JP2009299372A - コンクリート製柱等のコーナー保護材およびコーナー保護材埋設装置。 - Google Patents
コンクリート製柱等のコーナー保護材およびコーナー保護材埋設装置。 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】本発明のコンクリート製柱等のコーナー保護材は、コンクリート製柱等のコーナー部に埋設されるコーナー保護材において、アングル形状のコーナー保護材の2つの片のなす角度θを、90゜<θ≦95゜、の範囲に形成し、コーナー保護材の2つの片の交差部分に長手方向に間隔を有して複数のボルト穴を穿設するとともに該ボルト穴に整合するように該交差部分の内側にナットを装着してなることを特徴としている。
【選択図】 図3
Description
なお、本明細書において、コンクリート製の柱および壁等のコンクリート製品をコンクリート製柱等という。
また、先行技術の、型枠内側に鉄製のアングル材からなる保護材を取付ける手法は、コンクリート製柱等を強固に保護できるものであるが、該アングル材の1片だけを型枠にボルト止めしているため、アングル材の他の片と型枠との間に隙間ができやすく、その隙間に打設コンクリートが入り込み、アングル材表面にコンクリートが付着するため、型枠撤去後に、アングル材表面のコンクリートを削り落とす必要があるとともに、コンクリート製柱等の表面と保護材の表面とが面一にならないため補修作業を行う必要があった。
また、本発明のコンクリート製柱等のコーナー保護材は、第2に、上記第1の特徴において、コーナー保護材の2つの片の幅方向外端側の内面に沿って長手方向にそれぞれアンカーを設けることを特徴としている。
また、本発明のコンクリート製柱等のコーナー保護材は、第3に、上記第2の特徴において、アンカーが、コーナー保護材の2つの片の内面に添設される第1の異形鉄筋と、該第1の異形鉄筋と平行かつ間隔を隔てて配置される第2の異形鉄筋と、これらの異形鉄筋を複数箇所で連結する連結金物から構成されることを特徴としている。
また、本発明のコンクリート製柱等のコーナー保護材は、コーナー保護材の2つの片の幅方向外端側の内面に沿って長手方向にそれぞれアンカーを設けることにより、アンカーがコンクリート製柱等に強固に固定されるため、長年の使用においても、コーナー保護材がコンクリート製柱等の表面より突出することがない。
また、本発明のコンクリート製柱等のコーナー保護材は、アンカーが、コーナー保護材の2つの片の内面に添設される第1の異形鉄筋と、該第1の異形鉄筋と平行かつ間隔を隔てて配置される第2の異形鉄筋と、これらの異形鉄筋を複数箇所で連結する連結金物から構成されることにより、コーナー保護材の2つの片が異形鉄筋で補強され、コンクリート打設時の圧力でコーナー保護材が変形されるようなことがなく、さらに、異形鉄筋の断面形状が凹凸をなしているため、コンクリート中に強固に埋設される。
コーナー保護材2はコンクリート製柱1の表面と面一になるようにコーナーに埋設されるもので、鉄筋3が組み上げられ、型枠がセットされた状態で型枠に支持され、コンクリートが打設されて柱1が形成された状態において、コーナー保護材2の表面とコンクリート製柱1の表面が連続した表面を形成する必要がある。また、コンクリート製柱1の仕上がり状態においては、コーナー保護材2の表面を露出させる必要があり、万一、コーナー保護材2の表面にコンクリートが付着している場合は、付着したコンクリートを除去する必要がある。
断面が四角形のコンクリート製柱1を構築するための型枠4は、コンクリート製柱1の外周面に対応した内周面を有し、4片の木製合板を四角形状に組立て形成されている
。型枠4の外周部の上下方向に沿って所定間隔で複数の木製支持材5をビス等で固着し
、型枠4が内圧で外側に膨出しないように支えている。また、木製支持材5の外周部には、型枠4の上下方向に間隔をおいて保持部材6が複数固着される。
コーナー保護材2の詳細については後記するが、コーナー保護材2は、弾性変形可能な鉄等の金属材料から形成され、2つの片7、7のなす角度は後記するように90゜よりわずかに大きく形成されており、2つの片7、7の交差部分(角部)は面取され、該面取部8の内側(交差部分の内側ともいい、該内側とはコーナー保護材2が配置された場合、コンクリート製柱1の中心側に位置する側をいう。)には袋ナット9がその螺子部が外側に向くように溶接等で固定されている。図3の拡大部分に明示するように、袋ナット9は型枠4の角部に対してその螺子部が45゜の角度もって外側方向を向いて固定されている。袋ナット9の螺子部には型枠4の外側から型枠4を貫通してボルト10が螺合されるものであり、そのため、コーナー保護材2および型枠4には、それぞれボルト穴11、12が形成されている。
