JP2009518278A - ガラス作成工程における気泡の除去方法 - Google Patents

ガラス作成工程における気泡の除去方法 Download PDF

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Abstract

単数または複数の耐熱金属製の槽を備えたシステムを通って流れるガラス溶融体中の気泡の形成を、気泡指数を創出しかつ気泡指数の臨界値を決定することによってコントロールする方法である。上記気泡指数の臨界値は、ガラス溶融体中の含水量、ガラス溶融体中の還元された多価の酸化物化合物の濃度、および耐熱金属製の槽の外表面に接触する雰囲気の水素の分圧を含む、気泡の形成の原因となる主要な変数をコントロールするのに用いられる。ガラス中に砒素およびアンチモンを実質的に含まない、気泡を実質的に含まないガラス物品を生成させるのに必要な水素の最小分圧も開示されている。

Description

優先権主張
本願は、2005年12月8日付けで出願された米国仮特許出願第60/749,024号の合衆国法典第35巻第119条(e)に規定された優先権を主張した出願であり、その内容の全てが引例として本明細書に組み入れられる。
本発明は、耐熱金属製システム、特に耐熱金属製処理システムを含む製造工程において気泡を含まないガラスを形成する方法に関するものである。本発明は、フラットパネル・ディスプレー装置用ガラス基板に用いられるような高融点、高歪点ガラス、ならびに、ガラスと接触する白金または白金合金のような耐熱金属を用いた製造工程における砒素またはアンチモンを実質的に含まないガラスの形成に特に有用であるが、しかしそれには限定されない。
例えばフラットパネルディスプレーのための硬質アルミノ硼珪酸ガラスの製造は、ガス状含有物(気泡)の含有レベルが低いことを必要とする。耐熱金属コンディショニング・システムは、いかなる気泡も欠陥となる最終溶融段階におけるガス発生を回避するのに有利に用いられる。このような耐熱金属(一般にPtまたはPt−Rh合金)製のシステムは、一般に大多数のガラスに対して不活性であると考えられており、したがって、最終的なガラス製品内にいかなる含有物をも発生させないと考えられている。しかしながら、このことは必ずしも正しくない。槽内の金属とガラスとの界面において生じる反応は、ガラス溶融体内に、したがって最終的なガラス製品(例えばガラスシート)内に、ガス状含有物を生成させる。
金属とガラスと界面において生じる、より一般的な反応の一つは、ガラス溶融体内における水およびヒドロキシル(OH)種の熱分解によって引き起こされる、負に帯電した酸素イオンの酸素分子への転化である。この現象は、ガラスの溶融および送出の高温においてガラス溶融体中に低い水素分圧が存在するので発生する。ガラス溶融体中の水素が耐熱金属製の槽と接触するときに、水素が急速に槽の外に透過して槽外部の雰囲気中に出て、ガラス溶融体の耐熱金属とガラスとの界面領域の水素を枯渇させる。このようにして、槽内部から槽壁を通る槽外部の雰囲気中への水素の透過は、溶融ガラス(ガラス溶融体)中の遊離酸素を増加させる。このようにして、例えば水の分解において、透過によりガラス溶融体を離れる各2モルの水素について1モルの酸素がガラス溶融体の金属とガラスとの界面領域に置き去りにされる。水素がガラス溶融体を離れるのにつれて、酸素(または酸素の分圧)が増大し、ガラス溶融体内の気泡またはガス状含有物の発生を招く。
耐熱金属製の槽の壁を通る水素透過量、したがって耐熱金属とガラスとの界面領域における中性酸素分子の発生量は、外部および内部の水素分圧の平方根間の差に比例する。
これに加えて、ガス状含有物の発生を招き得るハロゲン(Cl,F,Br)のような、ガラス溶融体中の他の種の触媒作用または酸化を含む他の反応がある。さらに、電気化学的反応が金属とガラスとの界面に生じ得る。これらの電気化学的反応は、熱電池、ガルバニ電池、高いACまたはDC電流の印加および接地状態に伴って発生する。
ガラス製造システムからガラス中に引かれる気泡は、用途によっては大した問題ではなく、環境によっては美的価値を提供する。しかしながら、液晶ディスプレー(LCD)および有機発光ダイオード(OLED)ディスプレーのようなフラットパネル・ディスプレー装置の製造に用いられるガラス基板の製造においては、気泡のために、完成したガラス基板(シート)が使用できなくなる。したがって、ガス状含有物の存在を減じる方法に対しては、極めて大きい利点がある。
現在、ガラス溶融体中の気泡の原因となる前述した反応に対処するために用いることができるいくつかの公知の方法がある。完成されたガラス製品中のガス状含有物の生成を最少化するのに使用可能な周知の一つの方法は、ガラス溶融およびコンディショニング段階において清澄剤を用いることを含む。清澄剤は、温度に基づいて酸素を放出または吸収する多価の酸素含有化合物である。
最高温の清澄剤の中で砒素が知られており、溶融されたガラスバッチ材料に添加された場合に、高い溶融温度(例えば1450℃を超える)におけるガラス溶融体からOを放出(還元)する。ガラス製造の溶融段階および清澄化段階においてガス状含有物の除去に役立つこの高温のOの放出により、ガス状含有物を実質的に含まないガラス製品(例えばガラスシート)を得ることができる。さらに、ガラスが冷えるにつれて還元状態から酸化状態へ移行する間に、残留している酸素が清澄剤によって再吸収される。
不幸にも環境の点からは、砒素は有害物質と考えられており、したがって清澄剤として望ましくない。アンチモンおよび錫のような効力の低い他の清澄剤も利用可能であるが、アンチモンも環境的には望ましくなく、錫は砒素やアンチモンのいずれよりもかなり効力が低い。
砒素およびアンチモンのように、効果的ではあるが環境的に好ましくない清澄剤を排除する必要から、ガラス溶融体中のガス状含有物を除去するために、より効果の低い清澄剤を用いることが要求され、かつガス状含有物の発生に対処することに重点が置かれている。
