JP2009287743A - 減速機付モータ - Google Patents

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JP2009287743A JP2008143324A JP2008143324A JP2009287743A JP 2009287743 A JP2009287743 A JP 2009287743A JP 2008143324 A JP2008143324 A JP 2008143324A JP 2008143324 A JP2008143324 A JP 2008143324A JP 2009287743 A JP2009287743 A JP 2009287743A
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Abstract

【課題】製造コストを低減し、かつ外輪歯車のガタツキを防止することが可能な減速機付モータを提供する。
【解決手段】第一外輪歯車45をフロントブラケット8に内嵌可能に形成すると共に、フロントブラケット8に第一外輪歯車45の軸方向の位置決めを行うための段差面49を形成し、第一外輪歯車45の段差面49側の端面45Aに凸部51を一体形成し、フロントブラケット8の段差面49に凸部51と嵌合可能な凹部52を形成した。
【選択図】図2

Description

この発明は、遊星歯車機構を有する減速機付モータに関するものである。
例えば、四輪車などの車両には、エンジン始動用のスターターモータとして、電動モータとこの電動モータの回転軸に連係される遊星歯車機構とを有する減速機付モータを用いる場合がある。この種の減速機付モータは、イグニションスイッチがオンになると駆動し、遊星歯車機構に連係される出力軸がエンジンのクランクシャフトを回転させてエンジンを始動させる。遊星歯車機構は、電動モータの回転軸に固定された太陽歯車と、太陽歯車に噛合い、太陽歯車を中心に公転可能に設けられた遊星歯車と、遊星歯車の外周側に太陽歯車と同心状に配置され、遊星歯車に噛合う外輪歯車とを有している。
ところで、上述の減速機付モータにあっては、遊星歯車機構の外輪歯車を電動モータの回転軸を回転自在に軸支するブラケットに固定する場合がある。この場合、ブラケットを有底筒状に形成し、ブラケット内に外輪歯車を収納する。
ここで、ブラケットに対する外輪歯車の回転移動を防止するためにさまざまな技術が提案されている。例えば、外輪歯車の外周部に、電動モータとブラケットとを締結固定する通しボルトが挿入される挿入溝を含んだ突起を形成すると共に、ブラケットの内周面に突起を収容する溝を形成したものがある。このようにすることで、ブラケットの通しボルトを挿入するための溝を利用してブラケットに対する外輪歯車の回転移動を防止している(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−119598号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、外輪歯車の外周部に挿入溝を含んだ突起を形成するために、外周歯車の外周部を精度よく加工することが困難である。このため、精度よく加工しようとすると加工コストが嵩むという課題がある。
また、加工コストを考慮した場合、外輪歯車をブラケットの内周面に対して遊嵌可能に形成する必要があり、この分外輪歯車がガタついてしまう。このため、回転軸の回転が精度よくクランクシャフトに伝達されなかったり、減速機付モータを駆動する際の騒音が大きくなったりしてしまうおそれがあるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、製造コストを低減し、かつ外輪歯車のガタツキを防止することが可能な減速機付モータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、電動モータと、ギアケーシングに内装され、前記電動モータの回転軸に連係される遊星歯車機構とを備え、前記遊星歯車機構は、前記回転軸に固定された太陽歯車と、前記太陽歯車に噛合い、前記太陽歯車を中心に公転可能に設けられた遊星歯車と、前記遊星歯車の外周側に前記太陽歯車と同心状に配置され、前記遊星歯車に噛合う外輪歯車とを有している減速機付モータにおいて、前記外輪歯車を前記ギアケーシングに内嵌可能に形成すると共に、前記ギアケーシングに前記外輪歯車の軸方向の位置決めを行うための段差面を形成し、前記外輪歯車の前記段差面側の端面、または、前記段差面の何れか一方に凸部を一体形成し、他方に前記凸部と嵌合可能な凹部を形成したことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