JP2009291364A - アクチュエータ装置、及び撮像ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 ズーミング機能などのために移動レンズ枠を進退移動して光学特性を可変するときの応答性が向上すると共に、撮像ユニットに設定した光学特性に合致し、安定して確実に移動レンズを進退移動させることができるアクチュエータ装置を実現する。
【解決手段】 アクチュエータ装置62は、前後に進退自在に設けられた移動体32と、常温時に非張力状態となるように、前記移動体に直接的または間接的に設けられ、外部の制御回路部100の電源部から電流を印加されて所定の温度に可変され伸縮制御される形状記憶合金ワイヤ56と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、内視鏡に配設される対物光学系の光学特性を可変させるアクチュエータ装置、及び撮像ユニットに関する。
周知の如く、電子内視鏡は、生体の体内(体腔内)の観察、処置等、又は工業用のプラント設備内の検査、修理等のため広く用いられている。近年においては、観察光学系を撮影光軸方向に移動することで、撮影像のピント調整のフォーカシング機能、又はワイドズーミング/テレズーミングを行うズーミング機能のため、焦点距離を変更することができる撮像ユニットが用いられているものがある。
このような、内視鏡に設けられる撮像ユニットは、ズーミング機能などのために移動レンズ枠を移動して光学特性を可変する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
この特許文献1には、光学特性を可変するための移動レンズを保持する移動レンズ枠を進退移動させるためのアクチュエータ装置として、付勢バネと形状記憶合金(Shape Memory Alloys、以下「SMA」と称す)ワイヤを利用する内視鏡の技術が開示されている。
このような従来の内視鏡の撮像ユニットは、SMAワイヤを通電によって収縮させて、移動レンズ枠を付勢バネの付勢力に抗して、後方へ移動させ、また、収縮したSMAワイヤへの通電を停止して伸長させ、付勢バネの付勢力により、移動レンズ枠を前方へ移動させることで、ズーミング機能などの光学特性を可変している。
特開2007−229155号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような、SMAワイヤを用いたアクチュエータ装置により、ズーミング機能などのために移動レンズ枠を進退移動して光学特性を可変する従来の撮像ユニットでは、アクチュエータ装置における非通電、及び通電でのSMAワイヤが伸縮する応答性が悪く、ユーザが所望のタイミングで、光学特性を可変するのにズレが生じるという課題があった。特に、SMAワイヤの伸長時は、自然冷却に委ねられるため、通電時から非通電時のSMAワイヤの伸長応答性が悪いという課題があった。
また、医療用の内視鏡装置は、周知のように、おおよそ20度前後の体外環境から、おおよそ40度下の体内に挿入されて使用される。そのため、アクチュエータ装置のSMAワイヤは、内視鏡装置の使用時における温度環境下に伴って、若干、伸縮状態が可変する。
さらに、内視鏡装置は、照明光伝送部材として、ライトガイドバンドルが設けられている。このライトガイドバンドルは、光源装置内の光源であるハロゲンランプなどからの白色光を導光するため、温度が上昇して、挿通配置された挿入部の雰囲気温度を上昇させる。また、このライトガイドバンドルは、挿入部の先端部に配設される撮像ユニットの近傍に挿通配置されるため、照明光の導光による発熱によって撮像ユニットへも伝熱して、アクチュエータ装置も加熱してしまう。
これにより、アクチュエータ装置内のSMAワイヤは、照明光を導光しているライトガイドバンドルからの熱が伝わり温度が上昇するため、伸縮状態が可変(温度上昇により収縮)してしまうという問題がある。
これらの理由により、特に、非通電時のSMAワイヤは、伸長している状態が温度上昇に伴い収縮してしまい、ユーザが意図しないでも、撮像ユニットにおける設定した光学特性を阻害すると共に、移動レンズ枠を安定して進退移動できない可能性がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、その目的とするところは、ズーミング機能などのために移動レンズ枠を進退移動して光学特性を可変するときの応答性が向上すると共に、撮像ユニットに設定した光学特性に合致し、安定して確実に移動レンズを進退移動させることができるアクチュエータ装置、及び撮像ユニットを実現することである。
上記目的を達成するため第1の発明によるアクチュエータ装置は、前後に進退自在に設けられた移動体と、常温時に非張力状態となるように、前記移動体に直接的または間接的に設けられ、外部の制御回路部の電源部から電流を印加されて所定の温度に可変され伸縮制御される形状記憶合金ワイヤと、を備えたことを特徴とする。
また、第2の発明による撮像ユニットは、光学レンズを有し、光軸方向の前後に進退させる移動レンズユニットと、前記移動レンズユニットを前方へ付勢する第1の弾性部材と、前記移動レンズユニットを後方へ付勢し、前記第1の弾性部材と異なる平行な軸上に設けられた前記第1の弾性部材よりも付勢力が小さな第2の弾性部材と、前記移動レンズユニットに直接的または間接的に設けられ、外部の制御回路部の電源部から電流を印加されて所定の温度に可変され伸縮制御され、収縮時に前記移動レンズユニットを後方へ牽引する形状記憶合金ワイヤと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ズーミング機能などのために移動レンズ枠を進退移動して光学特性を可変するときの応答性が向上すると共に、撮像ユニットに設定した光学特性に合致し、安定して確実に移動レンズを進退移動させることができるアクチュエータ装置、及び撮像ユニットを実現することができる。
以下、図面に基づく実施の形態によって本発明を説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明について、図1から図10を用いて説明する。尚、図1から図10は、本発明の第1の実施の形態に係り、図1は電子内視鏡システムの全体を示す構成図、図2は内視鏡の先端部の内部構成を示す断面図、図3は図2のIII−III断面図、図4は撮像ユニットの構成を示す断面図、図5は図4のV−V断面図、図6は形状記憶合金アクチュエータを駆動制御するビデオプロセッサ内の抵抗フィードバック回路を示すブロック図、図7は移動レンズ枠がワイド端位置で初期状態となった撮像ユニットの断面図、図8は形状記憶合金ワイヤの温度−歪の関係を示す曲線グラフ、図9はテレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図、図10は温度に応じて長さが変位するSMAワイヤ56を目標変位に伸縮させるための抵抗値制御の制御一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施の形態の電子内視鏡システム(以下、単に内視鏡システムという)1は、電子内視鏡装置(以下、単に内視鏡という)2、と、光源装置3と、ビデオプロセッサ4と、カラーモニタ5と、が電気的に接続されて構成されている。
内視鏡2は、挿入部9と、この挿入部9が延設された操作部10と、を有し、操作部10から延出するユニバーサルコード17がスコープコネクタ18を介して、光源装置3と接続されている。また、スコープコネクタ18からは、コイル状のスコープケーブル19が延設されている。そして、このスコープケーブル19の他端部には、電気コネクタ部20が設けられ、この電気コネクタ部20がビデオプロセッサ4に接続されている。
挿入部9は、先端から順に、先端部6と、湾曲部7と、可撓管部8と、が連設されて構成されている。先端部6の先端面には、図示しない先端開口部、観察窓、複数の照明窓、観察窓洗浄口、及び観察物洗浄口が配設されている。
観察窓の背面側には、先端部6に内蔵される後述する撮像ユニットが配設されている。また、複数の照明窓の背面側には、光源装置3からの照明光を伝送する、先端部6からユニバーサルコード17の内部に挿通配置された、ライトガイドバンドル71(図3参照)が設けられている。
先端部6には、図示しない観察窓洗浄ノズルが設けられている。この観察窓洗浄ノズルは、先端部6からユニバーサルコード17の内部に挿通する、図示しない洗浄チューブの開口部を構成している。これら洗浄チューブは、図示しない洗浄水が貯留された洗浄タンク、及びコンプレッサと光源装置3側で接続されている。
操作部10は、挿入部9が延出する折れ止め部11と、下部側の側部に配設される鉗子口12と、中途部のグリップ部を構成する操作部本体13と、上部側に設けられた2つの湾曲操作ノブ14,15からなる湾曲操作部16と、送気送水制御部21と、吸引制御部22と、複数のスイッチから構成された主に撮像機能(例えば、ズーミング機能)を操作する複数のスイッチ部23と、から構成されている。尚、操作部10の鉗子口12は、先端部6の先端開口部まで主に挿入部9内に挿通配置された図示しない処置具チャンネルの一開口部を構成している。
次に、主に内視鏡2の先端部6の構成について、図2から図6を用いて、以下に説明する。
