JP7266044B2 - ガラス製造プロセスにおける酸素含有雰囲気を制御するための装置及び方法 - Google Patents

ガラス製造プロセスにおける酸素含有雰囲気を制御するための装置及び方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって以下に完全に記載されているかのように本願に援用される、2018年4月20日出願の米国仮特許出願第62/660,323号の優先権の利益を主張する。
本開示は、ガラスの製造に関し、特に、ガラス製造装置を構成する白金含有容器を取り囲む雰囲気中の酸素の制御に関する。
水素は、白金境界を越えることが知られている。白金境界を越える水素の不均衡により、水素は、最低水素分圧へと向かう方向で、白金境界に浸透する。
光学品質のガラス物品、例えばディスプレイパネルの製造に用いられるガラスシートの製造は、通常、白金又は白金合金の容器に溶融ガラスを流すことを含む。容器に流入する溶融ガラスに含まれる水は、概して、安定した水素分圧を表す。白金含有容器の外部表面の水素分圧が溶融ガラスの水素分圧よりも低い場合、水の分解によって生じる溶融ガラスに含まれる水素は、白金容器を通って外部雰囲気へと浸透する。溶融ガラスに残された酸素は、溶融ガラスと白金との界面で気泡を形成する可能性があり、これらの気泡は溶融ガラス内へと放出され、完成したガラス物品に望ましくない欠陥(ブリスタ)を生成する可能性がある。
水素の透過を軽減するために、白金含有容器は通常、制御された雰囲気とともに筐体内に配置される。筐体雰囲気は筐体を通って循環し、通常は筐体雰囲気内に水蒸気を注入することにより、筐体雰囲気内の所定の水素分圧が維持される。筐体雰囲気は、容器の故障につながりうる容器の腐食(例えば、酸化)を防ぐために、酸素含有量が低減されている。送風機は、雰囲気を循環させて白金含有容器を冷却する。
送風機は白金含有容器の過度の加熱を防ぐのに効果的でありうるが、これらの送風機は、システムを気密にすることが困難であることから、周囲空気を浸透させる低圧領域もシステム内に作り出す可能性がある。雰囲気の酸素含有量を可能な限り低減するために、窒素(N)を注入して酸素を希釈することができる。それでもなお、筐体の漏れは回避困難であり、窒素ガスの添加による溶融送給システム内の高圧が白金の自由表面に白金粒子の欠陥を生じさせ、それが次に溶融ガラスに向かう可能性があることから、酸素含有量をどれだけ低くすることができるかには実際的な制限がある。
この解決策の代替手段は、ファンを使用しない非循環システムである。しかしながら、非循環システムでは、プロセスの冷却ゾーンで達成することができる冷却の量が制限される。例えば生産を増加させるために溶融ガラスの流量を増加させると、搬送システムの温度が上昇し、溶融ガラスの目標温度(例えば、粘度)を満たすためにさらなる冷却が必要となる。したがって、システムへの加熱電力を低下させることによって冷却が促進されうる。しかしながら、極端な場合、溶融ガラスの流れは、加熱電力をゼロに低下させる速度まで増加する可能性があり、その結果、制御パラメータとしての加熱が失われることとなる。制御パラメータとしての加熱は、システムを通過するガスの流れを増加させて追加の冷却を促進することによって回復させることができる。ガス流量の増加(ファン速度によってブーストされる)により、同じ温度目標を維持するために必要とされる電力が増加する。したがって、実際には、冷却ゾーンにはゼロではない最小加熱電力が必要とされる。システムを通過するガラスの流れをさらに増加させるために、最小値を上回る任意の追加の加熱電力が利用可能になる。したがって、加熱と冷却の組合せは、プロセスの「ブレーキ」として、冷却ゾーンで用いられる(すなわち、必要に応じてガラスの流れを遅延又は停止する)。最小電力を上回る予備又は追加の加熱電力を使用して、流量を増やすことができ、これが生産量の増加につながりうる。したがって、理論的にはファンの速度を低下させることによって酸素含有量を低下させることができるが、この代替案には実際のコストがかかり、経済的に魅力的ではない。
別の代替案は、燃焼バーナを使用して過剰の酸素を燃焼させることである。この方法は、酸素含有量を大幅に低下させることができるが、さらなる複雑性が課されることとなろう。このような複雑性の1つは、Oを燃焼させる反応を管理し、バーナの熱と炎の長さに対処することである。酸素含有量を一定に保つことを利用してガスの有効露点を維持しており、燃焼がO含有量により多くの変動をもたらす可能性がある。別の複雑性は、結果として生じる燃焼ガスが白金含有容器の周りを循環することである。したがって、燃料と燃焼生成物の両方が、ガラスに欠陥を生じさせること又は金属を劣化させることなく、白金含有容器及びその中の溶融ガラスと適合性でなければならない。例えば、炭素系の燃料の場合、白金システムを介した炭素の浸透はブリスタの欠陥を生じる可能性がある。したがって、望ましくない反応と炎の積極的な管理とによって、この代替案は可能にはなるが、魅力的ではない。
酸素を除去する他の方法は、化学吸着を使用することができる。しかしながら、この方法もまた、環境にさらなる化学物質を追加し、管理を必要とし、かつ作業コストが増加することから、実用的ではない。
本開示によれば、ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法が開示され、該方法は、白金含有容器に溶融ガラスを流す工程であって、該白金含有容器が筐体内に配置される、工程、筐体と白金含有容器との間に酸素を含有する雰囲気を流す工程、筐体と流体連通している反応チャンバを通して雰囲気を導く工程、筐体雰囲気内に水素ガスを含む反応ガスを注入する工程、及び水素ガスを反応チャンバ内の酸素と反応させる工程を含む。
反応ガス中の水素ガスの濃度は、反応ガスの総量に対して約1体積%~100体積%の範囲でありうる。幾つかの実施形態では、反応ガスは、不活性ガス、例えば窒素又は希ガスを含みうる。
さまざまな実施形態によれば、雰囲気は、循環経路に沿って筐体と反応チャンバとの間に流すことができ、反応ガスは、反応チャンバの上流の循環経路内、例えば、反応チャンバをカプセルに接続する反応チャンバの上流の配管内に注入することができる。
該方法は、反応チャンバの上流の循環経路内の酸素の濃度を検知する工程をさらに含むことができ、反応チャンバの上流の循環経路内の酸素濃度は約0.5体積%以上である。
該方法は、反応チャンバの下流の循環経路内の酸素の濃度を検知する工程をさらに含むことができる。幾つかの実施形態では、反応チャンバの下流の循環経路内の酸素濃度は、約0.2体積%未満、例えば約0.1%未満、0.05%未満、又はさらには約0.01%未満でありうる。
幾つかの実施形態では、コントローラは、検知された下流の酸素濃度に応じて、水素ガスの流量を増減させることができる。該方法は、反応中に反応チャンバ内に追加の酸素を注入することによって、反応チャンバの下流の雰囲気内の酸素の濃度を所定の値に制御する工程をさらに含みうる。
筐体内の雰囲気の圧力は約38Pa未満でありうる。
