JP2009283700A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料台外周カバー内に該カバーを加熱および冷却する加熱機構および冷却機構を配置し、試料台外周カバーを試料の温度とは独立に高速に温度調整する。
【解決手段】真空処理室と、該真空処理室内に配置された試料台1と、前記真空処理室に処理ガスを導入するガス導入手段を備え、前記真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成し、生成したプラズマにより前記試料台上に配置した試料2にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記試料台は、載置する試料よりも大径の試料台基台部1aと該試料台基台部上に所定高さ突出して形成した前記試料よりも小径の試料載置部1bと、前記試料台基台部上に突出して形成された試料載置部の外周および前記試料台基台部の外周をリング状に被覆する外周カバー3を備え、前記外周カバーの前記試料載置部の外周部分には、外周カバーを冷却するための冷却機構5および外周カバーを加熱するための加熱機構4を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置に係り、特に試料を均一に加工することのできる試料台を備えたプラズマ処理装置に関する。
半導体処理の分野では、ウエハ上に形成される微細構造について、ウエハ面内での均一な加工が求められている。加工の均一性は、プラズマ密度分布、あるいはウエハの面内における温度分布などを調整することで改善されてきた。
特許文献1には、試料台の外周を被覆する試料台外周カバー(フォーカスリング)内に配管を設置し、該配管内に液体の媒体を流すことで、試料台外周カバーを冷却して、温度調節するエッチング装置が開示されている。この装置では、前記液体の媒体を冷却するチラーによって媒体の温度を設定し、これにより試料台外周カバーの温度が調整される。
特開平11−330047号公報
近年の半導体加工では、各種の材料からなる多数の層に対してそれぞれ加工条件を切り替えて処理が施される。プラズマエッチングの場合は、エッチング処理の条件(例えばプラズマの励起パワー、使用ガスの種類またその混合比、ガス圧力、バイアス出力、電極あるいはリアクタ壁等の温度設定等)が変更される。このとき、ウエハ面内における加工をナノメートルないしサブナノメートルのオーダーで均一化するためには、試料台外周カバーの温度を各加工ステップにおいて最適となるよう設定する必要がある。また、各加工ステップの処理時間は数秒から数分であるので、高速に試料台外周カバーの温度を調節する必要がある。
ところで、一般的なチラーによる冷媒自体の温度変更の速度は1分間に2℃から5℃程度である。しかし、チラーに、電極や試料台外周カバー等の負荷を接続し、実際に加工処理を行うとその負荷の温度変化は1分間に0.1℃から0.001℃程度まで落ち込むことがある。特に負荷が試料台外周カバーの場合は、熱伝導率の低い材料が用いられるため、その表面の温度の調整速度は著しく遅くなる。
このため、多数の加工ステップに対応しながらウエハ外周部での加工を均一にするためには、試料台外周カバー部の温度を高速に変更することが求められる。
また、最近の半導体デバイスには多種の新材料、例えば高誘電率材料や磁性体材料等の難エッチング性の材料が使用される。難エッチング性の材料は、その蒸気圧が非常に高く、また反応性に乏しく、常温付近ではエッチング速度が非常に遅くエッチングが困難である。このため、これらの難エッチング性の材料をエッチングするには、ウエハ温度を100℃から500℃の高温に設定しなければならない。
このような高温の条件においてウエハに均一な処理を施すためには、試料台外周カバーを液体媒体による加熱の上限を超える温度に設定する必要が生じる。さらに、加工処理後における試料台外周カバー部のクリーニング処理においても、試料台外周カバーの表面を高温に加熱しなければならない。
また、近年では、ウエハの大口径化と半導体加工装置や設備の高コスト化に対応するため歩留まりの向上が求められ、また、均一な加工、特にウエハ外周部における微細構造の均一性について更なる向上が求められている。
一般的に、微細パターンの加工形状はウエハ外周部分で大きく変化する。例えば、ウエハの中心部分では入射する各粒子の割合や速度分布(角度分布とエネルギー分布)は均一になりやすいのに対し、ウエハの外周部分では前記粒子の種類や分布は不均一になりやすいからである。また、ウエハと試料台の外周を被覆する試料台外周カバー間での材質の違いあるいは温度の違いがある場合、それらの違いによりウエハの外周付近における各種ラジカルの分布は不均一になる。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、試料台外周カバー内に該カバーを加熱および冷却する加熱機構および冷却機構を配置し、試料台外周カバーを試料の温度とは独立に、かつ高速に温度調整することのできるプラズマ処理装置を提供するものである。
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
