JP2008519010A - Fshの精製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、粗FSHから出発する組換えヒトFSH又はFSH変異体を精製するための方法であって、以下の工程:1.色素アフィニティークロマトグラフィー;2.疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び3.逆相クロマトグラフィー、を含んで成る方法に関する。

Description

本発明は卵胞刺激ホルモン(FSH)の精製の分野に関する。
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、ゴナドトロフィンのクラスに分類される注射可能なタンパク質である。FSHは女性及び男性の両方の患者における不妊症及び生殖障害の治療において使用される。
本来、FSHは下垂体により産生される。医薬的用途のために、FSHは、組換えにより産生することができ(rFSH)、あるいは閉経後の女性の尿から単離することができる(uFSH)。
FSHは、補助生殖医療(ART)のための排卵誘発(OI)及び過排卵誘発(COH)における女性患者において使用される。排卵誘発のための典型的な治療法において、患者には、約6〜12日の期間においてFSH又は変異体(約75〜300IU FSH/日)の注射が毎日投与される。過排卵誘発のための典型的な治療法において、患者は、約6〜12日の期間間においてFSH又は変異体(約150〜600IU FSH/日の注射が毎日投与される)。
FSHはまた、精子減少症を罹患している男性において精子形成を誘発するために使用される。週に二回の2500IUのhCGと併用する週に三回の150IUのFSHを用いる治療法が、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に罹患している男性における精子数の改善を達成することに成功的である[Burgues et al.; Subcutaneous self- administration of highly purified follicle stimulating hormone and human chorionic gonadotrophin for the treatment of male hypogonadotrophic hypogonadism. Spanish Collaborative Group on Male Hypogonadotrophic Hypogonadism; Hum. Reprod.; 1997, 12, 980-6]。
妊娠障害の治療におけるFSHの重要性のために、高純度且つ高比活性のFSHの供給が所望される。FSH治療は反復的な注射を必要とする。高度に精製されたFSH調製物は皮下に投与することができ、患者による自己投与を許容し、従って患者の利便性及び服薬率を向上する。
Lynchら[The extraction and purification of human pituitary follicle-stimulating hormone and luteinising hormone ; Acta Endocrinologica, 1988, 288, 12-19]は、ヒト下垂体FSHを精製するための方法を記載する。該方法は、アニオン及びカチオン交換クロマトグラフィー、イムノアフィニティー抽出、及びサイズ排除クロマトグラフィーを含む。該方法は、16IU/mgのLHを伴い、4990IU(イムノアッセイ)/mgの比活性を有する下垂体FSHをもたらす。タンパク質含有量は、乾燥重量により、又は280nmにおける吸収における溶液のいずれかにおいて測定された(1g/lのA280 1cmは1であると仮定する)。
WO98/20039(IBSA lnstitut Biochimique SA)は、ヒト閉経期ゴナドトロピン(hMG)と称される尿抽出物で出発するヒト尿FSHの精製方法を記載する。該方法は、DEAE型の弱塩基性陰イオン交換樹脂におけるイオン交換クロマトグラフィー、続いてリガンドとしてアントラキノン誘導体を有する樹脂におけるアフィニティークロマトグラフィーを使用する。該方法は、LAが存在せず、そして6,870IU(イムノアッセイ)/mgの比活性を有する尿FSHを産生するということである。タンパク質含有量は、1mg/mlのタンパク質の水溶液が、1cmの長さを有する石英キュベット中で277nmにおいて0.62の吸光度を有することを仮定することにより測定された。
WO00/63248(Instituto Massone SA)は、ヒト尿からの、FSHを含むゴナドトロピンの精製方法を記載する。該方法は以下の工程を含む:スルホプロピル型の強陽イオン樹脂でのイオン交換クロマトグラフィー、及び疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)。報告によれば、8,400IU/mgの比活性を有するFSH調製物 (Steel man-Pohley method: Assay of the follicle stimulating hormone based on the augmentation with human chorionic gonadotrophin; Endocrinology; 1953, 53, 604-616)、及び75IUのFSHあたり1IU以下のLH (rat seminal vesicle weight gain method: Van Hell H, Matthijsen R & GA Overbeek; Acta Endocrinol, 1964, 47, 409)の生物活性が得られる。タンパク質含有量はローリー法により行われた[O. H. Lowry et al., J. Biol. Chem., 1951, 193, 265]。
米国特許第5,990,288号(Musick et al.)は、生物試料、例えば、ヒト下垂体又はヒト閉経後尿からのFSHの精製方法を記載する。該方法は、Fractogel EMD SO3−650Mにおける陽イオン交換クロマトグラフィー、続いてMimetic Orange 1樹脂における色素アフィニティークロマトグラフィー、続いてBakerbond Wide Pore HI−プロピル樹脂における疎水性相互作用クロマトグラフィーの工程を使用する。該方法は、7,066IU(イムノアッセイ)/mgの比活性を有するヒト下垂体FSH、及び1IU(イムノアッセイ)/mg以下のLH、及び6,298IU(イムノアッセイ)/mgの比活性を有するヒト尿FSH、及び3IU(イムノアッセイ)/mg以下のLHをもたらすということである。タンパク質含有量は280nmにおける吸収により測定された(1g/lのA280 1cmは1であると仮定する)。