さらなる実施形態では、本方法は、反応チャンバ内の雰囲気を加熱する工程を含みうる。例えば、加熱する工程は、電気加熱素子などの加熱素子で雰囲気を加熱する工程を含みうる。加熱工程中の加熱素子の温度は少なくとも500℃でありうる。幾つかの実施形態では、加熱素子は白金を含みうる。
別のさらなる実施形態では、本方法は、雰囲気及び反応ガスを反応チャンバ内の白金含有触媒に曝露する工程を含みうる。例えば、ある特定の実施形態では、加熱素子は白金を含むことができ、加熱素子は触媒として機能する。
他の実施形態では、ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法が記載され、該方法は、白金含有容器に溶融ガラスを流す工程であって、該白金含有容器が、筐体と白金含有容器との間を流れる酸素を含有する雰囲気を含む筐体内に配置される、工程、反応チャンバの上流の配管及び反応チャンバの下流の配管を通じて筐体と流体連通している反応チャンバを通して雰囲気を導く工程であって、筐体、上流の配管、反応チャンバ、及び下流の配管が循環経路を構成する、工程を含む。該方法は、水素ガスを反応チャンバの上流の循環経路に注入する工程、及び水素ガスを反応チャンバ内の酸素と反応させる工程をさらに含みうる。
該方法は、反応チャンバ内のカプセル雰囲気及び水素ガスを、例えば加熱素子、例えば電気加熱素子などで加熱する工程をさらに含みうる。
加熱工程中の加熱素子の温度は、少なくとも約500℃でありうる。
幾つかの実施形態では、加熱素子は白金を含みうる。
幾つかの実施形態では、注入する工程は、不活性ガスを水素ガスとともに注入する工程をさらに含みうる。
別の実施形態では、ガラス製造プロセスにおける酸素含有雰囲気を制御するための装置が開示され、該装置は、そこを通じて溶融材料を搬送するように構成された白金含有容器、該白金含有容器を含む筐体、該筐体と流体連通し、かつ該筐体を通じて雰囲気を循環するように構成された環境制御システムを備えており、該環境制御システムは、反応チャンバ、水素ガスのリザーバと流体連通し、かつ雰囲気の流れ方向に対して反応チャンバの上流にある環境制御システムに水素ガスを供給するように構成されたガス注入弁;及び、反応チャンバ内に配置された白金含有触媒を含む。
該装置は、反応チャンバ内に配置された加熱素子をさらに含みうる。幾つかの実施形態では、加熱素子は、白金を含んでよく、触媒として機能することができる。例えば、加熱素子は電気加熱素子でありうる。
幾つかの実施形態では、環境制御システムは、酸素含有ガスのリザーバと流体連通し、かつ反応チャンバに酸素含有ガスを供給するように構成された注入弁をさらに含みうる。
本明細書に開示される実施形態のさらなる特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載されており、一部にはその説明から当業者には明らかになり、あるいは、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付の図面を含む、本明細書に記載される発明を実施することによって認識される。
前述の概要及び後述する詳細な説明はいずれも、本明細書に開示される実施形態の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図した実施形態を提示していることが理解されるべきである。添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は本開示のさまざまな実施形態を例証しており、その説明とともに、それらの原理及び動作を説明している。
1つ以上の白金含有容器を含む筐体から酸素を排除するための反応チャンバを含む例示的なガラス製造装置の概略図 例示的な反応チャンバの断面図
これより、その例が添付の図面に示される本開示の実施形態について、詳細に説明する。可能な場合はいつでも、同一又は類似した部分についての言及には、図面全体を通して同じ参照番号が用いられる。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。
本明細書では、範囲は、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現することができる。このような範囲が表現される場合、別の実施形態は、その1つの特定の値から及び/又は他方の特定の値までを含む。同様に、例えば先行詞「約」の使用によって値が近似値として表される場合、その特定の値は別の実施形態を形成することが理解されよう。さらには、範囲の各々の端点は、他の端点に関連して、及び他の端点とは独立してのいずれにおいても重要であることが理解されよう。
本明細書で使用される方向用語(例えば、上、下、右、左、前、後、上部、底部)は、描かれた図を参照してのみ作られており、絶対的な方向を意味することは意図していない。
特に明記しない限り、本明細書に記載されるいずれの方法も、その工程が特定の順序で実行されることを必要とする、若しくは、装置には特定の向きが必要であると解釈されることは、決して意図していない。したがって、方法クレームが、その工程が従うべき順序を実際に記載していない場合、若しくは装置クレームが個々の構成要素に対する順序又は向きを実際に記載していない場合、あるいは、工程が特定の順序に限定されるべきであることが特許請求の範囲又は明細書に別段に明確に述べられていない場合、若しくは装置の構成要素に対する特定の順序又は向きが記載されていない場合には、いかなる意味においても、順序又は方向が推測されることは決して意図していない。これには、次のような解釈のためのあらゆる非明示的根拠が当てはまる:工程の配置、動作フロー、構成要素の順序、又は構成要素の方向に関する論理的事項;文法上の編成又は句読点から派生した平明な意味;及び、明細書に記載される実施形態の数又はタイプ。
本明細書で用いられる場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈上明らかに別段の指示がない限り、複数の指示対象を含む。よって、例えば、「ある1つの(a)」構成要素への言及は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、そのような構成要素を2つ以上有する態様を含む。
「例示的」、「例」などの用語、又はそれらのさまざまな形態は、本明細書では、例、事例、又は例示として機能することを意味するために用いられる。本明細書で「例示的」として又は「例」として説明される任意の態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。さらには、例は、明確化及び理解の目的でのみ提供されており、本開示の開示された主題又は関連部分をいかなる方法でも制限又は限定することを意図するものではない。さまざまな範囲の無数の追加の例又は代替の例を提示することもできたが、簡潔にするために省略されているものと認識されたい。
本明細書で用いられる場合、「容器」という用語は、溶融ガラスを保持、収容、又は搬送するように構成された任意の構造を包含するものと解釈され、また、溶融ガラスをある場所から別の場所へと搬送する調整容器、溶融容器、及び導管を含むがこれらに限定されない。
