JP2009295532A - 発光体基板及びそれを用いた画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】行方向に隣接する電極同士を接続する抵抗体を有する発光体基板において、当該抵抗体の耐圧性能を改善する。
【解決手段】発光体基板は、基板と、基板上に行列状に位置する複数の発光部材4と、各々が少なくとも1つの発光部材4を覆い、行列状に位置する複数の電極5と、行方向において隣接する電極5間に位置し、行方向に隣接する電極5同士を接続する行方向抵抗体6と、を有している。行方向抵抗体6との接続部における行方向に隣接する電極5同士の行方向の離間距離Gx’は、発光部材を覆っている部分における行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離Gxよりも大きい。
【選択図】図2
【解決手段】発光体基板は、基板と、基板上に行列状に位置する複数の発光部材4と、各々が少なくとも1つの発光部材4を覆い、行列状に位置する複数の電極5と、行方向において隣接する電極5間に位置し、行方向に隣接する電極5同士を接続する行方向抵抗体6と、を有している。行方向抵抗体6との接続部における行方向に隣接する電極5同士の行方向の離間距離Gx’は、発光部材を覆っている部分における行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離Gxよりも大きい。
【選択図】図2
Description
本発明は、発光体基板及びそれを用いた画像表示装置に関する。
行列状に配列された複数の電子放出素子を備えた電子源基板と、この複数の電子放出素子と対向して行列状に配列された複数の発光部材を備えた発光体基板と、を有する画像表示装置は公知である。このような画像表示装置では、発光体基板と電子源基板とは、一般に数mm程度のギャップで対向し、しかも両基板間には例えば10kV前後の高電圧が印加される。このため、放電が発生しやすく、いったん放電が発生すると、全面一体となったメタルバックの全域から放電電流が流れ込み、電子放出素子への影響が拡大する。
そこで、上記形式の画像表示装置に放電電流抑制機能を与えるため、特許文献1や特許文献2には、メタルバックを2次元に分断し、メタルバック間を抵抗体で接続する構成により、放電電流を抑制する技術が開示されている。
しかしながら、輝度向上を図るためにさらなる高電圧を印加した場合に放電が生じると、隣接するメタルバック間の電位差が大きくなって、隣接メタルバック間で2次放電を引き起こす可能性がある。また、隣接メタルバック間に抵抗体を配置すると、抵抗体の材料によっては、メタルバック間の沿面耐圧よりも、材料の耐圧が低くなり、耐放電構造の破壊を招く可能性がある。特に、通常のTV表示を考えた画像表示装置では、水平方向(=行方向)に隣接するメタルバック間の距離が狭く、2次放電しやすい。2次放電が生じると、放電電流が増大し、素子破壊など画像表示上好ましくないダメージが発生する可能性がある。
上記問題の対策として、特許文献1及び特許文献2に記載の技術では、行方向に隣接する発光部材間に抵抗体を配置せずに、行方向の抵抗を規定する工夫がなされている。具体的には、特許文献1には、行列状に分断したメタルバックと、マトリクス状にパターンされた抵抗体を組合せ、行方向に隣接するメタルバック間に抵抗体を配置しない構成が開示されている。特許文献2には、行列状に分断したメタルバックと、列方向に隣接するメタルバック間において行方向に延びるストライプ状の抵抗体とを、発光部材の列側にて接続する構成が開示されている。
特開2006−173094号公報
特開2006−185632号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発光体基板は、抵抗体の抵抗値規定と材料耐圧の点で、より一層の向上が望まれていた。特許文献2に記載の発光体基板は、行方向の隣接メタルバック間の2次放電を抑制する点で、抵抗体に掛かる電界強度をさらに弱める構成が望まれていた。
