JP2009300142A - 複合環境試験方法、故障検出方法、故障検出プログラム、および故障検出プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

複合環境試験方法、故障検出方法、故障検出プログラム、および故障検出プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】再現性が高い複合環境試験方法を提供するとともに、再現性が高い複合環境試験を実施し、かつ簡単な計測で、高精度の信頼性評価を行うことができる故障検出方法、故障検出プログラム、および故障検出プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】電子部品実装基板のはんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行う複合環境試験方法において、はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、上記電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップS1と、上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するステップS2とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、複合環境試験方法、故障検出方法、故障検出プログラム、および故障検出プログラムを記録した記録媒体に関するものであり、特に、電気電子機器に搭載されている電子部品実装基板のはんだ接合部に対する信頼性評価技術に関するものである。
一般的に、電気電子機器は回路基板を搭載しており、その回路基板には、該機器の用途に応じた非常に多くの電子部品がはんだを用いて実装されている。はんだ接合部は、回路基板とはんだとの熱膨張係数の違いにより歪みが生じやすいため、使用環境の影響を受けダメージを受け易いことが知られている。例えば、近年の電気電子機器の情報処理能力の増大による機器内部の発熱により、はんだ接合部は熱疲労によるダメージを受け易くなっている。
よって、使用環境での信頼性を保証する電気電子機器を提供するために、はんだ接合部の信頼性を保証することが重要となっている。特に、需要が増加している車載用電子機器は、様々なストレス(高温、多湿、寒冷、および振動など)を受ける環境で使用される。車載用電子機器でのはんだ接合部のダメージは、人体に危害を与える可能性が高いので、はんだ接合部には高い信頼性が求められる。
はんだ接合部に亀裂が発生した場合、亀裂が進んだ結果、破断に至ることは絶対に許されないが、初期亀裂であって導電可能な状態が維持されていれば、使用上問題は無い。むしろ、亀裂の発生を完全に防止することは現状不可能である。そこで、亀裂の進展を評価する信頼性評価が実施されている。
上記信頼性評価は、例えば、温度サイクル試験および振動試験などの環境試験を利用して実施される。温度サイクル試験の寿命評価には、塑性ひずみ量が用いられることが多い。振動試験においても、例えば特許文献1に、有限要素法解析を用い塑性ひずみ量が最大となる箇所を特定し、塑性ひずみ量を用いて寿命評価する技術が記載されている。
また、上記信頼性評価では、単体の環境試験だけではなく、温度サイクル試験と振動試験とを組み合わせた複合環境試験も実施されている。この複合環境試験にて実製品を用いて評価する場合、試験中に亀裂による故障箇所を早期に検出するために、はんだ接合部の電気抵抗を測定する電気抵抗測定などが行われている。
古澤剛士、外6名、「熱ストレスを考慮した振動負荷の累積損傷評価」、第12回エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術シンポジウム論文集、Mate2006、pp.255−270
ところが、従来の複合環境試験では、温度サイクル試験と振動試験とが混合状態で実施されることが多いので、温度サイクル負荷と振動負荷とが互いに及ぼす影響や、ストレス累積の影響などが不明確となっている。上記特許文献1では、温度サイクル負荷をかけた後に振動負荷を加える試験を行い、温度サイクル負荷が振動負荷寿命に与える影響について検討してはいるが、解明するに至っていない。それゆえ、複合環境試験のメカニズムはよく知られておらず、効果的な試験方法が得られていない。よって、従来の複合環境試験は再現性に乏しいため、当該複合環境試験により実施した信頼性評価は精度が低いという問題点を有している。
