JP2009518361A - Fsh又はfsh変異体を精製するための方法 - Google Patents

Fsh又はfsh変異体を精製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、糖タンパク質、好ましくはFSH又はFSH変異体を精製する方法に関する。この方法は、前記のFSH又はFSH変異体を含有する液体を、
(1)色素親和性クロマトグラフィー;
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
(4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
に供する工程を含んでなる。これらの工程は如何なる順序で実施してもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は糖タンパク質の、好ましくは卵胞刺激ホルモン(FSH)又はそれらの変異体の精製に関する。
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、ゴナドトロピン群に分類されるタンパク質である。FSHは、女性及び男性の両方の患者の不妊及び生殖障害の治療に使用されている。
本来、FSHは下垂体で生成される。医薬用途では、FSHは組換えにより作製され(rFSH)、或いは閉経後の女性の尿から単離され得る(uFSH)。
FSHは女性患者において、生殖補助医療(ART)での排卵誘発(OI)及び調節卵胞過剰刺激(COH)に使用される。典型的な排卵誘発治療用の投与計画では、FSH又は変種(約75〜300IU FSH/日)の注射が患者に毎日、約6〜約12日間に亘って投与される。典型的な調節卵胞過剰刺激治療用の投与計画では、FSH又は変種(約150〜600IU FSH/日)の注射が患者に毎日、約6〜約12日間に亘って投与される。
また、精子減少症に罹患した男性における精子形成の誘導にもFSHが用いられる。週3回の150IU FSHを、週2回の2500IU hCGと併用する投与計画によって、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に罹患した男性の精子数が首尾よく改善されている[Burgues et al.;Subcutaneous self-administration of highly purified follicle stimulating hormone and human chorinonic gonadotrophin for the treatment of male hypogonadotrophic hypogonadism. Spanish Collaborative Group on Male Hypogonadotrophic Hypogonadism; Hum. Reprod; 1997, 12, 980-6]。
hCGのカルボキシ末端ペプチド(CTP)を、未変性の組換えヒトFSH(rhFSH)に融合することにより、半減期が延長されたFSHアゴニスト/FSH変異体が開発された。CTP部分を構成するアミノ酸は112〜118から145位であり、121、127、132及び138位に位置する4箇所のO結合型グリコシル化部位を有する。米国特許第5,338,835号及び第5,585,345号は、FSHβサブユニットのC末端GluにhCGのCTP部分を延長させた修飾物を開示している。得られた修飾類似体は未変性のFSHの生物活性を有していたが、循環半減期は延長されなかったとの記載がある。米国特許第5,405,945号は、hCGβサブユニット又はそれらの変種のカルボキシ末端部分が、CG、FSH、及びLHのクリアランスに有意な作用を及ぼすことを開示している。
米国特許第5,883,073号は、CG、TSH、LH及びFSHに関してアゴニスト活性又はアンタゴニスト活性を持つ2個のαサブユニットで構成された一本鎖タンパク質を開示している。米国特許第5,508,261号は、糖タンパク質ホルモンαサブユニット及び非天然のβサブユニットポリペプチドを含んでなり、LH受容体及びFSH受容体に対する結合親和性を有するヘテロ二量体性ポリペプチドを開示している。ここで、βサブユニットポリペプチドは、連結された4個のサブ配列を含んでなるアミノ酸鎖であり、これらのサブ配列は各々、特定の配列リストから選択される。Kleinら(2003)は、半減期が延長されたFSHの1本鎖類似体を開示しており、ここでα及びβサブユニットは、2個のN−結合型グリコシル化部位を有するオリゴペプチドにより連結されている。
国際公開公報第01/58493号は、FSHのインビボ(in vivo)での半減期を改善する試みとして、FSHのαサブユニットに作製され得る77種の変異と、FSHのβサブユニットに作製され得る51種の変異とを開示している。国際公開公報第01/58493号は、変異体α及びβサブユニットを各々単独で(追加のグリコシル化部位を1個として)使用してもよく、これらを組み合せて(追加のグリコシル化部位を2個として)使用してもよいことを開示している。hCGとFSHとの間でβサブユニットには僅か32%の同一性しかないにもかかわらず、hCGの構造並びにFSH及びhCGの配列アラインメントのみを基に作製されたFSHの3D構造モデル50個を使用することにより、128種の候補変異体が同定された。国際公開公報第01/58493号は、部位特異的変異誘発によりグリコシル化部位を導入したFSHのα又はβサブユニットの何れについても、その作製法又は試験法を開示していない。
国際公開公報第05/020934号は、αサブユニットのH83Nでの変異及びβサブユニットのE55N/V57Tでの二重変異を含む、FSHのα及びβサブユニットの両方に変異を伴うFSH変異体GM1を開示している。
妊孕障害の治療におけるFSHの重要性に鑑みて、高純度且つ高比活性のFSH又はFSH変異体の提供が望まれる。FSH治療では繰り返し注射を行なう必要がある。高度に精製されたFSH調製剤は皮下投与が可能であるため、患者が自分で投与でき、その結果患者の利便性及び服薬遵守が向上し得る。
Lynchらは、ヒト下垂体FSHを精製する方法を開示している[The extraction and purification of human pituitary follicle-stimulating hormone and luteinising hormone;Acta Endocrinologica, 1988, 288, 12-19]。この方法は、陰イオン及び陽イオン交換クロマトグラフィー、免疫親和性抽出、及びサイズ排除クロマトグラフィーを含有する。この方法によって得られる下垂体FSHは比活性4,990IU(イムノアッセイ)/mgであり、LHは16IU/mgであると記載されている。タンパク質含量の決定は、乾燥重量として、或いは、溶液中での280nmの吸収によって行なわれた(1g/lのA280 1cmは1に等しいとの仮定による)。
国際公開公報第98/20039号(IBSA Institut Biochimique SA)は、ヒト閉経期ゴナドトロピン(hMG)と呼ばれる尿抽出物を出発物質とした、ヒト尿FSHの精製方法を開示している。この方法は、DEAE型の弱塩基性陰イオン交換樹脂によるイオン交換クロマトグラフィーと、それに続く、アントラキノン誘導体をリガンドとして有する樹脂による親和性クロマトグラフィーとを使用する。この方法によれば、得られる尿FSHの比活性は6,870IU(イムノアッセイ)/mgであって、LHは含まないと記載されている。タンパク質含量の決定は、光路長1cmの石英キュベット中、タンパク質1mg/mlの水溶液の277nmでの光学濃度が0.62であるとの推定に基づいて行なわれている。
