JP2009513761A - ポリエステルポリシロキサン共重合体およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステルポリシロキサン共重合体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリエステルポリシロキサンブロック共重合体の製造方法に関する。

【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリエステルポリシロキサン共重合体の製造方法に関する。
ポリエステルポリシロキサン共重合体は、たとえば特許文献US4,663,413、US4,963,595およびUS5,235,005から公知となっている。この製品分類の特別な実施例は、Muelhaput他著らによって、「Angew. Makromol. Chem」223号(1994年)、47〜60頁、「Polym. Mater. Sci. Eng.」79号(1993年)4号および「J.Appl. Polym. Sci.」54(6)(1994年)815〜26頁にも記載されている。
US4,663,413、US4,963,595 US5,235,005
先行技術に係るこの製品は、環状エステル、たとえばε−カプロラクトンを、触媒、たとえばスズの塩を介在させて行う開環重合によって製造される。この場合の原材料は、ヒドロキシアルキルシロキサンまたはアミノアルキルシロキサンである。
対応のヒドロキシアルキルシロキサンは、たとえば、環状シロキサンによる官能二量体の平衡反応によって、または、所望の立体構造および鎖長のSi−H官能シロキサンをアルケニル官能性アルコールまたはアミンによってヒドロシリル化することによって得ることができる。ここで、機能化の程度、化学的性浄土および汚染に関する最終製品の品質は、使用される反応方法に大いに依存する。
環状シロキサンによる官能二量体の平行反応は、アミノ官能性シロキサン反応物のみにしか通用しない。これに対して、ヒドロキシ官能性シロキサンは、平衡反応の間充分な清浄度で製造することができない。その理由は、平衡反応の間にカルビノール基が、カルビノール機能を失ってSi−O−C基に変換されるからである。このような平衡方法で製造されたシロキサンは、製品構造がごく限られたものでしかない。したがって、ここでは、A−Bブロック構造を有するシロキサンポリエステル共重合体の製造は不可能である。
Si−H官能性シロキサンを、一般に市販されている製品のために使用されるアルケニル官能性アルコールまたはアミンによってヒドロシリル化することは、ヒドロシリル化反応の差異に脱水素反応化で、Si−N−CまたはSi−O−C基を、環状エステルの開環重合を開始することができない非反応性のアルケニル末端基に変換させてしまう副反応が生じてしまい、その結果製品品質が悪化するおそれがある、という欠点を有する。ここではさらに、シロキサン鎖の官能基、たとえばビニル基がこのような方法工程では許容され得ず、たとえば架橋化して反応を停止してしまう、という欠点もある。
ポリカプロラクトンシロキサンポリカプロラクトンを製造するためにアミノ官能性またはカルビノール官能性のシロキサンを原材料として製造を行う従来用いられている技術のさらなる欠点は、Si−H官能性化合物を一般に使用していることである。このSi−H官能性化合物では、ビニル置換されたシロキサンが使用できず、また、Si−H官能性シランまたはシロキサンを開始化合物として使用することに起因する高コストによって、ポリカプロラクトンシロキサンポリカプロラクトンという最終製品の製造コストにもきわめて不利な影響を与える。
本発明の課題は、上記の先行技術に鑑みて、ポリエステルポリシロキサン共重合体を製造するための方法を提供することである。この方法は、所望の共重合体構造、たとえばA−BまたはA−B−Aブロック共重合体に関して可変なものであり、また場合によっては、シロキサン主鎖中のアルケニル基等の官能基の導入を許容するだけではなく、さらに経済的利点も有しており、さらに、所望の製品の化学的清浄度を可能な限り高くすることができるものである。
驚くべきことに、官能性シロキサンまたはシラザンをSi−OH官能性シロキサンと反応させることによって製造されたアミノアルキルまたはヒドロキシアルキル官能性シロキサンを使用する際に、フレキシブルなプロセスの必要条件すべてが、すなわち、A−B−AおよびA−B構造が結果として得られることと、シロキサン鎖中の追加の基が許容されるということが満たされる、ということが分かった。はるかに簡単かつ安価に製造することができるSi−OH官能性シロキサンをシロキサン成分として使用することによって、ポリカプロラクトンシロキサンポリカプロラクトンという最終製品のための製造コストが顕著に低減される。
有機官能基によってシリコンを機能化するためのこの方法にはさらに、たとえばDE10051886C1およびDE10303693A1に記載されているようなアミノアルキル官能性シロキサンも、たとえばDE10109842A1に記載されているようなヒドロキシアルキル官能性化合物も得られる、という利点がある。この場合、単官能性シロキサン、2官能性シロキサン、または多官能性シリコン樹脂またはケイ酸が製造され得る。
DE10051886C1 DE10303693A1
