JP2009289947A - 発光素子及び照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体層と外部との界面における実効的な屈折率変化を緩やかにして発光素子内部への光の反射を抑制することと、発光素子自体による光の吸収を低減させることを両立させて、光の取り出し効率を向上させた発光素子を提供する。
【解決手段】 発光素子は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1aと、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層1bと、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cと、p型の反射電極2と、n型電極3とが順次積層された発光素子であって、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1aの表面に、複数の突起4を有しており、その先端側を構成する第1の層5とこの第1の層5に隣接して形成され、第1の層5よりも屈折率が大きくなっている第2の層6とを含んでいる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物ガリウム系化合物半導体を利用した発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の発光素子及び照明装置に関するものである。
近年、紫外光領域から青色光までの光を発光する発光素子として、AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)で表される窒化ガリウム系化合物半導体や窒化物系半導体を用いた発光素子が注目されている。
このような窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子は、蛍光体と組み合わせることにより白色光を発光することが可能である。また、この発光素子は、省エネルギーかつ長寿命であることから、白熱電球、蛍光ランプなどの代替品として有望視され、実用化が始まっている。しかしながら、この発光素子の発光効率は、蛍光灯に比較すると低いため、更なる高効率化が求められている。
発光素子の発光効率である外部量子効率は、発光層で電気エネルギーが光エネルギーに変換される割合を示す内部量子効率と、変換された光エネルギーが外部へ放出される割合を示す光取り出し効率との積によって決定される。
光取り出し効率の向上に関しては種々の技術があり、例えば、表面に複数の突起が形成されることによって外部との屈折率差を緩和し、発光した光の全反射を抑制させた半導体発光素子が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。一般的に、屈折率の大きな物質から屈折率の小さな物質に光が入射するとき、臨界角を超える角度で入射した光は、全反射し、外部へ光が放出されにくい。
図4は半導体層と外部との界面における実効的な屈折率の分布を示したものである。図3(a)のように、突起が形成されない場合は、屈折率が界面で急激に変化するために、半導体内部への光の反射量が多くなる。図4(b)のように、突起を形成することで、突起の体積変化に伴って屈折率変化が緩やかになるため、半導体内部への光の反射量は低減する。さらに、図4(c)のように、突起の高さを増加させることによって、屈折率の変化はさらに滑らかになり、半導体内部への光の反射量をより低減させ、光取り出し効率を向上させることが可能となる。
特開2006−253172号公報
しかしながら、特許文献1の半導体発光素子の場合、実効的な屈折率を緩やかに傾斜させるためには、突起の高さを突起の底面の長さに対して、約3倍以上にする必要がある。そのため、突起の体積が増加して、突起自体によって、発光した光の多くが吸収されるという問題があった。
また、複数の突起を形成されたp型窒化ガリウム系化合物半導体層の表面を光取り出し面とする場合、p型窒化ガリウム系化合物半導体層へ均一に電流を注入するためには、突起を覆うようにして透明導電層を全面に形成する必要がある。そのため、突起の高さ分だけp型の透明導電層の厚みが増して、透明導電層における光吸収量が無視できなくなるという問題があった。
以上のように、突起を用いて半導体内部への光の反射を抑制しようとすると、突起自体による光の吸収が生じてしまうため、光の取り出し効率を向上させることは困難であった。
従って、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、半導体層と外部との界面における実効的な屈折率変化を緩やかにして発光素子内部への光の反射を抑制することと、発光素子自体による光の吸収を低減させることを両立させて、光の取り出し効率を向上させた発光素子を提供することである。
