JP2009289783A - 有機半導体積層膜および有機電界効果型トランジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】有機電界効果型トランジスタの移動度を向上させること。
【解決手段】少なくともカーボンナノチューブと液晶性有機半導体を含む有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有する有機半導体積層膜。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくともカーボンナノチューブと液晶性有機半導体を含む有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有する有機半導体積層膜。
【選択図】 図1
Description
本発明は有機半導体積層膜および有機電界効果型トランジスタに関する。
近年、成形性に優れた有機半導体を半導体層として用いた有機電界効果型トランジスタ(以下、有機FETという)が提案されている。有機半導体をインクとして利用することで、インクジェット技術やスクリーニング技術等により、基板上に直接回路パターンを形成することが可能になることから、従来の無機半導体を用いた電界効果型トランジスタ(以下、FETと言う)にかわり、有機半導体を用いた有機FETが盛んに検討されている。
FETの性能を示す重要な指標として、移動度とオンオフ比が挙げられる。移動度の向上は、すなわち、オン電流を増加させることを意味する。一方、オンオフ比の向上は、オン電流を増加させるとともにオフ電流を減少させることを意味する。これらはどちらもFETのスイッチング特性を向上させることであり、例えば液晶表示装置においては高階調を実現させることにつながる。例えば液晶表示装置の場合、移動度0.1cm2/V・sec以上、オンオフ比105以上が求められる。
移動度を向上させるための技術として、ポリチオフェン類などの共役系重合体とカーボンナノチューブを有する重合体コンポジットを用いる方法(例えば、特許文献1参照)が開示されている。また、移動度を向上させるための別の技術として、共役系高分子にカーボンナノチューブが分散されたコンポジット塗液を基板上で一方向に塗布する方法(例えば、特許文献2参照)や、整列層上に液晶性ポリマーを製膜する方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。これらの方法により移動度は向上するものの、近年、より高い移動度を有する有機FETが求められている。
特開2006−265534号公報(特許請求の範囲)
特開2004−339301号公報(特許請求の範囲)
特表2003−502874号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、有機電界効果型トランジスタの移動度を向上させることである。
本発明は、少なくともカーボンナノチューブと液晶性有機半導体を含む有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有する有機半導体積層膜である。また、本発明は、少なくともゲート電極、請求項1〜3いずれかに記載の有機半導体積層膜、ソース電極およびドレイン電極を有する有機電界効果型トランジスタである。
本発明により、高移動度の有機電界効果型トランジスタを提供することができる。
本発明の有機半導体積層膜について説明する。本発明の有機半導体積層膜は、有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有し、前記有機半導体層が、少なくともカーボンナノチューブ(以下、CNTという)と液晶性有機半導体を含むことを特徴とする。液晶性有機半導体を含む有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有する従来の技術に比べて、本発明は有機半導体層が液晶性有機半導体に加えてCNTを含有することにより、有機FETの移動度を大幅に向上させることができる。これは、有機半導体層中の液晶性有機半導体が一定方向に配向し有機半導体中の電荷移動度を高めることに加え、電荷移動の阻害要因である液晶性有機半導体のドメイン間をCNTで橋渡しすることにより、従来にない高移動度が得られるものと推定される。
本発明における液晶性有機半導体とは、一種以上の液晶状態を有する有機半導体のことをいう。液晶状態とは、結晶状態と液体状態の中間状態の一つであり、結晶の異方性と液体の流動性を併せ持っている。このような液晶性有機半導体は、その高い自己組織化能により、優れた分子配向を実現し、極めて高い結晶性を有する有機半導体薄膜を形成できる。さらに、液晶性有機半導体を溶液から塗布した後、液晶性を発現する温度まで加熱することで流動性を付与し、高い結晶状態を作り出すことも可能である。このため、有機FETの移動度を向上させることができる。
ここで、有機半導体が液晶状態を有するか否かは、示差走査熱量計や偏光顕微鏡観察により確認することができる。本発明においては、示差走査熱量計を用い、昇温速度および降温速度がいずれも5℃/分の条件で、室温から化合物の融点までの温度範囲について測定を行い、相転移点の有無から液晶状態の有無を判断する。液晶相−結晶相転移点が観測されれば、液晶状態を有すると判断できる。
液晶性有機半導体としては、特に限定されないが、キャリア移動度の高い材料が好ましく、具体的にはポリ(2,5−ビス(2−チエニル)−3,6−ジアルキルチエノ[3,2−b]−チオフェン)などの液晶性ポリチオフェン類、チアゾール、オキサゾール、チアジアゾールなどの含窒素芳香環を構成単位とする液晶性ポリヘテロアリール類、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)などの液晶性ポリフルオレン類、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ビチオフェン]などの液晶性フルオレン−チオフェン共重合体類、2−(4−オクチルフェニル)−6−ドデシルオキシナフタレンなどの芳香族炭化水素環を有する液晶性低分子半導体、α,ω−ジヘキシルクオーターチオフェンや4,4’−(5−ドデシルチオフェン−2−イル)スチルベンなどの複素芳香環を有する液晶性低分子半導体などが例として挙げられる。中でもチオフェン骨格を有する液晶性低分子半導体が移動度をより向上させることができるため好ましい。これは、チオフェン骨格が高い電荷輸送能力を有するためである。本発明における低分子半導体とは、分子量3000以下の化合物をいう。本発明における低分子半導体は、分子量分布のない単一の化合物として単離・同定できるものであり、ある単位骨格の繰り返しからなる重合体ではない。このような低分子半導体はカラム精製や再結晶、昇華精製などの方法により精製することができるため、高純度化が可能である。従って、上記のような単一かつ高純度化が可能な液晶性低分子半導体を有機半導体層として用いることにより、有機FETの移動度をより向上させることができる。なお、分子量は一般に使用されている質量分析装置で測定することができる。