本明細書で用いられる場合、「溶融ガラス」という用語は、(例えば、冷却によって)適切に熱調整された場合、ガラスの状態をとることができる溶融材料を意味し、「ガラス溶融物」又は単に「溶融物」と同義である。
図1に例示的なガラス製造装置10が示されている。幾つかの実施形態では、ガラス製造装置10は、溶融容器14を含むことが可能なガラス溶融炉12を。溶融容器14に加えて、ガラス溶融炉12は、原材料を加熱し、原材料を溶融ガラスへと変換するように構成された、加熱素子(例えば、燃焼バーナ及び/又は電極)などの1つ以上の追加の構成要素を任意選択的に含みうる。例えば、溶融容器14は、電気的にブーストされた溶融容器とすることができ、ここで、エネルギーは、燃焼バーナ及び直接加熱の両方によって原料に加えられる(電流は原料を通じて確立され、ジュール加熱を介して原料を加熱する)。
さらなる実施形態では、ガラス溶融炉12は、溶融容器からの熱損失を低減する熱管理デバイス(例えば、絶縁部品)を含みうる。別のさらなる実施形態では、ガラス溶融炉12は、原材料のガラス溶融物への溶融を促進する電子デバイス及び/又電気機械デバイスを含みうる。さらにまた、ガラス溶融炉12は、支持構造(例えば、支持シャーシ、支持部材等)又は他の構成要素を含んでいてもよい。
溶融容器14は、典型的には、耐火性セラミック材料、例えば、アルミナ又はジルコニアを含む耐火性セラミック材料などの耐火性材料から形成されるが、耐火性セラミック材料は、代替又は任意の組合せで使用することができる、イットリウム(例えば、イットリア、イットリア安定化ジルコニア、リン酸イットリウム)、ジルコン(ZrSiO)、又はアルミナ-ジルコニア-シリカ、さらには酸化クロムなどの他の耐火性材料を含みうる。幾つかの例では、溶融容器14は、耐火セラミックブリックで構成されていてもよい。
幾つかの実施形態では、ガラス溶融炉12は、ガラス物品、例えば、さまざまな長さのガラスリボンを製造するように構成されたガラス製造装置の構成要素として組み込まれうるが、さらなる実施形態では、ガラス製造装置は、限定はしないが、ガラスロッド、ガラス管、ガラス外囲器(例えば、電球などの照明デバイス用のガラス外囲器)、及びガラスレンズなど、他のガラス物品を形成するように構成することができ、また、他の多くのガラス物品が企図されている。幾つかの例では、溶融炉は、スロットドロー装置、フロートバス装置、ダウンドロー装置(例えば、フュージョンダウンドロー装置)、アップドロー装置、プレス装置、圧延装置、管延伸装置、又は本開示から利益を享受するであろう他の任意のガラス製造装置を含む、ガラス製造装置の構成要素として組み込むことができる。例として、図1は、その後に個別のガラスシートへと加工するため、又はガラスリボンをスプールに巻くためにガラスリボンを溶融延伸するためのフュージョンダウンドローガラス製造装置10の構成要素としてのガラス溶融炉12を概略的に示している。
ガラス製造装置10(例えば、フュージョンダウンドロー装置10)は、任意選択的に、ガラス溶融容器14に対して上流に配置された上流側ガラス製造装置16を含みうる。幾つかの例では、上流側ガラス製造装置16の一部又は全体をガラス溶融炉12の一部として組み込むことができる。
図1に例示される実施形態に示されるように、上流側ガラス製造装置16は、原材料貯蔵ビン18、原材料送達デバイス20、及び該原材料送達デバイスに接続されたモータ22を含みうる。原材料貯蔵ビン18は、矢印26で示すように、1つ以上の供給口を通じてガラス溶融炉12の溶融容器14内に供給することができる、ある量の原材料24を保管するように構成されうる。原材料24は、典型的には、1つ以上のガラス形成金属酸化物及び1つ以上の改質剤を含む。幾つかの例では、原材料送達デバイス20が所定量の原材料24を貯蔵ビン18から溶融容器14に送達するように、モータ22によって原材料送達デバイス20に動力を与えることができる。さらなる例では、モータ22は、溶融ガラスの流れ方向に対して溶融容器14の下流で検知される溶融ガラスのレベルに基づいて制御された速度で原材料24を導入するように原材料送達デバイス20に動力を与えることができる。その後、溶融容器14内の原材料24を加熱して溶融ガラス28を形成することができる。典型的には、初期の溶融工程において、原材料は、例えばさまざまな「砂」で構成されるなど、粒子として溶融容器に添加される。原材料には、以前の溶融及び/又は成形動作に由来するスクラップガラス(すなわち、カレット)も含まれうる。燃焼バーナは通常、溶解プロセスを開始するために用いられる。電気的にブーストされた溶融プロセスでは、原材料の電気抵抗が十分に低下すると(たとえば、原材料が液化し始めると)、原材料と接触して配置された電極間に電位を発生させることによって電気ブーストが開始され、それによって、原材料を通る電流が確立され、該原材料は、通常はこの時点で溶融状態に入るか又は溶融状態にある。
ガラス製造装置10はまた、任意選択的に、溶融ガラス28の流れ方向に対してガラス溶融炉12の下流に位置付けられた下流側ガラス製造装置30も含むことができる。幾つかの例では、下流側ガラス製造装置30の一部をガラス溶融炉12の一部として組み込むことができる。しかしながら、幾つかの事例では、以下で論じる第1の接続導管32、又は下流側ガラス製造装置30の他の部分をガラス溶融炉12の一部として組み込むことができる。第1の接続導管32を含む下流側ガラス製造装置の要素は、貴金属から形成することができる。適切な貴金属には、白金、イリジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、及びパラジウムからなる群から選択される白金族金属、又はそれらの合金が含まれる。例えば、ガラス製造装置の下流構成要素は、約70質量%~約90質量%の白金及び約10質量%~約30質量%のロジウムを含む白金-ロジウム合金から形成することができる。しかしながら、ガラス製造装置の下流構成要素を形成するための他の適切な金属には、モリブデン、レニウム、タンタル、チタン、タングステン、及びそれらの合金が含まれうる。
下流側ガラス製造装置30は、溶融容器14の下流に位置し、上記の第1の接続導管32によって溶融容器14に結合された清澄容器34を含みうる。幾つかの例では、溶融ガラス28は、第1の接続導管32によって溶融容器14から清澄容器34へと重力供給されてもよい。例えば、重力によって、溶融ガラス28を、溶融容器14から清澄容器34へと第1の接続導管32の内部経路を通じて駆動させることができる。しかしながら、他の調整容器を、例えば溶融容器14と清澄容器34との間など、溶融容器14の下流に配置することができるものと理解されたい。幾つかの実施形態では、一次溶融容器からの溶融ガラスを二次容器内でさらに加熱して溶融プロセスを継続するか、又は清澄容器に入る前に一次溶融容器内の溶融ガラスの温度より低い温度へと冷却する調整容器を溶融容器と清澄容器との間に用いることができる。清澄容器34は、例えば、約70%~約90質量%の白金及び約10%~約30質量%のロジウムを含む、白金-ロジウム合金から形成することができる。