国際公開公報第00/63248号(Instituto Massone SA)は、ヒト尿からのFSHを含むゴナドトロピンを精製する方法を開示している。この方法は、スルホプロピル型の強陽イオン樹脂によるイオン交換クロマトグラフィー、強陰イオン樹脂によるイオン交換クロマトグラフィー、及び、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)の工程を含有する。比活性が8,400IU/mg(Steelman-Pohley法:Assay of the follicle stimulating hormone based on the augmentation with human chorionic gonadotrophin;Endocrinology; 1953, 53, 604-616)であり、75IU FSH当たりのLH生物活性が1IU未満(ラット精嚢重量増加法:Van Hell H, Matthijsen R & GA Overbeek;Acta Endocrinol, 1964, 47, 409)のFSH調製剤が得られたと報告されている。タンパク質含量の測定は、Lowry法により行なわれた[O.H. Lowry et al., J. Biol. Chem., 1951, 193, 265]。
米国特許第5,990,288号(Musick et al.)は、ヒト下垂体やヒト閉経後尿等の生物学的試料からFSHを精製する方法を開示している。この方法は、Fractogel EMD SO3-650M上での陽イオン交換クロマトグラフィーと、それに続くMimetic Orenge 1樹脂による色素親和性クロマトグラフィーと、それに続くBakerbond Wide Pore HI-Propyl樹脂による疎水性相互作用クロマトグラフィー工程とを使用する。この方法によれば、比活性が7,066IU(イムノアッセイ)/mgであり、LHが1IU(イムノアッセイ)/mg未満であるヒト下垂体FSHと、比活性が6,298IU(イムノアッセイ)/mgであり、LHが3IU(イムノアッセイ)/mg未満である尿FSHとが得られたと記載されている。タンパク質含量は、(1g/lのA280 1cmが1に等しいとの推定の下)280nmの吸収により決定された。
Chibaらは、コンカナバリン(Con)A親和性クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、及びCu++の固定化金属イオンクロマトグラフィーを用いて、FSH等のイヌ下垂体ゴナドトロピンを精製する技術を開示している[Isolation and partial characterisation of LH, FSH and TSH from canine pituitary gland; Endocrinol. J., 1997, 44, 205-218]。得られたFSHは、生物活性の測定にFSHの放射性受容体アッセイを用い、タンパク質含量の決定にBioRadタンパク質アッセイキット(BioRad Laboratories CA USA)を用いたところ、比活性が2.17IU/gタンパク質であったと報告されている。
国際公開公報第88/10270号(Instituto di Ricerca Cesare Serono SPA)は、ヒトFSHを尿から精製する方法を開示している。この方法は、ジビニルスルホンによりSepharose 4Bへ結合されたFSH特異性固定化モノクローナル抗体による免疫クロマトグラフィーと、それに続く逆相HPLCとを含有する。得られたFSHは、LH及び他の尿タンパク質を含有せず、凍結乾燥された粉末の比活性が6,200IU/mgである(Steelman-Pohley法)。この調製剤は純度の面で、皮下投与に適した最初のFSH調製剤であった。
第1の態様において、本発明は、糖タンパク質(好ましくはFSH又はFSH変異体)を精製する方法を提供する。
第2の態様において、本発明は、配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを有するFSH変異体を精製する方法を提供する。
この方法は、前記糖タンパク質(好ましくは前記のFSH又はFSH変異体)を含有する液体を:
(1)色素親和性クロマトグラフィー;
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;
(4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
に供する工程を含んでなる。
これらのクロマトグラフィー工程は、如何なる順番で実施してもよい。
本発明のFSH変異体は、野生型FSHと比較して、
αサブユニットにおけるD3N及び/又はH83N、及び/又は、
βサブユニットにおけるE55N及び/又はV57T
のうち、1又は2以上の変異を含んでなることが好ましい。
これらのFSH変異体は、野生型FSHと比較して、アミノ酸挿入断片を含んでいてもよい。好ましい実施態様によれば、GNFTやGNRT等のアミノ酸4つからなる配列が、野生型FSHαサブユニットのアミノ酸3と4との間に挿入される。
好ましい実施態様において、FSH変異体は、αサブユニットにおけるD3N変異と、βサブユニットにおける二重変異E55N/V57Tとを含んでなる。
別の好ましい実施態様において、FSH変異体は、野生型FSHαサブユニットのアミノ酸3及び4の間におけるGNFT挿入断片と、βサブユニットにおける二重変異E55N/V57Tとを含んでなる。
別の好ましい実施態様において、FSH変異体は、野生型FSHαサブユニットのアミノ酸3及び4の間におけるGNRT挿入断片と、βサブユニットにおける二重変異E55N/V57Tとを含んでなる。
別の好ましい実施態様において、FSH変異体は、αサブユニットにおけるH83N変異と、βサブユニットにおける二重変異E55N/V57Tとを含んでなる。
特に好ましい本発明のFSH変異体は、国際公開公報第2005/020934号に開示のGM1と呼ばれる変異体である。この変異体において、FSHαサブユニットは配列番号1の配列を含んでなり、FSHβサブユニットは配列番号2の配列を含んでなる。
野生型FSHには4箇所のNグリコシル化部位が存在し、これらは2個ずつαサブユニット(N52及びN78)及びβサブユニット(N7及びN24)内に存在する。
変異体FSHの0、1、2、3、4、5又は6個のアスパラギン残基において、変異体FSHがN−グリコシル化されていてもよい。変異体のαサブユニットは、野生型FSHのグリコシル化部位に加え、N83がグリコシル化されていてもよい。変異体のβサブユニットは、野生型FSHのグリコシル化部位に加え、N55がグリコシル化されていてもよい。
好ましい実施態様によれば、FSH変異体は、配列番号1の配列を含んでなるFSHαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるFSHβサブユニットとを有し、αサブユニットのN52及びN78がグリコシル化されるとともに、βサブユニットのN7及びN24がグリコシル化される。本明細書ではこのFSH変異体を、ジグリコシル化βサブユニット含有GM1と呼ぶ。
最も好ましい実施態様によれば、FSH変異体は、配列番号1の配列を含んでなるFSHαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるFSHβサブユニットを有し、αサブユニットのN52及びN78がグリコシル化されるとともに、βサブユニットのN7、N24及びN55がグリコシル化される。このFSH変異体を、トリグリコシル化βサブユニット含有GM1と呼ぶ。
本発明の第3の態様は、FSH又はFSH変異体の試料における、トリグリコシル化されたβサブユニットを有するタンパク質を濃縮する方法であって、試料を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供する工程を含んでなる方法に関する。
疎水性相互作用クロマトグラフィーは、Source 15又は類似のカラムにより実施することが好ましい。
FSH変異体は、GM1であることが好ましい。
本発明の第4の態様は、配列番号1に係るαサブユニットと、配列番号2に係るβサブユニットとを有するFSH変異体であって、比生物活性が11000〜17000IU/mgであるFSH変異体に存する。
