JP2002243578A - 複合環境加振機 - Google Patents

複合環境加振機

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JP2002243578A
JP2002243578A JP2001045578A JP2001045578A JP2002243578A JP 2002243578 A JP2002243578 A JP 2002243578A JP 2001045578 A JP2001045578 A JP 2001045578A JP 2001045578 A JP2001045578 A JP 2001045578A JP 2002243578 A JP2002243578 A JP 2002243578A
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temperature
heat
test
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thermostat
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JP2001045578A
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English (en)
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Kayoko Tomizaki
加代子 富崎
Takahisa Shibata
孝久 柴田
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Akashi Corp
Original Assignee
Akashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な温度変化に対応した試験を行うことが
でき、試験を中断することなく供試体を観察することが
できる複合環境加振機を提供する。 【解決手段】 恒温槽(2)と動電型加振機(3)とが
組み合わされてなる複合環境加振機(1)において、前
記恒温槽に液体窒素を流量調整して供給する供給手段
(4、6、25)と、前記供給手段から供給された液体
窒素を加熱して気化させ、気化された気体窒素温度を調
整する温度調整手段(5、6)と、前記温度調整手段に
よって温度調整された気体窒素を供試体に直接送風する
送風手段と、を備えた。また、前記恒温槽内に耐熱ケー
ス(10)を設け、この耐熱ケース内にカメラ11を設
置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度、湿度等の雰
囲気的環境試験と、振動等の物理的環境試験と、を複合
的に行える複合環境加振機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子分野などの比較的小型
な部品等から航空・宇宙分野などの比較的大型の製品等
について、様々な振動条件の下で振動試験を行わせるこ
とにより、部品や製品の耐震性や耐久性を評価する装置
として、加振機が知られている。かかる加振機として
は、例えば、特公昭54−6380号公報に開示されて
いるように、温度、湿度等を調整した雰囲気的環境試験
を行うための恒温槽と、振動等の物理的環境試験を行う
ための加振機と、を備え、恒温槽で再現した雰囲気的環
境と加振機で再現した物理的環境とを組み合わせて各種
複合環境を再現して試験する複合環境加振機が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複合環境加振機は、恒温槽の壁面に設けられた窓か
らしか供試体を観察することができず、試験の記録とし
て写真等を残す場合、試験を中断して恒温槽から供試体
を取り出さなくてはならない。これにより、試験能率が
低下してしまうと共に、試験時間もかかってしまう。
【0004】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、急激な温度変化に対応した試験を行
いつつ、試験を中断することなく供試体を観察すること
ができる複合環境加振機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1に示すよう
に、恒温槽(2)と加振機(3)とが組み合わされてな
る複合環境加振機(1)において、前記恒温槽に液体窒
素を供給する供給手段(4、25:窒素流量調整機構
部、ノズル)と、前記供給手段から供給された液体窒素
を加熱して気化させ、気化された気体窒素温度を調整す
る温度調整手段(5、6:窒素温度制御部、制御部)
と、前記温度調整手段によって温度調整された気体窒素
を供試体に送風する送風手段(23:送風ファン)と、
