JP2009292727A - パック用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】水分供給性能に優れ、且つ支持体なしで顔面全体用などの大きなシートにできるような強度・柔軟性を有するパック用シートの提供。
【解決手段】i)第1のポリロタキサン;及びii)以下のa)及び/又はb)の物質;を有し、a)ポリロタキサン以外である第1のポリマー;b)第2のポリロタキサン、
且つ該i)第1のポリロタキサンと該ii)物質とが化学的及び/又は物理的に結合してなるパック用シートであって、第1及び/又は第2のポリロタキサンは、第1及び/又は第2の環状分子、該第1及び/又は第2の環状分子を串刺し状に包接する第1及び/又は第2の直鎖状分子、及び該第1及び/又は第2の直鎖状分子から第1及び/又は第2の環状分子が脱離しないように第1及び/又は第2の直鎖状分子の両端に配置される第1及び/又は第2の封鎖基を有し、該シートの最大伸長率が200%以上であり、破断強度が30kPa以上であり且つ初期弾性率が5〜100kPaであるパック用シートにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリロタキサンを有するパック用シート、特にパック用ゲルシートに関し、詳しくは柔軟性や強度に優れ、且つ皮膚への水分供給に適したパック用シート、特にパック用ゲルシートに関する。
従来、ポリビニルアルコール等の皮膜形成能を有する、いわゆるピールオフ型のパック材が主流であったが、不織布などのシート状基材にパック剤を含浸させた含浸タイプのパック材や、パック剤を含むゲル層をシート基材に設けたゲルシートタイプのパック材(特許文献1を参照のこと)が開発され、その使いやすさから人気を集めている。また、保湿の他にも美白やアンチエイジングなどのスペシャルケア用の製品が多数市販されている。
特開昭58−180408号公報。 特開2005−008613号公報。
しかしながら、含浸タイプのパック材は美容液等の含浸保持量が十分ではなく、また使用中に美容液の水分が蒸散しやすいため、皮膚への水分供給に限界がある。
一方、ゲルシートタイプの製品は含水量が多く、柔らかくひんやりと冷涼感のある感触が好まれているが、皮膚への水分補給や美容成分の放出性に欠け、パック効果が弱いという問題点がある。また、これら従来のタイプのシートパックは不織布などの不透明な基材を含んでいるため、顔面に適用したときに見た目の違和感を覚えるといった問題もある。
この問題に対し、透明または半透明のゲルのみで構成されたゲルシートタイプのパック材が開発されたが(特許文献2を参照のこと)、目もとや口もとなどの部分用パック用途に限定されており、支持体なしで構成するか又はゲルのみで構成された顔面全体用等の大型パックは未だ商品化されていない。
そこで、本発明の目的は、上記の課題を解決することにある。
具体的には、本発明の目的は、水分供給性能に優れ、且つ支持体なしで顔面全体用などの大きなシートにできるような強度・柔軟性を有するパック用シート、特にパック用ゲルシートを提供することにある。
本発明者らは、ポリロタキサンを用いることにより、上記目的を達成できることを見出した。具体的には、本発明者らは、次の発明を見出した。
<1> i)第1のポリロタキサン;及びii)以下のa)及び/又はb)の物質;を有し、
a)ポリロタキサン以外である第1のポリマー;
b)第2のポリロタキサン、
且つ該i)第1のポリロタキサンと該ii)物質とが化学的及び/又は物理的に結合してなるパック用シート、特にパック用ゲルシートであって、
前記i)第1のポリロタキサンは、第1の環状分子、該第1の環状分子を串刺し状に包接する第1の直鎖状分子、及び該第1の直鎖状分子から前記第1の環状分子が脱離しないように第1の直鎖状分子の両端に配置される第1の封鎖基を有し、
前記b)第2のポリロタキサンは、第1の環状分子と同じであっても異なってもよい第2の環状分子、該第2の環状分子を串刺し状に包接する第2の直鎖状分子であって前記第1の直鎖状分子と同じであっても異なってもよい第2の直鎖状分子、及び該第2の直鎖状分子から前記第2の環状分子が脱離しないように第2の直鎖状分子の両端に配置される第2の封鎖基であって第1の封鎖基と同じであっても異なってもよい第2の封鎖基を有し、
前記パック用シートの最大伸長率が200%以上であり、破断強度が30kPa以上であり且つ初期弾性率が5〜100kPaである、上記パック用シート。
<2> 上記<1>において、第1及び/又は第2の直鎖状分子が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよく、例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
<3> 上記<1>又は<2>において、第1及び/又は第2の直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3.5万以上であるのがよい。
