JP2009284441A - 無線受信回路、及びこれを用いたスイッチ装置 - Google Patents

無線受信回路、及びこれを用いたスイッチ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】試行錯誤することなく中間周波数のずれを低減することができる無線受信回路、及びこれを用いたスイッチ装置を提供する。
【解決手段】受信信号S2を中間周波数に変換してIF信号S3を生成するミキサMIXと、IF信号S3に基づく信号S4の周波数を検出する周波数/電圧変換回路FVと、パルス信号生成部PWM−GENで生成されたパルス信号を平滑して、局部発振周波数を制御するための直流電圧Vvfを生成するローパスフィルタLPFと、アンテナANTで無線信号が受信されたとき、周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvと、記憶部211に記憶されている対応関係情報とに基づいてパルス信号のデューティ比を設定することにより、局部発振周波数を補正する補正処理部CALとを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、局部発振器を用いる無線受信回路、及びこれを用いたスイッチ装置に関する。
図11は、背景技術に係る無線受信器の構成を示すブロック図である。図11において、図示しない無線送信器から送出された電波はアンテナANTにて回路上の電気信号に変換される。そして、その電気信号が低雑音増幅器LNAにて増幅された後、高周波フィルタRF−FLTで不要周波数成分が除去される。高周波フィルタRF−FLTの出力信号は、ミキサMIXにおいて局部発振器OSCで発振された局部発振信号と混合される。
ミキサMIXから出力されたIF(Intermediate Frequency)信号は、IF(Intermediate Frequency)フィルタIF−FLTを通過して、IFアンプIF−AMPにて増幅された後、復調部DMODにて復調されて、マイクロコンピュータMCへ出力される。局部発振器OSCの発振周波数は、可変容量コンデンサVCの静電容量に依存している。また、可変容量コンデンサVCの静電容量は、可変容量コンデンサVCに印加される直流電圧Vxの大きさに依存している。
可変容量コンデンサVCに印加される直流電圧Vxは、マイクロコンピュータMC内のPWM(Pulse Width Modulation)信号発生部101から発生されるPWM信号を、ローパスフィルタによって平滑化することで生成される。これにより、PWM信号発生部101において、PWM信号のパルス幅とパルス周期との比、すなわちデューティ比を適切に調整することにより、局部発振器OSCの発振周波数を調整するようになっている。
このような、局部発振器OSCの発振周波数の調整は、製品出荷前の検査工程にて実施され、個々の受信器毎に、固定的に、PWM信号のデューティ比が設定されるようになっている。
また、特許文献1には、リモートコントロール送信機より送信されてくる搬送波を受信中に、リモートコントロール受信機のPWM信号を制御して同調電圧を変化させることで、受信周波数を微調整することが示されている。
実開平5−39034号公報
しかしながら、図11に示す従来の無線受信器においては、局部発振器OSCの発振周波数が調整されるのは製品出荷時のみである。その後PWM信号のデューティ比は固定されたままとなる。そのため、局部発振器OSCの発振周波数や、図示しない送信器の送信周波数が、周囲温度の変化によって変動した場合、IF信号の中間周波数が設計中心値からずれてしまう。これに対応するため、IFフィルタの通過帯域を広帯域にしたり、復調部DMODの特性を広帯域化したりする必要が生じて、受信感度が低くなるという不都合があった。
また、特許文献1の従来技術では、受信信号がピーク値に達するまで試行錯誤的にPWM信号の調整を繰り返す必要があるため通信に要する時間が長くなり、使い勝手が悪くなると共に、送信器および受信器の消費電力が増大するという問題があった。
本発明の目的は、試行錯誤することなく中間周波数のずれを低減することができる無線受信回路、及びこれを用いたスイッチ装置を提供することである。
本発明に係る無線受信回路は、無線信号を受信する受信部と、局部発振周波数の発振信号を生成すると共に、所定の制御電圧に応じて前記発振信号の周波数を変化させる局部発振器と、前記受信部によって取得された受信信号と前記局部発振器によって生成された発振信号とを混合し、前記受信信号を中間周波数に変換して中間周波数信号を生成する混合部と、前記中間周波数信号に基づく信号を復調する復調部と、前記中間周波数信号に基づく信号の周波数を検出する周波数検出部と、所定のデューティ比のパルス信号を生成するパルス信号生成部と、前記パルス信号生成部によって生成されたパルス信号を平滑することにより、前記制御電圧を生成する平滑部と、前記受信部によって予め設定された基準周波数の無線信号が受信された場合に前記周波数検出部によって検出される周波数と前記デューティ比との対応関係を示す対応関係情報を、予め記憶する対応関係記憶部と、前記受信部によって前記無線信号が受信されたとき、前記周波数検出部によって検出される周波数と、前記対応関係記憶部に記憶されている対応関係情報とに基づいて前記パルス信号生成部で用いられる前記デューティ比を設定することにより、前記局部発振器で生成される発振信号の周波数を補正する補正処理部とを備える。
この構成によれば、受信部によって無線信号が受信されたとき、補正処理部によって、周波数検出部で検出される周波数と、対応関係記憶部に記憶されている対応関係情報とに基づいてパルス信号生成部で生成されるパルス信号のデューティ比が設定される。そして、このパルス信号が平滑部で平滑されることにより、当該デューティ比に応じた電圧の制御電圧が生成され、当該制御電圧に応じて局部発振器の発振信号の周波数が変化する結果、試行錯誤することなく局部発振周波数が補正され、中間周波数のずれが低減される。その結果、中間周波数信号をフィルタリングするIFフィルタの通過帯域を狭帯域にしたり、復調部の特性を狭帯域にしたりすることが容易となるので、無線受信回路の受信感度を向上することが容易となる。