また、従来の複合環境試験では、装置構造の理由から、恒温槽にて温度サイクル試験を実施するため、温度変化率が遅く、サイクルあたりの必要時間が長い。さらに、実製品を用いて評価する場合、実製品には内部電気回路があるため、抵抗値の計測が困難であることが多い。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、再現性が高い複合環境試験方法を提供するとともに、再現性が高い複合環境試験を実施し、かつ簡単な計測で、高精度の信頼性評価を行うことができる故障検出方法、故障検出プログラム、および故障検出プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明の複合環境試験方法は、上記課題を解決するために、電子部品実装基板のはんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行う複合環境試験方法において、はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、上記電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するステップとを含むことを特徴としている。
上記の方法によれば、初期亀裂の発生段階までは温度サイクル負荷の影響を受けて、はんだ接合部に熱疲労による亀裂が発生し、初期亀裂が発生した後は振動負荷の影響を受けて、はんだ接合部では亀裂が進展する。よって、従来の複合環境試験方法のように温度サイクル試験と振動試験とを混合する場合に比べて、故障メカニズムが明解で、高い再現性を実現することが可能となる。
また、従来の複合環境試験では、温度サイクル負荷と振動負荷とを同時に与えるために、装置構造の理由から、恒温槽にて温度サイクル試験を行っていた。このため、温度変化率が遅く、サイクルあたりの必要時間が長かった。
これに対し、上記の方法によれば、最初に初期亀裂が発生するまでは温度サイクル試験のみを実施し、次に初期亀裂が発生した後は振動試験のみを実施していることにより、温度サイクル試験と振動試験とを分離しているので、温度サイクル試験を専用器で行うことが可能となり、試験時間を短縮することが可能となる。
また、はんだ接合部に亀裂を発生させるためには、振動負荷を与えるよりも、温度サイクル負荷を与える方が効果が大きい。これは、温度サイクル負荷がはんだ接合部に与えるひずみ量が大きいためである。それゆえ、初期亀裂が発生するまでの間は温度サイクル試験のみを実施することにより、効率良く、はんだ接合部に初期亀裂を発生させることが可能となる。
さらに、初期亀裂の発生後は、はんだ接合部は機械構造的に不安定(片持ち梁のような状態)になっているので、共振点での振幅が大きくなる。それゆえ、振動試験のみを実施することにより、効率良く、亀裂を進展させることが可能となっている。つまりは、はんだ接合部に初期亀裂を与え、弱点をもたせた後に振動試験を行うことが、結果的に時間短縮につながっている。
したがって、本発明の複合環境試験方法では、必要最短時間、すなわち従来の試験時間よりも短い時間で、はんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行うことが可能となる。
また、本発明の複合環境試験方法は、上記はんだ接合部の初期亀裂の発生は、シミュレーションによって初期亀裂の発生を予測した結果が格納されているとともに、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているデータベースの初期亀裂発生の予測結果に基づいて決められていることが好ましい。
上記の構成によれば、初期亀裂発生の判断基準となるデータベースは、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているので、予測精度が高い。よって、使用実績が高いほど、判断レベルを向上させることが可能となる。
本発明の故障検出方法は、上記課題を解決するために、電子部品実装基板のはんだ接合部の亀裂を検出する故障検出方法において、はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、上記電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するとともに、該振動試験中に上記はんだ接合部における共振周波数の変化を検出するステップとを含むことを特徴としている。
上記の方法によれば、温度サイクル試験によりはんだ接合部に作成された初期亀裂は、振動試験が実施されることによって徐々に進展する。このため、亀裂を有するはんだ接合部は機械構造的に不安定(片持ち梁のような状態)になり、はんだ接合部の共振点のみが次第に低下し、周囲との共振点の違いが鮮明になってくる。これにより、共振周波数の変化を検出するという簡単な計測で、はんだ接合部における亀裂の発生部位を容易に検出することが可能となる。