ガラス中のガス状含有物の形成の原因となる反応を緩和するために利用可能な他の方法がある。例えば特許文献1には、一つ以上の白金含有槽を取り囲む湿度管理された囲いが開示されており、これはガス状含有物の形成を低減するために、槽の外部の水素の分圧をコントロールするのに用いられている。囲いの中の湿気を含んだ雰囲気中の水分の分解により水素が発生し、この水素が、上述した水素の透過を抑圧する。特許文献1に記載された囲いはガス状含有物の形成を効果的に軽減するが、それにはいくつかの欠点がある。第1に、上記囲いはあまりにも大きいので、ガラス製造装置の白金を含む構成要素の周囲に一様な環境を保つことが不可能でないとしても困難である。第2に、囲い内の環境が極めて暑くかつ湿度が高いために、囲い内で作業しなければならない人々にとっては不快なものとなり得る。特許文献1に記載された従来の囲いを改良した特許文献2には、ガラス製造装置の耐熱金属製構成要素を比較的ぴったりとした囲い(カプセル)内に封入することが開示されている。カプセルを用いると、カプセルと、封入されたガラス送出用耐熱金属製構成要素との間の比較的小さい容積内の雰囲気をより効果的にコントロールすることが可能になる。このことは、カプセル内部の状態に関する測定値(例えば相対湿度または露点温度)が、従来の大部屋の囲い内の大容積内で測定された値よりも、耐熱金属製構成要素の外表面における状態をより正確に表しているという事実によるものである。これに加えて、もし、工程の不安定性または水素の透過による気泡発生を増大させる耐熱金属製の槽内の溶融ガラスの含水量の変化があると、特許文献1に記載された従来の囲いを用いたのでは、最高露点温度において動作しているので、この問題に応答する方法が無いことが多い。さらに、カプセルと耐熱金属製の槽との間の容積が従来の囲いと比較して小さいために、工程の不安定性に対する特許文献2のカプセルの応答時間が著しく向上されている。すなわち、カプセル容積内部の湿度(露点)、したがって水素の分圧の変更は、ルームサイズの囲いで可能なよりも遥かに迅速に行なうことができる。
米国特許第5,785,726号明細書 米国特許出願第11/116669号明細書
上述した方法に代表される水素透過による気泡発生コントロールの進歩にも拘わらず、これらは、ガラスの含水量に基づいてガラス製造装置を構成する耐熱金属製の槽を取り囲む雰囲気の湿度をコントロールしている。さらに、これらの方法は、これまでのところ本質的に経験主義的であり、したがって、気泡形成を抑圧するために必要な水素の分圧に関しては、多分に当て推量で決定していた。もし、ガラス内部の多価の酸素含有化合物の全濃度のような他の気泡発生要因の影響の完全な理解をもって、水素透過による気泡発生のコントロールが行なわれるとすれば有益であろう。このことは、ガラスバッチに導入される多価の化合物の全濃度が低下せしめられるので、環境上の理由から特に重要になる。
本発明の一つの広い様相においてはガラス物品の製造方法が開示され、この方法は、溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流し、この場合、上記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧が少なくとも約10−1パスカル(10−6バール)であり、上記溶融ガラスをガラス物品に形成することを含み、この場合、上記ガラス物品は、約0.04モル%以下の還元された多価の化合物の全濃度と、少なくとも約0.4mm−1のβOHとを有する。
本発明の別の実施の形態においてはガラス物品の作成方法が提供され、この方法は、溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流し、この場合、上記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧が少なくとも約10−1パスカル(10−6バール)であり、上記溶融ガラスをガラス物品に形成することを含み、この場合、上記ガラス物品は、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、0.112モル%以下のSnOおよびSnOの全濃度と、上記ガラス物品中における約0.04モル%以下の、錫を含まない他の多価の化合物の全濃度とを有する。
本発明のさらに別の様相においてはガラス物品の作成方法が開示され、この方法は、溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流し、この場合、上記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧(pH)(バール)が、下記の式
pH=2.39×10−4βOH −1.81×10−4βOH+3.52×10−5バール
によって計算された量以上であり、この溶融ガラスをガラス物品に形成する工程を含み、この場合、上記ガラス物品は、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、約0.04モル%以下の還元された多価の化合物の全濃度とを有する。
本発明のなおも別の実施の形態においてはガラス物品の作成方法が記載され、この方法は、多価の化合物を含むバッチ材料を溶融してガラス溶融体を形成し、このガラス溶融体を耐熱金属製の槽に通して流し、この場合、この耐熱金属製の槽の外表面に接触する雰囲気は水素の分圧pHを有し、上記ガラス溶融体からガラス物品を形成することを含み、この場合、上記ガラス物品は、還元された多価の酸化物化合物の濃度およびβOHで表される含水量を有し、上記多価の酸化物化合物濃度、上記βOH濃度および上記水素の分圧から気泡指数を計算し、かつ上記バッチ中の多価の酸化物化合物、または上記含水量、または上記水素の分圧、またはそれらの組合せをコントロールすることによって、上記気泡指数を所定の値未満に保つことを含む。