Chibaら[Isolation and partial characterisation of LH, FSH and TSH from canine pituitary gland ; Endocrinol. J., 1997, 44, 205-218] は、Concanavalin(Con)Aアフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、及びCu++での固定化金属イオンクロマトグラフィーを使用する、イヌ下垂体ゴナドトロピン、例えば、FSHを精製するための技術を記載する。生じるFSHは、生物活性を測定するためのFSHについてのラジオレセプターアッセイ及びタンパク質含有量を測定するためのBioRadタンパク質アッセイキット(BioRad Laboratories CA USA) を使用して、2.17IU/gタンパク質の比活性を有することが報告されている。
WO88/10270(Instituto di Ricerca Cesare Serono SPA) は、尿からのヒトFSHの精製方法を記載する。該方法は、ジビニルスルホンによりSepharose 4Bと結合するFSH特異性固定化抗体でのイムノクロマトグラフィー、続く逆相HPLCを含む。生じるFSHはLH及び他の尿タンパク質が存在せず、そして6,200IU/mgの比活性の凍結乾燥粉末を有する(Steelman−Pohley法)。該調製物は、その純度のために、皮下投与に適当な最初のFSH調製物である。
FSH及びFSH変異体の調製のための新規な方法は未だ必要である。特に、コストの大きなイムノアフィニティークロマトグラフィー工程の使用を避ける精製法の必要性が存在する。
発明の概要
本発明の対象は、組換えFSH又は組換えFSH変異体を精製するための新規な方法を供することである。
最初の観点において、本発明は、粗FSHを含有する液体から出発する、組換えヒトFSH又はFSH変異体を精製するための方法であって、以下の工程(いずれの順番で行ってもよい):
(1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
(2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
(3)逆相クロマトグラフィー;
を含んで成る方法を供する。
略語
以下の略語が発明の記載において使用される。
DF:ダイアフィルトレーション;
FSH:卵胞刺激ホルモン;
r−FSH:組換えFSH;
hFSH:ヒトFSH;
r−hFSH:組換えヒトFSH
BV:総容積
DEAE:ジエチルアミノエチル
ELISA:酵素結合免疫測定法
DAC:色素アフィニティークロマトグラフィー
IMAC: 固定化金属イオンアフィニティー
OD:吸光度
HIC:疎水性相互作用クロマトグラフィー
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
IRMA:免疫放射線測定法
KD又はkD:キロダルトン
HCP:宿主細胞タンパク質、FSHの発現のために使用される宿主細胞由来のタンパク質
IPC:工程管理
IEF:等電点電気泳動
PES:ポリエーテルスルホン
RP−HPLC:逆相高速液体クロマトグラフィー
Q FF:Q Sepharose FFにおける陰イオン交換
RT :室温
UF:限外濾過
WFI:注射用水
発明の詳細な説明
本発明は、粗FSHを含有する液体から出発する組換えヒトFSH又は組換えFSH変異体の精製方法であって、以下の工程(いずれの順番で行ってもよい):
(1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
(2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;及び
(3)逆相クロマトグラフィー;
を含んで成る方法を供する。
本発明の精製方法は、最終医薬、例えば、ゴナールF(Serono)に処方できる、高純度の組換えFSHバルクを産出する。これはイムノアフィニティークロマトグラフィーの使用を伴わない高い純度を産出する利点を有する。本発明に従う精製のための出発物質を形成する粗FSHは、組換えFSHを含有する細胞培養回収物中に存在する。
好ましい態様において、抗酸化剤、又は抗酸化効果及び捕捉(スカベンジャー)効果を有する遊離アミノ酸若しくはジペプチドは、本発明に従う精製方法の一定の又は全ての工程において含まれる。より正確には、該抗酸化剤は、r−hFSHを精製及び/又は濃縮及び/又は濾過するために使用されるいずれかの緩衝液中に存在する。該酸化剤は、処理中のFSHの酸化を防ぐ。好ましい抗酸化剤はL−メチオニンである。好ましくはL−メチオニンは、約10〜100mMの濃度において使用される。抗酸化剤の更なる例は、t−ブチル−4−メトキシ−フェノール、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール;バイメタル亜硫酸水素カリウム又はナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムを含む。抗酸化及び捕捉効果を有する有利アミノ酸及びジペプチドの例は、ヒスチジン、タウリン、グリシン、アラニン、カルノシン、アンセリン、1−メチルヒスチジン、又はこれらの組み合わせである。
典型的には、出発物質は最初に特定され、そしてその後且つ任意的に濃縮され(例えば、限外濾過を使用することにより)、そして/又は最初のクロマトグラフィー工程において捕捉される前に緩衝液を交換する(例えば、ダイアフィルトレーション工程)。
クロマトグラフィーの工程において、ポリマー型及びアガロース型樹脂を使用することができる。また、樹脂が機能性膜で置き換えられた膜クロマトグラフィーを使用することができる。
本発明の3つの精製工程(すなわち、色素アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー)は、以下においてより詳細に概要される。
色素アフィニティークロマトグラフィー工程(1)
本発明の方法は、色素アフィニティークロマトグラフィー(1)の工程を含む。好ましい態様において、色素アフィニティークロマトグラフィーの工程は、固定化リガンドとして、当業者に周知な染色化合物、すなわちCibacron Blue F3G−Aを有する樹脂を使用して行うことができる。「固定化」の語は、当業者にはよく理解され、そして樹脂に化学的に結合するという意味においてリガンドが誘導化されることを意味する。特に好ましい樹脂は、Blue Sepharose FFである(Amersham Biosciences Inc.から得られる)。Blue Sepharose FFの技術的特長は以下のとおりである:
Figure 2008519010
該方法は、類似する特性を有するほかの樹脂で行うことができるものと理解される。他の樹脂の例は:Toyopearl AF−blue−HC−650M(Tosoh Bioscience)、Toyopearl SuperButyl 550、Toyopearl Phenyl 650、Blue Cellthru BigBead(Sterogene)、SwellGel Blue(Pierce)、Cibachrome blue 3GA−アガロース100(Sigma)、Affi−Gel Blue(BioRad)、Econo−Pac blue カートリッジ(Bio-Rad)、Blue sepharose HP(Amersham)、Cibacron Blue 3GA(Sigma)を含む。