<4> 上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、第1及び/又は第2の封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれかにおいて、第1及び/又は第2の環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよい。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれかにおいて、第1及び/又は第2の環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれかにおいて、第1及び/又は第2の環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、第1及び/又は第2の直鎖状分子がポリエチレングリコールであるのがよい。
<8> 上記<1>〜<7>のいずれかにおいて、第1の環状分子が第1の直鎖状分子により串刺し状に包接される際に第1の環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、第1の環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で第1の直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<9> 上記<1>〜<8>のいずれかにおいて、第2の環状分子が第2の直鎖状分子により串刺し状に包接される際に第2の環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、第2の環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で第1の直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
本発明により、水分供給性能に優れ、且つ支持体なしで顔面全体用などの大きなシートにできるような強度・柔軟性を有するパック用シート、特にパック用ゲルシートを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、i)第1のポリロタキサン;及びii)以下のa)及び/又はb)の物質;を有し、
a)ポリロタキサン以外である第1のポリマー;
b)第2のポリロタキサン、
且つ該i)第1のポリロタキサンと該ii)物質とが化学的及び/又は物理的に結合してなるパック用シートを提供する。該パック用シートは、その最大伸長率が200%以上であり、破断強度が30kPa以上であり且つ初期弾性率が5〜100kPaである。
本発明のシートにおいて、i)第1のポリロタキサンとii)物質、即ちa)ポリロタキサン以外である第1のポリマー;及び/又はb)第2のポリロタキサン、とは、その少なくとも一部が架橋されているのがよい。架橋は、次のイ)〜ハ)の架橋であるのがよい。即ち、イ)ポリロタキサン同士(第1のポリロタキサンと第2のポリロタキサン)の架橋、ロ)ポリロタキサン以外のポリマー(即ち「第1のポリマー」)とポリロタキサンとの架橋、ハ)上記イ)とロ)とが共に存在する架橋。
また、架橋は、化学的な架橋であっても物理的な架橋であってもよく、好ましくは化学的な架橋であるのがよく、より好ましくは環状分子を介しての化学的架橋であるのがよい。
本発明のシートは、それ自体が次の最大伸長率、破断強度、及び初期弾性率を有するのがよい。
即ち、本発明のシートは、その最大伸長率が200%以上、好ましくは300%以上、より好ましくは400%以上であり、破断強度が30kPa以上、好ましくは50kPa以上、より好ましくは100kPa以上であり且つ初期弾性率が5〜100kPa、好ましくは10〜80kPa、より好ましくは15〜60kPaであるのがよい。
これらの特性を有することにより、本発明のシートは、薄くても、顔面全体を覆うことができる程度の面積を有するにもかかわらず、十分な強度を有し、且つ顔面の起伏にフィットすることができる柔軟性をも備えるシートを提供することができる。
特に、顔面の起伏にフィットすることができる柔軟性に関しては、初期弾性率及び最大伸長率によって規定される。初期弾性率は、その上限を超えるとフィット性が悪くなる傾向が生じる。最大伸長率の下限を下回るとシートの曲げ伸ばしが自由に行えない傾向が生じ、フィット性に影響する。
また、十分な強度に関しては、破断強度及び初期弾性率によって規定される。破断強度は、その下限を下回ると、シートの自重に耐えられない傾向及びそれによりシートが破れる傾向が生じる。また、初期弾性率は、その下限を下回ると自重による伸びが大きすぎる傾向及びそれにより形状が保てない傾向が生じ、結果としてシートが扱いにくいものになる傾向が生じる。したがって、本発明により、適度な弾力性と柔軟性を持ったシートを提供することができる。
