JP2009517532A - 高い衝撃強さおよび良好な外観を有する熱可塑性組成物および物品 - Google Patents

高い衝撃強さおよび良好な外観を有する熱可塑性組成物および物品 Download PDF

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Abstract

高い衝撃強さおよび良好な外観を有する成形品の製造に好適な熱可塑性成形組成物を開示する。この組成物は、(コ)ポリカーボネートと、(コ)ポリエステルと、グラフトゴムとのブレンドを含む。グラフトゴムの構造は、基材およびグラフト相を含み、基材は、架橋重合ビニルモノマーのコアとコアを囲むシェルとを含み、シェルは、0℃未満のガラス転移温度を有する少なくとも一種類の架橋重合アクリレートを含む。

Description

本発明は、熱可塑性成形組成物、特に、(コ)ポリカーボネート、(コ)ポリエステルおよび耐衝撃性改良剤を含む組成物に関する。
ポリカーボネートおよび熱可塑性ポリエステル(ポリアルキレンテレフタレート)を含む組成物からつくられる射出成形物品は、しばしば耐衝撃性改良剤、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)またはメチルメタクリレート−ブタジエン−スチレンコポリマー(MBS)を含むことによって強化される。そのような耐衝撃性改良剤の可視光および紫外線への暴露は、その劣化をもたらし、結果としてそれらを含む組成物の機械的/物理的特性の低下および変色をもたらす。アクリレートゴムベースの耐衝撃性改良剤がそのような効果により強いことが知られているが、これらの組成物から成形された物品はしばしばゲートエリア(gate area)付近にタイガーストライプ(tiger stripe)と呼ばれる著しい見た目の欠陥を示すことが観測されてきた。流れ方向に垂直の交互に光るバンドとして現れるこれらの表面欠陥は、更に、「フローマーク(flow mark)」、または「アイスライン(ice line)」とも呼ばれる。
米国特許第4,148,842号は、ポリカーボネート樹脂並びに架橋(メタ)アクリレート、架橋スチレン−アクリロニトリル(SAN)および非架橋SAN成分を含有する共重合体変性剤(interpolymer modifier)を含む耐衝撃性ブレンドを開示している。ポリカーボネートおよびアクリレート−スチレン−アクリロニトリル(ASA)グラフトポリマーを含む組成物並びにその製造方法が米国特許第3,655,824号および第3,891,719号に開示されている。JP 50154349は、PCおよびASAを含む難燃性組成物を開示している。更に、改良された耐衝撃性強さを有し、ゲートブラッシが少ない、ポリカーボネート(PC)、ASAおよび加工助剤としての高分子量アクリルコポリマーを含む組成物を開示するWO 02/36688にも関連する。
米国特許第6,476,126号は、改良された外観を有し、ポリカーボネートおよびコア/シェル構造を含むグラフトゴムを含む耐候性成形組成物を開示している。特に、このグラフトゴムは、剛性相がグラフトしている、架橋コアおよび少なくとも一種類の重合アクリレートを含むシェルを含む架橋ゴム基材を含む。従って、開示される組成物は、現在関連のある構造を有するグラフトゴム10〜50重量パーセントを含む。開示された表面審美性の改良は、衝撃強さを犠牲にして達成される。
米国特許第5,104,934号および第5,082,897号は、ポリカーボネート、ポリエステルおよびABSまたはASAを含む熱可塑性成形組成物の開示で有名である。これらの組成物は、高められた成形性、耐熱性および厚形材耐衝撃性を示すといわれている。
発明の要旨
高い耐衝撃強さおよび良好な外観を有する成形品の製造に好適な熱可塑性成形組成物を開示する。この組成物は、(コ)ポリカーボネート、(コ)ポリエステル、およびグラフトゴムのブレンドを含む。グラフトゴムの構造は、基材およびグラフト相を含み、基材は架橋重合ビニルモノマーのコアおよびコアを囲みガラス転移温度が0℃未満である少なくとも一種類の架橋重合アクリレートを含むシェルを含む。
発明の詳細な説明
本発明の熱可塑性組成物は、光沢が高く、耐衝撃強さが高く、かつタイガーストライプがないことを特徴とする成形品の製造に好適である。この組成物は、
(A)(コ)ポリカーボネート樹脂9.9〜99.8wt.%、好ましくは50〜85wt.%、
(B)(コ)ポリエステル0.1〜90wt.%、好ましくは5〜60wt.%および
(C)グラフトゴム0.1〜30wt.%、好ましくは2〜15wt.%
(これらのパーセンテージはA、BおよびCの総重量に対する。)を含有する。
好ましい態様において、組成物は、少なくとも一種類の着色剤を含む。成分(A)として好適なものは、ホモポリカーボネート、コポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート(本明細書中、用語、ポリカーボネートは、これらの樹脂をいい、それぞれ分子構造が少なくとも一種類のカーボネート結合を含むことを特徴とする。)およびそれらの混合物である。
