JP4012986B2 - 蒸発器およびこれを備えたカーエアコン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発器および該蒸発器を備えたカーエアコンに関する。
【0002】
この明細書において、前後は空気流れ方向を基準とし、前とは空気入側を、後とは空気出側をいうものとする。また、左右は、前から見た場合の左右をいうものとする。
【0003】
【従来の技術】
カーエアコンの場合、蒸発器で冷却された空気は、複数の吹き出し口から車内に吹き出されるが、通常、蒸発器の左半部を通過した空気は左側(例えば運転席側)の吹き出し口から、蒸発器の右半部を通過した空気は右側(例えば助手席側)の吹き出し口から車内に吹き出されるため、前者の空気と後者の空気との間で温度差があると、乗員に不快感を与えることがある。近年、蒸発器と吹き出し口との距離が短くなる傾向にあり、上記の問題がより顕在化している。また、上述のような空気温度差の問題は、蒸発器の左右方向の寸法が大きくなる程、顕著に現れる。
【0004】
そこで、蒸発器の左右各半部を通過した空気の温度が均一になるように、特に蒸発器内における冷媒の流通パターンについて、従来より様々な工夫が凝らされている。図13は、その一例を示すものであって、同図に示された蒸発器(500)は、互いに隣接する前熱交換部(500A)および後熱交換部(500B)を有している。各熱交換部(500A)(500B)は、左右方向にのびる上下1対の水平ヘッダ(502)と、左右方向に間隔をおいて並べられかつ上端が上ヘッダ(502)に、下端が下ヘッダ(502)にそれぞれ接続された多数の垂直冷媒流通部(503)とを備えている。後熱交換部(500B)の上ヘッダ(502)の左端に冷媒入口(504)が、前熱交換部(500A)の上ヘッダ(502)の左端に冷媒出口(505)がそれぞれ設けられ、前後熱交換部(500A)(500B)の上ヘッダ(502)の右端側部分どうしが連通管部(506)によって連通させられている。そして、後熱交換部(500B)の左半部の冷媒流通部(503)内における冷媒の流れが下向き、同右半部の冷媒流通部(503)内における冷媒の流れが上向きとなるように、後熱交換部(500B)の上ヘッダ(502)内が垂直仕切(502A)によって左右2つに区画されている。また、前熱交換部(500A)の右半部の冷媒流通部(503)内における冷媒の流れが下向き、同左半部の冷媒流通部(503)内における冷媒の流れが上向きとなるように、前熱交換部(500A)の上ヘッダ(502)内が垂直仕切(502A)によって左右2つに区画されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図13の蒸発器(500)にあっては、内部の冷媒温度が最も低い後熱交換部(500B)の左半部と冷媒温度が最も高い前熱交換部(500A)の左半部とが空気流れ方向に隣接し、また、冷媒温度が2番目に低い後熱交換部(500B)の右半部と冷媒温度が2番目に高い前熱交換部(500A)の右半部とが空気流れ方向に隣接しているため、蒸発器(500)の左右半部それぞれを通過した空気(A)の温度がほぼ均一となる。
【0006】
しかし、上記の蒸発器(500)の場合、空気の冷え過ぎを防止するためにコンプレッサのクラッチ機構が自動的に切れた時、即ち、蒸発器(500)内における冷媒の流れが一時的に止まっている時には、蒸発器(500)の左右各半部を通過した空気(A)の温度が均一にならず、左右の吹き出し口から吹き出される空気の温度に差が生じていた。
【0007】
本発明の目的は、カーエアコンに用いられる蒸発器において、コンプレッサのクラッチ機構が切れている時でも、蒸発器の左右各半部を通過した空気の温度が均一となるようにし、乗員に不快感を与えないようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
カーエアコンの作動中において、コンプレッサのクラッチ機構がエンジンのクランクシャフトにつながっている時には、冷媒は、蒸発器の冷媒流通部を、各冷媒流通部における冷媒の蒸発の程度に応じて、均一に霧散して流れると考えられる。一方、コンプレッサのクラッチ機構が切れると、蒸発器への冷媒の供給が一時的にストップするが、蒸発器内に残った冷媒は、次のような挙動を示すものと考えられる。即ち、下向き冷媒流通部群では、残った冷媒が、重力の作用も手伝って、次の上向き冷媒流通部群に流れ込もうとする。これに対して、上向き冷媒流通部群では、残った冷媒は、重力に抗して上向きに流れようとしても戻されるため、該冷媒流通部群に滞留しやすくなる。そのため、下向き冷媒流通部群と比べて、上向き冷媒流通部群に、より多くの冷媒が滞留すると考えられる。
【0009】
そこで、本発明者は、蒸発器内における冷媒の流通パターンを以下のように構成することによって、上記課題の解決を見出した。
【0010】
