JP2009512513A - トイレおよび便座取付け器具 - Google Patents

Abstract

孔を有する便器フランジを有する便器と、便座と、を含むトイレ。便座は、便器フランジ上に載るように構成された便座リングと、リングから延びる少なくとも１つのリング部分と２つのフランジ部分とを有し且つ前記リング部分と前記フランジ部分とを接合する連結手段を有する、便座取付け手段と、を有し、各フランジ部分は、前記フランジ孔の１つと整合され、前記連結手段は、ほぼ水平な使用位置とオーバセンタ保管位置の上との間で、前記リング部分の回転を可能にする。便座のための取付け器具は、フランジ孔の各々に固定された柱レセプタクルと、便座フランジ部分の各々に固定され且つ便座フランジ部分の各々から下方に延び、保守を容易にすべく、便座を便器フランジより上に持ち上げることができるように、整合されたレセプタクルを通しておよび整合されたレセプタクルを越えて長手方向に伸縮可能である、細長い柱と、を含む。便座を案内し、且つ、清掃および保守のために柱を持ち上げられた位置に解放可能に支持する手段が、レセプタクルと柱との間に設けられる。
【選択図】図２

Description

在来のトイレの保守、清潔、および衛生上の特徴の向上は、改良された便座、便器およびそれらを連結するための手段を提供する多くの努力の主題であった。清掃および衛生的にすることは、枢着便座リングと便器のフランジとの間のヒンジ状の相互連結の複雑さによって、および、それらの不便な場所と、しばしば嫌な臭いがする状態によって、面倒であることが分かってきた。多くの据付けでは、便座の上に取付けられた別個の便座蓋の、便座に対する独立の回転のためのヒンジ状の相互連結によって、問題が更に悪化する。それらの相互連結の周りの領域へのアクセスは、難しく、且つ、不便であり、および、その領域の保守は、しばしば不快である。これらの問題の部分的な解決が、多くの人によって提案されてきている。

保守を容易にするために、便座、便器フランジ、および取付け領域へのアクセスしやすさを得るための１つの初期の努力が、米国特許第３，０５５，０１５号に示される。ブッシングが便器フランジ孔の中にボルト締めされ、柱が、便座を便器フランジに連結するために、ブッシングを通して便座から延びる。柱のバネアームが、便座をフランジ上の所定位置に解放可能に保持するためにブッシングに係合する。便座は、上方に引っ張られ、保守のために完全に取り外されるようになっている。この提案は、保守をする人に付加的な問題を提起する。典型的には、非衛生的な分離された便座組立体は、清掃および衛生的にするために、遠く離れた表面上に置かれなければならない。これは、過度の取り扱いをもたらし、付加的な表面領域を汚染にさらす。フランジブッシングの開放孔は、取り除くのが難しい屑および洗剤を収集する。その上、便器からの、便座組立体の完全な分離に依存する形態は、特に商業的な用途で、汚損および窃盗を助長する。

何年も後に、同じ問題への他の提案が、米国特許第４，３２６，３０７号に示された。その提案では、ボルトがその取付けボールを家庭用トイレのフランジより上にして、各フランジ孔の中に固定される。これは、フランジの孔を汚染しないように密封する。便座は、相手のヒンジ留め具によって各フランジボールで支持される。留め具は、タブと、関連したボールに係合するスロット付きソケットを包囲する側壁と、を有する。保守のために、タブを持ち上げ、且つ、ソケットをボールから分離することによって、便座をフランジから引っ張らなければならない。そのような構成は、また、非衛生的な取り外された便座あるいは便座と蓋の組立体の過度の取り扱い、および、清掃および衛生的にするために、それをある遠く離れた表面上に置くことの問題を提起する。解放可能な留め具を用いる、そのような提案は、付加的な新たな問題を引き起こす。突出するフランジボールは、便器フランジの保守の際に、新たな問題を引き起こし、タブおよびソケットを有する、複雑な露出した留め具は、便座を取り外し、保守する際に、付加的な困難を提起する。便器フランジに固定されたデバイスに解放可能に連結された２つのヒンジを有する、家庭用タイプの便座のための、取り外しおよび遠く離れた保管のための他の構成が、先行技術に見出される。これらの先行の提案では、商業的な、および、伝統的な便座構造を取付ける際に、付加的な困難に出会うであろう。