固定化色素アフィニティーの工程における溶出は、好ましくはリン酸塩の緩衝液、特に好ましくはリン酸ナトリウムの緩衝液を使用して行うべきである。溶出剤のpHは、好ましくは約6.0〜約11.5、より好ましくは約6.5〜約8、特に好ましくは約7.0である。7.0のpHを維持するために適当な他の緩衝液は以下を含む:MES、Bis−Tris、ADA、PIPES、ACES、BES、MOPS、TES、HEPES。色素アフィニティークロマトグラフィーの工程のための溶出緩衝液は、好ましくは伝導率を増加するために塩、好ましくはNaClを含有するべきである。
特に好ましい態様において、色素アフィニティークロマトグラフィーの工程のための生成物含有緩衝液(平衡化、洗浄及び溶出)は、抗酸化剤、例えば、L−メチオニンを含む。更なる抗酸化剤の例は、t−ブチル−4−メトキシフェノール、2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−メチルフェノール;ビメタ亜硫酸水素カリウム又はナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムを含む。
疎水性相互作用クロマトグラフィー工程(2)
該方法はまた、疎水性相互作用クロマトグラフィー(2)の工程を含む。好ましい態様において、疎水性相互作用クロマトグラフィーは、例えば、Toyopearl Butyl 650M(Tosoh Biosep Inc.から得ることができる)等の樹脂で行われる。
工程(2)は、類似する特性を有する他の樹脂を使用して行うことができるものと理解される。使用することができる他の樹脂は以下のとおりである:Phenyl Sepharose 6 Fast Flow(high sub); Butyl Sepharose 4 Fast Flow;Octyl Sepharose 4 Fast Flow; Phenyl Sepharose High Performance;SOURCE 15ETH;SOURCE 15ISO;SOURCE 15PHE。これらは全てAmersham Biosciences (800) 526-3593に由来する;(www.amershambiosciences.comを参照のこと)。更なる樹脂は、BioChrom Labs Inc. (812) 234-2558からの:Hydrocell C3又はC4;Hydrocell Phenyl;である (www.biochrom.comを参照のこと)。
HIC樹脂における結合性は、塩(例えば、NaCl、(NH42SO4又はNa2SO4)の添加を介して得られる高伝導率を伴う緩衝液において達成される。疎水性相互作用クロマトグラフィーの工程における溶出は、好ましくは、約6〜約8、より好ましくは約6.5〜約7.5、最も好ましくは約7のpHを有する緩衝液を使用して、移動相の伝導率を低下させることにより行われる。特に好ましい系は、約7のpHにおいて緩衝作用するリン酸ナトリウム、及び硫酸アンモニウムを含有する。他の緩衝液は上述されている。
特に好ましい態様において、HICの工程(2)(平衡化、洗浄、溶出)のための生成物含有緩衝液は、抗酸化剤、例えば、L−メチオニンを含有する。他の抗酸化剤は上述されている。
逆相クロマトグラフィー工程(3)
本発明の方法はまた、逆相クロマトグラフィー(RPC)(3)の工程を含んで成る。該RPCは、好ましくは、例えば、SOURCE 30RPC(Amersham Biosciencesから得ることができる) 等の樹脂を使用して行われる。工程(3)は、類似する特性を有する当業者に周知な他の樹脂を使用して行うことができるものと理解される。
該クロマトグラフィーは、好ましくは弱アルカリ性pHにおいて、例えば、約7〜8.5、より好ましくは約7.5又は7.6において緩衝作用する移動相を使用して行われる。
好ましい態様において、緩衝作用種は、酢酸アンモニウムである。約7.6のpHに適当な他の緩衝液は:BES、MOPS、リン酸塩、TES、HEPESを含む。当該工程に使用される緩衝溶液はまた、有機修飾因子(organic modifier)、クロマトグラフィー工程の異なる段階(添加、洗浄、溶出、及び再生)のために調節される濃度を含んでよい。好ましい態様において、有機修飾因子は、水混和性有機溶媒、好ましくはアルコール(例えば、メタノール、エタノール等)、最も好ましくは2−プロパノール(イソプロパノール)である。
特に好ましい態様において、RPCの工程(平衡化、洗浄、溶出)のための生成物含有緩衝液は、抗酸化剤、例えば、L−メチオニンを含有する。他の抗酸化剤は上述されている。
任意的な更なる精製工程0−イオン交換クロマトグラフィー
上に概要した3つの主要な精製工程に加えて、本発明は追加的な精製工程を含んでよい。
ある態様において、本発明の精製方法は、以下の特性を有する、好ましくは強陰イオン交換樹脂、特に好ましくは第四級アンモニウム樹脂、例えば、Q Sepharose FF(Amersham Biosciencesから得ることができる)によるイオン交換クロマトグラフィー(0)の予備工程を含む:
イオン交換体のタイプ: 強陰イオン
総容量(mmol/ml): 0.18〜0.25
排除限界(球状タンパク質): 4×106
ビーズ形態: 球状、直径45〜165μm
ビーズ構造: 架橋型アガロース、6%
操作上のpH安定性: 2〜12
洗浄pH安定性: 1〜14
25℃、1bar、15cmベッド高、XK 50/30カラムにおける線流速:
400〜700cm/h
あるいは、該イオン交換クロマトグラフィー工程(0)は、例えば、Fractogel EMD TMAE HICAP(Merck KGaA, Darmstadt Germanyから得ることができる) 等の樹脂、又は類似する特性を有する樹脂を使用して行うことができる。以下を参照のこと:
Figure 2008519010
イオン交換クロマトグラフィーの工程は、好ましくは、弱アルカリ性pH(例えば、約7.2〜約9.0、又は約8.0〜約9.0、最も好ましくは約8.5)を有する緩衝液を使用して行われる。適当な緩衝液は、例えば、ホウ酸緩衝液、トリエタノールアミン/イミノ二酢酸トリス、酢酸アンモニウム、トリシン、ビシン、TES、HEPES、TAPSを含む。最も好ましくは約8.5のpHにおけるホウ酸緩衝液である。イオン交換樹脂からの溶出は、塩、好ましくはNaClの添加を介して移動相の伝導率を上昇させることにより達成される。特に好ましい態様において、イオン交換クロマトグラフィー(平衡化、洗浄、溶出)のための生成物含有緩衝液は、抗酸化剤、好ましくはL−メチオニンを含む。他の抗酸化剤は上述されている。
このように、好ましい態様において、本発明の方法は以下の工程:
(0)好ましくは強陰イオン交換樹脂[好ましくは第四級アンモニウム樹脂、例えば、Q Sepharose FF、又はFractogel EMD TMAE]における陰イオン交換クロマトグラフィー;
(1)色素アフィニティークロマトグラフィー[好ましくはBlue Sepharose FFにおける];