即ち、本発明による蒸発器は、互いに隣接する空気入側の前熱交換部および空気出側の後熱交換部を有し、各熱交換部は、左右方向にのびる上下1対のヘッダと、左右方向に間隔をおいて並べられかつ上端が上ヘッダに、下端が下ヘッダにそれぞれ接続された多数の垂直冷媒流通部とを備え、後熱交換部の上下いずれかのヘッダの一端に冷媒入口が、前熱交換部の上下いずれかのヘッダの一端に冷媒出口がそれぞれ設けられ、後熱交換部の上または下ヘッダの他端側部分と前熱交換部の上または下ヘッダの他端側部分とが連通手段によって連通させられ、冷媒入口から導入された冷媒が後熱交換部の全ての冷媒流通部および前熱交換部の全ての冷媒流通部を流れて冷媒出口から排出されるようになされた蒸発器であって、後熱交換部の上下ヘッダ内には、後熱交換部の冷媒流通部内における冷媒の流れの向きを複数の冷媒流通部ごとに上下反転させて、後熱交換部の左半部と右半部とに上向き冷媒流通部群を少なくとも1群ずつ形成するように該ヘッダ内を左右方向に区画する垂直仕切が設けられているものである。
【0011】
上記蒸発器にあっては、コンプレッサのクラッチ機構が切れている時、後熱交換部の左右各半部の上向き冷媒流通部群に相対的に多くの冷媒が滞留するため、蒸発器の左右各半部を通過する空気の温度がほぼ均一に保たれる。
【0012】
本発明による蒸発器において、好ましくは、後熱交換部の上向き冷媒流通部群に、内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部に隣接する後熱交換部の冷媒流通部が含まれる。
【0013】
内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部は、コンプレッサのクラッチ機構がつながっている時はもとより、クラッチ機構が切れている時でも、相対的に高温になるが、上記のように、相対的に低温の冷媒が滞留する後熱交換部の上向き冷媒流通部群の少なくとも一部を、該冷媒流通部に隣接するように配置しておけば、蒸発器の左右各半部を通過する空気の温度をより均一に保つことができる。
【0014】
本発明による蒸発器において、後熱交換部の全ての冷媒流通部群のうち冷媒入口から最も離れた位置にある上向き冷媒流通部群に流入する冷媒が、該冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部に隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部に分流してこれらの内部を上向きに流れるように、前後熱交換部の下ヘッダにおける前記複数の冷媒流通部に対応する部分どうしが分流用連通手段によって連通させられている場合がある。
同様に、本発明による蒸発器において、後熱交換部の全ての冷媒流通部群のうち冷媒入口から最も離れた位置にある下向き冷媒流通部群に流入する冷媒が、該冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部に隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部に分流してこれらの内部を下向きに流れるように、前後熱交換部の上ヘッダにおける前記複数の冷媒流通部に対応する部分どうしが分流用連通手段によって連通させられている場合もある。
【0015】
このように、後熱交換部において冷媒入口から最も離れた位置にある上向きまたは下向き冷媒流通部群に流入する冷媒を、分流用連通手段を介して、該冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部に隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部に分流するようにすれば、冷媒の圧力損失を低減させることができる。
【0016】
なお、上記において、冷媒入口から最も離れた上向きまたは下向き冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部と、これらに隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部とは、互いに独立したものとする他、互いに連通するように一体化されたものとすることも可能である。後者によれば、後熱交換部から前熱交換部へのターン部分において、冷媒を蒸発器のほぼ幅全体を使って流すことが可能となるため、冷媒の圧損を更に低減させることができる。
【0017】
本発明による蒸発器において、冷媒入口が後熱交換部の下ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目と第4群目とに形成されている場合がある。
【0018】
上記の場合、通常、後熱交換部の第1群目の上向き冷媒流通部群の少なくとも一部が、内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部に隣接する。また、上記の場合、通常、前後各熱交換部の冷媒流通部の数を17以上とするのが、冷媒の圧力損失を低減する上で好ましい。
【0019】