また、前記対応関係情報は、一次関数で近似できる情報であり、前記補正処理部は、前記デューティ比が第1デューティ比に設定されているときに前記受信部によって前記無線信号が受信された場合、前記対応関係情報によって前記第1デューティ比と対応付けられている目標周波数と、前記周波数検出部で検出された第1周波数との差を前記一次関数で近似された前記対応関係情報の傾きで除して得られた値だけ、前記第1デューティ比を変化させて得られる第2デューティ比を、前記パルス信号生成部における新たなデューティ比として設定することにより、前記補正を実行することが好ましい。
この構成によれば、局部発振器の発振信号の周波数を変化させる制御電圧の元となるパルス信号のデューティ比が、第1デューティ比に設定されているときに受信部によって無線信号が受信された場合、補正処理部は、対応関係情報によって第1デューティ比と対応付けられている目標周波数と、周波数検出部で検出された第1周波数との差を前記一次関数で近似された対応関係情報の傾きで除して得られた値だけ、第1デューティ比を変化させることによって第2デューティ比を取得する。そして、補正処理部は、当該第2デューティ比をパルス信号生成部における新たなデューティ比として設定することにより、局部発振周波数を補正して、中間周波数のずれを低減することができる。
また、前記補正処理部は、前記補正を実行する際に、前記デューティ比と前記周波数とを座標軸とする座標平面上で、前記第1デューティ比と前記第1周波数とで示される第1座標を通り、かつ前記対応関係情報と等しい傾きを有する一次関数で表される第1補正対応情報を生成し、再び補正を実行する際に、前記デューティ比が前記第2デューティ比に設定されている状態で前記受信部によって前記無線信号が受信された場合、前記周波数検出部で検出される第2周波数と前記第2デューティ比とで示される第2座標と、前記第1座標とを通る一次関数で表される第2補正対応情報を生成し、前記目標周波数と前記第2周波数との差を、前記第2補正対応情報を表す一次関数の傾きで除して得られる値だけ、前記第2デューティ比を変化させて得られる第3デューティ比を、前記パルス信号生成部における新たなデューティ比として設定することにより、前記補正を実行することが好ましい。
この構成によれば、無線受信回路の特性が変化して、周波数検出部によって検出される周波数と前記パルス信号のデューティ比との対応関係を示す一次関数の傾きが、対応関係記憶部に予め記憶されている対応関係情報における傾きと異なった場合であっても、補正処理部は、二回目以降の補正時に、前回得られた第1座標と今回得られた第2座標とに基づいて第2補正対応情報を生成し、この第2補正対応情報に基づいて局部発振周波数を補正するので、局部発振周波数の補正精度を向上することができる。
また、温度を検出する温度検出部と、温度の変化に対応した、前記局部発振器により生成される前記発振信号の周波数の変化量を示す温度関係情報を予め記憶する温度関係記憶部とをさらに備え、前記補正処理部は、さらに、前記温度関係記憶部に記憶されている温度関係情報に基づいて、前記温度検出部によって検出された温度に対応する前記発振信号の周波数の変化量を取得し、当該周波数の変化量を相殺するように前記パルス信号生成部に設定されるデューティ比を調節することが好ましい。
この構成によれば、補正処理部は、温度関係記憶部に記憶されている温度関係情報に基づいて、温度検出部によって検出された温度に対応する発振信号の周波数の変化量を取得する。そして、補正処理部は、温度に依存する発振信号の周波数の変化量を相殺するように、パルス信号生成部に設定されるデューティ比を調節するので、温度の影響で生じた発振信号の周波数のずれを補正することができる。この場合、補正処理部は、受信部が無線信号を受信していない状態においても温度の影響による局部発振周波数のずれを低減することができる。
また、前記補正処理部は、前記パルス信号生成部に設定されているデューティ比を、第4デューティ比から、当該第4デューティ比より大きい第5デューティ比へ増大させるとき、前記第4デューティ比から前記第5デューティ比より大きい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、前記第5デューティ比に変化させることが好ましい。
この構成によれば、補正処理部は、パルス信号生成部のデューティ比を、第4デューティ比から第5デューティ比へ増大させるとき、一旦目標となる第5デューティ比より大きい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、第5デューティ比にすることで、平滑部の時定数による制御電圧の応答時間の遅れを低減することができる。その結果、局部発振器の発振周波数の補正にかかる時間を短縮することができる。
また、前記補正処理部は、前記パルス信号生成部に設定されているデューティ比を、第4デューティ比から、当該第4デューティ比より小さい第5デューティ比へ減少させるとき、前記第4デューティ比から前記第5デューティ比より小さい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、前記第5デューティ比に変化させることが好ましい。
この構成によれば、補正処理部は、パルス信号生成部のデューティ比を、第4デューティ比から第5デューティ比へ減少させるとき、一旦目標となる第5デューティ比より小さい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、第5デューティ比にすることで、平滑部の時定数による制御電圧の応答時間の遅れを低減することができる。その結果、局部発振器の発振周波数の補正にかかる時間を短縮することができる。
また、前記維持時間は、前記平滑部の時定数の0.5〜2.0倍の範囲内であり、前記第6デューティ比は、下記の式(1)を満たすことが好ましい。