図2に示すように、先端部6は、内部に撮像ユニット30が配設されている。この撮像ユニット30は、硬質な先端硬性部材24に嵌挿配置され、側面方向からセットビス27により先端硬性部材24に固定される。また、撮像ユニット30の先端側の外周部には、水密用のOリング28が配設されている。この先端硬性部材24の先端部分を覆うように、先端部6の先端面を構成する先端カバー25が接着固定されている。
尚、先端カバー25に形成される孔部である先端開口部は、上述したように、先端部6内の処置具チャンネル12aの開口部を構成する。また、先端部6と湾曲部7の外形を形成するように、先端硬性部材24の外周、及び湾曲部7内の湾曲駒26を一体的に被覆するゴム製の先端挿入部被覆部材9aが設けられている。この先端挿入部被覆部材9aの先端外周部は、糸巻接着部29により、先端部6に固定されている。
また、図3に示すように、先端硬性部材24には、撮像ユニット30、及び処置具チャンネル12aの他、照明光を導光するライトガイドバンドル71と、先端部6の観察窓などを洗浄したり、体腔内へ送気したりするための上述した観察窓洗浄ノズル、及び洗浄チューブに連通する管路72と、湾曲部7を湾曲操作するためのアングルワイヤ73と、が配設されている。
尚、これら観察窓洗浄ノズル、洗浄チューブ、ライトガイドバンドル71、アングルワイヤ73などの部材については、従来から周知な構成のため、それらの詳細な説明を省略する。
次に、図4、及び図5に示す、撮像ユニット30の構成について、以下に詳しく説明する。
本実施の形態の撮像ユニット30は、焦点距離を変更して、光学特性を可変する、ピント調整のフォーカシング機能、又はズーミング機能のため、内部のレンズが進退移動する構成となっている。尚、本実施の形態において、焦点距離を変更して、光学倍率を可変する内部のレンズが進退移動する構成とし、以下の説明では、ワイドとテレを切り換えるズーミング機能として説明する。
図4に示す、撮像ユニット30は、先端から、前群レンズユニット31を構成し、複数の対物レンズからなる前群レンズ35を保持する固定レンズ枠である前群レンズ枠34と、複数の対物レンズからなる後群レンズ33を保持する固定レンズ枠である後群レンズ枠36と、これら各レンズ群35,33の間に設けられ、移動レンズ39を保持した移動体である移動レンズユニット32の外形を構成する移動レンズ枠38と、CCD、CMOSなどを有するイメージセンサユニット46と、によって、主に構成されている。
この撮像ユニット30は、前群レンズ枠34の後端部と、後群レンズ枠36の前端部が嵌着され接合されている。また、この後群レンズ枠36の後端部には、イメージセンサユニット46を保持するイメージセンサ保持枠41の前端部分が挿嵌固定されている。
そして、移動レンズユニット32は、前群レンズユニット31の後方側にて、後群レンズ枠36内で撮影光軸O方向に沿ってスライド自在に配置されている。この移動レンズユニット32の移動レンズ枠38の下部には、下方へ延出するように、縦方向の一端断面形状が略円弧状(図3参照)の連結桿40が設けられている。また、連結桿40は、移動レンズユニット32の一部を構成している。
イメージセンサユニット46は、イメージセンサ保持枠41内に、先端から順に、2つの光学部材42,43と、イメージエリア44が前面に位置するイメージセンサチップ45と、積層基板47と、を有している。尚、イメージセンサチップ45と積層基板47は、FPCにより電気的に接続されている。
また、積層基板47は、ケーブル51の複数の通信線と接続されている。このケーブル51は、内視鏡2の内部に挿通配置しており、ユニバーサルコード17、及びスコープケーブル19を介して、ビデオプロセッサ4と電気コネクタ部20によって、電気的に接続される。
イメージセンサ保持枠41の基端外周部には、補強枠48が嵌着され、この補強枠48の外周にケーブル51の先端部分まで、被覆する熱収縮管である被覆部材49が設けられている。尚、イメージセンサチップ45が設けられたイメージセンサ保持枠41の基端部分から補強枠48、及び被覆部材49にて形成された空間内には、接着剤などの保護剤が充填されている。
また、後群レンズ枠36の後方下方部分には、移動レンズユニット32を進退移動させる形状記憶合金アクチュエータ装置であるアクチュエータ62を保持するアクチュエータ保持部52が下方に突出するように形成されている。
次に、図4、及び図5に基づき、撮像ユニット30に取り付けられたアクチュエータ62の構成を説明する。
このアクチュエータ62は、図4、及び図5に示すように、後群レンズ枠36のアクチュエータ保持部52に挿通配置された硬質な非金属の絶縁部材から形成された長尺なガイド管53と、ガイド管53内に挿通配置された形状記憶合金ワイヤ56と、ガイド管53内に基端側が挿通配置され、形状記憶合金ワイヤ56に外挿する付勢体であって弾性部材を構成する押圧バネの圧縮コイルバネ57と、形状記憶合金ワイヤ56の基端部分が挿通配置され、ガイド管53の後端部に内挿する絶縁管からなるバネ止め管58と、形状記憶合金ワイヤ56の基端をカシメ固定するブロック体59と、を有して主に構成されている。また、ガイド管53の基端部分とバネ止め管58の先端から中途部までは、金属製のカバー管55により覆われている。
形状記憶合金ワイヤ56は、加熱されると収縮し、冷却(常温へ自然冷却)されると膨張する形状記憶合金(Shape Memory Alloys、以下「SMA」と称す)から構成された直径が数十ミクロンのワイヤである(以下、形状記憶合金ワイヤをSMAワイヤと略記する)。
このSMAワイヤ56は、アクチュエータ62が組立てられた状態において、例えば、20度の常温環境下において、弛んだ状態、つまり、非張力状態で、ガイド管53内、及びバネ止め管58内に挿通配置されている。換言すると、移動レンズユニット32の連結桿40は、例えば、20度の常温環境下において、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力のみが作用され、SMAワイヤ56からの張力がかからないように構成されている。
上述のガイド管53は、先端位置がアクチュエータ保持部52の先端面に合わせて配置され、アクチュエータ保持部52に接着固定されている。また、ガイド管53は、長手軸が撮像ユニット30の設定された光学特性(光学倍率)を満たすように、撮影光軸Oに平行となるようにアクチュエータ保持部52に精密固定されている。
ガイド管53内に挿通するSMAワイヤ56は、連結桿40の中心位置に形成された溝部40aから連結桿40を貫通するように折り返されている。このSMAワイヤ56は、図4に示すように、連結桿40にて折り返された、一方の端部がブロック体59にカシメ固定されており、他方の端部がもう一つのブロック体59にカシメ固定されている。また、折り返された側のSMAワイヤ56には、図示しない絶縁チューブが被覆される。
SMAワイヤ56に外挿する圧縮コイルバネ57は、ガイド管53内において連結桿40とバネ止め管58との間に端部が夫々当接して配設されている。この圧縮コイルバネ57は、カバー管55により固定されたバネ止め管58の先端面に基端部が当接しており、先端部が連結桿40に当接しているため、連結桿40を前方へ付勢している。
上述のSMAワイヤ56の両端部を固定する一方のブロック体59は、バネ止め管58の孔径よりも大きな形状をしており、バネ止め管58の後端面に当接した状態で配置される。そして、このブロック体59は、電流印加側のケーブル60の素線60aに半田などにより電気的に接続されている。もう一方のブロック体59は、電流帰還側のケーブル60の素線60aに半田などにより電気的に接続されている。
そして、これらブロック体59と電気ケーブル61の接続部分には、ガイド管53の基端部分を一体的に覆う絶縁チューブ63に被覆されて、絶縁が保持された状態となっている。尚、ケーブル60は、内視鏡2のユニバーサルコード17のスコープコネクタ18まで配設され、このケーブル60への印加電流は、スコープケーブル19を介して、ビデオプロセッサ4から供給される。
また、後群レンズ枠36には、前方下部側に移動レンズユニット32に連結された連結桿40が直進退できるように、ガイド溝を構成する切り欠き部36aが形成されている。後群レンズ枠36は、切り欠き部36aを形成している前後の端部に、移動レンズユニット32の前方への移動を規制し、ここでは連結桿40の前端面を基準とするワイド端位置Wを規定する規制部36wと、移動レンズユニット32の後方への移動を規制し、ここでは、連結桿40の前端面を基準とするテレ端位置Tを規定する規制部36tと、を有している。
つまり、移動レンズユニット32は、連結桿40の前端面が規制部36wの後端面に当接することで、前方への移動が規制され、ここでは、各対物レンズにより撮像ユニット30の視野角が所定のワイド角となる光学特性(光学倍率)が設定されている。その一方、移動レンズユニット32は、連結桿40の後面部が規制部36tの前端面に当接することで、後方への移動が規制され、ここでは、各対物レンズにより撮像ユニット30の視野角が所定のテレ角となる光学特性(光学倍率)が設定されている。
ここで、アクチュエータ62を駆動制御するビデオプロセッサ4内に設けられる形状記憶合金抵抗制御回路部による抵抗フィードバック回路について、図6に基づいて、説明する。
