JP2009302411A - 半導体ウェハおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOI構造の半導体ウェハのSOI層に、陽極酸化処理による多孔質層を形成する手段を提供する。
【解決手段】支持基板と、支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、SOI層の分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層と、Nウェル層の中央部に形成された多孔質層と、多孔質層および多孔質層に隣接するNウェル層の一部を除く領域に形成された絶縁カバー膜と、絶縁カバー膜を貫通してNウェル層に電気的に接続する導電プラグと、SOI層の外周縁部上および分割線上の絶縁カバー膜の上面に形成された導電層と、導電層と導電プラグとを電気的に接続する接続配線と、多孔質層および外周縁部の導電層を除く領域に形成された、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜と、を備えた半導体ウェハであって、陽極酸化処理のときに、外周縁部の導電層に陽電気を供給し、Nウェル層を陽極として多孔質層を形成する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、陽極酸化処理によりシリコン層に多孔質層を形成した半導体ウェハおよびその製造方法に関する。
従来の半導体ウェハにおいては、多結晶シリコン薄膜に多孔質層を形成する場合に、N型単結晶シリコンからなる導電性基板上に多結晶シリコン薄膜を形成した試料を陽極酸化装置の底部に、多結晶シリコン薄膜のおもて面の一部を露出させて設置し、その導電性基板の裏面に陽電気を供給して陽極とし、フッ化水素水溶液を含む電解液中に設置された白金からなる電極板を陰極として直流電圧を印加し、電解液に接触している多結晶シリコン層を多孔質化して多結晶シリコン層に多孔質層を形成している(例えば、特許文献1参照。)。
このような多孔質層は、各分野で利用され、例えば、赤外線センサの断熱部および支持部に酸化シリコンを多孔質化したポーラスシリカを用いているものがある(例えば、特許文献2参照。)
また、SOI構造の半導体ウェハを製造する場合に、単結晶シリコン基板に、陽極酸化処理により多孔質シリコン層を形成し、その多孔質シリコン層上に単結晶シリコン層等の非多孔質層を形成し、その上面に熱酸化法等により酸化シリコン層を形成した後に、酸化シリコン層上に支持基板を貼合せ、その後に単結晶シリコン基板および多孔質シリコン層をエッチング等により除去してSOI構造の半導体ウェハを製造しているものもある(例えば、特許文献3参照。)。
特開2000−192295号公報(段落0013−0015、第1図) 特開2007−263769号公報(段落0025、第1図) 特開平11−195773号公報(段落0048−0060、第1図)
しかしながら、上述した特許文献1の技術においては、陽極酸化装置の底部に設置された導電性基板の裏面に陽電気を供給し、これを陽極として、陰極との間に直流電圧を印加して多結晶シリコン層に多孔質層を形成しているため、バルク基板に多孔質層を形成することは可能であるが、支持基板に埋込み酸化膜を挟んで薄いシリコンからなるSOI層を形成したSOI構造の半導体ウェハの場合には、支持基板に供給した陽電気が、埋込み酸化膜によって絶縁されているSOI層に供給されないので、SOI層に多孔質層を形成することが困難になるという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、SOI構造の半導体ウェハのSOI層に、陽極酸化処理による多孔質層を形成する手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、支持基板と、前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層と、前記Nウェル層の中央部に形成された多孔質層と、前記多孔質層および前記SOI層の外周縁部を除く領域に形成された、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜と、を備えた半導体ウェハであって、陽極酸化処理のときに、前記SOI層の外周縁部に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として前記多孔質層を形成したことを特徴とする。