本発明のシートは、上述のように、第1のポリロタキサンを有し、第2のポリロタキサン及び/又は第1のポリマーを有する。以下、本発明のシートに含まれる、これらの構成物質について、詳述する。
<ポリロタキサン>
本発明における第1及び/又は第2のポリロタキサンは各々、環状分子、該環状分子を串刺し状に包接する直鎖状分子、及び該直鎖状分子から環状分子が脱離しないように直鎖状分子の両端に配置される封鎖基を有する。
第2のポリロタキサンは、第1のポリロタキサンと同じであっても異なってもよい。より具体的には、第2の環状分子は第1の環状分子と同じであっても異なってもよく、第2の直鎖状分子は第1の直鎖状分子と同じであっても異なってもよく、第2の封鎖基は第1の封鎖基と同じであっても異なってもよい。さらに、直鎖状分子の一端に配置される封鎖基は、他端に配置される封鎖基と同じであっても異なってもよい。
<ポリロタキサンの直鎖状分子>
本発明の材料のポリロタキサンにおいて、直鎖状分子は、長手方向に伸びる分子、即ち直鎖状分子であれば、特に限定されない。この直鎖状分子として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体からなる群から選ばれるのがよいが、特に限定されない。
例えばポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、好ましくはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれるのがよく、特にポリエチレングリコールであるのがよい。
直鎖状分子は、その分子量が1万以上、好ましくは2万以上、より好ましくは3万以上であるのがよい。
<ポリロタキサンの封鎖基>
本発明の材料のポリロタキサンにおいて、封鎖基は、上述のように、直鎖状分子の両端に配置される。また、封鎖基は、直鎖状分子から環状分子が脱離しない作用を有する。これらの作用を有する封鎖基であれば、特に限定されない。なお、直鎖状分子の両端に配置される封鎖基は、一端と他端とが同じであっても異なっても良い。
封鎖基として、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類(置換基として、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、スルホニル、カルボキシル、アミノ、フェニルなどを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、置換されていてもよい多核芳香族類(置換基として、上記と同じものを挙げることができるがこれらに限定されない。置換基は1つ又は複数存在してもよい。)、及びステロイド類からなる群から選ばれるのがよい。なお、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、及びピレン類からなる群から選ばれるのが好ましく、より好ましくはアダマンタン基類又はトリチル基類であるのがよい。
<ポリロタキサンの環状分子>
環状分子は、環状であり、上述の状態を採るものであれば、特に限定されない。
環状分子は、置換されていてもよいシクロデキストリン分子であるのがよい。該シクロデキストリン分子は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれるのがよい。
本発明の材料のポリロタキサンにおいて、環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、直鎖状分子がポリエチレングリコールであるのがよい。
また、本発明の材料のポリロタキサンにおいて、環状分子が直鎖状分子により串刺し状に包接される際に環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、環状分子が0.001〜0.6、好ましくは0.01〜0.5、より好ましくは0.05〜0.4の量で直鎖状分子に串刺し状に包接されるのがよい。
<ii)物質>
本発明のシートは、i)第1のポリロタキサンの他に、ii)物質を有する。このii)物質は、以下のa)であるか、b)であるか、又はa)とb)との混在であるかのいずれかである。a)は、ポリロタキサン以外である第1のポリマーである。また、b)は、第1のポリロタキサンと同じであっても異なってもよい第2のポリロタキサンである。
<ii)物質−a)第1のポリマー>
第1のポリマーは、ポリロタキサン以外のポリマーであり、特に限定されない。
第1のポリマーとして、特に限定されないが、主鎖又は側鎖に−OH基、−NH基、−COOH基、エポキシ基、ビニル基、チオール基、及び光架橋基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するのがよい。なお、光架橋基として、ケイ皮酸、クマリン、カルコン、アントラセン、スチリルピリジン、スチリルピリジニウム塩、スチリルキノリウム塩などを挙げることができるがこれらに限定されない。
