JP2009517544A - 連続加熱炉中で鋼製部材を加熱するための方法および装置 - Google Patents

連続加熱炉中で鋼製部材を加熱するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、外部駆動装置(12)を有する第1の搬送装置が鋼製部材を正確な位置に積み込んで、鋼製部材を加熱するために炉(3)を通るように搬送し、第2の搬送装置(20)は加熱後の鋼製部材を所定の中継点または中継領域で前記第1の搬送装置から受け取るとともに、より高速で炉(3)から搬出し、さらに別の中継点で次処理のために鋼製部材を位置ずれなく引渡すように構成した、連続加熱炉中で鋼製部材を加熱するための方法および装置に関する。鋼製部材は異なった搬送システムのための係合手段を備えたキャリア上に載置されている。

Description

本発明は鋼製部材を加熱するための方法ならびにそのための装置に関する。
鋼製部材をいわゆるオーステナイト化温度に加熱し、続いて急冷によって硬化することは公知に属する。オーステナイト化温度へ加熱するものとして、鋼製部材が内部に装入されて、適切に加熱され、続いて同所から引き出される、いわゆる焼入れ炉が知られている。
90年代初頭から、鋼製機械部品たとえばシャフトまたはベアリングだけでなく、自動車ボディー部材も焼入れされている。この方式は鋼のプレス焼入れ(PHS)とも称されている。この技術において、高強度の自動車ボディー部材を得るために、鋼製シートバーはオーステナイト化温度に加熱され、続いて成形型で成形され、その際同時に急冷されるため、公知の焼入れ効果が得られる。この焼入れ方式によって自動車ボディー材料の強度はたとえば1.500MPaにまで高められる。材料のこうした可能最高度の強度によって、自動車ボディーの重量を不変のままにして自動車の事故時の安全性を著しく高めることが可能になった。
これまで、この種の鋼製シートバーの加熱には、シートバーまたは予備成形された部品が内部で加熱される連続加熱炉、特にローラ炉床炉が使用された。こうした加熱温度に際しては部材表面にすでにかなりの酸化(スケーリング)が生ずるため、この種の焼入れ炉ないし加熱炉は通例不活性ガス雰囲気下で運転される。
さらに、シートバーまたは予備成形された部材にアルミニウムコートまたはたとえばそれぞれ二分の一がアルミニウムまたは亜鉛からなる合金コートを形成することが知られている。この種のコーティングが行われる場合には、場合により、不活性雰囲気が不要となる。
自動車ボディー部材の加熱には、目下、連続加熱炉たとえばローラ炉床炉が使用されているが、また、部材がより長時間滞留することになる回転炉床炉も使用される。続いて自動車ボディー部材はプレスステーションに搬送されて、そこで所望通りに成形される。
既存の炉の短所は、搬送システムが炉内に配設されており、それゆえ非常に損傷を生じやすいことである。搬送システムの保守は炉が冷えているときにしか行うことができない。加えてさらに、自動車ボディー部材の位置は安定せず、炉内搬送中に部材の位置ずれが生ずるため、最終的に部材を受け取ってプレスに向けて搬送できるようにするには、部材が炉を離れる際にまず新たな位置決めを行わなければならない。この場合、正しく位置決めされていない部材は再度の位置決めが行われている間に急速に冷えてしまう点が欠点となる。この熱損失を補償するため、部材はそもそも炉内において、焼入れプレスに必要とされる温度よりも著しく高い温度にまで加熱される。焼入れプレスに要される温度は通例930℃である。
すべての部材が必要とされるよりも高い温度に加熱されるにもかかわらず、再度位置決めされなければならない部材は一部だけなので、異なった温度の部材がプレス成形型に入ることになる。ただし温度が相違しているということは、達成された焼入れが一定にはならず、ばらつきが生じることになる。このことはさらに、当初の温度の異なる部材は場合により最終温度も異なることになり、そのため歪みも生じる可能性がある。
さらに、従来の炉では、重さ60kg以上の製品用キャリアが使用される点が短所である。このキャリアは自動車ボディー部材の加熱後に炉から搬出されて、炉外で入口に向かって返送され、その後再び新たな部材がこのキャリアに載置される。炉外搬出、返送および炉内進入に際し、キャリアは200℃までの熱損失を生ずる。この熱損失は炉内で再び補償されなければならない。つまり、炉は自動車ボディー部材だけでなく、キャリアも共に加熱しなければならず、これには付加的なエネルギーコストが要求されることになる。
公知のローラ炉床炉のもう1つの短所は、ローラ炉床炉の幅が制限されていることである。ローラはセラミックまたは耐熱鋼で形成されていることから、炉幅が過大であれば熱の影響によって、この場合に許容不能なたわみが生ずる。これはさらに繰返し荷重によるローラ損傷をもたらす。
本発明の目的は、鋼製部材および特にプレス焼入れされる鋼製シートバー部材を迅速かつ効果的に、しかも安価に加熱することができると同時に、製品品質が均一化され、しかも省エネが実現される方法を提供することである。