記外輪歯車の前記段差面側の端面に前記凸部を一体形成し、前記段差面に前記凹部を形成したことを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ギアケーシングの一部を前記電動モータの回転軸を回転自在に支持するブラケットとして構成し、前記外輪歯車を前記ブラケットに内嵌可能に形成すると共に、前記ブラケットに前記段差面を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、遊星歯車機構の外輪歯車の外周面に突起や凹部を形成する必要がないので、外輪歯車の外周面を低コストで精度よく加工することが可能になる。
また、外周面と比較して精度を粗くできる外輪歯車の端面、または段差面の何れか一方に凸部を一体成形すると共に、他方に凸部と嵌合可能な凹部を形成するので、加工コストを抑えつつギアケーシング、またはブラケットに対する外輪歯車の回転移動を防止することができる。
さらに、凸部を外輪歯車の端面、または段差面の何れか一方に一体成形するので、例えば、外輪歯車の回り止め用のピンなどを別途設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制し、減速機付モータの製造コストの低減化を図ることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、減速機付モータ1は、例えば、車両のエンジン始動用のスターターモータとして用いられるものであって、電動モータ2と、ギアケーシング3に内装され電動モータ2に連結されている第一遊星歯車機構4と、第一遊星歯車機構4に連結されている第二遊星歯車機構5とを備えている。
電動モータ1は、ギアケーシング3とは反対側(図1における右側)に配置されるリアブラケット6と、リアブラケット6に一端が固定される円筒状のステータ7と、ステータ7の他端部を閉塞するフロントブラケット8と、ステータ7内に配置され、リアブラケット6、およびフロントブラケット8に回転自在に支持されるアーマチュア9とを有している。
アーマチュア9は、第一遊星歯車機構4に連結される回転軸10を有し、回転軸10にアーマチュアコア11と、コンミテータ12とが固着されている。アーマチュアコア11は、鉄心片を積層して製造され、回転軸10を中心にして放射状に延びる複数のティース(不図示)を有する。
ティースは、軸方向平面視で略T字状に形成されており、これらティース間に軸方向に長い蟻溝状のスロット(不図示)が形成されている。ティースには、スロットを介してコイル13が巻装されている。コンミテータ12は、ディスク形状を有し、複数のセグメント14が回転軸10を中心に放射状に配設されている。これらセグメント14には、コイル13を形成する巻線の一端が固定されている。
リアブラケット6は、有底円筒形状を有し、底部6Aの径方向中央に突設されたボス部15にアーマチュア9の回転軸10の一端部が挿入されている。ボス部15には、軸受けとしてオイレスメタル16が圧入されており、オイレスメタル16を介してアーマチュア9が回転自在に支持されている。
リアブラケット6の底部6Aの内側には、ブラシホルダ17が固定されている。ブラシホルダ17は、略環状の樹脂成型品であり、中央部17Aがボス部15を囲むように突設されている。さらに、ボス部15を囲むように複数のホルダ部(不図示)が一体に設けられている。ホルダ部は、軸方向に延びており、その各々にアーマチュア9のコンミテータ12のセグメント14に摺接する導電性のブラシ(不図示)が1つずつ摺動自在に収容されている。ブラシは、給電端子18に電気的に接続されている。
給電端子18は、ブラシホルダ17内に頭部19が配置されるボルト部材からなる。ブラシホルダ17、およびリアブラケット6のそれぞれには、給電端子18を挿通させる端子挿入孔20,21が設けられている。端子挿入孔21にはOリング22が挿入されており、給電端子18はブラシホルダ17の内側からリアブラケット6の外側に向けて挿通される。給電端子18の頭部19は、ブラシホルダ17にインサート成型された給電板23に電気的に接続されている。給電板23は、略L字形に屈曲させられており、ここにブラシと給電板23とを接続するピグテール(不図示)がスポット溶接等で接続されるようになっている。
リアブラケット6の外側では、給電端子18に樹脂ブッシュ24と、ストッパワッシャ25を通した後でナット26を締め込んであり、給電端子18とナット26でブラシホルダ17とリアブラケット6を挟み込んでいる。ナット26には、不図示の給電配線が接続されており、バッテリに電気的に接続される。なお、リアブラケット6の外側には、ナット26を囲むように絶縁性のカバー27が取り付けられている。