ビデオプロセッサ4内に設けられる形状記憶合金抵抗制御回路部100は、図6に示すように、検出部110と、出力部120と、指令部130と、制御部140と、演算部150と、記憶部170とによって、抵抗フィードバック回路が主に構成されている。
検出部110は、アクチュエータ62内のSMAワイヤ56の抵抗を検出する。また、出力部120は、アクチュエータ62内のSMAワイヤ56に電力を投入する。これら検出部110と出力部120は、アクチュエータ62に繋がれている。
指令部130は、指令目標値を演算部150に出力し、演算部150が検出部110によって検出したSMAワイヤ56の抵抗値と指令目標値を比較し、最適な電力を投入する抵抗フィードバック制御を実行する。
また、制御部140が検出部110、出力部120、及び演算部150に抵抗フィードバックゲイン算出記憶を行う命令を出力した場合、演算部150は、抵抗フィードバック制御を一端停止し、抵抗フィードバックゲイン算出記憶のために、所定の時間△tにおけるSMAワイヤ56の検出した2つの抵抗値R1,R2から、これら2つの抵抗値R1,R2の差分抵抗△R(=|R2−R1|)の算出、所定の時間△tの算出等を演算部150内のゲイン設定部にて行い、差分抵抗値△Rと所定の時間△tを出力する。
演算部150のゲイン設定部は、入力された差分抵抗値△Rと所定の時間△tから、両者の比を算出し、この比から最適フィードバックゲインを見積もり、最適フィードバックゲインを記憶部170に出力する。
記憶部170は、入力された最適フィードバックゲインを記憶し、演算部150に出力する。そして、演算部150は、入力された最適フィードバックゲインを用いて、抵抗フィードバック制御駆動を行う。
次に、以上説明したように構成した本実施の形態の撮像ユニット30のアクチュエータ62による移動レンズユニット32を進退させる動作について、図7から図10に基づいて、以下に詳しく説明する。
先ず、光源装置3、ビデオプロセッサ4等の外部機器に電源が投入されると、内視鏡2の撮像ユニット30のアクチュエータ62にビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100から電力が投入される。このとき、アクチュエータ62のSMAワイヤ56には、所定の電流値で電流が印加される。この所定の電流値は、上述した抵抗フィードバック制御により演算され、所定アンペア量(数)の電流がSMAワイヤ56に印加される。
この所定の電流値とは、図7に示すように、圧縮コイルバネ57により前方へ付勢されている移動レンズユニット32が、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから動くことなく、アクチュエータ62内で弛んでいるSMAワイヤ56が直線状となるように収縮した状態となるように、SMAワイヤ56に印加する電流のアンペア量(数)が演算され、この所定アンペア量(数)の電流値である。
つまり、移動レンズユニット32の連結桿40を前方へ付勢する圧縮コイルバネ57の付勢力と、所定アンペア量(数)の電流が印加されたSMAワイヤ56の温度上昇により、このSMAワイヤ56が収縮して連結桿40を牽引する牽引力が同一であるか、好ましくは前記付勢力が前記牽引力よりも勝っている状態である。
尚、圧縮コイルバネ57の前記付勢力がSMAワイヤ56の前記牽引力よりも勝っている状態であれば、移動レンズユニット32が圧縮コイルバネ57により確実に連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wに付勢される。
このように、本実施の形態の内視鏡2は、撮像ユニット30の移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから動くことなく、SMAワイヤ56が直線状に収縮した状態が初期状態、及びワイド状態となる。
尚、SMAワイヤ56は、図8の曲線グラフに示すように、印加電流による温度上昇に対する収縮する歪量が、所謂、ヒステリシス曲線状の電流印加時の曲線、及び電流非印加時の曲線の2つの曲線関係により伸縮状態が可変する。
つまり、内視鏡2の初期状態(移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置となるワイド状態)では、図8の電流印加時の曲線上のa2に示す位置、具体的には、弛んでいたSMAワイヤ56が温度ta2となる所定アンペア量(数)の電流が印加されることで、歪量Wa1で縮むことで、直線状に所定の長さに収縮した状態となる(ここでは、前記付勢力が前記牽引力より勝っている状態)。
また、内視鏡2は、次に説明する撮像ユニット30をワイド状態から被写体へのテレズーミングするため、内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作が行われない限り、このワイド状態のままとなる。このとき、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100によるアクチュエータ62への抵抗フィードバック制御により、図8の電流印加時の曲線上のa2に示す位置と電流非印加時の曲線上のa1に示す位置との間にアクチュエータ62が制御される。
つまり、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100は、アクチュエータ62のSMAワイヤ56が上述の常温以上の温度ta1〜ta2の間に保たれるように、SMAワイヤ56へ印加する所定アンペア量(数)の電流を抵抗フィードバック制御により演算して、この電流の印加停止を制御することにより、内視鏡2の撮像ユニット30をワイド状態に維持する。
そして、ユーザは、内視鏡2を、撮像ユニット30をワイド状態から被写体へのテレズーミングするため、アクチュエータ62を駆動する場合は、内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作を行う。すると、上述した抵抗フィードバック制御駆動により、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100の電源部からケーブル60を介してSMAワイヤ56に前記所定の電流値よりも大きな電流値{アンペア量(数)}の電流が印加される。
そして、SMAワイヤ56は、自己の電気抵抗により発熱し、さらに収縮する。すると、SMAワイヤ56は、連結桿40に前端部が当接している圧縮コイルバネ57の付勢力に抗して、連結桿40を介して移動レンズユニット32全体を後方へと牽引する。これにより、移動レンズユニット32は、連結桿40が後群レンズ枠36の切り欠き部36aに直進ガイドされながら後方へ移動する。
こうして、移動レンズユニット32は、図9に示すように、連結桿40の後端面が規制部36tの前端面に当接することで、後方への移動が規制され停止し、ここでは、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tまで移動する。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のワイドからテレのズーミングが切り換えられる。
このように、内視鏡2の撮像ユニット30において、移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tに移動する状態では、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置、詳しくは、SMAワイヤ56が温度ta3となる所定アンペア量(数)の電流が印加され、圧縮コイルバネ57の付勢力に抗して、歪量Wa(=Wa2−Wa1)の長さに収縮する。
尚、このときにSMAワイヤ56が収縮する所定の長さを移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wからテレ端位置Tに移動する距離よりも若干に長く動く温度に設定すると良い。このような設定をすることで、移動レンズユニット32を確実に連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tに牽引することができる。
また、内視鏡2は、次に説明する撮像ユニット30をテレ状態から被写体へのワイドズーミングするため、内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作が行われない限り、このテレ状態のままとなる。このとき、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100によるアクチュエータ62への抵抗フィードバック制御により、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置と電流非印加時の曲線上のa4に示す位置との間にアクチュエータ62が制御される。
つまり、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100は、アクチュエータ62のSMAワイヤ56が上述の常温以上の温度ta4〜ta3の間に保たれるように、SMAワイヤ56へ印加する所定アンペア量(数)の電流を抵抗フィードバック制御により演算して、この電流の印加停止を制御することにより、内視鏡2の撮像ユニット30をテレ状態に維持する。