また、溶融ガラスに接触する内表面を有する白金または白金合金からなる壁で構成された槽内に少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流すことを含むガラスの作成方法も開示され、この場合、上記白金または白金合金からなる壁の外表面における水素の分圧が少なくとも約10−1パスカル(10−6バール)であり、得られたガラスは、約0.04モル%以下の還元された多価の化合物の全濃度と、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、ガラスの0.45kg(1ポンド)当たり0.2以下のガス状含有物とを有する。
また、約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量とを有するガラスシートが開示され、かつこのガラスシートは、ガラスの0.45kg(1ポンド)当たり0.2以下のガス状含有物を有する。
本発明は、いかなる限定をも加えることなしに、添付図面を参照してなされる下記の実施の形態の説明により、より容易に理解され、かつその他の目的、性質、詳細内容および利点がより明らかになるであろう。本明細書に含まれるかかる付加的なシステム、方法の特徴および利点の全ては、本発明の範囲内であり、添付の請求項によって保護されることを意図するものである。
下記の詳細な説明において、限定ではなく説明の目的で、本発明の完全な理解のために特定の詳細内容を開示する実施の形態が説明されている。しかしながら、本発明が、ここに開示された特定の詳細内容から逸脱した他の実施の形態の実施も可能なことは、本明細書の恩恵を受けた当業者であれば明らかであろう。さらに、本発明の説明を不明瞭にしないために、周知の装置、方法および材料についての説明は省略されている。最後に、類似の要素には可能な限り類似の参照番号を付してある。
本発明は、ガラスに接触する金属を備えた製造システムにおけるガラスの溶融および形成方法に関するものである。ガラス製造システムにおいてガラスを接触させるのに用いられる金属は、構造的な欠陥を伴わずに種々のガラスの高い融点温度に耐えると同時に、例えば金属の酸化によってガラス中に汚染物が放出されることを最少にすることが可能でなければならない。このような金属は、一般に、白金族、すなわち、イリジウム、オスミウム、パラジウム、白金、ロジウム、およびルテニウム、またはそれらの合金、あるいは、例えば、モリブデン、錫、アンチモン、銀、金および鉄から選ばれる。これらの高融点温度金属および/または合金を、以後耐熱金属と呼ぶ。本発明は、アンチモンまたは砒素を実質的に含まない、すなわち砒素またはアンチモンが実質的に無いガラスの作成に対して、特に効果があるが、しかしこれに限定されない。
理論に縛られるつもりはないが、例えば白金または白金合金製の清澄化槽のような耐熱金属製の槽内で発生する気泡生成作用(ブリスタリング・エフェクト)は、耐熱金属とガラス溶融体との界面におけるガラス溶融体の酸素に富む層の形成の結果として発生する。ガラス中のこの酸素に富む層は、ガラス溶融体の熱電気的電気分解、酸化物清澄剤(すなわち多価の酸化物化合物)の還元、およびガラス中に溶解されたヒドロキシル基(OH)の数によって生成されると考えられている。最後の作用は、ガラスが耐熱金属と接触する結果として気泡生成量に大きな影響を与えると信じられている。OH基は、中性の水素および酸素の中に或る程度溶解すると考えられている。次いで水素は耐熱金属の壁を通って透過し、ガラスの界面領域(耐熱金属に接触する領域)を酸素に富ませ、次いで、もしガラスの酸素溶解限度を上回ると、この酸素が泡(種または気泡)を発生させることが可能になる。したがって、耐熱金属システムの内側、特にガラス溶融体内部に対する耐熱金属システムの外側の水素の相対的分圧をコントロールすることによって、耐熱金属を通る水素の透過をコントロールすることが可能になり、これにより、気泡の形成を最少化または排除するものである。
図1を参照すると、本発明によりガラスシート137を作成するためのフュージョン法を用いた例示的なガラス製造システムの概略図が示されている。フュージョン法においては、溶融ガラスは上方が開放された楔形状のパイプ(アイソパイプと呼ばれることが多い)内に流入せしめられる。ガラスは上記パイプをオーバーフローして二つの流れに分れる。分かれた二つの流れは、楔形状のパイプの下部の尖端において合流すなわち融合して、帯状ガラスを形成し、この帯状ガラスが後に個々のガラスシートに裁断される。このフュージョン法は、ディスプレーガラス産業のためのガラス基板の製造に多く用いられている。しかしながら、フュージョン法が図示されてはいても、本発明は、溶融ガラスが耐熱金属(例えば白金または白金合金)製の槽を通って流れるかあるいは耐熱金属製の槽内に収容され、かつ多価のイオンからなる補足物が少なく、しかしながら気泡の少ないことが要求される場合には、何時でも有用である。例えば、本発明の教示内容を利用して、周知のフロート法を用いてガラス物品を作成してもよい。本発明によりガラス物品を形成するための他の適当な方法には、いわゆるスロット牽引法がある。
ガラス製造システム100は溶融槽110を備えており、この溶融槽110内にバッチ材料が矢印112によって示されているように投入され、次いで溶かされて溶融ガラス114を形成する。溶融槽110は、一般にセラミック耐熱材料である耐熱材料からなる。ガラス製造システム100はさらに、一般に白金またはPt−Rh、Pt−Ir等のような白金合金およびそれらの組合せのような耐熱金属からなる構成要素を備えている。これら耐熱金属製の構成要素は、溶融槽(メルター)を清澄化槽に接続する管113、清澄化槽115(例えば清澄管115)、混合槽120(例えば攪拌室120)、清澄化槽を攪拌室に接続する管122、送出槽125(例えばボウル125)、攪拌室をボウルに接続する管127、降下管130および取入れ口132を含む。取入れ口132は、ガラスシート137を成形する成形槽135(例えばアイソパイプ135)に結合されている。一般に成形槽135は、溶融槽と同様に耐熱材料、特に耐熱セラミック材料からなる。