前記恒温槽内に、前記供試体を撮影する撮影手段(例え
ばカメラ11)と、を備えたことを特徴としている。
【0006】ここで、供給手段は、液体窒素を貯留した
タンクにホースを取り付け、流量計及び流量弁を用いて
流量調整してもよいし、或いは電磁弁により自動制御に
よって流量調整してもよい。温度調整手段は、例えば、
液体窒素を加熱する加熱装置(例えば、ヒータ等)と、
この加熱装置の熱量を調整する温度調整機構と、により
構成される。送風手段は、例えば、送風ファンなどを用
いる。また、撮影手段としては、試験中の供試体の動画
あるいは静止画像を記録できるものであれば良く、例え
ば一般的なビデオカメラや写真機等であっても良い。ま
た、撮影手段のレンズ部分やスコープ部分のみを恒温槽
内に設け、撮影手段の本体部分を恒温槽の外側に設ける
ようにしても良い。
【0007】請求項1記載の発明によれば、供給手段に
より液体窒素が恒温槽内に供給され、温度調整手段によ
り液体窒素が加熱されて気化され、気化された気体窒素
の温度が調整され、送風手段によって供試体に送風され
る。従って、供試体が直接温度調整されるので、恒温槽
自体が大きなものであっても、急激な温度変化に対応し
た試験を行うことが出来る。また、恒温槽内に撮影手段
を設けたことにより、供試体の状態を供試体を恒温槽か
ら取り出すことなく撮影、観察することができるので、
試験能率が低下するのを防ぐことができる。また、試験
を中断する必要がないので、試験時間が延びることもな
い。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の複
合環境加振機であって、例えば図2に示すように、前記
撮影手段は、前記恒温槽内に設けられた耐熱容器(例え
ば耐熱ケース10)内に収納され、前記耐熱容器内の雰
囲気の温度調整を行うことを特徴としている。
【0009】ここで、耐熱容器は、耐熱性を有する素材
で形成されたものであり、一部あるいは全体に、例えば
耐熱ガラス等のような透明な耐熱性素材を用いているも
のとする。また、耐熱容器内の雰囲気温度の調整は、温
度調整可能な空気調節装置等を備えて行うようにしても
良いし、耐熱容器に換気口を設けて外部温度とほぼ等し
くなるように換気するようにしても良い。
【0010】請求項2記載の発明によれば、内部の雰囲
気温度が調整可能な耐熱容器内に撮影手段を収納するこ
とにより、恒温槽内部が高温あるいは低温であっても、
耐熱容器内を撮影手段に支障を与えない温度とすること
ができるので、高温下あるいは低温下の供試体の撮影を
支障なく行うことができる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の複
合環境加振機であって、例えば図2に示すように、前記
耐熱容器には、前記耐熱容器の壁面を加熱する加熱手段
(例えばヒータ12及び熱線12a)が備えられている
ことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明によれば、耐熱容器の
壁面を加熱する加熱手段を設けることにより、耐熱容器
と恒温槽内との温度差により耐熱容器が曇るのを防止す
ることができ、供試体の撮影を確実に行うことができ
る。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の複合環境加振機であって、例えば図2に
示すように、前記撮影手段は、撮影位置あるいは撮影角
度を移動調整する移動調整手段(13)を備えているこ
とを特徴としている。
【0014】ここで、移動調整手段としては、例えば、
撮影手段に設けたラックと耐熱容器に設けたピニオンと
から構成したものや、耐熱容器に設けたレールと撮影手
段に設けたキャスターとから構成したもの等が挙げられ
る。
【0015】請求項4記載の発明によれば、移動調整手
段を設け、撮影手段を耐熱容器内で可動としたことによ
り、供試体を適切な位置及び角度で撮影することがで
き、供試体の状態を明瞭に撮影することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
複合環境加振機の実施の形態を詳細に説明する。図1に
示す複合環境加振機1は、恒温槽2と、この恒温槽2内
に設けられた加振機3と、前記恒温槽2内に供給される
液体窒素の流量を調整する窒素流量調整機構部4と、前
記液体窒素を加熱して恒温槽2内の温度調整を行う窒素
温度制御部5と、前記加振機3の加振制御或いは恒温槽
2内の温度制御を行う制御部6と、試験状況や試験結果
を表示する表示部7と、恒温槽2内に設けられた耐熱ケ
ース(耐熱容器)10などによって構成されている。
【0017】前記恒温槽2は、内部空間を有する箱状体
であって扉(図示省略)が対向する二面に設けられ、各
扉には内部を観察可能な観察窓(図示省略)が設けられ
ている。供試体Sの出し入れは、この扉を開閉すること
