のチューブ2に流
入するときもその後側コア部5の各チューブ2間で冷媒
の流入量が大きく異なることは無い。
冷媒流入用タンク6に収容し、その収容した部分に上流
側仕切板22及び下流側仕切板23を設けたので、その
各仕切板22,23を設定したことによってエバポレー
タ1の配設スペースが拡大することはない。すなわち、
エバポレータ1の外形を従来のものと略同じ形状にする
ことができる。
6内に収容されている部分は、その壁面に対して冷媒の
静圧が殆ど作用しない。すなわち、この実施形態では、
冷媒供給管20の冷媒流入用タンク6内に収容されてい
る部分の肉厚をプレート10よりも薄肉化しており、こ
のことで、冷媒流入用タンク6の断面積の縮小を最小限
にしつつ、冷媒供給管20の断面積を確保して冷媒をス
ムーズに流入させることができる。
のエバポレータ1によると、エバポレータ1を、そのチ
ューブ2の延びる方向が上下となるようにかつ該チュー
ブ2の積層方向が車幅方向となるように配置し、該チュ
ーブ2の上端部に冷媒流入用タンク6を設け、該冷媒流
入用タンク6の車体左端部に冷媒供給管20を接続する
場合に、冷媒流入用タンク6を車体左側の供給室6aと
右側の供給室6bとに区画することで、供給室1つあた
りに接続されるチューブ2の本数を少なくして、各チュ
ーブ2への冷媒の分流を適切に行うことができる。そし
て、冷媒供給管20の内部を車体前後方向に仕切る下流
側仕切板23を設けて、車体前側の通路を流通する冷媒
を第1供給管24によって左側供給室6aに導く一方、
後側の通路を流通する冷媒を第2供給管25によって右
側供給室6bに導くようにして、2つの供給室6a,6
bへ並行に供給するようにしたので、エバポレータ1内
における冷媒の流通抵抗を小さくできる。
下流側仕切板23よりも上流側に内部を上下に仕切る上
流側仕切板22を設けたので、該上流側仕切板22より
も下側の通路は冷媒の液相成分により略満たされた状態
となり、この流れを前記下流側仕切板23により分流す
るので、第1供給管24と第2供給管25とに略均等に
液相冷媒を流通させることができる。
冷媒流入用タンク6の第1供給室6a及び第2供給室6
bに略均等に並行して流入させ、かつ各供給室6a,6
bに流入した冷媒を当該供給室に接続された全てのチュ
ーブ2へ略均等に分流できるので、エバポレータ1内に
おける冷媒の流通抵抗の増加を招くことなく、そのエバ
ポレータ1の車体左端のチューブ2から右端のチューブ
2の全体に略均等に冷媒が流れるようになり、そのエバ
ポレータ1を通過した空気の温度が場所によって異なる
ことは殆ど無い。
ク6をチューブ2の上端部に配設したエバポレータ1に
ついて説明したが、本発明は冷媒流入用タンクをチュー
ブ2の下端部に配設したエバポレータにも適用できる。
2に係るエバポレータ1の前側コア部4を示し、この実
施形態2の前側コア部4は、冷媒供給管20の構造以外
は前記実施形態1のものと同様に構成されているので、
以下、同一の部分には同一の符号を付してその説明は省
略する。すなわち、前記実施形態1では、冷媒供給管2
0の上流側仕切板22及び下流側仕切板23を冷媒流入
用タンク6の内方に収容するようにしているが、この実
施形態2では、上流側仕切板22及び下流側仕切板23
を冷媒流入用タンク6の外方に配置するようにした。冷
媒供給管20は、その上流側が冷媒流入用タンク6の左
側壁から外方へ、前記上流側仕切板22の上流端と下流
側仕切板23の下流端との間の寸法だけ突出しており、
その突出部分に上流側仕切板22及び下流側仕切板23
が配置されている。
の下流端は、冷媒流入用タンク6の車体左側壁の第1供
給室6aに臨む面に開口しており、一方、第2供給管2
5は中央プレート10の凹部11の底壁11aを貫通
し、該第2供給管25の下流端は中央プレート10の凹
部底壁11aの第2供給室6bに臨む面に開口してい
る。すなわち、2つの供給室6a,6bには、それぞれ
の左端から冷媒が流れ込むので該各供給室6a,6bの
チューブ2に同じように冷媒を流入させることができ
る。
板23を冷媒流入用タンク6の外方に配置するようにす
ると、前記の如く冷媒供給管20の上流側がタンク6外
方に突出するので、エバポレータ1の配設自由度が低下
する虞れがある。このことに対して、本実施形態では、
図示しないが、冷媒供給管20の上流端に隣接して膨張
弁を接続するようにし、この膨張弁を固定するための台
座を冷媒流入用タンク6の左側壁に固定し、冷媒供給管
20を該台座を貫通するように配設しているので、エバ