本発明の一つの実施の形態においては、槽115,120,125および管122,127および130を含む溶融/送出システム141は、カプセル140内に封入されている。カプセル140の内壁と、溶融/送出システム141における構成要素115,120,122,125,127および130の外壁との間には、ジャケット容積142が画成されている。カプセル140は、ジャケット容積142内部が周囲環境条件よりも酸素の少ない僅かに正圧の湿った雰囲気を保つのに用いられる程度に密封されていることが好ましい。あるいは、複数の個々のカプセル140が槽115,120,125および管122,127および130のうちの一つまたは複数を取り囲むマルチゾーンとして、多数のカプセル140を用いることができる。多数のカプセル140を用いる利点は、溶融/送出システム141の特定の領域の雰囲気を独立的にコントロールすることが可能なことである。
本発明は、カプセル140内の環境/雰囲気をコントロールしかつ構成要素115,120,122,125,127および130内部の耐熱金属とガラスとの界面において前述の反応が生じるのを防止する閉ループ・コントロールシステム144をも備えている。前述の反応は、ガラスシート内に含有ガスが形成される原因となる。さらに耐熱金属製の槽および管に伴う前述の反応は、耐熱金属製の構成要素115,120,122,125,127および130が損傷する原因となり得る。
特に、閉ループ・コントロールシステム144は、耐熱金属製の構成要素の外部からガラスと耐熱金属との界面内への水素の移動を生じさせることによって、金属とガラスとの界面における望ましくない反応を抑制するようにカプセル140内の雰囲気をコントロールする。ガラスと耐熱金属との界面内への水素の透過レベルがコントロールされると、ガラス中の酸素分子およびハロゲンのような望ましくない種の生成を低減し、溶融ガラス114中の望ましくない含有ガスの形成を阻止する。ガラスと耐熱金属との界面内への水素の透過は、混合/送出システム141内の外表面(耐熱金属槽のガラスに接触していない表面)に対し、ガラス/耐熱金属の界面に比較してより高い水素の分圧を供給することによって達成される。これを達成するために、耐熱金属システムのガラスに接触しない表面においてコントロールされた水素レベルを保つ結果となる湿った低酸素雰囲気がカプセル140の内部に維持される。カプセル140の内部の雰囲気中の水素レベルは検知不能であることに注目すべきである。しかしながら、湿気を含んだ雰囲気中の水分が、溶融ガラス114に伴う高温において分解するときに水素が発生する。
あるいは、そしてより好ましいのは、水素を含んだガスがカプセル140内の水素分圧をコントロールするのに直接的に用いられることである。例えば、或るパーセンテージの水素ガスが混入された主として窒素からなる混合ガスを囲い内に圧入することができ、水素のパーセンテージは必要に応じて変えられる。この後者の方法は、より直接的なカプセル内の水素の量の測定およびそのより正確なコントロールが可能な利点がある。
本実施の形態の閉ループ・コントロールシステム144は、カプセル140の内部または外部に配置された単数または複数のセンサから検知値を得るコントローラ150を含む。これらの種々のセンサは、カプセル雰囲気中の水素の分圧をコントロールするために、ガス流量、ガス濃度,分圧および必要であれば露点の測定に用いられる。コントローラ150は、センサの検出値を処理してガスまたは湿気供給装置、加熱/冷却コントロール装置等のような種々の装置をコントロールする。図示のように、コントローラ150は、カプセル供給口センサ152、カプセルセンサ154、およびカプセル出口センサ156,156′から検出値を得ることができる。本実施の形態においては、カプセル供給口センサ152は、流量センサ152a、露点/湿度センサ152b、温度センサ152c、酸素センサ152d、および圧力センサ152eを含む。カプセルセンサ154は、流量センサ154a、露点/湿度センサ154b、温度センサ154c、酸素センサ154d、および圧力センサ154eを含む。カプセル出口センサ156は、流量センサ156aおよび156a′、露点/湿度センサ156bおよび156b′、温度センサ156cおよび156c′、酸素センサ156dおよび156d′、ならびに圧力センサ156eおよび156e′を含む。
コントローラ150は、センサの検出値を処理し、湿気供給システム158、加熱/冷却コントロール装置160、空気量調整器162、およびO/N発生システム164のような種々の装置をコントロールする。空気量調整器162は空気および水蒸気を調節する。装置156,160,162および164の全ては、図示のようにカプセル140に接続されたパイプ・ネットワーク166に接続されている。動作時には、コントローラ150が装置156,160,162および164をコントロールして、カプセル140内部の環境/雰囲気を作り出し、カプセル140内では、もし構成要素115,120,122,125,127および130のガラスに接触しない表面に周囲雰囲気が存在した場合に発生するであろう上記構成要素の壁を通した水素の透過量以上の量の水素が水蒸気の分解によって生成される。