ステータ7は、筒部28Aを有する略円筒状に形成されたヨーク28を備えている。ヨーク28の内周側には、界磁用の瓦状に形成されたマグネット29が周方向に沿って複数固着されている。マグネット29が配設されているヨーク28の他端部には、フロントブラケット8が配置され、リアブラケット6、およびフロントブラケット8をボルト30で締結固定することによって、ヨーク28をリアブラケット6、およびフロントブラケット8で挟持した形になっている。
フロントブラケット8は略円板状に形成されたものであって、径方向略中央に回転軸10を貫通させる孔31が設けられている。この孔31内には、回転軸10の他端部を回転自在に支持するベアリング32が圧入固定されている。フロントブラケット8のボルト30に対応する部位には、雌ネジ部33が刻設されており、ここにボルト30が螺入されるようになっている。この雌ネジ部33の外周側にはボルト座57が径方向外側に向かって複数突設されており、ここにボルト34を挿通するための挿通孔35が形成されている。なお、リアブラケット6、ヨーク28、およびフロントブラケット8は、導電性の材料、例えば、アルミのダイカストで製造されている。
ここで、フロントブラケット8は、ギアケーシング3の一部を構成している。すなわち、フロントブラケット8は、ステータ7の他端部を閉塞する役割を有すると共に、電動モータ2と第一遊星歯車機構4とを区分けする隔壁の役割も有している。
ギアケーシング3は、フロントブラケット8と、第一遊星歯車機構4を収納する第一ギアハウジング36と、第二遊星歯車機構5を収納する第二ギアハウジング37とにより分割構成されており、それぞれボルト34によって締結固定されている。
第一ギアハウジング36、およびフロントブラケット8の一部に収納された第一遊星歯車機構4は、電動モータ2と同軸上に並設されている。第一ギアハウジング36は略有底筒状に形成されたものであって、外周部に周方向外方に向かってボルト座56が複数突設されている。このボルト座56には、ボルト34を挿通するための挿通孔38が形成されている。第一ギアハウジング36の底部36Aには、径方向略中央に後述する第一ドライブシャフト39を挿通するための挿通孔40が形成され、ここにオイルシール41が設けられている。
図1、図2に示すように、第一遊星歯車機構4は、電動モータ2の回転軸10の先端に刻設され、回転軸10と一体化している第一太陽歯車42と、第一太陽歯車42に噛合い、第一太陽歯車42を中心に公転可能に形成された複数(この実施形態では2つ)の第一遊星歯車43と、これら第一遊星歯車43を連結する第一遊遊星キャリア44と、第一遊星歯車43の外周側に第一太陽歯車42と同心状に設けられた環状の第一外輪歯車45とを有している。
第一外輪歯車45は焼結材で形成されたものであって、フロントブラケット8、および第一ギアハウジング36に内嵌されて径方向の位置決めが行われていると共に、フロントブラケット8、および第一ギアハウジング36に挟持されて軸方向の位置決めが行われている。フロントブラケット8の第一外輪歯車45に対応する部位には段差面49が形成されていると共に、第一ギアハウジング36の第一外輪歯車45に対応する部位には段差面50が形成されている。すなわち、フロントブラケット8の段差面49、および第一ギアハウジング36の段差面50に第一外輪歯車45が収納されることによって、この第一外輪歯車45の径方向、および軸方向の位置決めが行われる。
ここで、第一外輪歯車45のフロントブラケット8側の端面45Aには、外周寄りにフロントブラケット8側に向かって突出する略矩形状の凸部51が一体形成されている(図2(a)参照)。一方、フロントブラケット8の段差面49には、凸部51と嵌合可能な凹部52が形成されている(図2(b)参照)。これら凸部51と凹部52とによってフロントブラケット8に対する第一外輪歯車45の周方向への回転移動が規制されるようになっている。
また、第一外輪歯車45の外周面45Bは、フロントブラケット8、および第一ギアハウジング36に内嵌するために切削加工が施されている。さらに、第一外輪歯車45の内周部には、第一遊星歯車43と噛合う内歯が形成されている。
図1、図3に示すように、第一ギアハウジング36の周壁36Bには、軸受け48が内嵌固定されている。この軸受け48に、略円板状に形成された第一遊星キャリア44が回転自在に支持されている。第一遊遊星キャリア44の外周部には外フランジ部55が形成されている。この外フランジ部55が軸受け48に当接することによって、第一遊遊星キャリア44の軸方向の位置決めが行われる。