ポリカーボネートは既知であり、それらの構造および製造方法は、例えば、米国特許第3,030,331号;第3,169,121号;第3,395,119号;第3,729,447号;第4,255,556号;第4,260,731号;第4,369,303号;第4,714,746号および第6,306,507号に開示されている(これら全てを参照することにより本明細書中に組み込む。)。ポリカーボネートは、一般的に、重量平均分子量10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000を有し、かつASTM D−1238による300℃において1.2Kg負荷のもと、その溶融流量は約1〜約65g/10分、好ましくは約2〜35g/10分である。それらは、例えば、既知の二相界面法(diphasic interface process)によって炭酸誘導体(例えば、ホスゲン)とジヒドロキシ化合物とから重縮合によって製造され得る(独国公開特許第2,063,050号;第2,063,052号;第1,570,703号;第2,211,956号;第2,211,957号および第2,248,817号;仏国特許第1,561,518号;およびH.Schnellによるモノグラフ“Chemistry and Physics of Polycarbonates”,Interscience Publishers,ニューヨーク,ニューヨーク,1964年参照。これらは全て参照することにより本明細書中に組み込まれる。)。
本明細書中、本発明によるポリカーボネートの製造に好適なジヒドロキシ化合物は、構造式(1)または(2)に一致する。
Figure 2009517532
(式中、
A は、炭素原子を1〜8個有するアルキレン基、炭素原子を2〜8個有するアルキリデン基、炭素原子を5〜15個有するシクロアルキレン基、炭素原子を5〜15個有するシクロアルキリデン基、カルボニル基、酸素原子、硫黄原子、−SO−または−SOまたは
Figure 2009517532
に一致する基であり;
eおよびg は、いずれも0〜1の数であり;
Z は、F、Cl、BrまたはC〜C−アルキルであり、いくつかのZ基が一つのアリール基中の置換基である場合、それらは同一であっても互いに異なっていてもよく;
d は、0〜4の整数であり;かつ
f は0〜3の整数である。)
ジヒドロキシ化合物の中で本発明の実施に有用であるものは、ヒドロキノン、レソルシノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、およびα,α−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン、並びにそれらの核アルキル化化合物である。これらおよび別の好適な芳香族ジヒドロキシ化合物は、例えば、米国特許第5,105,004号;第5,126,428号;第5,109,076号;第5,104,723号;第5,086,157号;第3,028,356号;第2,999,835号;第3,148,172号;第2,991,273号;第3,271,367号;および第2,999,846号に記述されている(これらは全て参照することにより本明細書中に組み込まれる。)。
好適なビスフェノールの更なる例は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル−ブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,α’−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−スルホキシド、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、α,α’−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピル−ベンゼンおよび4,4’−スルホニルジフェノールである。
特に好ましい芳香族ビスフェノールの例は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
最も好ましいビスフェノールは、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)である。
本発明のポリカーボネートは、それらの好適なビスフェノール一種類以上から誘導された構造単位を含み得る。
樹脂の中で本発明の実施に好適なものは、レソルシノールおよびビスフェノールAベースのポリエステルカーボネート(登録番号265997−77−1)、フェノールフタレインベースのポリカーボネート、コポリカーボネートおよびターポリカーボネート、例えば、米国特許第6,306,507号、第3,036,036号および第4,210,741号に記述されているものである(これらは、参照することにより本明細書中に組み込まれる。)。
本発明のポリカーボネートは、更に、その中に少量、例えば、0.05〜2.0mol%(ビスフェノールに対する)のポリヒドロキシル化合物を縮合することによって分枝されてもよい。