上述した例示的なコントロールシステムは、水蒸気の分解によるカプセル容積への水素の供給に関して説明され、したがって、この目的の達成のために種々のコントローラおよびパイプを備えることが必要であったが、このシステムは、カプセル容積内の水素の分圧を直接コントロールするために、過度の実験を行なわずに、水素を含有するガスを含む乾燥したガスを供給するように容易に改修することが可能である。
耐熱金属とガラス溶融体との界面における中性酸素ガスの発生量は、水素の透過量に比例するが、実際のガラス製造データを解析すると、気泡の発生は、ガラス溶融体中のSnOおよびAsのような還元された多価の化合物の絶対濃度およびガラス中の水分の量にも敏感に左右される。本明細書を通じて用いられている水分とは、分子の水(HO)およびヒドロキシルイオン(OH)の双方を表すのに用いられる。上述の還元された多価の種の陽イオンは中性の酸素ガスと反応して、これを例えばSnOおよびAsのようなより高い原子価状態の溶質酸化物錯体に転化させる。ここで、鉄(Fe2+または
Fe3+)、砒素(As3+またはAs5+)および錫(Sn2+またはSn4+)のような、しかしこれらに限定されない多価の元素のイオン化された形態を多価の陽イオンと呼ぶ。水分の濃度は、赤外分光によって測定した場合に、約3600cm−1におけるO−H基本延伸モードの横断面によって最も都合良く決定され、βOHmm−1として表される。ガラス中の還元された多価の化合物の存在は、気泡を形成する水素透過の傾向の少なくとも一部を妨げる。還元された多価の化合物の濃度が高いとき、またはガラス溶融体中の水分の濃度が低い(低βOH)ときには、ガス状含有物を抑圧するのに必要な、耐熱金属製の槽の外側の雰囲気におけるpHは比較的低い。しかしながら、還元された多価の化合物の濃度が低いかまたはβOHが高いときには、ガス状含有物を抑圧するのに必要なpHは比較的高い。ここで用いられているpHは水素の分圧であり、特に、溶融ガラスを収容している耐熱金属製の槽のガラスが接触していない表面に接触している水素の分圧である。
フラットパネル・ディスプレーを用途とするガラスの製造に用いられる可能性のあるガラスのような、「グリ−ン」ガラスと呼ばれる環境に優しいガラスに関しては、ガラス中多価の陽イオンの全濃度が意図的に低いレベルに保たれる。例えば、ディスプレーの用途においては、「グリーン」の質を保つために、一般にアンチモンおよび砒素が0.05重量%(Asが0.016モル%、Sbが0.011モル%)以下に保たれる。ガラスシートの適当な透明性を確保するためには、鉄が0.08重量%(0.033モル%)以下に保たれるのが好ましい。錫は、溶融ガラスが牽引されてガラスシートにされる成形工程中における酸化錫(例えば錫石)の析出を回避するために低いレベルが好ましい。同時に、自由表面積の拡大とともに溶融タンクのサイズが拡大され、生産要求の増大に対処するために、バッチ材料を溶かして溶融ガラスにするためのガス酸素バーナーの使用は、溶融ガラス中のより高い水のレベルに寄与する。その結果、0.35mm−1を超えた、一般に約0.4mm−1を超えた、実施例によっては0.5mm−1を超えたβOHレベルのガラスが生成される。溶融ガラス中の水のレベルを低下させる方法として塩素をバッチに添加することが従来から教示されてきたが、このような対策で発生する高い塩素濃度の廃液には、生産コストをかなり上昇させる厳しい汚染対策の課題があることが判明している。
小さいくない環境およびコストの問題が原因で、気泡の形成に対する化学的防壁はガラス組成から大きく排除され、現在このような化学的防壁は、バッチ材料自体内の汚染物質から生じる僅かな量の砒素およびアンチモン、並びに低いレベルの鉄および錫に限られていることを評価すべきである。同時に、増大される生産要求に含まれる要因は、ガラス溶融体の全含水量の増大に寄与した。このようにして、溶融ガラスと耐熱金属との間に界面を伴うガラス作成工程は、耐熱金属製の槽の外側に十分な水素の分圧を必要として、ガス状含有物のないガラスを首尾よく形成する。
水素の透過を大きくコントロールする三つの工程変数の相対的影響を単一の数学的表現で説明することが可能なことを本発明者等は発見し、透過または「気泡指数」Ibを提供してそれを可能にする。上述の説明から、三つの工程変数は、含水量βOH、耐熱金属製の槽の外表面に接触する雰囲気内の水素の分圧pH、およびガラス溶融体中に存在する還元された多価の酸化物化合物の全濃度であり、ここで濃度は、例えば[SnO]のように角括弧で表される。上記気泡指数は、耐熱金属システム上の特定部位に関して下記のように算出される。すなわち、
Figure 2009518278
ここでKは常数である。
実際の耐熱金属を含むガラス製造システムについては、等式(1)は下記のように表現される。すなわち、
Figure 2009518278
ここで、
Figure 2009518278
はガラス溶融体中のHの分圧(等式
Figure 2009518278
を介した[OH]に左右され、ここで、係数kは各ガラス組成に関して実験的に決定される)であり、
Figure 2009518278
は耐熱金属のガラスに接触しない側に接触するHの分圧であり、
Figure 2009518278
はOを吸収可能な還元された多価の酸化物化合物の等価的モル濃度であり、Kは、工程状態、ガラス作成システムの構成、ガラスの主成分等による実験的に決定しなければならない常数である。再び等式(2)を眺めると、ガラス作成システムの耐熱金属部分における所定の点に関して多数の実験を行なうことによって、KおよびIを解くことができる。
等式(2)に示されているように、気泡指数Iは二つの項からなり、第1項
Figure 2009518278
は、水素の透過による耐熱金属上におけるOの生成を表し、第2項
Figure 2009518278
は、還元された多価の酸化物MiによるOの吸収を表す。係数aは、1モルの還元された多価の酸化物によって吸収されることが可能なOのモル数である。明らかに等式(2)は、酸素の生成と酸素の減耗との間の関係を示している。