次に、ユーザは、内視鏡2により、撮像ユニット30のテレ状態から被写体へのワイドズーミングのため、撮像ユニット30のアクチュエータ62を駆動する場合も内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作に基づいて行う。このときには、ビデオプロセッサ4内の形状記憶合金抵抗制御回路部100の電源部からケーブル60を介してSMAワイヤ56へ電流の印加が停止される。すると、SMAワイヤ56は、自己の抵抗による発熱が停止されて、自然冷却され収縮する力が働かなくなる。
すると、SMAワイヤ56の牽引力よりも圧縮コイルバネ57の付勢力が勝り、移動レンズユニット32が連結桿40を介して、圧縮コイルバネ57により前方へ付勢される。このとき、移動レンズユニット32は、連結桿40が後群レンズ枠36の切り欠き部36aに直進ガイドされながら前方へ移動する。
こうして、移動レンズユニット32は、図7に示したように、連結桿40の前端面が規制部36tの前端面に当接することで、前方への移動が規制されて停止し、ここでは、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wまで移動する。以上から、内視鏡2は、撮像ユニット30のテレからワイドのズーミングが切り換えられる。
従って、内視鏡2の撮像ユニット30において、移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wに移動する状態では、上述の初期状態と同様にして、図8の電流非印加時の曲線上のa1に示す位置、具体的には、弛んでいたSMAワイヤ56が温度ta1となる所定アンペア量(数)の電流が印加されることで、歪量Wa1で縮んだ状態である、直線状に所定の長さに収縮した状態となる(ここでも、前記付勢力が前記牽引力より勝っている状態である)。
また、内視鏡2は、上述したように、撮像ユニット30をワイド状態から被写体へのテレズーミングするため、内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作が行われない限り、このワイド状態のままとなる。つまり、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100により、アクチュエータ62のSMAワイヤ56が上述の常温以上の温度ta1〜ta2の間に保たれるように制御され、SMAワイヤ56へ印加する所定アンペア量(数)の電流を抵抗フィードバック制御により演算して、この電流の印加停止を制御することにより、内視鏡2の撮像ユニット30がワイド状態に維持される。
ここで、図6のブロック図、及び図10に示すフローチャートに基づいて、上述したような、温度に応じて長さが変位するSMAワイヤ56を目標変位に伸縮させるための形状記憶合金抵抗制御回路部100による抵抗値制御の制御一例について、以下に説明する。
目標変位にSMAワイヤ56を伸長させるとき、先ず、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100に設けられた制御部140は、SMAワイヤ56の現在の抵抗値Rdを検出部110によって検出するように制御する(S1)。次に、制御部140は、指令部130からの指令に基づいて、記憶部170に格納されている目標変位に相当する抵抗値Rtと、検出した抵抗値Rdを演算部150により比較するように制御する(S2)。尚、目標変位に相当する抵抗値Rtは、予め、SMAワイヤ56の仕様に基づいて設定された値である。
そして、制御部140は、演算部150の比較結果である抵抗値Rtと抵抗値Rdとの差分から次に印加する電流値{アンペア量(数)}を演算部150に演算するように制御する(S3)。次いで、制御部140は、演算部150から出力部120内のヒート回路からアクチュエータ62のSMAワイヤ56へ演算した電流値{アンペア量(数)}の電流を印加するように制御する(S4)。
こうして、SMAワイヤ56は、印加された電流に応じて、温度が上昇して、長さが変化(収縮)する(S5)。このとき、制御部140は、SMAワイヤ56の現在の抵抗値Rdを検出部110によって検出させ、この抵抗値Rdが目標変位に相当する抵抗値Rtに達したか否かを演算部150にて判定するように制御する(S6)。
このステップS6において、抵抗値Rdが目標変位に相当する抵抗値Rtに達した場合、出力部120内のヒート回路(不図示)からアクチュエータ62のSMAワイヤ56への電流の印加が停止され、ルーチンが終了する。
一方で、このステップS6において、抵抗値Rdが目標変位に相当する抵抗値Rtに達していない場合、再度、ステップS1に移行して、ステップS1〜S6のルーチンが繰り返される。
以上に説明から、本実施の形態の内視鏡システム1は、内視鏡2の撮像ユニット30のアクチュエータ62を、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100によって、図8に示した、電流印加時に常温以上の温度ta2〜ta3間、及び電流非印加時に常温以上の温度ta1〜ta4間でSMAワイヤ56の伸長制御を行い、撮像ユニット30のワイド、及びテレのズーミング機能を切り換える構成となっている。
また、内視鏡2は、撮像ユニット30のワイド状態を維持するため、常温以上の温度ta1〜ta2間、及びテレ状態を維持するため、常温以上の温度ta3〜ta4間でSMAワイヤ56への電流を印加、又は停止して、SMAワイヤ56の温度制御を行う構成となっている。
本実施の形態の内視鏡2は、撮像ユニット30のアクチュエータ62に設けられたSMAワイヤ56に被検者の体温、照明光を導光しているライトガイドバンドル71からの熱などが伝わり温度上昇してしまい、このSMAワイヤ56が収縮しても、SMAワイヤ56を常温下での非通電時に、弛んだ状態(非張力状態)に配置しているため、その弛み量内の収縮範囲であれば、撮像ユニット30の移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから後方へ牽引されることがなく、ユーザの意図しない撮像ユニット30の光学特性(特にワイド状態の光学倍率)が可変されることを防止することができる。
また、本実施の形態のアクチュエータ62は、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100の制御に基づいて行い、撮像ユニット30のワイドとテレに切り換える移動レンズユニット32を移動させるためのSMAワイヤ56の歪量Waを得るために、図8に示したように、電流印加時の曲線上のa2,a4に示す位置、及び電流非印加時の曲線上のa1,a4に示す位置に対応した温度ta1〜ta4となり、最大の温度差から温度変化量が△ta(=ta3−ta1)となる。
これに対して、従来の撮像ユニットは、常温下での非通電時におけるSMAワイヤに弛みを設けておらず、図8に示すように、ワイドとテレに切り換える移動レンズユニットを移動させるためのSMAワイヤの歪量Wbを得るために、電流印加時の曲線上のb2,b4に示す位置、及び電流非印加時の曲線上のb1,b4に示す位置に対応した温度tb1〜tb4となり、最大の温度差から温度変化量△tb(tb3−tb1)が本実施の形態の温度変化量△taよりも多くなる(△tb>△ta)。尚、歪量Waと歪量Wbは、同じ量(Wa=Wb)とする。
このように本実施の形態のアクチュエータ62は、温度変化が少なくても所定の歪量が得られるSMAワイヤ56の温度と歪量の特性部分を使用して、従来よりも少ない温度変化量△taにより、撮像ユニット30のワイドとテレに切り換える移動レンズユニット32を移動させるためのSMAワイヤ56の歪量Waを安定して得ることができる。
そのため、本実施の形態のアクチュエータ62は、撮像ユニット30におけるワイドとテレに切り換える移動レンズユニット32の進退移動を安定して行え、SMAワイヤ56の伸縮応答速度を速くすることができる。以上の結果、内視鏡2は、ユーザの所望のタイミングで、撮像ユニット30のワイドとテレに光学特性(光学倍率)を安定して切り換えることができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について、図11〜図14に基づき、以下に説明する。
図11〜図14は、本発明の第2の実施の形態に係り、図11は撮像ユニットの構成を示す断面図、図12は移動レンズ枠がワイド端位置で初期状態となった撮像ユニットの断面図、図13はテレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図、図14はテレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態を示す撮像ユニットの断面図である。
尚、以下の説明において、上述した第1の実施の形態の内視鏡システム1の撮像ユニット30と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。
ところで、従来の移動レンズ枠を移動させて光学特性を可変する内視鏡には、例えば、特開平11−197096号公報に記載されるように、先端部にレンズ枠、移動用レンズ枠を移動させるための操作ワイヤを備え、且つ撮像ユニットに相対的に付勢する移動レンズ枠の後段に配置する第1の圧縮コイルバネと第2の圧縮コイルバネを設けているものがある。この従来の内視鏡は、相対的に付勢する2つの圧縮コイルバネによって、移動レンズ枠の進退を安定して、確実に行えるようにすることができる撮像ユニットを備えた構成とすることができる。