第1のポリマーは、ホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。2種以上のポリマーを有していてもよく、2種以上のポリマーを有する場合には、少なくとも1種のポリマーがポリロタキサンと環状分子を介して結合しているのがよい。第1のポリマーがコポリマーである場合には、2種、3種又はそれ以上のモノマーから成ってもよい。コポリマーである場合、ブロックコポリマー、交互コポリマー、ランダムコポリマー、グラフトコポリマーなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
第1のポリマーの例として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチルエーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイン、ゼラチン、でんぷん等及び/またはこれらの共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびその他オレフィン系単量体との共重合樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートや(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合樹脂などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等;及びこれらの誘導体又は変性体、ポリイソブチレン、ポリテトラヒドロフラン、ポリアニリン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ナイロンなどのポリアミド類、ポリイミド類、ポリイソプレン、ポリブタジエンなどのポリジエン類、ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン類、ポリスルホン類、ポリイミン類、ポリ無水酢酸類、ポリ尿素類、ポリスルフィド類、ポリフォスファゼン類、ポリケトン類、ポリフェニレン類、ポリハロオレフィン類、並びにこれらの誘導体を挙げることができるが、これらに限定されない。なお、誘導体として、上述の基、即ち−OH基、−NH基、−COOH基、エポキシ基、ビニル基、チオール基、及び光架橋基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するのがよい。
<ii)物質−a)第2のポリロタキサン>
本発明の材料は、第2のポリロタキサンを有してもよい。この場合、第2のポリロタキサンは、上述したように、第1のポリロタキサンと同じであっても異なってもよい。なお、第2のポリロタキサンを構成する物質は、上述したとおりである。
本発明のシートは、上述の構成物質の他に、パック用シートとして、種々の成分を有してもよい。種々の成分として、例えば、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、グリセリン、プロピレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸などの保湿剤;レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの乳化剤;スクワラン、ホホバ油、オリーブ油などの油性物質;及びパラベン類、フェノキシエタノール、エタノールなどの防腐剤などを挙げることができるが、これらに限定されない。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
<ポリロタキサン(主鎖分子量10万)の調製>
<<ポリエチレングリコールのTEMPO酸化によるPEG-カルボン酸の調製>>
ポリエチレングリコール(PEG)(分子量10万)10g、TEMPO(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル)50mg、及び臭化ナトリウム0.25gを水110mlに溶解した。得られた溶液に市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度約5%)2.5mlを添加し、室温で攪拌しながら反応させた。反応が進行すると添加直後から系のpHは急激に減少するが、なるべくpH:10〜11を保つように1N NaOHを添加して調製した。pHの低下は概ね3分以内に見られなくなったが、さらに10分間攪拌した。過剰量のエタノールを添加して反応を終了させた。塩化メチレン50mlでの抽出を3回繰返して無機塩以外の成分を抽出した後、エバポレータで塩化メチレンを留去した。温エタノール250mlに溶解させた後、−4℃の冷凍庫に一晩おいてPEG−カルボン酸、即ちPEGの両末端をカルボン酸(−COOH)に置換したもの、を析出させた。析出したPEG−カルボン酸を遠心分離で回収した。この温エタノール溶解−析出−遠心分離のサイクルを数回繰り返し、最後に真空乾燥で乾燥させてPEG−カルボン酸を得た。収率95%以上。カルボキシル化率95%以上。