また、上記の方法によれば、初期亀裂の発生段階までは温度サイクル負荷の影響を受けて、はんだ接合部に熱疲労による亀裂が発生し、初期亀裂が発生した後は振動負荷の影響を受けて、はんだ接合部では亀裂が進展する。よって、従来の複合環境試験のように温度サイクル試験と振動試験とを混合する場合に比べて、故障メカニズムが明解で、高い再現性を実現することが可能となる。
したがって、本発明の故障検出方法では、再現性が高い複合環境試験を実施しながら、はんだ接合部における亀裂の発生部位を検出することになるので、高精度の信頼性評価を行うことが可能となる。
また、上記の方法によれば、温度サイクル試験と振動試験とを分離しているので、温度サイクル試験を専用器で行うことが可能となり、温度サイクル試験と振動試験と同時に実施する従来の複合環境試験に比べて、試験時間を短縮することが可能となる。
さらに、初期亀裂が発生するまでの間は、はんだ接合部に亀裂を発生させ易い温度サイクル試験のみを実施することにより、効率良く、はんだ接合部に初期亀裂を発生させるとともに、はんだ接合部に初期亀裂を与えた後は、亀裂を進展させ易い振動試験のみを実施することにより、効率良く、亀裂を進展させることが可能となる。これにより、結果的に時間短縮につながっている。
したがって、本発明の故障検出方法では、試験中に共振周波数の変化を検出しているので、進展する亀裂をタイムリーに検出するとともに、必要最短時間、すなわち従来の試験時間よりも短い時間で、はんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行うことが可能となる。
また、本発明の故障検出方法は、上記はんだ接合部の初期亀裂の発生は、シミュレーションによって初期亀裂の発生を予測した結果が格納されているとともに、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているデータベースの初期亀裂発生の予測結果に基づいて決められていることが好ましい。
上記の構成によれば、初期亀裂発生の判断基準となるデータベースは、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているので、予測精度が高い。よって、使用実績が高いほど、判断レベルを向上させることが可能となる。
また、上記はんだ接合部における共振周波数の変化は、光、レーザー、静電容量、磁力、過電流、または音波を用いて検出されることが好ましい。上記の方法によれば、共振周波数の変化の検出が非接触方法で行われるので、電子部品実装基板に物理的ダメージを与えることはなく、実製品に対しても容易に計測することが可能となる。また特に、音波を用いる場合は、共振周波数の変化の検出を走査することなく行うことが可能である。
また、本発明の故障検出方法は、上記はんだ接合部において検出した共振周波数の変化が連続して示されているデータを取得するステップと、上記取得したデータを高速フーリエ変換を行って解析するステップと、上記解析した解析データを統計処理するステップと、上記統計処理した統計データを、予め蓄積された亀裂情報データと比較して、亀裂の進展時間を予測するステップとをさらに含むことが好ましい。
上記の方法によれば、得られた亀裂進展時間の予測結果は、再現性が高い複合環境試験中に亀裂発生部位を高精度で検出して取得したデータに基づいて算出されている。それゆえ、予測した亀裂進展時間(予測寿命)の精度を向上するとともに、優れた信頼性を実現することが可能となる。また、亀裂進展時間を予測することにより、亀裂の進展が早期の段階で、故障を検出することが可能となる。
本発明の故障検出プログラムは、温度サイクル試験によりはんだ接合部に初期亀裂が作成された電子部品実装基板に対して実施されている振動試験中に、上記はんだ接合部において検出された共振周波数の変化が連続して示されているデータを取得するステップと、上記取得したデータを高速フーリエ変換を行って解析するステップと、上記解析した解析データを統計処理するステップと、上記統計処理した統計データを、予め蓄積された亀裂情報データと比較して、亀裂の進展時間を予測するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記プログラムによって、上記故障検出方法をコンピュータ上で実行することが可能となる。
本発明の記録媒体は、上記故障検出プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録していることを特徴としている。
上記の構成によれば、上記記録媒体から読み出された故障検出プログラムによって、上記故障検出方法をコンピュータ上で実現することが可能となる。
以上のように、本発明の複合環境試験方法は、はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するステップとを含む方法である。