このタイプのポリカーボネートは、例えば、独国公開特許第1,570,533号;第2,116,974号および第2,113,374号;英国特許第885,442号および第1,079,821号並びに米国特許第3,544,514号に記述されている。以下の化合物は、この目的のために用いられ得るポリヒドロキシル化合物のいくつかの例である:フロログルシノール;4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシ−フェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン;トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン;2,2−ビス−[4,4−(4,4’−ジヒドロキシジフェニル)]−シクロヘキシル−プロパン;2,4−ビス−(4−ヒドロキシ−1−イソプロピリジン)−フェノール;2,6−ビス−(2’−ジヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−4−メチル−フェノール;2,4−ジヒドロキシ安息香酸;2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシ−フェニル)−プロパンおよび1,4−ビス−(4,4’−ジヒドロキシトリフェニルメチル)−ベンゼン。別の多官能性化合物のいくつかは、2,4−ジヒドロキシ−安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌルおよび3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
上記重縮合法に加えて、本発明のポリカーボネートの製造に関する別の方法は、均一相における重縮合およびエステル交換である。これらの好適な方法は、米国特許第3,028,365号;第2,999,846号;第3,153,008号;および第2,991,273号に開示されている(これらは参照することにより本明細書中に組み込まれる。)。
ポリカーボネートの好ましい製造方法は、界面重縮合法である。本発明のポリカーボネートの形成における別の合成方法、例えば、米国特許第3,912,688号に開示されているもの(参照することにより本明細書中に組み込む。)が使用されてもよい。
好適なポリカーボネート樹脂は、商業的に入手可能である(例えば、Makrolon 2400、Makrolon 2458、Makrolon 2600、Makrolon 2800およびMakrolon 3100。これらは全て、それぞれ分子量が異なり、ASTM D−1238によるメルトフローインデックス(MFR、300℃、1.2Kg)がそれぞれ約16.5〜24、13〜16、7.5〜13.0および3.5〜6.5g/10分であることを特徴とするビスフェノールベースのホモポリカーボネート樹脂である。)。これらは、ペンシルベニア州ピッツバーグのBayer MaterialScience LLCの製品である。好適なポリエステルカーボネートは、CAS番号265997−77−1のポリエステルカーボネートである。
成分(B)として好適な用語(コ)ポリエステルは、ホモポリエステルおよびコポリエステル樹脂を含み、これらは、分子構造がカルボン酸から誘導される少なくとも一種類の結合、好ましくは炭酸から誘導される結合を除く、を含む樹脂である。これらは既知の樹脂であり、既知の方法によるジオール成分と二酸との縮合またはエステル交換重合によって製造され得る。例えば、シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールとテレフタル酸またはテレフタル酸およびイソフタル酸の組み合わせとの縮合から誘導されるエステルである。シクロヘキサンジメタノールとエチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸との縮合から誘導されるポリエステルも更に好適である。好適な樹脂としては、ポリ(アルキレンジカルボキシレート)、特に、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(PTT)、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、ポリ(ブチレンナフタレート)(PBN)、ポリ(シクロヘキサンジメタノールテレフタレート)(PCT)、ポリ(シクロヘキサンジメタノール−コ−エチレンテレフタレート)(PETGまたはPCTG)、およびポリ(1,4−シクロヘキサンジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート)(PCCD)が挙げられる。
米国特許第2,465,319号、第3,953,394号および第3,047,539号(これら全てを参照することにより本明細書中に組み込む。)は、そのような樹脂の好適な製造方法を開示している。好適なポリアルキレンテレフタレートは、約25℃における8%オルトクロロフェノール溶液の相対粘度で測定される少なくとも0.2デシリットル/グラム、より好ましくは約少なくとも0.4デシリットル/グラムの固有粘度を特徴とする。上限は臨界でないが、一般的に約2.5デシリットル/グラムを超えない。特に好ましいポリアルキレンテレフタレートは、0.4〜1.3デシリットル/グラムの固有粘度を有するポリアルキレンテレフタレートである。