本発明は、行方向に隣接する電極同士を接続する抵抗体を有する発光体基板において、当該抵抗体の耐圧性能を改善することを目的とする。本発明はまた、このような発光体基板を用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明の発光体基板は、基板と、基板上に行列状に位置する複数の発光部材と、各々が少なくとも1つの発光部材を覆い、行列状に位置する複数の電極と、行方向において隣接する電極間に位置し、行方向に隣接する電極同士を接続する行方向抵抗体と、を有している。行方向抵抗体との接続部における行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離は、発光部材を覆っている部分における行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離よりも大きいことを特徴としている。
本発明の画像表示装置は、複数の電子放出素子を備えた電子源基板と、上述の発光体基板と、を有し、電子放出素子から放出された電子によって発光部材が発光する。
本発明によれば、行方向に隣接する電極同士を接続する抵抗体を有する発光体基板において、当該抵抗体の耐圧性能を改善することが容易となる。また、本発明によれば、このような発光体基板を用いた画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の発光体基板は、CRT(Cathode Ray Tube)やFED(Field Emission Display)などの電子線表示装置に適用できる。特に、FEDではアノード−カソード間が高電界になるため、耐放電能力が求められる。よって、FEDは、本発明が適用される好ましい形態である。
本発明の実施の形態について、FEDの中でも特に表面伝導型電子放出素子を用いた画像表示装置(SED(Surface-conduction Electron-emitter Display))を例に、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の基本構成を示す部分破断斜視図である。画像表示装置15は、2次元状に配列された複数の表面伝導型電子放出素子12を備えた電子源基板8と、電子源基板8と対向して位置する発光体基板1と、を有している。発光体基板1及び電子源基板8は、外枠13とともに真空容器14を形成している。画像表示装置の大きさによっては、真空容器14の内部に、電子源基板8と発光体基板1とを相互に支持するスペーサ(不図示)を設けてもよい。不図示の電源や駆動回路等を真空容器14に付加することで、画像表示装置15が構成される。
電子源基板8は、ガラス基板9と、ガラス基板9の上に形成された行配線(=走査配線)10及び列配線(=信号配線)11と、表面伝導型電子放出素子12と、を備えている。行配線10はN本、列配線11はM本であり、表面伝導型電子放出素子12はN×M個形成されている。N及びMは正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定される。例えばFHD(Full High Definition)であれば、N=1080本、M=1920×3=5760本である。
図1を参照すると、メタルバック5は真空容器14の端子Hvと電気的に接続され、不図示の高圧電源より1kV〜15kV程度の高圧が印加される。走査配線10及び信号配線11は、それぞれ真空容器14の端子Dyn(nは1〜N)及びDxm(mは1〜M)と電気的に接続され、不図示の駆動回路より、それぞれ走査信号及び画像信号が与えられる。電子放出素子12は信号に応じた電子を放出し、電子はメタルバック電位に引き寄せられ、メタルバック5を突き抜け、発光部材4の蛍光体を発光させる。輝度は、電圧や信号によって調整することができる。
図2は、上述した発光体基板の内面図である。図3は、黒色部材と発光部材の配置パターンを示す平面図である。図4の(a)〜(c)は、それぞれ図2におけるA−A断面図、B―B断面図、及びC―C断面図である。図2では、図中左下の部分でメタルバックの図示を省略している(メタルバックを剥ぎ取った図になっている。)。以下、図2〜4を参照して発光体基板の構成を説明する。
発光体基板1は基板2を備えている。基板2は、特に真空維持や強度の点でガラス基板が好ましい。
基板2上には黒色部材3が設けられている。黒色部材3は開口を有し、格子状に形成されている。開口には蛍光体からなる発光部材4が形成されている。発光部材4は、カラー表示の場合にはR(赤)、G(緑)、B(青)に塗り分けられている。塗り分けパターンは表示特性に応じて適宜決定でき、本実施形態に限定されない。図3には、格子状の黒色部材に、蛍光体をストライプ状に塗り分けたパターンを示している。