により行われるが、扉を2面にしたことにより作業性が
改善されている。また、この恒温槽2を構成する壁体2
1は、防音性材料により内部が構成され、恒温槽2の底
部に設けた加振機3によって生じる振動が外部にもれ難
く、振動試験による騒音が発生し難い構造となってい
る。
【0018】前記恒温槽2内には、上壁2a及び一側壁
2bにより一部が構成されたダクト22が設けられてい
る。このダクト22の下方には、供試体Sが取り付けら
れる位置に対応して排気口22aが設けられている。前
記ダクト22内の上壁2aには、送風ファン23が設け
られ、この送風ファン23の回転による気体の流路位置
に、液体窒素を加熱するヒータ24が配設されている。
そして、送風ファン23とヒータ24の間の上壁2aに
は、前記窒素流量調整部4によって流量調整された液体
窒素を恒温槽2内に取り入れるためのノズル25が、送
風ファン23の流路を遮るように、且つヒータ24に近
接して設けられている。従って、ノズル25から供給さ
れた液体窒素は、直ちに送風ファン23によってヒータ
24方向に飛ばされ、このヒータ24によって気化し、
所定の温度の気体窒素となる。
【0019】また、恒温槽2には、このダクト22内に
外部から気体窒素を供給する給気口26が設けられ、こ
の外部から供給された気体窒素とヒータ24を通った気
体窒素とが、混合されてダクト22の排気口22aよ
り、試験空間内にある供試体Sに向かって直接供給され
る。試験空間には、供試体Sおよび供試体S近傍に位置
して、温度測定用の熱電対27、27が設けられ、この
熱電対27、27は制御部6と接続されている。この試
験空間の上部のダクト22には、前記送風ファン23と
連通する換気口22bが設けられ、試験空間内の気体窒
素は、この換気口22bを通って再びダクト22内に排
気される。排気された気体窒素は、恒温槽2の上部に設
けられた気体放出口28から恒温槽2の外に放出される
ようになっている。
【0020】気体放出口28には、逆流防止弁28aが
設けられている。この逆流防止弁28aには、例えば、
重りが付けられていて、常時は閉じているが、所定の気
体圧が下方より作用すると上方に開いて気体窒素を外部
に放出することができる。この逆流防止弁28aによ
り、恒温槽2内の気体窒素を放出しつつ、湿った外気の
恒温槽2内への侵入を防止できる。また、恒温槽2内で
は、送風ファン23によって気体の流路が形成され、気
体窒素がこの流路に沿って流れる。従って、湿った外気
が侵入して冷却されて結露し、加熱時に結露した氷が溶
けて供試体上に水滴が付いてしまうことを防止すること
が出来る。なお、気体窒素の排出量は、逆流防止弁28
aの重りの重さを調節することにより行われる。
【0021】また、恒温槽2の壁体21には、耐熱ケー
ス10が設けられている。耐熱ケース10は、耐熱ガラ
スで形成されており、耐熱ガラスには、図2に示すよう
に、ヒータ(加熱手段)12に接続する熱線12aが埋
設されている。このヒータ12で加熱することにより、
耐熱ガラスは曇らないようになっている。また、耐熱ケ
ース10の壁体21側の側面には、恒温槽2の外部と通
じる吸気口10a及び排気口10bが設けられており、
耐熱ケース10内を換気し、耐熱ケース10内が高温あ
るいは低温にならないようになっている。
【0022】耐熱ケース10の内部には、カメラ11が
設けられており、耐熱ガラスを通して供試体Sを撮影で
きるようになっている。カメラ11は移動調整手段13
を有しており、この移動調整手段13により耐熱ケース
10内での位置あるいは供試体Sを撮影する角度を変え
ることができる。この移動調整手段13は、図示しない
が、例えば、四軸で回転可能なステージと、ステージに
取付けられたラック及びラックに噛合うピニオンから構
成され、ステージにカメラ11を取り付け、ピニオンを
回転させることによりカメラ11を移動及び回転させる
もの、あるいは、四軸で回転可能なステージにキャスタ
ーを設け、耐熱ケース10の天井部分等に設置したレー
ル上を移動させることによりカメラ11を移動及び回転
させるといった構造のものである。また、カメラ11
は、ケーブル11aにより恒温槽2の外側に設けられた
図示しないモニタに接続されており、供試体Sの試験中
の状態をモニタを介して試験者が観察できるようにもな
っている。なお、カメラ11は既知のもので良く、例え
ば一般的な小型ビデオカメラ等で良い。
【0023】加振機3は、供試体Sが載置され、供試体
Sに振動を与える加振台31と、この加振台31を振動
させる加振力を発生させる振動発生機構部32と、を備
えており、恒温槽2の底部に設けられている。加振台3
1は、その四方の側面31aと恒温槽2の壁体21の内
壁面とが、例えば、ゴムシートなど柔軟性のあるシート
33でシールされている。これにより、恒温槽2内の試
験空間と振動発生機構部32とが環境分離され、振動発