本発明の発光素子は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層した積層体と、前記n型窒化ガリウム系化合物半導体層または前記p型窒化ガリウム系化合物半導体層のいずれかの表面に形成された複数の突起であって、突起先端側を構成する第1の層とこの第1の層に隣接して形成され、前記第1の層よりも屈折率が大きくなっている第2の層とを含む複数の突起とを具備する。
また、前記突起は、前記第2の層の前記積層体側に設けられた複数の層をさらに含み、前記複数の層は、前記第2の層よりも屈折率が大きく、前記積層体よりも屈折率が小さく、前記突起の先端側から前記積層体側に近づくにつれて屈折率が大きくなる。
また、本発明の発光素子は好ましくは、突起はSiO,Al,MgO,AlON,SiON,HfO及びZrOからなる群から選ばれた2種類以上を含む。
本発明の照明装置は、前記発光素子と、前記発光素子からの発光を受けて光を発する蛍光体及び燐光体の少なくとも一方とを具備している。
本発明の発光素子は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層した積層体と、前記n型窒化ガリウム系化合物半導体層または前記p型窒化ガリウム系化合物半導体層のいずれかの表面に形成された複数の突起であって、突起先端側を構成する第1の層とこの第1の層に隣接して形成され、前記第1の層よりも屈折率が大きくなっている第2の層とを含む複数の突起とを具備することにより、以下の作用効果を奏する。
第1の層と第2の層とを含む複数の突起を具備することにより、突起の体積変化による実効的な屈折率の変化を緩和する効果に加えて、突起自体の屈折率が次第に変化していくため、屈折率の変化を極めて緩やかにすることが可能となる。そのため、突起の高さを大きくする必要がなく、突起自体による光の吸収が抑制できるため、光取り出し効率を効果的に向上させることができる。
また、本発明の発光素子は好ましくは、前記突起は、前記第2の層の前記積層体側に設けられた複数の層をさらに含み、前記複数の層は、前記第2の層よりも屈折率が大きく、前記積層体よりも屈折率が小さく、前記突起の先端側から前記積層体側に近づくにつれて屈折率が大きくなる。これにより屈折率の変化が一層滑らかになり、半導体内部への光の反射量を減らすことができる。
また、本発明の発光素子は好ましくは、突起がSiO,Al,MgO,AlON,SiON,HfO及びZrOからなる群から選ばれた2種類以上を含むことから、突起自体での光の吸収を極めて小さくでき、さらに、窒化ガリウム系化合物半導体層より小さい屈折率を有するため、屈折率の変化を緩やかにすることが可能である。
本発明の照明装置は、光取り出し効率の高い本発明の発光素子と、発光素子からの発光を受けて光を発する蛍光体及び燐光体の少なくとも一方とを具備していることから、従来の蛍光灯等よりも消費電力が小さく、小型で高輝度の照明装置となる。
以下、本発明の発光素子の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本実施の形態の発光素子の一例を示す模式的な断面図である。
図1において、1は窒化ガリウム系化合物半導体層を複数層積層して成る半導体の積層体である。積層体1は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1a、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層1b、および、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cから構成される。また、2はp型反射電極を、また、3はn型反射電極を示す。さらに、4は複数の突起を示す。
(複数の突起4)
複数の突起4は、第1の層5と第2の層6とを含む。第1の層5は突起4の先端側に構成される。また、第2の層6は、第1の層5に隣接して形成され、第1の層5よりも屈折率が大きい。
第1の層5と第2の層6とを含む複数の突起を具備することにより、突起の体積変化による実効的な屈折率差の緩和の効果に加えて、突起自体の屈折率の変化が生じることになる。よって、屈折率を極めて緩やかに変化させることが可能となり、発光素子の光取り出し効率を効果的に向上させることができる。そのため、突起の高さを突起の底辺の長さに対して大きくすることなく、突起の体積増加を抑制して突起自体の光吸収量を小さくし、光取り出し効率を向上させることが可能となる。