(2)疎水性相互作用クロマトグラフィー[好ましくはToyopearl Butyl 650Mにおける];及び
(3)逆相クロマトグラフィー[好ましくはSource 30 RPCにおける]、
を含んで成る。
任意的な更なる精製工程(−1)−限外濾過/ダイアフィルトレーション
イオン交換クロマトグラフィー(0)の工程の前に、粗FSHを濃縮するために限外濾過の工程を行うことが望ましい。限外濾過(又はダイアフィルトレーション)は、好ましくは約3〜10kD、最も好ましくは約8kDのカットオフを有する膜を使用して行われる。
任意的な更なる精製工程(4)−陰イオン交換クロマトグラフィー
更に好ましい態様において、本発明の方法はまた、陰イオン交換クロマトグラフィー(4)の第二工程を含んで成る。好ましい樹脂は、上述のとおり、Fractogel EMD TMAE HICAP(Merck KGaA, Darmstadt Germanyから得ることができる)、又は類似する特性を有する樹脂である。あるいは、陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程は、上述のとおり、Q Sepharose FF、又は類似する特性を有する他の樹脂において行うことができる。
陰イオン交換クロマトグラフィー、色素アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、逆相クロマトグラフィーの工程、及び陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程は、いずれの順番において行ってもよいが、陰イオン交換クロマトグラフィーの工程を最初に行うことが好ましい。色素アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、RPCの工程、及び任意的な陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程の残りの工程は、いずれの順番においても行うことができるが、以下に示す順番に従うことが好ましい:
(0)陰イオン交換クロマトグラフィー、(1)色素アフィニティークロマトグラフィー、(2)相互作用クロマトグラフィー(HIC)、(3)逆相クロマトグラフィーRPC;そして(4)第二陰イオン交換クロマトグラフィー。
任意的な更なる精製工程(5)−限外濾過/ダイアフィルトレーション
更に好ましい態様において、いずれかのクロマトグラフィーの工程後(特に、逆相クロマトグラフィーの工程後)、FSH試料を濃縮工程にかける。好ましくは、該工程は所望の組成を有するバルクを得るために、ダイアフィルトレーションと併用した限外濾過を使用して行われる。該限外濾過(ダイアフィルトレーション)は、好ましくは約3〜10kD、最も好ましくは約5kDのカットオフを有する膜を使用して行われる。
特に好ましい態様において、以下の工程は以下に示す順番で行われる;
(−1) 限外濾過(好ましくは約8kDのカットオフを有する膜を伴う)、
(0) 陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくは、Q Sepharose FFカラムを使用する);
(1) 色素アフィニティークロマトグラフィー(好ましくは、Blue Sepharose FFカラムを使用する);
(2) 相互作用クロマトグラフィー(HIC)(好ましくは、Butyl 650Mカラムを使用する);
(3) 逆相クロマトグラフィー(好ましくは、Source 30 RPCカラムを使用する);
(4) 強塩基性陰イオン交換樹脂における陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくはTMAE hicup 樹脂を使用する);及び
(5) 限外濾過(好ましくは5kDのカットオフを有する膜を伴う)。
FSH試料を、特にウイルスのクリアランス工程として、すなわち、細胞培養液由来のウイルス又はウイルス様粒子によるFSHの汚染のリスクを低下するために、ナノ濾過の工程にかけることが望ましい。ナノ濾過は、精製処理のいずれの段階においても行うことができるが、しかしながらイオン交換クロマトグラフィーの第二工程後、又は逆相クロマトグラフィー後、又は相互作用クロマトグラフィー後に行うことが特に好ましい。ナノ濾過は、1回以上、例えば、2回行うことができる。
特に好ましい態様において、本発明の方法は以下の工程を含んで成る:
(−1) 限外濾過(好ましくは約8kDのカットオフを有する膜を伴う)、
(0) 陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくは、Q Sepharose FFカラムによる);
(1) 色素アフィニティークロマトグラフィー(好ましくは、Blue Sepharose FFカラムによる);
(2) 相互作用クロマトグラフィー(HIC)(好ましくは、Butyl 650Mカラムによる);
(3) 逆相クロマトグラフィー(RPC)(好ましくは、Source 30RPCカラムによる);
(4) 強塩基性陰イオン交換樹脂における陰イオン交換クロマトグラフィー(好ましくはTMAEハイカップ樹脂による);
(4’) ナノ濾過
(5) 限外濾過(好ましくは5kDのカットオフを有する膜を伴う)。
本発明の利点は、該精製方法が、コストが大きなイムノアフィニティークロマトグラフィー工程を避け、そして高度なFSH純度及び特異的な生物活性を供することである。また、本発明の精製されたFSHは、イムノアフィニティークロマトグラフィーにより添加される所望されない不純物(例えば、樹脂から溶脱した免疫グロブリン)を含有しない。
保存/凍結乾燥
上述のとおり精製処理からもたらされ、そして精製されたFSHを含有する液体組成物は、そのまま、又は精製後凍結させることができ、溶媒を除去するために溶出物を凍結乾燥(フリーズドライ)にかけてもよい。生じる液体又は凍結乾燥生成物は、「FSHバルク」と名づけられる。
FSH製剤
本発明のFSH又はFSH変異体、あるいは本発明の方法に従う精製物は、筋肉内又は皮下における、好ましくは皮下における注射用に処方することができる。FSH製剤はフリーズドライすることがき、この場合、注射の直前にこれを注射用水に溶解させる。FSH製剤はまた、液体製剤でもよく、この場合、これをあらかじめ溶解することなく、直接注射することができる。
FSH製剤は、単回投与又は複数回投与であってよい。複数回投与である場合、好ましくは静菌剤、例えば、ベンジルアルコール、メタ−クレゾール、チモール、又はフェノール、好ましくはベンジルアルコール又はメタ−クレゾールを含有するべきである。単回投与製剤もまた、静菌剤を含有してよい。
本発明のFSHは、既知の賦形剤及び安定化剤、例えば、ショ糖及びマンニトールとともに処方することができる。これはまた酸化剤、例えば、メチオニンを含んで成ってよい。これは更に界面活性剤、例えば、TWEEN(好ましくはTWEEN20)、又はプルロニック(Pluronic)(好ましくはプルロニックF68)を含んで成ってよい。