本発明による蒸発器において、冷媒入口が後熱交換部の上ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目と第4群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成されている場合もある。
【0020】
上記の場合、通常、後熱交換部の第2群目の上向き冷媒流通部群の少なくとも一部が、内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部に隣接する。また、上記の場合も、通常、前後各熱交換部の冷媒流通部の数を17以上とするのが、冷媒の圧力損失を低減する上で好ましい。
【0021】
また、本発明による蒸発器において、冷媒入口が後熱交換部の下ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目に形成されている場合もある。
【0022】
上記の場合、通常、後熱交換部の第1群目の上向き冷媒流通部群の少なくとも一部が、内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部に隣接する。また、この場合、通常、前後各熱交換部の冷媒流通部の数を13以上とするのが、冷媒の圧力損失を低減する上で好ましい。
【0023】
本発明による蒸発器において、好ましくは、後熱交換部の上向き冷媒流通部群および下向き冷媒流通部群が、それぞれ4〜8個の冷媒流通部によって構成されている。
【0024】
後熱交換部の各冷媒流通部群を構成する冷媒流通部の数が4未満であると、冷媒の圧力損失が大きくなりすぎて冷媒の流通に支障を来すおそれがある。一方、後熱交換部の各冷媒流通部群を構成する冷媒流通部の数が8を越えると、蒸発器の左右幅が大きくなりすぎて、クーリングユニットへの組み込みが困難になる。
【0025】
本発明による蒸発器において、前後熱交換部の上下ヘッダおよび冷媒流通部が、片面に上下1対のヘッダ形成用凹部と上下ヘッダ形成用凹部に上下端が連なる冷媒流通部形成用凹部とが前後に1組ずつ設けられた対をなすプレートをこれらの凹部どうしが向かい合わせになるように接合するとともに、多数の前記プレート対を重ねてこれらのヘッダ形成用凹部の底壁どうしを接合することによって形成され、冷媒を通過させるべき位置に配されるヘッダ形成用凹部の底壁には冷媒通過孔があけられており、垂直仕切が、冷媒通過孔があけられていない後側の上下ヘッダ形成用凹部の底壁によって形成されている場合がある。
【0026】
また、本発明による蒸発器において、前後熱交換部の上下ヘッダが、内部が前後2つのタンク室に区画された上下1対のタンクの前後タンク室によって形成され、前後熱交換部の冷媒流通部が、上下端が上下タンクの前後タンク室に接続された前後2列の多数の冷媒流通部形成用垂直管によって形成されており、垂直仕切が、上下タンクの後タンク室を左右方向に区画するように設けられた垂直壁によって形成されている場合もある。
【0027】
本発明には、上述した本発明による蒸発器を備えているカーエアコンも含まれる。
【0028】
上記カーエアコンによれば、コンプレッサのクラッチ機構が切れている時でも、上記蒸発器の左右各半部を通過する空気の温度が均一に保たれるため、複数の吹き出し口から車内に吹き出される空気温度が均一となり、乗員に不快感を与えるおそれがない。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1〜6は、本発明の第1の実施形態を示すものである。図1および2に示すように、本発明によるカーエアコン用蒸発器(1)は、互いに隣接する空気入側の前熱交換部(1A)および空気出側の後熱交換部(1B)を有している。前後各熱交換部(1A)(1B)は、左右方向にのびる上下1対のヘッダ(2)と、左右方向に間隔をおいて並べられかつ上端が上ヘッダ(2)に、下端が下ヘッダ(2)にそれぞれ接続された17個の垂直冷媒流通部(3)とを備えている。後熱交換部(1B)の上ヘッダ(2)の左端に冷媒入口(4)が、前熱交換部(1A)の上ヘッダ(2)の左端に冷媒出口(5)がそれぞれ設けられている。前後熱交換部(1A)(1B)の上ヘッダ(2)の右端側部分どうしが連通管部(6)(連通手段)によって連通させられている。
【0030】
後熱交換部(1B)の上下ヘッダ(2)内には、後熱交換部(1B)の冷媒流通部内における冷媒の流れの向きを4個の冷媒流通部ごとに上下反転させて、後熱交換部(1B)の左半部と右半部とに上向き冷媒流通部群(3U)を1群ずつ形成するように該ヘッダ(2)内を左右方向に区画する垂直仕切(21)が設けられている。これにより、後熱交換部(1B)において、上向き冷媒流通部群(3U)が、冷媒入口(4)に近い方から数えて第2群目と第4群目とに形成され、下向き冷媒流通部群(3D)が、冷媒入口(4)に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成されている。上向き冷媒流通部群(3U)は4個または5個の冷媒流通部(3)によって構成され、下向き冷媒流通部群(3D)は4個の冷媒流通部(3)によって構成されている。