突起4の第1の層5と第2の層6の材質としては、発光層1bで発光する波長において、窒化ガリウム系化合物半導体層の屈折率より小さく、かつ光吸収係数の小さいものが好ましい。そのような材質として、酸化ケイ素(SiO),酸化アルミニウム(Al),酸化マグネシウム(MgO),窒酸化アルミニウム(AlON),窒酸化シリコン(SiON),酸化ハフニウム(HfO)及び酸化ジルコニウム(ZrO)の中から、第1の層5の屈折率よりも第2の層6の屈折率が大きくなるように選択すればよい。表1に波長が400nmにおける各材質の屈折率の一覧表を示す。
突起4は、第1の層5、第2の層6の下に、第2の層6よりも屈折率の大きい層が複数積層されることが好ましい(図2参照)。その場合、突起4の先端側から積層体1側に近づくにつれて、層の屈折率が大きくなるように各層を選択する。さらに各層の屈折率よりも積層体1の屈折率が大きい。図2では、第2の層6の下に第3の層7、第3の層7の下に第4の層8を設けており、第3の層7の屈折率は第2の層6の屈折率よりも大きく、第4の層8の屈折率は第3の層7の屈折率よりも大きい。さらに、これにより、屈折率の変化は一層滑らかになり、半導体内部への光の反射量を減らすことができる。
突起4の形状としては、例えば、円柱形状、多角柱形状、円錐形状、多角錐形状、部分円錐形状(縦断面形状が台形状である)、部分多角錐形状(縦断面形状が台形状である)等の種々の形状が挙げられる。なかでも、円錐形状、多角錐形状が好ましい。これらの形状は、突起の先端が錐形状であるため、突起の高さ方向の体積変化が緩やかになり、実効的な屈折率がより緩やかに変化するという効果が得られる。
また、突起4の先端形状としては、例えば、平坦面状、凸型曲面状、尖頭状などが挙げられる。なかでも、突起4の先端形状としては、凸型曲面状及び尖頭状が好ましい。これらの形状の場合、光の出射界面における実効的な屈折率がより緩やかに変化するため、出射界面における半導体内部への光の反射量が低減し、取り出される光の量を増加させることができる。
突起4の底面の長さ(平均長さ)は、光学的な媒質であるn型窒化ガリウム系化合物半導体層1a中の実効波長と同じまたは実効波長以下が好ましい。なお、底面の長さとは、円錐形状の場合、底面の直径の長さをいい、多角形状の場合は、隣り合わない二つの頂点を結ぶ線分が最大となる長さをいう。
また、突起4の高さ(平均高さ)は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1a中の実効波長と同じであることが好ましい。いずれの場合も、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cとその外部との間の屈折率差がより緩和されて光の反射が抑制されるとともに光散乱の効果が得られる。その結果、突起4が無い場合には、外部との界面において臨界角を超えて全反射し、透明導電層3または半導体層2の内部に閉じ込められていた光も、突起4によって光の進行方向が変化するために、臨界角以内に入る割合が増加することによって、光取り出し量が向上する。
なお、突起4の底面の長さ(平均長さ)の下限は、実効波長以上であればよい。発光波長未満では、突起4によって散乱された散乱光の角度分布が狭くなり、外部との界面での入射角が臨界角以内に入って、外部に取り出すことが可能な散乱光が減少するため、光り取り出し効率向上の効果が十分に得られない。
突起4の高さ(平均高さ)の上限は、実効波長以下であればよい。波長を超えると、突起4を形成する際のエッチングのプロセスに要する時間が長くなり、生産性が低下する傾向がある。
例えば、突起4の底面の長さは160〜320nm程度、突起4の高さは160〜320nm程度である。
突起4の形成方法としては、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1a又はp型窒化ガリウム系化合物半導体層1c上に、酸化ケイ素(SiO),酸化アルミニウム(Al),酸化マグネシウム(MgO),窒酸化アルミニウム(AlON),窒酸化シリコン(SiON),酸化ハフニウム(HfO)及び酸化ジルコニウム(ZrO)からなる群から選ばれた2種類以上の材質を、屈折率の高い順から低い順に蒸着やスパッタリング、化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)等の成膜方法により積層する。その後、積層膜の表面上にレジスト層や金属層等から成るマスクを形成し、反応性イオンエッチング(RIE:Riactive Ion Ettching)法等のドライエッチング法、エッチング液を用いたウェットエッチング法等を用いて、積層膜の表面からエッチングを行うことにより突起4をに形成することができる。
突起4の種々の形状としては、前述のように、円柱形状、多角柱形状、円錐形状などが挙げられる。