本発明の第5の態様は、本発明の方法により得られた糖タンパク質(好ましくは、配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを有するFSH又はFSH変異体)と、医薬的に許容し得る賦形剤とを含んでなる医薬組成物に存する。
本発明の第6の態様は、本発明の方法により得られた、配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを有するFSH又はFSH変異体の使用であって、妊孕障害の治療用の医薬の調製における使用に存する。
一実施態様によれば、FSH又はFSH変異体は、組み換え法により得られる。
略号
本発明の説明では以下の略号を使用する。
DF:ダイアフィルトレーション
FSH:卵胞刺激ホルモン;
r−FSH:組換えFSH;
hFSH:ヒトFSH;
r−hFSH:組換えヒトFSH
BV:床体積
DEAE:ジエチルアミノエチル
ELISA:酵素結合免疫吸着アッセイ
DAC:色素親和性クロマトグラフィー
OD:光学濃度
HIC:疎水性相互作用クロマトグラフィー
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
IRMA:免疫放射線検定法
KD又はkD:キロダルトン
HCP:宿主細胞タンパク質、FSHの発現に使用される宿主細胞から生じたタンパク質
IPC:工程間管理
IEF:等電点電気泳動
PES:ポリエーテルスルホン
RP−HPLC:逆相高速液体クロマトグラフィー
Q FF:Q Sepharose FFによる陰イオン交換
RT:室温
UF:限外濾過
WFI:注射用水
本発明は、糖タンパク質(好ましくはFSH又はFSH変異体)を精製する方法を提供する。
特に本発明は、配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを含んでなるFSH変異体を精製する方法を提供する。
別の実施態様によれば、糖タンパク質はLH又はhCGである。更に別の実施態様によれば、糖タンパク質はインターフェロン、例えばインターフェロンβである。
この方法は、前記糖タンパク質(好ましくはFSH又は前記FSHの変異体)を含有する液体を:
(1)色素親和性クロマトグラフィー;
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
(4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
に供する工程を含んでなることが好ましい。
これらのクロマトグラフィー工程は、如何なる順番で実施してもよい。
本発明の精製方法によれば、高純度の糖タンパク質(好ましくはFSH又はFSH変異体)がバルクとして得られる。これをその後、最終医薬品の製剤に供することができる。免疫親和性クロマトグラフィーを行なうことなく、高純度品を得られるという利点がある。本発明に係る精製方法の出発材料を構成する粗FSH又はFSH変異体は、FSH又はFSH変異体を含有する細胞培養収穫物からなる。
好ましい実施態様によれば、本発明の精製方法の一部又は全部の工程に、抗酸化剤、或いは抗酸化及び捕捉作用を有する遊離アミノ酸又はジペプチドが含有される。より正確に言えば、抗酸化剤は、FSH変異体の精製及び/又は濃縮及び/又は濾過に使用される何れかの緩衝液中に存在する。抗酸化剤は、処理時のFSH又はFSH変異体の酸化を防止する。好ましい抗酸化剤としてはL−メチオニンが挙げられる。L−メチオニンは、約10〜100mMの濃度で使用することが好ましい。抗酸化剤の更なる例としては、t−ブチル−4−メトキシ−フェノール、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール;ビメタ(bimeta)−亜硫酸水素カリウム又はナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムが挙げられる。抗酸化及び捕捉作用を有する遊離アミノ酸及びジペプチドの例としては、ヒスチジン、タウリン、グリシン、アラニン、カルノシン、アンセリン、1−メチルヒスチジン又はそれらの組み合わせが挙げられる。
典型的には、出発材料はまず清澄化され、次いで任意により(例えば限外濾過を用いて)濃縮され、及び/又は、(例えばダイアフィルトレーション工程により)緩衝液交換された後、最初のクロマトグラフィー工程で捕捉される。
クロマトグラフィー工程では、ポリマー系樹脂を使用してもよく、アガロース系樹脂を使用してもよい。また、樹脂に代えて官能基化された膜を用いた、膜クロマトグラフィーを使用することも可能である。
以下に、本発明の4種の精製工程について、より詳細に概説する。
色素親和性クロマトグラフィー工程(1)
本発明の方法は、色素親和性クロマトグラフィー工程(1)を有する。好ましい実施態様によれば、色素親和性クロマトグラフィー工程は、固定化されたリガンドとして、当業者に周知の色素化合物、即ちCibacron Blue F3G-Aを有する樹脂を用いて実施される。「固定化された」という語は当業者には周知であり、リガンドが樹脂に化学的に連結されるという意味で誘導体化されることを意味する。特に好ましい樹脂としては、Blue Sepharose FF(GE Biosciences Inc.から入手可能)が挙げられる。Blue Sepharose FFの技術的仕様を以下に示す。
Figure 2009518361
当然ながら、この方法は、同様の特徴を有する代わりの樹脂によって実施してもよい。代わりの樹脂の例としては、Toyopearl AF-blue-HC-650M (Tosoh Bioscience)、Blue Cellthru BigBead (Sterogene)、Swellgel Blue (Pierce)、Cibachrome blue 3GA-アガロース100(Sigma)、Affi-Gel Blue (BioRad)、Econo-Pacブルーカートリッジ(Bio-Rad)、Blue sepharose HP (Amersham)、Cibacron Blue 3GA (Sigma)が挙げられる。
固定化色素親和性クロマトグラフィー工程における溶離は、好ましくはリン酸緩衝液、特に好ましくは水酸化アンモニウムを用いて実施すべきである。溶出液のpHは、好ましくは約9.0〜約13、より好ましくは約10〜約12、特に好ましくは約11〜約12とすべきである。約11.8のpHを維持するのに適した別の緩衝液としては、炭酸水素アンモニウムが挙げられる。
特に好ましい実施態様によれば、色素親和性クロマトグラフィー工程のための生成物と接触する緩衝液(平衡及び洗浄)は、L−メチオニン等の抗酸化剤を含有する。抗酸化剤の更なる例としては、t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール;ビメタ亜硫酸水素カリウム又はナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムが挙げられる。
弱陰イオン交換クロマトグラフィー工程(2)
本発明の方法は、弱陰イオン交換クロマトグラフィー工程(2)も含有する。好ましい樹脂としては、DEAE Sepharose FF(GE Biosciencesから入手可能)、又は同様の特徴を有する樹脂が挙げられる。或いは、弱陰イオン交換クロマトグラフィー工程は、Fractogel DEAE(Merck KgaA)、Toyopearl DEAE 650M(Tosoh Biosep Inc.)により実施してもよい。弱陰イオン交換クロマトグラフィー工程(2)は、pHが約7.5〜約9.5の酢酸アンモニウム緩衝液を用いて実施することが好ましい。
疎水性相互作用クロマトグラフィー工程(3)
この方法は、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程(3)も含有する。好ましい実施態様によれば、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、Toyopearl Butyl 650M (Tosoh Biosep Inc.から入手可能)などの樹脂により実施される。
