JP2009292936A - (メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーを工業的に適応可能な条件で製造することができる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法は、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを塊状重合によって製造する(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法であって、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部及び光重合開始剤0.005〜0.1重量部を含有するモノマー組成物に照射強度0.005〜1mW/cm2の紫外線を照射する工程と、上記モノマー組成物を0〜30℃にて転化率4〜30重量%に光重合させる工程と、上記モノマー組成物の転化率が4〜30重量%となった時点で40〜90℃に加熱して上記モノマー組成物を更に光重合させる工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーを製造することができる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法に関する。
従来から、(メタ)アクリル系樹脂は、耐光性及び透明性に優れていることから、建築材料及び表示材などの様々な用途への適用が期待されている。このような(メタ)アクリル系樹脂としては、一般的には熱重合がよく行われている。
例えば、特許文献1には、メタクリル樹脂の単独重合において残モノマーを低減させる方法として、メチルメタクリレートと、10時間半減温度の異なる2種類のラジカル重合開始剤をセルに注入し、60〜120℃の重合温度で熱重合する方法が提案されている。
しかしながら、上記製造方法で製造されたメタクリル樹脂は、成長反応と競争する停止反応を抑制しきれず、その結果、分子量がそれほど大きくならないため、割れ易く脆いといった欠点があった。
一方、重合方法によってアクリル系樹脂の分子量分布や分子量を制御する試みも行われている。例えば、特許文献2には、数平均分子量が80万以上で、分子量分布が1.01〜1.40であるアクリル酸エステルの高分子量ポリマーを得る方法として、希土類金属錯体を重合触媒として使用し、−30℃以下で重合反応を開始させた後、−20〜20℃の温度で重合を継続する方法が提案されている。
しかしながら、上記方法では、極度に高度な無水条件に加えて、溶剤を使用する必要があり、錯体の形成ができ難いメタアクリル酸エステルが使用できないなど非常に限られた条件で達成されるものであって工業的には極めて適応し難いという問題があった。
特開2004-300243号公報 特開平11−255812号公報
本発明は、高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーを工業的に適応可能な条件で製造することができる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法を提供する。
本発明の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法は、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを塊状重合によって製造する(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法であって、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部及び光重合開始剤0.005〜0.1重量部を含有するモノマー組成物に照射強度0.005〜1mW/cm2の紫外線を照射する工程と、上記モノマー組成物を0〜30℃にて転化率4〜30重量%に光重合させる工程と、上記モノマー組成物の転化率が4〜30重量%となった時点で40〜90℃に加熱して上記モノマー組成物を更に光重合させる工程とを含むことを特徴とする。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含有することが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜12である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーを含むことがより好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
本発明の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法では、モノマーとして、(メタ)アクリル酸エステルモノマーと共重合可能なモノマーが含有されていてもよい。
このようなモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、カルボキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、無水マレイン酸、酢酸ビニル、スチレンなどが挙げられる。
上記カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、n−メチロールアクリルアミドなどが挙げられる。
上記光重合開始剤としては、紫外線を照射することによってラジカルを発生させるものであれば、特に限定されず、例えば、α―ヒドロキシケトン化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾインエーテル化合物、ベンジルケタール化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、チオキサントン化合物、ジアセチル及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、ジフェニルジスルフィド及びその誘導体、並びに、テトラメチルチウラムジスルフィド及びジベンゾイルジスルフィドなどの有機ジスルフィド類などが挙げられ、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、テトラメチルチウラムジスルフィドが好ましい。なお、光重合開始剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