第一遊遊星キャリア44の径方向中央には、第一太陽歯車42との干渉を回避するための凹部46が設けられている。この凹部46の周囲であって各第一遊星歯車43に対応する部位には、それぞれ第一遊星歯車43を軸支する支軸47が固定されている。この支軸47が第一遊星キャリア44に固定されることによって、第一遊星歯車43の公転運動が第一遊遊星キャリア44に伝達される。
また、第一遊遊星キャリア44には、この第一遊遊星キャリア44から軸方向外側に向かって突出する第一ドライブシャフト39が一体成形されている。この第一ドライブシャフト39は、第一遊星歯車機構4からの回転力を第二遊星歯車機構5に伝達する役割を有していると共に、不図示のクランクシャフトに連係され、エンジンを始動させる役割を有している。
第一ドライブシャフト39の先端には、クランクシャフトのギアと噛合う第一外歯歯車53が一体成形されている。一方、第一ドライブシャフト39の基端側には、段差により拡径された拡径部54が形成されており、この拡径部54の外周面が第一ギアハウジング36の底部36Aに設けられたオイルシール41と摺動するようになっている。
図1に示すように、第二ギアハウジング37は略筒状に形成されたものであって、ボルト34に対応する部位にボルト座58が径方向外側に向かって複数突設されている。これらボルト座58には、ボルト34を螺入するための雌ネジ部59が刻設されている。
第二ギアハウジング37の第一ギアハウジング36とは反対側には、外周面にOリング溝60が形成されており、ここにOリング61が取り付けられている。このOリング61は、例えば、減速機付モータ1をエンジンケースなどに装着する際にエンジンケース内の機密性を確保するために用いられるものである。
第二遊星歯車機構5は、第一ドライブシャフト39と一体成形された第二太陽歯車63と、第二太陽歯車63に噛合い、第二太陽歯車63を中心に公転可能に形成された複数の第二遊星歯車64と、複数の第二遊星歯車64を連結する第二遊遊星キャリア65と、第二遊星歯車64の外周側に第二太陽歯車63と同心状に設けられた環状の第二外輪歯車66とを有している。
ここで、第二ギアハウジング37には、第二外輪歯車66に対応する部位に段差面67が形成されている。第二外輪歯車66は焼結材で形成されたものであって、この外周面が第二ギアハウジング37の内周面に内嵌されることで径方向の位置決めが行われると共に、段差面67側の端面66Aが段差面67に当接することによって軸方向の位置決めが行われる。
また、第二外輪歯車66の段差面67側の端面66Aには、不図示の凸部が一体成形されている一方、第二ギアハウジング37の段差面67には、凸部と嵌合する凹部(不図示)が形成されている。これによって、第二ギアハウジング37に対する第二外輪歯車66の周方向への回転移動が規制される。
さらに、第二外輪歯車66の外周面66Bは、第二ギアハウジング37に内嵌するために切削加工が施されている。そして、第二外輪歯車66の内周部には、第二遊星歯車64と噛合う内歯が形成されている。
第二遊遊星キャリア65は、第一ドライブシャフト39を挿通可能な略円環状に形成されている。第二遊星キャリア65の各第二遊星歯車64に対応する部位には、第二遊星歯車64を軸支する支軸68が固定されている。第二遊星キャリア65に支軸68が固定されることによって、第二遊星歯車64の公転運動が第二遊遊星キャリア65に伝達される。
また、第二遊遊星キャリア65には、軸方向外側に向かって突出する第二ドライブシャフト69が一体成形されている。第二ドライブシャフト69は第二遊星歯車機構5の回転力を車両の後退ギア(不図示)に伝達するためのものであって、第一ドライブシャフト39を挿通可能な略円筒状に形成されている。
第二ドライブシャフト69の先端は第二ギアハウジング37から突出しており、車両の後退ギアと噛合いする第二外歯歯車70が一体成形されている。
第二ドライブシャフト69の軸方向略中央には、この外周面に軸受け71が配設されている。この軸受け71は、第二ギアハウジング37に内嵌固定されている。すなわち、第二ドライブシャフト69は、第二ギアハウジング37に軸受け71を介して回転自在に支持された状態になっている。
また、第二ドライブシャフト69の内面には、軸方向両端にすべり軸受け72,72が内嵌固定されている。つまり、第一ドライブシャフト39は、第二ギアハウジング37に、軸受け71、第二ドライブシャフト69、およびすべり軸受け72を介して回転自在に支持された状態になっている。なお、第一ドライブシャフト39の先端は、第二ドライブシャフト69の先端よりも軸方向外側に突出した状態になっている。
次に、図1に基づいて、減速機付モータ1の動作について説明する。