前記課題は請求項1に記載の方法によって解決される。
好適な実施形態は従属請求項に開示されている。
本発明のさらにもう1つの課題は、前記方法を実施するための装置を提供することである。この課題は請求項5に記載の特徴によって解決される。その好適な実施形態は請求項5の従属請求項に開示されている。
本発明による方法によれば、焼入れ炉には、炉内を入口から出口まで連続して走行する所定の保持機構によって鋼製部材を正確な位置および正確な姿勢で炉を通過するように搬送する第1の搬送装置が設けられている。
本発明による方法によれば、さらに、前記鋼製部材は炉搬出口において第2の搬送装置に引渡され、この第2の搬送装置は第1の搬送装置から正確な位置にて鋼製部材を受け取るとともに、鋼製部材を正確な姿勢ないし位置にて高速で炉外に搬出し、中継ステーションにおいて、焼入れプレス用のプレス部材ないし成形金型に装填するための移載装置に引渡す。
さらに別の好適な実施形態の1つにおいて、炉搬入口領域において鋼製部材を高速で炉外から炉内に送り込み、鋼製部材を正確な位置で第1の搬送装置ないし第1の搬送装置の保持機構に引渡す第3の搬送装置が設けられている。
本方法によれば、さらに、第2または第3あるいはその両方の搬送装置は焼き入れされるべき鋼製部材の通過の瞬間に開放され、続いて直ちに閉鎖される炉搬入口ゲートと炉搬出口ゲートを通るように搬送する。炉内への搬入または炉外への搬出が非常に高速であることにより前記ゲートは極めて短時間だけ開放されるにすぎないため、エネルギーロスは僅かである。
本発明による方法によれば、さらに、焼き入れされるべき鋼製部材たとえばシートバー、または予備成形またはすでに最終成形された鋼製部材はそれぞれの鋼製部材搬送用の特別なキャリア上に載置されて、前記搬送装置で搬送される。ただし、キャリアはその一部が炉自体の内部を案内されるが、キャリアを構成するその大部分は炉の外側を案内される。その際、炉を通過させる搬送が位置ずれのない安定したものとなるために、キャリアには前記第1、前記第2および場合により前記第3の搬送装置に設けられた係合手段と係合する係合手段が備えられている。キャリアと搬送装置との係合つまり連結は炉の外部で行われる。キャリアの案内も同様である。
本発明による方法の利点は、炉内への搬入及び炉外への搬出における前記鋼製部材の必要に応じた高い搬入・搬出速度と位置ずれのない正確な搬送とによって鋼製部材の熱損失を低下させるため、従来の技術ほど高温に加熱される必要がない点である。位置ずれのない正確な搬送と僅かな熱損失とによってすべての鋼製部材はプレス加工される際にほぼ同じ温度を有しており、これにより、製品全体に及ぶ均一な材料特性が達成される。
前記キャリアはその一部の僅かな部分だけが加熱され、さらに前記ゲートが設けられていることにより、炉外へ損失熱として流出する熱は低く抑えられる。これにより、本方法は省エネ効果をもって好適に実施することができる。
本発明による装置は、炉室を有する炉である。炉室底には少なくとも1本の長手方向に延びるスロットが形成されており、炉底の下方には搬送空間ないし搬送領域が配置されている。搬送領域において炉室の下方には少なくとも1本の搬送チェーンまたは搬送ベルトが配置され、このチェーンないしベルトはそれらの上側部分がスロットに沿って搬送移動し、下側部分が反転逆走するような姿勢で、前記スロットの下方に位置している。
前記スロットから特に対流および輻射による熱が流出し、あるいは空気が侵入することを回避するため、前記スロットには好ましくはシール手段が設けられている。このシール手段としては、最もシンプルな構成の場合、耐熱プラスチックたとえばPTFEからなる繊維、金属繊維、グラスファイバ、セラミック繊維のうちのいずれかあるいはそれらを組み合わせたものがスロットのエッジからスロットの内部に向かって密生しているようなブラシ状ストリップとして構成されるとよい。さらに別の好適な実施形態の1つでは、前記スロットは好ましくはオーバラップ領域を有するテフロンリップによって、スロット壁を形成する双方の側からシールされる。さらにまた、炉底壁と平行かつスロットに対して垂直にばね付勢されてスロット全体にわたり揺動する多数の金属薄片をスロットに沿って設けることも可能である。ブラシ繊維、プラスチックリップ、ばね付勢された金属薄片はいずれも前進運動するキャリアの担持ポストによって脇に押し広げられあるいは外側に揺動移動されるが、担持ポストの通過後には再びスロット内に復帰するため、熱や外気の確実な遮断が達成される。こうした遮断はエアカーテンによっても行うことができる。