【0031】
また、前熱交換部(1A)の上ヘッダ(2)内には、前熱交換部(1A)の右側の8個の冷媒流通部(3)内における冷媒の流れが下向き、残りの9個の冷媒流通部(3)内における冷媒の流れが上向きとなるように、該ヘッダ(2)内を左右2つに区画する垂直仕切(21)が設けられている。
【0032】
図1に示すように、前後熱交換部(1A)(1B)における左右に隣り合う冷媒流通部(3)どうしの間が、それぞれ空気流通部(7)となされている。空気流通部(7)には、アウターフィン(8)が配置されている。
【0033】
前後熱交換部(1A)(1B)の上下ヘッダ(2)および冷媒流通部(3)は、図1および図3〜6に示すように、上下1対のヘッダ形成用凹部(102)と上下ヘッダ形成用凹部(102)に上下端が連なる冷媒流通部形成用凹部(103)とが前後に1組ずつ設けられた対をなすプレート(100)をこれらの凹部(102)(103)どうしが向かい合わせになるように接合するとともに、多数の前記プレート(100)対を重ねてこれらのヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)どうしを接合することによって形成されている。冷媒を通過させるべき位置に配されるヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)には冷媒通過孔(104)があけられている。後熱交換部(1B)の上下ヘッダ(2)の垂直仕切(21)は、冷媒通過孔があけられていない後側の上下ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)によって形成されている。前熱交換部(1A)の上ヘッダ(2)の垂直仕切(21)は、冷媒通過孔があけられていない前側の上ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)によって形成されている。プレート(100)は、通常、両面にろう材がクラッドされたアルミニウムまたはアルミニウム合金板から形成され、対をなすプレート(100)どうしは、通常、ろう付けによって接合される。プレート(100)対の長さ中間どうしの間に、アウターフィン(8)が介在され、両プレート(100)の外面に接合されている。左右両端に位置するプレート(100)の外側には、アウターフィン(8)を介してエンドプレート(110)が接合されている。エンドプレート(110)も、通常、片面または両面にろう材がクラッドされたアルミニウムまたはアルミニウム合金板から形成され、左右両端のプレート(100)外面にろう付けによって接合される。
【0034】
図3は、通常のプレート(100)対を示すものである。これらのプレート(100)は、前後それぞれの組の上下ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)に、冷媒通過孔(104)を有している。両プレート(100)の前後各1組の冷媒流通部形成用凹部(103)によって形成される前後2つの冷媒流通部(3)内には、波板状のインナーフィン(9)が介在されている。インナーフィン(9)は、通常、アルミニウムまたはアルミニウム合金製波形板から形成され、両プレート(100)内面にろう付けによって接合される。
【0035】
図4は、ヘッダ(2)の垂直仕切(21)に対応する位置に配されるプレート(100)対を示すものである。図4において、一方のプレート(100)の4つのヘッダ形成用凹部(102)のうち後側の上ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)には、流体通過孔(104)があけられておらず、この底壁(102A)によって、後熱交換部(1B)の上ヘッダ(2)の垂直仕切(21)が形成されている。他の垂直仕切(21)も、上記と同様にして形成されたものである。
【0036】
図5は、連通管部(6)に対応する位置に配されるプレート(100)対を示すものである。図5において、一方のプレート(100)の内面には、前後2つの上ヘッダ形成用凹部(102)どうしを連通させるように前後方向にのびる連通管部形成用凹部(106)が形成されている。この一方のプレート(100)の連通管部形成用凹部(106)と、これに対向する他方のプレート(100)の内面部分とによって、連通管部(6)が形成されている。なお、他方のプレート(100)にも上記と同様の連通管部形成用凹部を形成し、両プレート(100)の連通管部形成用凹部によって、連通管部を形成するようにしてもよい。
【0037】