真空処理室と、該真空処理室内に配置された試料台と、前記真空処理室に処理ガスを導入するガス導入手段を備え、前記真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成し、生成したプラズマにより前記試料台上に配置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記試料台は、載置する試料よりも大径の試料台基台部と該試料台基台部上に所定高さ突出して形成した前記試料よりも小径の試料載置部と、前記試料台基台部上に突出して形成された試料載置部の外周および前記試料台基台部の外周をリング状に被覆する外周カバーを備え、前記外周カバーの前記試料載置部の外周部分には、外周カバーを冷却するための冷却機構および外周カバーを加熱するための加熱機構を備えた。
本発明は、以上の構成を備えるため、試料台外周カバーを試料の温度とは独立にかつ高速に温度調整することができる。
以下、最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかるプラズマ処理装置を示す図である。この装置は試料(ウエハ)を支持し処理するための下部電極として試料台1と試料台外周カバー3を備える。試料台外周カバー3は、その内部に加熱機構4と冷却機構5を備える。
加熱機構4としては、シーズヒータあるいは溶射ヒータ等のヒータを用いることができる。冷却機構5としては、液体冷却用の流路を設け該流路に冷媒を流す等の形式の冷却機構を用いることができる。
また、プラズマ処理装置は、平板電極、磁場生成用コイル、マイクロ波の導波路等の図示しないプラズマ生成手段と処理壁10を備えており、試料台1の周囲の空間にプラズマを生成する。試料2は試料台1の上に設置され、静電チャックやクランプ等を用いて固定される。試料台1は、その内部に、前記加熱機構4及び冷却機構5と同様な加熱機構及び冷却機構を備えることで、その温度は調節される。
試料2と試料台1の境界にはヘリウム等の伝熱ガスを流して試料2と試料台1の間の熱伝達を促進することで試料2の温度が調節される。試料台外周カバー1は、その下にある試料台1の上に(試料台外周カバー1とその下にある試料台1間に伝熱ガスを供給することなく)単に置かれているだけであり、その重力及び試料台との摩擦により所定位置に保持されている。
前記試料台1は、載置する試料よりも大径の試料台基台部1aと該試料台基台部1a上に所定高さ突出して形成した前記試料2よりも小径の試料載置部1bを備える。また、前記試料台基台部1aの上面に突出して形成された試料載置部1bの外周および前記試料台基台部1aの外周には、上述したようにそれらをリング状に被覆する外周カバー3を備える。
試料2は、試料台外周カバー3の表面に達するように、試料載置部1bの上に設置され固定される。これは試料台1と静電チャックをプラズマの侵食から守るためである。一般的に、試料台外周カバー3の上に位置する試料2の外周部分の半径方向長さは1mmから10mm程度である。
試料2が試料台外周カバー3の一部の上に位置し、かつ試料台外周カバー3を高温に加熱して使用する場合には、試料台外周カバー3が熱膨張して試料を持ち上げてしまわないように、試料台外周カバー3と試料2との間に十分な隙間が与えておくことが必要である。 なお、この間隙は、試料の裏面からの微粒子の放出あるいは試料台と試料台に備えられている静電チャックへのプラズマによる侵食を防ぐため、外周カバー3の熱膨張によって試料2を持ち上げることがない長さを持った上で、できるだけ狭い方が良い。
試料2より外側の試料台外周カバー3の表面の高さと形状は任意であるが、試料2の裏面へのプラズマの侵食を防ぎ、試料2の外周部でのプラズマを均一にすることを考慮すると、試料台外周カバー3の外周部の表面は試料2より高くする方が良い。試料台外周カバー3の外周部の表面を試料2より高くする場合には、試料2が熱膨張によって試料台外周カバーに接触し試料が持ち上がってしまうことと、試料の裏面へのプラズマの侵食を防ぐことを考慮して、試料2の側面と試料台外周カバー3の間にも必要最小限の隙間を設定するのが好ましい。
試料台外周カバー3は、プラズマからの入熱と、加熱機構4および冷却機構5から伝達される熱衝撃より発生する応力に耐える必要がある。さらに試料台1と試料台外周カバー3の熱による膨張と収縮により、試料台1と試料台外周カバー3の間で応力が発生する場合には、その応力に耐えうる材料を試料台1と試料台外周カバー3に用いるか、試料台1と試料台外周カバー3の間に隙間を設けておくべきである。
一般的に試料台外周カバーには酸化ケイ素やアルミナ等の絶縁性材料が用いられる。絶縁性材料は熱伝導率が低く、このため、温度調整の時定数が非常に長くなる。しかしながら、本実施形態では、プラズマに曝される試料台外周カバー3の表面付近の試料台外周カバー内部に加熱機構4および冷却機構5を設ける。このため、試料台外周カバー3の表面の温度を高速に調節することができる。