図3,4を参照すると、基板2上にはさらに、2次元状に配列され、各々が列方向(Y方向)に隣接する二つの発光部材4を覆う複数のメタルバック(電極)5が設けられている。また、基板2上には、行方向(X方向)に隣接するメタルバック5を電気的に接続する行方向抵抗体6(抵抗Rx)と、列方向に隣接するメタルバック5を電気的に接続する列方向抵抗体7(抵抗Ry)と、が設けられている。行方向抵抗体6は、図4(a)に示すように、行方向(X方向)に連続的に延びているが、行方向(X方向)に隣接するメタルバック5間のみに、離散的に設けられていてもよい。換言すれば、行方向抵抗体6は、少なくとも行方向(X方向)に隣接するメタルバック5間に設けられ、行方向(X方向)に隣接するメタルバック5間を電気的に接続する構成であればよい。一方、列方向抵抗体7は、図4(c)に示すように、列方向(Y方向)に隣接するメタルバック5間のみに、離散的に設けられている。
すなわち、本実施形態の発光体基板1においては、基板2上に行列状に位置する複数の発光部材4が形成され、発光部材4の間は黒色部材3で仕切られている。黒色部材3の上には行方向(X方向)に連続的に延びる行方向抵抗体6が形成されている。また、黒色部材3の上には、列方向抵抗体7が列方向(Y方向)に離散的に設けられている。これらの部材の上には2つの発光部材4を覆うメタルバック5が多数形成されている。隣接するメタルバック5同士は直接接続されていないが、行方向抵抗体6及び列方向抵抗体7によって、各々行方向(X方向)及び列方向(Y方向)に電気的に接続されている。
このように2次元配列された複数のメタルバック5と、これらを接続する抵抗体6,7によって、万が一あるメタルバックで放電が生じても、抵抗体6,7の放電電流抑制機能により他のメタルバックでの放電を防止ないしは緩和し放電電流を減らすことができる。
行方向抵抗体6は、メタルバック5の幅の狭くなった位置(図2におけるA−A線の位置)に配置され、メタルバック5と接続している。メタルバック5の行方向抵抗体6を覆う部分における行方向の幅Mx’は、発光部材4を覆う位置での行方向の幅Mxよりも狭くなっている。すなわち、行方向抵抗体6との接続部における行方向で隣接するメタルバック5間の離間距離Gx’は、発光部材4間における行方向のメタルバック5間の離間距離Gxよりも長くなっている。このようにすることで、放電時に発生する隣接メタルバック5間の電位差による行方向抵抗体6に掛かる電界強度を弱めることができ、行方向抵抗体6の破綻を防ぐことが可能となる。換言すれば、あるメタルバックで放電が発生すると、隣接するメタルバックから行方向抵抗体6を通して電子が流入するが、行方向抵抗体6の接続位置でメタルバック間の離間距離Gx’を大きく取ることで、行方向抵抗体6の長さを確保することが容易となる。これによって、行方向抵抗体6が隣接メタルバック間の電位差に耐え易くなり、電極電圧をより高くすることが可能となるのである。従って、高輝度な画像表示が可能な発光体基板を得ることができる。
図5に示すように、メタルバック5は、Y方向に隣接する三つ以上(P個)の発光部材4を覆っていても良い。この場合、メタルバック5に対応して、最大(P−1)本の行方向抵抗体を配置することができ、抵抗調整の手段として有効である。特に、体積抵抗を上げてもRxを下げることができるため、体積抵抗を上げて行方向抵抗体6の耐圧を上げることが可能となる。
図6に示すように、メタルバック5は、行方向(X方向)において複数の発光部材4を覆っていてもよい。この場合、発光部材4を覆っている位置での行方向(X方向)の幅Mxに比べて、行方向抵抗体と接続している位置での幅Mx’を極端に狭くできる。換言すれば、抵抗体6との接続部における行方向で隣接するメタルバック間の離間距離Gx’を発光部材4を覆っている位置での離間距離Gxよりも長くすることができ、耐圧的に有利となり好ましい。
メタルバック5は、公知の成膜方法を用い、マスキングまたはエッチングによってパターン化することが可能である。中でも、マスク蒸着することが簡便であり好ましい。
