JP2009284823A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】走行速度の変化に対する刈取部の同調の不適合の発生、刈跡の不揃い、刈取部の詰まり・破損が発生。
【解決手段】走行用静油圧式無段変速装置12により走行速度を無段階に変速可能な走行装置3の前方に刈取部4を設け、走行装置3の上方には脱穀装置2を設け、前記刈取部4を前記無段変速装置12の主変速レバー13の傾倒操作により変速された走行速度に同調して変速駆動する構成とし、前記無段変速装置12の油圧モータ16のモータ斜板17の傾斜角度を切替えて通常走行と高速走行への切替を可能に構成し、該モータ斜板17の傾斜角度が高速走行側に切替えられた状態で、前記主変速レバー13が最高速に操作されても、前記刈取部4による刈取作業が可能な走行速度に維持されるように、前記無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【選択図】図3
【解決手段】走行用静油圧式無段変速装置12により走行速度を無段階に変速可能な走行装置3の前方に刈取部4を設け、走行装置3の上方には脱穀装置2を設け、前記刈取部4を前記無段変速装置12の主変速レバー13の傾倒操作により変速された走行速度に同調して変速駆動する構成とし、前記無段変速装置12の油圧モータ16のモータ斜板17の傾斜角度を切替えて通常走行と高速走行への切替を可能に構成し、該モータ斜板17の傾斜角度が高速走行側に切替えられた状態で、前記主変速レバー13が最高速に操作されても、前記刈取部4による刈取作業が可能な走行速度に維持されるように、前記無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【選択図】図3
Description
本発明は、コンバインに係るものである。
従来、刈取部は走行用変速装置の主変速レバーの傾倒操作により変速された走行速度に同調して回転数を増減に変速するように構成し、また、刈取部の作業回転数は走行速度に関わらずに低速一定回転と高速一定回転とに切替可能にした構成は、公知である(特許文献1参照)。
国際公開番号2005/058010
前記公知例は、単に、刈取部の作業速度を、低速一定回転と高速一定回転とに切替可能にしただけであるから、走行速度を高速側に切り替えたとき、走行速度が速すぎて、走行速度の上がりすぎによる刈跡が不揃いになり、また、藁量の増加による刈取部の詰まり・破損が発生するという課題がある。
即ち、同じ所定の走行速度に対して、刈取部の作業回転を低速一定回転と高速一定回転とに切替えるように構成しており、例えば、倒伏穀稈では車速に対して高速一定回転と刈取部の作業回転を速くして、作業性を向上させるが、このとき、走行速度と刈取部の作業回転との関係は考慮されていないから、刈取部の作業回転は走行速度が速くなれば当然に速くなってしまい、適正な刈取部の作業回転より速すぎることになるのである。
そこで、本願は、走行速度に刈取部の回転数を同調させる構成でありながら、走行速度と刈取部の回転とが適正となるように、走行速度を高速側に切り替えても、刈取部が確実に作業するために、工夫したものである。
即ち、同じ所定の走行速度に対して、刈取部の作業回転を低速一定回転と高速一定回転とに切替えるように構成しており、例えば、倒伏穀稈では車速に対して高速一定回転と刈取部の作業回転を速くして、作業性を向上させるが、このとき、走行速度と刈取部の作業回転との関係は考慮されていないから、刈取部の作業回転は走行速度が速くなれば当然に速くなってしまい、適正な刈取部の作業回転より速すぎることになるのである。
そこで、本願は、走行速度に刈取部の回転数を同調させる構成でありながら、走行速度と刈取部の回転とが適正となるように、走行速度を高速側に切り替えても、刈取部が確実に作業するために、工夫したものである。
本発明では、走行用静油圧式無段変速装置12により走行速度を無段階に変速可能な走行装置3の前方に刈取部4を設け、走行装置3の上方には脱穀装置2を設け、前記刈取部4を前記走行用静油圧式無段変速装置12の主変速レバー13の傾倒操作により変速された走行速度に同調して変速駆動する構成とし、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16のモータ斜板17の傾斜角度を切替えて通常走行と高速走行への切替を可能に構成し、該モータ斜板17の傾斜角度が高速走行側に切替えられた状態で、前記主変速レバー13が最高速に操作されても、前記刈取部4による刈取作業が可能な走行速度に維持されるように、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置3の走行速度が遅くなると、刈取部4に伝達する回転を遅くするように、同調させて変速し、走行装置3の走行速度が速くなると、刈取部4に伝達する回転を速くし、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えた状態で主変速レバー13を最高速に操作しても、刈取部4による刈取作業が可能な走行速度に維持されるように、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16へ伝達する送油量を制限する。
請求項1の発明では、刈取部4を走行速度に同調させて変速させるので、刈取部4から穀稈を円滑に搬送でき、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速側の状態で主変速レバー13を最高速に操作しても、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限して刈取部4による刈取作業が可能な適正な走行速度に維持するので、走行速度の変化に対する刈取部4の同調の不適合の発生を防止して、走行速度の上がりすぎによる刈跡の不揃いや、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を防止できる。
本発明の実施例を図面により説明すると、1は機体フレ−ム、2は機体フレ−ム1の上方位置に設けた脱穀装置、3は機体フレ−ム1の下方位置に設けた走行装置、4は機体フレ−ム1の前方に設けた刈取部、5は前記脱穀装置2の側部に設けた該脱穀装置2より取出された穀物を一時貯留するグレンタンク、6は操縦部、7はグレンタンク5内の穀物を揚穀する揚穀排出装置である。
前記刈取部4の一例を示すと、分草体8、引起装置(図示省略)、刈刃9および搬送装置を有して構成する。
10は搬送装置により搬送され穀稈を脱穀装置2の脱穀室(図示省略)に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置、11は穀稈供給搬送装置10の始端側に設けたシンクロ用前側供給搬送装置である。
前記刈取部4の一例を示すと、分草体8、引起装置(図示省略)、刈刃9および搬送装置を有して構成する。
10は搬送装置により搬送され穀稈を脱穀装置2の脱穀室(図示省略)に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置、11は穀稈供給搬送装置10の始端側に設けたシンクロ用前側供給搬送装置である。
前記穀稈供給搬送装置10は、前記刈取部4で刈り取られた穀稈を脱穀装置2の脱穀室(図示省略)の穀稈供給口(図示省略)から供給し、脱穀されて脱穀室の穀稈排出口(図示省略)より排出するまで搬送するものであるが、刈取部4で刈り取った穀稈を穀稈供給搬送装置10まで搬送する構成は任意である。
前記穀稈供給搬送装置10は、挾扼杆(図示省略)と搬送供給チエン(フィードチェン、図示省略)により構成する。挾扼杆は脱穀装置2の上部カバーに上下自在に取付けられ、搬送供給チエンに弾着して穀稈を挟持搬送する。搬送供給チエンは無端チエンにより構成し、任意構成の案内レール(図示省略)により案内されて移動するように構成する。
前記穀稈供給搬送装置10は、挾扼杆(図示省略)と搬送供給チエン(フィードチェン、図示省略)により構成する。挾扼杆は脱穀装置2の上部カバーに上下自在に取付けられ、搬送供給チエンに弾着して穀稈を挟持搬送する。搬送供給チエンは無端チエンにより構成し、任意構成の案内レール(図示省略)により案内されて移動するように構成する。
しかして、走行装置3は走行用静油圧式無段変速装置12により走行速度変更可能に構成し、刈取部4へ伝達する回転も走行装置3の走行速度に同調して変速するようにする。
走行用静油圧式無段変速装置12は、主変速レバー13の傾倒操作量に応じて増減速し、例えば、図2のように、走行速度に対して所定割合で伝動回転を増速する標準作業ラインAと、該標準作業ラインAよりも短時間で増速するようにした倒伏作業ラインBにより変速するように構成する。
前記走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧ポンプ14のポンプ斜板15の傾斜を変更して油圧モータ16への送油量を無段階に変更して回転を伝達し(図3)、油圧モータ16にも傾斜角度を二段階に切替可能なモータ斜板17を設け、機体の走行速度の上限を通常走行と高速走行への切替可能に構成する。
19はモータ斜板17を切替える切替手段(ソレノイド)である。
走行用静油圧式無段変速装置12は、主変速レバー13の傾倒操作量に応じて増減速し、例えば、図2のように、走行速度に対して所定割合で伝動回転を増速する標準作業ラインAと、該標準作業ラインAよりも短時間で増速するようにした倒伏作業ラインBにより変速するように構成する。