本発明は、トイレおよび便座に関し、より詳細には、上述したような先行技術の欠点を克服する便座取付け手段に関する。より詳細には、本発明によれば、便座あるいは便座および蓋を、３つの別々の位置に維持する取付け手段を提供する。器具は、便座および蓋を、適当に整合され且つ便器フランジで支持される、閉位置に維持する。器具は、また、オーバセンタ保管位置への、蓋あるいは便座および蓋の回転を可能にする。在来の使用位置および在来の持ち上げオーバセンタ保管位置に加えて、本発明の器具は、保守のための、便器フランジより上の持ち上げ位置への、便座あるいは便座および蓋の制御された上方の移動を可能にする点で独特である。本発明の器具は、便器および便器フランジ、便座および蓋、便座取付け手段、および周囲環境の清掃を容易にするために、便座あるいは便座および蓋を、持ち上げ位置に維持する。本発明は、清掃および保守をより容易にするのに十分な隙間およびアクセスで、便器フランジより上の、便座あるいは便座および蓋の一時的な保管を提供する。このアクセスの容易さは、各々、便座取付け手段に固定されたあるいは便座取付け手段と一体の柱キャップを有する、細長い柱を含むシステムで成し遂げられる。各柱は、取付け手段から下方に延び、各々は、便器フランジ孔内に固定されたそれぞれの柱レセプタクルの中に摺動可能に取付けられる。各柱キャップは、それぞれの便座取付け手段と一体的に形成されてもよいし、あるいは、柱キャップは、在来の手段によって便座取付け手段に固定されてもよい。全体の組立体のための十分な支持を提供し、且つ、便器フランジ孔を汚染しないように閉じるために、各柱レセプタクルは、在来の手段によってそれぞれの便器フランジ孔の中に固定される。柱は、レセプタクルの中に、滑り嵌めを有し、且つ、止め部あるいは他の干渉手段が、持ち上げられた保守位置に、柱を解放可能に支持する。便座あるいは便座および蓋は、持ち上げられた清掃および保守位置まで容易に持ち上げられ、望むときに、下げられて、便器フランジ上に置かれる。取付け手段は、２つのナックルとピンを構成するヒンジのように接合することができ、あるいは、ヒンジのような方法で機能する可撓性材料で製造することができる。

ここに開示する本発明は、以下の説明に記載され、添付図面に図示され、添付した特許請求の範囲の主題である。示し且つ記載するいくつかの実施形態は、本発明を更に説明する実施例であるが、その範囲を限定するいかなる方法で解釈されるべきではない。例えば、３つの特定の形態を図面に示すが、便座リングおよび蓋のための取付け手段は、広く変更することができる。図面を、特に図１および２を参照すると、水タンク１６およびタンク蓋１８を有する便器１２を有する典型的なトイレ１０を示す。便器１２は、図１に直立位置あるいは標準のオーバセンタ保管位置で示す、便座２２および便座蓋２４を、バンパー２５上に支持する、便器フランジ２０を有する。図２で最も良く見られるように、独特の取付け器具３４が、便座２２および便座蓋２４を支持し、且つ位置決めを容易にする。実線で示すように、ヒンジが便座２２および蓋２４を、実線で示すように且つ本発明により、細長い柱３６で高い清掃および保守位置に、および、破線で示すように、便器フランジ２０上の閉位置に、支持する。本発明の取付け器具は、図１−２に示す、３つの別々の位置まで便座および蓋の移動を実施する。便座ヒンジストラップ２６および蓋ヒンジストラップ２８が、ヒンジピン３０を中心に回転可能に取付けられ、清掃のために、便器フランジ２０のレセプタクル３８に対して細長い柱３６で持ち上げられる。

歴史的に、金属あるいは合成フランジストラップ３２が、ナットおよびボルトを用いて便器フランジに直接取付けられてきた。２つの他の便座リング取付け手段を図１０および１１に示す。在来の便座取付けでは、便座および蓋を、図２に破線で示す閉位置あるいは図１に実線で示す標準のオーバセンタ保管位置にのみ位置決めすることができる。上述したように、清掃および保守の困難を解決するための過去の努力において、ヒンジ付き便座および蓋を便器フランジから分離するための様々な手段が考案され、それによって、便座および蓋を遠く離れた位置で保管し、清掃し、衛生的にすることができる。不都合に加えて、着脱および取り外しは、また、便器フランジ孔およびいかなる関連した取付けデバイスを汚染および洗剤の残留に曝す。