の臨界値(Ibc)は、気泡発生の許否の境界として役立ち、気泡の許容レベルは、ガラスの用途、顧客の要求等に左右される。Ibcは、上述した三つの工程変数の一つまたはそれ以上の範囲に亘る気泡レベルと気泡指数との相関関係から、特定のガラス溶融ユニットおよび気泡発生源の部位に関して決定される。各組の条件についての気泡濃度は、完成した(例えば牽引された)ガラスの1ポンド(0.45kg)当たりの検知可能な気泡の数を数えることによって決定される。次に、図2に示されているように、Iに対する1ポンド(0.45kg)当たりの気泡の数をプロットし、かつ許容できる気泡レベルに線(1ポンド(0.45kg)当たりの気泡の数が垂直のy軸上にプロットされる場合には水平の線)を引くことによって、Iの臨界値が決定される。次に、相関曲線10と許容できる気泡レベルとの交点を求めることによってIbcが得られる。例えば、図2に示されたグラフにおいては、許容できる気泡レベルは、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たりの検知可能な気泡の数がゼロ、すなわち図のx軸であると思われる。したがって、Ibcはx軸上のIの値である。実際のガラス作成工程においては、気泡の数は、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たり約0.2個以下、好ましくは、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たり約0.02個以下である。
耐熱金属とガラスとの界面における正味のO発生量に気泡形成が左右されるので、ここで述べている気泡指数(O発生とO吸収の双方の原因になる)は、水素の透過量のみ(O発生のみの原因となる)よりも良く気泡形成を予測する。その鍵は、ガラス溶融体の酸化還元状態(レドックス状態)、すなわち、還元された多価イオンのO吸収能力が握る。
一旦、Iの臨界値が判ると、気泡のないガラスを生産するのに必要な条件を予測することができる。一つの工程変数に望ましくない変化があっても、他の工程変数に必要な変更を施すことによって気泡のないガラスを維持することができることは特に有用である。例えばIbcは、ガラス溶融体中の還元されたSnOの濃度の低下量を相殺するのに必要な外部pHの増加量を決定するに用いることができる。または、ガラス溶融体中の含水量をコントロールするために、バッチ材料を構成する砂を変えればよい(或る砂は他の砂よりも乾燥している)。あるいは、ガラス溶融体を加熱および溶融する方法を、例えばガス酸素バーナーの代わりにエア酸素バーナーを用いるように変更してもよい。もし砂の材料源が固定され、かつ水素の分圧も調整できない場合には、最初のバッチ材料に添加される多価の酸化物化合物(例えば、酸化砒素、酸化アンチモン、酸化錫等)の量を調整することによって、ガラス溶融体中の多価の酸化物化合物の含有量を変更することができる。バッチ材料中に投入される多価の化合物は、完成されたガラス物品が、約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量とを有することが好ましい。しかしながら水素の分圧は、調整の容易さの点でも、気泡発生に影響を与える速度に関しても、最も管理し易い条件であるために、最もコントロールし易い変数である。
前述の説明は、新規なガラス作成システムに関し、または現存のシステムのための目標値の設定に関し有用であるが、前述の論議は、実質的にアルカリ、砒素およびアンチモンを含まない、ならびに約1550℃以上の温度における耐熱金属との界面を含むガラスに関して拡大適用することができ、上記耐熱金属の外側は、ガス状含有物を実質的に含まないガラスを首尾よく形成するための最小値よりも高い分圧を有する水素含む雰囲気内に囲われている。
より基本的には、ガラス溶融体内部での酸素の発生および消費はモデル化が可能であり、そのモデル化から、ガラス作成システムの耐熱金属製の槽を取り巻く雰囲気中の最低分圧は、βOHの関数として下記の等式で表すことができる。
pH=2.39×10−4βOH −1.81×10−4βOH+3.52×10−5バール
(3)ここで、pHは、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たり0.2個以下の不純物レベルを得るための耐熱金属製の槽(例えばカプセル140内部の)を取り巻く雰囲気中の水素の最低分圧、βOHは以前に規定されている。等式(3)は、砒素およびアンチモンを実質的に含まず(約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量)、ガラス溶融体中のβOHが約0.4mm−1以上であるが、0.5mm−1を超える温度1550℃における仮想のガラス組成に関して図3にプロットされている。これに加えて、図3のプロットに関して想定されたガラス組成は、約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量しか含まないことが想定される。ガラス溶融体を収容する槽の耐熱金属の厚さは、約1mm以下である。耐熱金属製の槽の壁の厚さが1mm以下に選ばれるのは、次の実際的な理由による。すなわち、より厚い耐熱金属は、水素の透過量を減少させるように作用する筈であり、大部分の耐熱金属が高価な貴金属を含みまたは主として高価な貴金属で構成されているので、厚い壁を備えた大型の耐熱金属製の槽を製造すると法外な価格になる点にある。反対に、上記壁の厚さは、槽が自立し得るのに十分な厚さに選ばれなければならない。次に図3に示された曲線は、気泡の発生を抑制するpHの臨界値を表す。上述の仮説は控え目なpHの評価を表す。すなわち、工程変数は、耐熱金属製の槽のガラスに接触しない表面に接触する雰囲気中に必要なpHを増大させるように作用する。例えば、1550℃を超える温度に対しては、耐熱金属製の槽のガラスに接触しない表面に接触する雰囲気中の必要なpHも増大する。もし、還元された多価の化合物の濃度が上限よりも低くなると、耐熱金属製の槽のガラスに接触しない表面に接触する雰囲気中の気泡を抑制するために必要なpHは増大する。同様に、もしガラスのβOHが増大すると、耐熱金属製の槽のガラスに接触しない表面に接触する雰囲気中の気泡を抑制するために必要なpHは増大する。