生機構部32が温度による影響が受けにくい構造となっ
ている。
【0024】振動発生機構部32は、例えば、動電型の
振動発生機構のものであって、外側磁極32a、内側磁
極32b、励磁コイル32c、可動コイル32d、空気
ばね32e、加速度計32f、電源部32g(図2)な
どにより構成される。
【0025】前記外側磁極32aは、内部に格納された
励磁コイル32cによって磁化される磁性体である。ま
た、前記内側磁極32bは、前記空気ばね32eを介し
て前記加振台31を支持する支柱であるとともに、前記
励磁コイル32cによって磁化される磁性体である。そ
して、前記外側磁極32aの上端部の円周に沿って形成
された環状の突部321と前記内側磁極32bとの間の
ギャップGには、直流磁界が形成される。前記励磁コイ
ル32cは、電源部32gから入力される直流電流によ
り励磁されて直流磁界を生成し、磁性体である外側磁極
32a、内側磁極32bとの間のギャップGには、可動
コイル32dを横切る直流磁界が形成される。
【0026】前記可動コイル32dには、電源部32g
から交流電流が印加され、前記ギャップGに形成された
直流磁界中を前記交流電流の周波数に基づく振動数で振
動する。この可動コイル32dは、内側磁極32bの上
面に取り付けられた空気ばね32eによって支持される
加振台31の下端部に固定されており、可動コイル32
dが振動することによって加振台31が振動する。
【0027】前記加速度計32fは、加振台31の下面
に設けられ、加振台31の振動を加速度信号として、制
御部6に出力する。また、この加速度計32fは、加振
台31の下面に設けられているので、シート33によっ
て温度環境と分離され、温度変化に弱い加速度計32f
が保護されている。前記電源部32gは、制御部6から
の振動制御信号に基づいて電流制御して加振力を制御す
る。
【0028】窒素流量調整機構部4は、液体窒素を供給
するための貯蔵タンク41と、貯蔵タンク41とノズル
25間を接続するホース42と、このホース42の途中
に設けられ、貯蔵タンク41から供給される液体窒素の
流量を調節する電磁弁43と、を備え、前記制御部6か
ら電磁弁43に対する流量制御信号に基づいてノズル2
5から恒温槽2内に排出される液体窒素流量が制御され
る。窒素温度制御部5は、制御部6からの温度制御信号
に基づいて、ヒータ24に流す電流を調整するものであ
って、内部にアンプ(図示省略)などを備えている。ま
た、気体窒素を供給する給気口26は、外部に設けられ
た気体窒素貯留タンク8とホース9を介して連結され、
気体窒素貯留タンク8に取り付けた流量調整弁(図示省
略)を調整して一定量の気体窒素を常にダクト22内へ
供給するようになっている。
【0029】制御部6は、図2に示すように、増幅器6
1、A/D変換器62、ROM63、RAM64、CP
U65、D/A変換器66などを備えている。増幅器6
1は、供試体Sおよび供試体S近傍に設けられた熱電対
27、27からの熱信号や、加振台31に設けられた加
速度計32fからの加速度信号を入力して増幅し、A/
D変換器62に出力する。A/D変換器62は、増幅さ
れた熱信号および加速度信号を入力し、デジタル変換し
た後、RAM64に出力する。
【0030】ROM63には、流量制御、温度制御およ
び振動制御を行うプログラムやデータが予め格納され、
CPU65の呼び出し命令に応じて予めプログラムやデ
ータをRAM64に展開する。RAM64は、熱電対2
7、27からの熱信号情報、加速度計32fからの加速
度信号情報およびROM63から取り出したプログラム
やデータなどが展開され、CPU65の作業領域を形成
する。CPU65は、目標温度と実測温度との差分を計
算し、実測温度と目標温度が等しくなるようにするため
の液体窒素流量を調整する流量制御信号およびヒータの
温度を調整する温度制御信号をD/A変換器66に出力
する。また、CPU65は、加速度信号から加振台31
の振動状態を分析し、目標値とに差分を計算して目標値
と等しくなるようにするための振動制御信号をD/A変
換器66に出力する。
【0031】D/A変換器66は、流量制御信号、温度
制御信号および振動制御信号をアナログ変換して、それ
ぞれ電磁弁43、窒素温度制御部5、および加振機3の
電源部32gに出力する。表示部7は、例えば、CRT
によって構成され、設定温度条件等が表示されるととも
に、熱電対27、27によって計測された供試体Sの温
度や供試体S近傍の恒温槽2内の温度等が表示されるよ
うになっている。
【0032】次に上記構成の複合環境加振機1による動
作を説明する。まず、どちらか一方の扉(図示省略)を
開いて、恒温槽2内の加振台31に供試体Sを載置す
る。このとき、供試体Sに熱電対27、27を取り付け
る。次いで、扉(図示省略)を閉めた後、気体窒素を給
気口26からリークし、恒温槽2内を窒素パージさせ