なお、この実施形態では、連通管部(6)は、後熱交換部(1B)の右側の上向き冷媒流通部群(3U)を構成する5個の冷媒流通部(3)に対応して、全部で5個設けられているが、冷媒の圧力損失が問題とならない範囲で、その数を減らすようにしてもよい。また、この実施形態では、プレート(100)対の凹部(106)を利用した連通管部(6)によって、前後熱交換部(1A)(1B)の上ヘッダ(2)どうしを連通させているが、これに代えて、例えば、エンドプレート内に、上ヘッダ(2)の右端どうしを連通させる連通管部を設けるようにしてもよい。このような連通管部を備えたエンドプレートは、例えば、片面の上端部に前後方向にのびる連通管部形成用凹部を有する1対のプレートを、これらの凹部どうしが向かい合わせになるように接合することによって形成することができる。さらに、この実施形態では、前後熱交換部(1A)(1B)の上ヘッダ(2)の右端側部分どうしが連通管部(6)によって連通させられているが、冷媒流れのパターンによっては、後熱交換部(1B)の上ヘッダ(2)と前熱交換部(1A)の下ヘッダ(2)の右端どうし、あるいは後熱交換部(1B)の下ヘッダ(2)と前熱交換部(1A)の上ヘッダ(2)の右端どうしを、連通手段によって連通させる必要が生じる場合もある。このような場合、エンドプレート内に、前記ヘッダの右端どうしを連通させるように斜め方向にのびる連通管部を設ければよい。該エンドプレートは、例えば、片面に斜め方向にのびる連通管部形成用凹部を有する1対のプレートを、これらの凹部どうしが向かい合わせになるように接合することによって形成することができる。
【0038】
図6は、左端のプレート(100)、左のエンドプレート(110)、アウターフィン(8)および冷媒流通パイプ接続部材取付用プレート(10)を示すものである。図6において、プレート(100)は、図3に示すプレート(100)と同じものであり、後の上ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)にあけられた冷媒通過孔(104)が冷媒入口(4)となされ、前の上ヘッダ形成用凹部(102)の底壁(102A)にあけられた冷媒通過孔(104)が冷媒出口(5)となされる。エンドプレート(110)は、その外面に、プレート(100)の4つのヘッダ形成用凹部(102)に対応するようにこれらの凹部(102)と同様の凹部(112)が形成されている。エンドプレート(110)の上側の前後2つの凹部(112)の底壁(112A)には、冷媒入口(4)および冷媒出口(5)それぞれに重なるように孔(114)があけられている。一方、エンドプレート(110)の下側の前後2つの凹部(112)の底壁(112A)には孔があけられておらず、これらの底壁(112A)が前後熱交換部(1A)(1B)の下ヘッダ(2)の左端壁を構成している。アウターフィン(8)は、通常、アルミニウムまたはアルミニウム合金製波形板によって形成され、プレート(100)とエンドプレート(110)の対向面にろう付けによって接合される。冷媒流通パイプ接続部材取付用プレート(10)は、通常、アルミニウムまたはアルミニウム合金板によって形成され、エンドプレート(110)外面の上端部にろう付けによって接合される。上記プレート(10)は、エンドプレート(110)の上側の前後2つの凹部の底壁(112A)にあけられた孔(114)に通じる前後2つの孔(10A)を有し、その外面に、図示しない冷媒流通パイプ接続部材が溶接等によって接合される。なお、右端のプレート(100)、右のエンドプレート(110)、およびこれらの間に介在されるアウターフィン(8)も、図6に示したプレート(100)、エンドプレート(110)およびアウターフィン(8)とほぼ同様のものである。
【0039】
カーエアコンのスイッチがオンになっていて、かつコンプレッサのクラッチ機構がエンジンのクランクシャフトにつながっている場合、冷媒は、図2に示すように、上記蒸発器(1)内を次のように流れる。即ち、冷媒入口(4)から蒸発器(1)内に導入された冷媒は、後熱交換部(1B)の上下ヘッダ(2)を介して、後熱交換部(1B)の左側の下向き冷媒流通部群(3D)、左側の上向き冷媒流通部群(3U)、右側の下向き冷媒流通部群(3D)、および右側の上向き冷媒流通部群(3U)を順次流れた後、連通管部(6)を経て前熱交換部(1A)に至り、前熱交換部(1A)の上下ヘッダ(2)を介して、前熱交換部(1A)の右側の下向き冷媒流通部群(3D)および左側の上向き冷媒流通部群(3U)を順次流れ、冷媒出口(5)から排出される。上記において、内部を流れる冷媒の温度は、後熱交換部(1B)では冷媒入口(4)に近い冷媒流通部群ほど低く、前熱交換部(1A)では冷媒出口(5)に近い冷媒流通部群ほど高くなっているため、蒸発器(1)の左右各半部を通過した空気(A)の温度はほぼ均一なものとなされる。また、この実施形態では、冷媒が過熱状態となる部位、即ち、いわゆるスーパーヒート部(30)は、通常、前熱交換部(1A)の左側の上向き冷媒流通部群(3U)を構成する9個の冷媒流通部(3)のうち右側に位置する数個の冷媒流通部(3)に生じる。そして、これらスーパーヒート部(30)に対応するように、後熱交換部(1B)の左側の下向き冷媒流通部(3D)群が配置されている。
【0040】