前記チェーンのターンホイールまたはターンローラは炉開始領域ないしゲート領域に配置されている。チェーンには定まった間隔でピンまたは突起が設けられている。チェーンのターンホイールまたはターンローラの領域に、または複数のチェーンが互いに並列して配置されている構成では複数チェーンのターンホイールまたはターンローラの領域に、炉搬入口に向かってまたは炉搬出口に向かってチェーンの移動方向に整列したリニア駆動装置が配置されている。これらのリニア駆動装置はそれぞれ、チェーンと同様に、1本のピンないし突起を有している。このピンないし突起は同じく炉底ないし上方に向かって形成されているが、ただしこれらのリニア駆動装置のピンないし突起は突き出し/引き込み可能な伸縮体として形成されている。
たとえば、前記ピンは空気圧作動または油圧作動可能である。鋼製部材の搬送用に、たとえば平板状に形成されたキャリアが設けられている。この平板状のキャリアはその下側面に、リニア駆動装置または搬送チェーンのピンあるいはその両方が係合し得る少なくとも1つの窪みを有している。キャリアはその側方がU形材または相応した摺動レール等によって案内されているため、キャリア下側面に係合するピンによって摺動レールに沿って摺動する。チェーンおよび平板から上方に向かって延びる、キャリアのキャリアポストは、炉底に設けられたスロットを通り抜けており、炉内に入り込んだキャリアポストの自由端には焼き入れされるべき鋼製部材ための保持機構が着脱式に配置されている。鋼製部材のための保持機構は鋼製部材の形状に応じて交換可能であり、一例として、鋼製部材が載置されるフラットな面状輪郭を有している。ただし、鋼製部材にすでに孔が設けられている場合には、それぞれの孔に下側から係合して鋼製部材の良好な加熱を可能にする分枝ピンを備えることもできる。炉ないし保持機構およびキャリアポストは、加熱されるべき鋼製部材がすべての炉壁に対して200mmの最小間隔を有するように寸法設計されている。好ましくは炉底壁は、スロットからの輻射および対流による熱損失を最小に抑制するため、その他の壁面よりも肉厚に形成されている。炉壁の厚さがたとえば200mmであれば、炉底の厚さは300mmである。
たとえば、前記キャリアの平板状の部材は、その下側面に、搬送方向に直列に配置されているピンないし突起のための3つの窪みを有している。この種のキャリアを炉内に誘導するため、このキャリアは全自動で、キャリアを炉内に移送するリニア駆動装置の第1のピンに係合させられる。このリニア駆動装置は前記キャリアないし前記平板がU形材ないし摺動レールでガイドされて一定時点に、たとえば公知のように直列に配置された2つのゲートからなる炉搬入口ゲートに到達するように制御される。
キャリアが炉ないし炉搬入口の、たとえば摺動レール内に配置されたセンサによって確認される一定の領域を通過すると、第1の炉ゲートが開き、この領域の通過後に再び閉じる。キャリアは中間ゲートを通過するように搬送され、内側ゲートが開放されることになるさらなる別の領域に搬送される。
次いでこのゲートが開き、リニア駆動装置はキャリアを搬送して、この領域も通過させる。この場合、搬送チェーンのピンないし突起がターンホイールを周回して上方に来たときに、キャリアが搬送チェーンの第1のターンホイールまたは第1のターンローラの領域に位置するように制御が行われる。
次に、このピンないし突起は中央の窪みに係合するが、この間にすでに前記リニア駆動装置はその突起を引っ込めて、当初ポジションへの復帰変位を実施し、そこで次のキャリアを受け入れて、搬送を行う。次いで、キャリアは摺動レールないしU形材によって側方ガイドされて炉内を通過させられ、その際、キャリアは前記搬送チェーンの突起によって搬送される。
前記搬送チェーンの搬送終端で搬送チェーンの搬送突起はキャリアに設けられた窪みから外れ、その際、時間制御されて、できるだけ同時に、1本のピンが前記平板に設けられた搬送方向前方の第3の窪みに係合し、このピンを備えたリニア駆動装置がキャリアを炉外へ送り出す。この場合、キャリアは依然としてU形材ないし側方ガイドレールによって案内されており、炉の出口における炉ゲートの制御は入口の場合と同様にして行われる。
単一のゲートのみの炉ゲートも利用できることはいうまでもない。炉の始端と終端に配置されたリニア駆動装置はキャリアとキャリア上に載置された鋼製部材を非常に強力に加速して、非常に高速で炉外へ搬出させることができる。
キャリアがU形材ないし摺動レールによって姿勢および位置を正確に保って案内されると共に、さらに、リニア駆動装置ならびに搬送チェーンの搬送ピンないし突起が搬送中の位置を正確に定めることにより、キャリアおよび鋼製部材は位置ずれなく正しい位置で炉外へ搬出される。鋼製部材ないしキャリアが炉外へ搬出されると、直ちに鋼製部材は移載されプレスステーションに案内される。キャリアはガイドレールから外されて、自動式に炉の下方または上方を経て炉搬入口に戻され、そこで再びガイドレールに挿着されて、リニア駆動装置によって搬送される。
1本の搬送チェーンに代えて、互いに平行して走る同期駆動される2本の搬送チェーンを使用することも可能である。この場合、キャリアの引渡しまたは受取りのために、それぞれのリニア駆動装置を2本のチェーンの間に配置して駆動させることができ、好適である。係合手段としてのたとえばラグはそれぞれのチェーンに配置されて互いに平行に延びることから、中央領域の両側でキャリアないし係合手段に係合する2列の係合手段が設けられる。リニア駆動装置はその係合手段によって、チェーンラグのための係合手段の間でキャリア横方向中心領域に配置された好ましくは単一の係合手段に係合する。