ポレータ1の配設自由度の低下は極めて少ない。
係る熱交換器によると、複数のチューブをそれぞれ上下
方向に延びるように並設し、該複数のチューブの一端部
を冷媒流入用タンクに接続するとともに該冷媒流入用タ
ンクのチューブ並設方向一端側に冷媒供給管を接続して
なる熱交換器において、冷媒流入用タンクの内部を第1
供給室と第2供給室とに区画し、冷媒供給管の水平部
に、その内部を上下に仕切る上流側仕切板と、該上流側
仕切板の下流側に連なって内部を左右に仕切る下流側仕
切板とを設け、水平部よりも下流側の冷媒供給管を、下
流側仕切板により仕切られた一方の通路を冷媒流入用タ
ンクの第1供給室に連通する第1供給管と、他方の通路
を冷媒流入用タンクの第2供給室に連通する第2供給管
とに分岐したので、冷媒を冷媒流入用タンクの2つの供
給室に並列に供給することにより冷媒の流通抵抗の増加
を招くことなく、各チューブへの冷媒の分流性を向上さ
せる場合に、各供給室へ冷媒を適切に分配することがで
き、このことで空調装置から吹き出す調和空気の温度を
略均一にすることができる。
板の下流端部が下流側仕切板の上流端部よりも下流側に
位置しているので、上流側仕切板により仕切られた上側
の通路を流れる気相成分と下側の通路を流れる液相成分
とを、それぞれの通路内において下流側仕切板によって
分流するので、冷媒の2つの成分を第1供給室及び第2
供給室に略同じ割合で供給できる。
の下流側を冷媒流入用タンクの第1供給室に収容すると
ともに、第2供給室まで延びるものとし、上流側仕切板
及び下流側仕切板を前記冷媒供給管の下流側に設けたの
で、熱交換器の配設スペースの拡大を抑制できる。
ーブに接続タンクを設け、該接続タンクに前記複数のチ
ューブと複層構造となるように、別の複数のチューブを
接続したので、熱交換器から冷媒を流出させるための冷
媒流出管を冷媒供給管に近接して配設することができ、
配管を容易に行うことができる。
(a)は正面図、(b)は側面図である。
ある。
(b)は図1におけるB−B線断面図である。
(b)は同図におけるD−D線断面図であり、(c)は
同図におけるE−E線断面図である。
図である。
である。
構造を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数のチューブをそれぞれ上下方向に延
びるように並設し、該複数のチューブの一端部に配設し
た冷媒流入用タンクのチューブ並設方向一端側に冷媒供
給管を接続してなる熱交換器において、 前記冷媒流入用タンクの内部は、チューブ並設方向中間
部でその並設方向一側の第1供給室と他側の第2供給室
とに区画され、 前記冷媒供給管は略水平に延びるように形成された水平
部を有し、 前記水平部には、その内部を上下に仕切る上流側仕切板
と、該上流側仕切板の下流側に連なって冷媒供給管の内
部を左右に仕切る下流側仕切板とが設けられ、 前記水平部よりも下流側の冷媒供給管は、前記下流側仕
切板により仕切られた一方の通路を前記冷媒流入用タン
クの第1供給室に連通する第1供給管と、他方の通路を
前記冷媒流入用タンクの第2供給室に連通する第2供給
管とに分岐されていることを特徴とする熱交換器。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記上流側仕切板の下流端部は下流側仕切板の上流端部
よりも下流側に位置していることを特徴とする熱交換
器。 - 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかにおいて、 前記冷媒供給管の下流側は冷媒流入用タンクの第1供給
室に収容されるとともに、第2供給室まで延びており、 前記上流側仕切板及び下流側仕切板は前記冷媒供給管の
下流側に設けられていることを特徴とする熱交換器。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、 前記複数のチューブの他端部に接続タンクが配設され、 前記接続タンクには、前記複数のチューブと複層構造と
なるように、別の複数のチューブが接続されていること
を特徴とする熱交換器。
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- 2002-03-27 JP JP2002087543A patent/JP4095818B2/ja not_active Expired - Fee Related
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