また、支持基板と、前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層と、前記Nウェル層の中央部に形成された多孔質層と、前記多孔質層および前記多孔質層に隣接するNウェル層の一部を除く領域に形成された絶縁カバー膜と、前記絶縁カバー膜を貫通して前記Nウェル層に電気的に接続する導電プラグと、前記SOI層の外周縁部および前記分割線上の、前記絶縁カバー膜の上面に形成された導電層と、前記導電層と前記導電プラグとを電気的に接続する接続配線と、前記多孔質層および前記外周縁部の導電層を除く領域に形成された、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜と、を備えた半導体ウェハであって、陽極酸化処理のときに、前記外周縁部の導電層に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として前記多孔質層を形成したことを特徴とする。
これにより、本発明は、支持基板に対して埋込み酸化膜により絶縁されたSOI層に陽極酸化処理により多孔質層を容易に形成することができるという効果が得られる。
また、前記に加えて、分割線上に形成された導電層によりNウェル層に陽電気を供給するので、半導体ウェハ内の分割線に囲まれた各領域のNウェル層と陰極との間に印加される電圧を均一化することができ、半導体ウェハに均一性の高い多孔質層を形成することができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明による半導体ウェハおよびその製造方法の実施例について説明する。
図1は実施例1の半導体ウェハの上面を示す説明図、図2は実施例1の半導体素子の上面を示す説明図、図3は実施例1の半導体素子の断面を示す説明図、図4は実施例1の陽極酸化装置の断面を示す説明図、図5、図6は実施例1の半導体ウェハの製造方法を示す説明図である。
なお、図3、図5、図6は、図1に示す半導体ウェハの外周縁部の近傍に形成される半導体素子の断面を示したものである。
図1において、1はSOI(Silicon On Insulator)構造の半導体ウェハであり、シリコン(Si)からなる支持基板2と、支持基板2上に形成された酸化シリコン(SiO)からなる埋込酸化膜3および薄い単結晶シリコンからなるSOI層4を積層して形成される(図5(P1)参照)。
本実施例の半導体ウェハ1のSOI層4には、その外周縁部5に囲まれた素子形成部6に格子状の分割線8が設定されており、この分割線8に囲まれたSOI層4の領域に半導体素子9が形成される。
また、分割線8に囲まれたSOI層4には、図2、図3に示すように、SOI層4にリン(P)や砒素(As)等のN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層11と、Nウェル層11の中央部に多孔質層13を形成するために設定された陽極酸化領域14に陽極酸化処理により形成された多孔質層13とを有する半導体素子9が形成されている。
図3において、16は絶縁カバー膜であり、酸化シリコン等の絶縁材料で形成された絶縁膜であって、多孔質層13および多孔質層13に隣接するNウェル層11の一部を除く領域を覆って形成されている。
17は導電層であり、SOI層4の外周縁部5および分割線8上の、絶縁カバー膜16の上面に、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)、タングステン(W)等の導電性材料で形成され、図3に破線で示す接続配線18を介して、絶縁カバー膜16を貫通してNウェル層11の一の端部に達するように形成された導電性材料からなる導電プラグ19に接続している。
これにより、導電層17とNウェル層11との間が電気的に接続され、外周縁部5に供給された陽電気が、接続配線18および導電プラグ19を経由してNウェル層11に供給される。
なお、図3等に示すように、導電層17、接続配線18、導電プラグ19は、区別のために網掛けを付して示す。
21は腐食耐性カバー膜であり、炭化シリコン(SiC)等の陽極酸化処理におけるフッ酸(HF)等からなる電解液22に対する腐食耐性を有する絶縁膜であって、多孔質層13および外周縁部5の導電層17を除く領域を覆って形成されており、陽極酸化処理のときに多孔質層13を除く領域に形成された各部位を電解液22から保護するマスクとして機能する。
図2において、24は測定パッドであり、導電層17と同様の導電材料により形成された測定配線25および導電プラグ19と同様に形成されたコンタクトプラグ26を経由して、多孔質層13の両側に形成されたNウェル層にそれぞれ電気的に接続し、多孔質層13の抵抗値を測定するために用いられる。