前述のように、気泡は、さまざまな技術によって溶融ガラス28から除去することができる。例えば、原材料24は、加熱されると化学還元反応を被り、酸素を放出する、酸化スズなどの多価化合物(すなわち清澄剤)を含みうる。他の適切な清澄剤には、限定はしないが、ヒ素、アンチモン、鉄、及びセリウムが含まれるが、幾つかの用途では、環境上の理由から、ヒ素及びアンチモンの使用が推奨されない場合がある。清澄容器34は、溶融容器温度より高い温度へと加熱され、それによって清澄剤を加熱する。溶融物に含まれる1つ以上の清澄剤の温度誘発性の化学還元によって生成された酸素気泡は、清澄容器内の溶融ガラスを通って上昇し、ここで、溶融炉内で生成された溶融ガラス内のガスは、清澄剤によって生成された酸素気泡へと合体するか、又は酸素気泡内に拡散しうる。次に、浮力が増加した拡大した気泡は、清澄容器内の溶融ガラスの自由表面へと上昇し、その後、清澄容器から排出されうる。酸素気泡は、溶融ガラスを通って上昇する際に、清澄容器内で溶融ガラスの機械的混合をさらに誘発することができる。
下流側ガラス製造装置30は、清澄容器34から下流に流れる溶融ガラスを混合するための混合容器36、例えば撹拌容器などの別の調整容器をさらに含みうる。混合容器36を使用して、均質なガラス溶融組成物を提供することができ、それによって、清澄容器から出る清澄された溶融ガラス内に存在しうる化学的又は熱的な不均一性を低減させることができる。示されるように、清澄容器34は、第2の接続導管38によって混合容器36に連結されうる。幾つかの実施形態では、溶融ガラス28は、第2の接続導管38によって清澄容器34から混合容器36へと重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融ガラス28を、清澄容器34から混合容器36へと第2の接続導管38の内部経路を通じて駆動させることができる。典型的には、混合容器36内の溶融ガラスは自由表面を含んでおり、自由表面と混合装置の上部との間には自由体積が広がる。混合容器36は、溶融ガラスの流れ方向に対して清澄容器34の下流に示されているが、他の実施形態では、混合容器36は、清澄容器34の上流に配置されてもよいことに留意されたい。混合容器36は、幾つかの実施形態では、約70質量%~約90質量%の白金及び約10質量%~約30質量%のロジウムを含む白金-ロジウム合金から形成されうる。
幾つかの実施形態では、下流側ガラス製造装置30は、例えば清澄容器34の上流の混合容器と清澄容器34の下流の混合容器など、複数の混合容器を含んでいてもよい。これらの複数の混合容器は、同じ設計のものであっても、互いに異なる設計のものであってもよい。幾つかの実施形態では、容器及び/又は導管の1つ以上は、溶融材料の混合及びその後の均質化を促進するためにその中に配置された静的な混合翼を含みうる。
下流側ガラス製造装置30は、混合容器36の下流に配置することができる送達容器40をさらに含みうる。送達容器40は、溶融ガラス28を調整し、下流の成形装置内へと供給することができる。例えば、送達容器40は、出口導管44によって成形本体42への溶融ガラス28の一定の流れを調整及び提供するためのアキュムレータ及び/又は流量コントローラとして機能することができる。送達容器40内の溶融ガラスは、幾つかの実施形態では、自由表面を含むことができ、自由体積は、自由表面から送達容器の上部まで上方に広がる。示されるように、混合容器36は、第3の接続導管46によって送達容器40に連結されうる。幾つかの例では、溶融ガラス28は、第3の接続導管46によって混合容器36から送達容器40へと重力供給されうる。例えば、重力によって、第3の接続導管46の内部経路を通って混合容器36から送達容器40へと溶融ガラス28を駆動させることができる。送達容器40は、例えば、約70%~約90質量%の白金及び約10%~約30質量%のロジウムを含む、白金-ロジウム合金から形成することができる。
下流側ガラス製造装置30は、入口導管50を含む、上記の成形本体42を備えた成形装置48をさらに含むことができる。出口導管44は、溶融ガラス28を送達容器40から成形装置48の入口導管50へと送達するように配置することができる。入口導管50は、例えば、約70質量%~約90質量%の白金及び約10質量%~約30質量%のロジウムを含む白金-ロジウム合金から形成されうる。
フュージョンダウンドローガラス製造装置内の成形本体42は、成形本体の上面に配置されたトラフ52と、成形本体の底縁部(ルート)56に沿って延伸方向に収束する収束成形面54(一方の表面のみが表示されている)とを含みうる。送達容器40、出口導管44、及び入口導管50を介して成形本体トラフ52へと送達された溶融ガラスは、トラフ52の壁から溢れ出て、溶融ガラスの別々の流れとして収束成形面54に沿って下降する。溶融ガラスの別々の流れは、ルート56の下でルート56に沿って合流し、溶融ガラスが冷えて材料の粘度が上昇する際にガラスリボンの寸法を制御するように、重力、エッジロール、及びプルロールアセンブリなどによってガラスリボンに下向きの張力を加えることにより、ルート56から延伸方向60に延伸面59に沿って延伸される溶融ガラスの単一のリボン58を生成する。したがって、ガラスリボン58は、粘弾性転移を経て、ガラスリボン58に安定した寸法特性を与える機械的性質を獲得する。ガラスリボン58は、幾つかの実施形態では、ガラスリボンの弾性領域においてガラス分離装置64によって個々のガラスシート62へと分離することができ、一方、さらなる実施形態では、ガラスリボンは、スプールに巻かれ、さらなる処理のために保管することができる。
前述の説明から、溶融ガラスを収容するため及び/又は溶融容器14から成形本体42へと搬送するために用いられる下流側ガラス製造装置30のさまざまな構成要素は、白金又はその合金から形成することができることは明らかであるはずである。このような白金含有溶融ガラスの搬送及び調整部品を悩ます現象は水素透過であり、これは、溶融ガラス内の酸素(例えば、一般に「水」と呼ばれるヒドロキシルイオンOH)に結合した水素が高温で酸素から解離し、溶融ガラスが流れるさまざまな容器の白金含有壁を透過し、溶融ガラス壁の境界に酸素を残すプロセスである。酸素は、溶融ガラスに混入するようになる酸素の気泡(ブリスタ)として溶融ガラス流に入り、成形装置によって生成された最終ガラス製品、例えば、成形本体42によって成形されたガラスリボンに組み込むことができる。
水素透過速度は、溶融ガラスと白金含有容器の外側の雰囲気との間の境界を形成する白金含有容器壁の対向する表面における、それぞれの水素濃度の関数であることもまた明らかであるはずである。容器の外側の水素濃度が増加するにつれて、容器内(すなわち、溶融ガラス内)の水素が容器の壁を通って容器の外へと浸透する傾向が減少する。しかしながら、溶融ガラスの含水率は製造プロセス中はほぼ安定したまま維持されるが、ガラス製造装置を取り囲む雰囲気の含水率は、湿度及び温度に応じて大幅に変動する可能性があり、水素透過の制御が困難になる。