なお、光重合開始剤は、例えば、チバ・スペシャリティーケミカルズ社製から商品名「イルガキュア127」、「イルガキュア184」、「イルガキュア369」、「イルガキュア379」、「イルガキュア651」、「イルガキュア907」、「イルガキュア819」、「イルガキュア2959」、「ダロキュァ1173」で市販され、日本化薬社から商品名「カヤキュァBP」、「カヤキュァDETX−S」で市販され、Lamberti社から商品名「ESACURE KIP 150」で市販され、シンコー技研社から商品名「S−121」で市販され、精工化学社から商品名「セイクオールBEE」で市販され、黒金化成社から商品名「ソルバスロンBIPE」、「ソルバスロンBIBE」で市販され、川口化学社から商品名「アクセルTMT」で市販されている。
上記光重合開始剤の配合量は、少ないと、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が不充分となる場合があり、多いと、ラジカルが必要以上に発生してしまい、停止反応が起こり、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が不充分となる場合があるため、(メタ)アクリル酸エステル100重量部に対して0.005〜0.1重量部に限定され、0.01〜0.1重量部がより好ましく、0.02〜0.05重量部が特に好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーに所定量の光重合開始剤を均一に混合してモノマー組成物を作製する。なお、モノマー全体における水分の含有量は、多いと、重合を阻害し、得られる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの分子量が低下する虞れがあるので、0.05重量%以下が好ましい。
上記モノマー組成物を塊状重合させる。従って、モノマー組成物に溶媒を添加する必要がないと共に、重合中にモノマー組成物を攪拌する必要もない。
具体的には、モノマー組成物に紫外線を照射して光重合開始剤を分解させてラジカルを発生させ、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有するモノマーの光重合を開始する。
なお、モノマー組成物への紫外線の照射は、モノマー組成物中の光重合開始剤を分解させてラジカルを発生させることができればよく、モノマー組成物に紫外線を300〜6000秒照射するだけでもよいが、後述するように、モノマー組成物を0〜30℃に維持している間の全てにおいて連続的に或いは断続的に紫外線を照射することが好ましく、モノマー組成物を0〜30℃に維持している間の全てにおいて連続的に紫外線を照射することが好ましい。
モノマー組成物に紫外線を照射する際のモノマー組成物の温度は、高いと、ラジカルが短時間のうちに大量に発生し、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となることがあるので、30℃以下が好ましく、0〜30℃がより好ましい。
モノマー組成物に照射する紫外線の照射強度は、低いと、反応の進行が極端に遅くなり多大な時間を要したり、高いと、モノマー組成物に必要以上のラジカルが発生し、ポリマーの成長反応途中に停止反応を生じ、得られる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となるので、0.005〜1mW/cm2に限定され、0.01〜0.8mW/cm2が好ましい。
なお、モノマー組成物に紫外線を照射する光源としては、特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置などが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
次に、モノマー組成物を0〜30℃に、好ましくは10〜25℃に調整した上で転化率が4〜30重量%となるまで光重合させる。これは、0〜30℃において、モノマー組成物の転化率が低いと、次工程の40〜90℃でのモノマー組成物の重合工程においてラジカルが必要以上に活性化されて、停止反応が起こりやすくなり、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となるからであり、転化率が高いと、重合完了まで非常に長い時間を要する場合があったり、或いは、モノマーのラジカルが不足し、かえって(メタ)アクリル酸エステルポリマーが低分子量化するからである。又、モノマー組成物の温度が低いと、モノマー組成物の重合が進行しにくいからであり、高いと、モノマー組成物に必要以上のラジカルが発生し、ポリマーの成長反応途中に停止反応を生じ、得られる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となるからである。
なお、モノマー組成物の転化率とは、モノマー組成物から所定量の混合物を採取し、この混合物の重量A(g)を測定した後、混合物中の液体分を除去し、残存した固形分の重量B(g)を測定し、下記の式に基づいて算出することができる。
モノマー組成物の転化率(重量%)=100×B/A
なお、モノマー組成物を0〜30℃にて光重合させて転化率を4〜30重量%にするにあたって、長期間を要したり、或いは、時間当りの転化率の変動が大きい場合には、予めモノマー組成物と同一組成で製造された転化率が90重量%以上の(メタ)アクリル酸エステルポリマーをモノマー組成物中に溶解させてもよい。
モノマー組成物中に溶解させる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの量は、少ないと、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを溶解させた効果が発現しないことがあり、多いと、大部分が既にポリマー化している事になり重合工程の効果がなくなることがあるので、モノマー組成物中のモノマー全量100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。
又、モノマー組成物中に溶解させる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの230℃における剪断速度100sec-1での溶融粘度は、低いと、低分子量体が多いことを意味し、得られたポリマー物性が低くなることがあるので、8000Pa・s以上が好ましく、8000〜100000Pa・sが好ましい。なお、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの上記溶融粘度は、下記に示した方法で測定されたものをいう。
