JPH0749240Y2 - 積層型エバポレータ - Google Patents

積層型エバポレータ

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JPH0749240Y2
JPH0749240Y2 JP11878489U JP11878489U JPH0749240Y2 JP H0749240 Y2 JPH0749240 Y2 JP H0749240Y2 JP 11878489 U JP11878489 U JP 11878489U JP 11878489 U JP11878489 U JP 11878489U JP H0749240 Y2 JPH0749240 Y2 JP H0749240Y2
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tank
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plate
evaporation
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利定 鯨井
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カルソニック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は、主として自動車用空気調和装置に用いられ、
プレートを積層することにより形成される積層型エバポ
レータに関する。
(従来の技術) 積層型エバポレータはラミネートエバポレータとも言わ
れ、凹部を有し盆状となったアルミニウム合金等の素材
からなるプレートを積層することによって形成されてい
る。
一般に、積層型エバポレータの構成要素となっている前
記プレートは、平板プレートをプレス加工することによ
って前記凹部が形成されており、そのプレートの両端部
に椀状のタンク部と、これらのタンク部を連通する蒸発
部とが形成されている。
このように形成されたプレートを前記凹部が対向するよ
うに外周部の部分で接合することによって1つのチュー
ブエレメントが形成されている。そして、このチューブ
エレメントを複数枚積層し、それぞれのプレートの外面
の間にフィンを介装させることによってエバポレータ本
体が形成されている。
また、エバポレータ本体の上流側には、冷媒の流量を制
御するための膨張弁が取付けられるが、この膨張弁が空
気の通路抵抗とならないようにするため、エバポレータ
内に冷媒を供給する冷媒供給管を、エバポレータの左右
何れかの端部から突出させた積層型エバポレータがある
(例えば、実開昭63-159,656号公報参照)。更に、この
公報の積層型エバポレータでは、エバポレータ内から冷
媒を排出する冷媒排出管を、前記冷媒供給管と同じ側の
端部から突出させている。このように、エバポレータ本
体における同一方向側端部から両方の冷媒管を突出させ
ると、冷媒配管を短くすることができると共に、いわゆ
る一体型膨張弁をエバポレータに取付けることができる
という利点がある。
ところで、前記エバポレータ本体の上下両端部には、前
記タンク部が積層されることによりタンクが形成される
ことになるが、これらのタンクの部分では、空気と冷媒
との間の熱交換がほとんど行われていない。
そこで、このような積層型エバポレータを改良したもの
に、第9図に示すような積層型エバポレータがある。
この積層型エバポレータ1は、プレートの中央部に仕切
壁2が設けられており、この仕切壁2によって、冷媒が
流通する部分を空気の流れ方向に沿って前後に区切って
いる。また、エバポレータ本体3の下部に前後に2つの
タンク4、5が形成されている。
このような一方にのみタンク4、5を有する積層型エバ
ポレータ1にあっては、エバポレータ本体3の上端部に
はタンクが設けられていないので、空気との間で熱交換
がなされる蒸発部の部分が広くなり熱交換効率が良好と
なるという利点がある。更に、蒸発部内を流れる冷媒の
下流側の部分が空気の上流側に位置しており、この点か