(第6デューティ比)=C×{(第5デューティ比)−(第4デューティ比)}−(第4デューティ比) ・・・(1)
但し、Cは、1.1〜2.6の定数
この構成によれば、第6デューティ比が、式(1)を満たすように設定されると、第4デューティ比から第6デューティ比に変化してから平滑部の時定数だけ経過したとき、制御電圧が、第5デューティ比に対応する電圧値に略等しくなるので、制御電圧の収束速度を効果的に速めることができる。
また、前記第5デューティ比に対応する前記制御電圧をV、前記パルス信号のハイレベルの電圧をVcc、前記パルス信号の周期をT、前記第4デューティ比に対応する前記パルス信号のパルス幅をP、前記第6デューティ比に対応するパルス幅をP、前記平滑部の時定数をτとするとき、下記の式(2)を満たすように、前記維持時間tが設定されていることが好ましい。
={Vcc×P/T}+{Vcc×(P−P)/T}×{1−exp(t/τ)} ・・・(2)
維持時間tが式(2)を満たすように設定されると、制御電圧を第5デューティ比に対応する電圧Vに収束させる速度を最も効果的に速めることができる。
また、本発明に係るスイッチ装置は、上述の無線受信回路と、操作ハンドルと、負荷への給電経路を開閉するスイッチング素子と、前記無線受信回路における前記復調部により復調された信号、及び前記操作ハンドルにより受け付けられた操作に応じて、前記開閉部を開閉させるスイッチ制御部とを備える。
この構成によれば、無線受信回路によって受信された無線信号に応じて負荷への給電経路の開閉が行われるスイッチ装置において、試行錯誤することなく局部発振周波数が補正され、中間周波数のずれが低減される。
このような構成の無線受信回路及びスイッチ装置は、試行錯誤することなく局部発振周波数が補正され、中間周波数のずれが低減される。その結果、中間周波数信号をフィルタリングするIFフィルタの通過帯域を狭帯域にしたり、復調部の特性を狭帯域にしたりすることが容易となるので、無線受信回路の受信感度を向上することが容易となる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る無線受信回路を用いたスイッチ装置と、送信機とを備えた負荷制御システムを示す説明図である。図1に示す負荷制御システムは、無線信号を送信する送信機W1と、無線信号に応じて照明負荷LDを点滅するスイッチ装置1とで構成される。スイッチ装置1は、照明負荷LDと直列接続されて、電源(商用交流電源)ACに接続されている。なお、負荷は、蛍光灯及び蛍光灯電子安定器などの照明負荷LDに限られず、他の照明負荷や、照明負荷以外の負荷であってもよい。
また、スイッチ装置1の前面には、操作ハンドル10が設けられている。
図2は、図1に示すスイッチ装置1の構成の一例を示すブロック図である。スイッチ装置1は、無線受信回路2、スイッチング素子11、スイッチ制御部12、及びスイッチ入力部13を備えている。
スイッチ入力部13は、例えば操作ハンドル10と連動するように配設されたタクトスイッチを用いて構成されている。スイッチング素子11は、例えばトライアック等のスイッチング素子である。スイッチング素子11は、スイッチ制御部12からの制御信号に応じて照明負荷LDへの給電経路を開閉する。
スイッチ制御部12は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成されている。そして、スイッチ制御部12は、送信機W1から送信され、無線受信回路2によって受信された信号、及びスイッチ入力部13から出力されたオン、オフ信号に応じて、スイッチング素子11を開閉させる。
図3は、図2に示す無線受信回路2の構成の一例を示すブロック図である。図3に示す無線受信回路2は、アンテナANT、低雑音増幅器LNA、高周波フィルタRF−FLT、ミキサMIX(混合部)、IFフィルタIF−FLT、IFアンプIF−AMP、復調部DMOD、周波数/電圧変換回路FV(周波数検出部)、温度センサTS(温度検出部)、ローパスフィルタLPF(平滑部)、制御部21、及び局部発振器22を備えている。この場合、アンテナANT、低雑音増幅器LNA、及び高周波フィルタRF−FLTが、受信部の一例に相当している。
制御部21は、例えば所定の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、アナログデジタルコンバータADと、パルス信号生成部PWM−GENと、記憶部211と、これらの周辺回路等とを備えて構成されている。記憶部211は、例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)や、例えばROMの一部等、不揮発性の記憶素子を用いて構成されている。
そして、制御部21は、例えばROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、補正処理部CALとして機能する。制御部21は、例えば1チップのマイクロコントローラを用いて構成されている。
記憶部211には、アンテナANTによって、予め設定された基準周波数の無線信号が受信された場合に周波数/電圧変換回路FVによって検出されるべき周波数を示す周波数変換電圧Vfvと、パルス信号生成部PWM−GENで生成されるパルス信号のデューティ比Drとの対応関係を示す対応関係情報が、予め記憶されている。また、記憶部211には、温度の変化に対応した、局部発振器22により生成される発振信号の周波数の変化量を示す温度関係情報が、予め記憶されている。この場合、記憶部211は、対応関係記憶部、及び温度関係記憶部の一例に相当している。
局部発振器22は、並列共振回路23と、出力回路24と、結合コンデンサC3とを備えている。並列共振回路23は、コンデンサC1と可変容量コンデンサVC(可変容量ダイオード)との直列回路と、コンデンサC2と、インダクタLとが並列接続されて構成されている。そして、可変容量コンデンサVCと、コンデンサC2と、インダクタLとの接続点が、グラウンドに接続されている。また、可変容量コンデンサVCとコンデンサC1との接続点P1には、ローパスフィルタLPFから出力される直流電圧Vvfが印加される。