本発明における使用に好適であるポリアルキレンテレフタレートのアルキレンユニットは、炭素原子を2〜5個、好ましくは2〜4個含む。ポリブチレンテレフタレート(1,4−ブタンジオールから製造される)およびポリエチレンテレフタレートが本発明における使用に好ましいポリアルキレンテレフタレートである。別の好適なポリアルキレンテレフタレートとしては、ポリプロピレンテレフタレート、ポリイソブチレンテレフタレート、ポリペンチルテレフタレート、ポリイソペンチルテレフタレート、およびポリネオペンチルテレフタレートが挙げられる。アルキレンユニットは、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。
成分(C)は、
(C1)少なくとも一種類の架橋ビニルポリマーを含むコア、基材の重量に対して約1〜50%、および
(C2)ガラス転移温度が0℃未満、好ましくは−20℃未満である少なくとも一種類の架橋アクリレート(コ)ポリマーを含むシェル、基材の重量に対して約50〜99%
を含み、かつ、ゴム基材がグラフトしているゴム基材、グラフトゴムの重量に対して、30〜80パーセント、好ましくは40〜70パーセント
(C3)剛性グラフト相、グラフトゴムの重量に対して、70〜20パーセント、好ましくは60〜30パーセント
を含有するグラフトゴムである。
好ましい態様において、この組成物は、グラフトゴムの粒度(重量平均粒度)が約0.05〜5ミクロン、好ましくは0.1〜2ミクロンであることを特徴とする。
この基材は、
コア(C1)、基材の重量に対して1〜50パーセント、好ましくは3〜40パーセント、および
シェル(C2)、基材の重量に対して99〜50パーセント、好ましくは97〜60パーセント
を含み、
(C1)は、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレン、環アルキル化スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリルおよびそれらのいずれかともう一種類とのコポリマーおよびそれらのいずれかとアクリレートとのコポリマーから成る群から選択される少なくとも一種類の員の架橋重合生成物であり
(C2)は、コアを囲み、かつC1〜18−アルキルアクリレート、好ましくはC2〜8−アルキルアクリレート、およびC1〜18−アルキルアクリレート、好ましくはC2〜8−アルキルアクリレートと芳香族アクリレートとのコポリマーから成る群から選択される、ガラス転移温度が0℃未満、好ましくは−20℃未満である架橋ゴムを含有するシェルであり、かつ、
約0.05〜4、好ましくは0.1〜1ミクロンの粒度(重量平均粒度)を有する粒子の形態で存在する。
グラフト相(C3)は、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレンおよび環アルキル化スチレン(例えば、p−メチルスチレンおよびtert.ブチルスチレン)から成る第一群から選択される少なくとも一種類のモノマーと、(メタ)アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物から成る第二群から選択される少なくとも一種類のモノマーとのコポリマーを含む。前記第一群のモノマーと前記第二群のモノマーとの重量比は90:10〜約50:50である。グラフト相は、好ましくは、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、α−メチルスチレン/アクリロニトリルコポリマーまたはα−メチルスチレン/スチレン/アクリロニトリルターポリマーである。スチレンおよび/またはα−メチルスチレンとアクリロニトリルとの共重合は、ラジカル重合、好ましくは、塊状重合、溶液重合、懸濁重合または水性エマルジョン重合によって行われ得る。
本発明の組成物の成分(C3)は、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレン、環アルキル化スチレン(例えば、p−メチルスチレンおよびtert−ブチルスチレン)の少なくとも一種類と、(メタ)アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物の少なくとも一種類との、架橋エラストマーコア−シェル基材の存在下におけるグラフト共重合によって製造され得る。100%グラフト収量はグラフト共重合において達成されないので、グラフト共重合の重合生成物は、常に、所定の割合のフリー非グラフトコポリマーを含む。
本発明による粒度は、例えば、W.Scholtan and H.Lange,Kolloid−Z.und Z.−Polymere 250(1972年),782−796頁の方法による、超遠心分離によって決定される重量平均粒度である。超遠心分離測定は、サンプルの粒径の一体重量分布(integral mass distribution)を与える。このことから、粒子の重量パーセンテージが所定のサイズ以下の直径を有すると断定することが可能である。