ブリスタの発生を制御及び軽減するために、最新のガラス製造プロセスは、下流側ガラス製造装置の少なくとも白金含有構成要素(例えば、容器)を封入する二次筐体(以後、「カプセル」)をさらに含みうる。したがって、カプセル雰囲気内の水素の分圧を制御することにより、カプセル内の雰囲気を制御して、水素透過の影響を低減することができる。これらの湿度制御された筐体の幾つかの異なるタイプが、米国特許第5,785,726号及び同第7,628,039号明細書に論じられている。
ガラス製造装置を収容することができる製造スペース(例えば、工場)とは対照的に、カプセル100は、容器とカプセルとの間に小さいジャケット容積102を含む小さい筐体であり、そこに含まれる雰囲気のより良好な制御を容易にする。例えば、カプセル壁は、白金含有容器の壁から1メートル以下だけ離間しうる。したがって、カプセル100のジャケット容積は工場の容積よりもはるかに小さいことから、例えば相対湿度又は露点温度などのカプセル及び関連機器のセンサの読み取り値は、工場全体よりもガラス処理装置の外部金属表面の状態を表す可能性が高くなる。したがって、ガラス製造装置が含まれる部屋又は製造スペース内のより大きい環境内の雰囲気を制御する必要なしに、ブリスタ生成の制御を実行することができる。例えば、水素の透過を制御及び軽減するために必要な条件は、少量の方が誘発しやすく、該条件が作業スペースに課せられた場合には、そのスペース内の人員にとって不快であるか、又は支持されないであろう。
ジャケット容積102は、カプセル100の内壁と、下流側ガラス製造装置30内の容器32、34、36、38、40、44、及び46の1つ以上の外壁との間に画成される。示されるように、幾つかの実施形態では、カプセル100は、下流側ガラス製造装置30の白金含有容器の長さの全部又は一部を囲む1つのゾーンとして配置することができる。あるいは、示されてはいないが、複数のカプセル100を、容器32、34、36、38、40、44、及び46の1つ以上を囲む複数のゾーンとして構築することができる。複数のカプセル100を利用することの利点は、下流側ガラス製造装置の別の領域とは独立して、下流側ガラス製造装置のある領域の雰囲気を制御する能力である。
下流側ガラス製造装置には、カプセルジャケット容積102内の雰囲気を制御し、問題のある酸化反応が、容器32、34、36、38、40、44、及び46のいずれか1つ以上、又は溶融ガラスが流れ、かつカプセル100内に含まれる任意の他の白金含有容器の内部の金属-ガラス界面で発生するのを防ぐ、カプセル100と流体連通した閉ループ制御システム104もまた含まれる。閉ループ制御システム104は、カプセル100内の雰囲気を制御して、白金含有容器壁を通じた水素透過を低減、排除、又は逆転させることによって、溶融ガラス-金属界面における望ましくない酸化反応を抑制する。ガラス-金属界面を通じた溶融ガラスへの水素透過の制御されたレベルは、遊離酸素などの溶融ガラス28における望ましくない種の生成を低減し、これが次に、溶融ガラス中の望ましくないガス状包有物の形成を防ぐ。溶融ガラス-金属界面への水素透過は、内部溶融ガラス-金属界面と比較して、下流側ガラス製造装置30の外部表面(非ガラス接触面)により高い水素分圧を供給することによって達成される。これを達成するために、湿気のある、低酸素雰囲気がカプセル100内に維持される。
例示的な閉ループ制御システム104は、環境制御システム(ECS)148と、カプセル100内及びカプセル雰囲気を循環させるカプセル100の内外につながる配管システム内の1つ以上の位置からセンサの読み取り値を取得するコントローラ150とを含みうる。コントローラ150は、カプセル供給センサ152、カプセルセンサ154、及びカプセル出口センサ156からセンサの読み取り値を取得することができる。この例では、カプセル供給センサ152は、流量センサ152a、露点又は湿度センサ152b、温度センサ152c、酸素センサ152d、及び圧力センサ152eを含みうる。カプセルセンサ154は、流量センサ154a、露点又は湿度センサ154b、温度センサ154c、酸素センサ154d、及び圧力センサ154eを含みうる。カプセル出口センサ156は、流量センサ156a、露点又は湿度センサ156b、温度センサ156c、酸素センサ156d、及び圧力センサ156eを含みうる。
コントローラ150は、センサ測定値を処理し、得られたデータを使用して、湿度供給システム158、加熱及び/又は冷却制御システム160、(一又は複数の)空気処理機162、並びにO及び/又はN補給システム164などのECS148を含む異なるデバイスを制御する。(一又は複数の)空気処理機162は、例えば、カプセル100に提供されうる湿度供給システム158を介して、空気及び水蒸気(蒸気)にアクセスすることができる。デバイス158、160、162、及び164はすべて、管のネットワーク166を介してカプセル100と流体連通している。動作中、コントローラ150は、デバイス158、160、162、及び164を制御してカプセル100の内部の雰囲気を作り出し、カプセルの内部の水蒸気の分解によって生成された水素は、そうでなければ容器の非ガラス接触面に周囲雰囲気が存在する場合に発生するであろう容器32、34、36、38、40、44、及び46の金属壁を介した外向きの水素透過速度以上の速度で発生する。また、容器の外部表面により高い水素分圧が存在する場合、溶融ガラス28内の酸素などの望ましくない種の低減は、そこでの望ましくないガス状包有物の形成を防ぐ。
加えて、カプセル100内の別個に制御可能な雰囲気を使用して、白金含有容器32、34、36、38、40、44、及び46の酸化速度を大幅に低減することができる。下流側ガラス製造装置の白金含有容器は高温で動作することから(位置及び機能に応じて、約1200℃~約1700℃の範囲)、白金含有容器は、高酸素濃度、例えば、呼吸可能な空気に通常見られる酸素含有量の存在下で、急速に酸化する可能性がある。下流側ガラス製造装置の白金含有容器を別個に制御可能な雰囲気、例えばカプセル雰囲気内に配置することにより、酸素濃度を、例えば、約5体積%未満、例えば約3体積%未満など、確実に低く、例えば、約2%~約0.5%の範囲に保つことができる。
上述のように、カプセル内の雰囲気、水蒸気と不活性ガス(例えば、窒素)の組合せは、幾つかの目的を果たす:それは、下流側ガラス製造装置の白金含有容器の外側の水素の分圧を調整することによって、水素透過の制御及び緩和を提供し、また、これらの容器と接触する酸素の濃度を制限することによって、下流側ガラス製造装置の白金含有容器の酸化及び分解を防ぐ。加えて、カプセル雰囲気は、下流側ガラス製造装置の白金含有容器内を流れる溶融ガラスの粘度の制御を助けるための冷却媒体として機能する。