ここでは、簡単にかつ高清浄度で所望の有機官能性シロキサンに変換させることができるSi−OH官能性シロキサンを原材料とする。シロキサン鎖内のたとえばビニル基等の官能基は、この場合、ヒドロキシアルキル官能性シロキサンの場合にも、アミノアルキル官能性シロキサンの場合にも簡単に得ることができる。
同時に、反応物として使用されるSi−OH官能性シロキサンは、比較的安価な値段のわりに大量にかつ大きな可変性で得ることができるので、製造されるシロキサンはシロキサンポリエステル重合体の製造にとって理想的な寄与を成す。
したがって、本発明の主題は、以下の一般式(I)のポリエステルポリシロキサンブロック共重合体を製造するための方法であって、
(A)B (I)
式中、
aは≧1の正数であり、
Aは一般式(II):
H−[O−(CR −CO−]−X−R− (II)
のポリエステルユニットであり、
(式中、
Xは酸素またはNRであり、
は1価の、置換されたまたは置換されていない、同一のまたは異なる炭化水素基または水素であり、
は2価の、置換されたまたは置換されていない、1ないし40個の炭化水素原子を有する有機炭化水素基であって、個々の炭化水素原子は酸素原子で置換することができる、有機炭化水素基であり、
は1価の、置換されたまたは置換されていない、1ないし20個の炭化水素原子を有する炭化水素基であって、個々の炭化水素原子は酸素原子で置換することができる、炭化水素基か、水素か、または、−SiR’−R−NRであって、R’は1価の、置換されたまたは置換されていない、同一のまたは異なる炭化水素基である、−SiR’−R−NRかであり、
nは3ないし10の正数であり、かつ、
mは1ないし1000の正数である)、
Bは一般式(III):
(R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H][O1/2SiR
(III)
のポリシロキサンユニットである、
(式中、
は置換されたまたは置換されていない、脂肪族飽和または不飽和の、線状、環状または分枝状の、同一または異なる、1ないし20個の炭素原子を有する炭化水素基または炭化水素オキシ基であるか、または、6ないし20個の炭化水素原子を有する、置換されていない芳香族の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり、
は置換されたまたは置換されていない、脂肪族飽和の、線状、環状または分枝状の、同一または異なる、1ないし20個の炭素原子を有する炭化水素基または炭化水素オキシ基であるか、または、6ないし20個の炭化水素原子を有する、置換されたまたは置換されていない芳香族の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり、
pは0ないし3000の正数であり、
qは0ないし50の正数であり、
rは≧0の正数であり、
tは≧1の正数であり、
これらは、以下の一般式(IV):

Figure 2009513761
(IV)

の環状エステルを
(式中、Rは上記の定義を有しており、
bは3ないし10の正数である)
以下の一般式(V):
(R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H][O1/2SiR −R−X−H] (V)
のシロキサンと反応させることによって得られるものである、
(式中、X、R、R、R、p、q、rおよびtは、上記の定義を有している)
ポリエステルポリシロキサンブロック共重合体を製造するための方法において、
一般式(V)の化合物は、以下の一般式(VI):
(R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H] (VI)
の化合物を、
以下の一般式(VII):
Figure 2009513761
(VII)

(式中、X、R、R、R、pおよびqは上記の定義を有しており、また、sは≧1の正数である)
の環状化合物またはその重合生成物と反応させることによって製造されることを特徴とする、方法、である。
一般式(VII)の化合物を使用すると、この化合物は、シラノール末端基の良好な収量とともに簡単かつ効率よく反応する。
一般式(VII)の化合物は安定性があり、保存に適しており、簡単な下準備できわめて容易に、たとえばドイツ公開公報DE1593867A1に記載の方法にしたがって合成されるので、工業規模での使用に特に適している。
DE1593867A1
−C20炭化水素基およびC−C20炭化水素オキシ基R、Rは、脂肪族飽和または不飽和、芳香族、直鎖状または分枝状であり得る。R、Rは、好適には1ないし12個の原子、特に1ないし6個の原子、好適には炭化水素原子のみを、またはアルコキシ酸素原子が1つとその他は炭化水素原子のみを有する。
、Rは、直鎖状または分枝状のC−Cアルキル基またはフェニル基であることが好ましい。特に好適には、基は、メチル、エチル、フェニル、ビニル、トリフルオロプロピルである。好適には、一般式(V)の化合物が製造される。ここでは、Rはメチル基またはビニル基であり、Rはメチル基である。