まず、車両のエンジンを始動させる場合、減速機付モータ1の第一ドライブシャフト39に一体成形されている第一外歯歯車53とクランクシャフトのギア(不図示)とを噛合わせる。このとき、第二ドライブシャフト69の第二外歯歯車70は、何ら他のギアとは噛合わせされておらず、空転するようになっている。
この状態でイグニションスイッチがオンになると電動モータ2が駆動し始める。そして、電動モータ2の回転軸10が回転し、第一遊星歯車機構4の第一太陽歯車42が回転する。すると、第一太陽歯車42、および第一外輪歯車45に噛合いする第一遊星歯車43が第一太陽歯車42を中心にして公転し始める。
第一遊星歯車43が公転すると、これらに連結されている第一遊遊星キャリア44が回転軸10の回転速度から減速された形で回転する。第一遊遊星キャリア44が回転することで第一ドライブシャフト39が回転する。そして、第一ドライブシャフト39の回転が、第一外歯歯車53、およびクランクシャフト側のギアを介してクランクシャフトに伝達される。クランクシャフトが回転するとエンジンが始動される。
次に、車両を後退させる場合について説明する。
この場合、まず、第二ドライブシャフト69の第二外歯歯車70と車両の後退ギア(不図示)とを噛合わせる。このとき、第一ドライブシャフト39の第一外歯歯車53とクランクシャフトのギアとは噛合わされておらず、第一ドライブシャフト39は空転するようになっている。
続いて、電動モータ2を駆動させると、この回転軸10の回転が第一遊星歯車機構4を介して第一ドライブシャフト39に伝達される。第一ドライブシャフト39には、第二遊星歯車機構5を構成する第二太陽歯車63が一体成形されているので、第一ドライブシャフト39が回転することによって、第二太陽歯車63、および第二外輪歯車66に噛合いする第二遊星歯車64が第二太陽歯車63を中心にして公転し始める。
第二遊星歯車64が公転すると、これらに連結されている第二遊遊星キャリア65が第一ドライブシャフト39の回転速度から減速された形で回転する。第二遊遊星キャリア65が回転することで、これと一体成形されている第二ドライブシャフト69が回転する。そして、後退ギアを介して車両が後退する。
したがって、減速機付モータ1は、電動モータ2が駆動することによって、第一ドライブシャフト39、および第二ドライブシャフト69が同時に回転する。そして、それぞれのドライブシャフト39,69の外歯歯車53,70とギア(不図示)との噛合わせによって、車両のエンジン始動用のスターターモータとして機能するだけでなく、車両を後退させる場合の駆動源としても機能する。
次に、図4〜図6に基づいて、第一外輪歯車45、および第二外輪歯車66の製造方法について説明する。なお、第一外輪歯車45、および第二外輪歯車66は、共にほぼ同じ製造方法であるので、ここでは、第一外輪歯車45の製造方法について説明し、第二外輪歯車66の製造方法については説明を省略する。
図4に示すように、第一外輪歯車45は、専用の金型73を用いて凸部51と一体成形される。ここで、第一外輪歯車45の外周面45Bには、第一外輪歯車45を金型73から引抜くための抜き勾配73が設けられている。
次に、図5に示すように、金型73から抜き取られた第一外輪歯車45の抜き勾配73を切削し(図5におけるA部参照)、第一外輪歯車45の外周面精度を高めると共に、第一外輪歯車45の外周面45Bを形成する。これによって、第一外輪歯車45の製造が完了する(図6参照)。
ここで、第一外輪歯車45の凸部51が一体成形されている端面45A、および凸部51とは反対側の端面45C(図6参照)は、金型73から引抜いた後、何ら切削加工などを施す必要がない。これは、第一外輪歯車45の端面45A,45Cと、フロントブラケット8の段差面49、および第一ギアハウジング36の段差面50との当接状態の精度が第一外輪歯車45の外周面45B程度の精度を必要としないためである。つまり、第一外輪歯車45の軸方向の位置決めは、フロントブラケット8と第一ギアハウジング36とによって挟持されることで行われる。このため、金型73によって形成された時点で第一外輪歯車45と第一遊星歯車43とを噛合わせるために必要な精度を十分得ることが可能になる。
したがって、上述の実施形態によれば、第一遊星歯車機構4の第一外輪歯車45の外周面45B、および第二遊星歯車機構5の第二外輪歯車66の外周面66Bに突起や凹部を形成する必要がないので、各外輪歯車45,66の外周面45B,66Bを低コストで精度よく加工することが可能になる。