ガラス物品、例えばディスプレイパネルの製造での使用に適したガラスシートの製造には、溶融ガラスの注意深い粘度制御が必要とされる。清澄容器内の溶融ガラスは、気泡が溶融ガラスから逃げるのに十分に低い粘度であり、清澄剤を還元するのに十分に高温であり、かつ、放射冷却後でも、撹拌部材が回転して溶融ガラスを均質化することができるように、下流の混合容器内では十分に低い粘度を含まなければならない。さらに溶融ガラスは、該溶融ガラスが特定の構造をとることができるように、成形本体において十分に高い粘度を有する必要がある。この粘度制御を達成するために、加熱と冷却との組合せは、加熱素子(選択した容器の直接加熱を含む)、さまざまな熱伝導率の絶縁、厚さ、及びカプセル内の白金含有容器の周りに配置された層、並びにカプセル雰囲気の流れによって行われる。
カプセル100内に配置された白金含有容器32、34、36、38、40、44、及び46の周りのカプセル空気の流れは、主に対流を介して、白金含有容器から熱を奪う。空気処理ユニット162の送風機は、ECS148から配管ネットワーク166を通して、かつカプセルジャケット容積102を通してカプセル雰囲気を循環させ、それによって、白金含有容器を通って流れる溶融ガラスを冷却する。カプセル内のさまざまな温度及び湿度検知デバイスは、さまざまな検知デバイス152、154、及び156からコントローラ150へと温度及び湿度情報を送信する。次に、コントローラ150は、ヒータ及び/又はクーラを制御して、カプセル雰囲気の温度及び湿度(例えば、露点)を制御する。
前述のカプセル装置は、水素透過を制御及び軽減することが可能であり、カプセル内の白金含有容器の酸化を大幅に回避することができるが、完全に漏れのない(例えば、気密)格納構造を形成することは困難である。さらには、空気処理システム162内の送風機は、カプセル100(及び配管ネットワーク166)内に低圧領域を作り出すことができる。これらの低圧領域は、例えばガスケットの漏れ、接合部の不安定さなどを通じた漏れによってカプセルの外側の空気(例えば、酸素)をカプセル雰囲気内に引き込む可能性がある。カプセル内への外気のこの浸透は、カプセル内の酸素濃度を上昇させる可能性があり、それによって、白金含有容器の酸化のリスクを高め、容器の寿命を縮める可能性がある。
さらには、製造装置の資本コストが高いために、生産の増加は主に溶融ガラスの流量を増加させることによって得られる。溶融ガラスの流量が増加すると、溶融ガラスを運搬する容器の動作温度がより高くなる可能性がある。次に、粘度制御を維持するために冷却を高めることによって、より高い動作温度を制限する必要がある可能性があり、これにより、送風機の速度が速くなり、カプセルの低圧領域内の雰囲気の圧力がさらに低下し、カプセル内への外気(例えば、酸素)の漏れが増加し、それによって酸素濃度が増加する可能性がある。その結果、生産を増加させる能力は、カプセル雰囲気内の酸素濃度を低下させることができないために、制限される可能性がある。
本開示によれば、ガス調整及び注入装置(GCI)200は、例えば配管ネットワーク166を介して、カプセル100と流体連通して配置される。GCI200は、例えばECS148の一部を形成しうる。さまざまな実施形態では、GCI200は、少なくとも空気処理システム162の下流の配管ネットワーク166と流体連通した反応チャンバ202と、反応チャンバ202の上流の配管ネットワーク166に流体結合され、かつ水素を含む反応ガス206を循環経路208内に注入するように構成されたガス注入弁204とを含む。すなわち、ガス注入弁204は、空気処理システム162と反応チャンバ202との間に配置され、それぞれと流体連通することができるが、さらなる実施形態では、ガス注入弁204は、反応ガス206を反応チャンバ202内に直接注入するように構成することができる。カプセル100、配管ネットワーク166(それぞれ、反応チャンバ202に対して、上流及び下流の配管166a、166bを含む)、ECS148、及び反応チャンバ202は、循環経路208を形成する。酸素センサは、反応チャンバ202の上流(例えば、センサ156d)及び/又は下流(例えば、センサ152d)に配置されて、反応チャンバ202に流入する酸素の濃度及び反応チャンバから流出する酸素の濃度を測定することができる。ガス注入弁204は、2つ以上のガスを個々のガス供給源から受け取り、弁で混合する、ガス混合弁であってよく、あるいはガス注入弁は、単一のガスを受け入れるように構成された弁であってもよい。
反応ガス206は水素を含む。幾つかの実施形態では、反応ガス206はさらに、不活性ガス、例えば窒素又は希ガス(例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン)のいずれか1つ以上、又はそれらの組合せを含みうる。反応ガス206は、水素を、反応ガスの総量に対して、それらの間のすべての範囲及び部分範囲を含めて、約1体積%~100体積%、例えば約2体積%~約90体積%の範囲、約4体積%~約80体積%の範囲、又は約5体積%~約70体積%の範囲の量で含むことができ、残りは不活性ガスを含む。例えば、ガス注入弁204は、水素を適切な濃度の不活性ガスと混合することにより、非爆発性濃度で、配管ネットワーク166を介してカプセル100と反応チャンバ202との間のカプセル雰囲気内に水素を導入するように構成することができる。例えば、反応ガス206は、幾つかの実施形態では、約5体積%の水素濃度及び95体積%の窒素濃度を有する市販のフォーミングガスでありうる。
図2は、例示的な反応チャンバ202の側面断面図である。幾つかの実施形態では、反応チャンバ202は、少なくとも1つの電気抵抗加熱素子220を備える。加熱素子220は、ニッケルクロム系の合金、例えば、Inconel(登録商標)加熱素子(例えば、Inconel800)でありうるが、他の材料、例えば、白金又は白金合金を使用することもできる。反応ガス206がガス注入弁204を介して反応チャンバ202をカプセル100に接続する上流の配管166aに注入されると、反応ガス206は、反応チャンバ202に流入する酸素含有カプセル雰囲気222と混合する。電力は、電源(図示せず)から、例えば、リードA及びBを介して加熱素子220に供給され、これが反応チャンバ202内の反応ガス206及びカプセル雰囲気222を、反応ガス206内に含まれる水素ガスがカプセル雰囲気内の酸素と結合する温度以上の温度へと加熱する。例えば、幾つかの実施形態では、加熱素子の温度は、約500℃以上、例えば約500℃~約600℃の範囲でありうる。
幾つかの実施形態では、酸素の流れ226は、注入された水素が完全に反応することを確実にするのに十分な酸素を供給するために、例えばガス注入弁228を介して、反応チャンバ又は上流の配管166aに直接供給されうる。すなわち、場合によっては、注入される水素の量が十分に少なく、水素の量を正確に制御することが困難である可能性がある。このような場合には、カプセル雰囲気に、すでに存在する酸素と反応するのに必要とされる水素の量より多くの水素をガス注入弁204を通じて注入することができ(ガス注入弁204によって制御するのがより容易な量の水素)、その場合、追加の酸素をガス注入弁228を介して反応チャンバ202に加えて、過剰に加えられた水素と反応させ、例えば、システム内の可燃性又は爆発性濃度の水素の蓄積を回避することができる。注入される酸素は、例えば、空気の形態であってよく、該空気は反応チャンバ202に注入される。