チオフェン骨格を有する液晶性低分子有機半導体としては、芳香族基としてチオフェン骨格のみを有するオリゴチオフェン類、チオフェン骨格またはオリゴチオフェン骨格を連結基で結合した連結型チオフェン類が好ましく用いられる。また、塗布プロセスへの適用を考慮すると、少なくとも一つのアルキル基またはアルコキシ基を有することが好ましい。上記のようなチオフェン骨格を有する液晶性低分子有機半導体の好ましい例として、具体的には4,4’−ビス(5−(2−(2−ブトキシエトキシ)エチル)チオフェン−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(5−(2−(2−プロピロキシエトキシ)エチル)チオフェン−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(5−(2−(2−エトキシエトキシ)エチル)チオフェン−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(5−(2−(2−ヘキシルオキシエトキシ)エチル)チオフェン−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(5−(2−メトキシメトキシエチル)チオフェン−2−イル)スチルベン、4,4’−ビス(5−(2−ノニルオキシエチル)チオフェン−2−イル)スチルベンおよび4,4’−ビス(5−(2−ドデシルオキシエチル)チオフェン−2−イル)スチルベンなどが挙げられる。
また、本発明の有機半導体積層膜において、有機半導体層は、液晶性有機半導体に加えて既知の有機半導体を含んでもよい。既知の有機半導体としては、特に限定されないが、キャリア移動度の高い材料が好ましく、具体的にはポリ−3−ヘキシルチオフェン、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリジアセチレン類、ポリカルバゾール類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ピリジン、キノリン、フェナントロリン、オキサゾール、オキサジアゾールなどの含窒素芳香環を構成単位とするポリヘテロアリール類、アントラセン、ピレン、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ルブレンなどの縮合多環芳香族化合物、フラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、ピリジン、キノリン、フェナントロリン、オキサゾール、オキサジアゾールなどの含窒素芳香族化合物、4,4’−ビス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルに代表される芳香族アミン誘導体、ビス(N−アリルカルバゾール)またはビス(N−アルキルカルバゾール)などのビスカルバゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、銅フタロシアニンなどの金属フタロシアニン類、銅ポルフィリンなどの金属ポルフィリン類、ジスチリルベンゼン誘導体、アミノスチリル誘導体、芳香族アセチレン誘導体、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸ジイミド、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミドなどの縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、メロシアニン、フェノキサジン、ローダミンなどの有機色素などが例として挙げられる。
また有機半導体層は、上記CNTおよび液晶性有機半導体の他に絶縁性材料を含んでもよい。ここで用いられる絶縁性材料としては、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子材料が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
本発明の有機半導体積層膜において、有機半導体層はCNTを含む。電荷移動の阻害要因である液晶性有機半導体のドメイン間をCNTで橋渡しすることにより、有機FETの移動度をより向上させることができる。
有機半導体層中のCNTの含有量は、有機半導体100重量部に対して0.01重量部以上3重量部以下が好ましく、1重量部以下がより好ましい。なお、有機半導体層が液晶性有機半導体以外の有機半導体を含む場合には、その総量を100重量部とする。
CNTとしては、1枚の炭素膜(グラフェン・シート)が円筒状に巻かれた単層CNT、2枚のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた2層CNT、複数のグラフェン・シートが同心円状に巻かれた多層CNTのいずれを用いてもよく、これらを2種以上用いてもよい。CNTは、アーク放電法、化学気相成長法(CVD法)、レーザー・アブレーション法等方法により得ることができる。
本発明において、CNTの長さは、ソース電極とドレイン電極間の距離(チャネル長)よりも短いことが好ましい。CNTの平均長さは、チャネル長によるが、好ましくは2μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。一般に市販されているCNTは長さに分布があり、チャネル長よりも長いCNTが含まれることがあるため、CNTをチャネル長よりも短くする工程を加えることが好ましい。例えば、硝酸、硫酸などによる酸処理、超音波処理、または凍結粉砕法などにより短繊維状にカットする方法が有効である。またフィルターによる分離を併用することは、純度を向上させる点でさらに好ましい。
また、CNTの直径は特に限定されないが、1nm以上100nm以下が好ましく、より好ましくは50nm以下である。
本発明では、CNTを溶媒中に均一分散させ、分散液をフィルターによってろ過する工程を設けることが好ましい。フィルター孔径よりも小さいCNTを濾液から得ることで、チャネル長よりも短いCNTを効率よく得られる。この場合、フィルターとしてはメンブレンフィルターが好ましく用いられる。ろ過に用いるフィルターの孔径は、チャネル長よりも小さければよく、0.5〜10μmが好ましい。
他にCNTを短小化する方法として、酸処理、凍結粉砕処理などが挙げられる。
本発明では、表面の少なくとも一部に共役系重合体を付着したCNTを用いることが好ましい。これにより、CNTをマトリックス(液晶性有機半導体)内に、より均一に分散することができ、移動度をより向上させるとともに高いオンオフ比を実現できる。共役系重合体がCNTの表面の少なくとも一部に付着した状態とは、CNT表面の一部、あるいは全部を共役系重合体が被覆した状態を意味する。共役系重合体がCNTを被覆できるのはそれぞれの共役系構造に由来するπ電子雲が重なることによって相互作用が生じるためと推測される。CNTが共役系重合体で被覆されているか否かは、被覆されたCNTの反射色が被覆されていないCNTの色から共役系重合体の色に近づくことで判別できる。定量的には元素分析やX線光電子分光法(XPS)などによって付着物の存在とCNTに対する付着物の重量比を同定することができる。また、CNTに付着させる共役系重合体は、分子量、分子量分布や構造に関わらず用いることができる。上記の「共役系重合体の付着したCNT」を以下「CNT複合体」という。
共役系重合体をCNTに付着させる方法は、(I)溶融した共役系重合体中にCNTを添加して混合する方法、(II)共役系重合体を溶媒中に溶解させ、この中にCNTを添加して混合する方法、(III)CNTを溶媒中で予め超音波等で予備分散しておいた所に共役系重合体を添加し混合する方法、(IV)溶媒中に共役系重合体とCNTを入れ、この混合系に超音波を照射して混合する方法等が挙げられる。本発明では、複数の方法を組み合わせてもよい。