それゆえ、初期亀裂の発生段階までは温度サイクル負荷の影響を受けて、はんだ接合部に熱疲労による亀裂が発生し、初期亀裂が発生した後は振動負荷の影響を受けて、はんだ接合部では亀裂が進展する。よって、従来の複合環境試験方法のように温度サイクル試験と振動試験とを混合する場合に比べて、故障メカニズムが明解で、高い再現性を実現することができるという効果を奏する。
さらに、温度サイクル試験と振動試験とを分離して順番に実施することにより、各試験を専用器で行いながら、初期亀裂を効率良く発生させるとともに、亀裂を効率よく進展させることができる。よって、本発明の複合環境試験方法では、必要最短時間、すなわち従来必要な試験時間よりも短い時間で、はんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行うことができるという効果を併せて奏する。
また、本発明の故障検出方法は、はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するとともに、該振動試験中に上記はんだ接合部における共振周波数の変化を検出するステップとを含む方法である。
それゆえ、温度サイクル試験によりはんだ接合部に作成された初期亀裂は、振動試験が実施されることによって徐々に進展するため、亀裂を有するはんだ接合部は機械構造的に不安定になり、はんだ接合部の共振点のみが次第に低下し、周囲との共振点の違いが鮮明になってくる。これにより、共振周波数の変化を検出するという簡単な計測で、はんだ接合部における亀裂の発生部位を容易に検出することができる。
また、初期亀裂の発生段階までは温度サイクル負荷の影響を受けて、はんだ接合部に熱疲労による亀裂が発生し、初期亀裂が発生した後は振動負荷の影響を受けて、はんだ接合部では亀裂が進展する。よって、従来の複合環境試験のように温度サイクル試験と振動試験とを混合する場合に比べて、故障メカニズムが明解で、高い再現性を実現することができる。
したがって、再現性が高い複合環境試験を実施しながら、はんだ接合部における亀裂の発生部位を検出することになるので、高精度の信頼性評価を行うことができる故障検出方法を提供するという効果を奏する。
さらに、温度サイクル試験と振動試験とを分離して順番に実施することにより、各試験を専用器で行いながら、初期亀裂を効率良く発生させるとともに、亀裂を効率よく進展させることができる。よって、本発明の故障検出方法では、試験中に共振周波数の変化を検出しているので、進展する亀裂をタイムリーに検出するとともに、必要最短時間、すなわち従来必要な試験時間よりも短い時間で、はんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行うことができるという効果を併せて奏する。
また、本発明の故障検出プログラムは、温度サイクル試験によりはんだ接合部に初期亀裂が作成された電子部品実装基板に対して実施されている振動試験中に、上記はんだ接合部において検出された共振周波数の変化が連続して示されているデータを取得するステップと、上記取得したデータを高速フーリエ変換を行って解析するステップと、上記解析した解析データを統計処理するステップと、上記統計処理した統計データを、予め蓄積された亀裂情報データと比較して、亀裂の進展時間を予測するステップと、をコンピュータに実行させる構成である。
それゆえ、上記プログラムによって、上記故障検出方法をコンピュータ上で実行することができるという効果を奏する。
また、本発明の記録媒体は、上記故障検出プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した構成である。
それゆえ、上記記録媒体から読み出された故障検出プログラムによって、上記故障検出方法をコンピュータ上で実現することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(被試験対象物の構成)
本実施の形態の複合環境試験(複合環境試験方法)は、電気電子機器に搭載される回路基板であって、電子部品がはんだを用いて接合されている回路基板(電子部品実装基板)を被試験対象物とし、この回路基板のはんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行う試験である。電気電子機器としては、例えば車載用や、家庭用、移動用などのものがあり、その用途に応じて、回路基板には複数の電子部品が接合されている。また、本実施の形態の複合環境試験では、被試験対象物に実製品を用いることにより、試験結果の信頼性を向上させている。
図1は、本実施の形態の被試験対象物として用いるプリント基板11の一構成例を示す断面図である。