本発明による有用なグラフトゴム(C)は、従来通り当業者によく知られている方法で製造され得る。架橋されるコアポリマー(C1)は、当業者によく知られている常套のエマルジョン技術によって製造され得る。架橋は、少量、通常、コアの重量に対して約0.05〜10%、好ましくは0.1〜5%、の当業者によく知られている多官能性モノマー架橋剤の混合により達成され得る。例としては、トリアリルシアヌレート、ジアリルマレエートおよびジビニルベンゼンが挙げられる。
任意にC1〜6−アルキルメタクリレートから誘導されるユニットを含んでいてもよいゴムシェル(C2)は、そのガラス転移温度が0℃未満、好ましくは−20℃未満であることを特徴とする。アクリル酸エステルポリマーのガラス転移温度は、DSC法(K.H.Illers,Makromol.Chemie 127(1969年),1頁)によって決定され得る。具体例は、n−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートである。アクリル酸エステルを単独の化合物として用いても互いの混合物として用いてもよい。基材の製造において、アクリル酸エステル(またはシェルを構成する別のモノマー)は、予め製造されたコアポリマー(C1)の存在下において重合される。
好ましいアクリルポリマーの架橋を得るために、好ましくは、グラフトベースの製造に用いられる全モノマーに基づいて0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の、架橋および続くグラフトを行う共重合性多官能性、好ましくは三官能性、モノマーの存在下において重合を行う。好適な二官能性または多官能性架橋モノマーは、二以上、好ましくは三個の、共重合性があり、1,3−位において共役しないエチレン性二重結合を含むモノマーである。好適な架橋モノマーの例は、ジビニルベンゼン、ジアリルマレエート、ジアリルフマレートおよびジアリルフタレート、並びにトリアリルシアヌレートおよびトリアリルイソシアヌレートである。エポキシ、ヒドロキシ、カルボキシル、およびアミノまたは酸無水物基を有する不飽和モノマー、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、を含むグラフト剤を任意に含んでもよい。
グラフト相(C3)の製造は、以下の方法に従って行われ得る。最初に、ビニルモノマーを常套の方法によって、水性エマルジョン中、20〜100℃、好ましくは50〜90℃において重合して架橋コアを形成することによって剛性コア(C1)を製造する。常套の乳化剤、例えば、アルキルスルホン酸もしくはアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキルスルフェート、脂肪アルコールスルホネート、炭素原子を10〜30個有する高級脂肪酸の塩、または樹脂石けんが使用され得る。アルキルスルホン酸のナトリウム塩または炭素原子を10〜18個有する脂肪酸のナトリウム塩が好ましい。乳化剤を、コア(C1)を製造するのに用いられるモノマーに基づいて0〜5重量%、特に0〜2重量%使用することが有利である。一般的に、50:1〜0.7:1の水−モノマー比が使用される。使用される重合開始剤は、特に常套の過硫酸塩、例えば、過硫酸カリウムであるが、レドックスシステムもまた用いられ得る。一般的に、開始剤は、コア(C1)の製造において用いられるモノマーに基づいて0.1〜1重量%の量で使用される。別の用いられてもよい重合添加剤は、pHを約6〜9にする常套の緩衝剤、例えば、重炭酸ナトリウムおよびピロリン酸ナトリウム、および分子量調節剤、例えば、メルカプタン、テルピノール、または二量体アルファ−メチルスチレン、0〜3重量%である。
正確な重合条件、例えば、乳化剤、開始剤、および別の添加剤の性質、添加速度、および量を、上記範囲内で選択し、生じる架橋ビニル芳香族コアポリマーのラテックスが表示された粒度を達成するようにする。
本発明による基材を形成するための剛性コア(C1)の存在下における架橋ゴムシェル(C2)の製造は、示されるモノマー、例えば、アクリル酸エステル、および多官能性架橋/−グラフト結合モノマーを水性エマルジョンにおいて常套の方法によって20〜100℃、好ましくは50〜80℃で重合することによって行われ得る。常套の乳化剤、例えば、アルキルスルホン酸もしくはアルキルアリールスルホン酸のアルカリ金属塩、アルキル硫酸塩、脂肪アルコールスルホン酸塩、炭素原子を10〜30個有する高級脂肪酸の塩、または樹脂石けんが使用され得る。アルキルスルホン酸のナトリウム塩または炭素原子を10〜18個有する脂肪酸のナトリウム塩が好ましい。架橋シェル(C2)を製造するのに用いられるモノマーに基づいて0〜5重量%、特に0〜2重量%の乳化剤を使用することが有利である。一般的に、5:1〜0.7:1の水−モノマー比が使用される。使用される重合開始剤は、特に、常套の過硫酸塩、例えば、過硫酸カリウムであるが、レッドクスシステムもまた用いられ得る。一般的に、開始剤は、架橋シェル(C2)の製造において用いられるモノマーに基づいて0.1〜1重量%の量で使用される。別の用いられ得る重合添加剤は、pHを約6〜9にする常套の緩衝剤、例えば、重炭酸ナトリウムおよびピロリン酸ナトリウム、および分量調節剤、例えば、メルカプタン、テルピノール、または二量体アルファ−メチルスチレン、0〜3重量%、である。