らも熱交換効率が向上することになる。
このように、エバポレータで冷却される空気の上流側に
冷媒の下流側が位置することによって熱交換効率が向上
するのは、以下の理由による。
すなわち、膨張弁で減圧されたエバポレータ内に流入し
た冷媒は、この中で全体的に湿り蒸気の状態、つまり霧
滴状液冷媒とガス冷媒とが混合した状態となっている
が、エバポレータの入口側では霧滴状の冷媒の蒸発が盛
んであるのに対し、エバポレータ内の冷媒が下流側に流
れるのに伴い、その蒸発量は少なくなっている。そのた
め、現実的には、エバポレータ内の冷媒の下流側の温度
は、上流側の温度よりも相対的に高くなっている。従っ
て、比較的温度の高い冷媒の下流側を空気の上流側に位
置させることによって、冷媒されず高温状態の空気を、
比較的高い温度の部分でまず冷却し、続いてやや冷却さ
れた空気をより低い温度の部分で冷却するようにでき、
これにより、熱交換効率が向上するのである。
尚、このように熱交換させることが熱交換効率の向上に
つながるという事実は一般に知られていることである。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、第9図に示した従来の積層型エバポレー
タ1にあっては、上述の利点を有する反面、それぞれの
タンク4、5がエバポレータ本体3の前後方向を二分割
した左右方向に細長い矩形状に形成されているため、タ
ンク4に流入した冷媒が矩形状の長手方向に一様に分配
されず、冷媒が流入する部分の手前と先方とで冷媒量が
不均等になっていた。このため、前後の蒸発部内に全体
的に均一に分散して流れないという問題点があった。こ
のように、冷媒が均一に流れないと、エバポレータ本体
で冷却される空気の温度が全体的に均一な分布状態とな
らず、吹出し空気に部分的な温度差が生じることにな
る。
そこで、第10図に示すように、前後の蒸発部と、タンク
4、5とをそれぞれエバポレータ本体3の左右で2つに
区画するようにした技術が開発されている。この場合に
は前後左右で全体的に4つの部分に区画されることにな
る。これにより、それぞれの蒸発部内を流れる冷媒は前
述の場合よりも比較的均一に流れ、結果的に熱交換され
て吹出す空気は全体的に比較的均一となる。しかしなが
ら、エバポレータ本体3内を図示のように区画すると、
前後方向に相い隣り合う蒸発部のうち図中右側半分の空
気の上流側の部分(矢印Aは空気の流れを示す)に冷媒
の上流側の部分が位置するため、比較的温度が低い冷媒
の部分がただちに高温状態の上流側空気と熱交換される
と共に上流側で既に熱交換されて冷された下流側の空気
が比較的温度が高い冷媒の部分で熱交換されるという状
態となる。従って、前述の好ましい熱交換状態とは異な
るため、この観点から良好な熱交換効率が得られないと
いう問題点があった。
更に、第10図に示す積層型エバポレータ1では、冷媒供
給管6と冷媒排出管7とが異なる方向の側端部から突出
しているため、図示しないクーラケースの一箇所に設け
た穴よりケース外へ配管を出すために配管が長くなって
この配管が空気流路中を通ることになり、空気の通路抵
抗となったり、騒音の発生源となる虞がある。しかも、
前述した一体型膨張弁を取付けることができないという
欠点がある。
本考案は、上記従来技術の課題を解決するためになされ
たものであり、冷媒を導入し蒸発部へ分配するタンク部
を一方にのみ有し冷媒を逆U字状に流す積層型エバポレ
ータであって、エバポレータ本体内の蒸発部における冷
媒の流れを全体的に均一にすると共に、空気の流れ方向
の前後に区画された蒸発部のうち空気の流れの下流側の
蒸発部から上流側の蒸発部に冷媒が流れるようにして熱
交換効率を向上させるようにすることを目的とする。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するための本考案は、プレートに凹部を
設けて前記プレートに形成された蒸発部を、前記プレー
トの幅方向中央部で一端部から他端部に向けて延伸する
長手方向の仕切壁により第1蒸発部と第2蒸発部とに区
画し、前記第1と第2の蒸発部にそれぞれ連通する第1