可変容量コンデンサVCの静電容量は、接続点P1に印加される直流電圧Vvfに応じて変化する。そうすると、並列共振回路23の発振周波数は、可変容量コンデンサVCの静電容量に応じて変化する。
出力回路24は、トランジスタTr1、抵抗R1、及びコンデンサC4,C5,C6を備える。トランジスタTr1のベースは、コンデンサC3を介して、並列共振回路23におけるコンデンサC1,C2とインダクタLとの接続点P2に接続されている。また、トランジスタTr1のベースは、共振用のコンデンサC4,C5を介してグラウンドに接続され、コンデンサC4,C5の接続点が、トランジスタTr1のエミッタに接続されている。トランジスタTr1のエミッタは、抵抗R1を介してグラウンドに接続されている。
トランジスタTr1のコレクタには、直流電源電圧Vccが供給されている。そして、トランジスタTr1のエミッタは、コンデンサC6を介してミキサMIXに接続されている。そして、並列共振回路23から出力された発振信号が、出力回路24で増幅されて、局部発振信号S1としてミキサMIXへ出力される。
そうすると、並列共振回路23の発振周波数は、可変容量コンデンサVCの静電容量に応じて変化するから、局部発振信号S1の周波数、すなわち局部発振周波数は、直流電圧Vvfに応じて変化することとなる。
また、局部発振器22の各部は、温度によって特性が変化するため、局部発振器22の温度に応じて局部発振周波数が変動する。この温度に応じた局部発振周波数の変化量が、温度関係情報として記憶部211に記憶されている。
そして、送信機W1から送信された無線信号は、アンテナANT、低雑音増幅器LNA及び高周波フィルタRF−FLTによって受信され、受信信号S2としてミキサMIXへ出力される。ミキサMIXは、受信信号S2と局部発振信号S1とを混合して、IF信号S3(中間周波数信号)としてIFフィルタIF−FLTへ出力する。
ミキサMIXから出力されたIF信号は、IFフィルタIF−FLTを通過して、IFアンプIF−AMPにて増幅される。そして、IFアンプIF−AMPで増幅された信号すなわちIF信号S3に基づく信号S4が、復調部DMODにて復調されて、信号S5として制御部21へ出力される。制御部21は、復調部DMODによって復調された信号S5を、図2に示すスイッチ制御部12へ出力する。
周波数/電圧変換回路FVは、信号S4の周波数に応じた電圧を、周波数変換電圧VfvとしてアナログデジタルコンバータADへ出力する。周波数/電圧変換回路FVは、例えば、信号S4の周波数に比例する電圧を、周波数変換電圧Vfvとして出力する。この場合、周波数変換電圧Vfvは、IF信号S3の周波数、すなわち中間周波数IFを示している。
温度センサTSは、環境温度、あるいは局部発振器22の温度Tを検出し、その温度Tに応じた電圧VtsをアナログデジタルコンバータADへ出力する。アナログデジタルコンバータADは、周波数変換電圧Vfvや、温度Tを示す電圧Vtsをデジタル値に変換し、補正処理部CALへ出力する。
パルス信号生成部PWM−GENは、補正処理部CALによって設定された周期、及びパルス幅で、パルス信号PWMをローパスフィルタLPFへ出力する。すなわち、パルス信号生成部PWM−GENは、補正処理部CALによって設定されたデューティ比Drのパルス信号PWMをローパスフィルタLPFへ出力するようになっている。
ローパスフィルタLPFは、パルス信号PWMを平滑して直流電圧Vvfとして並列共振回路23へ出力する。この場合、パルス信号PWMのハイレベルの電圧を、電圧Vccとすると、Vvf=Vcc×Drとなる。従って、補正処理部CALは、デューティ比Drを調節することによって、直流電圧Vvfを調節し、局部発振信号S1の周波数を制御できるようになっている。
補正処理部CALは、記憶部211に記憶されている温度関係情報に基づいて、温度センサTSによって検出された温度Tに対応する局部発振信号S1の周波数の変化量を取得し、当該周波数の変化量を相殺するようにパルス信号生成部PWM−GENに設定されるデューティ比Drを調節する。
また、補正処理部CALは、周波数/電圧変換回路FVによって検出された周波数を示す周波数変換電圧Vfvと、記憶部211に記憶されている対応関係情報とに基づいて、IF信号S3の周波数すなわち中間周波数IFが、設計中心値fIF0となるようにパルス信号生成部PWM−GENのデューティ比Drを設定することにより、局部発振器22で生成される局部発振信号S1の周波数を補正する。
次に、記憶部211に記憶される温度関係情報と対応関係情報との生成方法について、説明する。温度関係情報と対応関係情報とは、例えば製品出荷前の検査工程において生成され、記憶部211に記憶される。
図4は、温度関係情報の初期設定方法の一例を示すフローチャートである。まず、無線受信回路2を標準温度(例えば25℃)に保った状態で、検査用標準信号をアンテナANTから入力する(ステップST1)。このとき周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvで示される中間周波数IFが、設計中心値fIF0と一致するように、パルス信号生成部PWM−GENのデューティ比Drを調整する。そして、中間周波数IFが、設計中心値fIF0と一致したときのデューティ比Drを基準デューティ比Dr0とする(ステップST2)。
次に、中間周波数IFが設計中心値fIF0と一致したときの温度センサTSの出力電圧をアナログデジタルコンバータADにてA/D変換して得られた温度Tを示す基準温度電圧Vts0と、基準デューティ比Dr0とを、記憶部211に記憶させる。ここで、局部発振器22の発振周波数は、周囲温度の関数となる。周囲温度(または周囲温度によって決まる温度センサTSの出力電圧)と局部発振器22の発振周波数との関係をデータテーブル化し、そのデータテーブルを記憶部211に温度関係情報として記憶させる(ステップST3)。