正確な重合条件、例えば、乳化剤、開始剤、および別の添加剤の性質、添加速度、および量は、生じる基材のラテックスが本発明により必要とされる粒度を達成するように上記範囲内で選択される。
剛性グラフト相(C3)を製造するために、スチレン、α−メチルスチレン、環アルキル化スチレン(例えば、p−メチルスチレンおよびtert−ブチルスチレン)から成る第一群から選択される少なくとも一種類のモノマーと、(メタ)アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物から成る第二群から選択される少なくとも一種類のモノマーとを含むモノマーシステムを架橋ゴムの存在下において重合する。前記第一群のモノマー対前記第二群のモノマーの重量比は90:10〜約50:50である。
グラフト相の架橋ゴム基材上へのグラフト共重合が既知の方法による水性エマルジョンにおいて行われる場合が有利である。グラフト共重合は、基材を製造するのに使用されるエマルジョン重合と同じシステムにおいて、任意に更に乳化剤および開始剤を添加して、有利に行われる。ベース上にグラフトされるモノマーシステムは、一度に全て反応混合物に添加されても、数段階で添加されてもよく、好ましくは重合中連続的に添加される。グラフト共重合のグラフト収量は100%でないので、対応する所望のグラフト度よりも若干多量のグラフト共重合用モノマー混合物を用いる必要がある。グラフト共重合のグラフト収量の制御、および従って、最終グラフトゴム(C)のグラフト度は、当業者によく知られており、とりわけ、モノマーの添加速度および分子鎖調整剤の添加によって達成される(Chauvel and Daniel,ACS Polymer Preprints 15(1974年),329頁以降。)。
本発明の組成物の製造に関する成分の混合は、通常、当業者によく知られている方法および装置を用いることによって行われ得る。
この組成物は、更に、一種類以上の常套の機能性添加剤、例えば、充填材、別の相溶性プラスチック、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤、離型剤およびUV安定剤を含み得る。好適な充填材としては、タルク、クレイ、ナノクレイ(本明細書において使用される接頭辞「ナノ」は、粒度約100ナノメートル未満をいう。)、シリカ、ナノシリカ、並びに強化材、例えば、グラスファイバー、が挙げられる。好適なUV吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアジン、シアノアクリレート、オキサニリド、およびベンズオキサジノン、並びに、ナノサイズの無機材料、例えば、酸化チタン、酸化セリウム、および酸化亜鉛が挙げられる。好適な安定剤としては、カルボジイミド、例えば、ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミドおよびポリカルボジイミド;ヒンダードアミン光安定剤;ヒンダードフェノール(例えば、Irganox 1076(CAS番号2082−79−3)、Irganox 1010(CAS番号6683−19−8));亜リン酸エステル(例えば、Irgafos 168、CAS番号31570−04−4;Sandostab P−EPQ、CAS番号119345−01−6;Ultranox 626、CAS番号26741−53−7;Ultranox 641、CAS番号161717−32−4;Doverphos S−9228、CAS番号154862−43−8)、トリフェニルホスフィン、および亜リン酸が挙げられる。好適な加水分解安定剤としては、エポキシド、例えば、Joncryl ADR−4368−F、Joncryl ADR−4368−S、Joncryl ADR−4368−L、脂環式エポキシ樹脂ERL−4221(CAS番号2386−87−0)が挙げられる。好適な難燃剤としては、リン化合物、例えば、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレシルホスフェート、ジフェニルクレシルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル−2−エチルクレシルホスフェート、トリ−(イソプロピルフェニル)ホスフェート、メチルホスホン酸ジメチルエステル、メチルホスホン酸ジフェニルエステル、フェニルホスホン酸ジエチルエステル、トリフェニルホスフィンオキシド、トリクレシルホスフィンオキシドおよびハロゲン化化合物が挙げられる。式(V)
Figure 2009517532
(式中、
、R、RおよびR は、互いに独立して、C−〜C−アルキル、またはそれぞれ任意にアルキルで置換されていてもよいC−〜C−シクロアルキル、C−〜C20−アリールもしくはC−〜C12−アラルキルであり、好ましくは、R、R、RおよびRは、互いに独立してC−〜C−アルキルであり、
n は、互いに独立して0または1、好ましくは1であり、
N は、0.1〜30、好ましくは0.5〜10、特に0.7〜5であり、