図1に示すように、プリント基板11は、チップ抵抗12がはんだ(接合後、はんだ接合部13となる)を用いて接合されている。詳細には、プリント基板11には配線パターン(図示せず)が形成されており、該配線パターンとチップ抵抗12の端子(図示せず)とがはんだを用いて接合されている。なお、図1ではチップ抵抗12のみが図示されているが、プリント基板11には他の電子部品が複数接合されていてもよい。他の電子部品としては、例えば、チップコンデンサや、トランジスタ、表面実装型ICなどがあり、リード端子を有する電子部品にも適用できる。
はんだとしては、共晶はんだ(Sn−36Pb)または鉛フリーはんだ(Sn−3Ag−0.5Cu)が用いられる。ここで、プリント基板11にチップ抵抗12を接合した後の固化したはんだを、はんだ接合部13と呼ぶこととする。
(信頼性評価方法)
図2は、本実施の形態の複合環境試験の処理フローを示すフローチャートである。
図2に示すように、本実施の形態の複合環境試験では、プリント基板11に対して、はんだ接合部13に初期亀裂が発生するまで温度サイクル試験を実施し(ステップS1)、その次に、はんだ接合部13に初期亀裂が発生したプリント基板11に対して、振動試験を実施する(ステップS2)。以下では、上記複合環境試験を実施し、振動試験中に(すなわち図2のステップS2において)、はんだ接合部13における共振周波数の変化を検出して信頼性評価を行う方法(故障検出方法)を例に挙げて説明する。
まず、被試験対象物であるプリント基板11を、温度サイクル試験専用機器(例えば、エスペック製TSA−71S)に設置する。そして、試験開始を指示することにより(例えば、スタートボタンを押下することにより)、温度サイクル試験専用機器を起動させる。温度サイクル試験専用機器は、予め設定された試験条件に基づいて動作した後、停止する。
上記試験条件は、プリント基板11のはんだ接合部13に初期亀裂が発生するまで温度サイクル試験が実施されるように設定される(例えば、温度:126℃/−40℃、時間:各15分(温度変化5分、保持時間10分)、サイクル数:500、など)。
この試験条件の設定方法としては、例えば、特開2005−26250号公報(平成17年1月27日公開)に記載のシミュレーション方法などに基づき、初期亀裂の発生が推定された結果が格納されているとともに、実際に初期亀裂が発生したときの過去に取得した試験データが加えられて更新されているデータベースを用いて設定する方法がある。具体的には、はんだ接合部13の物理パラメータを入力して、はんだ接合部13に発生する亀裂をシミュレーションする。そして、このシミュレーション結果に、過去に実際に初期亀裂が発生したときに取得した試験データを加えてデータベース化する。なお、新たに試験データを取得すれば、その都度データベースを更新する。そして、このデータベースの初期亀裂発生の予測結果を参照して、はんだ接合部13に初期亀裂が発生する条件を特定する。そして、この特定した条件に基づいて、熱負荷を与える温度、時間、およびサイクル数などを設定する。
このようにして試験条件を適正に設定することにより、はんだ接合部13に初期亀裂が発生するまで温度サイクル試験を実施している。なお、シミュレーションの精度(信頼性)を確認するために、温度サイクル試験を終えたはんだ接合部13の断面を観察して、亀裂進展レベルを確認してもよい。
温度サイクル試験を終了した後は、プリント基板11を温度サイクル試験専用機器から取り出す。そして、振動試験に移行する。この移行プロセスでは、例えば、被試験対象物の取り外し・取り付けが自動化されているロボット搬送システムなどによって、温度サイクル試験から振動試験に自動的に移行する。
図3は、温度サイクル試験を経たプリント基板11を、加振器21に設置した状態を示す図である。
振動試験では、図3に示すように、プリント基板11に振動負荷を与える加振器(振動器)21と、プリント基板11を加振器21の上に設置した際、該プリント基板11の上方に位置するレーザー変位計22と、レーザー変位計22を保持するレール23とが使用される。
まず、温度サイクル試験を経たプリント基板11、すなわちはんだ接合部13に初期亀裂(亀裂14)が生じているプリント基板11を、加振器21(例えば、エスペック製BVS−08−10−10)に設置する。そして、試験開始を指示することにより(例えば、スタートボタンを押下することにより)、加振器21を起動させる。加振器21は、予め設定された試験条件に基づいて動作する。
上記試験条件は、はんだ接合部13の亀裂14を進展させるように設定される(例えば、加振力:10kN、最大加速度:909m/s、最大変位:51mm、振動数範囲:3〜2000Hz、など)。
一方、加振器21を動作させた直後、レーザー変位計22およびレール23を起動させる。レーザー変位計22は、レーザーを用いて共振点(共振周波数)を計測する計測器である。レーザー変位計22は、一度に測定できるフォーカスポイントが小さいものを用いることが好ましい(例えば、キーエンス製最小表示0.01μm)。