好適な実施形態では、一般式における少なくとも1つのRまたはRが、1ないし6個の炭化水素原子を有する不飽和アルキル基および特に好適にはビニル基またはアリル基である。これによってはじめて、一般式(I)のポリエステルポリシロキサンブロック共重合体が使用可能となる。このポリエステルポリシロキサンブロック共重合体は、シリコン成分において不飽和であり、よって、反応性のアルキル基を有している。このポリエステルポリシロキサンブロック共重合体は、同様に、本発明の主題であり、たとえばポリエステルポリシロキサンブロック共重合体を基質または表面においてさらに架橋化させることができるものである。
aが1および2を含む群から選択されることが好ましい。本発明によって製造される一般式(I)の化合物は、線状または分枝状であり得る。
nの値は、好適には最大で6であり、特に好適には4または5である。
指数mは、好適には最大で200の値を有し、特に好適には1ないし100の値を有する。
(p+q+s+t)の合計は、好適には3ないし2000の数であり、特に好適には5ないし1000の数である。
一般式(III)の有機シロキサンの好適な実施形態は、線状シリコン重合体であって、pが1以上であり、qおよびrが0であり、tが2である、線状シリコン重合体である。一般式(III)の有機シロキサンのさらに好適な実施形態は、線状シリコン重合体であって、pが1以上であり、qが1であり、rが0であり、tが1である、線状シリコン重合体である。この場合、一般式(III)の好適な有機シロキサンは、単峰性かまたは多峰性で分布し得るとともに、狭い分布または広い分布のいずれでも存在し得る。
一般式(VII)の環状化合物の場合、好適には、合成されやすい上にシラノール基と反応しやすい5員環または7員環である。
好適には、一般式(VII)の化合物として、以下の一般式(VIII):
Figure 2009513761
(VIII)

の化合物が使用される。
式中、R、Rは上記の定義である。
好適には、Rはメチル基であり、Rは2価のプロピル基またはブチル基であり、
およびR内でメチレン基が酸素原子によって置換することができるようになっている。特に好適には、Rは、2価のプロピル基または2価の−CH−CH−O−CH基である。
同様に、好適には、一般式(VII)の化合物として、以下の一般式(IX):
Figure 2009513761
(IX)

の化合物が使用される。
式中、R、Rは、上記の定義を有しており、Rは、好適には2価のプロピレンまたはブチレン基である。特に好適には、Rは、2価のプロピレン基であり、Rは、メチル基であり、Rは、水素または−Si(Me)−C−NH基である。
式(V)の化合物を製造するための方法は、触媒なしで、好適には0℃ないし200℃の間の温度で行われる。好適には、最低でも20℃の反応温度が使用される。この方法は、特定の触媒を使用することによってさらに改善され得る。これらの触媒は、酸性または塩基性の化合物であり、それを使用することで結果として、反応時間も反応温度も減少させることができる。
この場合、使用される触媒は、無機または有機ルイス酸またはルイス塩基、たとえば有機ブレンステッド酸または塩基、有機金属化合物またはハロゲン塩である。好適な酸として、カルボン酸、部分エステル化カルボン酸、特にモノカルボン酸、好適には蟻酸または酢酸、また非エステル化または部分エステル化された一リン酸、オリゴリン酸またはポリリン酸が使用される。好適な塩基としては、アルキルアンモニウムヒドロキシド、アルキルアンモニウムシラノール、アンモニウムアルコキシド、アルキルアンモニウムフルオリド、アミノ基または金属アルコレートまたは金属アルキルが使用されることが好ましい。好適な金属アルコレートは、リチウムまたはナトリウムアルコレートである。好適な有機金属試薬は、有機スズ化合物、有機亜鉛化合物またはアルコキシチタン化合物または有機リチウム化合物またはグリニヤール試薬である。好適な塩は、テトラアルキルアンモニウムフルオリドである。
使用される触媒は、シラノール基の機能化反応の後で、好適にはいわゆる抗触媒体または触媒対抗剤を添加することで不活性化され、その後、Si−O−Si基の分解が結果として生じることができる。この副反応は、使用される触媒に依存するものであり、必ずしも生じるわけではないので、不活性化を行わなくてもよい。触媒対抗剤として、塩基が使用される場合にはたとえば酸が使用され、酸が使用される場合には塩基が栄養される。つまり、結局のところ、対応の中和生成物を伴う単純な中和反応が結果として生じる。この中和生成物は、ろ過または抽出することで除去することができる。触媒と抗触媒体との間で起こる反応による対応の反応生成物は、製品の用途次第で、この製品から除去してもよいし、製品内に残留してもよい。
一般式(V)の化合物を製造するための方法において、一般式(VII)のユニットを有する使用される化合物の量は、一般式(VI)の有機シロキサンの官能基化するシラノール基のrの数に依存する。OH基を完全に官能基化したい場合には、一般式(VII)のユニットを有する化合物を、少なくとも等モル量分使用するべきである。一般式(VII)のユニットを有する化合物を余剰分として使用する場合には、続いて反応停止しない化合物を蒸留して除去するか、または、加水分解して場合によっては蒸留して除去することができる。
この場合、溶剤の介在下でも、溶剤を使用しない場合でも、好適な反応器で方法を実行することができる。その場合、場合によっては、減圧下でも、過圧下でも、または常用圧力(0.1MPa)下でも行うことができる。