本発明による装置においてもキャリアは炉から搬出されて、炉搬入口で再び炉内に搬入されるが、ただし、本発明による搬送システムではそもそもキャリアの一部のみが加熱されるにすぎないため、従来の技術に比較して熱損失は大幅に減少する。
本発明は、1つの搬送チェーン、1つのスロットおよび単一の載置部材に関して説明されたが、2本またはそれ以上の搬送チェーンを炉の下方に平行して走行させ、それぞれの搬送チェーンのためにそれぞれ1本のスロットを設けることも可能である。これによって、相応して倍増された数の鋼製部材が炉を通るように搬送し、続いてプレスすることが可能となる。また、他方、搬送チェーンとリニア駆動装置との運動を同期させ、たとえば個々の大形鋼製部材を2または複数のキャリア上に載置して炉を通るように案内することも可能である。
上述した搬送システムの他に、その他の搬送システムも考えられることは言うまでもない。たとえば、キャリア下方の搬送チェーンは搬送/摺動レールないしu形材に隣接したキャリア側方領域でも窪みに係合することができる。このため、キャリアはたとえば長手方向中央に双方のリニア駆動装置用の単一の窪みのみを有している。さらに、この実施形態において、搬送方向に対して横向きに互いに平行に配置された2個の突起ないしピンを有する1本のチェーンに代えて、動きが同期化された2本の搬送チェーンを使用することも可能であり、確実な引渡しを保証するために、リニア駆動装置は双方の搬送ホイールないしターンホイールの間の領域を搬送走行するように構成することができる。
さらにまた、キャリアの板状部材がU形材を越えて側方に突き出した突起を有し、この突起にチェーンのピンないし突起が噛み合い係合するように構成ことも可能である。このため、ガイドレールは板状部材の側方領域において底開きU形材として形成されているかまたは、伸び上がったエッジで板の側方ガイドを保証するが、ただし板の上方を規制することのないL形の支えレールとして形成されている。
さらにまた、炉下方の板状部材を走行させる搬送チェーンのピンが側方突起に下側から噛み合い係合したりあるいは下側面の窪みに係合したりすることなく、単に、板状部材の後部端の背後で延び上がり、板状部材の後部端に当接し、板状部材を押して炉を通るように搬送するように構成することも可能である。万一、保守技術上の理由から、板状部材の返送が必要となる場合にも、逆行するチェーンのピンが相応して前部端に当接して作用することから、同じく問題はない。
さらに、本発明による装置にとって重要なことは、キャリアがリニア駆動装置によって相対的に高速で位置ずれなく正しい位置で炉内に搬入され、当該搬送装置によって位置ずれなく正しい位置で炉を通るように搬送され、炉終端でリニア駆動装置によって高速で位置ずれなく正しい位置で炉外に運び出され、引渡しステーションにおいて位置ずれなく正しい位置に配置されることである。さらに、搬送システム全体は問題の生じない安全な温度領域に配置されている。
さらに、本発明において、搬送システムは炉内ではなく、炉底の下方に配置されているため、鋼製部材を収容する小さなキャリア部分のみが炉底のスロットを通り抜けて炉内に貫入し、その他のキャリア部分は炉外でガイドされている点が利点である。
リニア駆動装置は、従来のスピンドル駆動装置、空気圧駆動装置または油圧駆動装置として構成することができる。本発明における使用にとって決定的な点は、位置およびルートずれのない正確な制御である。それゆえ、リニア駆動装置は係合手段に代えて、キャリアの1つの端縁を掴持するエッジグリッパを有していてもよい。
チェーンに設けられたピンないし搬送突起は、たとえば200mmの間隔で配置されているが、ただし、キャリアに合わせてその他の任意の搬送方向間隔で配置することも可能である。
本発明によれば、チェーンに代えて、歯付きベルト、Vベルトまたはその他の公知のあらゆる種類のベルトを使用し得ることはいうまでもない。
上側駆動区間と下側駆動区間で稼動されるチェーン駆動、ベルト駆動またはその他の駆動方式に代えて、スピンドル駆動、空気圧駆動または油圧駆動によって炉底領域における搬送を実施することも可能であることはいうまでもない。
また、異なった炉領域において異なった速度で搬送を行う単一のリニア駆動装置を使用することもいうまでなく可能である。これは、誘導加熱によって加熱が急速に進行するかまたは特に多数の個品が処理される必要がないかまたはサイズが小さいことにより非常に急速に加熱が行なわれるような、規格品の加熱を目的とした装置の場合に可能である。