図5は、対応関係情報の初期設定方法の一例を示すフローチャートである。まず、無線受信回路2を標準温度(例えば25℃)に保った状態で、検査用標準信号をアンテナANTから入力する(ステップST5)。このとき周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvで示される中間周波数IFが、設計中心値fIF0と一致するように、パルス信号生成部PWM−GENのデューティ比Drを調整する。そして、中間周波数IFが、設計中心値fIF0と一致したときのデューティ比Drを基準デューティ比Dr0とする(ステップST6)。
次に、中間周波数IFが設計中心値fIF0と一致したときに周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvを、アナログデジタルコンバータADで変換して得られた基準周波数電圧Vfv0と、基準デューティ比Dr0とを、対応関係情報として記憶部211に記憶させる(ステップST7)。
ここで、周波数/電圧変換回路FVの入出力特性と、局部発振器22の電圧感度(入力電圧/出力周波数特性)と、パルス信号PWMのデューティ比Drと、可変容量コンデンサVCに印加される直流電圧Vvfとの関係とは、設計段階で明らかにできるので、デューティ比Drの変化量と、周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvとの関係も既知となる。そこで、周波数/電圧変換回路FVの入出力特性および局部発振器22の電圧感度(入力電圧/出力周波数特性)がともに線形性をもつように設計すれば、パルス信号PWMのデューティ比Drと周波数/電圧変換回路FVの周波数変換電圧Vfvとの関係を、一次関数で表すことができる。
図6は、デューティ比Drと周波数変換電圧Vfvとの関係を表す一次関数を、デューティ比Drと周波数変換電圧Vfvとを座標軸とする直交座標平面上に表した直線L1を示すグラフである。このようにして得られた直線L1の傾きA(=Vfv0/Dr0)も、対応関係情報として記憶部211に記憶させる(ステップST7)。
次に、無線受信回路2の運用時における動作について、説明する。図7は、図3に示す無線受信回路2の動作の一例を示すフローチャートである。まず、補正処理部CALは、温度センサTSの出力電圧Vtsを取得する(ステップST11)。
次に、補正処理部CALは、記憶部211にデータテーブルとして記憶されている温度関係情報を参照し、当該データテーブルによって、温度センサTSから得られた電圧Vtsと対応付けられている発振周波数を、局部発振器22の発振周波数として推定する(ステップST12)。
そして、補正処理部CALは、現在の発振周波数が、標準温度における発振周波数からずれていると推定される場合は、既知の値である局部発振器22の電圧感度をもとにそのずれを補償するための直流電圧Vvftを算出し(ステップST13)、その直流電圧Vvftを実現するデューティ比Dr1のパルス信号PWMを、パルス信号生成部PWM−GENによって出力させる(ステップST14)。これに伴い、局部発振器22の発振周波数のずれが低減される。
以上、ステップST11〜ST14の処理により、無線受信回路2は、送信器から送出される信号を受信していない状態においても温度変化による発振周波数のずれを補償することができるので、高感度な無線受信回路2を実現することが容易となる。
無線受信回路2は、この状態で、送信機W1からの信号を待ち受ける(ステップST15)。なお、ステップST11〜ST14の温度補償は、必ずしも実行しなくてもよい。ステップST11〜ST14を実行しない場合、パルス信号生成部PWM−GENに基準デューティ比Dr0を設定した状態で、送信機W1からの信号を待ち受けるようにしてもよい。
そして、送信機W1から送信された無線信号が、アンテナANTで受信され、高周波フィルタRF−FLTを経て、ミキサMIXからIF信号S3が出力される(ステップS15でYES)。このとき、IF信号S3の中間周波数IFは、送信機W1及び無線受信回路2の温度特性によって、周囲温度の影響を受けて、設計中心値fIF0からずれてしまう。そのため、中間周波数IFは、fIF0+△fIFとなり、周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvは、電圧Vfv1となる。
この電圧Vfv1が、アナログデジタルコンバータADによってデジタル値に変換されて、補正処理部CALによって取得される(ステップST16)。そして、補正処理部CALは、電圧Vfv1と、記憶部211に記憶されている対応関係情報とに基づいて、新たなデューティ比Dr2を取得し、パルス信号生成部PWM−GENに設定する(ステップST17)。
図8は、ステップST17におけるデューティ比Dr2の取得方法を説明するための説明図である。図8においては、デューティ比Drと周波数変換電圧Vfvとを座標軸とする直交座標平面上に直線L1が示されている。今、パルス信号生成部PWM−GENにはデューティ比Dr1が設定されており、周波数変換電圧Vfvは、電圧Vfv1になっている。
そうすると、座標(Dr1,Vfv1)を示す第1座標Px1は、記憶部211に記憶されている直線L1上にはない。これは、例えば周囲温度の影響により、無線受信回路2におけるデューティ比Drと周波数変換電圧Vfvとの関係が、記憶部211に記憶されている対応関係情報から変化したことを意味している。
そこで、補正処理部CALは、現状の座標(Dr1,Vfv1)である第1座標Px1を通り、かつ傾きがAである一次関数で表される直線L2(第1補正対応情報)を生成する。直線L2の傾きは、直線L1の傾きAと近似しているものとする。そして、補正処理部CALは、直線L2上で、周波数/電圧変換回路FVから出力される周波数変換電圧Vfvが、記憶部211に記憶されている基準周波数電圧Vfv0、あるいは基準周波数電圧Vfv0に温度補正を加えた目標周波数電圧Vfv0’になるようなデューティ比Dr2を求めて、パルス信号生成部PWM−GENに設定することで、中間周波数IFを設計中心値fIF0に戻すことができる。