レーザー変位計22は、レーザーの出射方向がプリント基板11のチップ抵抗12実装面に対して垂直になるように、レール23に吊り下げられている。レール23は、プリント基板11のチップ抵抗12実装面に平行なXY方向に移動可能なように設けられている。これにより、レール23がXY方向に移動することによって、レーザー変位計22は、プリント基板11の表面上をスキャンしながら走査する。
温度サイクル試験を経たプリント基板11では、はんだ接合部13に初期亀裂(亀裂14)が発生している。それゆえ、加振器21によってプリント基板11に振動負荷が与え続けられることにより、亀裂14は徐々に進展する。特に、はんだ接合部13が鉛フリーはんだからなる場合、鉛フリーはんだは弾性が低いため、亀裂14が進展し易い。
亀裂14を有するはんだ接合部13は、機械構造的に不安定(片持ち梁のような状態)になっている。それゆえ、プリント基板11全体において、はんだ接合部13の共振点のみが次第に低下し、周囲との共振点の違いが鮮明になってくる。よって、レーザー変位計22によって走査しながら共振点の変化を検出するという簡単な計測で、亀裂14の発生部位を容易かつタイムリーに検出することが可能となる。
なお、共振点の変化を検出する手段としてレーザー変位計22を用いたが、これに限るものではなく、ドップラー振動計を用いてもよいし、音波計測により共振点の変化を検出してもよい。本実施例では、共振点の変化の検出が非接触方法で行われているので、被試験対象物に物理的ダメージを与えることはなく、実製品についても容易に計測することが可能となる。また、音波計測を行う場合は、亀裂14の検出を走査することなく行うことが可能である。
また、本実施の形態の複合環境試験では、最初に初期亀裂が発生するまでは温度サイクル試験のみを実施し(ステップS1)、次に初期亀裂が発生した後は振動試験のみを実施している(ステップS2)ことにより、初期亀裂の発生段階までは温度サイクル負荷の影響を受けて、はんだ接合部13に熱疲労による亀裂が発生し、初期亀裂が発生した後は振動負荷の影響を受けて、はんだ接合部13では亀裂が進展する。また、初期亀裂発生の判断基準となるデータベースは、過去に実際に初期亀裂が発生したときに取得した試験データが加えられて更新されているので、予測精度が高い。つまりは、使用実績が高いほど、判断レベルが上がっている。よって、従来の複合環境試験のように温度サイクル試験と振動試験とを混合する場合に比べて、故障メカニズムが明解で、再現性が高い。
したがって、再現性が高い複合環境試験を実施しながら、はんだ接合部13における亀裂14の発生部位を検出することになるので、高精度の信頼性評価を行うことが可能となる。
ところで、従来の複合環境試験では、温度サイクル負荷と振動負荷とを同時に与えるために、装置構造の理由から、恒温槽にて温度サイクル試験を行っていた。このため、温度変化率が遅く、サイクルあたりの必要時間が長かった。
これに対し、本実施の形態の複合環境試験では、温度サイクル試験と振動試験とを分離しているので、温度サイクル試験を専用器で行うことが可能となり、試験時間を短縮することが可能となる。
また、はんだ接合部13に亀裂14(金属疲労による亀裂)を発生させるためには、振動負荷を与える方法(振動試験)よりも、温度サイクル負荷を与える方法(温度サイクル試験)の方が効果が大きい。これは、温度サイクル負荷がはんだ接合部13に与えるひずみ量が大きいためである。それゆえ、初期亀裂が発生するまでの間は温度サイクル試験のみを実施することにより、効率良く、はんだ接合部13に初期亀裂を発生させることが可能となる。
さらに、初期亀裂の発生後は、はんだ接合部13は機械構造的に不安定になっているので、共振点での振幅が大きくなる。それゆえ、初期亀裂(亀裂14)を進展させるために振動試験のみを行うことにより、効率良く、亀裂14を進展させることが可能となっている。つまりは、はんだ接合部13に初期亀裂を与え、弱点をもたせた後に振動試験を実施することが、結果的に時間短縮につながっている。
したがって、本実施の形態の複合環境試験では、必要最短時間、すなわち従来必要な試験時間よりも短い時間で、はんだ接合部13の亀裂14に対する信頼性評価を行うことが可能となる。
(亀裂進展時間の予測)
次に、図4,5を参照しながら、上述した複合環境試験においてレーザー変位計22にて検出した共振周波数の変化を連続記録し、これを解析することによって、はんだ接合部13の亀裂14が進展する時間を予測する方法について説明する。
図4は、レール23および解析装置30の一構成例を示すブロック図である。