と第2のタンク部を前記プレートの前記一端部に形成す
ると共に、前記第1と第2の蒸発部同士を連通させる連
通部を前記プレートの前記他端部に形成し、このプレー
トをその凹部同士が対向するように複数枚積層して蒸発
部とタンクとを有するエバポレータ本体を形成してなる
積層型エバポレータにおいて、 前記プレートの前記一端部に、前記第2蒸発部側に位置
し該第2蒸発部から区画された第3タンク部を、当該第
3タンク部と前記第1タンク部との間に前記第2タンク
部が位置するよう形成し、 このプレートを前記エバポレータ本体の左右で反転させ
て積層することにより、前記エバポレータ本体を通過す
る空気の流れ方向に沿って前後に区画された蒸発部を、
前記空気の流れ方向に対して左右2つに区分けすると共
に、前記空気の流れ方向に沿って前方、中央、後方に区
画されたタンクを、前記空気の流れ方向に対して左右2
つに区分けし、 左右に隣り合う前記各タンクのうち、前記空気の流れ方
向に沿って最も下流側に位置する後方のタンク同士の連
通を閉塞し、 冷媒を案内する冷媒管を、前記エバポレータ本体の同一
方向側端部から前記前方と後方のタンクに接続し、 前記空気の流れ方向に沿って下流側に位置する後方の蒸
発部から上流側に位置する前方の蒸発部に冷媒が流れる
ようにしたことを特徴とする積層型エバポレータであ
る。
(作用) このように構成すれば、エバポレータ本体内に流入した
冷媒は、エバポレータ本体を通過する空気の流れの下流
側の蒸発部から上流側の蒸発部に流れ、空気の流れの上
流側には必ず冷媒の下流側が流入することになる。これ
により、比較的高い温度の冷媒が流れている部分におい
て上流側の空気が冷却されることになる。
更に、エバポレータ本体内では蒸発部とタンクとが左右
2つに区画されていることから、冷媒は片寄ることなく
全体的に均一に流れることになる。
また、冷媒は、エバポレータ本体の同一方向側端部に設
けた冷媒管により、エバポレータ本体内に供給され、こ
の本体内から排出されることになる。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1〜6図は、本考案に係る積層型エバポレータの一実
施例を示す図であり、第1図は、同実施例の積層型エバ
ポレータ内の冷媒の流れを示す概略斜視図である。
第1図に示すように、熱交換される空気の流れ方向を矢
印Aで示す方向とすると、本実施例の積層型エバポレー
タ1aの本体3は、仕切壁31によりその蒸発部が空気の流
れ方向に沿って前後に区画されている。更に、前後それ
ぞれの蒸発部は、隔壁8により空気の流れ方向に対して
左右に区画されている(以下、説明の便宜上、隔壁8よ
り図中左側を左側エバポレータ本体3aと、隔壁8より図
中右側を右側エバポレータ本体3bと言う)。従って、エ
バポレータ本体3の蒸発部は、後方左蒸発部9、前方左
蒸発部10、後方右蒸発部11、及び、前方右蒸発部12の4
つの蒸発部から構成されている。
また、エバポレータ本体3のタンクは、空気の流れ方向
に沿う断面で3つのタンクに分割されており、左側エバ
ポレータ本体3aは、後方左蒸発部9に連通する後方左タ
ンク13、前方左蒸発部10に連通する中央左タンク14、及
び、前方左蒸発部10側に位置し該蒸発部10から区画され
た前方左タンク15の3つのタンクを有している。また、
右側エバポレータ本体3bは、後方右蒸発部11に連通する
中央右タンク17、前方右蒸発部12に連通する前方右タン
ク18、及び、後方右蒸発部11側に位置し該蒸発部11から
区画された後方右タンク16の3つのタンクを有してい
る。
前記隔壁8には、中央左タンク14と中央右タンク17とを
連通する中央開口部19と、前方左タンク15と前方右タン
ク18とを連通する前方開口部20とが形成されている。
尚、後方左タンク13と後方右タンク16とは隔壁8に形成
された後方閉塞部21により仕切られているため、後方右
タンク16はデッドスペースとなっているが、これは後述
するように、左側エバポレータ本体3aと右側エバポレー
タ本体3bにおける各チューブエレメントを共用するよう