本発明によれば、トイレは、既に記載したように、閉位置および直立保管位置に位置決めするための、便座および便座蓋の在来のヒンジ状取付けを可能にするように構成される。これらの位置に加えて、本発明の取付け器具３４は、図２に実線で示すように、都合の良い、容易にアクセス可能な形態で、便座組立体および便器および便器フランジの清掃および保守を容易にし、且つ簡単にする、追加の、持ち上げられた便座位置を提供する。便座取付け器具３４は、フランジストラップ３２と一体化した、あるいはフランジストラップ３２に固定された細長い柱３６を含み、細長い柱３６は、使用位置で、フランジストラップから下方に延びる。柱３６は、便器フランジ２０の孔の中に取付けられたレセプタクル３８の中で摺動できる。柱３６は、便座２２と便座蓋２４が便器フランジ２０上に載っている、図１に破線で示す保管位置と、図２に実線で示すように、清掃および保守のための持ち上げ位置との間で摺動できる。いくつかの実施形態の詳細を、その後の図面に示し、以下に記載する。

今、図３を参照すると、取付け器具３４を、どちらも破線で示す便器フランジ２０およびヒンジフランジストラップ３２と関連して示す。ストラップ３２は、ナックル３３を有し、該ナックル３３は、図１および２に示すように、ヒンジピン、便座ヒンジストラップ２６および蓋ヒンジストラップ２８によって、便座２２および蓋２４を回転可能に支持する。各レセプタクル３８は、長手方向のボア４４および一体ヘッド４６を有する管状ボディ４２を有し、且つ、便器フランジ２０の適当な便器孔４０の中に取付けられる。レセプタクルヘッド４６は、周囲凹部４８およびキー穴５０を有する。管状ボディ４２は、雄ねじれが切ってあって、レセプタクル３８を便器フランジ２０の所定の位置に保持する、ワッシャ５２およびナット５４を受け入れる。図３の柱３６は、円筒形ボディ部分５６および一体キャップ５８を有する。柱ボディ部分５６は、図５および６に関して議論されるように、多くの形態の１つを有する。キャップ５８は、レセプタクルヘッド４６を包囲するリム６０を有し、且つ、レセプタクルヘッドの凹部４８に係合する、密封および整合のためのリブ６２を有する。キャップ５８は、また、キー穴５０に受け入れられる、安定および整合のためのキー６４を有する。柱３６の上部分は、ねじが切られ、且つ、ワッシャ６６およびナット６８によってヒンジストラップ３２に固定される。

柱の表面とレセプタクルの表面との間の嵌め合いは、製造工程の公差および用いられる材料の物理特性によって許容されるのと同じくらい近接していなければならない。便座が便器フランジ上のいかなる位置にあるときでも、且つ、持ち上げられた保守位置への上方移動中、最適な安定性を提供するために、滑り嵌めが望ましい。清掃および保守のために望み通り、便器フランジより上に間隔を提供するために、柱３６の上方移動を制御し、且つ制限することが望ましい。図３の実施形態では、柱３６の長手方向の移動は、組み立てのために圧縮することができる、柱３６のピンチプロング部分７０によって制御される。使用中、柱３６を上げることができ、ピンチプロングは、清掃および保守作業のために、便座組立体を所望の高さに保持する。ピンチプロング７０は、また、柱をレセプタクルから出してしまうかもしれない伸長すぎに抵抗する。組み立て、および割プロングが始まるよりよい隙間を容易にするために、柱の縮径７２の領域が設けられる。使用者に完全な伸長について注意を喚起するために、小さなこぶ７４が設けられ、これは、柱３６の伸長すぎを回避する傾向がある。柱３６あるいは取付け器具の全ての部品を、広範な材料から製造することができる。選択されたアルミニウムおよび鋼のような金属を用いることができるが、製造の容易さおよび工作機械器具のコストを含むコストのため、合成材料が好ましい。デュポン社からのアセタール樹脂、デルリン（登録商標）のような材料、およびタルクフィラーを有する様々な共重合体が本適用に適している。