図4において、30は陽極酸化装置であり、電解液22が注入される電解槽31と、電解槽31の底部で半導体ウェハ1を支持する支持部32と、陽電気(+)および陰電気(−)を発生させる電源部33と、白金(Pt)等からなる電極板34と、電源部33と電極板34との間を接続して電極板34に陰電気を供給するリード線35aと、電源部33と半導体ウェハ1の外周縁部5に形成された導電層17との間を接続して導電層17に陽電気を供給するリード線35bの等を備えている。
図5、図6において、37はマスク部材としてのレジストマスクであり、フォトリソグラフィにより半導体ウェハ1の上面側にスピンコート法等により塗布されたポジ型またはネガ型のレジストを露光および現像処理して形成されたマスクパターンであって、本実施例のエッチング工程やイオン注入工程等におけるマスクとして機能する。
以下に、図5、図6を用いてPで示す工程に従って本実施例の半導体ウェハの製造方法について説明する。
P1(図5)、予め製作された支持基板2、埋込み酸化膜3および、外周縁部5と素子形成部6と分割線8と陽極酸化領域14とが設定されたSOI層4を有する半導体ウェハ1を準備する。
P2(図5)、フォトリソグラフィにより、分割線8に囲まれたSOI層4の中央部のNウェル層11の形成領域のSOI層4を露出させたレジストマスク37を形成し、これをマスクとしてN型不純物(本実施例では、リン)イオンを選択的に注入し、SOI層4にN型不純物を比較的低濃度に拡散させたNウェル層11を形成する。
P3(図5)、剥離剤を用いて工程P2で形成したレジストマスク37を除去し、SOI層4上の全面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、酸化シリコンを堆積して絶縁カバー膜16を形成し、フォトリソグラフィにより、Nウェル層11上の導電プラグ19、コンタクトプラグ26の形成領域(図2参照)の絶縁カバー膜16を露出させたレジストマスク37を形成し、これをマスクとして異方性エッチングにより絶縁カバー膜16をエッチングして、絶縁カバー膜16を貫通してSOI層4に達する貫通穴40を形成する。
P4(図5)、剥離剤を用いて工程P3で形成したレジストマスク37を除去し、スパッタ法により、貫通穴40内に導電材料(本実施例では、チタン)を埋め込んで導電プラグ19およびコンタクトプラグ26を形成し、その上面を、エッチバックまたはCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により平坦化処理して絶縁カバー膜16の上面を露出させる。
次いで、CVD法により、絶縁カバー膜16上の全面に導電材料(本実施例では、アルミニウム)を堆積して導電材料層を形成し、フォトリソグラフィにより、導電材料層上に外周縁部5、分割線8、接続配線18、測定配線25の形成領域を覆うレジストマスク37(不図示)を形成し、これをマスクとして異方性エッチングにより導電材料層をエッチングして絶縁カバー膜16を露出させ、前記のレジストマスク37を除去して、外周縁部5上および分割線8上に導電層17を形成すると共に、接続配線18および測定配線25を形成する。
P5(図5)、フォトリソグラフィにより、Nウェル層11の中央部の陽極酸化領域14より大きい領域のNウェル層11を含むSOI層4を露出させた、つまり陽極酸化領域14と、陽極酸化領域14に隣接するNウェル層11の腐食耐性カバー膜21の厚さに相当する一部および、陽極酸化領域14に隣接するSOI層4の腐食耐性カバー膜21の厚さに相当する一部との絶縁カバー膜16を露出させたレジストマスク37を形成し、これをマスクとして異方性エッチングにより絶縁カバー膜16をエッチングしてNウェル層11を含むSOI層4を露出させ、絶縁カバー膜16に陽極酸化領域14より大きい領域を露出させた開口部42を形成する。
P6(図6)、剥離剤を用いて工程P5で形成したレジストマスク37を除去し、CVD法により、SOI層4上の全面に、陽極酸化処理における電解液22に対する腐食耐性を有する材料(本実施例では、炭化シリコン)を堆積して、SOI層4上の全面を覆う腐食耐性カバー膜21を形成する。
P7(図6)、次いで、フォトリソグラフィにより、陽極酸化領域14のNウェル層11および外周縁部5の導電層17上の腐食耐性カバー膜21を露出させたレジストマスク37を形成し、これをマスクとして異方性エッチングにより腐食耐性カバー膜21をエッチングして、腐食耐性カバー膜21にNウェル層11の陽極酸化領域14を露出させた開口部44を形成すると共に、外周縁部5の導電層17を露出させる。