前記走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧ポンプ14のポンプ斜板15の傾斜を変更して油圧モータ16への送油量を無段階に変更して回転を伝達し(図3)、油圧モータ16にも傾斜角度を二段階に切替可能なモータ斜板17を設け、機体の走行速度の上限を通常走行と高速走行への切替可能に構成する。
19はモータ斜板17を切替える切替手段(ソレノイド)である。
そして、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態であっても、前記主変速レバー13を最高速に操作しても、前記刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限する車速制限制御を行うように構成する。
即ち、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速状態で主変速レバー13を最高速に操作して油圧ポンプ14の回転を最大にすると、油圧モータ16の回転を最大にしたときの最高走行速度ラインCになり、この最速走行速度に同調させて刈取部4を増速駆動させて刈取作業しても、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を招くことがあるが、本願では、所定条件(刈取作業中等)では、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14のポンプ斜板15の傾斜を制限して主変速レバー13を最も高速に操作したときでも、刈取部4による刈取作業が可能な走行速度である制限速度ラインDとなるように車速制限制御を行う(図2)。
即ち、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速状態で主変速レバー13を最高速に操作して油圧ポンプ14の回転を最大にすると、油圧モータ16の回転を最大にしたときの最高走行速度ラインCになり、この最速走行速度に同調させて刈取部4を増速駆動させて刈取作業しても、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を招くことがあるが、本願では、所定条件(刈取作業中等)では、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14のポンプ斜板15の傾斜を制限して主変速レバー13を最も高速に操作したときでも、刈取部4による刈取作業が可能な走行速度である制限速度ラインDとなるように車速制限制御を行う(図2)。
そのため、主変速レバー13を最も高速に操作したときの、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を防止する。また、負荷の軽い麦刈取作業で稲より車速アップした作業が可能となる。
また、本願の走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧モータ16により二段階に走行速度を切替可能にすることで副変速機能を奏するように構成し、ミッションケース18内の機械的な副変速機構を省略している。
なお、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11は、走行用静油圧式無段変速装置12からの変速回転を刈取部4に同調するように伝達してもよいが(図4)、本願では刈取搬送専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により走行速度に同調させて変速しており(図6)、そのため、図3や図5等には刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を図示しているが、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の存在は前記車速制御の本質的な要件ではない。
20はミッションケース18に設けた走行用静油圧式無段変速装置12が変速した回転を刈取部4へ出力する刈取同調用出力軸、23は刈取入力軸である(図4)。
また、本願の走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧モータ16により二段階に走行速度を切替可能にすることで副変速機能を奏するように構成し、ミッションケース18内の機械的な副変速機構を省略している。
なお、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11は、走行用静油圧式無段変速装置12からの変速回転を刈取部4に同調するように伝達してもよいが(図4)、本願では刈取搬送専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により走行速度に同調させて変速しており(図6)、そのため、図3や図5等には刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を図示しているが、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の存在は前記車速制御の本質的な要件ではない。
20はミッションケース18に設けた走行用静油圧式無段変速装置12が変速した回転を刈取部4へ出力する刈取同調用出力軸、23は刈取入力軸である(図4)。
しかして、刈取搬送専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による走行速度への同調は、脱穀装置2と穀稈供給搬送装置10とをエンジン22からの一定駆動回転で駆動して脱穀作業を安定させつつ、穀稈供給搬送装置10への引継を円滑・確実にする。
また、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11への伝達回転は、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により変速するので、通常は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21が刈取部4を走行速度に同調させて変速するが、所定条件のときは、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21単独で刈取部4および/またはシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動するように構成する。
そのため、機体停止状態から所定走行速度の間でも、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を十分な回転数で駆動させることができ、機体走行開始直後から安定して刈取部4および脱穀装置2を駆動させられ、刈取作業および脱穀作業を安定・確実に行える。
また、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11への伝達回転は、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により変速するので、通常は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21が刈取部4を走行速度に同調させて変速するが、所定条件のときは、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21単独で刈取部4および/またはシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動するように構成する。
そのため、機体停止状態から所定走行速度の間でも、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を十分な回転数で駆動させることができ、機体走行開始直後から安定して刈取部4および脱穀装置2を駆動させられ、刈取作業および脱穀作業を安定・確実に行える。
また、走行用静油圧式無段変速装置12から走行装置3への回転を停止させたとき、単独の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動すると、機体走行停止状態でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動し、シンクロ用前側供給搬送装置11および穀稈供給搬送装置10へ手刈り穀稈を供給でき、刈取作業および脱穀作業の作業性および操作性を向上させられる。
エンジン22から走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21への回転伝達機構の構成は任意であるが、一例を示すと、25Aは走行用出力プーリー、25Bは刈取脱穀用出力プーリー,26は走行用静油圧式無段変速装置12の入力プーリー、28は刈取脱穀用出力プーリー25Bの回転が伝達される中間プーリー,29は中間軸、30は中間歯車、31は中間伝動軸、32は一対の脱穀用傘歯車、33は脱穀伝動軸、33Aは脱穀用中間プーリー、34は扱胴、35は処理胴、36は刈取用中間歯車、37は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST入力軸、38は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST出力軸、39は刈取用中間出力軸、40は搬送シンクロ用出力軸、41は穀稈供給搬送中間出力軸、41Aは供給搬送用プーリー、42は唐箕、43は穀稈供給搬送装置10の駆動歯車、44は刈取脱穀クラッチ、45は刈取用中間出力軸39に設けた刈取中間出力プーリー,46は刈取中間入力プーリー、47は刈取中間出力プーリー45と刈取中間入力プーリー46に掛け回したベルトである。