図８は、図３の５−５線から見上げる摺動柱３６の下面図である。円形ボディ５６は、一体円形柱キャップ５８から中心に延びる。リム６０の厚さおよびリブ６２の厚さは、２つの同心円によって示される。十分な噛み合い安定性および製造と組み立てのための隙間を提供するキー６４が、リムの内方に示される。図９は、ボア４４、一体ヘッド４６、周囲凹部４８、およびキー穴５０を示すレセプタクル３８の上面図である。柱３６およびレセプタクル３８は、記載した機能を果たす際に協働するように、および、特定のヒンジシステムを便器と一体化するように、構成されている。主として審美的な目的のために、柱キャップ５８およびレセプタクルヘッド４６は、様々な組合わせ形態を有することができる。図８−９に示すように、形態は円形であってもよい。他の形態では、柱キャップ５８およびレセプタクルヘッド４６は、曲線、長方形、あるいは台形であってもよい。また、審美的な目的のために、柱キャップ５８は、組立体の露出部分を覆って所定の位置をスナップ止めする、ある便座および蓋組立体（図示せず）に見られるように、柱キャップに対応する形状の蓋を含んでもよい。適用できる場合、柱キャップ５８およびレセプタクルヘッド４６は、協働するように、および、フランジストラップ３２の形態と一致するように構成されるのがよい。

柱３６およびレセプタクル３８の横断面は、ある程度、設計選択である。図５は、柱３６の円形の垂直な断面および噛み合ったレセプタクル３８の外側および内側の形態の円形の垂直な断面を示す。レセプタクルと柱との間の隙間は、明瞭にするために誇張されている。変形例の形態を図６に示す。レセプタクル３９の外面は、直円柱であり、レセプタクル３９および柱３７の内面は直線で囲まれた断面を有する。構造設計の考慮によって命じられるかもしれないように、他の形態を用いることができる。例えば、図５の柱３６および図６の柱３７は、図示するように、中実断面で設計されてもよいし、あるいは、中空の形態を有してもよい。

図３の実施形態の変形を図４に示す。取付け器具は、２つの便器フランジ孔９３のために構成され、ピンチプロング７０、縮径断面７２の領域、および、小さなこぶ７４が置き換えられている。図４では、柱７６の部分は、降伏性を提供するスロット７８、および柱表面から外方に延びるリッジ８０を有する。スロット７８は、組み立て中、柱７６がレセプタクル８２に入ってこれを通過するとき、柱７６の圧縮を可能にする。リッジ８０を受け入れてこれを保持する凹部８４が、レセプタクル８２の中に形成される。これは、清掃および保守に適した高い位置に、柱および便座組立体を保持する。保守に続いて、便座組立体に加えられる下方圧力がリッジ８０を凹部８４から解放し、便座組立体を便器フランジ８６に載せることができる。スロット付き柱７６を圧縮して、レセプタクル８２の中に柱７６を完全に引っ込ませて再び挿入するのに十分な力で、便座組立体を持ち上げることによって、便座組立体を交換などのために完全に取り外すことができる。

レセプタクル８２は、ねじ山を有し、図３に関して記載した方法で、ワッシャ８９およびナット８８によって便器フランジ８６に固定される。レセプタクル８２は、図３および図９のヘッドに相当するヘッド９０を有し、同様の方法で機能する。柱７６は、図８に概略的に示すように、リムおよびリブを有する一体のキャップ９２を有し、且つ、ナックル３３を有するフランジストラップ３２をキャップ９２に固定するボルト９４を受け入れる、柱の中に延びるねじ孔を有する。

図７は、図３の、ナックル３３を有する各フランジストラップ３２、関連した柱３６、および柱キャップ５８が結合され、且つ一体化されている、本発明の実施形態を示す。図７では、一体ヘッド１００を有する各レセプタクル９５、ワッシャ９６、およびナット９８は、図３あるいは図４に記載したように構成されるのがよい。柱１０２は、図３あるいは図４に示すように遠位部分を有する。柱キャップ１０４は、既に記載したように、レセプタクルヘッド１００と協働するリム１０６およびリム１０８を有する。本実施形態では、一体キャップ１０４は、また、便座および蓋に直接、あるいは、図１および２に示す方法で適当なヒンジストラップに連結する、ヒンジピンを受け入れるナックル１０５を有することによって、フランジヒンジストラップとして働く。

