JP5765396B2 - コンバイン - Google Patents
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即ち、請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の下側に走行装置(3)を備え、機体フレーム(1)の上側には脱穀装置(2)を備え、機体フレーム(1)の前側に刈取部(4)を備え、該刈取部(4)側の搬送装置によって搬送された刈取穀稈を脱穀装置(2)の脱穀室に供給する供給搬送装置(10)を備えたコンバインにおいて、エンジン(22)の駆動回転を前記走行装置(3)を駆動する走行用静油圧式無段変速装置(12)とギヤケース(50)とに伝動する構成とし、前記走行用静油圧式無段変速装置(12)は、油圧ポンプ(14)のポンプ斜板(15)の傾斜角度を無段階に変更可能に構成すると共に油圧モータ(16)のモータ斜板(17)の傾斜角度を複数段階に変更可能に構成し、前記ギヤケース(50)から刈取部(4)と脱穀装置(2)の扱胴(34)と供給搬送装置(10)とへ分岐伝動する構成とし、前記供給搬送装置(10)の搬送始端側に、機体の走行速度に同調して駆動される前側供給搬送装置(11)を備え、前記ギヤケース(50)には刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)を設け、該刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)の出力軸(38)と刈取出力プーリー(45)の間に刈取用遊星歯車機構(70)を設け、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)から刈取用遊星歯車機構(70)を介して刈取部(4)と前側供給搬送装置(11)を駆動する構成とし、前記刈取用遊星歯車機構(70)は、前記出力軸(38)の回転を、逆回転から零回転を経て正回転させ、前記刈取出力プーリー(45)側へ出力する構成とし、該刈取出力プーリー(45)には、刈取部(4)への逆回転の伝達を防止するワンウェイクラッチ(80)を備えたことを特徴とするコンバインとする。
また、機体停止状態から所定走行速度の間でも、刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)および刈取用遊星歯車機構(70)により刈取部(4)および前側供給搬送装置(11)を十分な回転数で駆動させることができ、機体走行開始直後から安定して刈取部(4)を駆動させられ、刈取作業を安定して行える。
10は搬送装置により搬送され穀稈を脱穀装置2の脱穀室(図示省略)に穀稈を供給する穀稈供給搬送装置、11は穀稈供給搬送装置10の始端側に設けたシンクロ用前側供給搬送装置(前側供給搬送装置)である。
即ち、走行用静油圧式無段変速装置12は、主変速レバー13の傾倒操作量に応じて増減速し、例えば、図2のように、走行速度に対して所定割合で伝動回転を増速する標準作業ラインAと、該標準作業ラインAよりも短時間で増速するようにした倒伏作業ラインBにより変速するように構成する。
圃場の状態等の条件を考慮しつつ主変速レバー13により走行速度を設定するが、穀稈が密集する等の刈取作業中の作業条件が変化したとき、従来であれば副変速機構により減速操作するが、本願では、走行用静油圧式無段変速装置12の油圧モータ16のモータ斜板17を低速側に切り替えて減速するので、円滑に走行でき、ミッションケース18内の機械的な副変速機構を省略でき、部品点数削減でき、コストダウンおよび軽量化が図れる。
左右のサイドクラッチ58を入りの状態ではサイドクラッチ歯車68とキャリア62の歯車68Aとの噛み合いで回転が遊星歯車機構60に伝達されて直進し、パワステを傾倒させると、旋回内側となるサイドクラッチ58を切りにすると共に、旋回内側となるキャリア62に駆動軸61からの回転を伝達しつつこの回転にブレーキ66により制動を掛けて緩旋回を開始し、更に、ブレーキ66により旋回内側となるキャリア62に制動を掛けて旋回内側の車軸51の回転が零になるとブレーキターンとなり、更に、キャリア62に制動を掛けると旋回外側と旋回内側の車軸51の回転が逆転してスピンターンとなる。