溶剤を使用する場合には、不活性の、特に非プロトン性の溶剤、たとえば脂肪族炭化水素原子、たとえばヘプタンまたはデカン、および脂肪族炭化水素原子、たとえばトルエンまたはキシロールが好適である。同様に、エーテル、たとえばTHF、ジエチルエーテルまたはMTBEを使用することができる。溶剤の量は、反応混合物の充分な均質化が保証されれば充分である。0.1MPaの場合に融点120℃までの沸点または沸騰範囲の溶剤または溶剤混合物が好適である。
式(I)の化合物を製造するための方法工程は、20℃ないし250℃の間の温度で行うことができる。好適には、最低でも50℃の反応温度が使用される。特に好適には、まず、50℃ないし100℃の間の比較的低い温度で環状エステルの一部の反応を停止させて、一般式(V)のシロキサンの有機官能性基を、行われているエステル化によって熱分解に抗って安定化させる。その後、反応速度を高める多面温度を上げて、100℃ないし200°Cの間にする。反応時間は、使用される触媒に大いに依存する。この場合、たいていは、カプロラクトン共重合体の合成に関して使用されるのが常である触媒が使用される。すなわち、特に有機スズ化合物であるが、アルコキシチタン化合物でもある。その量は、シリコン共重合体の全量に対して、約20〜200ppmである。好適には、100〜1000ppmである。反応時間は、約0.5ないし48時間であるが、好適には2〜10時間である。続いて、余分なカプロラクトンまたはシロキサン不純物を、高温かつ真空下で蒸留して取り除く。この場合、100mbar以下の圧力および100°C以上の温度が好適である。この場合、方法は、溶剤を使用して行ってもよいし、好適な反応器内で溶剤を使用せずに行ってもよい。その場合、場合によっては負圧下で、または過圧下で、または常用圧力(0.1MPa)下で作業が行われる。方法は、連続してまたは不連続に行うことができる。
溶剤を使用する場合には、不活性の、特に非プロトン性の溶剤、たとえば脂肪族炭化水素原子、たとえばヘプタンまたはデカン、および芳香族炭化水素原子、たとえばトルエンまたはキシロールが好適である。溶剤の量は、反応混合物の充分な均質化が保証されれば充分である。0.1MPaの場合に融点100°Cまでの沸点または沸騰範囲の溶剤または溶剤混合物が好適である。
上記の式の記号の定義はすべて、それぞれ互いに別個のものである。
本発明のブロック共重合体は、重合度、および脂肪族ポリエステルブロックに対するポリシロキサン成分の調節の際に様々な優れた特徴を示す。本発明に係るブロック共重合体は、それ自身として、または添加剤として様々な樹脂において幅広く使用することができる。ポリシロキサンおよび脂肪族ポリエステルの化学結合に起因して、本発明に係るブロック共重合体は、出発材料である重合体の単純な混合物と比べて、驚くほど改善された特性を示す。さらに、ブロック共重合体は、ブリーディング効果を示さない。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、それ自身として、または接着剤として、被覆剤として、化粧品として、ワックスとして、繊維処理剤として、耐摩耗性または防食性を有する必要のないプラスチック内のまたは機械部品または電気部品の添加剤として、撥水作用のある保護剤として、処理剤として、充填剤とともに用いる熱伝導ペーストとして、熱制御ニスとして、潤滑剤として、そして、フラットディスプレイ、フロントガラス、窓ガラスおよび安全ガラス用の中間層またはカバー層として使用することができる。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン居住剛体は、ポリシロキサンの公知の用途のほとんどにおいて同様に使用することができる。その際、ポリエステルポリシロキサン共重合体は、脂肪族ポリエステルブロックによる基本材料に対する高親和性に起因して、従来技術によるポリシロキサンよりも優れていることがほとんどである。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体の優れた特性は、この場合、様々な材料への可溶性、成形中または成形後のブリーディング防止、転移の減少、非磨耗効果、ガス透過性、少ない抗生物作用、および、低温用途における忌避剤としての使用可能性、および上塗り可能性である。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体の主成分が脂肪族ポリエステルブロックであり、ブロック共重合体がそのようなものとして使用されるという場合、それは、たとえば生分解性樹脂において、抗血栓剤として、電気塗布剤として、黄化しないインキとして、自動車用の中間被覆または表面被覆として、様々なインキおよびコーティング用のバインダーおよび/または添加剤として、そして、撥水剤として使用されることができる。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、表面特性、たとえば撥水性、非磨耗性、粘着防止、滑り止め効果、耐候性、ガス透過性、および抗生物性を改善することができる。