る。次いで、設定した温度環境にするため、制御部6か
ら出力された流量制御信号に従って電磁弁43を開いて
ノズル25から所定の液体窒素をダクト22内に投入す
る。それと同時に、制御部6から出力された温度制御信
号に従って窒素温度制御部5によりヒータ24に所定の
電流が流される。そして、送風ファン23が回転するこ
とにより液体窒素はヒータ24方向に飛ばされ、ヒータ
24によって所定温度の気体窒素とされる。このヒータ
24を通った気体窒素は、給気口26を介して外部から
取り入れた気体窒素と混合され、ダクト22下方の排気
口22aより、供試体Sに直接当たるように排出され
る。
【0033】次いで、供試体Sに取り付けられた熱電対
27、27によって供試体Sの温度が計測され、この温
度信号が制御部6に入力される。そして、制御部6によ
りこの温度信号に基づく温度と設定した温度とを比較し
て差が有る場合には、その差分を補正した流量制御信号
と温度制御信号とが、電磁弁43および窒素温度制御部
5に出力され、これにより液体窒素流量およびヒータ2
4の温度が調整され、供試体Sが所定の温度となるよう
な温度制御が行われる。
【0034】以上のようにして供試体Sが所定の温度に
保たれた状態で、カメラ11により供試体Sの撮影及び
観察を行う。試験中はヒータ12を稼働させ、熱線12
aによって耐熱ケース10を形成する耐熱ガラスを暖め
ることにより、耐熱ガラスが曇らないようにする。ま
た、供試体Sの状態に応じてモニタ等を見ながら移動調
整手段13によりカメラ11の位置あるいは角度を動か
し、適した位置及び角度にて供試体Sを撮影する。
【0035】以上説明した本発明に係る複合環境加振機
1によれば、電磁弁43により液体窒素が流量調整され
て恒温槽2内に供給され、ヒータ24により液体窒素が
加熱されて気化され、気化された気体窒素の温度が調整
され、送風ファン23によって供試体Sに直接送風され
る。従って、恒温槽2全体の温度が調整されるのではな
く、供試体Sが直接温度調整されるので、恒温槽2自体
が大きなものであっても、急激な温度変化に対応した試
験を行うことが出来る。また、急激に温度を変化させる
場合(例えば、高温状態から低温状態に温度を変化させ
る場合)、ヒータ24自体が液体窒素により急冷され、
ヒータ24の保熱による影響を瞬時に消すことが出来
る。即ち、高温から低温に温度調整を切り換えても、ヒ
ータ24が保熱していて急激な温度変化に対応できない
という問題があるが、ヒータ24と液体窒素のノズル2
5の位置が近く、送風ファン23によって液体窒素はヒ
ータ24方向に飛ばされ、ヒータ24を瞬時に冷やすこ
とが出来る。加えて、恒温槽2内では、送風ファン23
とダクト22により気体窒素の流路が形成され、常に気
体窒素が放出されるとともに、恒温槽2外からの外気の
逆流が防止されるので、恒温槽2内の結露が防止され
る。
【0036】恒温槽2内にカメラ11を備えたことによ
り試験中の供試体Sの状態を、恒温槽2から供試体Sを
取り出すことなく撮影することができるので、試験性能
が上がると共に、取り出すために試験を中断する必要が
なくなるので、試験時間が必要以上にかかることもな
い。また、カメラ11を耐熱ガラスで形成した耐熱ケー
ス10に収納するようにし、耐熱ケース10内を吸気口
10a及び排気口10bにて換気することにより、耐熱
ケース10内が高温あるいは低温になることがないの
で、カメラ11による撮影に支障が生じることもない。
更に、耐熱ケース10の耐熱ガラスに熱線12aを埋設
し、耐熱ガラスが暖められるので、耐熱ケース10(耐
熱ガラス)が曇るのを防止することができる。従って、
供試体Sを確実に撮影することができる。また、移動調
整手段13によって適切な位置に移動することもできる
ので、より確実かつ明瞭に撮影を行うことができる。
【0037】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものでなく、適宜変更してもよい。例えば、動電型
加振機における直流磁界の形成する方式は、永久磁石を
用いた方式のものであっても、或いは電磁石を用いた方
式のものであってもよい。加振機は、動電式のものに限
らず、圧縮空気を加振台に衝突させて振動を起こすもの
や、油圧式のものであってもよい。また、温度調整(冷
媒)用および恒温槽内のパージ用に窒素を使用したが、
アルゴン等の不活性ガスを用いても良いし、圧縮空気を
用いても良い。また、撮影手段としてビデオカメラを挙
げたが、供試体の画像を明瞭に撮影できるものであれば
良く、例えば一般的な写真機であっても良い。また、耐
熱ケースにビデオカメラ全体を入れたが、例えばレンズ
部分やスコープ部分だけ耐熱ケース内に設け、撮影手段
の本体は耐熱ケース及び恒温槽の外側に設けるようにし
ても良い。耐熱ケースを構成する素材は耐熱ガラスに限
らず、耐熱性を有する素材であればよく、少なくとも一