当然ながら、工程(3)は、同様の特徴を有する代わりの樹脂を用いて実施してもよい。使用可能な代わりの樹脂としては、Phenyl Sepharose 6 Fast Flow (low sub);Phenyl Sepharose 6 Fast Flow (high sub);Butyl Sepharose 4 Fast Flow;Octyl Sepharose 4 Fast Flow;Phenyl Sepharose High Performance;SOURCE 15ETH;SOURCE 15ISO;SOURCE 15PHEが挙げられる。これらは何れもGE Biosciences (800) 526-3593から得られる(www.amershambiosciences.com参照)。更に別の樹脂としては、BioChrom Labs Inc. (812) 234-2558から得られるHydrocell C3又はC4;HydroCell Phenylが挙げられる(www.biochrom.com参照)。
HIC樹脂への結合は、塩(例えばNaCl、(NH42SO4、又はNa2SO4)の添加により得られる、高伝導度の緩衝液中で達成される。疎水性相互作用クロマトグラフィー工程における溶離は、pHが約6〜約8、より好ましくは約6.5〜約7.5、最も好ましくは約7の緩衝液を用いて、移動相の伝導度を低下させる(塩濃度を低下させる)ことによって行なうのが好ましい。特に好ましい系は、好ましくはpH約7に緩衝するためのリン酸ナトリウムと、硫酸アンモニウムとを含有する。代わりの緩衝液については前記した。
特に好ましい実施態様によれば、HIC工程(3)において生成物と接触する緩衝液(平衡、洗浄、溶離)は、L−メチオニン等の抗酸化剤を含有する。代わりの抗酸化剤については前記した。
強陰イオン交換クロマトグラフィー工程(4)
本発明の方法は、強陰イオン交換樹脂上で実施される、第2の陰イオン交換クロマトグラフィー工程(4)も含んでなる。好ましい樹脂は、Fractogel EMD TMAE HICAP(Merck KGaA、ダルムシュタット、独国から入手可能)である。
Figure 2009518361
あるいは、第2の陰イオン交換クロマトグラフィー工程は、以下の特徴を有するQ Sepharose FFによって実施してもよい。
イオン交換体の種類:強陰イオン
総容積(mmol/ml):0.18〜0.25
排除限界(球状タンパク質):4x106
ビーズ型:球形、直径45〜165μm
ビーズ構造:架橋したアガロース、6%
操作時のpH安定性:2〜12
清掃時のpH安定性:1〜14
25℃、1bar、床高15cm、XK 50/30カラムでの線流速:400〜700cm/時
第2の陰イオン交換クロマトグラフィー工程は、中等度のアルカリpH(例えば、約7.2〜約9.0、又は約8.0〜約9.0、最も好ましくは約8.5)を有する緩衝液を用いて実施することが好ましい。好適な緩衝液としては、例えば、ホウ酸緩衝液、トリエタノールアミン/イミノジ酢酸トリス、酢酸アンモニウム、トリシン、ビシン、TES、HEPES、TAPSが挙げられる。最も好ましいのは、pH約8.5のホウ酸緩衝液である。陰イオン交換樹脂からの溶離は、塩(好ましくはNaCl)を加えて、移動相の伝導度を上昇させることにより達成される。特に好ましい実施態様によれば、陰イオン交換クロマトグラフィーにおいて生成物と接触する緩衝液(平衡、洗浄、溶離)は、抗酸化剤、好ましくはL−メチオニンを含有する。代わりの抗酸化剤については前記した。
任意の精製工程(0)−捕捉工程
色素親和性クロマトグラフィー工程(1)の前に、粗不純物を除去するために、捕捉工程を実施することが望ましい場合がある。捕捉工程は、Q Sepharose Fast Flow (GE Biosciences)を用いて実施することが好ましく、中等度のアルカリpH(例えば、約6.0〜約9.0、又は約6.5〜約8.5、最も好ましくは約7.0)を有する緩衝液を用いて実施することが好ましい。好適な緩衝液としては、例えば、ホウ酸緩衝液、トリエタノールアミン/イミノジ酢酸トリス、酢酸アンモニウム、トリシン、ビシン、TES、HEPES、TAPSが挙げられる。最も好ましいのは、pHが約7.0であるホウ酸緩衝液である。陰イオン交換樹脂からの溶離は、塩(好ましくはNaCl)を加えて、移動相の伝導度を上昇させることにより達成される。特に好ましい実施態様によれば、陰イオン交換クロマトグラフィーにおいて生成物と接触する緩衝液(平衡、洗浄、溶離)は、抗酸化剤、好ましくはL−メチオニンを含有する。代わりの抗酸化剤については前記した。
任意の更なる精製工程(3の2)−限外濾過/ダイアフィルトレーション
第2のイオン交換クロマトグラフィー工程(4)の前に、粗FSH又はFSH変異体を濃縮するために、限外濾過工程(3の2)を実施することが望ましい場合がある。限外濾過(又はダイアフィルトレーション)は、カットオフ値が約3〜10kD、最も好ましくは約8kDの膜を用いて実施することが好ましい。
任意の更なる精製工程(5)−ナノ濾過
FSH試料をナノ濾過工程に供することが望ましい場合がある。これは、特にウイルスクリアランス工程として、即ち、FSH調製剤の細胞培養物に由来するウイルス又はウイルス様粒子による汚染のリスクを低減するために行なわれる。ナノ濾過は、本精製方法の何れの段階で行なってもよいが、第2のイオン交換クロマトグラフィー工程後に行なうことが特に好ましい。ナノ濾過は2回以上実施してもよく、例えば2回行なってもよい。
特に好ましい実施態様によれば、以下の工程が、以下に示された順に実施される。
(0)捕捉工程(好ましくはQ SFFカラムを使用);
(1)色素親和性クロマトグラフィー(好ましくはBlue Sepharose FFカラムを使用);
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくはDEAE Sepharose FFカラムを使用);
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)(好ましくはButyl 650Mカラムを使用);
(3の2)限外濾過(好ましくはカットオフ値8kDの膜を使用);
(4)強塩基性陰イオン交換樹脂による陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくはTMAE hicap樹脂を使用);
(5)ナノ濾過。
本精製方法によって、経費のかかる免疫親和性クロマトグラフィー工程が回避され、高度の糖タンパク質純度と比生物活性とが提供されるという点に、本発明の利点がある。また、精製された糖タンパク質(好ましくは本発明のFSH又はFSH変異体)は、免疫親和性クロマトグラフィーによって追加される望ましくない不純物(例えば樹脂から漏出した免疫グロブリン)を含有しない。
少なくとも工程(1)〜(4)に供された(更には任意により(0)、(3の2)及び/又は(5)に供された)糖タンパク質(好ましくはFSH又はFSH変異体)の試料は、純粋であると判断される。
疎水性相互作用クロマトグラフィー工程
本発明に係る最も好ましいFSH変異体は、配列番号1の配列を含んでなるFSHαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるFSHβサブユニットとを有し、αサブユニットのN52及びN78がグリコシル化され、βサブユニットのN7、N24及びN55がグリコシル化されたものである。このFSH変異体を、トリグリコシル化βサブユニット含有GM1と呼ぶ。
但し、GM1の組換え作製用に選択された細胞株によっては、βサブユニットのN55位のみが部分的にグリコシル化されていてもよい。FSH及びその変異体の作製用の一般的な細胞株であるCHO(チャイニーズはムスター卵巣)細胞中で作製した場合、トリグリコシル化βサブユニットを有するGM1タンパク質は約40%に留まる。