上記のCNTを被覆する共役系重合体としては、ポリチオフェン系重合体、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系重合体ポリピロール系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリアセチレン系重合体、ポリ−p−フェニレン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体などが挙げられ、これらを2種以上用いてもよい。上記重合体は、単一のモノマーユニットが並んだものが好ましく用いられるが、異なるモノマーユニットをブロック共重合したものランダム共重合したものまた、グラフト重合したものも用いることができる。上記重合体の中でも本発明においては、CNTへの付着が容易であり、CNT複合体を形成しやすいポリチオフェン系重合体およびベンゾチアジアゾール−チオフェン系重合体が特に好ましく使用される。
ポリチオフェン系重合体としては、ポリ−チオフェン構造の骨格を持つ重合体に側鎖を有するものが好ましい。具体例としては、ポリ−3−メチルチオフェン、ポリ−3−ブチルチオフェン、ポリ−3−ヘキシルチオフェン、ポリ−3−オクチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルチオフェンなどのポリ−3−アルキルチオフェン(アルキル基の炭素数は好ましくは1〜12);ポリ−3−メトキシチオフェン、ポリ−3−エトキシチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシチオフェンなどのポリ−3−アルコキシチオフェン(アルコキシ基の炭素数は好ましくは1〜12);ポリ−3−メトキシ−4−メチルチオフェン、ポリ−3−ドデシルオキシ−4−メチルチオフェンなどのポリ−3−アルコキシ−4−アルキルチオフェン(アルコキシ基およびアルキル基の炭素数は好ましくは1〜12);ポリ−3−チオヘキシルチオフェンやポリ−3−チオドデシルチオフェンなどのポリ−3−チオアルキルチオフェン(アルキル基の炭素数は好ましくは1〜12)が挙げられ、1種もしくは2種以上を用いることができる。中でも、ポリ−3−アルキルチオフェンまたはポリ−3−アルコキシチオフェンが好ましい。前者としては特にポリ−3−ヘキシルチオフェンが好ましい。また、ベンゾチアジアゾール−チオフェン系重合体としては、ポリ−4−(3,3’’’−ジオクチル−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−クオーターチオフェン−5−イル)−7−(3,3’’’−ジオクチル−5’’’−フェニル−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−クオーターチオフェン−5−イル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール、ポリ−4−(3,3’’’−ジオクチル−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−クオーターチオフェン−5−イル)−7−(3,3’’’−ジオクチル−5’’’−(9−オクチルカルバゾール−3−イル)−2,2’:5’,2’’:5’’,2’’’−クオーターチオフェン−5−イル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾールなど、ベンゾチアジアゾール骨格とチオフェン骨格を繰り返し単位中に含む重合体が好ましい。ポリチオフェン系重合体およびベンゾチアジアゾール−チオフェン系重合体の好ましい分子量は、数平均分子量で800〜100000である。また、上記重合体は必ずしも高分子量である必要はなく、直鎖状共役系からなるオリゴマーであってもよい。
本発明で用いられる共役系重合体の不純物を除去する方法として、再沈殿法、ソクスレー抽出法、ろ過法、イオン交換法、キレート法等を用いることができる。中でも低分子量成分を除去する場合には再沈殿法やソクスレー抽出法が好ましく用いられ、金属成分の除去には再沈殿法やキレート法、イオン交換法が好ましく用いられる。これらの方法を2種以上組み合わせてもよい。
有機半導体層は単層でも複数層でもよく、CNTと液晶性有機半導体を含有する複数の層を積層してもよいし、CNTと液晶性有機半導体を含有する層と既知の有機半導体層を積層してもよい。有機半導体層の膜厚は5nm以上100nm以下が好ましい。この範囲の膜厚にすることにより、均一な薄膜形成が容易になり、さらにゲート電圧によって制御できないソース・ドレイン間電流を抑制し、有機FETのオンオフ比をより高くすることができる。膜厚は、原子間力顕微鏡やエリプソメトリ法などにより測定できる。
有機半導体層の形成方法としては、抵抗加熱蒸着、電子線ビーム、スパッタリング、CVDなど乾式の方法を用いることも可能であるが、製造コストや大面積への適合の観点から塗布法を用いることが好ましい。塗布法として、具体的には、スピンコート法、ブレードコート法、スリットダイコート法、スクリーン印刷法、バーコーター法、鋳型法、印刷転写法、浸漬引き上げ法、インクジェット法、ドロップキャスト法などを好ましく用いることができ、塗膜厚み制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択できる。例えばスピンコート塗布を行う場合には、CNTと液晶性有機半導体を含む有機半導体コンポジットの溶液の濃度が1〜20g/lであると、厚み5〜200nmの塗膜を得ることができる。このとき、有機半導体コンポジットを溶解させる溶媒としては、テトラヒドロフランやトルエン、キシレン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,3−ジエチルベンゼン、1,4−ジエチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3−ジイソプロピルベンゼン、1,4−イソプロピルベンゼン、1,4−ジプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、o−クロロトルエン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、安息香酸エチル、2,4,6−トリメチル安息香酸エチル、2−エトキシ安息香酸エチル、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジンなどが挙げられる。これらの溶媒を2種以上用いてもよい。また、形成した塗膜に対して、大気下、減圧下または不活性ガス雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。
本発明における配向層は、有機半導体層中の液晶性有機半導体および/またはCNTをある一定方向に配向させる配向能を有する。これにより、有機FETの移動度をより向上させることができる。配向層を形成する材料としては、特に限定されないが、酸化シリコン、アルミナ等の無機材料、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリイミドやその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサンやその誘導体、ポリビニルフェノールやその誘導体等の有機高分子材料、あるいは無機材料粉末と有機高分子材料の混合物や有機低分子材料と有機高分子材料の混合物を挙げることができる。配向層の膜厚は、好ましくは50nm〜3μm、より好ましくは100nm〜1μmである。配向層は単層でも複数層でもよい。また、1つの層を複数の材料から形成してもよいし、複数の材料を積層して形成しても構わない。