しかしながら、このような従来の内視鏡の撮像ユニットの技術では、2つの圧縮コイルバネが移動体である移動レンズ枠を挟んで、同一軸上に配置されているため、2つの圧縮コイルバネと、これら圧縮コイルバネの各一端が当接する移動レンズ枠の部分の厚みにより、移動レンズ枠が進退移動する軸方向の長さが長くなってしまう。このような構成の撮像ユニットを内視鏡に組み込むと、挿入部における硬質な先端部の長手軸である挿入軸方向の長さが長くなってしまう。このように、挿入部の硬質部分が長くなってしまうと、被検者の体腔内へ挿入時に、被検者へ苦痛を与えてしまうという問題があった。
そこで、本実施の形態では、第1の実施の形態の効果に加え、安定して、確実に撮像ユニット内の移動体である移動レンズ枠を進退移動でき、さらに、この撮像ユニットが配設される挿入部の硬質部の長さを短く、且つ小型化とすることができ、体腔内への挿入性を向上することができる内視鏡の撮像ユニット内に設けられる形状記憶合金アクチュエータを実現することを目的としている。
先ず、図11に示すように、本実施の形態の撮像ユニット30は、移動レンズユニット32の連結桿40を相対的に前後に付勢する2つの圧縮コイルバネ57,66(押圧バネの圧縮コイルバネ57が第1の弾性部材を構成し、押圧バネの圧縮コイルバネ66が第2の弾性部材を構成する)が設けられている。尚、本実施の形態の連結桿40は、SMAワイヤ56が接続されておらず、後面部に切り欠き部40bと、前面上部に後方へ圧縮コイルバネ66の後端部分が挿通配置された穴部40cと、が形成されている。
本実施の形態のSMAワイヤ56は、折り返した先端部分に非金属製の絶縁性を備えた、移動レンズユニット32に間接的に作用する間接作用部材であるアンカ65が設けられている。このアンカ65は、連結桿40とは非連結であり、後面部に圧縮コイルバネ57の先端が当接して、圧縮コイルバネ57の付勢力を受けて、切り欠き部40bを形成する連結桿40の後面に当接される。
圧縮コイルバネ57は、上述した第1の実施の形態に記載したものと同一構成であり、連結桿40を前方へ付勢する第1の付勢体である。また、圧縮コイルバネ57は、SMAワイヤ56に取り付けられたアンカ65の後面に先端が当接し、連結桿40をアンカ65と共に前方へ間接的に付勢する。尚、圧縮コイルバネ57は、アンカ65を介して、連結桿40を前方へ付勢する付勢力が圧縮コイルバネ66による連結桿40を後方へ付勢する付勢力の数十倍の付勢力(移動レンズユニット32を前方へ付勢するバネ押し力)が設定されている。
圧縮コイルバネ66は、連結桿40を後方へ付勢する第2の付勢体である。この圧縮コイルバネ66は、移動レンズユニット32の重量(質量)よりも数十倍の付勢力(移動レンズユニット32を後方へ付勢するバネ押し力)が設定されている。また、圧縮コイルバネ66は、連結桿40の穴部40cに後端部分が挿設され、前群レンズ枠34の外向フランジ状の後面部に先端が当接するように配置され、連結桿40を前方へ付勢する。
これら圧縮コイルバネ57,66は、共に光軸Oと平行な伸縮する方向の軸が所定の距離L離間するようにずらした異なる平行な軸a,b上に中心が配置されている。つまり、連結桿40は、圧縮コイルバネ57の伸縮する中心の軸bから所定の距離Lだけ離間した前面上部に後方へ圧縮コイルバネ66の伸縮する中心の軸aが位置するように穴部40cが形成されている。
このように、本実施の形態の撮像ユニット30は、移動レンズユニット32の連結桿40を相対的に前後に付勢する2つの圧縮コイルバネ57,66を備え、これら圧縮コイルバネ57,66の中心の軸a,bが所定の距離Lだけずれた位置に、圧縮コイルバネ57,66を配置させている。これにより、撮像ユニット30は、連結桿40の厚さを薄くしても、移動レンズユニット32を後方へ付勢する圧縮コイルバネ66の後端部を挿通配置する連結桿40の穴部40cの深さを十分に確保することができる。
これに応じて、撮像ユニット30を小型することができ、この撮像ユニット30が配置される挿入部9における硬質な先端部6の長手軸である挿入軸方向の長さを短くすることができる。その結果、内視鏡2は、挿入部9の被検者の体腔内へ挿入時に、硬質な先端部6の長さが短くすることができるため、被検者へ苦痛を与えることがない、低侵讐な構成とすることができる。
次に、図8、及び図11〜図14に基づいて、以上のように構成された撮像ユニット30におけるアクチュエータ62による、移動レンズユニット32を進退させる作用について、以下に説明する。尚、以下の説明において、アクチュエータ62を駆動制御する詳細な説明は、上述の第1の実施の形態と同様の作用であるため、説明の便宜のため簡略した記載とする。
先ず、光源装置3、ビデオプロセッサ4等の外部機器に電源が投入されると、第1の実施の形態と同様に、内視鏡2の撮像ユニット30のアクチュエータ62にビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100から電力が投入される。
すると、図12に示すように、アンカ65を介して、圧縮コイルバネ57により前方へ付勢されている連結桿40を備えた移動レンズユニット32が、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから動くことなく、アクチュエータ62内で弛んでいるSMAワイヤ56が直線状となるように収縮した状態となる。
このとき、移動レンズユニット32は、圧縮コイルバネ66による移動レンズユニット32の後方への付勢力を受けても、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから動かないように、圧縮コイルバネ57の付勢力に抗して、アンカ65を牽引するSMAワイヤ56の歪量に応じて、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100の制御により電流のアンペア量(数)が演算されて、この所定アンペア量(数)の電流がSMAワイヤ56に印加される。このように、本実施の形態の内視鏡2も、撮像ユニット30の移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wから動くことなく、SMAワイヤ56が直線状に収縮した状態が初期状態、及びワイド状態となる。
尚、SMAワイヤ56は、ここでも、図8の曲線グラフに示したように、印加電流による温度上昇に対する収縮する歪量が、所謂、ヒステリシス曲線状の電流印加時の曲線、及び電流非印加時の曲線の2つの曲線関係により伸縮状態が可変する。
つまり、内視鏡2の初期状態(移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置となるワイド状態)では、図8の電流印加時の曲線上のa2に示す位置、具体的には、弛んでいたSMAワイヤ56が温度ta2となる所定アンペア量(数)の電流が印加されることで、歪量Wa1で縮むことで、直線状に所定の長さに収縮した状態となる。
また、内視鏡2は、本実施の形態においても、撮像ユニット30をワイド状態から被写体へテレズーミングするため、内視鏡2の操作部10による所定のスイッチ操作が行われない限り、このワイド状態のままとなる。
そして、内視鏡2は、撮像ユニット30をワイド状態から被写体へのテレズーミングするため、アクチュエータ62が駆動されると、SMAワイヤ56に所定のアンペア量(数)の電流が印加され、自己の電気抵抗により発熱し、さらに収縮する。すると、SMAワイヤ56は、アンカ65に前端部が当接している圧縮コイルバネ57の付勢力に抗して、アンカ65を後方へと牽引する。
これに合わせて、移動レンズユニット32は、アンカ65に当接したまま、圧縮コイルバネ66の付勢力により、連結桿40が後方へ付勢されて、後方へと移動する。このとき、移動レンズユニット32は、連結桿40が後群レンズ枠36の切り欠き部36aに直進ガイドされながら後方へ移動する。
こうして、移動レンズユニット32は、図13に示すように、連結桿40の後端面が規制部36tの前端面に当接することで、後方への移動が規制され停止し、ここでは、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tまで移動する。この状態では、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置、具体的には、SMAワイヤ56が温度ta3となる所定アンペア量(数)の電流が印加されることで、歪量Wa1からさらに歪量Wa2まで(さらに歪量Wa)縮むことで、所定の長さに収縮した状態となる。
そして、移動レンズユニット32は、図14に示すように、アンカ65が当接していた連結桿40から離間するように、SMAワイヤ56に所定のアンペア量(数)の電流が印加され続け、さらに、SMAワイヤ56が収縮する。この状態では、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置よりもSMAワイヤ56の歪量が大きくなるように、温度ta3よりも高い温度となる所定アンペア量(数)の電流がSMAワイヤ56へ印加され、SMAワイヤ56が歪量Wa2から、さらに縮むことで、所定の長さに収縮した状態となる。
こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のワイドからテレのズーミングが切り換えられる。また、撮像ユニット30は、図14に示した、連結桿40とアンカ65が離間した状態がテレ状態に設定される。このようにSMAワイヤ56の温度を制御して収縮させることで、各圧縮コイルバネ57,66の付勢力の釣り合いを取る制御がふらついたとしても、移動レンズユニット32には、前方へ付勢する圧縮コイルバネ57からの付勢力を受けず、単に、圧縮コイルバネ66からの後方への付勢力のみが作用する。
つまり、移動レンズユニット32は、前方へ作用される力を受けず、後方へ作用する力のみ受けるため、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wを規定している規制部36wの前端面に連結桿40の後端面が当接して後方への移動が確実に規制される。
尚、内視鏡2は、撮像ユニット30のテレ状態から被写体へのワイドズーミングのため、撮像ユニット30のアクチュエータ62が駆動される場合、ビデオプロセッサ4内の形状記憶合金抵抗制御回路部100の電源部からケーブル60を介してSMAワイヤ56へ電流の印加が停止される。そして、アンカ65が圧縮コイルバネ57に前方へ付勢され、連結桿40に当接して、移動レンズユニット32が前方へ移動する。この移動レンズユニット32は、図12に示したように、連結桿40の前端面が規制部36tの前端面に当接することで、前方への移動が規制されて停止し、連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wまで移動する。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のテレからワイドのズーミングが切り換えられる。
以上に説明した本実施の形態の内視鏡システム1の撮像ユニット30は、第1の実施の形態の効果と同様に、ワイドとテレに切り換える移動レンズユニット32の進退移動を安定して行え、SMAワイヤ56の伸縮応答速度を速くすることができる。
また、本実施の形態の撮像ユニット30は、移動レンズユニット32に相対的に付勢作用する2つの圧縮コイルバネ57,66を設けた構成としても、小型することができ、この撮像ユニット30が配置される挿入部9における硬質な先端部6の長手軸である挿入軸方向の長さを短くすることができる。
以上の結果、内視鏡2は、第1の実施の形態の効果に加え、挿入部9の被検者の体腔内へ挿入時に、硬質な先端部6の長さを短くすることができるため、被検者へ苦痛を与えることがない、低侵讐な構成とすることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について、図15〜図18に基づき、以下に説明する。
図15〜図18は、本発明の第3の実施の形態に係り、図15は撮像ユニットの構成を示す断面図、図16はテレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図、図17はテレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図、図18はテレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態において、再度、SMAワイヤに電流が印加された状態を示す撮像ユニットの断面図である。
尚、以下の説明において、上述した第1、及び第2の実施の形態の内視鏡システム1の撮像ユニット30と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。また、以下に説明する本実施の形態の撮像ユニットの構成は、第2の実施の形態の撮像ユニット30と略同一である。
図15に示すように、本実施の形態の撮像ユニット30は、連結桿40の前端面を基準とするテレ端位置Tを規定する後群レンズ枠36の規制部36tに磁石75を設け、移動レンズユニット32の連結桿40を強磁性体により形成した構成となっている。その他の構成は、第2の実施の形態の撮像ユニット30と同じである。
また、磁石75の磁力は、移動レンズユニット32の連結桿40の前端面がテレ端位置Tに移動したときに、圧縮コイルバネ57が縮んで、連結桿40に作用する前方への付勢力よりも同一の力以上で、連結桿40を吸着できるように設定されている。
次に、図8、及び図15〜図18に基づいて、以上のように構成された撮像ユニット30におけるアクチュエータ62による、移動レンズユニット32を進退させる作用について、以下に説明する。尚、以下の説明において、アクチュエータ62を駆動制御する詳細な説明は、上述の第1、第2の実施の形態と同様の作用であるため、説明の便宜のため簡略した記載とする。
本実施の形態の内視鏡2の撮像ユニット30は、図15に示したように、移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wにあり、アクチュエータ62のSMAワイヤ56にビデオプロセッサ4から電流が印加されていない状態が初期状態であるワイド状態となっている。尚、SMAワイヤ56は、ここでも、図8の曲線グラフに示したように、印加電流による温度上昇に対する収縮する歪量が、所謂、ヒステリシス曲線状の電流印加時の曲線、及び電流非印加時の曲線の2つの曲線関係により伸縮状態が可変する。
そして、撮像ユニット30は、ワイドからテレへのズーミング操作がされると、アクチュエータ62が駆動制御され、SMAワイヤ56が収縮して、移動レンズユニット32がアンカ65に当接したまま、圧縮コイルバネ66の付勢力により、連結桿40が後方へ付勢されて、後方へと移動する。
このとき、移動レンズユニット32は、連結桿40が後群レンズ枠36の切り欠き部36aに直進ガイドされながら後方へ移動する。こうして、移動レンズユニット32は、図16に示すように、連結桿40の後端面が規制部36tの前端面に当接することで、後方への移動が規制され停止し、ここでは、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tまで移動する。
この状態では、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置、具体的には、SMAワイヤ56が温度ta3となる所定アンペア量(数)の電流が印加されることで、歪量Wa1からさらに歪量Wa2まで(さらに歪量Waだけ)縮むことで、所定の長さに収縮した状態となる。
また、この状態において、移動レンズユニット32は、連結桿40が規制部36tに設けられた磁石75に吸着して、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tに確実に移動する。
そして、撮像ユニット30がテレ状態のとき、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100は、一旦、アクチュエータ62のSMAワイヤ56への電流の印加を停止する。すると、SMAワイヤ56は、自然冷却により伸長して、図17に示すように、弛んだ状態となる。尚、このときのSMAワイヤ56の温度と歪量の関係は、図8の電流非印加時の曲線上のb1に示す位置に相当する。
このとき、移動レンズユニット32は、連結桿40が規制部36tに設けられた磁石75に吸着しており、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力がアンカ65により間接的に作用したとしても、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tから前方へ移動することがない。
つまり、上述したように、磁石75の磁力が移動レンズユニット32の連結桿40の前端面がテレ端位置Tに移動したときに、圧縮コイルバネ57が縮んで、連結桿40に作用する前方への付勢力よりも同一の力以上で、連結桿40を吸着しており、さらに、移動レンズユニット32の連結桿40に圧縮コイルバネ66の後方への付勢力が作用しているため、移動レンズユニット32は、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tから前方へ移動することなく安定して停止した状態となる。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のワイドからテレのズーミングが切り換えられる。
また、本実施の形態の内視鏡2は、テレ状態から被写体へのワイドズーミング時には、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100からアクチュエータ62のSMAワイヤ56へ電流の印加が瞬時に実行される。SMAワイヤ56には、図8の電流印加時の曲線上のa3に示す位置の温度ta3よりも大幅に超える温度となるように、所定アンペア量(数)の電流が瞬時に印加される。撮像ユニット30は、図18に示すように、SMAワイヤ56が収縮して、連結桿40とアンカ65が離間した状態となる。