トリグリコシル化βサブユニット含有GM1は、ジグリコシル化βサブユニット含有GM1よりも比生物活性が高いので、トリグリコシル化βサブユニット含有タンパク質を蓄積又は濃縮する方法が必要である。
今回、FSH又はFSH変異体の試料を疎水性相互作用カラムに供することによって、トリグリコシル化βサブユニット含有タンパク質を濃縮し得ることが見出された。
従って、一実施態様によれば、本発明は、FSH又はFSH変異体の試料における、トリグリコシル化βサブユニット含有タンパク質を濃縮する方法であって、試料を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供する工程を含んでなる方法に関する。疎水性相互作用クロマトグラフィーは、Source 15又は類似のカラムによって実施することが好ましい。
従って、特に下記の特徴を有するSource 15 HICカラム(Amershamより。径15μMのSource 15分解床として規定)を用いて、疎水性相互作用クロマトグラフィー工程を実施することが望ましい。
支持体 Source 15 PHE
カタログ番号 17-0147
粒子サイズS−型 15μm
クロマトグラフィーの種類 疎水性相互作用クロマトグラフィー
官能基 フェニル
モノマー構造 R−O−CH2−CHOH−CH2−O−CH2−CHOH−CH2−O−C65
タンパク質結合能 25mgBSA/mlゲル
pH安定範囲 pH2から最高pH12
pK値 NA
溶離条件 低塩濃度、好ましくは伝導度105±2mS/cm
圧力限界(床高30mm) 14bar(カラムに沿って圧力低下)
作業温度 4℃〜40℃
保存剤 20%エタノール
既製のカートリッジ 5/50−100−150mm及び10/50−100−150mm
バルク材料S−型 100ml;1L
線流速 2.5〜15cm/分
Source 15 HICカラムに類似するカラムとは、以下の特徴を有するカラムである。即ち、高分解能であり、小型ビーズを有し、大きい細孔径を有し、親水性であるカラムである。小型ビーズとは、好ましくは約15〜約40mmのサイズを意味する。大きい細孔径とは、好ましくは約750〜約1000Åの細孔径を意味する。これらのカラムは、ポリマー系樹脂を主体とするものであることが好ましい。かかる樹脂は疎水性相互作用官能性リガンドにより誘導体化される。この誘導体化は、長鎖ポリマーに至る様々なサイズのリンカーを介して行なわれてもよい。ポリマー系樹脂としては、メタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、及びジビニルベンゼン樹脂が好ましい。疎水性相互作用官能性リガンドとしては、エーテル、プロピル、ポリプロピレングリコール、イソプロピル、フェニル、ブチル及びヘキシルが好ましい。
Source 15カラムに類似のカラムとして好ましく使用されるHICカラムを以下に挙げる。
・FractogelフェニルS型(Merckから入手)
・TSKゲルフェニル5PW(Tosoh Biosciencesから入手)
・全疎水性樹脂タイプS'、Merckから入手
・全疎水性樹脂TSK、Tosoh Biosciencesから入手
一実施態様によれば、対象タンパク質が、種々のグリコシル化形態で存在するFSH変異体である場合、この工程によって、より高度なグリコシル化形態が濃縮される。特に、Source 15 HIC又は類似のカラムを使用することによって、例えばジグリコシル化βサブユニットよりも、トリグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体が濃縮される。
好ましい実施態様によれば、濃縮工程の対象は、純粋なFSH又はFSH変異体の試料である。即ち、この試料は予め、先に規定された工程(1)から(4)、並びに任意に(0)、(3の2)及び/又は(5)に供される。但し、FSH又はFSH変異体の試料を異なる精製方法に供してもよい。
即ち、好ましい実施態様によれば、本発明は、以下の工程を以下の順番で含んでなる方法に関する。
(0)捕捉工程;
(1)色素親和性クロマトグラフィー;
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC);
(3の2)限外濾過;
(4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
(5)ナノ濾過;
(6)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)。
一実施態様によれば、濃縮工程(6)を単独で、或いは上述の精製工程と組み合わせて行なうことにより、配列番号1の配列を含んでなるαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるFSHβサブユニットとを有するFSH変異体の最終生成物が、以下のグリコシル化率で得られる。
・トリグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体約70〜80%
・ジグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体約20〜30%
従って、トリグリコシル化βサブユニットが存在するFSH変異体の比率は、濃縮工程を行なわない試料と比べて上昇する。後者における割合は以下の通りである。
トリグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体約30〜40%
ジグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体約70〜60%
本発明は、前記濃縮工程により取得し得るFSH変異体の試料にも関する。
配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを有するとともに、トリグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体は、ジグリコシル化βサブユニットを有する同様の変異体よりも高い比生物活性を有する。
本発明の一実施態様によれば、配列番号1のαサブユニットと配列番号2のβサブユニットとを有するとともに、比生物活性が11000〜17000IU/mgであるFSH変異体が得られる。
このような変異体は、前記の方法の何れかにより得られたものか、或いは他の任意の方法により得られたものかによらず、本発明に包含される。
好ましくはFSH変異体の試料の比生物活性は、12000〜16000IU/mgの範囲、より好ましくは約15000IU/mgであることが好ましい。生物活性は、Steelman-Pohleyバイオアッセイにより測定され、タンパク質含量は、SE−HPLCにより測定される。
好ましくはFSH変異体の試料は、トリグリコシル化されたβサブユニットを、少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%〜80%、より好ましくは少なくとも90%含んでなる。
保存/凍結乾燥
前記の精製方法から得られる、糖タンパク質(好ましくはFSH又はFSH変異体)を含有する液体組成物は、そのまま凍結して保存してもよいが、精製後に溶媒を除去するべく、溶出液を凍結乾燥(lyophilisation, "freeze-drying")してもよい。得られる液体又は凍結乾燥生成物を「FSH変異体バルク」と呼ぶ。
FSH製剤
本発明のFSH又はFSH変異体、或いは本発明の方法に従って精製されたFSH又はFSH変異体は、注射用に製剤することができる。これは筋肉内注射でも皮下注射でもよいが、皮下注射が好ましい。FSH変異体製剤は、凍結乾燥されてもよい。この場合、注射の直前に注射用水に溶解される。FSH又はFSH変異体の製剤は、液体製剤であってもよい。この場合、これは予め溶解させることなく、直接注射することができる。
FSH又はFSH変異体製剤は、単回用量でもよく、多回用量でもよい。多回用量の場合には、静菌剤(例えばベンジルアルコール、メタクレゾール、チモール、又はフェノール等、好ましくはベンジルアルコール又はメタクレゾール)を含有することが好ましい。単回用量製剤も、静菌剤を含んでいてもよい。