さらに、本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、添加剤として、様々な熱硬化性樹脂の特性を改善することができる。ポリエステルポリシロキサン共重合体を添加剤として添加することができるこのような樹脂は、たとえば、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリうレア、ポリアミド、臭素化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステルポリエーテル共重合体、ポリイミド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、およびそれらの誘導体である。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体によって改質されたこのような熱硬化性の樹脂は、様々な用途に使用することが出来る。たとえば、自動車産業において金属の代替物として、電気または電子部品用のギヤケーシングとして、またはブラシホルダとして、ブレーカー、磁気スイッチ、コレクター、クランプ縁部、接続物、リレーおよびIFT、電子部品、たとえば自動車、船舶または飛行機用のコンセントおよび点火コイルキャップとして、工具、スポーツ用品および他の装置の被覆のために、電気絶縁のために、プリント基板として、磁気バンドとして、写真フィルム、インキ、接着剤およびラミネート剤用に、そして注封剤として使用される。これらの用途において、様々な特性が、ポリシロキサンおよび脂肪族ポリエステルブロックを添加することで改善される。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体によって改質されたエポキシ樹脂の用途の例は、電気デバイスまたは電子デバイス、ラミネートされたプリント基板、合成材料、インキ、接着剤、構造化材料および防食用途である。このように改質されたエポキシ樹脂の材料特性の改善は、特にエポキシ樹脂への高親和性によって規定されているので従来のポリシロキサンを添加する場合に比べてより顕著である。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体によるエポキシ樹脂の改質によって、主として熱膨張係数、機械特性、たとえばモジュール性および柔軟性、表面の粘着性、下準備または成形前の組成の流動性、耐候性、電導性、およびガラス転移点が改善される。それによって、成形後の型から外すことおよび成形そのものが顕著に改良される。このような改善は、LEDのエンキャプスレーションにおけるエポキシ樹脂の使用、保護ニスおよび保護上塗り、ならびに被覆材としての用途にとって意義あるものである。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体によって改質されたポリウレタンを使用する例は、熱可塑性エラストマー、ウレタン発泡体、接着剤、様々なインキおよび塗料、顔料等のためのウレタン繊維およびバインダーである。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、イソシアネートと反応することができる末端カルビノール基を有している。したがって、本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、イソシアネート用の反応物として使用することもでき、それによって、ポリシロキサンおよび/または脂肪族ポリエステルブロックに由来する特別な特性を達成することができる。
本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、さらに、熱可塑性樹脂の添加剤として使用することもできる。このような熱可塑性樹脂の例は、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリメタクリレートエステルおよび他のアクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ならびにセルロース誘導体である。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体は、この場合、上述した熱可塑性物質の様々な特性、たとえば滑り止め防止効果、耐熱性、引っ張り粘性、耐候性、ガス透過性、上塗り可能性、伸縮性、対磨耗性および、結果として得られる成形体を射出成形型または鋳型から取り出す際の容易性を改善する。本発明に係るポリエステルポリシロキサン共重合体はきわめて透明であるので、プラスチック用の添加剤として好適に使用することができ、また、透明性に関して高い要求のある用途、たとえばLEDまたはディスプレイスクリーン等の用途に使用することができる。
有機熱可塑性物質内の添加剤として、シロキサンポリエステル共重合体は、架橋化するシリコンゴム用の下塗り剤としても使用することができる。
以下の実施例では、特段の記載がない限り、すべての量およびパーセンテージの記載は、重量に関するものであり、すべての圧力は、0.10MPa(abs.)であり、すべての温度は120°Cである。すべての粘性は25°Cの場合に規定されている。
[実施例]
[実施例1:2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサン;本発明によるものではない]