ボルト支持金具13の詳細については後記するが、ボルト支持金具13は、アングル材14と、該アングル材14の2片と2等辺三角形状をなすように固定されたプレート15とから形状され、アングル材14の角部およびプレート15にはそれぞれボルト穴16、17が形成されている。
ボルト支持金具13の型枠への取付けは適宜な手段で行うことが可能であるが、図3に示した例では、型枠4のコーナーに配置された2つの木製支持材5の側面にボルト支持金具13のアングル材14の2片が係合することにより支持されるようになっている。
コーナー保護材2は、鉄等の弾性変形可能な金属材から形成され、断面はアングル形状をしており、2つの辺7、7のそれぞれの幅は約60〜70mmであり、アングル形状の角部は約20mm程度面取され、面取部8を形成しており、また、縦方向の長さは数mである。
コーナー保護材2のアングル形状をなす2つの片7、7のなす角度θは、90゜<θ≦95、の範囲に形成されるのが望ましい。より望ましくは、92゜<θ≦94、である。コーナー保護材2の2つの片7、7の板厚が薄い場合、θは大きく設定されるが、該板厚が厚い場合、θは小さく設定される。
さらに、コーナー保護材2の2つの片7、7の幅方向外端側の内面には、その長さ方向のほぼ全長にわたってアンカー19が装着されている。これは、コーナー保護材2がコンクリート製柱1に埋設された場合、該柱1に強固に装着されるようにするためである。
第1の異形鉄筋20を片7、7に溶接等で固着することにより、コーナー保護材2が補強され、その変形を防止する効果がある。
第2の異形鉄筋22は、図6に示すように、その両端が片7、7に近づくように円弧状に曲げられている。このため、コーナー保護材2を型枠4に装着してセットする場合、コンクリート製柱1の鉄筋3外側に巻き付けられた帯板に対してアンカー19が係合することを避けることができるという効果がある。
また、アンカー19を構成する異形鉄筋20、22は、断面形状が円形であること、および、表面が凹凸をなしていることから、コーナー保護材2の片7、7がコンクリート製柱1から離脱される方向の力に対して抵抗力を発揮するため、該柱1にコーナー保護材2は強固に装着されることになる。
ボルト支持金具13は、金属材料からなり、コーナー保護材2の長さとほぼ同じ長さを有し、アングル材14と、該アングル材14の2片と2等辺三角形状をなすように固定されたプレート15とから形状される。アングル材14の角部およびプレート15の幅方向の中央部にはボルト10が嵌合するためのボルト穴16、17が形成されている。
2 コーナー保護材
3 鉄筋
4 型枠
5 木製支持材
6 保持部材
7 コーナー保護材の片
8 面取部
9 袋ナット
10 ボルト
11 ボルト穴
12 ボルト穴
13 ボルト支持金具
14 アングル材
15 プレート
16 ボルト穴
17 ボルト穴
19 アンカー
20 第1の異形鉄筋
21 連結金物
22 第2の異形鉄筋
Claims (4)
- コンクリート製柱等のコーナー部に埋設されるコーナー保護材において、アングル形状のコーナー保護材の2つの片のなす角度θを、90゜<θ≦95゜、の範囲に形成し、コーナー保護材の2つの片の交差部分に長手方向に間隔を有して複数のボルト穴を穿設するとともに該ボルト穴に整合するように該交差部分の内側にナットを装着してなることを特徴とするコンクリート製柱等のコーナー保護材。
- コーナー保護材の2つの片の幅方向外端側の内面に沿って長手方向にそれぞれアンカーを設けることを特徴とする請求項1記載のコンクリート製柱等のコーナー保護材。
- アンカーが、コーナー保護材の2つの片の内面に添設される第1の異形鉄筋と、該第1の異形鉄筋と平行かつ間隔を隔てて配置される第2の異形鉄筋と、これらの異形鉄筋を複数箇所で連結する連結金物から構成されることを特徴とする請求項2記載のコンクリート製柱等のコーナー保護材。
- コンクリート製柱等のコーナー部に埋設されるコーナー保護材を型枠内側に取付けておき、コンクリート打設後、型枠から分離してコンクリート製柱等のコーナー部に埋設するようにしたコンクリート製柱等のコーナー保護材埋設装置において、アングル形状のコーナー保護材の2つの片のなす角度θを、90゜<θ≦95゜、の範囲に形成し、コーナー保護材の2つの片の交差部分に長手方向に間隔を有して複数のボルト穴を穿設するとともに該ボルト穴に整合するように交差部分内側にナットを装着し、型枠外側に装着されるボルト支持金具に支持されたボルトを前記ナットに螺合させてコーナー保護材を型枠内面に向け付勢することによりコーナー保護材を弾性変形させた状態て型枠内側に密着させることを特徴とするコンクリート製柱等のコーナー保護材埋設装置。
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