エンジン22から走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21への回転伝達機構の構成は任意であるが、一例を示すと、25Aは走行用出力プーリー、25Bは刈取脱穀用出力プーリー,26は走行用静油圧式無段変速装置12の入力プーリー、28は刈取脱穀用出力プーリー25Bの回転が伝達される中間プーリー,29は中間軸、30は中間歯車、31は中間伝動軸、32は一対の脱穀用傘歯車、33は脱穀伝動軸、33Aは脱穀用中間プーリー、34は扱胴、35は処理胴、36は刈取用中間歯車、37は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST入力軸、38は刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST出力軸、39は刈取用中間出力軸、40は搬送シンクロ用出力軸、41は穀稈供給搬送中間出力軸、41Aは供給搬送用プーリー、42は唐箕、43は穀稈供給搬送装置10の駆動歯車、44は刈取脱穀クラッチ、45は刈取用中間出力軸39に設けた刈取中間出力プーリー,46は刈取中間入力プーリー、47は刈取中間出力プーリー45と刈取中間入力プーリー46に掛け回したベルトである。
50は刈取用中間歯車36および刈取用中間出力軸39等を設けたギヤケースであり、ギヤケース50の操縦部6側に刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設ける。そのため、機体重量バランスやギヤケース50の取付バランスを良好にする。
ギヤケース50の穀稈供給搬送装置10側の刈取用中間出力軸39と搬送シンクロ用出力軸40と穀稈供給搬送中間出力軸41には、刈取中間出力プーリー45に掛け回したベルト47等の張力が作用するが、この張力の作用する反対側のギヤケース50に刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設けているので、バランスが良好になる。
しかして、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧回路には圧力センサ51を設け(図3,図7)、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の所定以上の油圧の上昇したことを圧力センサ51が検知すると、走行速度を減速(制限速度ラインDよりも上昇させない)するように前記走行用静油圧式無段変速装置12を自動制御するように構成する。
ギヤケース50の穀稈供給搬送装置10側の刈取用中間出力軸39と搬送シンクロ用出力軸40と穀稈供給搬送中間出力軸41には、刈取中間出力プーリー45に掛け回したベルト47等の張力が作用するが、この張力の作用する反対側のギヤケース50に刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設けているので、バランスが良好になる。
しかして、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧回路には圧力センサ51を設け(図3,図7)、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の所定以上の油圧の上昇したことを圧力センサ51が検知すると、走行速度を減速(制限速度ラインDよりも上昇させない)するように前記走行用静油圧式無段変速装置12を自動制御するように構成する。
即ち、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態であっても、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧が所定以上に上昇するときは、刈取部4が刈取作業中であるので詰まりが発生している可能性も高く、また、刈取部4が破損する可能性もあるので、圧力センサ51が所定以上の油圧の上昇を検知すると、走行速度を自動的に減速するから、未然に詰まりが発生および刈取部4の破損を防止できる。
なお、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速走行に切替えずに通常走行状態であっても、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧が所定以上に上昇するときは、刈取部4による刈取作業に負荷が掛かっている状態であるから、圧力センサ51が所定以上の油圧の上昇を検知すると、走行速度を自動的に減速するようにしてもよく、未然に詰まりが発生および刈取部4の破損を防止できる。
なお、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速走行に切替えずに通常走行状態であっても、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧が所定以上に上昇するときは、刈取部4による刈取作業に負荷が掛かっている状態であるから、圧力センサ51が所定以上の油圧の上昇を検知すると、走行速度を自動的に減速するようにしてもよく、未然に詰まりが発生および刈取部4の破損を防止できる。
しかして、刈取部4に設けた穀稈の有無を感知する穀稈センサ52(図8)が刈取部4に穀稈の有ることを感知すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限制御を行う。
穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知するときは、刈取部4が刈取作業中であるので詰まりが発生する可能性が高いので、油圧ポンプ14による車速制限制御を行う。
一方、穀稈センサ52が穀稈の無いことを感知すると、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成する。
そのため、圃場の各コーナーでの旋回スピードがアップするため、作業効率が向上する。
穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知するときは、刈取部4が刈取作業中であるので詰まりが発生する可能性が高いので、油圧ポンプ14による車速制限制御を行う。
一方、穀稈センサ52が穀稈の無いことを感知すると、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成する。
そのため、圃場の各コーナーでの旋回スピードがアップするため、作業効率が向上する。
即ち、従来の機械的な副変速機構では一旦機体全体の走行を停止させてから、副変速機構を標準と高速とに切り替える必要があり、操作が煩雑であるが、本願では、機体を停止させずに、走行用静油圧式無段変速装置12を高速側に切替らるので、操作性および作業性を向上させられる。
また、旋回終了後、刈取部4の穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように車速制限制御を行う。
そのため、旋回開始から刈取作業の再開までの一連の作業は、特別な操作をすることなく、自動的に車速制御して連続して操作でき、操作性および作業性を向上させられる。
また、旋回終了後、刈取部4の穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように車速制限制御を行う。
そのため、旋回開始から刈取作業の再開までの一連の作業は、特別な操作をすることなく、自動的に車速制御して連続して操作でき、操作性および作業性を向上させられる。
この場合、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設けている場合では、穀稈センサ52が穀稈の無いことを感知すると、刈取部4の適正回転を保持したまま、走行用静油圧式無段変速装置12の車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成すると、刈取部4の詰まり発生を防止しつつ、走行速度を速くできて作業効率を向上させられる。
なお、油圧ポンプ14による車速制限の制御は、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21および走行用静油圧式無段変速装置12が図2の標準作業ラインAによる制御中に行い、倒伏作業ラインBのときは行わないようにすると、走行速度と刈取部4の作業速度のバランスが狂うのを防止でき、一層、好適であり、刈跡の悪化や刈取部4の詰まり・破損を防止する。
なお、油圧ポンプ14による車速制限の制御は、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21および走行用静油圧式無段変速装置12が図2の標準作業ラインAによる制御中に行い、倒伏作業ラインBのときは行わないようにすると、走行速度と刈取部4の作業速度のバランスが狂うのを防止でき、一層、好適であり、刈跡の悪化や刈取部4の詰まり・破損を防止する。
また、前記旋回時の速度制御は、刈取部4の高さを検知する刈取高さセンサ53により刈取部4が所定高さまで上昇したことを感知すると(図8)、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせ、旋回終了後、刈取部4を所定高さまで下降させたことを刈取高さセンサ53が感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うように構成しても良い。