103.9g(0.75モル)の混合物
クロロメチルジメチルメトキシシラン 46.6g(0.75モル)
エチルグリコールおよび200mlの1,4ジイソプロピルベンゾールが、150°Cまで加熱されて、3時間攪拌された。その際に、24g(0.75モル)のメタノールを蒸留して取り除いた。その後、150°Cでゆっくりと138.8g(0.75モル)のトリブチルアミンを滴下して加えた。滴下後、さらに3時間150°Cで攪拌した。得られた塩である塩化トリブチルアンモニウムをろ過して除去した。ろ液は、常用圧力下で二回に分けて分別されて蒸留して取り除かれた。その際、純粋な2,2−ジメチル−2−シラ−1,4−ジオキサン(132.23g/モル、20ミリモル)の132°Cに移行する留分26gの場合、27パーセントの収量が得られた。
[実施例2:]
890g/モルのマンガンを有するビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン20g(22.3モル)(H−NMR−分光器によって決定される)に、60°Cで、5.9gの2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサン(44.7モル)および80mgのリチウムメタノラート溶液(10パーセントのメタノール)(300ppm)を添加した。H−NMRおよび29Si−NMRは、3時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換したことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)末端ポリジメチルシロキサンが残った。
[実施例3:]
11000g/モルのマンガン(OH数定義によって決定される)を有する1100gのビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサンに、100°Cで、26.7g(200ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび3000mgのリチウムメタノレート(10パーセントのメタノール)(300ppm)を添加した。続いて、触媒が、弱酸性のイオン交換樹脂を添加することによって中和された。このイオン交換樹脂は、その後蒸留して取り除かれた。H−NMRおよび29Si−NMRは、7時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリジメチルシロキサンが残った。
[実施例4:]
2600g/モル(H−NMR分光器によって決定される)のマンガンを有するビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン260gに、80°Cで、26.7g(200ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび900mg(300ppm)のリチウムメタのレート溶液(10パーセントのメタノール)が添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、4時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリジメチルシロキサンが残った。
[実施例5:]
ビニル対メチル比が1対4であるとともに2800g/モルのマンガン(H−NMR分光器によって決定される)を有する280gのビスヒドロキシ末端ポリジメチルビニルシロキサンに、80°Cで26.7g(200ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび900mg(300ppm)のリチウムメタノレート溶液(10パーセントのメタノール)が添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、4時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリジメチルビニルシロキサンが残った。
[実施例6:]
トリフルオロプロピル対メチル比が1対1であるとともに900g/モルのマンガン(H−NMR分光器によって決定される)を有する28gのビスヒドロキシ末端ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサンに、80°Cで7.9g(60ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび90mg(300ppm)のリチウムメタノレート溶液(10パーセントのメタノール)が添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、3時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリメチルフルオロプロピルシロキサンが残った。
[実施例7:]