レール23は、データ格納部24およびデータ送信回路25を備えている。データ格納部24は、レーザー変位計22から連続して送られてくるデータ(亀裂14の発生部位における共振周波数を示すデータ)や、データを取得した位置情報データを順次格納する。これにより、亀裂14の発生部位における共振周波数の変化が連続して示されているデータが記録される。データ送信回路25は、データ格納部24に格納されているデータを解析装置30に出力する。
解析装置30は、例えば、解析専用の演算機器であったり、コンピュータに搭載されている解析部などである。解析装置30は、亀裂発生部位における共振周波数の変化を示すデータを用いて亀裂進展時間を予測する亀裂解析部31と、メモリ部36と、出力部37とを備えている。解析装置30の亀裂解析部31が、レール23のデータ送信回路25と、有線/無線問わずデータ通信可能に接続されている。
亀裂解析部31は、データ取得部32、FFT部33、統計処理部34、および亀裂進展予測部35により構成されている。亀裂解析部31における各部は、次に述べる解析装置30が亀裂進展時間を予測する際の動作の説明の中で詳細に説明する。
上記構成において、解析装置30が亀裂進展時間を予測する際の動作を、図5を参照しながら説明すると、以下の通りである。
図5は、亀裂解析部31の処理の流れを示すフローチャートである。
亀裂解析部31では、データ取得部32が、レール23のデータ送信回路25から送られてきた亀裂発生部位における共振周波数を示すデータ、および該データを取得した位置情報データを取得し(ステップS41)、メモリ部36に格納する。なお、データ取得部32は、亀裂進展時間の予測処理を開始する際に、データ送信回路25にデータの送信を指示するようにしてもよい。格納処理直後、データ取得部32は、取得したデータを格納したことをFFT部33に通知する。
FFT部33は、データ取得部32からの通知を受けると、メモリ36に格納されたデータに対して高速フーリエ変換を行って解析する(ステップS42)。FFT部33は、解析後の結果データ(FFTデータ)をメモリ部36に格納する。格納処理直後、FFT部33は、FFTデータを格納したことを統計処理部34に通知する。
統計処理部34は、FFT部33からの通知を受けると、メモリ36に格納されたFFTデータに対して統計処理を行う(ステップS43)。具体的には、統計処理部34は、FFTデータに対して、周波数変化量と時間との関係を統計処理し、近似関数を求め、統計処理後の結果データ(統計処理データ)をメモリ部36に格納する。
ここで、統計処理部34は、共振点の移行特性(例えば、時間に対してどのくらいの速度で変化するかなど。)を分析収録し、メモリ部36に独自のデータベースを構築している。つまりは、試験実施した情報が、逐次蓄積されることでデータベース化されている。したがって、初期使用時は比較対象が無いが、テストランを繰り返すことによって、処理精度が高まる。格納処理直後、統計処理部34は、統計処理データを格納したことを亀裂進展予測部35に通知する。
亀裂進展予測部35は、統計処理部34からの通知を受けると、メモリ36に格納された統計処理データを参照して、亀裂進展時間を予測する(ステップS44)。具体的には、亀裂進展予測部35は、統計処理データと、メモリ部36に予め格納されている蓄積データとを比較して、亀裂14が破断に至るまでの進展時間を予測する。なお、亀裂進展予測部35は、上記進展時間を予測し、故障判断を行ってもよい。亀裂進展予測部35は、予測後の結果データ(予測データ)を、メモリ部36に格納するとともに、出力部37に出力する。
なお、上記蓄積データは、過去に算出(取得)した、亀裂に関するパラメータ(例えば、形状や位置など)と亀裂進展時間との関係が蓄積されている亀裂情報データであり、統計処理部34により構築されるデータベースと同様のデータ構造で、予備テストにより蓄積されている。
出力部37は、亀裂進展予測部35から送られてきた予測データを受け取ると、例えば、プリント出力したり、画面に表示したりする。これにより、亀裂14の進展時間を予測した結果を得ることが可能となる。
このようにして得られた亀裂14の進展時間の予測結果は、再現性が高い複合環境試験中に亀裂発生部位を高精度で検出して取得したデータに基づいて算出されている。それゆえ、予測した進展時間(予測寿命)の精度を向上するとともに、優れた信頼性を実現することが可能となる。また、亀裂14の進展時間を予測することにより、亀裂14の進展が早期の段階で、故障を検出することが可能となる。