GCI200は、循環経路208(例えば、上流の配管166a)への反応ガスの流れ、外部カプセル100から反応チャンバ202への酸素の流れ、及び反応チャンバを通る空気の流れのうちの1つ以上を制御するように構成されたコントローラをさらに含みうる。すなわち、幾つかの実施形態では、ガス注入弁204及び/又はガス注入弁228は、遠隔操作することができる。幾つかの実施形態では、この機能は、コントローラ150を介して取り扱うことができるが、さらなる実施形態では、追加のコントローラを使用してもよい。
幾つかの実施形態では、反応チャンバ202には、触媒、例えば白金が提供されてもよく、カプセル雰囲気中の酸素及び注入された水素ガスが触媒と反応して水を生成する。例えば、反応チャンバ202は、触媒でコーティングされた、セラミックハニカムプレート、1つ以上のバッフル、又は他の高表面積構造など、高表面積の本体240を含みうる。
触媒は、加熱素子220と組み合わせて、又は反応チャンバ202に入るカプセル雰囲気222の温度に応じて、加熱素子220なしで使用することができるが、さらなる実施形態では、少なくとも1つの加熱素子220が存在してよいが、該加熱素子220は、オフにされるか、又はオンとオフとが繰り返されうる。幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つの加熱素子220は、反応ガス206及びカプセル雰囲気222の両方を加熱し、さらに水素-酸素反応を促進するための触媒として機能する白金又は白金合金の加熱素子でありうる。
反応チャンバを通って雰囲気において移動するように、入口及び出口並びに送風ファンを備えた反応チャンバを準備した。ベースラインデータを達成するために、筐体内に定常状態が達成されるまで、100%のNを、注入弁を備えた反応チャンバの入口に、850標準リットル/分(slpm)及び103.4キロパスカル(kPa)で流した。定常状態条件は、2.82%のO、505℃のヒータ素子温度、37℃の雰囲気温度であった。送風ファンは10Hzの電源周波数に設定した。露点は監視又は制御しなかった。
ベースライン条件に達した直後に、注入ガスを5%のフォーミングガス(5%の水素及び95%の窒素)に切り替えた。流動条件が達成された:検知された酸素は約0%(Novetech Oセンサ読み取り値は2.92×10-16%のOであった)、508℃のヒータ素子温度、44℃の空気温度、103.4kPaで793slpmのフォーミングガス、送風ファンの設定は10Hzであった。露点は監視又は制御しなかった。
データは、水素ガスを酸素含有ガスとともに加熱された反応チャンバ内に導入すると、反応チャンバに流入する酸素濃度を、反応チャンバから流出する0.5体積%よりも大幅に低い、さらには、0.1体積%未満のレベルへと低下させることができることを示している。本明細書に開示される実施形態によれば、約2体積%以上、例えば約2%~約3体積%の範囲の流入酸素濃度を、約0.2体積%以下、例えば約0.1%以下、例えば0.05%以下、例えば約0.005%以下、約0.001%以下などの流出酸素濃度へと低下させることができる。
本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の実施形態に対してさまざまな修正及び変形がなされうることは、当業者にとって明白であろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に入ることを条件として、そのような修正及び変形にも及ぶことが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法において、
白金含有容器に溶融ガラスを流す工程であって、該白金含有容器が、筐体と前記白金含有容器との間を流れる酸素を含有する雰囲気を含む前記筐体内に配置される、工程;
前記反応チャンバの上流の配管及び前記反応チャンバの下流の配管を介して前記筐体と流体連通している反応チャンバを通して前記雰囲気を導く工程であって、前記筐体、前記上流の配管、前記反応チャンバ、及び前記下流の配管が循環経路を構成する、工程;
前記反応チャンバの上流の前記循環経路に水素ガスを注入する工程;及び
前記水素ガスを前記反応チャンバ内の前記酸素と反応させる工程
を含む、方法。
実施形態2
前記反応させる工程が、前記反応チャンバ内の前記雰囲気及び前記水素ガスを加熱する工程を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記加熱する工程が加熱素子を含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態4
前記加熱する工程中の前記加熱素子の温度が少なくとも約500℃である、実施形態3に記載の方法。
実施形態5
前記加熱素子が白金を含む、実施形態3に記載の方法。
実施形態6
前記反応させる工程が、前記水素ガス及び前記酸素を前記反応チャンバ内の白金含有触媒に曝露する工程を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態7
前記注入する工程が、前記水素ガスとともに不活性ガスを注入する工程をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態8
前記反応チャンバ内に追加の酸素を注入する工程をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態9
ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法において、
筐体内に配置された白金含有容器に溶融ガラスを流す工程;
前記筐体と前記白金含有容器との間に酸素を含有する雰囲気を流す工程;
前記筐体と流体連通している反応チャンバを通して前記雰囲気を導く工程;
前記雰囲気内に水素ガスを含む反応ガスを注入する工程;及び
前記水素ガスを前記反応チャンバ内の前記酸素と反応させる工程
を含む、方法。
実施形態10
前記反応ガス中の水素ガスの濃度が、前記反応ガスの総量に対して約1体積%~100体積%の範囲である、実施形態9に記載の方法。
実施形態11
前記反応ガスが不活性ガスを含む、実施形態10に記載の方法。
実施形態12
前記雰囲気が、循環経路に沿って前記筐体と前記反応チャンバとの間を流れ、前記反応ガスが、前記反応チャンバの上流の前記循環経路に注入される、実施形態9に記載の方法。
実施形態13
前記反応チャンバの上流の前記循環経路内の酸素の濃度を検知する工程をさらに含む、実施形態12に記載の方法。
実施形態14
前記反応チャンバの上流の前記循環経路内の前記酸素濃度が約0.5体積%以上である、実施形態13に記載の方法。
実施形態15
前記反応チャンバの下流の前記循環経路内の酸素の濃度を検知する工程をさらに含む、実施形態12に記載の方法。
実施形態16
前記反応チャンバの下流の前記循環経路内の前記酸素の濃度が約0.2体積%未満である、実施形態15に記載の方法。
実施形態17
前記反応させる工程中に前記反応チャンバ内に追加の酸素を注入する工程をさらに含む、実施形態15に記載の方法。