この場合も、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設けている場合では、刈取高さセンサ53により刈取部4が所定高さまで上昇を感知すると、刈取部4の適正回転を保持したまま、走行用静油圧式無段変速装置12の車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成すると、刈取部4の詰まり発生を防止しつつ、走行速度を速くできて作業効率を向上させられる。
この場合も、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設けている場合では、刈取高さセンサ53により刈取部4が所定高さまで上昇を感知すると、刈取部4の適正回転を保持したまま、走行用静油圧式無段変速装置12の車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成すると、刈取部4の詰まり発生を防止しつつ、走行速度を速くできて作業効率を向上させられる。
しかして、図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替は、例えば、2個の切替スイッチ54、55により行うように構成する(図9)。
標準作業ラインと倒伏作業ラインの夫々に切替スイッチ54および切替スイッチ55を設けているので、刈取部4の回転アップと回転ダウンの使い分けがわかりやすく、操作性を向上させられる。
この場合、刈取部4の同調は前記走行用静油圧式無段変速装置12単独で行う場合と、走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の併合で行う場合の何れでもよい。
しかして、走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧ポンプ14のポンプ斜板15および油圧モータ16のモータ斜板17の夫々二段階に切替可能に構成し、路上走行速度と標準作業速度の切替を油圧モータ16により行い、標準作業速度と低速作業速度の切替を油圧ポンプ14で行うように構成し、副変速レバー56Aによる標準作業速度と低速作業速度との切替位置の間にニュートラル位置を設け、副変速レバー56Aがニュートラル位置のとき、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21で刈取部4を低速回転させるように構成する(図11)。
標準作業ラインと倒伏作業ラインの夫々に切替スイッチ54および切替スイッチ55を設けているので、刈取部4の回転アップと回転ダウンの使い分けがわかりやすく、操作性を向上させられる。
この場合、刈取部4の同調は前記走行用静油圧式無段変速装置12単独で行う場合と、走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の併合で行う場合の何れでもよい。
しかして、走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧ポンプ14のポンプ斜板15および油圧モータ16のモータ斜板17の夫々二段階に切替可能に構成し、路上走行速度と標準作業速度の切替を油圧モータ16により行い、標準作業速度と低速作業速度の切替を油圧ポンプ14で行うように構成し、副変速レバー56Aによる標準作業速度と低速作業速度との切替位置の間にニュートラル位置を設け、副変速レバー56Aがニュートラル位置のとき、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21で刈取部4を低速回転させるように構成する(図11)。
そのため、刈取部4が詰まったときや注油あるいは点検整備等を行うとき、副変速レバー56Aをニュートラル位置にして、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21で刈取部4を低速回転させられ、作業を容易にする。
56Bは刈取搬送用静油圧式無段変速装置21が刈取部4を低速駆動回転させる刈取低速駆動スイッチである(図12)。
しかして、図13は、主変速レバー13のグリップ部57に別途切替スイッチ58を設けた実施例であり、切替スイッチ58は旋回中に操作すると旋回力をアップさせ、刈取作業中に切替スイッチ58を操作すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替を行えるように、兼用構成に構成する。
主変速レバー13のグリップ部57の操作性の最もよい箇所に旋回半径操作と刈取変速操作とを切替えるスイッチを使い分けるので、操作性が向上させられる。
56Bは刈取搬送用静油圧式無段変速装置21が刈取部4を低速駆動回転させる刈取低速駆動スイッチである(図12)。
しかして、図13は、主変速レバー13のグリップ部57に別途切替スイッチ58を設けた実施例であり、切替スイッチ58は旋回中に操作すると旋回力をアップさせ、刈取作業中に切替スイッチ58を操作すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替を行えるように、兼用構成に構成する。
主変速レバー13のグリップ部57の操作性の最もよい箇所に旋回半径操作と刈取変速操作とを切替えるスイッチを使い分けるので、操作性が向上させられる。
また、切替スイッチ58により旋回操作と刈取変速操作とを兼用しているので、スイッチ数の低減が図れる。
しかして、前記エンジン22は電子制御(コモンレール)により自動制御するように構成し、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速で走行中に、エンジン22の負荷率が所定以上に上昇すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を低速に自動変速機構59により自動変速するように構成する(図15)。
そのため、エンジン22の過負荷により刈取部4の詰まりが発生する前に、エンジン22の負荷率が所定以上に上昇すると低速走行にするので、未然に刈取部4の詰まり発生を防止でき、早めの対処が可能になり、所謂傷を広げないで済む。
しかして、前記エンジン22は電子制御(コモンレール)により自動制御するように構成し、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速で走行中に、エンジン22の負荷率が所定以上に上昇すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を低速に自動変速機構59により自動変速するように構成する(図15)。
そのため、エンジン22の過負荷により刈取部4の詰まりが発生する前に、エンジン22の負荷率が所定以上に上昇すると低速走行にするので、未然に刈取部4の詰まり発生を防止でき、早めの対処が可能になり、所謂傷を広げないで済む。
また、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速から低速に切替え後、エンジン22の負荷率が所定以下に下降すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速に自動的に戻すように構成する。
したがって、過負荷運転によるエンジン22の寿命の低下を防止し、自動変速により操作性を向上させ、操作の負担を軽減する。
59Aは油圧モータ16(モータ斜板17)を高速と低速に切替えるHSTモータ変速スイッチである。
しかして、本機コートローラ60と走行用静油圧式無段変速装置12(刈取搬送用静油圧式無段変速装置21)のHSTコントローラ61とエンジン22に設けたエンジンコントローラ62との間で互いに通信可能に構成し(図16)、エンジン22の負荷率と本機の作業条件により、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21のポンプ斜板15の制御(車速の増減)を行うように構成する。
そのため、エンジン22の負荷情報により素早く刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の変速を行うことが可能となり、脱穀ロスの低減・操作負担の軽減させて、エンジン22の性能を最大限利用が図れる。
したがって、過負荷運転によるエンジン22の寿命の低下を防止し、自動変速により操作性を向上させ、操作の負担を軽減する。
59Aは油圧モータ16(モータ斜板17)を高速と低速に切替えるHSTモータ変速スイッチである。
しかして、本機コートローラ60と走行用静油圧式無段変速装置12(刈取搬送用静油圧式無段変速装置21)のHSTコントローラ61とエンジン22に設けたエンジンコントローラ62との間で互いに通信可能に構成し(図16)、エンジン22の負荷率と本機の作業条件により、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21のポンプ斜板15の制御(車速の増減)を行うように構成する。
そのため、エンジン22の負荷情報により素早く刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の変速を行うことが可能となり、脱穀ロスの低減・操作負担の軽減させて、エンジン22の性能を最大限利用が図れる。
即ち、エンジン22が過負荷になってから作業者が走行速度を遅くさせても、車速を下げている間に脱穀の回転が落ちて脱穀ロスとなることがあるが、これを防止する。
63は操縦部6に設けたモニタで、64は走行速度を検出する車速センサ、65は刈取用HST出力回転検知センサー、66は走行用HST出力回転検知センサーである。