抵抗体6,7は、パターン印刷、ディスペンサやフォトリソなど、公知の加工法によって形成することができる。なかでも精度や生産性の点からパターン印刷が好ましい。
(実施例1)
本実施例は、図2〜4に示される発光体基板の例である。図2は発光体基板のメタルバックを一部切り欠いた内面図である。本実施例の発光体基板は以下のように作製した。
本実施例は、図2〜4に示される発光体基板の例である。図2は発光体基板のメタルバックを一部切り欠いた内面図である。本実施例の発光体基板は以下のように作製した。
洗浄したガラス基板の表面に、黒色ペースト(ノリタケ製:NP−7803D)を用いて発光領域のうち所望の領域のみ開口している格子形状をスクリーン印刷し、120℃で乾燥後、550℃で焼成して厚さ5μmの黒色部材3を形成した。開口部のピッチはリアプレート上の素子ピッチと同じくY方向450μm、X方向150μmとし、開口のサイズはY方向220μm、X方向90μmとした。
次に、黒色部材3の上に行方向抵抗体6および列方向抵抗体7として、酸化ルテニウムの配合された高抵抗ペーストを、焼成後の膜厚が10μmになるようにスクリーン印刷法にて印刷した。これを120℃で10分乾燥させた後、530℃で焼成した。行方向抵抗体6は黒色部材3の行方向パターン上に、2行おきに全列に渡って形成した。列方向抵抗体7は、列方向抵抗体6の配置されない行方向パターン上で、行方向パターンを挟む黒色部材3の開口間に、列毎に形成した。本実施例では、高抵抗ペーストの焼成後の体積抵抗を2Ω・mとし、行方向抵抗体6の幅は50μm、列方向抵抗体7の幅は80μmとした。
次に発光部材4として、CRTの分野で用いられているP22蛍光体を分散したペーストを、スクリーン印刷法により黒色部材3の開口に印刷した。本実施例ではカラーディスプレイとなるようにRGB3色の蛍光体をストライプ状に塗り分けた。各蛍光体の膜厚は15μmとした。3色の蛍光体を印刷後120℃で乾燥した。乾燥は各色毎でも3色一括でも構わない。更に、後に結着材として作用する珪酸アルカリ、いわゆる水ガラスを含む水溶液をスプレイ塗布した。
次にアクリルエマルジョンをスプレーコート法にて塗布、乾燥し、蛍光体粉体の隙間をアクリル樹脂で埋め、メタルバック5となるアルミニウム膜を蒸着した。この際、少なくとも黒色部材3の開口に対応した部分に開口部をもつメタルマスクを使用し、発光部材4の上にメタルバック5を形成した。アルミニウムの膜厚は100nmとした。この後、450℃で加熱することにより上記樹脂を分解除去させた。
メタルバック5は、X方向幅(Mx)100μm、Y方向幅(My)330μmの幅広部分と行方向幅(Mx’)50μm、列方向幅(My’)120μmの狭幅部分とからなり、アルミニウム膜によって形成した。なお、行方向抵抗体6はメタルバックとの接続において、上記狭幅部の範囲内で収まるようにした。これによって、行方向抵抗体6との接続部における行方向での隣接メタルバック間の離隔距離(Gx’=100μm)が、発光部材を覆っている部分における行方向での隣接メタルバック間の離隔距離(Gx=50μm)よりも長くなるようにした。
この結果、行方向抵抗体6は、幅50μm、長さ100μmとなり、Rx=400kΩ程度となった。また、列方向抵抗体7は、幅80μm、長さ120μmとなり、Ry=200kΩ程度となった。
このようにして作製した発光体基板1を用いてSEDを作製し、発光体基板1と電子源基板8の間に10kVの電圧を印加し、特定の素子に過剰な電圧を印加して、素子破壊を発生させることにより、発光体基板1との間の放電を誘発した。10回程度誘発放電させたが、放電による発光は、破壊した素子近傍だけであり、行方向抵抗体6や列方向抵抗体7が破綻したような発光は確認されなかった。また、放電電流も期待通り抑制されていた。さらに、放電実験後に全面白を点灯させて素子ダメージを確認したが、故意に破壊した素子以外の周辺素子にはダメージを確認できなかった。
(実施例2)
本実施例が実施例1と異なるのは、図5に示すように、メタルバック5が、列方向(Y方向)に隣接する3つの発光部材4を覆うように形成されている点である。行方向抵抗体6は、メタルバック狭幅部に対応して配置している。さらに、列方向抵抗体7は行方向抵抗体6の配置されない行、すなわち3行おきに配置されている。