にしたことから生じるものである。
そして、後方左タンク13には、膨張弁からの冷媒をエバ
ポレータ本体3内に供給する冷媒供給管6が接続され、
前方左タンク15には、エバポレータ本体3内から冷媒を
排出する冷媒排出管7が接続されている。
従って、冷媒供給管6から流入した冷媒は、矢印Bで示
すように流れ、先ず、後方左タンク13に流入した後に、
順次、後方左蒸発部9→前方左蒸発部10→中央左タンク
14→中央開口部19→中央右タンク17→後方右蒸発部11→
前方右蒸発部12→前方右タンク18→前方開口部20→前方
左タンク15を通って冷媒排出管7に至ることになる。
これにより、前方左蒸発部10は、後方左蒸発部9に対し
て空気の上流側に位置することになり、また、前方右蒸
発部12は、後方右蒸発部11に対して空気の上流側に位置
することになる。従って、隔壁8で区分された左右のエ
バポレータ本体3a、3bにおいて、蒸発部内を流れる冷媒
の下流側の部分が空気の上流側に位置するため、熱交換
効率が向上することになる。
第2図は、第1図に示す積層型エバポレータ1aを示す正
面図であり、この積層型エバポレータ1aでは、第3図
(A)(B)に示す2種類のプレート22、23が用いられ
ている。これら各プレート22、23は、その下端部に3つ
のタンク部24〜26が形成されており、これらタンク部24
〜26に連通孔27〜29が適宜開口されている。そして、こ
の両プレートを接合して1つのチューブエレメントを構
成し、このチューブエレメントをエバポレータ本体3の
左右で反転させて積層することによって、第1図に示し
た冷媒の流れを有する構造のエバポレータ1aが形成され
るようにうなっている。
第3図(A)に示す第1プレート22、及び、同図(B)
に示す第2プレート23は、その内面形状及び外面形状が
それぞれ左右対称な形状であり、ほぼ四辺形のアルミニ
ウム合金等からなる金属板をプレス加工することによっ
て凹部が形成されその断面は全体的に盆状となってい
る。
各プレート22、23の凹部には、その下端部に幅方向をほ
ぼ3等分する第1〜第3タンク部24〜26が形成され、こ
れらタンク部24〜26の上方には該タンク部24〜26の凹部
寸法よりも浅い蒸発部が形成されている。各プレート2
2、23は、連続した外周縁部30を残して前記凹部が設け
られている。
プレート22、23の幅方向中央部には、前記外周縁部30と
同一面を有する仕切壁31が長手方向に延伸しており、仕
切壁31の下端部は、第1タンク部24と第2タンク部25と
の間に位置する外周縁部30に連続している。従って、こ
の仕切壁31により、前記蒸発部は、空気の流れ方向の前
後に第1蒸発部32と第2蒸発部33とに区画されている。
一方、仕切壁31の上端部は、上端の外周縁部30に連続し
ておらず、この部位は、第1蒸発部32と第2蒸発部33と
を相互に連通させる連通部34となっている。
前記第1蒸発部32は、前記第1タンク部24と連通し、第
2蒸発部33は、前記第2タンク部25と連通している。ま
た、第2蒸発部33側に位置する第3タンク部26は、その
内面外周部に前記外周縁部30に連続する区画壁35を残す
ように形成されており、この区画壁35により、第3タン
ク部26は第2蒸発部33から区画されている。更に、第3
タンク部26は、当該第3タンク部26と前記第1タンク部
24との間に前記第2タンク部25が位置するように形成さ
れている。そして、前記第1〜第3タンク部24〜26に
は、それぞれ第1〜第3連通孔27〜29が適宜形成されて
いる。
前述したように、本実施例の積層型エバポレータ1aで
は、第1〜第3連通孔27〜29を第1〜第3タンク部24〜
26に適宜開口した両プレート22、23を接合して1つのチ
ューブエレメントを構成し、このチューブエレメントを
積層することによって、第1図に示した冷媒の流れを有
する構造のエバポレータが形成されるようになってい
る。
以下、第4〜8図に基づき、エバポレータ本体3の各部
位におけるチューブエレメントでの連通孔27〜29の開口
状態を説明する。これらの図では、チューブエレメント