より具体的には、補正処理部CALは、ステップST17において、記憶部211に記憶されている対応関係情報、すなわち直線L1を示す一次関数によってデューティ比Dr1(第1デューティ比)と対応付けられている目標周波数電圧Vfv0’(目標周波数)と、ステップST16で得られた電圧Vfv1(第1周波数)との差△Vfv1を、△Vfv1=Vfv1―Vfv0’として算出する。この場合、目標周波数電圧Vfv0’は、ステップST11〜ST14において、基準周波数電圧Vfv0における温度の影響が補正された値に相当する。
そして、補正処理部CALは、デューティ比Dr1と、記憶部211に記憶されている傾きAとから、調整後の新たなデューティ比Dr2(第2デューティ比)を、Dr2=Dr1―△Vfv1/Aとして算出する。
補正処理部CALが、このようにして得られたデューティ比Dr2をパルス信号生成部PWM−GENに設定すると、パルス信号生成部PWM−GENからデューティ比Dr2のパルス信号PWMが、ローパスフィルタLPFへ出力される。そうすると、ローパスフィルタLPFから出力される直流電圧Vvfが、デューティ比Dr2に応じた電圧に変化し、それに伴い局部発振器22の発振周波数が変化し、中間周波数IFが補正される。
なお、ステップST11〜ST14の温度補償を実行しない場合は、デューティ比Dr1の代わりに基準デューティ比Dr0を用い、目標周波数電圧Vfv0’の代わりに基準周波数電圧Vfv0を用いるようにすればよい。
以上、ステップST17では、直線L2の傾きがAと等しいと仮定して、中間周波数IFを修正した。しかしながら、例えば温度の影響で局部発振器22の特性が変化した場合、デューティ比Drと周波数変換電圧Vfvとの関係を示す一次関数の傾きが、直線L1と等しいとは限らない。
そこで、補正処理部CALは、再びデューティ比Drの補正を行う際に、前回の補正の際に得られた第1座標Px1(Dr1,Vfv1)と、デューティ比Dr2を設定後にアナログデジタルコンバータADから出力された電圧Vfv2(第2周波数)とに基づいて、新たな直線L3を生成し、直線L3の傾きBを用いて新たなデューティ比Dr3を設定する(ステップST18)。
具体的には、補正処理部CALは、ステップST18において、デューティ比がデューティ比Dr2に設定されている状態で、周波数/電圧変換回路FV及びアナログデジタルコンバータADで得られる電圧Vfv2(第2周波数)とデューティ比Dr2とで示される第2座標Px2(Dr2,Vfv2)と、第1座標Px1(Dr1,Vfv1)とを通る一次関数で表される直線L3(第2補正対応情報)を生成する。
そして、補正処理部CALは、目標周波数電圧Vfv0’と電圧Vfv2との差△Vfv2を、△Vfv2=Vfv2―Vfv0’として算出する。そして、補正処理部CALは、デューティ比Dr2と、差△Vfv2と、直線L3の傾きBとから、調整後の新たなデューティ比Dr3(第3デューティ比)を、Dr3=Dr2―△Vfv2/Bとして算出する。
さらに、補正処理部CALが、このようにして得られたデューティ比Dr3をパルス信号生成部PWM−GENに設定することにより、局部発振器22の発振周波数の調整精度を向上することができる。
なお、復調部DMODと周波数/電圧変換回路FVとを別々のブロックとしたが、FM受信器やFSK(Frequency Shift Keying)受信器においては、復調部DMOD自体が周波数/電圧変換機能を備えることになるので、復調部DMODと別に周波数/電圧変換回路FVを設ける必要がない。したがって、本発明に係る無線受信回路を、FM受信器やFSK(Frequency Shift Keying)受信器に適用した場合には、回路規模の増大を低減することが容易である。
以上のように構成された無線受信回路2は、送信器から送出される信号の周波数ずれをキャンセルするように局部発振器の発振周波数ずれを補償することで、中間周波数IFのずれが抑制された高感度な無線受信回路を実現することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る無線受信回路について説明する。第2の実施形態に係る無線受信回路は、パルス信号生成部PWM−GENに設定されているデューティ比を変更する際の、補正処理部CAL’の動作が異なる。その他の構成は、第2の実施形態に係る無線受信回路2と同様であるのでその説明を省略し、以下本実施形態の特徴的な点について説明する。
図9は、時定数τのローパスフィルタのステップ応答を示す説明図である。時定数τのローパスフィルタのステップ応答は、一般に、下記の式(3)で表される。
Vo(t)=Vi×{1−exp(t/τ)} ・・・(3)
ここで、Viはローパスフィルタの入力電圧、Voはローパスフィルタの出力電圧、tは時間である。そうすると、図9に示すように、ローパスフィルタLPFにViの電圧を入力した瞬間を、時間t=0とすると、t=τにおける出力電圧Voは、Vo=0.632×Viとなり、VoがViに十分近づくには、τよりも十分長い時間が必要となる。
ここで、パルス信号PWMの周期がTで一定であれば、基準デューティ比Dr0におけるパルス幅Pdr0は、Pdr0=T×Dr0で得られ、デューティ比Dr1におけるパルス幅Pdr1は、Pdr1=T×Dr1で得られ、デューティ比Dr2におけるパルス幅Pdr2は、Pdr2=T×Dr2で得られ、デューティ比Dr3におけるパルス幅Pdr3は、Pdr3=T×Dr3で得られる。
従って、補正処理部CALによるデューティ比Drの変更は、パルス信号PWMの周期がTで一定であれば、パルス信号PWMのパルス幅の変更と等価である。そこで、以下の説明においては、上記デューティ比Drの変更をパルス幅の変更として説明し、その変更前のデューティ比Drに対応するパルス幅をP、変更後のパルス幅をPとして説明する。
ここで、入力信号がパルス信号PWMであり、そのパルス幅がPからPへステップ状に変化した際の出力電圧Vo、すなわち直流電圧Vvfの応答は、式(3)とほぼ同等となる。従って、
Vo(t)={Vcc×P/T}+{Vcc×(P−P)/T}×{1−exp(t/τ)} ・・・(4)
と表すことができる。