<<PEG-カルボン酸とα−シクロデキストリンを用いた包接錯体の調製>>
上記で調製したPEG−カルボン酸6g及びα−シクロデキストリン(α−CD)24gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水100mlに溶解させた後、両者を混合し、その後、冷蔵庫(4℃)中で3日間静置した。クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥し回収した。
<<アダマンタンアミンとBOP試薬反応系を用いた包接錯体の封鎖>>
上記包接錯体にアダマンタンアミン0.26g、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)0.60g、ジイソプロピルエチルアミン0.28mlを脱水ジメチルホルムアミド(DMF)120mlに溶解した溶液を加え、よく振り混ぜた後、冷蔵庫中で一晩静置した。その後、メタノール120mlを加え、攪拌、遠心分離、上澄みの除去、を行った。次いで、DMF/メタノール=1:1混合溶液200mlを加え、同様の操作を2回行った。さらにメタノール200mlを用いて同様の操作を2回行い、得られた沈澱を真空乾燥した後、ジメチルスルホキシド(DMSO)140mlに溶解した。この溶液を純水1400ml中に滴下してポリロタキサンを析出させた。析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥した。さらに同様の再沈澱操作を行い、ポリロタキサン16gを得た。得られたポリロタキサンをNMR測定した結果、CDとPEGモノマーとの比(モル比)は、CD:PEGモノマー=13.5:100であった(包接率:27%)
<本発明のシートの調製>
1N NaOH水溶液15mlに対し、ポリロタキサン(主鎖分子量10万)(包接率27%)3.0gを完全に溶解し、この溶液に1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDGE)0.6mlを加えて混合し、超音波で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、
幅4mmの短冊型)に流し入れ、25℃で24時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートA−1及び測定用サンプルA−2を得た。
<ポリロタキサン(主鎖分子量3.5万)の調製>
<<PEGのTEMPO酸化によるPEG-カルボン酸の調製>>
PEG(分子量3.5万)10g、TEMPO(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル)100mg、及び臭化ナトリウム1gを水100mlに溶解した。得られた溶液に市販の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度約5%)5mlを添加し、室温で攪拌しながら反応させた。反応が進行すると添加直後から系のpHは急激に減少するが、なるべくpH:10〜11を保つように1N NaOHを添加して調製した。pHの低下は概ね3分以内に見られなくなったが、さらに10分間攪拌した。エタノールを最大5mlまでの範囲で添加して反応を終了させた。塩化メチレン50mlでの抽出を3回繰返して無機塩以外の成分を抽出した後、エバポレータで塩化メチレンを留去した。温エタノール250mlに溶解させた後、−4℃の冷凍庫に一晩おいてPEG−カルボン酸、即ちPEGの両末端をカルボン酸(−COOH)に置換したもの、を析出させた。析出したPEG−カルボン酸を遠心分離で回収した。この温エタノール溶解−析出−遠心分離のサイクルを数回繰り返し、最後に真空乾燥で乾燥させてPEG−カルボン酸を得た。収率95%以上。カルボキシル化率95%以上。
<<PEG-カルボン酸とα−CDとを用いた包接錯体の調製>>
上記で調製したPEG−カルボン酸3g及びα−CD9gをそれぞれ別々に用意した70℃の温水50mlに溶解させた後、両者を混合し、その後、冷蔵庫(4℃)中で一晩静置した。クリーム状に析出した包接錯体を凍結乾燥し回収した。
<<アダマンタンアミンとBOP試薬反応系を用いた包接錯体の封鎖>>