そして、剥離剤を用いて工程P7で形成したレジストマスク37を除去した後に、図3に示すように、工程P7で形成された半導体ウェハ1を陽極酸化装置30の電解槽31の底部に、支持部32によって、リード線35bと外周縁部5の導電層17とを電気的に接続した状態で取付け、電解液22を注入して電極板34を電解液22中に設置し、その後に電源部33から電極板34にリード線35aを介して陰電気を、導電層17にリード線35bを介して陽電気を供給し、電極板34を陰極とし、分割線8上の導電層17または外周縁部5上の導電層17と接続配線18および導電プラグ19を介して接続するNウェル層11を陽極として、これらの間に直流電圧を印加して直流電流を流し、腐食耐性カバー膜21をマスクとして、陽極酸化領域14のNウェル層11に陽極酸化処理による多数の空孔を形成し、Nウェル領域11の中央部に多孔質層13を形成する。
このようにして、本実施例の埋込み酸化膜3上のSOI層4に陽極酸化処理により多孔質層13を形成した半導体ウェハ1が形成される。
その後に、半導体ウェハ1のSOI層4側の全面に、CVD法等により窒化シリコン(Si)からなるパッシベーション膜を形成し、図2に示すように、測定配線25に電気的に接続する測定パッド24を形成する。
これにより、測定パッド24間に存在する多孔質層13の抵抗値を測定することが可能になる。
また、測定パッド24の形成後に、分割線8に沿って半導体ウェハ1を個片に分割して、本実施例の多孔質層13が形成された半導体素子9を形成することができる。
上記のように、本実施例では、半導体ウェハ1のSOI層4の外周縁部5上に形成した導電層17に陽電気を供給して、接続配線18および導電プラグ19を介して接続するNウェル層11を陽極として機能させるので、支持基板2に対して埋込み酸化膜3により絶縁されたSOI層4に陽極酸化処理により多孔質層13を容易に形成することができる。
また、通常は導電層17を形成することがない分割線8上に、導電層17を形成して接続配線18および導電プラグ19を介してNウェル層11に陽電気を供給するので、半導体ウェハ1内の分割線8に囲まれた各領域のNウェル層11と陰極との間に印加される電圧を均一化することができ、半導体ウェハ1に均一性の高い多孔質層13を形成することができる。
なお、本実施例では、導電プラグ19はNウェル層11の一の端部に接続するように形成するとして説明したが、図7に示すように、Nウェル層11の両側の端部に接続するように形成してもよい。
このようにすれば、一端に供給された電圧の、Nウェル層11の抵抗による他端における電圧低下を抑制して、1つのNウェル層11内における電圧分布を更に均一化することができ、多孔質層13に形成される空孔の均質化を図ることができる。
なお、両端部に導電プラグ19を形成した場合には、図7に示すように、多孔質層13の形成後に、導電プラグ19への接続配線18を切断するための開口部46を形成するとよい。このようにしなければ、測定パッド24間で測定される抵抗値が分割線8上の導電層17の抵抗値になってしまうからである。
以上説明したように、本実施例では、SOI構造の半導体ウェハのSOI層の分割線に囲まれた領域に選択的にN型不純物を拡散させてNウェル層を形成し、そのNウェル層の中央部の多孔質層の形成領域およびそれに隣接するNウェル層の一部を除く領域に絶縁カバー膜を形成し、その絶縁カバー膜を貫通してNウェル層に電気的に接続する導電プラグを形成し、SOI層の外周縁部および分割線上の絶縁カバー膜の上面に導電層および、導電層と導電プラグとを電気的に接続する接続配線を形成し、多孔質層の形成領域および前記外周縁部の導電層を除く領域に腐食耐性カバー膜を形成しておき、外周縁部の導電層に陽電気を供給し、Nウェル層を陽極として陽極酸化処理により多孔質層を形成するようにしたことによって、支持基板に対して埋込み酸化膜により絶縁されたSOI層に陽極酸化処理により多孔質層を容易に形成することができる。
また、分割線上に導電層を形成し、その導電層と導電プラグとを電気的に接続する接続配線を形成してNウェル層に陽電気を供給するようにしたことによって、半導体ウェハ内の分割線に囲まれた各領域のNウェル層と陰極との間に印加される電圧を均一化することができ、半導体ウェハに均一性の高い多孔質層を形成することができる。