部に供試体を撮影できるよう透明な部分が設けられてい
れば良い。また、耐熱ケースの取付け位置も恒温槽の壁
体に限られるものではなく、ダクトを構成する上壁や一
側壁に取付けても良し、大型の耐熱ケースを上壁一面に
取り付け、カメラが広範囲で可動となるようにしても良
い。耐熱ケース内の雰囲気温度の調整も換気に限らず、
温度調節可能な空気調節装置等を用いて行っても良い。
また、移動調整手段の構造等も任意であり、その他、具
体的な細部構造等についても適宜に変更可能であること
は勿論である。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、供給手段
により液体窒素が恒温槽内に供給され、温度調整手段に
より液体窒素が加熱されて気化され、気化された気体窒
素の温度が調整され、送風手段によって供試体に送風さ
れる。従って、供試体が直接温度調整されるので、恒温
槽自体が大きなものであっても、急激な温度変化に対応
した試験を行うことが出来る。また、撮影手段を恒温槽
内に設けたことにより、試験中の供試体の状態を、供試
体を恒温槽から取り出すことなく撮影、観察することが
できる。従って、試験能率が低下するのを防ぐことがで
きると共に、試験時間が余計にかかるのを防止すること
ができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、撮影手段を
耐熱容器内に収納し、耐熱容器の内部の雰囲気温度を調
整することにより、供試体を高温下あるいは低温下で試
験するために恒温槽が高温あるいは低温となっていて
も、耐熱容器内は任意の温度とすることができる。従っ
て、温度により撮影手段が支障をきたすことがなく撮影
を行うことができる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、耐熱容器に
加熱手段を設けて耐熱容器の壁面を暖めることにより、
耐熱容器と恒温槽内との温度差により耐熱容器が曇るの
を防止することができ、供試体の撮影を確実に行うこと
ができる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、撮影手段の
位置及び角度を耐熱容器内で調節可能としたことによ
り、試験中の供試体の状態を適切な位置及び角度で明瞭
に撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合環境加振機の要部構成を模式
的に示した図である。
【図2】図1における複合環境加振機の耐熱ケース部分
を模式的に示した図である。
【図3】制御部の要部構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 複合環境加振機 2 恒温槽 3 加振機 4 窒素流量調整機構部(供給手段) 5 窒素温度制御部(温度調整手段) 6 制御部(供給手段、温度調整手段) 10 耐熱ケース 11 カメラ 12 ヒータ(加熱手段) 12a 熱線(加熱手段) 13 移動調整手段 23 送風ファン(送風手段) 24 ヒータ(温度調整手段) 31 加振台 32 加振発生機構部 43 電磁弁 S 供試体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G024 AD21 BA12 BA14 BA15 CA22 DA12 EA02 2G050 BA10 BA20 CA02 DA02 EA01 EA02 EA10 EC01 EC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】恒温槽と加振機とが組み合わされてなる複
    合環境加振機において、 前記恒温槽に液体窒素を供給する供給手段と、 前記供給手段から供給された液体窒素を加熱して気化さ
    せ、気化された気体窒素の温度調整を行う温度調整手段
    と、 前記温度調整手段によって温度調整された気体窒素を供
    試体に送風する送風手段と、 前記恒温槽内に、前記供試体を撮影する撮影手段と、 を備えたことを特徴とする複合環境加振機。
  2. 【請求項2】前記撮影手段は、前記恒温槽内に設けられ
    た耐熱容器内に収納され、 前記耐熱容器内の雰囲気の温度調整を行うことを特徴と
    する請求項1記載の複合環境加振機。
  3. 【請求項3】前記耐熱容器には、前記耐熱容器の壁面を
    加熱する加熱手段が備えられていることを特徴とする請
    求項2記載の複合環境加振機。
  4. 【請求項4】前記撮影手段は、撮影位置あるいは撮影角
    度を移動調整する移動調整手段を備えていることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の複合環境加振
    機。
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