例えば、円錐形状を作製する場合は、円形状のマスクを形成した後、ドライエッチング法においてエッチング装置のバイアス電圧、圧力等を任意に調整することで、エッチングの進行に伴いマスクのエッジを優先的にエッチングさせて、円形状のマスクを徐々に小さくすることで、円錐形状の形状を形成することができる。
また、多角形状を作製する場合は、最初に形成するマスクの形状を多角形状として上記と同様の方法を用いる、あるいは、結晶方位によるウェットエッチングレートの異方性を利用したウェットエッチング法を用いることにより、多角形状を形成することができる。
(積層体1)
積層体1は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1aと、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層1bと、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cと、を順次積層して得られる。なお、これらの積層は、別の基板上に、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1aと、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層1bと、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cと、を順次積層したのち、その基板を除去することで行われてもよい。
例えば、n型窒化ガリウム系化合物半導体層1aは、第1のn型クラッド層としてのGaN層、第2のn型クラッド層としてのIn0.02Ga0.98N層の積層体等からなる。このn型窒化ガリウム系化合物半導体層1aの厚みは2〜3μm程度である。窒化ガリウム系化合物半導体層をn型とするには、元素周期律表においてIV族の元素であるSi等をドーパントとして窒化ガリウム系化合物半導体層に混入させればよい。
また、例えば、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1cは、第1のp型クラッド層としてのAl0.15Ga0.85N層、第2のp型クラッド層としてのAl0.2Ga0.8N層、p型コンタクト層としてのGaN層の積層体等からなる。このp型窒化ガリウム系化合物半導体層1cの厚みは200nm〜300nm程度である。窒化ガリウム系化合物半導体層をp型とするには、元素周期律表においてII族の元素であるMg等をドーパントとして窒化ガリウム系化合物半導体層に混入させればよい。
また、例えば、発光層1bは、禁制帯幅の広い障壁層としてのIn0.01Ga0.99N層と、禁制帯幅の狭い井戸層としてのIn0.11Ga0.89N層とを、交互に例えば3回繰り返し規則的に積層した多重量子井戸構造(MQW:Muliti Quantum Well)等からなる。この発光層1bの厚みは25nm〜150nm程度である。
積層体1の成長方法は、有機金属気相成長法(MOVPE)法が用いられるが、その他分子線エピタキシー(MBE)法、ハイドライド気相成長(HVPE)法、パルスレーザデポジション(PLD)法等が挙げられる。
(反射電極)
本発明の発光素子は、電極としてp型反射電極2及びn型反射電極3を有してもよい。
反射電極の厚みは、50〜100nm程度である。
p型反射電極2及びn型反射電極3の材質は、発光層1bが発生した光を損失なく反射し、かつそれぞれp型窒化ガリウム系化合物半導体層1c及びn型窒化ガリウム系化合物半導体層1aと良好なオーミック接続がとれるものがよい。
そのような材質のものとしては、例えば、アルミニウム(Al),チタン(Ti),ニッケル(Ni),クロム(Cr),インジウム(In),錫(Sn),モリブデン(Mo),銀(Ag),金(Au),ニオブ(Nb),タンタル(Ta),バナジウム(V),白金(Pt),鉛(Pb),ベリリウム(Be),酸化インジウム(In),金−シリコン合金(Au−Si合金),金−ゲルマニウム合金(Au−Ge合金),金−亜鉛合金(Au−Zn合金),金−ベリリウム合金(Au−Be合金)等を用いればよい。これらの中でも、アルミニウム(Al)または銀(Ag)は、発光層1bが発光する青色光(波長450nm)〜紫外光(波長350nm)の光に対して反射率が高いので好適である。また、アルミニウム(Al)はn型窒化ガリウム系化合物半導体層1aとのオーミック接合の点でも特に好適である。また、上記材質の中から選択した層を複数層積層したものとしても構わない。
なお、本実施の形態の窒化ガリウム系化合物半導体を適用した発光素子は、発光ダイオード(LED)として使用することができる。
また、本実施の形態の上記の発光素子(LED)は次のように動作する。即ち、発光層1bを含む半導体層1にバイアス電流を流して、発光層1bで波長350〜400nm程度の紫外光〜近紫外光、紫光を発生させ、発光素子の外側にその紫外光〜近紫外光、紫光を取り出すように動作する。