q は、互いに独立して0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2であり、RおよびRは、互いに独立してC−〜C−アルキル、好ましくはメチルであり、Yは、C−〜C−アルキリデン、C−〜C−アルキレン、C−〜C12−シクロアルキレン、C−〜C12−シクロアルキリデン、−O−、−S−、−SO−、SOまたは−CO−である。)
の化合物が特に有用である。
ビスフェノールAから誘導される式(V)の化合物またはそれらのメチル−置換誘導体が特に好ましい。
そのような安定剤添加剤は、当業者に既知であり、標準的基準研究、例えば、“Plastics Additives Handbook”,第5版,H.Zweifel編,Hanser Publishers(これは、参照することにより本明細書中に組み込まれる。)に開示されている。これらの添加剤は、有効量、好ましくは、樹脂成分A、BおよびCの総重量に対して0.01から合計約30%までで使用され得る。本発明の成形組成物は、射出成形、吹込成形および押し出しを含む全ての熱可塑性プロセスによる有用な物品の製造に好適である。
本発明の熱可塑性組成物は、有用な物品に成形され得る。高い光沢、良好な審美性、および高い耐衝撃性が要求される屋外用途に特に非常に好適である。そのような用途としては、これらに限定されるわけではないが、自動推進物品(例えば、グリル、ミラーハウジング、ドアハンドル)、並びに芝生および園芸装置(例えば、トラクターフード)、スポーツ用品、電子装置、ビジネス装置、家庭用品および包装材料が挙げられる。
以下に示す実施例は、本発明を説明する。これらの実施例において、部およびパーセンテージは、別段指定のない限り、重量部および重量パーセンテージである。
実施例
本発明の範囲内の組成物を製造し、それらの特性を決定した。これらを、含まれるグラフトゴムの化学的性質および構造に関してのみ異なる類似の組成物と比較した。
以下に記述される試験の過程において使用される組成物の成分は、以下に示すとおりである。
PC:Bayer MaterialScience LLC製のビスフェノールAベースのMakrolon 2458ホモポリカーボネート樹脂。ASTM D 1238によって決定される溶融流量は約20g/10分(300℃、1.2Kg負荷)である。
PET:固有粘度0.94のポリエチレンテレフタレート
GR1:構造がブチルアクリレートゴムおよびグラフトSAN相を含み、ゴム含量が約45重量パーセントであり、平均粒度が約0.4ミクロンである、本発明の範囲外のグラフトゴム、Chemtura製のBlendex 984。この構造は、本発明のC1に対応するコアを含まない。
GR2:構造がブチルアクリレートゴムおよびグラフトSAN相を含み、ゴム含量が約60重量パーセントであり、平均粒度が約0.4ミクロンである、本発明の範囲外のグラフトゴム、Chemtura製のRoyaltuf 960A。この構造は、本発明のC1に対応するコアを含まない。
GR3:DSCによって決定されるゴム含量が約57重量パーセントであり、平均粒度が約0.3ミクロンである、本発明の範囲内のSAN−グラフトゴム。このグラフト変性剤のスチレン対アクリロニトリルの重量比(赤外分光法によって決定される)は約27対1であり、そのアクリレートシェルのDSCによって決定されるガラス転移温度は−41℃である(加熱速度、毎分20℃)。
実施例1〜4と表示される組成物は、全て、ポリカーボネート85重量部(pbw)、PET25pbwおよび表示量のグラフトゴムを含んだ。加えて、各組成物は、本発明との関連で臨界を有さずに、常套のUV吸収剤0.7pbw、常套の熱安定剤0.1pbwおよび着色剤1pbwを含んだ。しかしながら、黒色着色剤を含む組成物においてタイガーストライプがより著しかったことに注目すべきである。
例示される組成物の製造において、これらの成分および添加剤を、二軸押出機ZSK 30中、温度プロファイル120〜255℃において溶融配合した。得られたペレットを強制空気対流オーブン中、120℃において4〜6時間乾燥した。アイゾットバー(Izod bar)を射出成形した(溶融温度265〜285℃、金型温度約75℃)。
「タイガーストライプ」が存在するか存在しないかを、型の長手のエッジ上にタブゲートを有する成形用具で成形された8×12×0.125”のプラック(plaque)の検査によって決定した。溶融温度は、約285℃であり、金型温度は約75℃であった。溶融物充填時間(melt fill time)は約3〜3.7秒であった。
アイゾッド衝撃強さの決定を、厚さ1/8”の試験片を用いて行った。測定は、23℃において、ASTM D−256に従った。
測定結果を以下の表に示す。示されるグラフトゴム、それらの含量(pbw)および組成物の特性は、以下に示されるとおりである。

Figure 2009517532
本発明を説明の目的で詳細に記述したが、そのような詳細は単にそのような目的のためであって、当然のことながら、特許請求の範囲によって制限される場合を除いて本発明の精神および範囲から逸脱せずに、当業者によって、そこに変形が行われ得る。

Claims (15)

  1. (A)ポリカーボネート9.9〜99.8%