を左右に開き、第2図中左側のプレートは(A)図に、
右側にプレートは(B)図に、各プレートを接合したと
き内面となる側を表面として示してある。更に、連通孔
27〜29の開口状態を明らかにするため、開口した連通孔
27〜29をクロスハッチで示すと共に、冷媒の流れを矢印
で示してある。
第2図中符号は、エバポレータ本体3の左側端部に位
置するチューブエレメントを示しており、このチューブ
エレメントの左端には、冷媒供給管6と冷媒排出管7と
が固着されたサイドプレート36aが接合されている。第
4図(A)に示すように、第1プレート22の第1タンク
部24には冷媒供給管6に連通する第1連通孔27が開口さ
れ、第3タンク部26には冷媒排出管7に連通する第3連
通孔29が開口されている。また、第2タンク部25には第
2連通孔28が開口されているが、この連通孔28は前記サ
イドプレート36aによって閉塞されている。同図(B)
に示すように、第2プレート23は、第1〜第3連通孔27
〜29がすべて開口されている。
第2図中符号は、左側エバポレータ本体3aを構成する
チューブエレメントを示している。このチューブエレメ
ントは、第5図(A)(B)に示すように、両プレート
22、23の第1〜第3連通孔27〜29がすべて開口されてい
る。
第2図中符号は、第1図の隔壁8を構成するチューブ
エレメントを示している。このチューブエレメントで
は、第6図(A)に示すように、第1プレート22には、
第1〜第3連通孔27〜29がすべて開口されている。ま
た、同図(B)に示すように、第2プレート23′には、
第2連通孔28と第3連通孔29とが開口され、第1連通孔
27は閉塞されている。この第1連通孔27を閉塞すること
により、第1図の隔壁8における後方閉塞部21が形成さ
れている。尚、符号「23」に添えた符号「′」は、連通
孔27〜29の開口状態が異なることを意味するものであ
る。
第2図中符号は、右側エバポレータ本体3bを構成する
チューブエレメントを示している。このチューブエレメ
ントは、左側エバポレータ本体3aを構成するチューブエ
レメントと比較すると、接合したチューブエレメントを
180度反転させたものであって、第7図(A)(B)に
示すように、両プレート22、23には、第1〜第3連通孔
27〜29がすべて開口されている。ここで、第3連通孔29
が開口されていても、区画壁35により第2蒸発部33から
区画されているため、該連通孔29に冷媒が流入すること
はない。これにより、左側エバポレータ本体3aと右側エ
バポレータ本体3bにおける各チューブエレメントを共用
化することができ、プレートの種類を減らすことができ
る。
第2図中符号は、エバポレータ本体3の右側端部に位
置するチューブエレメントを示しており、このチューブ
エレメントの右端には、サイドプレート36bが接合され
ている。このチューブエレメントでは、第8図(A)
(B)に示すように、両プレート22、23には、第1〜第
3連通孔27〜29がすべて開口されているが、第1プレー
ト22の各連通孔27〜29は、前記サイドプレート36bによ
って閉塞されている。
このように、図示した積層型エバポレータ1aによれば、
左側エバポレータ本体3aと右側エバポレータ本体3bにお
ける各チューブエレメントを共用化すると共に、サイド
プレート36a、36bにより不要な連通孔を閉塞するように
しているため、必要なプレートとしては、第1〜第3連
通孔27〜29のすべてが開口された第1プレート22と、第
1〜第3連通孔27〜29のすべてが開口された第2プレー
ト23と、第2、3連通孔28、29が開口された第2プレー
ト23′との合計3種類だけでよい。
この3種類の第1プレート22と第2プレート23、23′と
を内面を対向させて接合することによって、プレートの
内面には冷媒が流れる流路が形成され、外面には冷媒と
熱交換される空気が流れる空気流路が形成されることに
なる。そして、この空気流路の部分にはコルゲートフィ
ンFが組込まれることになる。また、第2図に示すよう
に、サイドプレート36a、36bと第1プレート22との間に