また、比較的精度を粗くできる第一外輪歯車45の端面45Aに凸部51を一体形成すると共に、第二外輪歯車66の端面66Aに凸部(不図示)を一体形成している。このため、各端面45A,66Aに金型73から抜き取った後に切削加工などを施す必要がなく、加工コストを抑えつつ、ギアケーシング3に対する各外輪歯車45,66の回転移動を防止することができる。さらに、この回転移動を防止するために、例えば、別途回り止めピンなどを設ける必要がなく、部品点数の増加を抑制し、減速機付モータ1の製造コストの低減化を図ることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、第一外輪歯車45の端面45Aに凸部51を一体形成すると共に、第二外輪歯車66の端面66Aに凸部(不図示)を一体形成する一方、フロントブラケット8に凸部51に嵌合可能な凹部52を形成すると共に、第二ギアハウジング37に凹部を係止する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、フロントブラケット8や第二ギアハウジング37に凸部を一体形成すると共に、各外輪歯車45,66に凹部を形成してもよい。
さらに、第一遊星歯車機構4において、第一外輪歯車45の凸部45Aとは反対側の端面45C、または第一ギアハウジング36の段差面50の何れか一方に凸部51を一体形成し、他方に凹部52を形成してもよい。
そして、上述の実施形態では、第一外輪歯車45の凸部51が一体成形されている端面45A、および凸部51とは反対側の端面45C(図6参照)には、金型73から引抜いた後、何ら切削加工などを施さない場合について説明した。しかしながら、必要に応じて、第一外輪歯車45の凸部51とは反対側の端面45Cには、切削加工を施してもよい。
本発明の実施形態における減速機付モータの一部断面側面図である。 本発明の実施形態における第一外輪歯車とフロントブラケットとの位置関係を示すものであって、(a)は第一外輪歯車の斜視図、(b)はフロントブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態における第一遊星キャリア、および第一ドライブシャフトの斜視図である。 本発明の実施形態における第一外輪歯車の製造過程を示す説明図である。 本発明の実施形態における第一外輪歯車の製造過程を示す説明図である。 本発明の実施形態における第一外輪歯車の製造過程を示す説明図である。
符号の説明
1 減速機付モータ
2 電動モータ
3 ギアケーシング
4 第一遊星歯車機構(遊星歯車機構)
5 第二遊星歯車機構(遊星歯車機構)
8 フロントブラケット(ブラケット)
10 回転軸
42 第一太陽歯車(太陽歯車)
43 第一遊星歯車(遊星歯車)
44 第一遊星キャリア
45 第一外輪歯車(外輪歯車)
45A 端面
49,50,67 段差面
51 凸部
52 凹部
63 第二太陽歯車(太陽歯車)
64 第二遊星歯車(遊星歯車)
65 第二遊星キャリア
66 第二外輪歯車(外輪歯車)

Claims (3)

  1. 電動モータと、
    ギアケーシングに内装され、前記電動モータの回転軸に連係される遊星歯車機構とを備え、
    前記遊星歯車機構は、
    前記回転軸に固定された太陽歯車と、
    前記太陽歯車に噛合い、前記太陽歯車を中心に公転可能に設けられた遊星歯車と、
    前記遊星歯車の外周側に前記太陽歯車と同心状に配置され、前記遊星歯車に噛合う外輪歯車とを有している減速機付モータにおいて、
    前記外輪歯車を前記ギアケーシングに内嵌可能に形成すると共に、前記ギアケーシングに前記外輪歯車の軸方向の位置決めを行うための段差面を形成し、
    前記外輪歯車の前記段差面側の端面、または、前記段差面の何れか一方に凸部を一体形成し、他方に前記凸部と嵌合可能な凹部を形成したことを特徴とする減速機付モータ。
  2. 前記外輪歯車の前記段差面側の端面に前記凸部を一体形成し、前記段差面に前記凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の減速機付モータ。
  3. 前記ギアケーシングの一部を前記電動モータの回転軸を回転自在に支持するブラケットとして構成し、
    前記外輪歯車を前記ブラケットに内嵌可能に形成すると共に、前記ブラケットに前記段差面を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の減速機付モータ。

JP2008143324A 2008-05-30 2008-05-30 減速機付モータ Pending JP2009287743A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018053932A (ja) * 2016-09-26 2018-04-05 ナブテスコ株式会社 減速機

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