商業的な便座は、家庭用トイレと同じ基本的な取付け手段を有するが、商業的な便座はしばしば上述したのと異なる特別な取付け構造を有する。或るそのような商業的な便座の構造は、単一の取付け手段、ヒンジフランジストラップの均等物であるブラケット、ヒンジピン、および、便座リングの取付け部分が、各便器フランジ孔に取付け可能である１つのそのようなブラケットと一体である。各ブラケットは、便座の取付け部分の、あるいは便座および蓋の取付け部分の、適当な孔と協働して、便器フランジ上の完全に下げられた使用位置あるいは閉位置と、オーバセンタ持ち上げ保管位置との間で、回転を可能にする。図１−２に関して示し且つ記載した、柱およびレセプタクルの形態、および取付け器具は、便座および便座蓋のための商業的な型の取付け手段および便座ヒンジの型の殆どの形態に等しく適用できる。本発明の取付け器具は、便器フランジ上の閉位置あるいは使用位置、あるいは直立の、オーバセンタ保管位置のいずれかにあるとき、便座のための、あるいは便座および便座蓋のための、安定した支持を提供する。本発明の取付け器具は、また、既に記載した方法で、便器より上の、清掃および保守に適した位置への便座の持ち上げに備える。

図１０は、便座が切り取られて、便座ナックル１１９として働く削減された取付け手段の便座部分を構成する、１つの商業的な便座１１８の断片を示す。一部断面の、取付け手段の柱部分１１６が、便器フランジ１１０の２つの孔１１１の各々の中に取付けられ、図３−９の取付け孔３４に相当する。図１０の実施形態では、取付け手段の柱部分１１６は、図７に示す、結合された便器フランジストラップとキャップ１０４およびナックル１０５の均等物を含むが、ナックル１０５から延びるヒンジピンを有する。図１０の形態のヒンジピンは、短い一体ピンであり、便座ナックルは、短いピンを受け入れるために、各側に横方向のキャビティを有する。変形例の実施形態では、商業的な便座は、便座ナックルを通して横方向に延びる円形取付け穴を有して構成されるのがよい。その実施形態では、単一の細長いヒンジピンが、便器フランジ孔の中に取付けられた２つの支持部の凹部の間に、および凹部中に、便座ナックルを通して延びる。便座蓋が、いくつかの商業的な便座の設計に含まれる。典型的には、それらの実施形態では、便座が切り取られて、中央のギャップおよび２つの間隔を隔てた便座ナックルを構成する。便座蓋は、中央のギャップを占める中央の蓋ナックルを有して構成される。蓋ナックルは、以下の図１１の概略的な形態の方法で、２つの取付けブラケット間の単一のピンあるいは二重のピンを受け入れるように、便座ナックルと整合される。

図１０に示す便座１１８の部分は、ヒンジピン１２２を受け入れるための孔１２０を示す。ヒンジピン１２２は、ドーム状ブラケット１２３を含む柱部分から水平に、且つ、横方向に延び、第２の便器フランジ孔に取付けられた、第２の対応するブラケットと整合する。ヒンジピン１２２に加えて、各ブラケット１２３は、図７に関して記載した方法で、リム１２４およびキー１２６を有するキャップと、伸縮可能な柱１１２と、を含む。図１０の商業的なトイレに備える形態では、各取付け部の柱およびレセプタクルは、便座１１８をピン１２２で支持する。レセプタクル１１４および便器フランジ１１０との取付け方法は、図３、４、あるいは７のレセプタクルと全ての点で対応する。これは、一体化された方法で保守位置まで便座全体の持ち上げを可能にするが、在来のヒンジストラップは含まれない。柱および便座、あるいは便座および蓋を、持ち上げられた保守位置に支持するために用いられる特定の柱−レセプタクルインターフェースおよび干渉手段１１５が、図３あるいは図４に見られるようであってもよいし、本教示に照らして当業者に浮かぶであろう他の組み合わせおよび形態を含んでもよい。