キャリアないし鋼製部材のこれほど速やかな搬入時間および搬出時間の実現はローラ炉床炉による従来の技術では達成不能である。一方で、ローラ炉床炉にあっては、高速搬入を達成することはそもそも問題にならない。搬送ローラは加速を生ずる非常に低い摩擦抵抗を有しているからである。第二に、ローラ搬送の範囲内で異なったローラ速度を実現することは不可能である。その場合には、鋼製部材が高速ローラから緩速ローラに達する領域において鋼製部材は不測の形で位置ずれを生ずることになるからである。また、緩速ローラから高速ローラへの中継点でも同様な事態が生ずる。ここで基本的に再度、ローラ炉床炉では実際に位置ずれのない正しい姿勢による搬送は不可能である旨指摘しておかなければならない。しかしながら、加熱の最後に鋼製部材は前記第2の搬送システムから通例ロボットによって受け取られることからも、本発明によるような位置ずれのない正しい姿勢による搬送は不可欠である。この場合、本発明の利点は、リニア駆動装置がサーボ駆動されると、リニア駆動装置ないし部材位置とロボットとの間の連動制御が容易に実現されるため、ロボットによる円滑迅速な受取りも難なく可能であることである。
幅が制限されたローラ炉床炉とは異なり、本発明による炉は任意の幅を有することができる。それゆえ、任意の数のスロットを設け、さらに、下方から炉室に達するためのアクセスホールないしマンホールを設けることが可能である。
以下、本発明による方法および本発明による装置を本発明の実施形態に基づき添付図面を参照して例示的に説明する。
鋼製部材2を加熱するための本発明による装置1は搬送システム4を有する連続加熱炉3を備えている。炉3は炉搬入口5、加熱ゾーン6ならびに炉搬出口7を有している。炉搬入口5および炉搬出口7はそれぞれゲートドア8,9によってゾーン6から分離されている。さらに、炉搬入口5および炉搬出口7はそれぞれ炉ゲート10,11によって外部の大気から遮断されている。なお、別形態として、炉ゲート10,11またはゲートドア8,9のみが設けられる構成でもよい。
炉3の本体の下側には搬送システム4が配置されている。搬送システム4は少なくとも炉3の下側かつ炉3の加熱ゾーン6の下側に第1の搬送装置としてベルトまたはチェーン搬送装置12を備えている。ベルトまたはチェーン搬送装置12は上側駆動区間13と下側駆動区間14とからなる少なくとも1本のチェーン12aまたはベルト12aを有し、上側区間13と下側駆動区間14は対応するベルトプーリないし歯付きホイールまたはチェーンホイール15,16に巻き掛けられて案内されている。ベルトないしチェーン搬送装置12は特に、互いに平行に配置された2本の平行なチェーンないしベルト12a,12bを有し、各々の搬送装置12a,12bにはそれぞれ下側駆動区間と上側駆動区間13a,13b,14a,14bが存在している。対応する歯付きホイールおよび/またはベルトプーリ15a,15b,16a,16bは好ましくはそれぞれ1本の共通の駆動軸17(図3)に回転確動式に駆動結合されている。チェーン12a,12bの上側駆動区間13a,13bおよび下側駆動区間14a,14bないしチェーンまたはベルト12a,12b自体は外側に向いた、つまりホイール15,16とは離れる方向に向いた搬送ラグ、搬送突起または搬送ピン18を有する。これらの搬送ラグ、搬送ピンまたは搬送突起はチェーン12ないしベルト12から外側に向かって突き出しており、係合手段18として機能する。
さらに、少なくとも1つのリニア搬送装置20が第2の搬送装置として設けられている。リニア搬送装置20は、油圧、空気圧、電磁またはスピンドル駆動されて動作する。この場合、リニア駆動装置20の運動方向(矢印21)は搬送システム4の送り方向22と平行となっている。ただし、搬送システム4は稼動時に一方向にしか運動しないが、リニア駆動20の動きは往復運動である。
リニア駆動装置20は、ラグ18と同じ方向に突き出した可動式のラグないしピン24を備え、該ラグないしピンは突き出し/引き込み可能な伸縮式手段としてリニア搬送装置20に設けられている。リニア駆動装置20は軸17の上方で、2つのチェーン12a,12bないしベルト12a,12bの間、つまりは2つのベルトプーリ16a,16bの間を移動する。
さらに、第1のリニア駆動装置20に対向して、第2の、第1と同様に形成されたリニア駆動装置25が第3の搬送装置として設けられてもよい。この場合、リニア駆動装置20は好ましくは炉搬出口領域7の下側に、リニア駆動装置25は炉搬入口領域5の下側に位置する。リニア駆動装置20,25は好ましくはサーボモータによって駆動される。
焼入れさるべき鋼製部材が案内されながら炉3を通過するため、キャリア30が設けられている。キャリア30はフラットな板状の脚部31を有し、この板状の脚部31は運動方向22で見て前方の前部端32、後部端33ならびに左右の側端34を有している。さらに上記の脚部は下側面35と上側面36とを有している。脚部31の上側面36の中央中心には担持ポスト37が立設されている。担持ポスト37は脚部31から延びている。