実施形態18
前記筐体内の前記雰囲気の圧力が約38Pa未満である、実施形態9に記載の方法。
実施形態19
前記反応チャンバ内の前記雰囲気を加熱する工程をさらに含む、実施形態9に記載の方法。
実施形態20
前記加熱する工程が、前記雰囲気を加熱素子で加熱する工程を含む、実施形態19に記載の方法。
実施形態21
前記加熱する工程中の前記加熱素子の温度が少なくとも500℃である、実施形態20に記載の方法。
実施形態22
前記加熱素子が白金を含む、実施形態20に記載の方法。
実施形態23
前記雰囲気及び前記反応ガスを前記反応チャンバ内の白金含有触媒に曝露する工程をさらに含む、実施形態9に記載の方法。
実施形態24
ガラス製造プロセス内の酸素含有雰囲気を制御するための装置であって、該装置が、
そこを通じて溶融材料を搬送するように構成された白金含有容器;
前記白金含有容器を含む筐体;
前記筐体と流体連通し、かつ前記筐体を通じて雰囲気を循環するように構成された環境制御システム
を備えており、前記環境制御システムが、
反応チャンバ;
水素ガスのリザーバと流体連通し、かつ前記雰囲気の流れ方向に対して前記反応チャンバの上流にある前記環境制御システムに前記水素ガスを供給するように構成されたガス注入弁;及び
前記反応チャンバ内に配置された加熱素子
を含む、装置。
実施形態25
前記反応チャンバ内に配置された白金含有触媒をさらに含む、実施形態24に記載の装置。
実施形態26
前記加熱素子が白金を含む、実施形態24に記載の装置。
実施形態27
前記環境制御システムが、酸素含有ガスのリザーバと流体連通し、かつ前記反応チャンバに前記酸素含有ガスを供給するように構成された注入弁をさらに含む、実施形態24に記載の装置。
10 ガラス製造装置
12 ガラス溶融炉
14 ガラス溶融容器
16 上流側ガラス製造装置
18 原材料貯蔵ビン
20 原材料送達デバイス
22 モータ
24 原材料
28 溶融ガラス
30 下流側ガラス製造装置
32,34,36,38,40,44,46 白金含有容器
32 第1の接続導管
34 清澄容器
36 混合容器
38 第2の接続導管
40 送達容器
42 成形本体
44 出口導管
46 第3の接続導管
48 成形装置
50 入口導管
52 トラフ
54 収束成形面
56 ルート
58 ガラスリボン
59 延伸面
62 ガラスシート
64 ガラス分離装置
100 カプセル
102 ジャケット容積
104 閉ループ制御システム
148 環境制御システム(ECS)
150 コントローラ
152 カプセル供給センサ
154 カプセルセンサ
156 カプセル出口センサ
158 湿度供給システム
160 加熱及び/又は冷却制御システム
162 空気処理機/空気処理ユニット
164 O及び/又はN補給システム
166 配管ネットワーク
200 ガス調整及び注入装置(GCI)
202 反応チャンバ
204 ガス注入弁
206 反応ガス
208 循環経路
220 電気抵抗加熱素子
222 カプセル雰囲気
226 酸素の流れ
228 ガス注入弁

Claims (12)

  1. ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法において、
    白金含有容器に溶融ガラスを流す工程であって、該白金含有容器が、筐体と白金含有容器との間を流れる酸素を含有する雰囲気を含む筐体内に配置される、工程;
    反応チャンバの上流の配管及び反応チャンバの下流の配管を介して前記筐体と流体連通している反応チャンバを通して前記雰囲気を導く工程であって、前記筐体、前記上流の配管、前記反応チャンバ、及び前記下流の配管が循環経路を構成する、工程;
    前記反応チャンバの上流の前記循環経路に水素ガスを注入する工程;及び
    前記水素ガスを前記反応チャンバ内の前記酸素と反応させる工程
    を含む、方法。
  2. 前記反応させる工程が、前記反応チャンバ内の前記雰囲気及び前記水素ガスを加熱する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応させる工程が、前記水素ガス及び前記酸素を前記反応チャンバ内の白金含有触媒に曝露する工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記注入する工程が、前記水素ガスとともに不活性ガスを注入する工程をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応させる工程中に前記反応チャンバ内に追加の酸素を注入する工程をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ガラス製造装置内の酸素濃度を低下させる方法において、
    筐体内に配置された白金含有容器に溶融ガラスを流す工程;
    前記筐体と前記白金含有容器との間に酸素を含有する雰囲気を流す工程;
    前記筐体と流体連通している反応チャンバを通して前記雰囲気を導く工程;
    前記雰囲気内に水素ガスを含む反応ガスを注入する工程;及び
    前記水素ガスを前記反応チャンバ内の前記酸素と反応させる工程であって、前記水素ガス及び酸素を触媒に曝露させることを含む、工程
    を含む、方法。
  7. 前記雰囲気が、循環経路に沿って前記筐体と前記反応チャンバとの間を流れ、前記反応ガスが、前記反応チャンバの上流の前記循環経路に注入される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記曝露する工程中に、前記反応チャンバ内の前記雰囲気を加熱する工程をさらに含む、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 前記反応させる工程中に前記反応チャンバ内に追加の酸素を注入することをさらに含む、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. ガラス製造プロセス内の酸素含有雰囲気を制御するための装置において、該装置が、
    そこを通じて溶融材料を搬送するように構成された白金含有容器;
    前記白金含有容器を含む筐体;
    前記筐体と流体連通し、かつ前記筐体を通じて雰囲気を循環するように構成された環境制御システム
    を備えており、前記環境制御システムが、
    反応チャンバ;
    水素ガスのリザーバと流体連通し、かつ前記雰囲気の流れ方向に対して前記反応チャンバの上流にある前記環境制御システムに前記水素ガスを供給するように構成されたガス注入弁;及び
    前記反応チャンバ内に配置された白金含有触媒
    を含む、装置。
  11. 前記反応チャンバ内に配置された加熱素子をさらに含む、請求項10に記載の装置。
  12. 前記環境制御システムが、酸素含有ガスのリザーバと流体連通し、かつ前記反応チャンバに前記酸素含有ガスを供給するように構成された注入弁をさらに含む、請求項10又は11に記載の装置。
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