一方、カーエアコンのスイッチがオンの状態で、空気の冷え過ぎを防止するためにコンプレッサのクラッチ機構が自動的に切れた場合、空気(A)は引き続き蒸発器(1)を通過させられるが、蒸発器(1)への冷媒の供給は一時的にストップする。このように蒸発器内における冷媒の流れが止まった場合、図13に示す従来の蒸発器(500)では、その後熱交換部(500B)の右半部に配された上向き冷媒流通部群(503U)に相対的に温度の低い冷媒が多く滞留し、同左半部に配された下向き冷媒流通部群(503D)には冷媒がそれ程滞留しないため、蒸発器(500)の左右各半部を通過する空気の温度に差が生じていた。これに対して、図2に示す本発明の蒸発器(1)の場合、後熱交換部(1B)において、左右それぞれの側に位置する上向き冷媒流通部群(3U)に、多くの冷媒が滞留して、後熱交換部(1B)の左半部と右半部との間でほとんど温度差が生じないようになっている上、前熱交換部(1A)のスーパーヒート部(30)と空気流れ方向に重なるように、後熱交換部(1B)の左側の下向き冷媒流通部群(3D)が配置されているので、蒸発器(1)の左右各半部を通過する空気の温度がほぼ均一に保たれる。
【0041】
図7および8は、本発明の第2の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて第1の実施形態と同じである。まず、図7に示すように、前後各熱交換部(1A)(1B)の垂直冷媒流通部(3)の数は21である。後熱交換部(1B)における左側の下向き冷媒流通部群(3D)、左側の上向き冷媒流通部群(3U)、右側の下向き冷媒流通部群(3D)、右側の上向き冷媒流通部群(3U)は、それぞれ5個、6個、6個、4個の冷媒流通部(3)によって構成されている。
【0042】
そして、後熱交換部(1B)の右側の上向き冷媒流通部群(3U)に流入する冷媒が、該冷媒流通部群(3U)を構成している後熱交換部(1B)の4個の冷媒流通部(3)に隣接する前熱交換部(1A)の4個の冷媒流通部(3)に分流してこれらの内部を上向きに流れるように、前後熱交換部(1A)(1B)の上ヘッダ(2)における前記複数の冷媒流通部(3)に対応する部分どうしが分流用連通管部(11)(分流用連通手段)によって連通させられている。これにより冷媒の圧力損失の低減が図られている。
【0043】
前熱交換部(1A)では、これの右側の4個の冷媒流通部(3)内における冷媒の流れが上向き、次の8個の冷媒流通部(3)内における冷媒の流れが下向き、残りの9個の冷媒流通部(3)内における冷媒の流れが上向きとなるように、上下ヘッダ(2)内がそれぞれ垂直仕切(21)によって左右2つに区画されている。
【0044】
図8は、連通管部(6)および分流用連通管部(11)に対応する位置に配されるプレート(100)対を示すものである。図8において、一方のプレート(100)の内面には、前後2つの上ヘッダ形成用凹部(102)どうしを連通させるように前後方向にのびる連通管部形成用凹部(106)が形成されている。この一方のプレート(100)の連通管部形成凹部(106)と、これに対向する他方のプレート(100)の内面部分とによって、連通管部(6)が形成されている。また、他方のプレート(100)の内面には、前後2つの下ヘッダ形成用凹部(102)どうしを連通させるように前後方向にのびる分流用連通管部形成用凹部(111)が形成されている。この他方のプレート(100)の分流用連通管部形成用凹部(111)と、これに対向する一方のプレート(100)の内面部分とによって、分流用連通管部(11)が形成されている。
【0045】
図9は、本発明の第3の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて第2の実施形態と同じである。図9には、第2の実施形態の図8に相当するプレート(100)対、即ち、連通管部(6)および分流用連通管部(11)に対応する位置に配されるプレート(100)対が示されている。このプレート(100)対を構成する各プレート(100)の前後2つの冷媒流通部形成用凹部(103)は、その全長にわたって互いに連通するように一体化されている。換言すれば、両プレート(100)の内面には、プレート(100)の幅に近い幅を有しかつ前後2つの冷媒流通部形成用凹部を兼ねている1つの大きな冷媒流通部形成用凹部(103A)が形成されている。つまり、この実施形態の蒸発器では、右側の上向き冷媒流通部群(3U)を構成している後熱交換部(1B)の4個の冷媒流通部(3)と、これらに隣接する前熱交換部(1A)の4個の冷媒流通部(3)とが、互いに連通するように一体化されている(図1および2参照)。この構成により、冷媒の圧力損失の更なる低減を図ることができる。また、連通管部形成凹部(106)および分流用連通管部形成用凹部(111)は、両プレート(100)に形成されている。インナーフィン(9)は、前記凹部(103A)の幅に対応した幅を有するものが用いられている。
【0046】