本発明のFSH又はFSH変異体は、公知の賦形剤及び安定化剤(例えばショ糖やマンニトール等)と共に製剤してもよい。また、メチオニン等の抗酸化剤を含有していてもよい。更に、界面活性剤、例えばTWEEN(好ましくはTWEEN 20)又はPluronic(好ましくはPluronic F68)を含有していてもよい。
本発明の方法により取得可能な医薬組成物として、特に好ましいのは凍結乾燥製剤であり、配列番号1の配列を含んでなるαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるβサブユニットとを有するFSH変異体が、ショ糖、メチオニン、Tween 20、Na2HPO4・2H2O、NaH2PO4・H2O、水酸化ナトリウム、及びo−リン酸と共に、pH約7で製剤されてなるものである。
特に好ましい多回用量製剤では、本発明の方法により作製されたFSHが、ショ糖、リン酸緩衝液(pH7)、Pluronic F68、メチオニン及びメタクレゾール又はベンジルアルコールを含んでなる注射用水中に溶解され、製剤されてなる。
適応症
本発明のFSH又はFSH変異体は、FSHが適応とされる全ての治療において、好適に使用される。特に、生殖補助医療のための排卵誘発、調節卵胞過剰刺激、並びに精子減少症の治療における皮下投与に適している。本発明のFSH又はFSH変異体は、他のゴナドトロピン、例えばLH及びhCG等と併用してもよい。また、FSHに対する反応を増強する更なる化合物、例えばクエン酸クロミフェン、アロマターゼ阻害剤、例えばアナストロゾール、レトロゾール、ファドロゾール及びYM-511等と併用してもよい。
配列
配列番号1:FSH変異体(GM1)αサブユニット;
配列番号2:FSH変異体(GM1)βサブユニット
「組換え細胞」という表現は、前記の遺伝子操作法の何れかを含む、異種DNAの挿入により作製された細胞を意味する。FSHは組み換えによって、ヒト糖タンパク質FSHのαサブユニット及びβサブユニットをコード化するDNAを含んでなる1又は2以上のベクターによりトランスフェクトされたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において作製されることが好ましい。α及びβサブユニットをコード化するDNAは、同一のベクター内に存在していてもよく、別のベクター内に存在していてもよい。
好ましい実施態様によれば、FSH又はFSH変異体は組換えにより、血清中又は血清非含有培地中のCHO細胞において作製される。
好ましい実施態様によれば、本発明の方法により作製される精製FSH又はFSH変異体は、皮下投与に適しており、患者による自己投与が可能である。
「組換え粗製FSH又はFSH変異体」という表現は、FSHを発現する組換え細胞由来の細胞培養物上清であって、何らかのクロマトグラフィー工程に供される前のものを指す。この表現は、(細胞から分離されたままの)未処理状態の上清に加え、濃縮された上清、及び/又は、濾過された上清、及び/又は、限界濾過された上清も包含する。
FSH活性との関連において「生物活性」という語は、Steelman Pohleyアッセイにおける卵巣の重量増加[Assay of the follicle stimulating hormone based on the augmentation with human chorionic gonadotrophin; Endocrinology; 1953, 53, 604-616]、又は女性患者における卵胞発育等の、FSHに関連した生物学的反応を誘起するFSH変異体製剤の能力を意味する。女性患者における卵胞発育は超音波により、例えば8日間の刺激後における平均直径約16mmの卵胞数として評価することができる。生物活性の評価は、一般に認められたFSHの標準に基づいて行なわれる。
FSH調製剤中のLH含量は、例えばDelfia hLH Spec(Wallac Oy、Turku、フィンランド)等のLH特異的イムノアッセイを用いて測定することができる。
本発明のFSH又はFSH変異体との関連において「比活性」という語は、FSHに関して一般に認められた生物学的アッセイ(例えばSteelman Pohleyバイオアッセイ等)における、IU表記による調製剤の生物活性を、タンパク質量により除算したものを意味する。タンパク質量の決定は、Lowryアッセイ[O.H. Lowry, N.J. Rosebrough, A.L. Farr and R.J. Randall (1951) J. Biol. Chem. 193:265;Hartree E. E. (1972). Anal. Biochem. 48:422;J.R. Dulley and P.A. Grieve (1975) Anal. Biochem. 64: 136]、Bradfordアッセイ[Bradford, M. M. (1976) Anal. Biochem. 72, 248]、又は280nmでの吸光度等の、総タンパク質含量用アッセイにより行なわれる。
FSH試料の純度に関する分析は、本手順の様々な段階において、例えば以下に列記される技術を用いて行なうことができる。
FSH又はFSH変異体の定量/遊離αサブユニット/純度/酸化型:RP−HPLC
前記のように、FSH又はFSH変異体は、α及びβサブユニットから構成されるヘテロ二量体の糖タンパク質である。これらのサブユニットは、その一部が解離し得る。これは、試料中に存在する遊離αサブユニット量に注目することにより、監視することができる。加えて、このFSH変異体サブユニットは酸化される場合がある。酸化された夾雑物はRP−HPLCを用いて定量することができ、遊離サブユニットはSDS−PAGEを用いて評価することができる。
FSH又はFSH変異体の定量:イムノアッセイ
試料中のFSH変異体含量は、DELFIA FSHイムノアッセイ等の、FSH変異体に特異的なイムノアッセイを用いて決定することができる。
総タンパク質:Bradfordアッセイ、Lowryアッセイ、280nmでの吸光度
総タンパク質含量は、他の任意のタンパク質調製物と同様、Bradfordアッセイ、Lowryアッセイ又は280nm吸光度等の技術を用いて決定することができる。
アイソフォームパターン:IEF
前記のように、FSH又はFSH変異体は、複数のオリゴ糖残基を有する糖タンパク質であり、これらのオリゴ糖残基が両サブユニット上の様々な位置に結合してなる。オリゴ糖残基の分岐度は種々任意であり、シアル酸残基でキャッピングされていてもよい。シアル酸残基は(中性pHで)負に帯電している。キャッピングの差異は不均質状態を招き、異なる等電点(pI)を有する種の混合物を生じる。これは、等電点電気泳動(IEF)等の電荷に基づく分離技術を用いて評価することができる。
宿主細胞タンパク質(HCP)
宿主細胞タンパク質は、ELISAアッセイを用いて分析することができる。例えば、FSH遺伝子を有さない宿主細胞の培養物である「偽(mock)培養物」に対して、抗体を産生させてもよい。
続いて、本発明を2つの実施例により例証する。
実施例1
工程(1):Blue Sepharoseによる色素親和性クロマトグラフィー
精製用のFSH変異体の出発材料は、組換えFSH変異体を含有する細胞培養収穫物から調製する。この変異体は、配列番号1の配列を含んでなるαサブユニットと、配列番号2の配列を含んでなるβサブユニットとを有するFSH変異体を、国際公開公報第2005/020934号に従い、CHO細胞を用いて組換えにより作製される。まず、色素親和性クロマトグラフィーカラム(Blue Sepharose FF樹脂)を、L−メチオニンを含有する低伝導度のpH7.0の緩衝液により平衡化する。次に、FSHを含有する液体を、この樹脂に直接添加する。添加後、平衡化緩衝液を用いて未結合の物質を洗浄除去する。最後に、L−メチオニンを含有するpH11.8の水酸化アンモニウム緩衝液でカラムをフラッシュすることにより、FSHを溶離する。溶離プールは直接、次工程に供する。この工程は室温で行なう。