次に、モノマー組成物を0〜30℃にて転化率4〜30重量%となるまで重合させた時点で、モノマー組成物を40〜90℃に加熱してモノマー組成物を更に光重合させて(メタ)アクリル酸エステルポリマーを得る。なお、モノマー組成物を加熱する手段としては、特に限定されず、例えば、ホットバス、ホットプレート、遠赤外線照射などが挙げられる。
モノマー組成物を加熱する温度は、低いと、モノマー組成物中のモノマーの活性化を図ることができず、得られる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となり、高いと、モノマー組成物中に必要以上のラジカルが発生し、ポリマーの成長反応途中に停止反応を生じ、得られる(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化が困難となるので、40〜90℃に限定され、40〜70℃が好ましい。
又、モノマー組成物を40〜90℃に加熱した後もモノマー組成物に紫外線を照射し続けてもよいし照射を停止してもよいが、紫外線を照射し続けることが好ましい。この場合の紫外線の照射強度は、0.005〜1mW/cm2であることが好ましい。
このように、モノマー組成物を比較的低い温度にて重合をある程度進行させた上で、モノマー組成物を加熱することによってモノマーの活性化を図り、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの高分子量化を図ることができる。
そして、モノマー組成物を40〜90℃に加熱した上で、モノマー組成物の転化率が好ましくは99.5重量%以上となるまでモノマー組成物を重合させて高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーを得ることができる。
上述の要領で製造された(メタ)アクリル酸エステルポリマーの230℃における剪断速度100sec-1での溶融粘度は、低いと、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの分子量が低いことを意味し、その結果、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを用いて得られた(メタ)アクリル酸エステルポリマーの板が脆くなったり、或いは、割れ易くなるなどの問題点が生じるので、8000Pa・s以上が好ましく、8000〜100000Pa・sがより好ましく、8000〜50000Pa・sが特に好ましい。
なお、溶融粘度は、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの分子量と密接な関係があり、分子量が大きいほど、溶融粘度の値も大きくなる。そして、GPC(Gel Permeation Chromatography)による分子量の測定が困難なポリマーについては、溶融粘度を測定することによって分子量の大小を比較することができる。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの230℃における剪断速度100sec-1での溶融粘度は、JIS K7199に準拠して測定されたものである。具体的には、東洋精機社から商品名「キャピログラフ」にて市販されている測定装置を用い、直径1mm、長さ10mm、流入角180°の円形キャピラリーダイを用い、シリンダ内径9.55mm、予熱時間30分で一定体積流量における試験圧力を測定して100sec−1の剪断速度にて(メタ)アクリル酸エステルポリマーの溶融粘度を得ることができる。
なお、(メタ)アクリル酸エステルポリマーの溶融粘度を230℃で測定したのは、高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの成形方法の一つである圧縮成形及び押出成形において、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを安定して成形することができる最高温度領域にて測定するためである。
本発明の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法は、モノマー組成物を0〜30℃の低温にて転化率4〜30重量%となるまで光重合させた後に、モノマー組成物を40〜90℃に加熱して光重合させているので、モノマー組成物中に必要以上にラジカルを発生させることなくモノマー組成物を光重合させて高分子量の(メタ)アクリル酸エステルポリマーを工業的に適応可能な条件で製造することができる。
そして、得られた(メタ)アクリル酸エステルポリマーは高分子量であるので、優れた曲げ破断歪み(靭性)を有している。従って、(メタ)アクリル酸エステルポリマーを用いて得られた板は、厚みが薄いにもかかわらず割れや脆さなどの問題点が著しく改善されており、厚みの薄くしつつ大判化を図ることができる。よって、(メタ)アクリル酸エステルポリマーから形成された板は、大判化が要求されている表示パネルの保護板や窓材などにも広く用いることができる。
(実施例1)
メタクリル酸メチル(三菱レイヨン社製)200重量部に、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製 商品名「イルガキュア651」)0.05重量部を添加して攪拌機を用いて混合してモノマー組成物を作製した。
次に、型を用意した。この型は、透明な耐熱ガラスから形成されており、内寸が縦130mm×横130mm×高さ2.2mmの直方体形状の空間部を有していた。上記空間部の開口部は、ポリエチレン製の発泡体からなるシール材によって密封状態に閉止可能に構成されていた。
上記型の空間部内にモノマー組成物を供給して空間部をシール材によって密封した。しかる後、モノマー組成物を12℃に維持しつつ、モノマー組成物にブラックライトランプを用いて照射強度0.04mW/cm2の紫外線を240分間に亘って連続的に照射してモノマー組成物を光重合させた。
次に、所定時間毎に、モノマー組成物から0.5重量部の混合物を抽出し180℃にて3時間に亘って加熱することによって液体分を除去してモノマー組成物の添加率を測定した。紫外線を240分間に亘って照射した直後のモノマー組成物の転化率は17重量%であった。