図10〜12は、本発明の第4の実施形態を示すものである。この実施形態は、以下の点を除いて、第1の実施形態と同じである。即ち、この実施形態の蒸発器(1X)は、図10および11に示すように、前後熱交換部(1A)(1B)の上下ヘッダ(2)が、内部が前後2つのタンク室(121)に区画された上下1対のタンク(12)の前後タンク室(121)によって形成されている。また、前後熱交換部(1A)(1B)の冷媒流通部(3)が、上下端が上下タンク(12)の前後タンク室(121)に接続された前後2列の多数の冷媒流通部形成用垂直管(13)によって形成されている。後熱交換部(1B)の上下ヘッダ(2)の垂直仕切(21)は、上下タンク(12)の後タンク室(121)を左右方向に区画するように設けられた垂直壁(122)によって形成されている。前熱交換部(1A)の上ヘッダ(2)の垂直仕切(21)は、上タンク(12)の前タンク室(121)を左右方向に区画するように設けられた垂直壁(122)によって形成されている。
【0047】
左右に隣り合う垂直管(13)どうしの間に、アウターフィン(8)が介在され、これらの外面に接合されている。タンク(12)、垂直管(13)およびアウターフィン(8)は、いずれもアルミニウムまたはアルミニウム合金製である。これらの部品どうしの接合は、通常、ろう付けによって行われる。
【0048】
垂直管(13)は、左右方向の幅が前後方向の幅より狭い偏平状のものであって、図11に示すように、平らな外面を有する左右壁(131)と、左右壁(131)にまたがりかつ互いに前後方向に間隔をおいて配された複数の垂直補強壁(132)とを備えている。垂直管(13)の内部には、前後並列状の複数の冷媒流路(133)が形成されている。
【0049】
図10に示すように、上下各タンク(12)内は、左右方向にのびる垂直仕切壁(120)によって前後2つのタンク室(121)に区画されている。上タンク(12)の垂直仕切壁(120)の右端部には、前後タンク室(121)の右端部どうしを連通させる連通孔(123)(連通手段)があけられている。
【0050】
図12は、上記蒸発器(1X)内における冷媒の流れを示すものであり、図2に示すものと同じである。即ち、冷媒入口(4)から蒸発器(1X)内に導入された冷媒は、後熱交換部(1B)の上下ヘッダ(2)を介して、後熱交換部(1B)の左側の下向き冷媒流通部群(3D)、左側の上向き冷媒流通部群(3U)、右側の下向き冷媒流通部群(3D)、および右側の上向き冷媒流通部群(3U)を順次流れた後、連通孔(123)を経て前熱交換部(1A)に至り、前熱交換部(1A)の上下ヘッダ(2)を介して、前熱交換部(1A)の右側の下向き冷媒流通部群(3D)および左側の上向き冷媒流通部群(3U)を順次流れ、冷媒出口(5)から排出される。
【0051】
なお、上記各実施形態は例示にすぎず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜に変更を加えた上で本発明を実施することは、勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すものであって、カーエアコン用蒸発器の全体斜視図である。
【図2】図1の蒸発器内における冷媒の流れを示す図である。
【図3】図1の蒸発器の構成部品のうち、通常のプレート対を示す斜視図である。
【図4】図1の蒸発器の構成部品のうち、ヘッダの垂直仕切に対応する位置に配されるプレート対を示す斜視図である。
【図5】図1の蒸発器の構成部品のうち、連通管部に対応する位置に配されるプレート対を示す斜視図である。
【図6】図1の蒸発器の構成部品のうち、左端のプレート、左のエンドプレート、アウターフィンおよび冷媒流通パイプ接続部材取付用プレートを示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示すものであって、蒸発器内における冷媒の流れを示す図である。
【図8】第2の実施形態による蒸発器の構成部品のうち、連通管部および分流用連通管部に対応する位置に配されるプレート対を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3の実施形態を示すものであって、連通管部および分流用連通管部に対応する位置に配されるプレート対の斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施形態を示すものであって、カーエアコン用蒸発器の全体斜視図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う蒸発器の部分拡大水平断面図である。
【図12】図10の蒸発器内における冷媒の流れを示す図である。
【図13】従来の蒸発器内における冷媒の流れを示す図である。
【符号の説明】
(1)(1X):カーエアコン用蒸発器
(1A):前熱交換部
(1B):後熱交換部
(2):ヘッダ
(21):垂直仕切
(3):冷媒流通部
(3U):上向き冷媒流通部群
(3D):下向き冷媒流通部群
(30):スーパーヒート部
(4):冷媒入口
(5):冷媒出口
(6):連通管部(連通手段)
(100):プレート
(102):ヘッダ形成用凹部
(102A):(凹部の)底壁
(103):冷媒流通部形成用凹部
(104):冷媒通過孔