特に好ましい複数回投与製剤において、本発明の方法により産生されたFSHは、これを、ショ糖、リン酸緩衝液(pH7)、プルロニックF68、メチオニン、及びメタ−クレゾール又はベンジルアルコールと共に注射用水に溶解することにより、処方することができる。
特に好ましい、皮下又は筋肉内注射用の組換えFSHの液体複数回投与製剤は、以下のとおりである:
Figure 2008519010
指摘
本発明のFSHは、FSHが示される場合の全ての処理における用途に適当である。これは補助生殖医療のための排卵誘発、過排卵誘発、及び精子減少症の治療における皮下投与に特に適当である。これは他のゴナドトロピン、例えば、LH、及びhCGと組み合わせて使用することができる。これはまた、FSHに対する応答を増大する更なる化合物、例えば、クエン酸クロミフェン、アロマターゼ阻害剤、例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ファドロゾール、及びYM−511と共に使用することができる。
本明細書において使用される、卵胞刺激ホルモン、又はFSHは、完全長成熟タンパク質として産生されるヒトFSH(hFSH)を意味する。FSHはヒト糖タンパク質α−サブユニット及びヒトFSHβ−サブユニットから構成される二量体である。ヒト糖タンパク質αサブユニットのタンパク質配列は配列番号1により供され、そしてヒトFSHβサブユニットのタンパク質配列は配列番号2において与えられる。
「組換え」の語の用途は、組換えDNA技術(例えば、WO85/01958を参照のこと)の使用を介して産生されるFSHの調製物を意味する。
組換え技術を使用するFSHの発現方法の1つの例は、EP0211894及びEP0487512に記載されるとおり、別々のプロモーターを有する各サブユニットを伴う1つのベクター又は2つのベクターにおいて供される、FSHのα−及びβ−サブユニットをコードするDNA配列による真核細胞のトランスフェクションによるものである。FSHをコードするDNAは、cDNAであってよく、あるいはこれはイントロンを含んでよい。
FSHを産生するための組換え技術の使用の他の例は、EP0505500(Applied Research Systems ARS Holding NV)において記載されるとおり、異種制御セグメントを、FSHの1つ又は両方のサブユニットをコードする内在性配列に作用可能的な連結において導入するための相同組換えの使用によるものである。また、例えば、WO99/57263 (Transkaryotic Therapies)に記載される方法であって、ここで1つのサブユニットが細胞内に異種的に挿入され、そして他方のサブユニットが、相同組換えによる異種制御セグメントの挿入によるゲノム配列の活性化により発現される方法も考慮される。本発明の方法は、これらの方法及び他の方法のいずれかを使用して発現されるFSHを精製するために使用することができる。
「組換え細胞」の表現は、上述したいずれかの遺伝子操作の方法を含む、異種DNAの挿入により産生された細胞を意味する。
好ましくは、FSHはDNAを含んで成る、ヒト糖タンパク質α−サブユニット及びFSHのβ−サブユニットをコードするDNAを含んで成る、1又は複数のベクターでトランスフェクトされた中国ハムスター卵巣(CHO)細胞において組換え的に産生される。α及びβサブユニットをコードするDNAは、同じ又は異なるベクターにおいて存在してもよい。
「FSH変異体」の表現は、アミノ酸配列、糖鎖付加パターン、又はヒトFSH由来のサブユニット間の結合において異なる分子であって、FSH活性を示すものを包含することを意味する。例は、LaPoIt et al.; Endocrinology; 1992, 131, 2514-2520; 又は Klein et al.; Development and characterization of a long-acting recombinant hFSH agonist; Human Reprod. 2003, 18, 50-56に記載されるように、CTP−FSH、野生型αサブユニットとhCGのカルボキシ末端ペプチドがFSHのβサブユニットのC末端に融合しているハイブリッドβサブユニットから成る、長時間作用性改変組換えFSHを含む。また、単鎖CTP−FSH、以下の配列(N−末端からC末端まで)から成る単鎖分子を含む:
Figure 2008519010
ここで、βFSHは、Klein ら[Pharmacokinetics and pharmacodynamics of single-chain recombinant human follicle-stimulating hormone containing the human chorionic gonadotrophin carboxyterminal peptide in the rhesus monkey, Fertility & Sterility; 2002, 77, 1248-1255]により記載されるとおり、FSHのβ−サブユニットを示し、βhCG CTP(113−145)はhCGのカルボニル末端ペプチドを示し、そしてαFSHはFSHのα−サブユニットを示す。FSH変異体のほかの例は、WO01/58493(Maxygen)において開示される、α−及び/又はβ−サブユニット中に組み込まれる更なる糖鎖付加部位を有するFSH分子、及びWO98/58957に開示される、サブユニット間S−S結合を伴うFSH分子を含む。FSH変異体の更なる例は、例えば、WO91/16922及びWO92/22568に開示される、FSH由来の配列及びhCG又はLH由来の配列を含んで成るキメラ分子を含む。
本明細書中に言及されるFSH変異体はまた、配列番号2の完全長成熟タンパク質よりも短いβサブユニットのカルボキシ末端欠失を含む。ヒトβサブユニットのカルボキシ末端欠失は、配列番号3、4及び5において供される。β鎖のカルボキシ末端変異体は、FSH変異体ヘテロ二量体を形成するために既知のαサブユニットと複合体を形成するものと理解される。
好ましい態様において、FSHは、血清又は無血清培地におけるCHO細胞中で組換え的に産生される。
好ましい態様において、本発明の方法に従い産生された精製FSHは、患者による自己投与を許容する、皮下投与に適当である。
「粗組換えFSH」の表現は、いずれかのクロマトグラフィー工程を経る前のFSHを発現する組換え細胞由来の細胞培養液上清を意味する。該表現は、上清の原体(細胞から単離されるもの)、並びに濃縮された、そして/又は濾過された、そして/又は限外濾過された上清を包含する。
FSH活性に関係する「生物活性」の語は、FSHに関係する生物学的応答、例えば、Steelman−Pohleyアッセイにおける卵巣重量増加 [Assay of the follicle stimulating hormone based on the augmentation with human chorionic gonadotrophin; Endocrinology; 1953, 53, 604- 616]、又は上清患者における濾胞成長を誘発するためのFSH製剤の能力を意味する。女性患者における濾胞成長は、例えば、刺激の8日目における約16mmの平均直径を有する濾胞の数に関して、超音波により評価することができる。生物活性は、FSHについて受け入れられている標準に関して評価される。