    (B)(コ)ポリエステル0.1〜90%、および
    (C)グラフトゴム0.1〜30%
    を含有する熱可塑性成形組成物であって、前記%が該組成物の重量に対する%であり、
    前記グラフトゴムが基材30〜80パーセントおよび剛性グラフト相70〜20パーセントを含み、前記パーセントが、前記グラフトゴムの重量に対するパーセントであり、前記基材が
    (C1)少なくとも一種類のビニルモノマーの架橋重合生成物を含むコア、該基材の重量に対して1〜50%および
    (C2)0℃未満のガラス転移温度を有する少なくとも一種類の架橋重合アクリレートを含み、かつ前記コアを囲むシェル、該基材の重量に対して50〜99%
    を含み、
    前記剛性グラフト相(C3)が、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレンおよび環アルキル化スチレンから成る第一群から選択される少なくとも一種類のモノマー、並びに(メタ)アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物から成る第二群から選択される少なくとも一種類のモノマーの、前記第一群のモノマー対前期第二群のモノマーの重量比90:10〜約50:50のコポリマーを含む、熱可塑性成形組成物。
  2. 前記コアが、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレン、環アルキル化スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリルおよびそれらのいずれかともう一種類とのコポリマーおよびそれらのいずれかとアクリレートとのコポリマーから成る群から選択される少なくとも一種類の員の架橋重合生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ガラス転移温度が−20℃未満である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記基材とグラフト相とが互いに重量にして40:70〜60:30の関係にある、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記グラフトゴムが、約0.05〜5ミクロンの重量平均粒度を有する粒子の形態で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記シェルが重合ブチルアクリレートである、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記グラフトゴム(C)が2〜15%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記(コ)ポリエステル(B)がPET、PBT、PCT、PETG、PCTG、PCCD、PPT、PENおよびPBNから成る群から選択される少なくとも一種類の員である、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記ポリカーボネートがビスフェノールAから誘導される構造単位を含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記(コ)ポリエステル(B)がPETである、請求項8に記載の組成物。
  11. 前記(コ)ポリエステル(B)がポリブチレンテレフタレートである、請求項1に記載の組成物。
  12. (A)ビスフェノールAから誘導される構造単位を含むポリカーボネート50〜85%、
    (B)PET5〜60%、および
    (C)グラフトゴム2〜15%
    を含有する熱可塑性成形組成物であって、
    前記%が該組成物の重量に対する%であり、
    前記グラフトゴムが基材30〜80パーセントおよび剛性グラフト相70〜20パーセントを含み、前記パーセントが前記グラフトゴムの重量に対するパーセントであり、前記基材が
    (C1)少なくとも一種類のビニルモノマーの架橋重合生成物を含むコア、基材の重量に対して1〜50%および
    (C2)ガラス転移温度が0℃未満の少なくとも一種類の架橋重合アクリレートを含み、かつ前記コアを囲むシェル、基材の重量に対して50〜99%
    を含み、
    前記剛性グラフト相(C3)が、スチレン、α−メチルスチレン、環ハロゲン化スチレンおよび環アルキル化スチレンから成る第一群から選択される少なくとも一種類のモノマー、並びに(メタ)アクリロニトリル、メチルメタクリレートおよびマレイン酸無水物から成る第二群から選択される少なくとも一種類のモノマーの、前記第一群のモノマー対前記第二群のモノマーの重量比90:10〜約50:50のコポリマーを含む、熱可塑性成形組成物。
  13. ポリカーボネートがポリエステルカーボネートである、請求項1に記載の組成物。
  14. 更に少なくとも一種類の着色剤を含む、請求項1に記載の組成物。
  15. 更に少なくとも一種類の着色剤を含む、請求項12に記載の組成物。
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