しかして、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21内には油圧ポンプ75と油圧モータ76が設けられ(図3)、油圧ポンプ75と油圧モータ76の油圧回路にはチェックバルブ77を設けて、油圧ポンプ75の回転が逆転域になったとき、逆回転を油圧モータ76へ伝達させないようにしている。
そのため、刈取部4を逆転駆動させることを防止して、刈取部4の破損を防止する。
刈取搬送用静油圧式無段変速装置21から刈取部4への伝動回路中にワンウエイクラッチを設ける必要が無く、コストダウンしうるコストメリットを大きくする。
63は操縦部6に設けたモニタで、64は走行速度を検出する車速センサ、65は刈取用HST出力回転検知センサー、66は走行用HST出力回転検知センサーである。
しかして、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21内には油圧ポンプ75と油圧モータ76が設けられ(図3)、油圧ポンプ75と油圧モータ76の油圧回路にはチェックバルブ77を設けて、油圧ポンプ75の回転が逆転域になったとき、逆回転を油圧モータ76へ伝達させないようにしている。
そのため、刈取部4を逆転駆動させることを防止して、刈取部4の破損を防止する。
刈取搬送用静油圧式無段変速装置21から刈取部4への伝動回路中にワンウエイクラッチを設ける必要が無く、コストダウンしうるコストメリットを大きくする。
また、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21のバック回路を廃止するので、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21自体のコストメリットを大きくする。
また、主変速レバー13が若干バック域側へオーバーランしても、油圧ポンプ75の逆回転を油圧モータ76へ伝達しないので、主変速レバー13のニュートラル調整が容易になる。
即ち、主変速レバー13は前方に倒すと増速し、前後中間にニュートラル位置を設け、ニュートラル位置より後側に傾倒操作すると、機体を後進させるが、このニュートラル位置の設定を容易にする。
しかして、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21には、前記走行用静油圧式無段変速装置12のチャージポンプ80からのオイルを分流して供給するように構成する。
また、主変速レバー13が若干バック域側へオーバーランしても、油圧ポンプ75の逆回転を油圧モータ76へ伝達しないので、主変速レバー13のニュートラル調整が容易になる。
即ち、主変速レバー13は前方に倒すと増速し、前後中間にニュートラル位置を設け、ニュートラル位置より後側に傾倒操作すると、機体を後進させるが、このニュートラル位置の設定を容易にする。
しかして、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21には、前記走行用静油圧式無段変速装置12のチャージポンプ80からのオイルを分流して供給するように構成する。
したがって、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とチャージポンプ80を共用するので、コストメリットを高くする。
また、チャージポンプ80によるオイルの供給は、ラインフィルタ81を出たあとに分流させる回路に構成する。
したがって、ラインフィルタ81を共用できるので、夫々専用のラインフィルタ81を設置する設置スペースや配管を不要にでき、コストメリットを高くし、また、オイル管理も容易になる。
前記走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21は、主変速レバー13の傾倒角度に応じて、同期させて作動させるが、同期および作動させるための構成は任意であり、例えば、主変速レバーと走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21をリンク等の機械的構成により連結したり、主変速レバーの傾倒角度を電気的に検出し、この信号により走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を電気的に制御するようにしてもよい。
また、チャージポンプ80によるオイルの供給は、ラインフィルタ81を出たあとに分流させる回路に構成する。
したがって、ラインフィルタ81を共用できるので、夫々専用のラインフィルタ81を設置する設置スペースや配管を不要にでき、コストメリットを高くし、また、オイル管理も容易になる。
前記走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21は、主変速レバー13の傾倒角度に応じて、同期させて作動させるが、同期および作動させるための構成は任意であり、例えば、主変速レバーと走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21をリンク等の機械的構成により連結したり、主変速レバーの傾倒角度を電気的に検出し、この信号により走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を電気的に制御するようにしてもよい。
(実施例の作用)
機体を走行させると、刈取部4が圃場の穀稈を刈り取って搬送し、刈取部4により搬送された穀稈はシンクロ用前側供給搬送装置11に引き継がれ、シンクロ用前側供給搬送装置11は穀稈を穀稈供給搬送装置10に受け渡し、穀稈供給搬送装置10は穀稈を一定速度で搬送して脱穀装置2の脱穀室に供給して脱穀する。
走行装置3は走行用静油圧式無段変速装置12により主変速レバー13を傾倒させると、走行用静油圧式無段変速装置12がエンジン22の一定回転を無段階に変速して伝達し、走行速度変更可能に構成し、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転も走行装置3の走行速度に同調して変速するようにしているので、刈取部4は走行速度に応じて最適な作業回転数が伝達される。
即ち、主変速レバー13を傾倒操作すると、走行用静油圧式無段変速装置12によエンジン22の一定回転が無段階に変速されて走行装置3に伝達され、走行装置3の走行速度に同調して刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転も変速される。
機体を走行させると、刈取部4が圃場の穀稈を刈り取って搬送し、刈取部4により搬送された穀稈はシンクロ用前側供給搬送装置11に引き継がれ、シンクロ用前側供給搬送装置11は穀稈を穀稈供給搬送装置10に受け渡し、穀稈供給搬送装置10は穀稈を一定速度で搬送して脱穀装置2の脱穀室に供給して脱穀する。
走行装置3は走行用静油圧式無段変速装置12により主変速レバー13を傾倒させると、走行用静油圧式無段変速装置12がエンジン22の一定回転を無段階に変速して伝達し、走行速度変更可能に構成し、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転も走行装置3の走行速度に同調して変速するようにしているので、刈取部4は走行速度に応じて最適な作業回転数が伝達される。
即ち、主変速レバー13を傾倒操作すると、走行用静油圧式無段変速装置12によエンジン22の一定回転が無段階に変速されて走行装置3に伝達され、走行装置3の走行速度に同調して刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転も変速される。
しかして、走行装置3の走行速度を変速する走行用静油圧式無段変速装置12は、主変速レバー13の傾倒操作量に応じて増減速するが、更に、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16のモータ斜板17も傾斜角度を二段階に切替可能(切替操作手段の構成は任意)に構成し、通常走行と高速走行との切替え可能に構成しているから、通常走行速度(標準側)で刈取作業(標準作業および倒伏作業)を行い、高速走行速度(高速側)で走行して移動時間を短縮する。
この場合、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態で、主変速レバー13を最高速位置にまで操作したときでも、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限するように構成しているから、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切替えた状態で、主変速レバー13を最速位置に操作しても、自動的に、刈取部4が刈取作業可能な走行速度に自動制御される。
この場合、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態で、主変速レバー13を最高速位置にまで操作したときでも、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14から油圧モータ16への送油量を制限するように構成しているから、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切替えた状態で、主変速レバー13を最速位置に操作しても、自動的に、刈取部4が刈取作業可能な走行速度に自動制御される。
そのため、主変速レバー13を最も高速に操作したときの、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加増加による刈取部4の詰まり・破損を防止する。負荷の軽い麦刈取作業で稲より車速アップした作業が可能となる。