殆どの家庭用トイレの便座ヒンジは、図１−７に示すように、ナックルを含む。しかしながら、図１０の実施形態のように、便器フランジあるいは便座リングに固定される在来のヒンジストラップを有しない、今日しばしば複製される「伝統的な型」がある。図１１は、一部断面で、便器フランジの１つの孔の取付け手段を示す「伝統的な」取付け部を示す。特に図１１を参照すると、便器フランジ断片部１２８を孔１３０と共に示す。凹部１３１およびキー穴１３３を有する一体ヘッド１３４を有するレセプタクル１３２は、図７に関して示し且つ記載した方法で、ワッシャ１３６およびナット１３５によって便器フランジ孔１３０の中に保持される。柱１３８は、レセプタクル１３２の中に、摺動可能に取付けられ、且つ、リブ１４４を有するリム１４２およびキー１４６を有する取付け手段の柱部分１４０を有する。リム１４２およびリブ１４４は、凹部１３１と協働し、キー１４６は、レセプタクルヘッド１３４のキー穴１３３と協働して、安定性および整合を保証する。

各柱部分１４０は、端クロージャ１５８でキャップされた、柱部分１４０を連結するためのぴったりと嵌められたヒンジピン１６０を受け入れる孔を構成する遠位部分を有する、アーチ形のアーム部分１４８を含む、伝統的な形態を有する。伝統的なトイレは、便座部分１５４とアーム状の柱部分のアーム１４８とを連結するヒンジピン１６０と整合された孔を有し、且つヒンジピン１６０で支持された審美的なヒンジストラップを含む、取付け手段の便座部分１５４で支持された便座１５０を有する。便座１５０の上方には、閉位置と直立のオーバセンタ保管位置との間での回転のために、ヒンジピン１６０および弓形アーム１４８で支持された審美的なヒンジストラップ１５６を有する便座蓋１５２が取付けられる。取付け器具は、全ての機能的な点で、図７に示すのと同様である。レセプタクル１３２の中の柱１３８の摺動関係は、清掃および保守のための持ち上げ位置まで、便器より上の便座および便座蓋の持ち上げを可能にする。ヒンジストラップ、ヒンジピンおよびアーム部分は、図２−９に関して上述したのと同じ方法で機能する取付け手段を含む。

ここに引用された公報、特許出願、および特許を含む全ての参照文献を、各参照文献が参照として援用されるべく個々におよび具体的に示され、且つ、ここに全体が記載されるのと同じ程度まで、参照として本願に援用する。

本発明を記載する文脈（特に、添付した特許請求の範囲の文脈）の「１つの」および「その」および同様の指示対象用語の使用は、ここで指示し、あるいは文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を含むと解釈されねばならない。用語「成る」、「有する」、「含む」、および「包含する」は、特に言及されない限り、限定されない用語（すなわち「含むが、これに限定されない」を意味する）として解釈されねばならない。本願の値の範囲の記載は、ここに指示されない限り、および、各別々の値が、ここに個々に記載されているかのように明細書中に組み込まれていない限り、範囲内である各別々の値を個々に参照する手短な方法として役立てることのみを意図している。ここに記載された全ての方法は、ここに指示されない限り、あるいは、文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適当な順番で行うことができる。ここに提供される、いかなるおよび全ての例、あるいは例示的な言葉（例えば、「のような」）の使用は、本発明をより明らかにすることのみを意図し、特許請求の範囲に記載されていない限り、本発明の範囲を限定しない。明細書中の言葉は、本発明の実施に必須な、いかなる特許請求の範囲に記載されていない要素を示すと解釈されるべきではない。

発明者が知る、本発明を実施するための最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態をここに記載する。それらの好ましい実施形態の変形は、前述の記載を読んで当業者に明らかとなるであろう。発明者は、熟練した職人が必要に応じてそのような変形を用いることを予期し、発明者は、本発明が、ここに具体的に記載した以外に実施されることを意図する。従って、本発明は、適用される法律によって許されるように、ここに添付した特許請求の範囲に記載された主題の全ての変形および均等物を含む。その上、その全ての可能な変形における上述した要素のいかなる組み合わせが、ここに指示され、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明によって含まれる。