その後、SMAワイヤ56が温度ta3よりも大幅に超える温度となったら、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100からアクチュエータ62のSMAワイヤ56へ電流の印加が停止される。すると、SMAワイヤ56が自然冷却され伸長すると共に、圧縮コイルバネ57の付勢力により、アンカ65が勢い良く前方へ移動し、移動レンズユニット32の連結桿40と衝突して、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力が連結桿40に作用する。
このとき、移動レンズユニット32の連結桿40には、吸着している磁石75の磁力、及び圧縮コイルバネ66の後方への付勢力よりも大きな前方へ移動する反発応力(付勢力)が作用し、連結桿40が磁石75から離れる。
そして、撮像ユニット30は、移動レンズユニット32の連結桿40が圧縮コイルバネ66の後方への付勢力に抗した圧縮コイルバネ57の前方への付勢力によりアンカ65を介して間接的に前方へ付勢されることで、移動レンズユニット32が、図15に示した状態の連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wに移動する。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のテレからワイドのズーミングが切り換えられる。
以上に説明した本実施の形態の内視鏡システム1の撮像ユニット30は、第1、及び第2の実施の形態の効果と同様に、ワイドとテレに切り換える移動レンズユニット32の進退移動を安定して行え、SMAワイヤ56の伸縮応答速度を速くすることができる。尚、テレとワイドのズーミング時においては、若干であるが、SMAワイヤ56の伸縮応答速度が遅くなる。
しかし、本実施の形態の撮像ユニット30は、移動レンズユニット32を吸着する磁石75が設けられているため、移動レンズユニット32を進退移動する瞬間以外において、アクチュエータ62のSMAワイヤ56への電流の印加を停止することができる。つまり、撮像ユニット30は、テレとワイドの固定時において、アクチュエータ62のSMAワイヤ56に通電がされないため、SMAワイヤ56の発熱による他の部材への障害を防止することができる。
特に、テレ状態の撮像ユニット30は、SMAワイヤ56の温度が高い状態となる。そのため、このテレ状態では、常にSMAワイヤ56に通電して高い温度を維持する必要があり、これに伴って、他の部材へSMAワイヤ56から熱が伝わり、障害が生じる可能性がある。しかし、本実施の形態の撮像ユニット30では、ワイドとテレに切り換える短い時間のみ、SMAワイヤ56への通電が行われるため、他の部材へのSMAワイヤ56からの熱の影響を与えることが低減するため、他の部材への障害を防止することができる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について、図19〜図24に基づき、以下に説明する。
図19〜図24は、本発明の第4の実施の形態に係り、図19は撮像ユニットの構成を示す断面図、図20はテレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図、図21はテレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図、図22はテレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態において、再度、SMAワイヤに電流が印加された状態を示す撮像ユニットの断面図、図23は任意の光学特性位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図、図24は任意の光学特性位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図である。
尚、以下の説明において、上述した第1〜第3の実施の形態の内視鏡システム1の撮像ユニット30と同一の構成について同じ符号を用い、それら構成の詳細な説明を省略する。また、以下に説明する本実施の形態の撮像ユニットの構成は、第3の実施の形態の撮像ユニット30の磁石75に代えて、摩擦体を構成する弾性リング状の摩擦部材を設けて、アンカ65を任意の位置に停止させる構成となっている。
図19に示すように、本実施の形態の撮像ユニット30は、連結桿40の前端面を基準とするテレ端位置Tを規定する後群レンズ枠36の規制部36tの前端面と同じ面内に前端面が位置するように設けられ、後群レンズ枠36の外周にゴム等の弾性体から形成されたリング状の摩擦部材80を設け、SMAワイヤ56に接続されたアンカ65が摩擦部材80に接触して所定の摩擦力で任意の位置に制動できる構成となっている。
摩擦部材80は、アンカ65に接触して、所定の摩擦力を生じさせるものであれば、特にリング状に限定することなく、如何なる形状でも良い。その他の構成は、第2、及び第3の実施の形態の撮像ユニット30と略同じである。
また、撮像ユニット30には、アクチュエータ保持部52の前方下部から延設され、アンカ65が接触してスライドする金属製のレール部材81が設けられている。つまり、このレール部材81上を進退するアンカ65は、摩擦部材80が設けられた範囲において、レール部材81と摩擦部材80に挟まれる状態となり、摩擦部材80が所定の摩擦力でアンカ65に接触するようになっている。
次に、図19〜図24に基づいて、以上のように構成された撮像ユニット30におけるアクチュエータ62による、移動レンズユニット32を進退させる作用について、以下に説明する。尚、以下の説明において、アクチュエータ62を駆動制御する詳細な説明は、上述の第3の実施の形態と同様の作用であるため、説明の便宜のため簡略した記載とする。
本実施の形態の内視鏡2の撮像ユニット30は、図19に示す、ワイドからテレへのズーミング操作がされると、アクチュエータ62が駆動制御され、SMAワイヤ56が収縮して、移動レンズユニット32がアンカ65に当接したまま、圧縮コイルバネ66の付勢力により、連結桿40が後方へ付勢されて、後方へと移動する。
このとき、SMAワイヤ56に牽引されるアンカ65は、レール部材81上をスライドしながら後方へ移動し、摩擦部材80に外周上部が所定の摩擦力が与えられるように接触する。この状態のまま、移動レンズユニット32は、連結桿40が後群レンズ枠36の切り欠き部36aに直進ガイドされながら後方へ移動する。こうして、移動レンズユニット32は、図20に示すように、連結桿40の後端面が規制部36tの前端面に当接することで、後方への移動が規制され停止し、ここでは、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tまで移動する。
そして、第3の実施の形態と同様に、撮像ユニット30がテレ状態のとき、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100は、一旦、アクチュエータ62のSMAワイヤ56への電流の印加を停止する。すると、SMAワイヤ56は、自然冷却により伸長して、図21に示すように、弛んだ状態となる。
このとき、アンカ65は、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力が与えられた状態においても、レール部材81と摩擦部材80に挟まれた状態となり、摩擦部材80と接触による所定の摩擦力により停止した状態となる。つまり、移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tに移動した状態において、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力よりも、圧縮コイルバネ66による後方への付勢力に加え、摩擦部材80から作用する所定の摩擦力の方が大きくなるように設定されており、アンカ65が停止する。
つまり、移動レンズユニット32は、連結桿40が規制部36tに当接した状態で、且つ圧縮コイルバネ57の前方への付勢力をアンカ65から間接的に作用されていない状態となっており、圧縮コイルバネ66の付勢力により後方側へ付勢されている状態となっている。従って、移動レンズユニット32は、連結桿40の前端面を基準としたテレ端位置Tから前方へ移動することがなく、安定して停止した状態となる。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のワイドからテレのズーミングが切り換えられる。
また、本実施の形態の内視鏡2は、第3の実施の形態と同様に、テレ状態から被写体へのワイドズーミング時には、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100からアクチュエータ62のSMAワイヤ56へ電流の印加が瞬時に実行される。撮像ユニット30は、図22に示すように、SMAワイヤ56が収縮して、連結桿40とアンカ65が離間した状態となる。
その後、SMAワイヤ56が温度ta3よりも大幅に超える温度となったら、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100からアクチュエータ62のSMAワイヤ56へ電流の印加が停止される。すると、SMAワイヤ56が自然冷却され伸長すると共に、圧縮コイルバネ57の付勢力により、アンカ65が勢い良く前方へ移動し、移動レンズユニット32の連結桿40と衝突して、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力が連結桿40に作用する。