即ち、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態で、主変速レバー13を最高速位置にまで操作したときに、仮に、刈取部4へ伝達させる回転を最高の走行速度に同調させたまま伝達して刈取作業を行っても、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を招くこが、本願では自動的に、刈取部4が刈取作業可能な適正な走行速度に自動制御されて、刈跡の悪化や刈取部4の詰まり・破損を防止する。
例えば、刈取部4に設けた穀稈の有無を感知する穀稈センサ52により穀稈が有ることを感知すると、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切替えた状態で、主変速レバー13を最速位置に操作しても、自動的に、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うように構成しているので、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように自動制御され、操作性および作業性を向上させる。
即ち、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速走行に切替えた状態で、主変速レバー13を最高速位置にまで操作したときに、仮に、刈取部4へ伝達させる回転を最高の走行速度に同調させたまま伝達して刈取作業を行っても、走行速度の上がりすぎによる刈刃9の刈跡の悪化、藁量の増加による刈取部4の詰まり・破損を招くこが、本願では自動的に、刈取部4が刈取作業可能な適正な走行速度に自動制御されて、刈跡の悪化や刈取部4の詰まり・破損を防止する。
例えば、刈取部4に設けた穀稈の有無を感知する穀稈センサ52により穀稈が有ることを感知すると、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切替えた状態で、主変速レバー13を最速位置に操作しても、自動的に、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うように構成しているので、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように自動制御され、操作性および作業性を向上させる。
この場合、刈取部4に設けた穀稈の有無を感知する穀稈センサ52が穀稈の無いことを感知すると、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせるように構成すると、圃場の各コーナーでの旋回スピードをアップさせて、作業効率を向上させる。
即ち、従来の機械的な副変速機構では一旦機体を走行停止させてから切り替える必要があり、操作が煩雑であるが、本願では、機体を停止させずに、走行用静油圧式無段変速装置12を高速側に切替えられるので、操作性および作業性を向上させられる。
また、旋回終了後、刈取部4の穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うので、旋回開始から刈取作業の再開までの一連の作業は、特別な操作をすることなく、自動的に車速制御して連続して操作でき、操作性および作業性を向上させられる。
即ち、従来の機械的な副変速機構では一旦機体を走行停止させてから切り替える必要があり、操作が煩雑であるが、本願では、機体を停止させずに、走行用静油圧式無段変速装置12を高速側に切替えられるので、操作性および作業性を向上させられる。
また、旋回終了後、刈取部4の穀稈センサ52が穀稈の有ることを感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うので、旋回開始から刈取作業の再開までの一連の作業は、特別な操作をすることなく、自動的に車速制御して連続して操作でき、操作性および作業性を向上させられる。
また、前記旋回時の速度制御は、刈取部4の高さを検知する刈取高さセンサ53により刈取部4が所定高さまで上昇したことを感知すると、刈取部4の回転を保持したまま、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を解除して、車速を徐々にアップさせ、旋回終了後、刈取部4を所定高さまで下降させたことを刈取高さセンサ53が感知すると、再度、前記走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限を開始し、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように制御を行うように構成しているので、操作性および作業性を向上させられる。
なお、実施例として、穀稈センサ52と刈取高さセンサ53により刈取作業であることを認識して、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限制御を行っているが、刈取作業か否かの感知手段は刈取部4への伝動を入切させる刈取クラッチ(図示省略)の「入切」の感知という条件で間接的に車速制限制御の実行の「入切」の他、図示は省略するが、車速制限制御の実行を入切する車速制限制御スイッチを設けてもよく、この構成は任意である。
なお、実施例として、穀稈センサ52と刈取高さセンサ53により刈取作業であることを認識して、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16を高速側に切り替えているときの油圧ポンプ14による車速制限制御を行っているが、刈取作業か否かの感知手段は刈取部4への伝動を入切させる刈取クラッチ(図示省略)の「入切」の感知という条件で間接的に車速制限制御の実行の「入切」の他、図示は省略するが、車速制限制御の実行を入切する車速制限制御スイッチを設けてもよく、この構成は任意である。
しかして、本願の図3,図6の実施例では、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による走行装置3と刈取部4とを同調させる構成を採用しており、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧回路に圧力センサ51を設け、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の所定以上の油圧の上昇を圧力センサ51が検知すると、走行速度を減速するように走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14を自動制御するから、主変速レバー13を傾倒操作して機体の走行速度を体感あるいは速度計により希望走行速度で刈取作業を行えばよく、作業者は特別な操作しなくても、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16が高速側に切替えられていても、自動的に、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように自動制御され、操作性および作業性を向上させる。
なお、穀稈センサ52による油圧ポンプ14の高速制限制御では、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による刈取部4と走行速度の同調させる構成のみならず、刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21によらずに、走行用静油圧式無段変速装置12により刈取部4を走行速度に同調させる構成を採用しても、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように自動制御され、操作性および作業性を向上させる。
なお、穀稈センサ52による油圧ポンプ14の高速制限制御では、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による刈取部4と走行速度の同調させる構成のみならず、刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21によらずに、走行用静油圧式無段変速装置12により刈取部4を走行速度に同調させる構成を採用しても、刈取部4が刈取作業可能な走行速度となるように自動制御され、操作性および作業性を向上させる。
また、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14による車速制限の制御は、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置21および走行用静油圧式無段変速装置12が図2の標準作業ラインAによる制御中に行い、倒伏作業ラインBのときは行わないようにすると、走行速度と刈取部4の作業速度のバランスが狂うのを防止すると、一層、好適であり、刈跡の悪化や刈取部4の詰まり・破損を防止する。
しかして、走行速度に対する刈取部4の回転数の図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替は、例えば、2個の切替スイッチ54、55により行うように構成しているから、切替スイッチ54と切替スイッチ55により夫々刈取部4の回転アップと回転ダウンの使い分けがわかりやすく、操作性を向上させられる。