この脚部31はその側端34を介して、炉搬入口から炉搬出口まで延設されているガイドレール40に案内されている。この場合、ガイドレール40は搬送装置4,20,25の上側かつ炉底41の下側を延びており、脚部31を運動方向22に対して垂直方向ならびに水平横断方向にぶれないように案内する。上記キャリアはその側端34に突出した担持ローラを設けることも好適であり、これらの担持ローラは軸周りに回動可能に軸支され、板面と平行に延びて、ガイドレールにおいて転動しながら案内するように構成することができる。さらに、板面に対して垂直な軸周りに回動可能に軸支され、搬送方向に対して横方向にぶれないように案内するガイドローラまたはガイドボールを設けることも好適である。
炉底41には、炉搬入口から炉搬出口まで連続して形成されたスロット42が設けられている。炉室6内に一部突き入った担持ポスト37はスロット42によって案内されている。担持ポスト37の自由端42には、加工されるべき物品2ないし加熱されるべき鋼製部材2用の支持部材43が設けられている。上記スロットはできるだけ狭く、ただし担持ポスト37に一定の隙間をあけるように形成されている。
キャリア30は、搬送システム4、つまり搬送装置20,25による炉通過方向22の方向への搬送のために形成されている。このため、脚部31はその下側面35に、搬送システム4のチェーン12ないしベルト12に設けられた係合手段に対応してかみ合う係合手段50を有している。加えてさらに、上記の脚部はその下側面にさらに、リニア駆動装置20,25の係合手段に対応する係合手段51を有している。
搬送システム4の係合手段がチェーンから突き出たラグ、ピンまたは突起18であれば、それに対応する係合手段50は、送り方向22に沿って互いに平行に走る搬送システム4のラグ18の平行間隔に等しい平行間隔を有する平行な溝として形成することができる。溝50は脚部31の後方端面33で開口し、前部端32の近傍でそれぞれ溝底52を終点として閉じている。
リニア駆動装置の係合手段が突き出し可能な伸縮式ラグないし突起24であれば、脚部31の底35に設けられた係合手段はそれに対応する幾何学的に相応する形状を有する係合窪み51である。
正確かつ精密なポジショニングを達成するには、窪み51はたとえば円錐状ないし円錐台状に形成され、リニア駆動装置20,25の対応するラグ24は前記窪みに相応する形状を有し、このラグは突き出した後に窪み51内にかみ合うように嵌合し、円錐台壁53によってかみ合い係合連結をつくり出すだけでなく、位置決めも行われるようにするのが好ましい(図5)。
以下に、本発明による装置の作動方式ないし本発明による方法を説明する。
炉搬入口5の前方において、キャリア30はその脚部31をレール40に挿着することでレール40に組み込まれる。担持ポスト37の自由端42には、鋼製部材2を装着する前に鋼製部材2用のキャリア43が組み付けられる。その後、鋼製部材2が正確な位置に載置される。鋼製部材2がすでに一次成形された鋼製部材2であれば、キャリア43は鋼製部材2の特定の輪郭部を掴持するかまたは対応するピンでたとえば既設の孔と係合するように形成されていてよい。
続いて、リニア駆動装置25はキャリア30の脚部31の窪み51の下にラグ24が位置するように走行移動する。上記ラグ24は油圧作動、空気圧作動または電磁作動によって窪みないし係合手段51に嵌合させられる。続いて、リニア駆動装置25は、キャリア30を鋼製部材2と共に、場合により設けられている第1の炉ゲート10、炉搬入口領域5および場合により、進入口領域5を加熱ゾーン6から分離する第2のゲートを通過して移動させる。
上記移動運動はリニア駆動装置25のラグ24がチェーンホイール16a,16bないしベルトプーリ16a,16bの領域で軸17の上方に位置すると終了する。その時点で、リニア駆動装置25のラグ24は下方に引き込まれるため、リニア駆動装置はこの領域から離れて再び炉の前方に走行移動することができ、そこでリニア駆動装置は同様にして次のキャリア30の搬送態勢をとることができる。溝が設けられていることにより、隣接するラグ18間の長手方向間隔よりも長いキャリアを使用することもできる。
ホイール15,15の領域に位置するキャリア30は、搬送システム4ないしチェーンまたはベルトのそれぞれの上側駆動区間13の外周に配置されたラグ18がホイール15,16の回転に伴ってホイール15に沿って上方に運動して下側から溝50内に進入係合することにより、さらに引き続いて搬送される。ラグ18が溝壁ないし溝底52に当接した瞬間から、キャリア30はチェーンによって加熱ゾーン6を通過して搬送される。隣接するラグ18間の長手方向間隔よりも長い溝が設けられていることにより、ラグ長手方向間隔よりも長いキャリア30も使用することができる。
好ましくは、リニア駆動装置とチェーン駆動装置またはベルト駆動装置あるいはそれらの組み合わせの装置との運動は同期されている。つまり、第2のリニア駆動装置は高速で搬送を行い、中継領域で穏やかに減速し、チェーンないしベルト駆動装置のラグが衝撃なしにスムーズに係合してその後の搬送を継続する。したがって、リニア駆動装置はその係合が外れるまで僅かの間、チェーンと同速にする。本方法によれば、次の中継点において次のリニア駆動装置がチェーンと同速にして、キャリアに係合し、続いて、チェーン駆動装置のラグが係合から外れて下降する間に搬送速度を引上げる。