FSH調製物中のLH含有量は、例えば、LH特異的イムノアッセイ、例えば、Delfia hLH Spec(Wallac Oy, Turku, Finland)を使用して測定することができる。
FSHに関する「比活性」の語は、FSHについて認識された生物アッセイ、例えば、Steelman Pohleyバイオアッセイ[全タンパク質含有量についてのアッセイにより測定されたタンパク質の量で割る]、例えば、Lowryアッセイ[O. H. Lowry, N.J. Rosebrough, A.L. Farr and R.J. Randall (1951) J. Biol. Chem. 193: 265; Hartree E. E. (1972). Anal. Biochem. 48: 422; J. R. Dulley and P.A. Grieve (1975) Anal. Biochem. 64: 136]、Bradfordアッセイ[Bradford, M. M. (1976) Anal. Biochem. 72, 248]における、又は280nmにおける吸光度による、調製物のIUにおける生物活性を意味する。
好ましくは、本発明により得られたFSHは、約8000IU/mg以上、より好ましくは約9000IU/mg以上、より更に好ましくは約10000IU/mg以上、より更に好ましくは約14000IU/mg以上の比活性を有する。ここで生物活性は、Steelman−Pohleyバイオアッセイにより測定され、そしてタンパク質含有量はSE−HPLCにより測定される。
FSH試料は、例えば、以下に示すような技術を使用して、手順の多様な段階においてこれらの純度に関して分析することができる。
r−hFSH定量化/遊離αサブユニット/純度/酸化形態:RP−HPLC
上述のとおり、FSHは、α−及びβ−サブユニットから構成されるヘテロ二量体糖タンパク質である。いくらかのサブユニットの解離が起こり、これは試料中に存在する遊離αサブユニットの量に着目することによりモニターできる。更にFSHサブユニットは酸化し得る。酸化混入物はRP−HPLCを使用して定量化することができ、一方遊離サブユニットはSDS−PAGEを使用して評価することができる。
r−hFSH定量化/イムノアッセイ
試料中のFSH含有量は、FSHに特異的なイムノアッセイ、例えば、DELFIA FSHイムノアッセイを使用して測定することができる。
総タンパク質:Bradfordアッセイ、Lowryアッセイ、280nmにおける吸光度
いずれかのタンパク質調製と同様に、総タンパク質含有量は、例えば、Bradfordアッセイ、Lowryアッセイといった技術を使用して、あるいは280nmにおける吸光度により測定することができる。
アイソフォームパターン:IEF
上述のとおり、FSHは、両サブユニットにおける多様な場所において付着する複数のオリゴ糖残基を有する糖タンパク質である。該オリゴ糖残基は、異なる程度の分岐を有し、そしてシアル酸残基でキャップされてよい。シアル酸は負に帯電している(中性pHにおいて)。キャッピングにおける違いは、異なる等電点(pI)を有する種類の混合物を伴う不均一性に導く。これは例えば、等電点電気泳動(IEF)のような電荷に基づき分離する技術を使用して評価することができる。
宿主細胞タンパク質(HCP)
宿主細胞タンパク質は、ELISAアッセイを使用して分析することができる。例えば、抗体は、FSH遺伝子を有さない宿主細胞の培養液である「偽の培養液」に上げることができる。
ここで、本発明を2つの例により説明する。
上記2つの例を説明する対応するフローチャートは、図1及び2に示される。生じた精製r−hFSHは「r−hFSHバルク」と称される。
例1(図1を参照のこと)
工程(1):Blue Sepharoseにおける色素アフィニティークロマトグラフィー
精製のためのFSH出発物質は、組換えFSH、すなわち血清培地中又は無血清培地中のいずれかにおけるCHO細胞中で組換え的に産生されたFSHを含有する細胞培養液回収物から調製される。色素アフィニティークロマトグラフィーカラム(Blue Sepharose FF樹脂)を、L−メチオニンを含有するpH8.5における低伝導率緩衝液で平衡化させる。添加後、平衡緩衝液を使用して結合されていない物質を洗い流す。最後にカラムを、NaCl及びL−メチオニンを含有するpH7.0におけるリン酸ナトリウムで流すことによりFSHを溶出させる。該溶出プールを次の工程に直接処理する。該工程は2〜8℃において行う。
工程(2):Toyopearl Butyl 650Mにおける疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
工程(1)由来のBlue Sepharose FF溶出物を、硫酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有するpH7.0のリン酸ナトリウム緩衝液に対して平衡化したToyopearl Butyl 650Mカラムに添加する。平衡緩衝液で結合されていない物質を洗い流す。より低濃度の硫酸アンモニウムであるが、同じ緩衝液でFSHを溶出させる。溶出物を次の工程において処理する。該工程は室温で行われる。
工程(3):Source 30 RPCにおける逆相クロマトグラフィー
まず、IPA(イソプロパノール)の添加により、HIC溶出物(工程(2)由来)を調整する。Source 30 RPCカラムを、調整した添加物質と同じ濃度におけるL−メチオニン及び2−プロパノールを含有するpH7.6の酢酸アンモニウム緩衝液に対して平衡化する。平衡緩衝液で結合していない物質を流した後、該樹脂を、L−メチオニン及び上昇させた濃度の2−プロパノールを含有するpH7.6の酢酸アンモニウム緩衝液で洗浄する。更に2プロパノールの濃度を上昇させることにより、FSHを最終的に溶出させる。最後に、該溶出プールを、撹拌しながらL−メチオニンを含有する水で希釈する。該希釈したプールを次の工程において処理する。該工程は室温で行われる。
上述の手順に従い、精製の要因−すなわち、精製した試料中のFSH純度と出発材料中のFSH純度(粗FSH)の割合は、約40.000である。
例2(図2を参照のこと)
工程(−1):濃縮r−hFSHの限外濾過/ダイアフィルトレーション
全ての操作は冷却遠心条件(2〜8℃)において行った。精製のための出発材料を形成する粗FSHは、組換えFSHを含有する細胞培養液回収物に由来する。
清澄化
粗r−hFSHを、0.5μmのデプスフィルター(例えば、Pall Profile IIフィルター又はこれと同等のもの)を通して濾過した。
限外濾過