本実施例が実施例1と異なるのは、図5に示すように、メタルバック5が、列方向(Y方向)に隣接する3つの発光部材4を覆うように形成されている点である。行方向抵抗体6は、メタルバック狭幅部に対応して配置している。さらに、列方向抵抗体7は行方向抵抗体6の配置されない行、すなわち3行おきに配置されている。
このようにして作製した発光体基板16は、抵抗設計は実施例1と同じであるが、抵抗体ペーストの体積抵抗を2倍にすることができ、行方向抵抗体6、列方向抵抗体7の耐圧を上げることが可能である。
この発光体基板16を用いてSEDを作製し、発光体基板16と電子源基板8の間に10kVの電圧を印加し、実施例1と同様の放電誘発実験をしたところ、実施例1と同等の放電電流が観測された。また、電圧を12kVに上げ、同様の放電実験を実施したが、放電による発光は、破壊した素子近傍だけであり、行方向抵抗体6や列方向抵抗体7が破綻したような発光は確認されなかった。また、放電電流も期待通り抑制されていた。さらに、放電実験後に全面白を点灯させて素子ダメージを確認したが、故意に破壊した素子以外の周辺素子にはダメージを確認できなかった。
(実施例3)
本実施例が実施例1と異なるのは、図6に示すように、メタルバック5が、列方向に隣接する2つ、および行方向に隣接する3つの計6つの発光部材4を覆うように形成されていることである。列方向抵抗体7は行方向抵抗体6の配置されない行に、つまり2列おきに1本、すなわち列方向(Y方向)に隣接するメタルバック間に1本配置されている。
本実施例が実施例1と異なるのは、図6に示すように、メタルバック5が、列方向に隣接する2つ、および行方向に隣接する3つの計6つの発光部材4を覆うように形成されていることである。列方向抵抗体7は行方向抵抗体6の配置されない行に、つまり2列おきに1本、すなわち列方向(Y方向)に隣接するメタルバック間に1本配置されている。
メタルバック5の発光部材4を覆う位置での行方向幅(Mx)は350μm、列方向幅(My)は330μmとし、狭幅部の行方向幅(Mx’)は150μm、列方向幅(My’)は120μmとした。この結果Rx=1.2MΩ、Ry=70kΩとなった。
このようにして作製した発光体基板17は、発光部材を覆っている部分における行方向での隣接メタルバック間の離隔距離(Gx)は、実施例1と同様に50μmであった。しかし、抵抗体との接続部における行方向での隣接するメタルバック間の離隔距離をGx’=300μmと、実施例1に比べ3倍に長くすることができ、電界強度を弱めることによって耐圧を上げることが可能である。
このような発光体基板17を用いてSEDを作製し、発光体基板17と電子源基板8の間に10kVの電圧を印加し、実施例1と同様の放電誘発実験を行ったところ、実施例1と同等の放電電流が観測された。また、電圧を12kVに上げ、同様の放電実験を実施したが、放電による発光は、破壊した素子近傍だけであり、行方向抵抗体6や列方向抵抗体7が破綻したような発光は確認されなかった。また、放電電流も期待通り抑制されていた。さらに、放電実験後に全面白を点灯させて素子ダメージを確認したが、故意に破壊した素子以外の周辺素子にはダメージを確認できなかった。
1,16,17 発光体基板
2 基板
3 黒色部材
4 発光部材
5 メタルバック
6 行方向抵抗体
7 列方向抵抗体
15 画像表示装置
2 基板
3 黒色部材
4 発光部材
5 メタルバック
6 行方向抵抗体
7 列方向抵抗体
15 画像表示装置
Claims (2)
- 基板と、
前記基板上に行列状に位置する複数の発光部材と、
各々が少なくとも1つの前記発光部材を覆い、行列状に位置する複数の電極と、
行方向において隣接する前記電極間に位置し、該行方向に隣接する電極同士を接続する行方向抵抗体と、
を有する発光体基板において、
前記行方向抵抗体との接続部における前記行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離は、前記発光部材を覆っている部分における前記行方向に隣接する電極同士の行方向の離間距離よりも大きいことを特徴とする発光体基板。 - 複数の電子放出素子を備えた電子源基板と、
請求項1に記載の発光体基板と、
を有し、前記電子放出素子から放出された電子によって前記発光部材が発光する、画像表示装置。
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