ここで、Tはパルス信号PWMの周期、Vccはパルス信号PWMがハイレベルのときの電圧である。すなわち、ローパスフィルタから出力される直流電圧をV(=Vcc×P/T)からV(=Vcc×P/T)に変化させるべく、パルス幅をPからPに変化させても、実際に出力電圧が変化するには時定数τに応じた遅れが生じる。
そこで、補正処理部CAL’は、デューティ比Drを変更する際、すなわちパルス信号PWMのパルス幅を変更する際、以下のようにパルス幅の変更を行うことで、直流電圧Vvfの応答時間を短縮するようにしている。
図10(a)、図10(b)は、補正処理部CAL’によるパルス幅の変更方法を説明するための説明図である。図10(a)、図10(b)の横軸は時間を示している。図10(a)の縦軸は、パルス信号PWMのパルス幅を示している。図10(b)の縦軸は電圧を示している。
また、図10(b)において、グラフG1は、ローパスフィルタLPFから出力される直流電圧Vvfを示している。グラフG2は直流電圧Vvfの制御目標値、すなわち時定数τによる遅延が無かった場合に図10(a)に示すパルス幅のパルス信号PWMから得られるはずの電圧値を示している。グラフG3は、時間t=0において、もし仮にパルス幅をPからPに直接変化させたとした場合の、直流電圧Vvfの電圧値を示している。グラフG4は、時間t=0において、もし仮に時間t以後もパルス幅をPのまま維持した場合の、直流電圧Vvfの電圧値を示している。
まず、初期状態において、パルス幅はPにされており、可変容量コンデンサVCに印加されている直流電圧Vvfは、Vになっている。そして、補正処理部CALは、時間t=0において、可変容量コンデンサVCに印加する直流電圧Vvfの制御目標値をVからVに変化させるべく、パルス幅をPからPに変化させる。
ここで、パルス幅Pは、P<Pの場合はP<Pを満足し、P>Pの場合はP>Pを満足するパルス幅である。このようにPを設定すると、可変容量コンデンサVCに印加される直流電圧Vvfは、式(4)に従って電圧V(=Vcc×P/T)に近づいていく。その後、補正処理部CALは、時間t=tにおいて、パルス幅をPからPに変更する。そうすると、時間t以降の領域において、直流電圧Vvfは電圧Vに漸近する。
この場合、パルス幅P及び時間tを適切に設定すると、単に時間t=0においてパルス幅をPから直接Pに変化させた場合と比べて、直流電圧Vvfが電圧Vに収束する速度が速くなる。ここで、パルス幅Pは第4デューティ比Dに対応し、パルス幅Pは第5デューティ比Dに対応し、パルス幅Pは第6デューティ比Dに対応している。また、時間tは、維持時間に相当している。
例えばP=C×(P−P)−P
(ただし、Cは定数であり、時間t=0.5τのときCの最適値は2.54、時間t=τのときCの最適値は1.58、時間t=2τのときCの最適値は1.16である)
を満足するようなパルス幅Pを設定することにより、時間τのときのVvfである直流電圧Vvf(τ)≒Vとなるので、効果的に収束速度を速めることができる。
また、補正処理部CALは、例えば、V>VのときはP=0と設定し、V<VのときはP=Tと設定してもよい。この場合、式(4)においてパルス幅PをPに置き換えた下記の式(5)を満足するような時間tを、時間tとして設定することで、直流電圧Vvfを電圧Vに収束させる速度を最も効果的に速めることができる。
={Vcc×P/T}+{Vcc×(P−P)/T}×{1−exp(t/τ)} ・・・(5)
このように構成された無線受信回路2は、局部発振器22の発振周波数を補正する際に、直流電圧Vvfの応答速度を速めて発振周波数の補正にかかる時間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係る無線受信回路を用いたスイッチ装置と、送信機とを備えた負荷制御システムを示す説明図である。 図1に示すスイッチ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2に示す無線受信回路の構成の一例を示すブロック図である。 温度関係情報の初期設定方法の一例を示すフローチャートである。 対応関係情報の初期設定方法の一例を示すフローチャートである。 デューティ比と周波数変換電圧との関係を表す一次関数を、デューティ比と周波数変換電圧とを座標軸とする直交座標平面上に表した直線を示すグラフである。 図3に示す無線受信回路の動作の一例を示すフローチャートである。 ステップST17におけるデューティ比の取得方法を説明するための説明図である。 時定数τのローパスフィルタのステップ応答を示す説明図である。 補正処理部によるパルス幅の変更方法を説明するための説明図である。 背景技術に係る無線受信器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 スイッチ装置
2 無線受信回路
10 操作ハンドル
11 スイッチング素子
12 スイッチ制御部
21 制御部
22 局部発振器
23 並列共振回路
24 出力回路
211 記憶部
AD アナログデジタルコンバータ
ANT アンテナ
C1,C2,C3,C4,C5,C6 コンデンサ
CAL 補正処理部
DMOD 復調部
Dr0 基準デューティ比
Dr,Dr1,Dr2 デューティ比
IF0 設計中心値
FV 周波数/電圧変換回路
IF−AMP IFアンプ
IF−FLT IFフィルタ
L インダクタ
LD 照明負荷
LNA 低雑音増幅器
LPF ローパスフィルタ
MIX ミキサ
PWM パルス信号生成部
RF 高周波フィルタ
S1 局部発振信号
S2 受信信号
S3 IF信号
T 温度
TS 温度センサ
VC 可変容量コンデンサ
Vcc 直流電源電圧
Vfv 周波数変換電圧
Vfv0 基準周波数電圧
Vfv0’ 目標周波数電圧
Vvf 直流電圧

Claims (9)

  1. 無線信号を受信する受信部と、
    局部発振周波数の発振信号を生成すると共に、所定の制御電圧に応じて前記発振信号の周波数を変化させる局部発振器と、