もコルゲートフィンFが介装されている。尚、第1、第
2蒸発部32、33には、プレート22、23の内面に突出する
整流用のビードを設けるようにしても良い。
そして、第4〜8図に示したプレート22、23、23′、サ
イドプレート36a、36b、及び、冷媒管6、7等の部品を
用いて第1〜2図に示すエバポレータ1aを組立てると、
冷媒は第1図に示すような経路を辿って流れることにな
る。つまり、空気の流れ方向の上流側となる前方の蒸発
部10、12には、これらの後方側に位置する蒸発部9、11
よりも下流側の冷媒が流れることになる。従って、エバ
ポレータ本体3内に流入するまだ冷却されていない上流
側の高温の空気は、比較的高い温度の冷媒により冷却さ
れ、ついで、これにより温度が低下した空気は、比較的
低い温度の冷媒で更に冷却されるため、空気を効率良く
冷却することができる。
更に、エバポレータ本体3内は左右方向に2つに区画さ
れているために、冷媒供給管6から流入した冷媒は従来
のものより、左右方向の幅が短い区間を流下するのでタ
ンクや蒸発部内を均一に流れ、エバポレータ本体により
冷却された空気は全体的に均一となり、温度分布のバラ
付きを少なくすることができる。
しかも、冷媒供給管6はエバポレータ本体3の側方に突
出しているため、配管長さも短くでき膨張弁を取り付け
るに当たって、空気の通路抵抗の増加を招くことがな
い。また、冷媒供給管6と冷媒排出管7とがエバポレー
タ本体3の同一方向の側端部から突出しているため、一
体型膨張弁を取付けることも可能である。
このように、本実施例の積層型エバポレータ1aでは、3
分割したタンク部24〜26に連通孔27〜29を適宜開口する
ことにより、従来の片タンク式のエバポレータで課題と
なっていた冷媒の流れを均一にする点と、冷媒管6、7
を同一方向の側端部に設ける点とを解決することができ
る。しかも、第1図の冷媒の流れを作り出すのにプレー
ト以外の部品は不要であり、かつ、使用するプレートは
基本的には2種類のプレート22、23のみであることか
ら、部品点数の削減を図ることができ、コスト的に有利
な積層型エバポレータ1aを製造することができる。
尚、図示した実施例にあっては、エバポレータ本体3の
左右両端の第1プレート22における不要な連通孔を、サ
イドプレート36a、36bにより閉塞しているが、前記不要
な連通孔が最初から開口しないようにしても良い。つま
り、第4図(A)に示す第1プレート22の第2連通孔28
を開口せず、第8図(B)に示す第1プレート22の第1
〜3連通孔27〜29を開口しないようにしても良い。ま
た、第7図(A)(B)に示す両プレート22、23の第3
連通孔29を開口しないようしても良い。
更に、エバポレータ本体3の下側にタンクを設ける場合
を図示したが、上側にタンクを設けても同様の効果が得
られることは言うまでもない。
[考案の効果] 以上のように、本考案の積層型エバポレータでは、プレ
ートの一端部に、第2蒸発部側に位置し該第2蒸発部か
ら区画された第3タンク部を、当該第3タンク部と第1
タンク部との間に第2タンク部が位置するよう形成し、
このプレートをエバポレータ本体の左右で反転させて積
層することにより、エバポレータ本体を通過する空気の
流れ方向に沿って前後に区画された蒸発部を、空気の流
れ方向に対して左右2つに区分けすると共に、空気の流
れ方向に沿って前方、中央、後方に区画されたタンク
を、空気の流れ方向に対して左右2つに区分けし、 左右に隣り合う前記各タンクのうち、空気の流れ方向に
沿って最も下流側に位置する後方のタンク同士の連通を
閉塞し、 冷媒を案内する冷媒管を、前記エバポレータ本体の同一
方向側端部から前記前方と後方のタンクに接続し、 空気の流れ方向に沿って下流側に位置する後方の蒸発部
から上流側に位置する前方の蒸発部に冷媒が流れるよう
にしたので、エバポレータに流入する高温の空気は、ま
ず比較的高温度の冷媒が循環している蒸発部によって冷
却され、ついで、ある程度冷却された空気は更に比較的
低い温度の冷媒が循環している蒸発部で冷却されること