上記配向層の形成方法としては、特に限定されず、抵抗加熱蒸着、電子線ビーム、スパッタリング、CVDなど乾式の方法を用いることも可能であるが、製造コストや大面積への適合の観点から塗布法を用いることが好ましい。塗布法としては、有機半導体層の塗布法として例示した方法が挙げられ、塗膜厚み制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択できる。形成した塗膜に対して、大気下、減圧下または不活性ガス雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。
本発明における配向層は、その配向能を高めるため、配向層を形成した後に配向処理を施すことが好ましい。配向処理の方法としては、特に限定されないが、一方向に引っ張る延伸法、ナイロンなどの布を巻いたローラーで配向層表面を擦るラビング法、偏光照射によって異方性を付与する光配向法、配向層表面に凹凸を設ける凹凸法などが挙げられる。
光配向法を用いる場合、配向層を構成する材料が光反応性基を有することが好ましい。光反応性基としては、特に限定されないが、アゾベンゼン残基、スチルベン残基、シンナモイル基、ジアゾ基、アジド基などが挙げられる。
また、本発明における配向層表面に表面処理を施してもよい。表面処理に用いられる表面処理材料としては、シラン化合物、チタン化合物、有機酸、ヘテロ有機酸など、公知の材料を用いることができ、特に有機シラン化合物が好ましい。前記有機シラン化合物としては、特に限定されないが、具体的には、フェニルトリクロロシラン、ナフチルトリクロロシラン、アントラセントリクロロシラン、ピレントリクロロシラン、ペリレントリクロロシラン、コロネントリクロロシラン、チオフェントリクロロシラン、ピロールトリクロロシラン、ピリジントリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ナフチルトリメトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、アントラセントリメトキシシラン、アントラセントリエトキシシラン、ピレントリメトキシシラン、ピレントリエトキシシラン、チオフェントリメトキシシラン、チオフェントリエトキシシラン、フェニルメチルトリクロロシラン、フェニルエチルトリクロロシラン、フェニルプロピルトリクロロシラン、フェニルブチルトリクロロシラン、フェニルヘキシルトリクロロシラン、フェニルオクチルトリクロロシラン、ナフチルメチルトリクロロシラン、ナフチルエチルトリクロロシラン、アントラセンメチルトリクロロシラン、アントラセンエチルトリクロロシラン、ピレンメチルトリクロロシラン、ピレンエチルトリクロロシラン、チオフェンメチルトリクロロシラン、チオフェンエチルトリクロロシラン、アミノフェニルトリクロロシラン、ヒドロキシフェニルトリクロロシラン、クロロフェニルトリクロロシラン、ジクロロフェニルトリクロロシラン、トリクロロフェニルトリクロロシラン、ブロモフェニルトリクロロシラン、フルオロフェニルトリクロロシラン、ジフルオロフェニルトリクロロシラン、トリフルオロフェニルトリクロロシラン、テトラフルオロフェニルトリクロロシラン、ペンタフルオロフェニルトリクロロシラン、ヨードフェニルトリクロロシラン、シアノフェニルトリクロロシランなどが挙げられる。
表面処理の方法としては、特に限定されないが、CVD法などの気相法や、スピンコート法や浸漬引き上げ法などの液相を用いた方法が挙げられる。
表面処理をする前に、その下地となる配向層表面をUVオゾン法や酸素プラズマ法などの方法を用いて親水化処理してもよい。これにより、前記表面処理材料と配向層表面の化学反応を容易にすることができる。
次に本発明の有機半導体積層膜を含む有機FETについて説明する。図1〜図4は、本発明の有機FETの例を示す模式断面図である。図1に示す有機FETは、ゲート絶縁層3で覆われたゲート電極2を有する基板1上に、配向層4が形成され、その上にソース電極6およびドレイン電極7が形成され、さらにその上に有機半導体層5が形成されている。図2に示す有機FETは、配向層4で覆われたゲート電極2を有する基板1上に、ソース電極6およびドレイン電極7が形成され、その上に有機半導体層5が形成されている。図1および2では、ソース電極6とドレイン電極7の間(チャネル部分)で配向層4と有機半導体層5が接している。図3に示す有機FETは、ゲート絶縁層3で覆われたゲート電極2を有する基板1上に配向層4、有機半導体層5がこの順に形成され、その上にソース電極6およびドレイン電極7が形成されている。図4に示す有機FETは、配向層4で覆われたゲート電極2を有する基板1上に有機半導体層5が形成され、その上にソース電極6およびドレイン電極7が形成されている。
基板1に用いられる材料としては、例えば、シリコンウエハー、ガラス、アルミナ焼結体等の無機材料、ポリイミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン等の有機材料が挙げられる。
ゲート電極2、ソース電極6およびドレイン電極7に用いられる材料としては、例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、白金、金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、パラジウム、モリブデン、アモルファスシリコンやポリシリコンなどの金属やこれらの合金、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など、ヨウ素などのドーピングなどで導電率を向上させた導電性ポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、複数の材料を積層または混合して用いてもよい。
上記ゲート電極2、ソース電極6およびドレイン電極7の形成方法としては、抵抗加熱蒸着、電子線ビーム、スパッタリング、メッキ、CVD、イオンプレーティングコーティング、インクジェットおよび印刷などが挙げられるが、導通を取ることができれば特に制限されない。また電極パターンの形成方法としては、上記方法で作製した電極薄膜を公知のフォトリソグラフィー法などで所望の形状にパターン形成してもよいし、あるいは電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターン形成してもよい。
ゲート絶縁層3に用いられる材料としては、特に限定されないが、酸化シリコン、アルミナ等の無機材料、ポリイミドやその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサンやその誘導体、ポリビニルフェノールやその誘導体等の有機高分子材料、あるいは無機材料粉末と有機高分子材料の混合物や有機低分子材料と有機高分子材料の混合物を挙げることができる。ゲート絶縁層3の膜厚は、好ましくは50nm〜3μm、より好ましくは100nm〜1μmである。ゲート絶縁層3は単層でも複数層でもよい。また、1つの層を複数の絶縁性材料から形成してもよいし、複数の絶縁性材料を積層して形成しても構わない。
上記ゲート絶縁層3の形成方法としては、特に限定されず、抵抗加熱蒸着、電子線ビーム、スパッタリング、CVDなど乾式の方法を用いることも可能であるが、製造コストや大面積への適合の観点から塗布法を用いることが好ましい。塗布法としては、有機半導体層の塗布法として例示した方法が挙げられ、塗膜厚み制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択できる。形成した塗膜に対して、大気下、減圧下または不活性ガス雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。