上記包接錯体にアダマンタンアミン0.13g、BOP試薬(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロフォスフェート)0.38g、ジイソプロピルエチルアミン0.14mlを脱水ジメチルホルムアミド(DMF)50mlに溶解した溶液を加え、よく振り混ぜた後、冷蔵庫中で一晩静置した。その後、メタノール50mlを加え、攪拌、遠心分離、上澄みの除去、を行った。次いで、DMF/メタノール=1:1混合溶液100mlを加え、同様の操作を2回行った。さらにメタノール100mlを用いて同様の操作を2回行い、得られた沈澱を真空乾燥した後、ジメチルスルホキシド(DMSO)50mlに溶解した。この溶液を純水700ml中に滴下してポリロタキサンを析出させた。析出したポリロタキサンを遠心分離で回収し、真空乾燥した。さらに同様の再沈澱操作を行い、ポリロタキサン(主鎖分子量3.5万)を9g得た。得られたポリロタキサンをNMR測定した結果、CDとPEGモノマーとの比(モル比)は、CD:PEGモノマー=12.5:100であった(包接率:25%)
<本発明のシートの調製>
1.5N NaOH水溶液15mlに対し、ポリロタキサン(主鎖分子量3.5万)3.0gを完全に溶解し、この溶液にBDGE0.6mlを加えて混合し、超音波で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、幅4mmの短冊型)に流し入れ、25℃で15時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートB−1及び測定用サンプルB−2を得た。
1N NaOH水溶液12mlに対し、実施例1で調製したポリロタキサン(主鎖分子量10万、包接率26%)2.4gを完全に溶解し、ポリロタキサン溶液を得た。これとは別にポリヒドロキシエチルメタクリレート(「p-HEMA」と略記する。分子量30万、Aldrich社製)1.0gを1N NaOH水溶液5mlに溶解し、p-HEMA溶液を得た。ポリロタキサン溶液11.3mlとp-HEMA溶液3.8mlを氷浴中で混合し、BDGE0.45mlを加えて、遠心分離機で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、幅4mmの短冊型)に流し入れ、2℃で48時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートC−1及び測定用サンプルC−2を得た。
(比較例1)
1N NaOH水溶液15mlに対し、実施例1で調製したポリロタキサン(主鎖分子量10万、包接率26%)2.1gを完全に溶解し、この溶液にBDGE0.6mlを加えて混合し、超音波で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、幅4mmの短冊型)に流し入れ、25℃で24時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートA’−1及び測定用サンプルA’−2を得た。
(比較例2)
1N NaOH水溶液10mlに対し、実施例1で調製したポリロタキサン(主鎖分子量10万、包接率26%)1.5gを完全に溶解し、ポリロタキサン溶液を得た。これとは別にヒドロキシエチルセルロース(「HEC」と略記する。Aldrich社製) 0.75gを1N NaOH水溶液5mlに溶解し、HEC溶液を得た。ポリロタキサン溶液10mlとHEC溶液5mlを混合し、BDGE0.45mlを加えて、遠心分離機で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、幅4mmの短冊型)に流し入れ、25℃で24時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートD−1及び測定用サンプルD−2を得た。
(比較例3)
1N NaOH水溶液10mlに対し、実施例1で調製したポリロタキサン(主鎖分子量10万、包接率26%)1.5gを完全に溶解し、ポリロタキサン溶液を得た。これとは別にポリビニルアルコール(「PVA」と略記する。Mw:
31,000〜50,000. Aldrich社製) 0.75gを1N NaOH水溶液5mlに溶解し、PVA溶液を得た。ポリロタキサン溶液10mlとPVA溶液5mlを混合し、BDGE0.45mlを加えて、遠心分離機で気泡を除去して厚さ0.8mmのマスク型と測定用サンプル型(厚み0.5mm、幅4mmの短冊型)に流し入れ、25℃で24時間静置した。得られたゲル状シートをそれぞれの型から取出し、シートからアルカリが抜けて中性になるまでイオン交換水で洗浄し、パック用ゲルシートE−1及び測定用サンプルE−2を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3で調製した測定用サンプルの初期弾性率、最大伸長率、破断強度をレオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社のRSA-IIIで測定した。25℃、伸長スピード0.3mm/sで測定を行った。なお、初期弾性率は、伸長率50%までのStress−Strain曲線の近似直線の傾きから求めた。また、最大伸長率は、伸長前のサンプルの長さをL, 最大伸長時のサンプルの長さをLmaxとしたとき、次式により求められる。それらの結果を表1に示す。