このとき、アンカ65は、摩擦部材80との接触により、所定の摩擦力を受けるが、圧縮コイルバネ57の反発応力(付勢力)が勝ると共に、圧縮コイルバネ66の後方への付勢力よりも大きな前方へ移動する応力が作用し、摩擦部材80を通過する。そして、撮像ユニット30は、移動レンズユニット32の連結桿40が圧縮コイルバネ66の後方への付勢力に抗した圧縮コイルバネ57の前方への付勢力によりアンカ65を介して間接的に前方へ付勢されることで、移動レンズユニット32が、図19に示した状態の連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wに移動する。こうして、内視鏡2は、撮像ユニット30のテレからワイドのズーミングが切り換えられる。
また、本実施の形態の撮像ユニット30は、図23に示すように、移動レンズユニット32の連結桿40の前端面を基準としたワイド端位置Wとテレ端位置Tとの間の任意のズーミング位置Zに移動レンズユニット32を停止させることができる。
具体的には、撮像ユニット30は、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100によりアクチュエータ62のSMAワイヤ56への所定アンペア量(数)の電流を印加して、SMAワイヤ56を所定の温度まで発熱させて、移動レンズユニット32の連結桿40の前端面を基準とした任意のズーミング位置Zまで伸縮状態が制御される。この状態において、アンカ65は、図23に示す、レール部材81と摩擦部材80に挟まれた所定の位置で停止する。
その後、撮像ユニット30がテレ状態のとき、ビデオプロセッサ4の形状記憶合金抵抗制御回路部100は、一旦、アクチュエータ62のSMAワイヤ56への電流の印加を停止する。すると、SMAワイヤ56は、自然冷却により伸長して、図24に示すように、弛んだ状態となる。
このときも、アンカ65は、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力が与えられた状態において、レール部材81と摩擦部材80に挟まれた状態となり、摩擦部材80と接触による所定の摩擦力により停止した状態となる。つまり、上述したように、移動レンズユニット32が連結桿40の前端面を基準とした任意の位置Zに移動した状態において、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力よりも、圧縮コイルバネ66による後方への付勢力に加え、摩擦部材80から作用する所定の摩擦力の方が大きくなるように設定されており、アンカ65が停止する。
このように、本実施の形態の撮像ユニット30は、移動レンズユニット32の位置を任意の位置に停止させて、任意の光学特性、ここでは光学倍率を可変することができる。
また、この移動レンズユニット32の任意の位置からテレ方向(後方)に移動レンズユニット32を移動させる場合には、SMAワイヤ56に電流を印加して収縮させる。その一方で、移動レンズユニット32の任意の位置からワイド方向(前方)に移動レンズユニット32を移動させる場合には、撮像ユニット30は、図22に示したように、SMAワイヤ56を収縮させ、連結桿40とアンカ65が離間した状態にした後、SMAワイヤ56へ電流の印加が停止することで、上述したように、圧縮コイルバネ57の付勢力により、アンカ65が勢い良く前方へ移動させる。
そして、アンカ65が移動レンズユニット32の連結桿40と衝突して、圧縮コイルバネ57の前方への付勢力が連結桿40に作用し、移動レンズユニット32がワイド方向に移動するように動作させる。
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット30は、第3の実施の形態の効果に加え、最大ワイドと最大テレの間で、移動レンズユニット32を任意の位置に停止させることができ、光学倍率を任意に可変することができる構成となる。
尚、以上、各実施の形態に記載した光学特性の可変は、ワイドとテレの光学倍率を可変する例を記載しているが、勿論、撮像ユニット30のピント調節を行うための移動レンズユニットの進退移動制御に適用することができる。
以上の各実施の形態に記載した発明は、その実施の形態、及び変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
第1の実施の形態に係る電子内視鏡システムの全体を示す構成図 同、内視鏡の先端部の内部構成を示す断面図 同、図2のIII−III断面図 同、撮像ユニットの構成を示す断面図 同、図4のV−V断面図 同、形状記憶合金アクチュエータを駆動制御するビデオプロセッサ内の抵抗フィードバック回路を示すブロック図 同、移動レンズ枠がワイド端位置で初期状態となった撮像ユニットの断面図 同、形状記憶合金ワイヤの温度−歪の関係を示す曲線グラフ 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図 同、温度に応じて長さが変位するSMAワイヤ56を目標変位に伸縮させるための抵抗値制御の制御一例を示すフローチャート 第2の実施の形態に係る撮像ユニットの構成を示す断面図 同、移動レンズ枠がワイド端位置で初期状態となった撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態を示す撮像ユニットの断面図 第3の実施の形態に係る撮像ユニットの構成を示す断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態において、再度、SMAワイヤに電流が印加された状態を示す撮像ユニットの断面図 第4の実施の形態に係る撮像ユニットの構成を示す断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図 同、テレ端位置に移動レンズ枠が移動した状態において、再度、SMAワイヤに電流が印加された状態を示す撮像ユニットの断面図 同、任意の光学特性位置に移動レンズ枠が移動する作用を説明するための撮像ユニットの断面図 同、任意の光学特性位置に移動レンズ枠が移動した状態でSMAワイヤへの電流の印加が停止された状態を示す撮像ユニットの断面図
符号の説明
1…電子内視鏡システム
2…電子内視鏡装置
3…光源装置
4…ビデオプロセッサ
5…カラーモニタ
6…先端部
7…湾曲部
9…挿入部
10…操作部
30…撮像ユニット
32…移動レンズユニット
36w…規制部
36t…規制部
36…後群レンズ枠
39…移動レンズ
40…連結桿
46…イメージセンサユニット
56…形状記憶合金ワイヤ
57…圧縮コイルバネ
62…アクチュエータ
65…アンカ
66…圧縮コイルバネ
75…磁石
80…摩擦部材
100…形状記憶合金抵抗制御回路部

Claims (7)

  1. 前後に進退自在に設けられた移動体と、
    常温時に非張力状態となるように、前記移動体に直接的または間接的に設けられ、外部の制御回路部の電源部から電流を印加されて所定の温度に可変され伸縮制御される形状記憶合金ワイヤと、
    を備えたことを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 光学レンズを有し、光軸方向の前後に進退させる移動レンズユニットと、
    前記移動レンズユニットを前方へ付勢する第1の弾性部材と、
    前記移動レンズユニットを後方へ付勢し、前記第1の弾性部材と異なる平行な軸上に設けられた前記第1の弾性部材よりも付勢力が小さな第2の弾性部材と、
    前記移動レンズユニットに直接的または間接的に設けられ、外部の制御回路部の電源部から電流を印加されて所定の温度に可変され伸縮制御され、収縮時に前記移動レンズユニットを後方へ牽引する形状記憶合金ワイヤと、
    を備えたことを特徴とする撮像ユニット。
  3. 前記形状記憶合金ワイヤは、常温時に非張力状態となるように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の撮像ユニット。
  4. 前記第1の弾性部材、及び前記第2の弾性部材が前記光軸に平行な軸に沿って前記移動レンズユニットを付勢するように設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
  5. 前記形状記憶合金ワイヤが前記移動レンズユニットと間接的に作用するように間接作用部材に連結されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の撮像ユニット。
  6. 前記形状記憶合金ワイヤの伸縮状態に関わらず、前記第1の弾性部材、または前記第2の弾性部材の付勢力に抗して、所定の移動端位置で停止するように、前記移動レンズユニットに吸着する磁石を有することを特徴とする請求項5に記載の撮像ユニット。
  7. 前記制御回路部によって、前記形状記憶合金ワイヤの伸縮状態が制御されて進退移動する前記間接作用部材を摩擦力により任意の位置で停止する摩擦部材を設け、前記移動レンズユニットを任意の進退位置で停止する請求項5に記載の撮像ユニット。
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