モル重量が1100g/モル(H−NMR分光器によって決定される)である33gのビスヒドロキシ末端ポリジメチルビニルシロキサンに、80°Cで4.0g(30ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび120mg(300ppm)のリチウムメタノレート溶液(10パーセントのメタノール)が添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、3時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なモノ(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリジメチルシロキサンが残った。
[実施例8:]
ビニル対メチル比が1対4であるとともに2800g/モルのマンガン(H−NMR分光器によって決定される)を有する280gのビスヒドロキシ末端ポリジメチルビニルシロキサンに、80°Cで26.7g(200ミリモル)の2,2−ジメチル−[1,4]ジオキサ−2−シラ−シクロヘキサンおよび900mg(300ppm)のリチウムメタノレート溶液(10パーセントのメタノール)が添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、4時間後にすべてのOH基がヒドロキシエチルメチルエーテルユニットに変換されたことを示した。純粋なビス(ヒドロキシエチルメチルエーテル)−末端−ポリジメチルビニルシロキサンが残った。
[実施例8:]
1000gのメチルシロキサン(平均モル重量が3000g/モルのビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン)に、室温で77.2gのN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、2時間後にすべてのOH基がアミノプロピルユニットに変換されたこと、およびN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンがもはや検出されないことを示した。
[実施例9:]
100gのシリコンオイル(平均モル重量が13000g/モルのビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン)に、50°Cで1.8gのN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、2時間後にすべてのOH基がアミノプロピルユニットに変換されたこと、およびN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンがもはや検出されないことを示した。
[実施例10:]
100gのシリコンオイル(平均モル重量が28000g/モルのビスヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン)に、室温で77.2gのN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンが添加された。H−NMRおよび29Si−NMRは、2時間後にすべてのOH基がアミノプロピルユニットに変換されたこと、およびN−((3−アミノプロピル)−ジメチルシリル)−2,2−ジメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタンがもはや検出されないことを示した。
[実施例11〜22:]
各有機官能性シロキサンに、ε−カプロラクトン(ソルヴァカプロラクトンズ社)が混合された。続いて、500ppmのジラウリン酸時ブチルスズが添加されて、反応生成物が70°Cでの攪拌下で加熱され、その温度で1時間保持された。それに続いて、140°Cに加熱されて、その温度で6時間攪拌された。最終的に、高減圧(<10mbar)下で約1ないし2パーセントの反応混合物が除去された(シロキサン環およびε−カプロラクトン)。こうして得られた共重合体を、最終的に冷却して粉粒化した。シロキサン含有量をNMRを用いて求め、モル重量をGPCを用いて求めた。
Figure 2009513761

Claims (10)

  1. 以下の一般式(I)のポリエステルポリシロキサンブロック共重合体を製造するための方法であって、
    (A)B (I)
    式中、
    aは≧1の正数であり、
    Aは一般式(II):
    H−[O−(CR −CO−]−X−R− (II)
    のポリエステルユニットであり、
    (式中、
    Xは酸素またはNRであり、
    は1価の、置換されたまたは置換されていない、同一のまたは異なる炭化水素基または水素であり、
    は2価の、置換されたまたは置換されていない、1ないし40個の炭化水素原子を有する有機炭化水素基であって、個々の炭化水素原子は酸素原子で置換することができる、有機炭化水素基であり、
    は1価の、置換されたまたは置換されていない、1ないし20個の炭化水素原子を有する炭化水素基であって、個々の炭化水素原子は酸素原子で置換することができる、炭化水素基か、水素か、または、−SiR’−R−NRであって、R’は1価の、置換されたまたは置換されていない、同一のまたは異なる炭化水素基である、−SiR’−R−NRかであり、
    nは3ないし10の正数であり、かつ、
    mは1ないし1000の正数である)、
    Bは一般式(III):