Figure 2009292727
Figure 2009292727
実施例1〜3で得られたパック用ゲルシートは、顔面の上部半分を覆うシートであるが、十分な強度及び柔軟性を有しており、自重によりシートがもろくなることもなく、問題なく用いることができた。
一方、比較例1のパック用ゲルシートは、型からゲルを外す際に壊れたり、指でつまみ上げたときに自重に耐えられずに破れたりした。
また、比較例2のパック用ゲルシートは、伸びが悪く、顔の凹凸に沿わせにくかった。その一方で、顔の凹凸に沿わせようと無理に伸ばすと破れてしまった。
さらに、比較例3のパック用ゲルシートは、シートを指でつまんで広げるなどの、顔に貼り付けるまでの操作の間に破れてしまった。
これらのことから、本発明の特性、即ち最大伸長率、破断強度及び初期弾性率を有するシートは、顔面パック用シートに所望の性能を有することがわかった。
実施例1〜3及び比較例1〜3で用いたマスク型を示す図である。なお、図中、数字は単位:mmを示す。 実施例1(A−2)の初期弾性率を求めるStress−Strain曲線のグラフである。

Claims (9)

  1. i)第1のポリロタキサン;及びii)以下のa)及び/又はb)の物質;を有し、
    a)ポリロタキサン以外である第1のポリマー;
    b)第2のポリロタキサン、
    且つ該i)第1のポリロタキサンと該ii)物質とが化学的及び/又は物理的に結合してなるパック用シートであって、
    前記i)第1のポリロタキサンは、第1の環状分子、該第1の環状分子を串刺し状に包接する第1の直鎖状分子、及び該第1の直鎖状分子から前記第1の環状分子が脱離しないように第1の直鎖状分子の両端に配置される第1の封鎖基を有し、
    前記b)第2のポリロタキサンは、第1の環状分子と同じであっても異なってもよい第2の環状分子、該第2の環状分子を串刺し状に包接する第2の直鎖状分子であって前記第1の直鎖状分子と同じであっても異なってもよい第2の直鎖状分子、及び該第2の直鎖状分子から前記第2の環状分子が脱離しないように第2の直鎖状分子の両端に配置される第2の封鎖基であって第1の封鎖基と同じであっても異なってもよい第2の封鎖基を有し、
    前記パック用シートの最大伸長率が200%以上であり、破断強度が30kPa以上であり且つ初期弾性率が5〜100kPaである、上記パック用シート。
  2. 前記第1及び/又は第2の直鎖状分子が、ポリエチレングリコール、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれる請求項1記載のシート。
  3. 前記第1及び/又は第2の直鎖状分子は、その分子量が1万以上である請求項1又は2記載のシート。
  4. 前記第1及び/又は第2の封鎖基が、ジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類、置換ベンゼン類、置換されていてもよい多核芳香族類、及びステロイド類からなる群から選ばれる請求項1〜3のいずれか1項記載の材料。
  5. 前記第1及び/第2の環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子である請求項1〜4のいずれか1項記載の材料。
  6. 前記第1及び/又は第2の環状分子が置換されていてもよいシクロデキストリン分子であり、該シクロデキストリン分子がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリン、並びにその誘導体からなる群から選ばれる請求項1〜5のいずれか1項記載の材料。
  7. 前記第1及び/又は第2の環状分子が置換されていてもよいα−シクロデキストリンであり、前記直鎖状分子がポリエチレングリコールである請求項1〜6のいずれか1項記載の材料。
  8. 前記第1の環状分子が第1の直鎖状分子により串刺し状に包接される際に第1の環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、前記第1の環状分子が0.001〜0.6の量で第1の直鎖状分子に串刺し状に包接される請求項1〜7のいずれか1項記載の材料。
  9. 前記第2の環状分子が第2の直鎖状分子により串刺し状に包接される際に第2の環状分子が最大限に包接される量を1とした場合、前記第2の環状分子が0.001〜0.6の量で第2の直鎖状分子に串刺し状に包接される請求項1〜8のいずれか1項記載の材料。
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