なお、上記実施例においては、半導体ウェハ1のSOI層4の外周縁部5および分割線8上に導電層17を形成して、Nウェル層11に陽電気を供給するとして説明したが、SOI層4自体も導電性を有しているので、図8に示すように、SOI構造の半導体ウェハのSOI層4の分割線8に囲まれた領域に選択的にN型不純物を拡散させてNウェル層11を形成し、そのNウェル層11の中央部の多孔質層13の形成領域およびSOI層4の外周縁部5を除く領域に、上記工程P6、P7と同様にして、腐食耐性カバー膜21を形成しておき、そのSOI層4の外周縁部5に陽電気を供給し、Nウェル層11を陽極として陽極酸化処理により多孔質層13を形成するようにしても、支持基板2に対して埋込み酸化膜3により絶縁されたSOI層4に陽極酸化処理により多孔質層13を容易に形成することができる。
この場合に、SOI層4の外周縁部5に、上記工程P4と同様にして、直接導電層17を形成するようにすれば、SOI層4の外周縁部5の全周から陽電気を供給することができ、半導体ウェハ1内の各Nウェル層11と陰極との間に印加される電圧をより均一化することが可能になる。
図9は実施例2の赤外線センサの外観を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例の赤外線センサ50は、上記実施例1で形成された多孔質層13を有する半導体素子9を利用して形成され、図9に示すように、SOI層4のNウェル層11に形成されたセンサ部として機能する多孔質層13の下方に、酸化シリコンを選択的にエッチングするウェットエッチング等により埋込み酸化膜3をエッチングして形成された空洞部52、多孔質層13の両側のNウェル層11を異方性エッチング等によりエッチングして形成され、多孔質層13を空洞部52上で支持すると共に電極としても機能する梁部53、多孔質層13の上面側に設けられた赤外線吸収膜55等を備えており、図示しないパッケージに収納される。
上記のように形成された赤外線センサ50は、パッケージ内を真空にして空洞部52を真空にし、多孔質層13の周辺環境の断熱性を高めた状態で、図9に矢印で示す赤外線吸収膜55の上方から光を照射すると、その赤外線が赤外線吸収膜55に吸収され、多孔質層13の温度を上昇させてその熱抵抗を変化させ、梁部53を介して測定される多孔質層13の抵抗値により、赤外線量を測定することができる。
この場合に、梁部53を多孔質層13で形成すれば、赤外線量の測定感度を更に高めることが可能になる。
このように、本実施例の赤外線センサ50は、埋込み酸化膜3に空洞部52を形成して、センサ部として機能する多孔質層13を断熱するので、赤外線センサ50の厚さを薄くすることができ、赤外線センサ50の小型化を図ることができる。
実施例1の半導体ウェハの上面を示す説明図 実施例1の半導体素子の上面を示す説明図 実施例1の半導体素子の断面を示す説明図 実施例1の陽極酸化装置の断面を示す説明図 実施例1の半導体ウェハの製造方法を示す説明図 実施例1の半導体ウェハの製造方法を示す説明図 実施例1の半導体素子の他の形態の上面を示す説明図 実施例1の半導体素子の他の形態の断面を示す説明図 実施例2の赤外線センサの外観を示す説明図
符号の説明
1 半導体ウェハ
2 支持基板
3 埋込み酸化膜
4 SOI層
5 外周縁部
6 素子形成部
8 分割線
9 半導体素子
11 Nウェル層
13 多孔質層
14 陽極酸化領域
16 絶縁カバー膜
17 導電層
18 接続配線
19 導電プラグ
21 腐食耐性カバー膜
22 電解液
24 測定パッド
25 測定配線
26 コンタクトプラグ
30 陽極酸化装置
31 電解槽
32 支持部
33 電源部
34 電極板
35a、35b リード線
37 レジストマスク
40 貫通穴
42、44、46 開口部
50 赤外線センサ
52 空洞部
53 梁部
55 赤外線吸収膜

Claims (6)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、
    前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、
    前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層と、
    前記Nウェル層の中央部に形成された多孔質層と、
    前記多孔質層および前記SOI層の外周縁部を除く領域に形成された、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜と、を備えた半導体ウェハであって、