最後に、亀裂解析部31の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、亀裂解析部31は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである亀裂解析部31の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記亀裂解析部31に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、亀裂解析部31を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、温度サイクル試験と振動試験とを組み合わせた複合環境試験に関する分野に好適に用いることができるだけでなく、電気電子機器に搭載されている回路基板のはんだ接合部に対する信頼性評価技術の分野にも広く用いることができる。
本発明にかかる複合環境試験方法にて評価する被試験対象物の一構成例を示す断面図である。 本発明にかかる複合環境試験方法の処理フローを示すフローチャートである。 本発明にかかる故障検出方法において実施する試験状態を示す図である。 上記故障検出方法において用いるレールおよび解析装置の一構成例を示すブロック図である。 上記解析装置に備えられた亀裂解析部の処理フローを示すフローチャートである。
符号の説明
11 プリント基板(電子部品実装基板)
12 チップ抵抗
13 はんだ接合部
14 亀裂
21 加振器
22 レーザー変位計
23 レール
24 データ格納部
25 データ送信回路
30 解析装置
31 亀裂解析部
32 データ取得部
33 FFT部
34 統計処理部
35 亀裂進展予測部
36 メモリ部
37 出力部

Claims (8)

  1. 電子部品実装基板のはんだ接合部の亀裂に対する信頼性評価を行う複合環境試験方法において、
    はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、上記電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、
    上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するステップとを含むことを特徴とする複合環境試験方法。
  2. 上記はんだ接合部の初期亀裂の発生は、シミュレーションによって初期亀裂の発生を予測した結果が格納されているとともに、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているデータベースの初期亀裂発生の予測結果に基づいて決められていることを特徴とする請求項1に記載の複合環境試験方法。
  3. 電子部品実装基板のはんだ接合部の亀裂を検出する故障検出方法において、
    はんだ接合部に初期亀裂が発生するまで、上記電子部品実装基板に対して温度サイクル試験を実施するステップと、
    上記温度サイクル試験を行った電子部品実装基板に対して振動試験を実施するとともに、該振動試験中に上記はんだ接合部における共振周波数の変化を検出するステップとを含むことを特徴とする故障検出方法。
  4. 上記はんだ接合部の初期亀裂の発生は、シミュレーションによって初期亀裂の発生を予測した結果が格納されているとともに、実際に初期亀裂が発生したときの情報が加えられて更新されているデータベースの初期亀裂発生の予測結果に基づいて決められていることを特徴とする請求項3に記載の故障検出方法。
  5. 上記はんだ接合部における共振周波数の変化は、光、レーザー、静電容量、磁力、過電流、または音波を用いて検出されることを特徴とする請求項3に記載の故障検出方法。
  6. 上記はんだ接合部において検出した共振周波数の変化が連続して示されているデータを取得するステップと、
    上記取得したデータを高速フーリエ変換を行って解析するステップと、
    上記解析した解析データを統計処理するステップと、
    上記統計処理した統計データを、予め蓄積された亀裂情報データと比較して、亀裂の進展時間を予測するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の故障検出方法。
  7. 温度サイクル試験によりはんだ接合部に初期亀裂が作成された電子部品実装基板に対して実施されている振動試験中に、上記はんだ接合部において検出された共振周波数の変化が連続して示されているデータを取得するステップと、
    上記取得したデータを高速フーリエ変換を行って解析するステップと、
    上記解析した解析データを統計処理するステップと、
    上記統計処理した統計データを、予め蓄積された亀裂情報データと比較して、亀裂の進展時間を予測するステップと、をコンピュータに実行させるための故障検出プログラム。
  8. 請求項7に記載の故障検出プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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