加熱ゾーン6の終端ではすでにリニア駆動装置20がキャリア30の到着まで待機しており、リニア駆動装置20のラグ24はキャリア30がその上方に位置した時点で窪み51に係合する。好ましくは、この係合は同じくそれぞれのチェーン12またはベルト12の方向転換点(ターンローラ領域)で行われるため、これらの搬送装置のラグ24はラグ24がキャリア30の窪み51に係合する間に溝50から外れて下方に落ち込んでいく。従って、リニア駆動装置20はキャリア30を位置ずれなしに、加熱領域ないし加熱ゾーン6からゲート9、搬出口領域7および第2のゲート11を通って外部に搬出することができる。その際、リニア駆動装置20,25の搬送速度は搬送システム4の搬送速度よりもかなり高くてよい。たとえば10m/sec.の搬送速度が可能である。
好ましくは、ゲートドア8,9およびゲート10,11は、リニア駆動装置の運動により相応した時間にゲート開が行われ、キャリアの通過後直ちにゲートが再び閉じられるように制御される。これにより、コスト効率に優れた炉の省エネ運転が可能である。
上述した好ましい実施形態とは異なって、搬送システム4による搬送がすでに炉搬入口領域5で開始されて、炉搬出口領域7で終了し、その際、炉搬入口領域5と加熱ゾーン6と炉搬出口領域7との間に鋼製部材の通過時に適宜開閉制御されるゲートが設けられているかまたは、場合により、単に温/冷エアカーテンないしエア吸引によって適切に形成されたゲートが設けられるだけの構成とすることも可能である。
キャリア30が鋼製部材2と共に炉から完全に搬出された後、鋼製部材は移載されて、さらに加工される。キャリアは同じくレールから取り外されて、適切な返送装置を経て炉搬入口に向けて返送され、そこで再びレールに挿着される。
本発明による装置ならびに本発明による方法において、キャリアないし鋼製部材キャリア30はその大部分が炉外で案内される点が利点である。これにより、鋼製部材キャリアの比較的小部分が加熱されるだけであり、炉外における鋼製部材キャリアの冷却によるエネルギーロスは最少化される。
搬送装置全体が炉外に位置していることにより、障害発生時、保守等に際して、炉を停止させることなく、搬送装置にアクセスして障害を取り除きまたは保守を実施することが可能である。これも効率を高めると共にエネルギー消費を低減させる。
搬送装置4,20,25ないしキャリア30のそれぞれの係合手段はラグまたはピンである必要はなく、送りを生じ得る互いに対応する任意の形状であれば適切である。さらに、係合手段はキャリアの底面に配置されている必要もない。搬送装置4,20,25のラグまたはその他の手段も同じくキャリアの前部端または後部端に作用するものであってもよい。
さらに、本発明において、鋼製部材が保持機構から炉底に落下した場合のために、炉底を走行する回収板付きの特殊キャリアをガイドレールに挿着して、この鋼製部材を炉から回収可能とし得ることも利点である。
本発明による装置を非常に簡略化して示す部分破断側面図 本発明による搬送システムを非常に簡略化して示す平面図 本発明による装置の第1の搬送装置と第2の搬送装置との間の中継ゾーンを非常に簡略化して示す図 本発明による鋼製部材キャリアの底部平面図 当該リニア駆動装置係合手段に対応する鋼製部材キャリア係合手段領域の縦断面図 チェーンまたはベルト駆動装置の当該係合手段に対応する係合手段を示す、図5のキャリアの別途部分断面図

Claims (10)

  1. 炉(3)を通り抜けるように加熱されるべき鋼製部材を搬送するための搬送システム(4)が配設され、前記鋼製部材が炉(3)を通るように案内されるとともに炉(3)内で所定の温度に加熱される、鋼製部材加熱方法であって、
    第1の搬送装置(12)は前記鋼製部材を正確な位置に積み込んで、前記鋼製部材を加熱するために炉(3)を通るように搬送し、第2の搬送装置(20)は加熱後の前記鋼製部材を所定の中継点または中継領域で前記第1の搬送装置から受け取るとともに、より高速で炉(3)から搬出し、さらに別の中継点で次処理のために前記鋼製部材を位置ずれなく引渡すことを特徴とする方法。