破線で示す本発明の取付けシステムの部品を便器フランジに有し、便座および蓋を標準のオーバセンタ保管位置に有する、在来型のトイレの正面図である。 便座および蓋を清掃および保守のための持ち上げ位置で示し、便座および蓋を、また、破線で閉位置で示す、図１の実施形態の側面図である。 柱キャップが、便器フランジ孔に取付けられたレセプタクルヘッド上に載っている、本発明の一実施形態の断面図である。 本発明の第２の実施形態の断面図である。 １つの柱およびレセプタクルの構造を示す、図３の５−５線における断面図である。 本発明の変形実施形態を示す、図３の５−５線における断面図である。 本発明の第３の実施形態の断面図である。 図３の柱の５−５線からの底面図である。 図３のレセプタクルの上面図である。 本発明の第４の実施形態の一部断面の断片図である。 本発明の第５の実施形態の一部断面の断片図である。

Claims (13)

1. 複数の孔を有する便器フランジを有する便器、
   便座リングおよび便座リングから延びる少なくとも１つの便座部分と、前記フランジ孔と整合される少なくとも１つの柱部分と、前記便座部分と前記柱部分を接合する連結手段と、を含む取付け手段を有する便座、を含み、
   前記連結手段は、ほぼ水平な使用位置と、オーバセンタ保管位置と、直立保守位置との間での、前記便座リングの回転を可能にし、
   前記便器フランジの前記孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段、
   前記柱部分から下方に延び、且つ、前記レセプタクル手段の各々を通して延び、前記レセプタクル手段の中で長手方向に移動できる細長い柱手段、
   前記レセプタクル手段に対する前記柱手段の長手方向の移動を制御する、前記レセプタクル手段と前記柱手段との間の干渉手段、を含み、それによって、前記便座リングが、前記便器フランジ上に載ることができ、且つ、前記干渉手段が、前記便座を解放可能に支持し、且つ前記便器フランジより上に、保守のための隙間を提供するために反応するように、前記便座リングを持ち上げ、且つ支持することができる、
   ことを特徴とするトイレ。
2. 取付け孔を有する便器フランジに対して、便座リングを支持し、且つ選択的に位置決めするためのシステムであって、
   便座リングから延びる少なくとも１つの便座部分と、前記フランジ孔と整合される少なくとも１つの柱部分と、前記便座部分と前記柱部分を接合する連結手段と、を含む取付け手段、を含み、
   前記連結手段は、ほぼ水平な使用位置とオーバセンタ保管位置との間での前記便座リングの回転を可能にし、
   前記便器フランジの前記孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段、
   前記柱部分から下方に延び、且つ、前記レセプタクル手段の各々を通して延び、前記便座リングを、前記使用位置と、保守のための持ち上げオーバセンタ位置との間で移動させるために、前記レセプタクル手段の中で長手方向に移動できる細長い柱手段、
   前記レセプタクル手段に対して前記柱手段の長手方向の移動を制御するための、前記レセプタクル手段と前記柱手段との間の干渉手段、を含み、それによって、前記便座リングが、前記便器フランジ上に載ることができ、且つ、前記干渉手段が、前記便座を解放可能に支持し、且つ前記便器フランジより上に保守のための隙間を提供するために反応するように、前記便座リングを持ち上げ、且つ、支持することができる、
   ことを特徴とするシステム。
3. 孔を有する便器フランジに対してヒンジ付き便座を回転可能に支持するヒンジ手段を有する前記便座を選択的に位置決めするための取付けシステムであって、
   前記便器フランジの複数の孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段、
   前記ヒンジ手段から下方に延び、且つ、前記レセプタクル手段の各々を通して延び、前記レセプタクル手段の中で長手方向に移動できる細長い柱手段、
   前記レセプタクル手段に対する前記柱手段の長手方向の移動を制御するための、前記レセプタクル手段と前記柱手段との間の干渉手段、を含み、それによって、前記便座が、前記便器フランジ上に載ることができ、且つ、前記干渉手段が、前記便座を解放可能に支持し、且つ前記便器フランジより上に隙間を提供するために反応するように、前記便座を持ち上げることができる、
   ことを特徴とする取付けシステム。
4. 干渉手段は、前記柱の各々の広がった端部である、請求項３に記載の取付けシステム。
5. 干渉手段は、前記柱の各々の突出部分を含み、前記レセプタクル手段は、前記突出部分を解放可能に受け入れる協働部分を有する、請求項３に記載の取付けシステム。