    (R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H][O1/2SiR
    (III)
    のポリシロキサンユニットである、
    (式中、
    は置換されたまたは置換されていない、脂肪族飽和または不飽和の、線状、環状または分枝状の、同一または異なる、1ないし20個の炭素原子を有する炭化水素基または炭化水素オキシ基であるか、または、6ないし20個の炭化水素原子を有する、置換されていない芳香族の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり、
    は置換されたまたは置換されていない、脂肪族飽和の、線状、環状または分枝状の、同一または異なる、1ないし20個の炭素原子を有する炭化水素基または炭化水素オキシ基であるか、または、6ないし20個の炭化水素原子を有する、置換されたまたは置換されていない芳香族の炭化水素基または炭化水素オキシ基であり、
    pは0ないし3000の正数であり、
    qは0ないし50の正数であり、
    rは≧0の正数であり、
    tは≧1の正数であり、
    これらは、以下の一般式(IV):
    Figure 2009513761
    (IV)

    の環状エステルを
    (式中、Rは上記の定義を有しており、
    bは3ないし10の正数である)
    以下の一般式(V):
    (R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H][O1/2SiR −R−X−H] (V)
    のシロキサンと反応させることによって得られるものである、
    (式中、X、R、R、R、p、q、rおよびtは、上記の定義を有している)
    ポリエステルポリシロキサンブロック共重合体を製造するための方法において、
    一般式(V)の化合物は、以下の一般式(VI):
    (R SiO2/2(R SiO1/2[O1/2H] (VI)
    の化合物を、
    以下の一般式(VII):

    Figure 2009513761
    (VII)

    (式中、X、R、R、R、pおよびqは上記の定義を有しており、また、sは≧1の正数である)
    の環状化合物またはその重合生成物と反応させることによって製造されることを特徴とする、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    aは1または2の値を有することを特徴とする、方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、
    (p+q+s+t)の合計は、5ないし1000の数であることを特徴とする、方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記一般式(VII)の環状化合物は、以下の一般式(VIII):
    Figure 2009513761
    (VIII)

    の化合物またはその重合生成物が使用される
    (式中、Rは2価のプロピル基またはブチル基であり、
    はメチル基であり、
    基RおよびR内でメチレン基が酸素原子によって置換することができるような程度になっている)
    ことを特徴とする、方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記一般式(III)の環状化合物として、以下の一般式(IX):
    Figure 2009513761
    (IX)

    式中、
    は2価のプロピレン基であり、
    はメチル基であり、
    は水素または−Si(Me)−C−NH−基である)
    の化合物が使用されることを特徴とする、方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法において、
    前記一般式(V)の化合物を製造するための方法工程において、無機または有機ルイス酸またはルイス塩基、有機ブロンステッド酸または塩基、有機金属化合物またはハロゲン塩を含む群から選ばれる触媒が使用されることを特徴とする、方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法において、
    前記一般式(I)の化合物を製造するための方法工程において、有機スズ化合物が触媒として使用されることを特徴とする、方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法において、
    前記一般式(III)の少なくとも1つの基RまたはRは、1ないし6個の炭化水素原子を有する不飽和アルキル基であることを特徴とする、方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、
    前記一般式(III)の少なくとも基RまたはRは、ビニル基またはアリル基であることを特徴とする、方法。
  10. 請求項8または9に記載の方法によって得られるポリエステルポリシロキサンブロック共重合体。
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