配向層4および有機半導体層5には、本発明の有機半導体積層膜が用いられる。
また、有機半導体層5に対して配向層4と反対側に第2絶縁層を形成してもよい。これにより、しきい値電圧およびヒステリシスを低減された高性能な有機FETが得られる。第2絶縁層に用いられる材料としては特に限定されないが、具体的には酸化シリコン、アルミナ等の無機材料、ポリイミドやその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリシロキサンやその誘導体、ポリビニルフェノールやその誘導体等などの有機高分子材料、あるいは無機材料粉末と有機高分子材料の混合物や有機低分子材料と有機高分子材料の混合物を挙げることができる。これらの中でも、インクジェット等の塗布法で作製できる有機高分子材料を用いることが好ましい。特に、ポリフルオロエチレン、ポリノルボルネン、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリスチレン、ポリカーボネートまたはこれらの誘導体、ポリアクリル酸誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、またはこれらを含む共重合体を用いると、しきい値電圧およびヒステリシス低減効果がより大きくなるため好ましい。
第2絶縁層の膜厚は、一般的には50nm〜10μm、好ましくは100nm〜3μmである。第2絶縁層は単層でも複数層でもよい。また、1つの層を複数の絶縁性材料から形成してもよいし、複数の絶縁性材料を積層して形成しても構わない。
上記第2絶縁層の形成方法としては、特に限定されず、抵抗加熱蒸着、電子線ビーム、スパッタリング、CVDなど乾式の方法を用いることも可能であるが、製造コストや大面積への適合の観点から塗布法を用いることが好ましい。塗布法としては、有機半導体層の塗布法として例示した方法が挙げられ、塗膜厚み制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択できる。また、形成した塗膜に対して、大気下、減圧下または不活性ガス雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)でアニーリング処理を行ってもよい。
このようにして形成された有機FETは、ソース電極とドレイン電極との間に流れる電流をゲート電圧を変化させることによって制御することができる。有機FETの移動度μは、下記の(a)式を用いて算出することができる。
μ=(δId/δVg)L・D/(W・εr・ε・Vsd) (a)
ただしIdはソース・ドレイン間の電流(A)、Vsdはソース・ドレイン間の電圧(V)、Vgはゲート電圧(V)、Dはゲート絶縁層の厚み(m)、Lはチャネル長(m)、Wはチャネル幅(m)、εrはゲート絶縁層の比誘電率、εは真空の誘電率(8.85×10−12F/m)である。
ただしIdはソース・ドレイン間の電流(A)、Vsdはソース・ドレイン間の電圧(V)、Vgはゲート電圧(V)、Dはゲート絶縁層の厚み(m)、Lはチャネル長(m)、Wはチャネル幅(m)、εrはゲート絶縁層の比誘電率、εは真空の誘電率(8.85×10−12F/m)である。
また、あるマイナスのゲート電圧におけるId(オン電流)の値と、あるプラスのゲート電圧におけるId(オフ電流)の値の比からオンオフ比を求めることができる。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されない。
合成化合物同定のための1H−NMRは超伝導FT−NMR「EX−270」(日本電子(株)製)を用い、重クロロホルム溶液にて測定を行った。
また、有機半導体が液晶状態を有するか否かは、示差走査熱量分析(DSC)により評価した。示差走査熱量測定装置「DSC−50」((株)島津製作所製)を用い、昇温速度および降温速度いずれも5℃/分で室温から化合物の融点までの温度範囲について測定し、液晶相−結晶相転移点の有無を調べた。
ポリマーの分子量測定は、GPC(カラム:K−800P、K−805L(Shodex社製)、検出器:875−UV(JASCO社製)、検出波長366nm、溶離液:テトラヒドロフラン、流速:1ml/分)を用いた。分子量はポリスチレン換算である。
合成例1(OSC1の合成)
2−チオフェンエタノール17gを0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%油性)7.1gをテトラヒドロフラン110mlに加えた懸濁液を滴下した。溶液を窒素雰囲気下0℃にて20分間撹拌し、1−ブロモノナン27gを滴下した。得られた溶液を90℃に昇温し、8時間加熱撹拌した。反応溶液に水100mlおよびジクロロメタン100mlを加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水300mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた溶液をロータリーエバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(充填材:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/ジクロロメタン)で精製し、2−(2−ノニルオキシエチル)チオフェン20gを得た。
2−チオフェンエタノール17gを0℃に冷却し、水素化ナトリウム(60%油性)7.1gをテトラヒドロフラン110mlに加えた懸濁液を滴下した。溶液を窒素雰囲気下0℃にて20分間撹拌し、1−ブロモノナン27gを滴下した。得られた溶液を90℃に昇温し、8時間加熱撹拌した。反応溶液に水100mlおよびジクロロメタン100mlを加えて有機層を分取した。有機層を飽和食塩水300mlで洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた溶液をロータリーエバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(充填材:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/ジクロロメタン)で精製し、2−(2−ノニルオキシエチル)チオフェン20gを得た。
2−(2−ノニルオキシエチル)チオフェン12gをテトラヒドロフラン90mlに溶解し、−80℃に冷却した。この溶液に、n−ブチルリチウム溶液(1.6mol/lのヘキサン溶液)34mlを滴下し、6時間撹拌した。得られた溶液を−30℃まで昇温し、2−イソポロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン10gを滴下し、室温にて18時間撹拌した。得られた溶液に水100mlおよびヘキサン100mlを加え、有機層を分取した。有機層を水300mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液からロータリーエバポレーターを用いて溶媒を減圧留去し、下記式に示す5−NOET−BPin8.8gを得た。