6. 便座を、孔を有する便座便器フランジで支持し、且つ、便座便器フランジより上に選択的に位置決めするための、調節可能なヒンジ組立体であって、
   前記フランジの複数の孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段、
   各々、前記便座に取付けるようになっている便座ストラップおよび枢動可能に連結されたフランジストラップを有する複数のヒンジ、
   前記フランジストラップの各々から下方に延び、前記レセプタクル手段の各々を通して且つ各々を越えて延び、前記レセプタクル手段の中で長手方向に移動できる細長い柱、
   前記柱と前記レセプタクル手段との間での長手方向の移動を制御する、前記柱と前記レセプタクル手段との間の干渉手段、を含み、それによって、前記便座が、前記フランジ上に載ることができ、且つ、前記干渉手段が、前記便座を解放可能に支持し、且つ、前記便器フランジより上に隙間を提供するために、前記レセプタクル手段と反応するように、前記便座を持ち上げることができる、
   ことを特徴とする調節可能なヒンジ組立体。
7. 孔を有する便器フランジを有する便器と、
   前記便器フランジ上に載るように構成された便座と、
   各々、前記便器フランジ孔の１つと整合されたフランジストラップと、前記便座に固定された便座ストラップと、を有する複数の便座ヒンジと、
   前記便器フランジ孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段と、
   前記フランジストラップの各々から下方に延び、且つ、整合されたレセプタクルを通して延び、前記レセプタクルの中で長手方向に移動できる細長い柱と、
   前記レセプタクル手段に対する前記柱の長手方向の移動を制御する、前記レセプタクル手段と前記柱との間の干渉手段と、を含み、それによって、前記便座が、前記便器フランジ上に載ることができ、且つ、前記便座を持ち上げることができ、それによって、前記干渉手段が、前記便座を、持ち上げた位置に解放可能に支持し、且つ、前記便器フランジより上に隙間を提供する、
   ことを特徴とするトイレ。
8. 便座を、孔を有する便器フランジ上に選択的に位置決めするための取付けシステムであって、
   前記便器フランジの複数の孔の各々の中に固定された柱レセプタクル手段と、
   前記便座に固定された便座ストラップと、関連したフランジ孔と整合されたフランジストラップと、を有する、前記孔の各々と関連した便座ヒンジと、
   前記フランジストラップの各々から下方に延び、且つ、前記レセプタクル手段の各々を通して延び、前記レセプタクル手段の中で長手方向に移動できる細長い柱と、
   前記レセプタクル手段に対する前記柱の長手方向の移動を制御する、前記レセプタクル手段の各々と前記レセプタクル手段の各々を通して延びる柱との間の干渉手段と、を含み、それによって、前記便座が前記便器フランジ上に載ることができ、直立位置まで回転することができ、且つ、前記干渉手段が、前記便座を持ち上げ位置に解放可能に支持し且つ前記便座と前記便器フランジとの間に隙間を提供するために前記レセプタクル手段と反応するように、便座を持ち上げることができる、
   ことを特徴とする取付けシステム。
9. 便座蓋を含み、各便座ヒンジは、前記便座および前記フランジに対して回転可能に、前記蓋を前記便座で支持する、前記蓋に固定された蓋ヒンジストラップを有する、請求項８に記載の取付けシステム。
10. 便座蓋を含み、各便座ヒンジは、前記便座および前記フランジに対して回転可能に、前記蓋を前記便座で支持する、前記蓋に固定された蓋ヒンジストラップを有する、請求項７に記載のトイレ。
11. 取付け手段は、一対のヒンジを含み、前記便座部分は、ナックル部分を有する、各ヒンジの１つのリーフであり、前記柱部分は、ナックル部分を有する各ヒンジのもう１つのリーフであり、前記媒介手段は、前記ナックル部分を連結するピンである、請求項２に記載のシステム。
12. 取付け手段は、伝統的なスタイルを有し、且つ、２つのアーチ形アームの柱部分と、２つの協働する形状の便座部分と、を含み、柱部分と便座部分は、ナックルを構成する孔を有し、ピンが前記ナックルの中に固定され且つ便座部分と柱部分とを連結する、請求項２に記載のシステム。
13. 取付け手段は、便座部分を含み、便座部分は、ナックルを構成する孔を有するリング延長部と、前記柱手段から上方に延びる柱部分と、ヒンジ状連結を提供する、前記ナックルの中に受け入れられたピン手段からなる連結手段と、を含む、請求項２に記載のシステム。

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