    前記受信部によって取得された受信信号と前記局部発振器によって生成された発振信号とを混合し、前記受信信号を中間周波数に変換して中間周波数信号を生成する混合部と、
    前記中間周波数信号に基づく信号を復調する復調部と、
    前記中間周波数信号に基づく信号の周波数を検出する周波数検出部と、
    所定のデューティ比のパルス信号を生成するパルス信号生成部と、
    前記パルス信号生成部によって生成されたパルス信号を平滑することにより、前記制御電圧を生成する平滑部と、
    前記受信部によって予め設定された基準周波数の無線信号が受信された場合に前記周波数検出部によって検出される周波数と前記デューティ比との対応関係を示す対応関係情報を、予め記憶する対応関係記憶部と、
    前記受信部によって前記無線信号が受信されたとき、前記周波数検出部によって検出される周波数と、前記対応関係記憶部に記憶されている対応関係情報とに基づいて前記パルス信号生成部で用いられる前記デューティ比を設定することにより、前記局部発振器で生成される発振信号の周波数を補正する補正処理部と
    を備えることを特徴とする無線受信回路。
  2. 前記対応関係情報は、一次関数で近似できる情報であり、
    前記補正処理部は、
    前記デューティ比が第1デューティ比に設定されているときに前記受信部によって前記無線信号が受信された場合、前記対応関係情報によって前記第1デューティ比と対応付けられている目標周波数と、前記周波数検出部で検出された第1周波数との差を前記一次関数で近似された前記対応関係情報の傾きで除して得られた値だけ、前記第1デューティ比を変化させて得られる第2デューティ比を、前記パルス信号生成部における新たなデューティ比として設定することにより、前記補正を実行すること
    を特徴とする請求項1記載の無線受信回路。
  3. 前記補正処理部は、
    前記補正を実行する際に、前記デューティ比と前記周波数とを座標軸とする座標平面上で、前記第1デューティ比と前記第1周波数とで示される第1座標を通り、かつ前記対応関係情報と等しい傾きを有する一次関数で表される第1補正対応情報を生成し、
    再び補正を実行する際に、前記デューティ比が前記第2デューティ比に設定されている状態で前記受信部によって前記無線信号が受信された場合、前記周波数検出部で検出される第2周波数と前記第2デューティ比とで示される第2座標と、前記第1座標とを通る一次関数で表される第2補正対応情報を生成し、前記目標周波数と前記第2周波数との差を、前記第2補正対応情報を表す一次関数の傾きで除して得られる値だけ、前記第2デューティ比を変化させて得られる第3デューティ比を、前記パルス信号生成部における新たなデューティ比として設定することにより、前記補正を実行すること
    を特徴とする請求項2記載の無線受信回路。
  4. 温度を検出する温度検出部と、
    温度の変化に対応した、前記局部発振器により生成される前記発振信号の周波数の変化量を示す温度関係情報を予め記憶する温度関係記憶部とをさらに備え、
    前記補正処理部は、さらに、
    前記温度関係記憶部に記憶されている温度関係情報に基づいて、前記温度検出部によって検出された温度に対応する前記発振信号の周波数の変化量を取得し、当該周波数の変化量を相殺するように前記パルス信号生成部に設定されるデューティ比を調節すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線受信回路。
  5. 前記補正処理部は、
    前記パルス信号生成部に設定されているデューティ比を、第4デューティ比から、当該第4デューティ比より大きい第5デューティ比へ増大させるとき、前記第4デューティ比から前記第5デューティ比より大きい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、前記第5デューティ比に変化させること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線受信回路。
  6. 前記補正処理部は、
    前記パルス信号生成部に設定されているデューティ比を、第4デューティ比から、当該第4デューティ比より小さい第5デューティ比へ減少させるとき、前記第4デューティ比から前記第5デューティ比より小さい第6デューティ比に変化させ、所定の維持時間だけ当該第6デューティ比を維持した後、前記第5デューティ比に変化させること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線受信回路。
  7. 前記維持時間は、前記平滑部の時定数の0.5〜2.0倍の範囲内であり、
    前記第6デューティ比は、下記の式(1)を満たすこと
    (第6デューティ比)=C×{(第5デューティ比)−(第4デューティ比)}−(第4デューティ比) ・・・(1)
    但し、Cは、1.1〜2.6の定数
    を特徴とする請求項5記載の無線受信回路。
  8. 前記第5デューティ比に対応する前記制御電圧をV、前記パルス信号のハイレベルの電圧をVcc、前記パルス信号の周期をT、前記第4デューティ比に対応する前記パルス信号のパルス幅をP、前記第6デューティ比に対応するパルス幅をP、前記平滑部の時定数をτとするとき、下記の式(2)を満たすように、前記維持時間tが設定されていること
    ={Vcc×P/T}+{Vcc×(P−P)/T}×{1−exp(t/τ)} ・・・(2)
    を特徴とする請求項5又は6記載の無線受信回路。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の無線受信回路と、
    操作ハンドルと、
    負荷への給電経路を開閉するスイッチング素子と、
    前記無線受信回路における前記復調部により復調された信号、及び前記操作ハンドルにより受け付けられた操作に応じて、前記開閉部を開閉させるスイッチ制御部と
    を備えることを特徴とするスイッチ装置。
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