4,4’−ジブロモスチルベン0.21g、上記5−NOET−BPin0.69g、トルエン20ml、エタノール4mlおよび2M炭酸ナトリウム水溶液5mlの混合溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)67mgを加え、窒素雰囲気下、100℃にて10時間加熱撹拌した。得られた溶液にジクロロメタン70ml、水50mlを加えて有機層を分取した。有機層を水150mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液をロータリーエバポレーターで濃縮した後、カラムクロマトグラフィー(充填材:シリカゲル、溶離液:ヘキサン/ジクロロメタン)で精製し、薄黄色粉末80mgを得た。得られた粉末の1H−NMR分析結果は次の通りであり、下記OSC1であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):0.85-0.90(m,6H),1.27(m,24H),1.57-1.63(m,4H), 3.07-3.12(t,4H),3.45-3.50(t,4H),3.66-3.70(t,4H),6.81-6.82(d,2H),7.10(s,2H), 7.15-7.17(d,2H),7.48-7.57(dd,8H)
また、DSCによる測定の結果、OSC1は降温時、99.0℃に液晶−結晶相転移点を示した。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):0.85-0.90(m,6H),1.27(m,24H),1.57-1.63(m,4H), 3.07-3.12(t,4H),3.45-3.50(t,4H),3.66-3.70(t,4H),6.81-6.82(d,2H),7.10(s,2H), 7.15-7.17(d,2H),7.48-7.57(dd,8H)
また、DSCによる測定の結果、OSC1は降温時、99.0℃に液晶−結晶相転移点を示した。
合成例2(OSC2の合成)
1−ブロモノナンの代わりに1−(2−ブロモエトキシ)−ブタンを用いた以外は合成例1と同様の方法で合成し、黄色粉末238mgを得た。得られた粉末の1H−NMR分析結果は次の通りであり、下記OSC2であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):0.89-0.94(t,6H),1.32-1.41(m,4H),1.54- 1.60(t,4H),3.09-3.14(t,4H),3.44-3.49(t,4H),3.57-3.64(m,8H),3.69-3.74(t,4H),6.83-6.84(d,2H),7.08(s,2H),7.15-7.16(d,2H),7.48-7.55(dd,8H)
また、DSCによる測定の結果、OSC2は降温時、70.0℃に液晶−結晶相転移点を示した。
1−ブロモノナンの代わりに1−(2−ブロモエトキシ)−ブタンを用いた以外は合成例1と同様の方法で合成し、黄色粉末238mgを得た。得られた粉末の1H−NMR分析結果は次の通りであり、下記OSC2であることを確認した。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):0.89-0.94(t,6H),1.32-1.41(m,4H),1.54- 1.60(t,4H),3.09-3.14(t,4H),3.44-3.49(t,4H),3.57-3.64(m,8H),3.69-3.74(t,4H),6.83-6.84(d,2H),7.08(s,2H),7.15-7.16(d,2H),7.48-7.55(dd,8H)
また、DSCによる測定の結果、OSC2は降温時、70.0℃に液晶−結晶相転移点を示した。
合成例3(PAP1の合成)
15.0g(67.3mmol)の4−シアノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼンを蒸留したテトラヒドロフラン300mlに溶解し、トリエチルアミン13.5g(133mmol)を加えた。メタクリル酸クロリド9.0g(87mmol)のテトラヒドロフラン40ml溶液を、室温で撹拌しながら滴下した。トリエチルアミン塩をろ別後、エーテルで希釈し、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶液、水でよく洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を除去した。その後、酢酸エチルから3回再結晶を行い、4−シアノ−4’−メタクリロイルオキシアゾベンゼン15.9gを得た。1H−NMR分析結果は次の通りであった。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):2.09(s,3H),5.81(t,1H),6.39(s,1H),7.32(d,2H), 7.81(d,2H),8.00(m,4H)
上記4−シアノ−4’−メタクリロイルオキシアゾベンゼン1.0g(3.4mmol)を蒸留したテトラヒドロフラン4mlに溶解し、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)5mgを加えた溶液を凍結脱気し封管した。これを65℃で8時間振とうした。開封後、THFに溶解し不溶分はろ別した。THF溶解分をメタノールで5回再沈殿精製し、下記PAP1を得た。GPCで測定したPAP1の重量平均分子量(Mw)は38000であった。
15.0g(67.3mmol)の4−シアノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼンを蒸留したテトラヒドロフラン300mlに溶解し、トリエチルアミン13.5g(133mmol)を加えた。メタクリル酸クロリド9.0g(87mmol)のテトラヒドロフラン40ml溶液を、室温で撹拌しながら滴下した。トリエチルアミン塩をろ別後、エーテルで希釈し、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水溶液、水でよく洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を除去した。その後、酢酸エチルから3回再結晶を行い、4−シアノ−4’−メタクリロイルオキシアゾベンゼン15.9gを得た。1H−NMR分析結果は次の通りであった。
1H−NMR(CDCl3(d=ppm)):2.09(s,3H),5.81(t,1H),6.39(s,1H),7.32(d,2H), 7.81(d,2H),8.00(m,4H)
上記4−シアノ−4’−メタクリロイルオキシアゾベンゼン1.0g(3.4mmol)を蒸留したテトラヒドロフラン4mlに溶解し、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)5mgを加えた溶液を凍結脱気し封管した。これを65℃で8時間振とうした。開封後、THFに溶解し不溶分はろ別した。THF溶解分をメタノールで5回再沈殿精製し、下記PAP1を得た。GPCで測定したPAP1の重量平均分子量(Mw)は38000であった。
実施例1
(1)有機半導体コンポジット溶液の作製
共役系重合体であるポリ−3−ヘキシルチオフェン(アルドリッチ社製、レジオレギュラー、数平均分子量(Mn):13000、以下P3HTという)0.10gをクロロホルム5mlの入ったフラスコの中に加え、超音波洗浄機(井内盛栄堂(株)製US−2、出力120W)中で超音波撹拌することによりP3HTのクロロホルム溶液を得た。次いでこの溶液をスポイトにとり、メタノール20mlと0.1規定塩酸10mlの混合溶液の中に0.5mlずつ滴下して、再沈殿を行った。固体になったP3HTを0.1μm孔径のメンブレンフィルター(PTFE社製:4フッ化エチレン)によって濾別捕集し、メタノールでよくすすいだ後、真空乾燥により溶媒を除去した。さらにもう一度溶解と再沈殿を行い、90mgの再沈殿P3HTを得た。