また、本実施の形態の発光素子は照明装置に適用できるものであり、その照明装置は、本実施の形態の発光素子と、発光素子からの発光を受けて光を発する蛍光体及び燐光体の少なくとも一方とを具備している構成である。この構成により、輝度及び照度の高い照明装置を得ることができる。
この照明装置は、本実施の形態の発光素子をシリコーン樹脂等の透明樹脂、ガラス等の透明部材で覆うか内包するようにし、その透明部材に蛍光体や燐光体を混入させた構成とすればよく、蛍光体や燐光体によって発光素子の紫外光〜近紫外光を白色光等に変換するものとすることができる。また、集光性を高めるために透明部材に凹面鏡等の光反射部材を設けることもできる。このような照明装置は、従来の蛍光灯等よりも消費電力が小さく、小型であることから、小型で高輝度の照明装置として有効である。
本発明の発光素子の実施例について以下に説明する。
本発明の発光素子の効果を確認するために、時間領域差分(FDTD:Finite Difference Time Domain)法によるコンピューターシミュレーションを用いて、図1の発光素子における突起と外部界面における光の透過率を計算した。また、比較例として窒化ガリウム系化合物半導体から成る突起と外部界面における透過率についても、同様の方法を用いたコンピューターシミュレーションにより計算した。
図1の発光素子の突起としては、屈折率2.5のn型窒化ガリウム系化合物半導層1aの表面から順に、屈折率2.27の酸化ジルコニウム(ZrO),屈折率1.98の酸化ハフニウム(HfO),屈折率1.76の酸化マグネシウム(MgO),屈折率1.47の酸化ケイ素(SiO)をそれぞれ80nmずつ積層した4層構造から成る円錐形状とし、底辺の直径の長さは320nm、アスペクト比は1(=高さ÷底辺の直径の長さ)として光の透過率を求めた。
一方、比較例の突起としては、屈折率2.5のn型窒化ガリウム系化合物半導層の表面に形成された屈折率2.5の窒化ガリウム系化合物半導体から成る円錐形状とし、底辺の長さは320nm、アスペクト比は0(突起の形成されていない平面の場合)、1、2および3の場合のそれぞれの光の透過率を求めた。
また、外部の材質は屈折率1.42のシリコーン樹脂とし、発光波長は400nmとした。
図3は光の入射角を0度及び30度にした場合のコンピューターシミュレーションにより求めた光の透過率を示す。アスペクト比が1の場合では、同じ入射角において実施例の透過率は比較例よりも大きい結果を示した。さらに、比較例においてアスペクト比が3で得られていた透過率を、実施例ではアスペクト比が1の場合で得ることができるため、高い透過率を維持したまま、突起の高さを低減することができた。
本発明の発光素子について実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の発光素子について実施の形態の他の一例を示す断面図である。 実施例と比較例の発光素子における突起について、コンピューターシミュレーションによって求めた光の透過率を示す図である。 (a)〜(c)は、各半導体表面における実効的な屈折率の分布を示す模式図である。
符号の説明
1:積層体
1a:n型窒化ガリウム系化合物半導体層
1b:発光層
1c:p型窒化ガリウム系化合物半導体層
2:p型反射電極
3:n型反射電極
4:突起
5:突起を構成する第1の層
6:突起を構成する第2の層
7:突起を構成する第3の層
8:突起を構成する第4の層

Claims (4)

  1. n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層を順次積層した積層体と、前記n型窒化ガリウム系化合物半導体層または前記p型窒化ガリウム系化合物半導体層のいずれかの表面に形成された複数の突起であって、突起先端側を構成する第1の層とこの第1の層に隣接して形成され、前記第1の層よりも屈折率が大きくなっている第2の層とを含む複数の突起とを具備する発光素子。
  2. 前記突起は、前記第2の層の前記積層体側に設けられた複数の層をさらに含み、前記複数の層は、前記第2の層よりも屈折率が大きく、前記積層体よりも屈折率が小さく、前記突起の先端側から前記積層体側に近づくにつれて屈折率が大きくなる請求項1記載の発光素子。
  3. 前記突起は、SiO,Al,MgO,AlON,SiON,HfO及びZrOからなる群から選ばれた2種類以上を含む請求項1または2記載の発光素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか記載の発光素子と、前記発光素子からの発光を受けて光を発する蛍光体及び燐光体の少なくとも一方とを具備する照明装置。
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