(12):タンク
(121):タンク室
(122):垂直壁
(123):連通孔(連通手段)
(13):冷媒流通部形成用垂直管
Claims (11)
- 互いに隣接する空気入側の前熱交換部および空気出側の後熱交換部を有し、各熱交換部は、左右方向にのびる上下1対のヘッダと、左右方向に間隔をおいて並べられかつ上端が上ヘッダに、下端が下ヘッダにそれぞれ接続された多数の垂直冷媒流通部とを備え、後熱交換部の上下いずれかのヘッダの一端に冷媒入口が、前熱交換部の上下いずれかのヘッダの一端に冷媒出口がそれぞれ設けられ、後熱交換部の上または下ヘッダの他端側部分と前熱交換部の上または下ヘッダの他端側部分とが連通手段によって連通させられ、冷媒入口から導入された冷媒が後熱交換部の全ての冷媒流通部および前熱交換部の全ての冷媒流通部を流れて冷媒出口から排出されるようになされた蒸発器であって、
後熱交換部の上下ヘッダ内には、後熱交換部の冷媒流通部内における冷媒の流れの向きを複数の冷媒流通部ごとに上下反転させて、後熱交換部の左半部と右半部とに上向き冷媒流通部群を下向き冷媒流通部群を介して少なくとも1群ずつ形成するように該ヘッダ内を左右方向に区画する垂直仕切が設けられている、蒸発器。 - 後熱交換部の上向き冷媒流通部群に、内部を流れる冷媒が過熱状態となる前熱交換部の冷媒流通部に隣接する後熱交換部の冷媒流通部が含まれている、請求項1記載の蒸発器。
- 後熱交換部の全ての冷媒流通部群のうち冷媒入口から最も離れた位置にある上向き冷媒流通部群に流入する冷媒が、該冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部に隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部に分流してこれらの内部を上向きに流れるように、前後熱交換部の下ヘッダにおける前記複数の冷媒流通部に対応する部分どうしが分流用連通手段によって連通させられている、請求項1記載の蒸発器。
- 後熱交換部の全ての冷媒流通部群のうち冷媒入口から最も離れた位置にある下向き冷媒流通部群に流入する冷媒が、該冷媒流通部群を構成している後熱交換部の複数の冷媒流通部に隣接する前熱交換部の複数の冷媒流通部に分流してこれらの内部を下向きに流れるように、前後熱交換部の上ヘッダにおける前記複数の冷媒流通部に対応する部分どうしが分流用連通手段によって連通させられている、請求項1記載の蒸発器。
- 冷媒入口が後熱交換部の下ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目と第4群目とに形成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 冷媒入口が後熱交換部の上ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目と第4群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 冷媒入口が後熱交換部の下ヘッダの一端に設けられ、後熱交換部の上向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第1群目と第3群目とに形成され、後熱交換部の下向き冷媒流通部群が、冷媒入口に近い方から数えて第2群目に形成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 後熱交換部の上向き冷媒流通部群および下向き冷媒流通部群が、それぞれ4〜8個の冷媒流通部によって構成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 前後熱交換部の上下ヘッダおよび冷媒流通部が、片面に上下1対のヘッダ形成用凹部と上下ヘッダ形成用凹部に上下端が連なる冷媒流通部形成用凹部とが前後に1組ずつ設けられた対をなすプレートをこれらの凹部どうしが向かい合わせになるように接合するとともに、多数の前記プレート対を重ねてこれらのヘッダ形成用凹部の底壁どうしを接合することによって形成され、冷媒を通過させるべき位置に配されるヘッダ形成用凹部の底壁には冷媒通過孔があけられており、垂直仕切が、冷媒通過孔があけられていない後側の上下ヘッダ形成用凹部の底壁によって形成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 前後熱交換部の上下ヘッダが、内部が前後2つのタンク室に区画された上下1対のタンクの前後タンク室によって形成され、前後熱交換部の冷媒流通部が、上下端が上下タンクの前後タンク室に接続された前後2列の多数の冷媒流通部形成用垂直管によって形成されており、垂直仕切が、上下タンクの後タンク室を左右方向に区画するように設けられた垂直壁によって形成されている、請求項1記載の蒸発器。
- 請求項1〜10のいずれか1つに記載の蒸発器を備えている、カーエアコン。
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