工程(2):DEAE Sepharose FFによる弱陰イオン交換クロマトグラフィー
工程(1)からのBlue sepharose FF溶出液を、酢酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有する酢酸アンモニウム緩衝液(pH8.5)によって平衡化したDEAE Sepharose FFカラムに添加する。未結合の物質を平衡化緩衝液によりフラッシュ除去する。FSH変異体は未結合画分中に存在する。
工程(3):Toyopearl Butyl 650Mによる疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
工程(2)から得たBlue Sepharose FF溶出液を、硫酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有するリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)によって平衡化したToyopearl Butyl 650Mカラムに添加する。未結合の物質を平衡化緩衝液によりフラッシュ除去する。溶離は、硫酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有するリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)により行なう。
工程(4):Fractogel EMD TMAE HICAPによる強陰イオン交換クロマトグラフィー
HIC溶出液(工程(3)由来)を、L−メチオニンを含有するホウ酸ナトリウム緩衝液(pH8.5)によって平衡化したFractogel EMD TMAE HICAPカラムに添加する。添加後、カラムを平衡化緩衝液で洗浄し、未結合の物質を全てフラッシュする。その後、NaCl(伝導度上昇のため)及びL−メチオニン(抗酸化剤として)を含有するホウ酸ナトリウム緩衝液(pH8.5)でカラムを溶離する。
上述の手順に従えば、精製因子(即ち、出発材料中のFSH変異体(粗FSH変異体)純度に対する、精製試料中のFSH変異体純度の比)は、約40.000である。
実施例2
工程(0):捕捉工程
精製用のFSH変異体の出発材料は、組換えFSH変異体を含有する細胞培養収穫物から調製される。即ち、配列番号1のαサブユニットと、配列番号2のβサブユニットとを有するFSH変異体は、国際公開公報第2005/020934号に従い、CHO細胞において組換えにより作製した。
清澄化
粗r−FSH変異体を、デプスフィルター(Millipore Millistackフィルター又は同等物)を通して濾過した。
清澄化された収穫物を8kDa膜で濃縮し、Q SFFカラムに捕捉する。
工程(1):Blue Sepharoseによる色素親和性クロマトグラフィー
精製用のFSH変異体の出発材料は、組換えFSH変異体を含有する細胞培養収穫物から調製される。即ち、FSH変異体は組換えにより、国際公開公報第2005/020934号に従い、血清中又は血清非含有培地中でCHO細胞によって作製された。まず、色素親和性クロマトグラフィーカラム(Blue Sepharose FF樹脂)を、L−メチオニンを含有する低伝導度のpH7.0の緩衝液により平衡化する。次に、FSHを含有する液体を、この樹脂へ直接添加する。添加後、未結合の物質を、平衡化緩衝液を用いて洗浄除去する。最後に、L−メチオニンを含有するpH11.8の水酸化アンモニウム緩衝液でカラムをフラッシュすることにより、FSHを溶離する。溶離プールは直接、次工程に供する。この工程は室温で行なう。
工程(2):DEAE Sepharose FFによる弱陰イオン交換クロマトグラフィー
工程(1)からのBlue sepharose FF溶出液を、酢酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有する酢酸アンモニウム緩衝液(pH8.5)によって平衡化したDEAE Sepharose FFカラムに添加する。未結合の物質を平衡化緩衝液によりフラッシュ除去する。FSH変異体は未結合画分中に存在する。
工程(3):Toyopearl Butyl 650Mによる疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
工程(2)からのBlue Sepharose FF溶出液を、硫酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有するリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)によって平衡化したToyopearl Butyl 650Mカラムに添加する。未結合の物質を平衡化緩衝液によりフラッシュ除去する。
工程(3の2):ダイアフィルトレーション
工程(3)からのFSH変異体を、8KDポリエーテルスルホン膜を用いたタンジェンシャルフロー濾過により濃縮した。保持物質が当初のほぼ半分の容積となった時点で、この物質を、まずWFIを用い、続いて後述の陰イオン交換クロマトグラフィーで使用される平衡化緩衝液を用いたダイアフィルトレーションにより、緩衝液交換した。
工程(4):Fractogel EMD TMAE HICAP樹脂上の陰イオン交換クロマトグラフィー
Fractogel EMD TMAE HICAPカラムを、まず、L−メチオニンを含有するホウ酸ナトリウム緩衝液(pH8.5)で平衡化する。希釈した物質(工程(3)から)を、このカラムに添加する。未結合の物質を、平衡化緩衝液を用いてフラッシュ除去した。塩濃度を線形に上昇させ、FSHをカラムから溶離した。
工程(5):ナノ濾過
Fractogel EMD-TMAE工程(4)からの溶出液を、窒素下で、20nmナノ濾過装置に、3barの圧力下で直接添加した。濾液を次工程に供した。操作は2〜8℃で行なった。
工程(6):Source 15 HICカラムを使用する疎水性相互作用クロマトグラフィー工程
ナノ濾過からの濾液を伝導度調節し、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、及びL−メチオニンを含有するホウ酸ナトリウム(pH9.1)で平衡化したSource 15 HICカラムに添加する。未結合の物質を、平衡化緩衝液によりフラッシュ除去する。塩含量を段階的に低下させることにより、FSHをカラムから溶離させる。
FSH変異体の最終生成物が取得され、以下のグリコフォームが同定される(高速液体クロマトグラフィーをベースにした分析法を用いる)。
トリグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体 76%
ジグリコシル化βサブユニットを有するFSH変異体 24%
試料の純度
Figure 2009518361
FSH変異体試料の生物活性
精製されたr−FSH変異体の生物活性は、Steelman-Pohley卵巣重量増加法を用いて測定した。比活性は、以下に説明したように、SE−HPLC法により決定されたFSH変異体含量により、生物活性を割った値を用いて算出した。
最終バルクFSHの2つの試料に関する数値の例を表2に記す。これらの試料は、下記の工程を含んでなる方法に従って取得した。
(0)捕捉工程;
(1)色素親和性クロマトグラフィー;
(2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
(3)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC);
(3の2)限外濾過;
(4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
(5)ナノ濾過
(6)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)。