前記刈取出力プーリー45は、前記刈取HST出力軸38とは別軸の刈取中間出力軸(刈取出力軸)45Aに取付け、刈取中間出力軸45Aと刈取HST出力軸38は同軸状に配置する。
刈取用遊星歯車機構70の構成は任意であるが、一例を示すと、浅い円筒形状のキャリア72に遊星歯車73を回転自在に設け、遊星歯車73には刈取HST出力軸38からの回転を伝達するサンギヤ74を噛み合わせる。サンギヤ74は刈取HST出力軸38と一体回転するボス74Aに設ける。
キャリア72には環状歯車77を設け、環状歯車77には刈取HST入力軸37に設けた一定回転するギヤ78を噛み合わせて構成する。
そのため、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の刈取HST出力軸38から出力される回転数を所定回転以上に保持させて、刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧ポンプ(図示省略)から刈取搬送用静油圧式無段変速装置21の油圧モータ(図示省略)への送油量を確保して、刈取HST出力軸38の回転数を安定させ、刈取HST出力軸38の回転トルクを確保し、刈取部4の負荷に対応させて、刈取部4の停止することを防止する。
そのため、高精度の回転数検出ができ、刈取部4の作業速度の制御精度を向上させる。
前記刈取出力プーリー45には、ワンウェイクラッチ80を設ける。刈取出力プーリー45には刈取用遊星歯車機構70により逆回転から零回転を経て正回転まで伝達されるが、ワンウェイクラッチ80により刈取部4に逆回転の回転が伝達されるのを防止する。
また、刈取HST出力軸38の回転と刈取用遊星歯車機構70の回転により刈取出力プーリー45の回転数が変化するが、ワンウェイクラッチ80を設けているので逆回転が伝達されることはないので、刈取出力プーリー45の回転数を零回転にするためには減速操作すれば良く、刈取出力プーリー45の回転数を零回転とするニュートラル位置の設定が容易(不要)になる。
また、ギヤケース50内に中間軸83と歯車84および歯車84Aを納めることができ、構成を簡素にできる。
枠体91の下横枠には案内レール95を設け、案内レール95に枠体91の下部を摺動案内するように嵌合させる。
遮風プレート93は上側プレート99Aと下側プレート99Bとの二つに分割し、上側プレート99Aに長孔100を形成し、下側プレート99Bには長孔100内を移動する案内体101を設け、遮風プレート93は長孔100の部分で伸縮自在であって屈曲自在に上側プレート99Aと下側プレート99Bを連結する。
また、上側の案内体96にはバネ102を設け、遮風プレート93の上側プレート99Aと下側プレート99Bとが、常時直線状態に短縮するように付勢する。
しかして、遮風プレート93の移動構成は任意であるが、例えば、枠体91の中間上横枠に伝動軸(リードカム軸)103を回転自在に軸装し、伝動軸103に伝動軸103の回転により軸心方向に移動する移動部材104を取付け、移動部材104は遮風プレート93に取付ける(図14)。
したがって、塵埃吸引口105は、遮風プレート93の移動方向上手側の端縁付近の防塵ネット92に付着して遮風プレート93に連れ動かされた付着物を、通常の防塵ネット92を通過する外気よりも流速の高い塵埃吸引口105を通る強い吸引風により吸引除去する。
したがって、操作パネル110の下方に操作溝112からの異物の混入を防止する。
(実施例の作用)
機体を走行させると、刈取部4が圃場の穀稈を刈り取って搬送し、刈取部4により搬送された穀稈はシンクロ用前側供給搬送装置11に引き継がれ、シンクロ用前側供給搬送装置11は穀稈を穀稈供給搬送装置10に受け渡し、穀稈供給搬送装置10は穀稈を一定速度で搬送して脱穀装置2の脱穀室に供給して脱穀する。