一つの実施の形態においては、本発明により生産されたガラス物品は、約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量とを有する。
図3によれば、溶融ガラス中の任意のβOHに関し、耐熱金属製の槽のガラスに接触しない表面に接触する雰囲気に関する最低pHは、プロットされた曲線から容易に決定することができる。すなわち、耐熱金属製の槽を取り巻くpHを図3の曲線の上方および左方に維持する限り、溶融ガラス中の気泡の発生は抑圧される。すなわち、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たりの気泡(含有物)が約0.2個未満に、好ましくはガラスの1ポンド(0.45kg)当たりの含有物が0.02個未満に維持される。
上述の説明は、すべての多価の種の全濃度に関する最大限度を特定する代わりに、砒素、アンチモン、錫および鉄に関する上限のみでなく、すべての多価の種を考慮したものである。この場合においては、還元された多価の種の全濃度を考慮するのが適当である。
還元された多価の種の全濃度は、各還元された多価の化合物のモルパーセントの総和によって決定することができ、各モル%は、特定の化合物によって吸収されたOの分子数を乗じたもの、すなわち、還元された多価の化合物の全分子濃度=1*(Asのモル%)+1*(Sbのモル%)+0.5*(SnOのモル%)+0.25*(FeOのモル%)+0.5*(CeOのモル%)+……となる。この等式をより一般的に表現すると、1とiの間において全還元された多価の化合物=Σ(n[M])となり、ここで、iはガラス中に存在する還元された種の数、[M]は第iの還元された多価の化合物の濃度を表し、nは第iの還元された多価の化合物の1モルが酸化されたときに吸収されるOの分子数を表す。
還元された多価の化合物の全濃度を決定するより実際的な方法では、(Wglass)*Σn([P]/W*U)から決定することができ、ここで、Wglassはg/モルの単位でのガラスの平均分子量、nは先に規定された通りであり、[P]は第iの多価化合物の全濃度(重量%)であり、Uは還元された状態における第iの多価化合物のモル分率、Wは第iの多価化合物のg/モルの単位での分子量である。Uは、(X/X+X)として決定することができ、ここで、Xは第iの還元された多価の化合物のモル濃度であり、Xは第iの酸化された多価の化合物のモル濃度である。
実際のガラス作成システムにおいては、1550℃の溶融ガラスにおける還元されたまたは酸化された化合物の実際の濃度または溶融ガラスのβOHを決定することが不可能ではないとしても困難である。したがって、前述の説明による実際のガラス作成システムに関しては、等式(3)および図3は下記の態様で解釈すればよい。すなわち、耐熱金属製の槽内において1550℃を超える温度で処理された溶融ガラスから形成されたガラス物品であって、このガラス物品のガラスが0.4mm−1以上のβOHを含み、さらにこのガラス物品のガラスが0.04モル%以内の全還元された多価化合物濃度を有するガラス物品に関しては、耐熱金属製の槽(例えば清澄化管115)のガラスが接触しない表面に接触する最低pHは約10−1パスカル(10−6バール)を超えていなければならない。これらの条件下で、ガラスの1ポンド(0.45kg)当たり約0.2個の気泡(含有物)しか含まないガラス物品のガラスが形成される。もしガラスの全多価化合物濃度が考慮されると、形成されたガラス中の多価化合物の濃度の還元された種(例えば、SnO,FeO,As,Sb,CeO等)に対する限度は0.04モル%以上であることに注目すべきである。また、形成されたガラス物品中の多価化合物の濃度が、溶融ガラス中の還元された多価化合物の濃度に実質的に等しいことも評価されるべきである。このことは下記の理由で生じる。すなわち、多価化合物が溶融ガラス中で加熱されるにつれて、この化合物は還元されかつ酸素を放出し、この還元が例えば清澄化(コンディショニング)管115内で生じると、気泡と一体になった酸素が溶融ガラスの自由表面に移動して、溶融ガラスから排除される。溶融ガラスは耐熱金属システムを通じて(清澄化槽を越えて)連続しているので、ガラスおよび多価化合物は冷える。自由酸素の存在において多価化合物は酸化されるとはいえ、実質的に全ての遊離酸素が既に排除されていたので、上記化合物は還元された状態に留まる。実際には、βOHで表される水分の濃度も、耐熱金属システム内でのガラスの処理中には感知可能なほどには変化せず、しがって、得られたガラス物品中において測定可能であり、かつ耐熱金属システム内での遷移中における、特に清澄化槽内でのコンディショニング後の溶融ガラス中のβOH濃度を表す。
実際に、ガラスの製造中においてバッチ材料を溶融させるための多くのタンクは、電気的に加熱され、かつ錫電極を備えている。これらの電極は、緩やかに溶かされ、ガラス溶融体中の錫の濃度がより高くなる。多価の化合物の上述した限度(還元された多価化合物に対する)は、最大錫濃度(すなわち、それぞれ還元された種SnOおよび酸化された種SnOの双方の和)が0.01モル%および0.112%の間に確立される。他のすべての多価化合物、すなわち錫を含まない他のすべての多価化合物の最大濃度は、それでもなお約0.04モル%以内に維持される。