になる。これと同時に冷媒は左右方向に2つに区画され
た蒸発部内を流れることから、冷媒の流れの不均一が防
止されることになる。従って、熱交換されて吹出される
空気の温度分部は全体的に均一となり、エバポレータの
熱交換効率を向上させることが可能となる。
更に、冷媒の案内を、エバポレータ本体の同一方向側端
部から行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係る積層型エバポレータの一実施例
の全体を示す概略斜視図、第2図は、同実施例の積層型
エバポレータを示す正面図、第3図(A)(B)は、プ
レートを示す斜視図、第4図(A)(B)〜第8図
(A)(B)は、エバポレータ本体の各部位におけるプ
レートの連通孔の開口状態を示す断面図、第9、10図
は、それぞれ従来の積層型エバポレータを示す概略斜視
図である。 1、1a……積層型エバポレータ、3……エバポレータ本
体、6……冷媒供給管(冷媒管)、7……冷媒排出管
(冷媒管)、9、10……後方左、前方左蒸発部、11〜12
……後方右、前方右蒸発部、13〜15……後方左、中央
左、前方左タンク、16〜18……後方右、中央右、前方右
タンク、21……後方閉塞部、22、23……第1、第2プレ
ート(プレート)、24〜26……第1、第2、第3タンク
部、27〜29……第1、第2、第3連通孔、31……仕切
壁、32、33……第1、第2蒸発部、34……連通部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレート(22,23)に凹部を設けて前記プ
    レート(22,23)に形成された蒸発部を、前記プレート
    (22,23)の幅方向中央部で一端部から他端部に向けて
    延伸する長手方向の仕切壁(31)により第1蒸発部(3
    2)と第2蒸発部(33)とに区画し、前記第1と第2の
    蒸発部(32,33)にそれぞれ連通する第1と第2のタン
    ク部(24,25)を前記プレート(22,23)の前記一端部に
    形成すると共に、前記第1と第2の蒸発部(32,33)同
    士を連通させる連通部(34)を前記プレート(22,23)
    の前記他端部に形成し、このプレート(22,23)をその
    凹部同士が対向するように複数枚積層して蒸発部とタン
    クとを有するエバポレータ本体(3)を形成してなる積
    層型エバポレータにおいて、 前記プレート(22,23)の前記一端部に、前記第2蒸発
    部(33)側に位置し該第2蒸発部(33)から区画された
    第3タンク部(26)を、当該第3タンク部(26)と前記
    第1タンク部(24)との間に前記第2タンク(25)部が
    位置するよう形成し、 このプレート(22,23)を前記エバポレータ本体(3)
    の左右で反転させて積層することにより、前記エバポレ
    ータ本体(3)を通過する空気の流れ方向(A)に沿っ
    て前後に区画された蒸発部を、前記空気の流れ方向
    (A)に対して左右2つ(9と11)(10と12)に区分け
    すると共に、前記空気の流れ方向(A)に沿って前方、
    中央、後方に区画されたタンクを、前記空気の流れ方向
    (A)に対して左右2つ(13と16)(14と17)(15と1
    8)に区分けし、 左右に隣り合う前記各タンク(13と16,14と17,15と18)
    のうち、前記空気の流れ方向(A)に沿って最も下流側
    に位置する後方のタンク(13と16)同士の連通を閉塞
    し、 冷媒を案内する冷媒管(6,7)を、前記エバポレータ本
    体(3)の同一方向側端部から前記前方と後方のタンク
    (13,15)に接続し、 前記空気の流れ方向(A)に沿って下流側に位置する後
    方の蒸発部(9,11)から上流側に位置する前方の蒸発部
    (10,12)に冷媒が流れるようにしたことを特徴とする
    積層型エバポレータ。
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