まず、10KDポリエーテルスルホン膜を使用して、限外濾過により清澄化した未精製物を濃縮した。それから、濃縮した保持液(retentate)を、抗酸化剤としてL−メチオニンを含有するpH8.5の少なくとも5回量(diavolume)のホウ酸緩衝液でダイアフィルトレーションした。ダイアフィルトレーションの進行をモニターするために保持液の伝導率及びpHを測定した。それから該系を排出する更に前に、保持液を濃縮した。限外濾過ユニットは最後にダイアフィルトレーション緩衝液で流し、そしてリンス液を回収した保持液と混合した。該プールを次の工程に用いた。
濾過
濃縮した生成物を、0.2μmのポリエーテルスルホンフィルター(又はこれと同等のもの)を通して濾過した。
工程(0):Q セファロース FFにおける陰イオン交換
それから、濾過した物質を、L−メチオニンを含有するpH8.5のホウ酸ナトリム緩衝液に対して平衡化した強陰イオン交換(Q セファロース FF)樹脂に適用した。添加後、結合していない全ての物質を流すために、該カラムを平衡緩衝液でリンスした。それから該カラムを、NaCl(伝導性を増すため)及びL−メチオニン(抗酸化剤として)を含有するpH8.5のホウ酸ナトリウム緩衝液で溶出させた。回収した溶出プールは、色素アフィニティークロマトグラフィーにおいて処理した。
工程(1):Blue Sepharoseにおける色素アフィニティークロマトグラフィー
まず、色素アフィニティークロマトグラフィーカラム(Blue SepharoseFF樹脂)を、Q−セファロースFF工程由来の溶出緩衝液で平衡化した。それから捕獲溶出物を樹脂に直接適用した。添加後、平衡緩衝液を使用して結合されていない物質を洗い流した。最後に、該カラムを、NaCl及びL−メチオニンを含有するpH7.0におけるリン酸ナトリウムで流すことによりFSHを溶出させた。該溶出プールを次の工程において直接処理した。該工程は2〜8℃において行った。
工程(2):Toyopearl Butyl 650Mにおける疎水性相互作用クロマトグラフィー
Blue Sepharose FF溶出物を、硫酸アンモニウム及びL−メチオニンを含有するpH7.0のリン酸ナトリウム緩衝液に対して平衡化したToyopearl Butyl 650Mカラムに添加した。平衡緩衝液で結合されていない物質を洗い流した。低濃度の硫酸アンモニウムであるが、同じ緩衝液でFSHを溶出させた。溶出物を次の工程において処理した。該工程は室温で行った。
工程(3):Source 30RPCにおける逆相
まず、IPA(イソプロパノール)の添加により、HIC溶出物(工程(2)由来)を調整した。Source 30RPCカラムを、調整した添加物質と同じ濃度における、L−メチオニン及び2−プロパノールを含有するpH7.6の酢酸アンモニウム緩衝液に対して平衡化した。平衡緩衝液で結合していない物質を流した後、該樹脂を、L−メチオニン及び上昇濃度の2−プロパノールを含有するpH7.6の酢酸アンモニウム緩衝液で洗浄する。更に2プロパノールの濃度を上昇させることにより、FSHを最終的に溶出させる。最後に、該溶出プールを、撹拌しながらL−メチオニンを含有する水で希釈する。該希釈したプールを次の工程において処理する。該工程は室温で行った。
工程(4):Fractogel EMD TMAE hicap樹脂における陰イオン交換クロマトグラフィー
まず、Fractogel EMD TMAE hicapカラムをL−メチオニンを含有するpH8.5のホウ酸ナトリウム緩衝液で平衡化した。希釈したポスト−RPC物質(工程(3)由来))を該カラムに添加した。平衡緩衝液を使用して結合していない物質を流した。FSHを、直線的に塩濃度が増加するカラムから溶出する。該工程は2〜8℃において行った。
工程(4’):ナノ濾過
Fractogel EMD−TMAE工程(4)由来の溶出物を、窒素雰囲気下における3barの気圧において20nmのナノ濾過装置に直接適用した。該濾液を次の工程において処理する。該操作は2〜8において行った。
工程(5):バルク限外濾過
ナノ濾過したFSH物質を、5KDポリエーテルスルホン膜において接線流濾過により濃縮した。保持液が初期容量のおよそ半分に達してから、該物質をWFIに対するダイアフィルトレーションにより緩衝液交換した。
試料の純度
精製工程後のFSH試料の純度を測定した。
Figure 2008519010
試料の生物活性
精製したr−hFSHの生物活性を、Steelman−Pohley卵巣重量増加法を使用して測定した。比活性は、以下のとおりSE−HPLC法により測定したFSH含有量で割った生物活性を使用して計算した。
得られた最終バルクの比活性は、典型的には10000〜17000IU/mgであった。例2の方法に従い得られた最終バルクFSHの2つの試料についての代表的な値を表1に示す。
Figure 2008519010
図1は、本発明、すなわち以下の工程: ・ 色素アフィニティークロマトグラフィー、 ・ 疎水性相互作用クロマトグラフィー、 ・ 逆相クロマトグラフィー、を含んで成る精製方法を説明する。 図1は、本発明の具体的な態様、すなわち以下の工程: ・ 限外濾過/ダイアフィルトレーション ・ 陰イオン交換クロマトグラフィー、 ・ 色素アフィニティークロマトグラフィー、 ・ 疎水性相互作用クロマトグラフィー、 ・ 逆相クロマトグラフィー、 ・ 陰イオン交換クロマトグラフィー、 ・ ナノ濾過 ・ 限外濾過/ダイアフィルトレーション;を含んで成る精製方法、のフローチャートを示す。
配列
配列番号1:ヒト糖タンパク質α−サブユニット;
配列番号2:hFSHβ−サブユニット
配列番号3:hFSHβ−サブユニット変異体1
配列番号4:hFSHβ−サブユニット変異体2
配列番号5:hFSHβ−サブユニット変異体3

Claims (28)

  1. 組換えFSH又はFSH変異体を精製するための方法であって、FSHを含有する液体を:
    (1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
    (2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;そして
    (3)逆相クロマトグラフィー;
    にかける工程(いずれの順番で行ってもよい)を含んで成る方法。
  2. 工程(1)の色素アフィニティークロマトグラフィーが、固定化Cibacron Blue F3G−Aを有する樹脂で行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(1)の色素アフィニティークロマトグラフィーに使用される樹脂が、Blue Sepharose FFである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 工程(1)の色素アフィニティークロマトグラフィーが、溶出剤として、約6.5〜11.5のpHにおけるリン酸ナトリウム緩衝液を使用して行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程(2)の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)が、Toyopearl Butyl 650M、又はこれと同様の特性を有する樹脂を使用して行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(2)の疎水性相互作用クロマトグラフィーが、溶出剤として、リン酸ナトリウム/硫酸アンモニウムを使用して行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(3)の逆相クロマトグラフィーの工程が、樹脂として、SOURCE 30 RPCを使用して行われる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 工程(3)の逆相クロマトグラフィーの工程が、溶出剤として、2−プロパノールを伴う酢酸アンモニウムを使用して行われる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記工程が、以下の順番:
    (1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
    (2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;その後
    (3)逆相クロマトグラフィー;
    で行われる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 更に、陰イオン交換クロマトグラフィー工程(0)の工程を含んで成る、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 陰イオン交換クロマトグラフィーの工程が、工程(1)、(2)及び(3)の前に行われる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記工程が、以下の順番:
    (0)陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
    (2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;そして
    (3)逆相クロマトグラフィー;
    で行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 工程(0)の陰イオン交換クロマトグラフィーが、Q Sepharose FF樹脂、又はFractogel EMD TMAE HiCap樹脂で行われる、請求項10、11又は12に記載の方法。
  14. 工程(0)のイオン交換クロマトグラフィーが、溶出剤として、ホウ酸緩衝液を使用して行われる、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記ホウ酸緩衝液が、約8.5のpHである、請求項14に記載の方法。
  16. 更に、陰イオン交換クロマトグラフィー工程(4)の第二工程を含んで成る、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 工程(4)の陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程が、工程(1)、(2)及び(3)の後に行われる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記工程が、以下の順番:
    (0)陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (1)色素アフィニティークロマトグラフィー;
    (2)疎水性相互作用クロマトグラフィー;
    (3)逆相クロマトグラフィー;そして
    (4)陰イオン交換クロマトグラフィー;
    で行われる、請求項17に記載の方法。
  19. 工程(4)の陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程が、Fractogel EMD TMAE HiCap樹脂、又はQ Sepharose FF樹脂を使用して行われる、請求項16〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 工程(4)の陰イオン交換クロマトグラフィーの第二工程が、ホウ酸緩衝液及び増加性NaCl濃度の勾配を使用して行われる、請求項16〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. ナノ濾過工程(4’)の工程を含んで成り、陰イオン交換クロマトグラフィー工程(4)の第二工程が行われる、請求項16〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. ナノ濾過(4’)の工程後に、限外濾過(5)の工程を含んで成る、請求項21に記載の方法。
  23. いずれかの溶出剤及び/又は緩衝液が、抗酸化剤、特にL−メチオニンを含んでよい、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. ヒト組換えFSHを精製するための方法であって、FSHを以下の工程:
    (−1) 限外濾過;
    (0) 溶出剤として約8.5のpHにおけるホウ酸塩/NaCl、L−メチオニンでのQ Sepharose FFにおける陰イオン交換クロマトグラフィー;
    (1) 工程(0)の溶出物を、Blue Sepharose FF、及び溶出剤として約7のpHにおけるリン酸塩、NaCl、L−メチオニンにおける色素アフィニティークロマトグラフィーにかける工程;
    (2) 工程(1)の溶出物を、溶出剤として約7のpHにおけるリン酸塩、硫酸アンモニウム、L−メチオニンによるToyopearl Butyl 650Mにおける相互作用クロマトグラフィーにかける工程;
    (3) 工程(2)の溶出物を、溶出剤として約7.6のpHにおける2−プロパノールを伴う、酢酸アンモニウム、L−メチオニンによるSource 30 RPCにおける逆相クロマトグラフィーの工程にかける工程;
    (4) 工程(3)の溶出物を、約8.5のpHにおけるホウ酸塩、L−メチオニン、及びNaClによる、Fractogel EMD TMAE hicap樹脂における陰イオン交換クロマトグラフィーの工程にかける工程;
    (4’) 工程(4)の溶出物を、ナノ濾過の工程にかける工程;そして
    (5) 工程(4’)の透過液を、限外濾過の工程にかける工程、
    を含んで成る方法。
  25. 請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法により得ることができる、組換えヒトFSH又はFSH変異体。
  26. 請求項25に記載のヒトFSH又はFSH変異体、並びに医薬的に許容される賦形剤を含んで成る、医薬組成物。
  27. 請求項25に記載のFSH、プルロニックF68、ショ糖、メチオニン、m−クレゾール、及びpH約7.0における水性リン酸緩衝液を含んで成る、請求項26に記載の医薬組成物。
  28. 妊娠障害の治療のための医薬の調製のための請求項25に記載の組換えヒトFSH又はFSH変異体の使用。
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