モノマー組成物に240分間に亘って紫外線を連続的に照射した後、モノマー組成物を40℃となるように加熱して更に300分間に亘って光重合させることによって、縦130mm×横130mm×厚み2.2mmの平面長方形状のポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物の転化率は99.8重量%であった。なお、モノマー組成物を40℃に加熱した後も、モノマー組成物に紫外線を照射強度0.04mW/cm2で連続的に照射し続けた。
(実施例2)
紫外線の照射強度を0.04mW/cm2の代わりに0.16mW/cm2としたこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物を40℃に加熱した時点におけるモノマー組成物の転化率は11重量%であった。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、99.7重量%であった。
(実施例3)
光重合開始剤を2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンの代わりにテトラメチルチウラムジスルフィド(和光純薬社製)としたこと以外は実施例1と同様にして、ポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物を40℃に加熱した時点におけるモノマー組成物の転化率は11重量%であった。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、99.6重量%であった。
(実施例4)
紫外線の照射強度を0.04mW/cm2の代わりに0.8mW/cm2とし、モノマー組成物に8℃にて紫外線を240分の代わりに80分間に亘って照射したこと以外は実施例1と同様にして、ポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物を40℃に加熱した時点におけるモノマー組成物の転化率は15重量%であった。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、99.8重量%であった。
(比較例1)
紫外線の照射強度を0.04mW/cm2の代わりに2mW/cm2としたこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物を40℃に加熱した時点におけるモノマー組成物の転化率は39重量%であった。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、98.0重量%であった。
(比較例2)
モノマー組成物の転化率が45重量%となった時点でモノマー組成物を40℃に加熱したこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、97.9重量%であった。
(比較例3)
モノマー組成物の転化率が3重量%となった時点でモノマー組成物を40℃に加熱したこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、96.8重量%であった。
(比較例4)
モノマー組成物を40℃に加熱する代わりに12℃のまま維持したこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、93重量%であった。なお、モノマー組成物に紫外線を照射し始めてからポリメタクリル酸メチル板を得るまでに要した時間は48時間であった。
(比較例5)
光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンの代わりに、t−ブチルハイドロパーオキサイド(日油株式会社製 商品名「パーブチルH」)を用い、モノマー組成物に紫外線を一切、照射することなく、モノマー組成物を重合開始当初より80℃に連続的に加熱、維持し、重合途中に発熱によりモノマー組成物の温度が120℃に達したこと以外は実施例1と同様にしてポリメタクリル酸メチル板を得た。
(比較例6)
紫外線の照射強度を0.04mW/cm2の代わりに1.5mW/cm2としたこと以外は実施例1と同様にして、ポリメタクリル酸メチル板を得た。モノマー組成物を40℃に加熱した時点におけるモノマー組成物の転化率は31重量%であった。又、モノマー組成物の最終的な転化率は、95.8重量%であった。
得られたポリメタクリル酸メチル板を構成しているポリメタクリル酸メチルの溶融粘度を上述の要領で測定し、その結果を表1に示した。得られたポリメタクリル酸メチル板の曲げ強度、曲げ弾性率及び曲げ破断歪みを下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ破断歪み)
ポリメタクリル酸メチル板の曲げ強度、曲げ弾性率及び曲げ破断歪みをJIS K7171に準拠して万能引張試験機(オリエンテック社製 商品名「UTA−500」)を用い、厚み2mmの試験片形状及び32mmのスパン間にて試験速度2mm/分の条件で曲げ試験を行い、ポリメタクリル酸メチル板の曲げ強度、曲げ弾性率及び曲げ破断歪みを測定した。
実施例においては、いずれも非常に高い溶融粘度を示すポリメタクリル酸メチルが得られており、これにより、樹脂板の曲げ破断歪み6%以上が得られ、非常に硬質の樹脂板が作製できたことがわかる。
Figure 2009292936

Claims (2)

  1. (メタ)アクリル酸エステルポリマーを塊状重合によって製造する(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法であって、(メタ)アクリル酸エステルモノマー100重量部及び光重合開始剤0.005〜0.1重量部を含有するモノマー組成物に照射強度0.005〜1mW/cm2の紫外線を照射する工程と、上記モノマー組成物を0〜30℃にて転化率4〜30重量%に光重合させる工程と、上記モノマー組成物の転化率が4〜30重量%となった時点で40〜90℃に加熱して上記モノマー組成物を更に光重合させる工程とを含むことを特徴とする(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法。
  2. モノマー組成物を40〜90℃にて転化率99.5重量%以上に光重合させることを特徴とする請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステルポリマーの製造方法。
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