しかして、走行速度に対する刈取部4の回転数の図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替は、例えば、2個の切替スイッチ54、55により行うように構成しているから、切替スイッチ54と切替スイッチ55により夫々刈取部4の回転アップと回転ダウンの使い分けがわかりやすく、操作性を向上させられる。
しかして、図11の実施例では、走行用静油圧式無段変速装置12は、油圧ポンプ14のポンプ斜板15および油圧モータ16のモータ斜板17の夫々二段階に切替可能に構成し、路上走行速度と標準作業速度の切替を油圧モータ16により行い、標準作業速度と低速作業速度の切替を油圧ポンプ14で行うように構成し、副変速レバー56Aの標準作業速度位置と低速作業速度位置との切替位置の間にニュートラル位置を設け、副変速レバー56Aがニュートラル位置のとき、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21で刈取部4を低速回転させるように構成しているので、刈取部4が詰まったときや注油あるいは点検整備等を行うとき、副変速レバー56Aをニュートラル位置にして、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21で刈取部4を低速回転させられ、作業を容易にする。
即ち、副変速レバー56Aを標準作業速度位置と低速作業速度位置との間のニュートラル位置に位置させ、刈取低速駆動スイッチ56を操作すると、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21が刈取部4を低速駆動回転させ、刈取部4が詰まったときや注油あるいは点検整備等を容易に行なえる。
しかして、図13の主変速レバー13のグリップ部57に別途切替スイッチ58を設けた実施例では、切替スイッチ58を旋回中に操作すると旋回力をアップさせ、刈取作業中に切替スイッチ58を操作すると、走行速度に対する刈取部4の回転数の図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替が行え、主変速レバー13のグリップ部57の操作性の最もよい箇所に旋回半径と刈取変速とを切替えるスイッチを使い分けるので、操作性が向上させられる。
しかして、本願では、走行用静油圧式無段変速装置12とは別個に刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設け、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とにより、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転を走行装置3の走行速度に同調して変速するように構成しているので、この刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による特有の作用について以下詳述する。
しかして、図13の主変速レバー13のグリップ部57に別途切替スイッチ58を設けた実施例では、切替スイッチ58を旋回中に操作すると旋回力をアップさせ、刈取作業中に切替スイッチ58を操作すると、走行速度に対する刈取部4の回転数の図2の標準作業ラインAと倒伏作業ラインBとの切替が行え、主変速レバー13のグリップ部57の操作性の最もよい箇所に旋回半径と刈取変速とを切替えるスイッチを使い分けるので、操作性が向上させられる。
しかして、本願では、走行用静油圧式無段変速装置12とは別個に刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21を設け、走行用静油圧式無段変速装置12と刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とにより、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11へ伝達する回転を走行装置3の走行速度に同調して変速するように構成しているので、この刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21による特有の作用について以下詳述する。
なお、前記した走行用静油圧式無段変速装置12の油圧ポンプ14の車速制限制御は、刈取部4の回転数を同調させる基準となる走行速度の制御であり、この制限された最高走行速度に同調するように刈取部4の回転を自動制御するので、刈取部4の回転を同調させるための構成は任意であり、走行装置3と刈取部4の同調制御は走行用静油圧式無段変速装置12単独でも行えるが本願では走行用静油圧式無段変速装置12とは別個の刈取部4の専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により行っている。
走行装置3の走行速度は主変速レバー13の操作により走行速度を変速し、この走行速度に対して、例えば、図2の走行速度に対して所定割合で伝動回転を増速する標準作業ラインAと、該標準作業ラインAより上昇率の高い加速をするようにした倒伏作業ラインBとを選択的に採用して、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動させる。
走行装置3の走行速度は主変速レバー13の操作により走行速度を変速し、この走行速度に対して、例えば、図2の走行速度に対して所定割合で伝動回転を増速する標準作業ラインAと、該標準作業ラインAより上昇率の高い加速をするようにした倒伏作業ラインBとを選択的に採用して、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動させる。
そして、シンクロ用前側供給搬送装置11は植立状態で刈取部4から搬送される穀稈の姿勢を横倒し状態に変えて引き継ぐので、シンクロ用前側供給搬送装置11と穀稈供給搬送装置10との間で搬送速度に若干の差があっても、搬送姿勢が横向きなので、円滑に引き継げる。
即ち、実施例の刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11は、刈取搬送専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により走行速度に同調させて変速しているので、脱穀装置2と穀稈供給搬送装置10をエンジン22からの一定駆動回転で駆動して脱穀効率を向上させつつ、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11の回転を走行速度に同調させて刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により変速して、穀稈供給搬送装置10への引継を円滑・確実にする。
即ち、実施例の刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11は、刈取搬送専用の刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により走行速度に同調させて変速しているので、脱穀装置2と穀稈供給搬送装置10をエンジン22からの一定駆動回転で駆動して脱穀効率を向上させつつ、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11の回転を走行速度に同調させて刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により変速して、穀稈供給搬送装置10への引継を円滑・確実にする。
また、刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11への伝動回転は、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により変速するので、通常は走行速度に同調させて変速するが、所定条件のときは、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21単独で刈取部4および/またはシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動させることができるので、作業態様を広げ、汎用性を向上させられる。
即ち、機体停止状態から所定走行速度の間でも、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を十分な回転数で駆動させることができるので、機体走行開始直後から安定して刈取部4および脱穀装置2を駆動させられ、刈取作業および脱穀作業を安定・確実に行える。
また、走行用静油圧式無段変速装置12から走行装置3への回転を停止させたとき、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21単独でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動すると、機体走行停止状態でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動させることができるので、シンクロ用前側供給搬送装置11および穀稈供給搬送装置10へ手刈り穀稈を供給する供給作業を容易にでき、刈取作業および脱穀作業の作業性および操作性を向上させられる。
即ち、機体停止状態から所定走行速度の間でも、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を十分な回転数で駆動させることができるので、機体走行開始直後から安定して刈取部4および脱穀装置2を駆動させられ、刈取作業および脱穀作業を安定・確実に行える。