(1)有機半導体コンポジット溶液の作製
共役系重合体であるポリ−3−ヘキシルチオフェン(アルドリッチ社製、レジオレギュラー、数平均分子量(Mn):13000、以下P3HTという)0.10gをクロロホルム5mlの入ったフラスコの中に加え、超音波洗浄機(井内盛栄堂(株)製US−2、出力120W)中で超音波撹拌することによりP3HTのクロロホルム溶液を得た。次いでこの溶液をスポイトにとり、メタノール20mlと0.1規定塩酸10mlの混合溶液の中に0.5mlずつ滴下して、再沈殿を行った。固体になったP3HTを0.1μm孔径のメンブレンフィルター(PTFE社製:4フッ化エチレン)によって濾別捕集し、メタノールでよくすすいだ後、真空乾燥により溶媒を除去した。さらにもう一度溶解と再沈殿を行い、90mgの再沈殿P3HTを得た。
次に、CNT(CNI社製、単層CNT、純度95%、以下単層CNTという)1.5mgと、上記P3HT1.5mgを30mlのクロロホルム中に加え、氷冷しながら超音波ホモジナイザー(東京理化器械(株)製VCX−500)を用いて出力250Wで30分間超音波撹拌した。超音波照射を30分行った時点で一度照射を停止し、P3HTを1.5mg追加し、さらに1分間超音波照射することによって、CNT複合体分散液A(溶媒に対するCNT濃度0.05g/l)を得た。
上記CNT複合体分散液A中で、P3HTがCNTに付着しているかどうかを調べるため、分散液A5mlをメンブレンフィルターを用いてろ過を行い、フィルター上にCNTを捕集した。捕集したCNTを、溶媒が乾かないうちに素早くシリコンウエハー上に転写し、乾燥したCNTを得た。このCNTを、X線光電子分光法(XPS)を用いて元素分析したところP3HTに含まれる硫黄元素が検出された。従って、CNT複合体分散液A中のCNTにはP3HTが付着していることが確認できた。
次に、有機半導体層5を形成するための有機半導体コンポジット溶液の作製を行った。上記分散液Aをメンブレンフィルター(孔径10μm、直径25mm、ミリポア社製オムニポアメンブレン)を用いてろ過を行い、長さ10μm以上のCNTを除去した。得られたろ液をCNT複合体分散液Bとした。CNT複合体分散液B0.2mlおよびテトラヒドロフラン0.8mlの混合溶液に、液晶性有機半導体として上記OSC1を5mg加え、有機半導体コンポジット溶液を作製した。このとき、有機半導体コンポジット溶液中のOSC1濃度を5g/l、CNTのOSC1に対する濃度を0.2重量%に調整した。
(2)絶縁膜用ポリマー溶液(ポリマー溶液A)の作製
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル9.00g(0.045モル)、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.25g(0.005モル)、およびピロメリット酸無水物10.68g(0.049モル)をN−メチル−2−ピロリドン80gに溶解し、室温で10時間撹拌して、ポリマー濃度19重量%のポリマー溶液Aを調整した。
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル9.00g(0.045モル)、ビス(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.25g(0.005モル)、およびピロメリット酸無水物10.68g(0.049モル)をN−メチル−2−ピロリドン80gに溶解し、室温で10時間撹拌して、ポリマー濃度19重量%のポリマー溶液Aを調整した。
(3)FETの作製
図2に示すFETを作製した。ガラス製の基板1(膜厚0.7mm)上に、抵抗加熱法により、マスクを通してクロムを5nmおよび金を50nm真空蒸着し、ゲート電極2を形成した。次に上記(2)に記載の方法で作製したポリマー溶液Aを上記ゲート電極が形成されたガラス基板上にスピンコート塗布(2000rpm×30秒)し、窒素気流下200℃、1時間熱処理することによって、膜厚650nmの絶縁膜を形成した。次に、ナイロン製フェルトを用い、上記絶縁膜上を一定方向に3回ラビング処理を行い、配向層4とした。続いて、抵抗加熱法により、マスクを通して金を膜厚50nmになるように真空蒸着し、ソース電極6およびドレイン電極7を形成した。この時、配向層4のラビング方向と電極間方向が一致するようにマスク位置を調整した。
図2に示すFETを作製した。ガラス製の基板1(膜厚0.7mm)上に、抵抗加熱法により、マスクを通してクロムを5nmおよび金を50nm真空蒸着し、ゲート電極2を形成した。次に上記(2)に記載の方法で作製したポリマー溶液Aを上記ゲート電極が形成されたガラス基板上にスピンコート塗布(2000rpm×30秒)し、窒素気流下200℃、1時間熱処理することによって、膜厚650nmの絶縁膜を形成した。次に、ナイロン製フェルトを用い、上記絶縁膜上を一定方向に3回ラビング処理を行い、配向層4とした。続いて、抵抗加熱法により、マスクを通して金を膜厚50nmになるように真空蒸着し、ソース電極6およびドレイン電極7を形成した。この時、配向層4のラビング方向と電極間方向が一致するようにマスク位置を調整した。
これら両電極の幅(チャネル幅)は0.1cm、両電極の間隔(チャネル長)は100μmとした。電極が形成された基板上に上記(1)に記載の方法で作製した有機半導体コンポジット溶液を1μLドロップキャストすることにより有機半導体層5を形成した。得られた有機半導体薄膜をホットプレート上で窒素気流下、150℃、30分の熱処理を行い、FETを得た。
次に、上記FETのゲート電圧(Vg)を変えたときのソース・ドレイン間電流(Id)−ソース・ドレイン間電圧(Vsd)特性を測定した。測定には半導体特性評価システム4200−SCS型(ケースレーインスツルメンツ株式会社製)を用い、大気中で測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.45cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.5×105であった。
比較例1
絶縁膜上にラビング処理を施さなかった(この場合の絶縁膜は単なるゲート絶縁層となる)こと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.09cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ4.2×104であった。
絶縁膜上にラビング処理を施さなかった(この場合の絶縁膜は単なるゲート絶縁層となる)こと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.09cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ4.2×104であった。
比較例2
有機半導体コンポジット溶液の代わりに、OSC1のクロロホルム溶液(3g/l)を用いて半導体層5を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.005cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.5×103であった。
有機半導体コンポジット溶液の代わりに、OSC1のクロロホルム溶液(3g/l)を用いて半導体層5を形成したこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.005cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.5×103であった。