即ち、刈取用遊星歯車機構70は、刈取HST出力軸38からの回転を、刈取出力プーリー45が逆回転から零回転を経て正回転するように伝達するから、例え、刈取出力プーリー45が零回転のときであっても、刈取用遊星歯車機構70により刈取HST出力軸38は所定回転トルクを有して回転している。
また、ギヤケース50内に中間軸83と歯車84が納めることができ、構成を簡素にできる。
2 脱穀装置
3 走行装置
4 刈取部
5 グレンタンク
6 操縦部
10 供給搬送装置
11 前側供給搬送装置
12 走行用静油圧式無段変速装置
14 油圧ポンプ
15 ポンプ斜板
16 油圧モータ
17 モータ斜板
21 刈取搬送用静油圧式無段変速装置
22 エンジン
34 扱胴
37 刈取HST入力軸(入力軸)
38 刈取HST出力軸(出力軸)
45 刈取中間出力プーリー(刈取出力プーリー)
45A 刈取中間出力軸(刈取出力軸)
50 ギヤケース
70 刈取用遊星歯車機構
72 キャリア
74 サンギヤ
76 入力歯車
77 環状歯車
78 ギヤ
80 ワンウェイクラッチ
84 歯車(第1歯車)
84A 歯車(第2歯車)
Claims (3)
- 機体フレーム(1)の下側に走行装置(3)を備え、機体フレーム(1)の上側には脱穀装置(2)を備え、機体フレーム(1)の前側に刈取部(4)を備え、該刈取部(4)側の搬送装置によって搬送された刈取穀稈を脱穀装置(2)の脱穀室に供給する供給搬送装置(10)を備えたコンバインにおいて、エンジン(22)の駆動回転を前記走行装置(3)を駆動する走行用静油圧式無段変速装置(12)とギヤケース(50)とに伝動する構成とし、前記走行用静油圧式無段変速装置(12)は、油圧ポンプ(14)のポンプ斜板(15)の傾斜角度を無段階に変更可能に構成すると共に油圧モータ(16)のモータ斜板(17)の傾斜角度を複数段階に変更可能に構成し、前記ギヤケース(50)から刈取部(4)と脱穀装置(2)の扱胴(34)と供給搬送装置(10)とへ分岐伝動する構成とし、前記供給搬送装置(10)の搬送始端側に、機体の走行速度に同調して駆動される前側供給搬送装置(11)を備え、前記ギヤケース(50)には刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)を設け、該刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)の出力軸(38)と刈取出力プーリー(45)の間に刈取用遊星歯車機構(70)を設け、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)から刈取用遊星歯車機構(70)を介して刈取部(4)と前側供給搬送装置(11)を駆動する構成とし、前記刈取用遊星歯車機構(70)は、前記出力軸(38)の回転を、逆回転から零回転を経て正回転させ、前記刈取出力プーリー(45)側へ出力する構成とし、該刈取出力プーリー(45)には、刈取部(4)への逆回転の伝達を防止するワンウェイクラッチ(80)を備えたことを特徴とするコンバイン。
- 前記刈取出力プーリー(45)を、前記出力軸(38)とは別の刈取出力軸(45A)に取り付け、前記刈取用遊星歯車機構(70)における円筒形状のキャリア(72)に遊星歯車を回転自在に設け、該遊星歯車には前記出力軸(38)からの回転を伝達するサンギヤ(74)を噛み合わせ、前記遊星歯車には前記刈取出力軸(45A)と一体回転する入力歯車(76)を噛み合わせ、前記キャリア(72)に設けた環状歯車(77)には刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)の入力軸(37)に設けたギヤ(78)を噛み合わせ、前記刈取出力軸(45A)の回転を刈取部(4)と前側供給搬送装置(11)に伝達する構成とした請求項1記載のコンバイン。
- 前記脱穀装置(2)の横側にグレンタンク(5)を備え、該グレンタンク(5)の前側に操縦部(6)を備え、前記刈取搬送用静油圧式無段変速装置(21)を前記ギヤケース(50)における操縦部(6)側の部位に設けた請求項1または請求項2記載のコンバイン。
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