また、走行用静油圧式無段変速装置12から走行装置3への回転を停止させたとき、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21単独でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動すると、機体走行停止状態でシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動させることができるので、シンクロ用前側供給搬送装置11および穀稈供給搬送装置10へ手刈り穀稈を供給する供給作業を容易にでき、刈取作業および脱穀作業の作業性および操作性を向上させられる。
しかして、エンジン22の回転が中間プーリー28に伝達され、中間プーリー28は中間軸29と中間歯車30を介してケースの中間伝動軸31に回転を伝達し、中間伝動軸31で扱胴34側と穀稈供給搬送中間出力軸41および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とに伝動を分岐する。
脱穀用傘歯車32に伝達された回転は扱胴34に伝達して駆動する。
中間伝動軸31の回転は穀稈供給搬送中間出力軸41に伝達されて、穀稈供給搬送中間出力軸41の回転は穀稈供給搬送装置10の終端側から入力させて、穀稈供給搬送装置10を駆動する。
したがって、穀稈供給搬送中間出力軸41は走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とは無関係にエンジン22からの一定に設定された回転を、穀稈供給搬送装置10に伝達し、穀稈供給搬送装置10と扱胴34とは常時同じ関係で回転する。
脱穀用傘歯車32に伝達された回転は扱胴34に伝達して駆動する。
中間伝動軸31の回転は穀稈供給搬送中間出力軸41に伝達されて、穀稈供給搬送中間出力軸41の回転は穀稈供給搬送装置10の終端側から入力させて、穀稈供給搬送装置10を駆動する。
したがって、穀稈供給搬送中間出力軸41は走行用静油圧式無段変速装置12および刈取搬送用静油圧式無段変速装置21とは無関係にエンジン22からの一定に設定された回転を、穀稈供給搬送装置10に伝達し、穀稈供給搬送装置10と扱胴34とは常時同じ関係で回転する。
穀稈供給搬送中間出力軸41の下手側には刈取用中間歯車36により回転が伝達される刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST入力軸37を設けているので、穀稈供給搬送中間出力軸41の回転が刈取搬送用静油圧式無段変速装置21のポンプに入力されて、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21のモータから変速された回転が刈取HST出力軸38により出力され、刈取HST出力軸38は刈取用中間出力軸39および搬送シンクロ用出力軸40により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を駆動回転させる。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しており、ブロック図等を含めたこれらの実施例は相互に夫々種々組合せ可能であり、特に、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を走行速度に同調させる構成であっても、走行用静油圧式無段変速装置12単独により走行速度に同調させる構成に組み合わせることや、各種スイッチ等の組み合わせも含めて、実施例の相互の組合せは可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。特に、走行装置3と刈取部4の同調制御させる構成は任意であり、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の存在は要件ではない。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しており、ブロック図等を含めたこれらの実施例は相互に夫々種々組合せ可能であり、特に、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21により刈取部4およびシンクロ用前側供給搬送装置11を走行速度に同調させる構成であっても、走行用静油圧式無段変速装置12単独により走行速度に同調させる構成に組み合わせることや、各種スイッチ等の組み合わせも含めて、実施例の相互の組合せは可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。特に、走行装置3と刈取部4の同調制御させる構成は任意であり、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の存在は要件ではない。
1…機体フレ−ム、2…脱穀装置、3…走行装置、4…刈取部、5…グレンタンク、10…穀稈供給搬送装置、11…シンクロ用前側供給搬送装置、12…走行用静油圧式無段変速装置、13…主変速レバー、14…油圧ポンプ、15…ポンプ斜板、16…油圧モータ、17…モータ斜板、18…ミッションケース、21…刈取搬送用静油圧式無段変速装置、22…エンジン、26…入力プーリー、27…ミッションケース、28…中間プーリー、29…中間軸、30…中間歯車、31…中間伝動軸、32…脱穀用傘歯車、33…脱穀伝動軸、34…扱胴、35…処理胴、36…刈取用中間歯車、37…刈取HST入力軸、38…刈取HST出力軸、39…刈取用中間出力軸、40…搬送シンクロ用出力軸、41…穀稈供給搬送中間出力軸、42…唐箕、43…駆動歯車、44…刈取脱穀クラッチ、45…刈取中間出力プーリー、46…刈取中間入力プーリー、47…ベルト、50…ギヤケース、51…圧力センサ、52…穀稈センサ、53…刈取高さセンサ、54…切替スイッチ、55…切替スイッチ、56…刈取低速駆動スイッチ、57…グリップ部、58…切替スイッチ、60…本機コートローラ、61…HSTコントローラ、62…エンジンコントローラ、75…油圧ポンプ、76…油圧モータ、77…チェックバルブ、80…チャージポンプ、81…ラインフィルタ。
Claims (1)
- 走行用静油圧式無段変速装置(12)により走行速度を無段階に変速可能な走行装置(3)の前方に刈取部(4)を設け、走行装置(3)の上方には脱穀装置(2)を設け、前記刈取部(4)を前記走行用静油圧式無段変速装置(12)の主変速レバー(13)の傾倒操作により変速された走行速度に同調して変速駆動する構成とし、前記走行用静油圧式無段変速装置(12)の油圧モータ(16)のモータ斜板(17)の傾斜角度を切替えて通常走行と高速走行への切替を可能に構成し、該モータ斜板(17)の傾斜角度が高速走行側に切替えられた状態で、前記主変速レバー(13)が最高速に操作されても、前記刈取部(4)による刈取作業が可能な走行速度に維持されるように、前記走行用静油圧式無段変速装置(12)の油圧ポンプ(14)から油圧モータ(16)への送油量を制限する構成としたことを特徴とするコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008140554A JP2009284823A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2009284823A true JP2009284823A (ja) | 2009-12-10 |
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ID=41454645
Family Applications (1)
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JP2008140554A Withdrawn JP2009284823A (ja) | 2008-05-29 | 2008-05-29 | コンバイン |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011188781A (ja) * | 2010-03-12 | 2011-09-29 | Iseki & Co Ltd | コンバイン |
CN103503630A (zh) * | 2012-06-18 | 2014-01-15 | 井关农机株式会社 | 联合收割机 |
JP2021083395A (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 株式会社クボタ | コンバイン |
JP7441388B2 (ja) | 2020-10-27 | 2024-03-01 | 井関農機株式会社 | コンバイン |
-
2008
- 2008-05-29 JP JP2008140554A patent/JP2009284823A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
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CN103503630A (zh) * | 2012-06-18 | 2014-01-15 | 井关农机株式会社 | 联合收割机 |
JP2021083395A (ja) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 株式会社クボタ | コンバイン |
JP7378282B2 (ja) | 2019-11-29 | 2023-11-13 | 株式会社クボタ | コンバイン |
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