比較例3
OSC1の代わりに、液晶性を有さないP3HTを有機半導体として用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.02cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ5.2×104であった。
OSC1の代わりに、液晶性を有さないP3HTを有機半導体として用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.02cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ5.2×104であった。
実施例2
液晶性有機半導体として上記OSC2を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.43cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.3×105であった。
液晶性有機半導体として上記OSC2を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.43cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.3×105であった。
実施例3
(1)配向ポリマー溶液の作製
70mgのPAP1をクロロベンゼン10mlに溶解し、ポリマー濃度0.7wt%の配向ポリマー溶液Aを作製した。
(1)配向ポリマー溶液の作製
70mgのPAP1をクロロベンゼン10mlに溶解し、ポリマー濃度0.7wt%の配向ポリマー溶液Aを作製した。
(2)FETの作製
図1に示すFETを作製した。基板1は熱酸化膜(膜厚300nm)付きのアンチモンドープ シリコンウエハー(抵抗率0.02Ωcm以下)である。シリコンウエハーは、基板であると同時に、ゲート電極2であり、熱酸化膜はゲート絶縁層3となる。次に上記(1)に記載の方法で作製した配向ポリマー溶液Aを上記基板上にスピンコート塗布(2000rpm×20秒)し、膜厚25nmの配向層4を形成した。続いて、配向層4を形成した基板上に高圧水銀灯から色ガラスフィルターY−43とV−42(ともに東芝ガラス社製)および偏光子を介して取り出した436nmの直線偏光を照射し、配向処理を行った。パワーメーター(ADVANTEST OPTICAL POWER METER TQ8210:アドバンテスト社製)で測定した光照射量は5J/cm2であった。
図1に示すFETを作製した。基板1は熱酸化膜(膜厚300nm)付きのアンチモンドープ シリコンウエハー(抵抗率0.02Ωcm以下)である。シリコンウエハーは、基板であると同時に、ゲート電極2であり、熱酸化膜はゲート絶縁層3となる。次に上記(1)に記載の方法で作製した配向ポリマー溶液Aを上記基板上にスピンコート塗布(2000rpm×20秒)し、膜厚25nmの配向層4を形成した。続いて、配向層4を形成した基板上に高圧水銀灯から色ガラスフィルターY−43とV−42(ともに東芝ガラス社製)および偏光子を介して取り出した436nmの直線偏光を照射し、配向処理を行った。パワーメーター(ADVANTEST OPTICAL POWER METER TQ8210:アドバンテスト社製)で測定した光照射量は5J/cm2であった。
続いて、抵抗加熱法により、マスクを通して金を膜厚50nmになるように真空蒸着し、ソース電極6およびドレイン電極7を形成した。この時、配向層4に照射した偏光方向と電極間方向が一致するようにマスク位置を調整した。
これら両電極の幅(チャネル幅)は0.1cm、両電極の間隔(チャネル長)は100μmとした。電極が形成された基板上に実施例1の(1)に記載の方法で作製した有機半導体コンポジット溶液を1μLドロップキャストすることにより有機半導体層5を形成した。得られた有機半導体薄膜をホットプレート上で窒素気流下、150℃、30分の熱処理を行い、FETを得た。
次に、上記FETのゲート電圧(Vg)を変えたときのソース・ドレイン間電流(Id)−ソース・ドレイン間電圧(Vsd)特性を測定した。測定には半導体特性評価システム4200−SCS型(ケースレーインスツルメンツ株式会社製)を用い、大気中で測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.48cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ1.3×105であった。
比較例4
配向層4を形成しなかったこと以外は、実施例3と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.08cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.2×104であった。
配向層4を形成しなかったこと以外は、実施例3と同様にしてFETを作製し、特性を測定した。Vg=+30〜−30Vに変化させたときのVsd=−5VにおけるIdの値の変化から線形領域の移動度を求めたところ、0.08cm2/V・secであった。また、このときのIdの最大値と最小値の比からオンオフ比を求めたところ3.2×104であった。
本発明の有機電界効果型トランジスタは、スマートカード、セキュリティータグ、フラットパネルディスプレイ用のトランジスタアレイなどへの利用が可能である。
1 基板
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 配向層
5 有機半導体層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
2 ゲート電極
3 ゲート絶縁層
4 配向層
5 有機半導体層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
Claims (4)
- 少なくともカーボンナノチューブと液晶性有機半導体を含む有機半導体層と、該有機半導体層に接する配向層とを有する有機半導体積層膜。
- 前記カーボンナノチューブが表面の少なくとも一部に共役系重合体が付着したカーボンナノチューブである請求項1記載の有機半導体積層膜。
- 前記液晶性有機半導体がチオフェン骨格を有する液晶性低分子半導体である請求項1または2記載の有機半導体積層膜。
- 少なくともゲート電極、請求項1〜3いずれかに記載の有機半導体積層膜、ソース電極およびドレイン電極を有する有機電界効果型トランジスタ。
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---|---|---|---|---|
KR20110058648A (ko) | 2009-11-26 | 2011-06-01 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 유기 반도체 배향용 조성물, 유기 반도체 배향막, 유기 반도체 소자 및 그 제조 방법 |
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-
2008
- 2008-05-27 JP JP2008137598A patent/JP2009289783A/ja active Pending
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