得られた最終バルクの比活性は、典型的には11000〜17000IU/mg、特に12000〜16000であった。
Figure 2009518361

Claims (32)

  1. 糖タンパク質、好ましくはFSH又はFSH変異体を精製する方法であって、
    該糖タンパク質を含有する液体を:
    (1)色素親和性クロマトグラフィー;
    (2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
    (4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
    に供する工程を含んでなり、
    前記クロマトグラフィー工程が任意の順序で実施される、方法。
  2. 配列番号1記載のαサブユニット及び配列番号2記載のβサブユニットを有するFSH変異体を精製するための方法であって、
    該変異体を含有する液体を:
    (1)色素親和性クロマトグラフィー;
    (2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
    (4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
    に供する工程を含んでなり、
    前記クロマトグラフィー工程が任意の順序で実施される、請求項1記載の方法。
  3. 工程(1)の色素親和性クロマトグラフィーが、固定化されたCibacron Blue F3G-Aを有する樹脂を用いて行なわれる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程(1)の色素親和性クロマトグラフィーに用いられる樹脂が、Blue Sepharose FFである、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
  5. 工程(1)の色素親和性クロマトグラフィーが、pH約9〜13の水酸化アンモニウム緩衝液を溶出液として行なわれる、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
  6. 工程(2)の弱陰イオン交換クロマトグラフィーに用いられる樹脂が、DEAE Sepharose FFである、請求項1〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 工程(2)の弱陰イオン交換クロマトグラフィーが、pH約7.5〜9.5の酢酸アンモニウム緩衝液を用いて行なわれる、請求項1〜6の何れか1記載の方法。
  8. 工程(3)の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)が、Toyapearl Butyl 650Mを用いて行なわれる、請求項1〜7の何れか一項に記載の方法。
  9. 工程(3)の疎水性相互作用クロマトグラフィーが、pH約6〜8のリン酸ナトリウム/硫酸アンモニウムを溶出液として行われる、請求項1〜8の何れか一項に記載の方法。
  10. 工程(4)の強陰イオン交換クロマトグラフィーに用いられる樹脂が、Fractogel TMAE HiCapである、請求項1〜9の何れか一項に記載の方法。
  11. 工程(4)の強陰イオン交換クロマトグラフィー工程が、pH約7.2〜9のホウ酸ナトリウムを溶出液として行なわれる、請求項1〜10の何れか一項に記載の方法。
  12. 前記工程が:
    (1)色素親和性クロマトグラフィー;
    (2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び、
    (4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
    の順に実施される、請求項1〜11の何れか一項に記載の方法。
  13. 捕捉工程(0)を更に含んでなる、請求項1〜12の何れか一項に記載の方法。
  14. 捕捉工程(0)がQ Sepharose FFカラムを用いて行なわれる、請求項13記載の方法。
  15. 前記工程が:
    (0)捕捉工程;
    (1)色素親和性クロマトグラフィー;
    (2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (3)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び、
    (4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
    の順に実施される、請求項13又は14に記載の方法。
  16. 濃縮工程、好ましくは限外濾過工程を更に含んでなる、請求項1〜15の何れか一項に記載の方法。
  17. 前記工程が:
    (0)捕捉工程;
    (1)色素親和性クロマトグラフィー;
    (2)弱陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (3)疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC);
    (3の2)限外濾過;
    (4)強陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (5)ナノ濾過;
    の順に実施される、請求項16記載の方法。
  18. 更なる疎水性相互作用クロマトグラフィーを含んでなる、請求項1〜17の何れか一項に記載の方法。
  19. 前記の更なる疎水性相互作用クロマトグラフィーが、最終工程として実施される、請求項18記載の方法。
  20. FSH又はFSH変異体の試料における、トリグリコシル化されたβサブユニットを有するタンパク質を濃縮する方法であって、試料を疎水性相互作用クロマトグラフィーに供する工程を含んでなる方法。
  21. 請求項1〜17の何れか一項に記載の工程を更に含んでなる、請求項20記載の方法。
  22. 疎水性相互作用クロマトグラフィーが、Source 15又は類似のカラムにより実施される、請求項18〜21の何れか一項に記載の方法。
  23. 溶出液及び/又は緩衝液の何れかが、抗酸化剤、特にL−メチオニンを含有していてもよい、請求項1〜22の何れか一項に記載の方法。
  24. FSH変異体が、配列番号1のαサブユニット及び配列番号2のβサブユニットを有する、請求項1〜23の何れか一項に記載の方法。
  25. 請求項1〜24の何れか一項に記載の方法により得られる、FSH又はFSH変異体。
  26. 配列番号1のαサブユニット及び配列番号2のβサブユニットを有し、比生物活性が11000〜17000IU/mgであるFSH変異体。
  27. 請求項18〜24の何れか一項に記載の方法により得られ得るFSH又はFSH変異体を含有する組成物。
  28. 配列番号1のαサブユニット及び配列番号2のβサブユニットを有し、比生物活性が11000〜17000IU/mg、好ましくは12000〜16000、最も好ましくは約15000IU/mgであるFSH変異体を含有する、請求項27記載の組成物。
  29. 少なくとも70%〜80%、好ましくは少なくとも90%のトリグリコシル化されたβサブユニットを含有する、請求項27又は28に記載の組成物。
  30. 請求項25〜29の何れか一項に記載のFSH又はFSH変異体と、医薬的に許容し得る賦形剤とを含んでなる、医薬組成物。
  31. 請求項25又は26に記載のFSH又はFSH変異体、或いは請求項27〜30の何れか一項に記載の組成物の使用であって、妊孕障害の治療用の医薬の調製における使用。
  32. 疎水性相互作用カラム、好ましくはSource 15、又は任意のカラムの使用であって、トリグリコシル化されたβサブユニットを有するタンパク質についてFSH又はFSH変異体の試料を濃縮するための使用。
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