    陽極酸化処理のときに、前記SOI層の外周縁部に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として前記多孔質層を形成したことを特徴とする半導体ウェハ。
  2. 請求項1において、
    前記SOI層の上面の外周縁部に導電層を形成し、
    前記陽極酸化処理のときに、前記導電層を介して前記SOI層に陽電気を供給することを特徴とする半導体ウェハ。
  3. 支持基板と、
    前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、
    前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、
    前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させて形成されたNウェル層と、
    前記Nウェル層の中央部に形成された多孔質層と、
    前記多孔質層および前記多孔質層に隣接するNウェル層の一部を除く領域に形成された絶縁カバー膜と、
    前記絶縁カバー膜を貫通して前記Nウェル層に電気的に接続する導電プラグと、
    前記SOI層の外周縁部上および前記分割線上の、前記絶縁カバー膜の上面に形成された導電層と、
    前記導電層と前記導電プラグとを電気的に接続する接続配線と、
    前記多孔質層および前記外周縁部の導電層を除く領域に形成された、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜と、を備えた半導体ウェハであって、
    陽極酸化処理のときに、前記外周縁部の導電層に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として前記多孔質層を形成したことを特徴とする半導体ウェハ。
  4. 支持基板と、前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に形成されたNウェル層と、前記Nウェル層に形成された多孔質層と、を備えた半導体ウェハの製造方法であって、
    前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させてNウェル層を形成する工程と、
    前記Nウェル層の中央部の前記多孔質層の形成領域および前記SOI層の外周縁部を除く領域に、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜を形成する工程と、
    前記SOI層の外周縁部に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として陽極酸化処理により前記多孔質層を形成する工程と、を備えることを特徴とする半導体ウェハの製造方法。
  5. 請求項4において、
    前記SOI層の上面の外周縁部に、導電層を形成する工程を備え、
    前記陽極酸化処理のときに、前記導電層を介して前記SOI層に陽電気を供給することを特徴とする半導体ウェハの製造方法。
  6. 支持基板と、前記支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、前記埋込み酸化膜上に形成され、格子状の分割線が設定されたSOI層と、前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に形成されたNウェル層と、前記Nウェル層に形成された多孔質層と、を備えた半導体ウェハの製造方法であって、
    前記SOI層の前記分割線に囲まれた領域に、選択的にN型不純物を拡散させてNウェル層を形成する工程と、
    前記Nウェル層の中央部の前記多孔質層の形成領域およびその形成領域に隣接するNウェル層の一部を除く領域に絶縁カバー膜を形成する工程と、
    前記絶縁カバー膜を貫通して前記Nウェル層に電気的に接続する導電プラグを形成する工程と、
    前記SOI層の外周縁部上および前記分割線上の、前記絶縁カバー膜の上面に導電層および、前記導電層と前記導電プラグとを電気的に接続する接続配線を形成する工程と、
    前記多孔質層の形成領域および前記外周縁部の導電層を除く領域に、陽極酸化処理の電解液に対する腐食耐性を有する腐食耐性カバー膜を形成する工程と、
    前記外周縁部の導電層に陽電気を供給し、前記Nウェル層を陽極として陽極酸化処理により前記多孔質層を形成する工程と、を備えることを特徴とする半導体ウェハの製造方法。
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