  2. 第3の搬送装置(25)が設けられ、当該搬送装置は前記鋼製部材(2)を加熱する前に、炉(3)前方において正確な位置に積み込んで、前記鋼製部材(2)を位置ずれなく正しい姿勢で高速で炉(3)内に送り込み、所定の中継点または中継領域で前記鋼製部材(2)を位置ずれなく正しい姿勢で前記第1の搬送装置(12)に引渡し、当該搬送装置は続いて前記鋼製部材をより低速で炉(3)を通るように搬送することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 加熱されるべき前記鋼製部材(2)はキャリア(30)上に載置され、前記キャリア(30)は第1の係合手段(50,51)を備え、前記第1の係合手段(50,51)と前記搬送装置の第2の係合手段とが係合して、搬送時の前記キャリア(30)の正しい位置と姿勢が保証されるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記鋼製部材(2)は輻射、対流、電磁誘導、マイクロ波のいずれかあるいはそれらの組み合わせで加熱されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 請求項の1から4のいずれか一項に記載の方法を実施するための鋼製部材加熱装置において、鋼製部材を加熱するための炉(3)と、前記炉(3)を通るように前記鋼製部材を搬送するための少なくとも1つの搬送システム(4)とを備え、
    前記少なくとも1つの搬送システム(4)は、前記炉(3)の加熱領域(6)に沿って配置された、加熱中の前記鋼製部材を搬送するために構成された少なくとも第1の搬送装置(12)を含み、第2の搬送システムが前記第1の搬送システムにつながるように構成されて、前記鋼製部材は炉(3)から前記第2の搬送装置(20)によって送り出されるように搬送方向において炉(3)の長さを越えて延び、そのため、前記搬送システム(4)は炉(3)の外部に配置され、少なくとも1つのキャリア(30)に設けられた対応する係合手段(50,51)と係合するための係合手段(18,24)を備え、前記キャリアは炉(3)の外部で前記搬送システム(4)によって搬送されて位置および姿勢が保持され、前記キャリア(30)は炉壁の一部を貫通しているとともに、炉内において前記鋼製部材(2)を支持するための支持部材(43)を有することを特徴とする装置。
  6. 第3の搬送装置(25)が設けられ、当該搬送装置は搬送方向において炉(3)の上流側に位置する領域から前記第1の搬送装置(12)に達するまで延びて、前記鋼製部材(2)が前記第1の搬送装置によって炉(3)内を搬送されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
  7. 炉(3)内で加熱されるべき鋼製部材(2)のための前記少なくとも1つのキャリア(30)は炉搬入口から炉搬出口まで延設されたガイド機構(40)内を搬送方向に対して垂直方向および水平横断方向に案内される第1の領域(31)を有し、前記担持装置(30)にはさらに前記第2および第3の搬送装置(20,25)の対応する係合手段(24)に係合する係合手段(51)が設けられているとともに、さらに前記第1の搬送装置(12)の対応する係合手段(18)に係合する係合手段(50)が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の装置。
  8. 前記キャリア(30)の一部分(37)が貫入する炉壁に搬送方向に延びる長手方向スロットが設けられ、前記キャリア(30)の一部分(37)は前記長手方向スロットを通り抜けて炉内に入り込んでいることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 炉壁に設けられた前記スロット(42)は適切なシール手段によって外部に対して封止されるため、外部から炉(3)内への空気の侵入が防止されると共に輻射または対流あるいはその両方による外部への熱損失が回避され、前記シール手段の1つとして、前記スロットに沿って長手方向に延びる、スロット側端からスロット空間に達するプラスチックシールリップまたは長手方向に延びるブラシ手段あるいはその両方で構成され、当該ブラシ手段はスロット内に延びる密生した金属繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、プラスチック繊維あるいはそれらの組み合わせを有し、前記シール手段の1つと選択的にあるいは組み合わせで用いられる前記シール手段の他の1つとして、スロット(42)が設けられた炉壁面と平行にばね付勢されて、スロット(42)の全体にわたり、スロット(42)に対して垂直方向に回旋可動する金属薄片が設けられ、スロット(42)を貫いて走行するキャリアは前記シール手段をスロット領域から押し出し、前記キャリアの通過後に前記シール手段は再びスロット(42)内に向かって弾性戻りまたは復帰変位することを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 請求項1から4のいずれか一項に記載の方法を実施するための請求項5から9のいずれか一項に記載の装置のための炉であって、
    炉(3)は少なくとも1つの壁面に炉搬入口から炉搬出口まで連続して炉縦軸と平行に走るスロットを形成しており、加熱されるべき鋼製部材は、前記スロットを通り抜けて炉内に入り込むとともに炉(3)の外部で駆動されるキャリアによって、炉(3)を通り抜けるように搬送されることを特徴とする炉。
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