上述の本発明の実施の形態、特に「好ましい」実施の形態は、いずれも実現可能な実例に過ぎず、本発明の原理を明確に理解するための説明に過ぎない。本発明の精神および原理から実質的に離れることなしに種々の変形および変更が可能である。かかる変形および変更のすべては本明細書および本発明の範囲内に含まれ、添付の請求項によって保護されることを意図するものである。
本発明の一実施の形態によるガラス製造システムの構成要素を示す概略図 ガラスの0.45kg(1ポンド)当たりの気泡の数と気泡指数との関係を示すグラフ ガラス中のガス状含有物を最少にするために、βOHの関数としての水素の最低分圧を表す曲線を示すグラフ
符号の説明
100 ガラス製造システム
110 溶融槽
114 溶融ガラス
115 清澄化槽
120 混合槽
125 送出槽
135 成形槽(アイソパイプ)
137 ガラスシート
140 カプセル
141 溶融/送出システム
144 閉ループ・コントロールシステム
150 コントローラ

Claims (10)

  1. ガラス物品の作成方法であって、
    溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流す工程であって、前記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧が少なくとも約10−1パスカル(10−6バール)である工程、および
    該溶融ガラスをガラス物品に形成する工程
    を含み、
    該ガラス物品が、約0.04モル%以下の還元された多価化合物の全濃度と、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、ガラスの0.45kg(1ポンド)当たり0.2個以下のガス状含有物とを有することを特徴とする、ガラス物品の作成方法。
  2. 前記ガラス物品が、0.112モル%以下のSnOおよびSnOの全濃度をさらに有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記ガラス物品が、
    約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、
    約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、
    0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、
    約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記ガラス物品が、ディスプレー用のガラス基板の製造に用いられるのに適した帯状ガラスであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. ガラス物品の作成方法であって、
    溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流す工程であって、前記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧が少なくとも約10−1パスカル(10−6バール)である工程、および
    該溶融ガラスをガラス物品に形成する工程
    を含み、
    該ガラス物品が、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、0.112モル%以下のSnOおよびSnOの全濃度と、前記ガラス物品中における約0.04モル%以下の、錫を含まない他の多価の化合物の全濃度と、ガラス0.45kg(1ポンド)当たり0.2個以下のガス状含有物とを有することを特徴とする、ガラス物品の作成方法。
  6. 請求項5の方法によって作成されたガラス物品。
  7. 前記ガラス物品が、
    約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、
    0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、
    約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量と、
    をさらに有することを特徴とする請求項5記載の方法。
  8. ガラス物品の作成方法であって、
    溶融ガラスに接触する内表面を有する耐熱金属製の壁で構成された槽内に、少なくとも約1550℃の温度の溶融ガラスを流す工程であって、前記耐熱金属製の壁の外表面における水素の分圧(pH)(バール)が、下記の式
    pH=2.39×10−4βOH −1.81×10−4βOH+3.52×10−5バール
    によって計算された量以上である工程、および
    該溶融ガラスをガラス物品に形成する工程
    を含み、
    該ガラス物品が、少なくとも約0.4mm−1のβOHと、約0.04モル%以下の還元された多価の化合物の全濃度と、ガラス0.45kg(1ポンド)当たり0.2個以下のガス状含有物とを有することを特徴とするガラス物品の作成方法。
  9. 前記ガラス物品が、ディスプレー用のガラス基板の製造に用いられるのに適した帯状ガラスであることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記ガラス物品が、
    約0.112モル%以下のSnOで表される全錫含有量と、
    約0.016モル%以下のAsで表される全砒素含有量と、
    0.011モル%以下のSbで表される全アンチモン含有量と、
    約0.037モル%以下のFeで表される全鉄含有量と、
    を有することを特徴とする請求項8記載の方法。
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