また、試料台外周カバー3と試料台1との間の熱の移動は小さいので、試料台外周カバー3の熱が試料台1を通して試料に伝達して影響を与えることはほとんどない。また、試料2あるいは試料台1の熱が試料台外周カバー3に伝達して影響を与えることもほとんどない。このため、試料2と試料台外周カバー3とは、温度を独立に調節することができる。また、試料裏面のヘリウムガスの圧力を調整すること、および試料台1の温度を調節することにより試料2の温度を均一または所望の分布としながら、試料2と試料台外周カバー3が所望の温度差を持つように調節することができる。
さらに、加熱機構4と冷却機構5の出力を制御することによって、より高速に試料台外周カバー3の温度を調節することができ、さらに所望の温度で安定化させることができる。 試料台外周カバー1は試料台外周カバーの温度を計測する図示しない計測部を備えており、該計測部により計測された温度を用いて加熱機構および冷却機構についてフィードバック制御等を行うことで、試料台外周カバー1の温度の調節を行うことができる。
図2,3は、横軸を電極の径方向とし、試料台外周カバー表面の温度Tsを変化させたときのラジカル分布の変化とCD値の変化の概要を示す図である。
前述のように、試料面内における微細パターンの均一な加工の実現には、その加工に合わせた最適なラジカル分布を実現する必要がある。
図2に示すように、試料台外周カバーの温度を変更することでその表面温度に対応したラジカル分布を実現することができる。例えば、図3のTs=50℃のときのCD値の径方向分布に示されるように、試料台外周カバーの温度を50℃に調節することで試料面内のCD値を均一化することができる。
ここで、本実施形態にかかる試料台外周カバー3の温度調節の機能について説明する。図4ないし図7は、加熱機構4としてヒータ(電熱ヒータ)を用い、冷却機構5として冷媒用流路を用いた場合の試料処理中における各部の温度変化を示したものである。
図4および図6は冷却機構のみを使用して温度を調節した場合、図5および図7は冷却機構と加熱機構の両方を使用して温度を設定した場合である。また図4および図5は試料処理を開始した場合であり、図6および図7は試料処理中にステップ切り替えをした場合の温度変化である。
図4に示すように、冷媒のみで試料台外周カバー表面の温度を一定に調整する場合にはプラズマからの入熱によって、試料台外周カバー表面の温度は徐々に上昇する。一方、図5に示すように、ヒータと冷媒の両方を用いて一定温度に調整する場合には、プラズマからの入熱に対応してヒータの出力を抑えることで、設定した温度に安定させることができる。
ヒータによる試料台外周カバーの加熱機構は、ヒータ自身が試料台外周カバーに熱的に結合した直接的な加熱であり、その発熱量はヒータへ供給する電力に比例する。さらにヒータの発熱部の熱容量が小さいために、供給電力の増減に対するヒータ温度の応答性は非常に速く、例えばヒータ自身の温度は一秒間あたり100度以上の昇温が容易に可能である。
一方、チラーによる冷却は、チラー内部の冷却源で液体媒体の熱を奪いその冷媒によって試料台外周カバーの熱を奪うという冷媒を用いた間接的な冷却方式である。さらに冷媒の熱容量はヒータの熱容量に比べ非常に大きいため、温度制御の応答性はゆるやかとなる。このため、試料台外周カバーに加熱機構と冷却機構を設け、そのいずれか(もしくは両方)を温度調整の応答性の高い構造とし、両者の出力の制御を行うことで、試料処理中の試料台外周カバーの温度を高速に所望の温度に設定でき、プラズマからの入熱を相殺しながら設定温度に安定させることができる。
なお、プラズマからの熱を除去するために冷媒の温度を下げて使用する場合は、試料台外周カバー部の温度の応答性は前述のチラーの冷却速度に律束される。チラーの冷却に関する応答性は前述のようにヒータに比べて非常に遅いため、温度を設定温度に保つための調整は困難となる。
図6および図7はエッチング条件の異なる2つの加工ステップ間で温度を変更する場合を示す。継続期間が数秒から数分間である各加工ステップに対応して、試料台外周カバーの温度を応答性よく調節するためには、図7に示すように、ヒータ等の加熱機構と液体冷却等による冷却機構の2つを設け、その両者の温度を制御することが好ましい。これにより、加工中の各ステップに最適な温度を提供し、その最適温度で安定させることができる。また、試料処理とクリーニング処理の切り換え時等においても、それぞれの処理に対して最適な温度に設定することもできる。
さらに難エッチング性の材料の加工時に要求される高温領域においても、高速な温度調節を行うことが可能であり、難エッチング性の材料が試料台外周カバー表面に堆積した場合のクリーニングも効率的に行うことができる。
なお、試料台外周カバー材3の材料としては、任意の絶縁体を用いることができる。石英等の熱膨張率の小さく熱衝撃に強い材料を用いることにより、試料台外周カバーの膨張と収縮を抑えることができる。
また、試料台外周カバー3の材料として任意の金属や半導体を用いることができる。この場合は試料台へ印加されるバイアスパワーを試料台外周カバー3を通してプラズマへ結合することができる。また金属材料を用いることで、試料台外周カバー3の加工が容易となりコストを抑えることができる。さらに後述するように、試料台外周カバー3と試料台1の間に絶縁部材を配置することにより、試料台外周カバー3を通してプラズマに結合するバイアス出力を調節することができる。
さらに、試料台外周カバー3の材料として、任意の金属や半導体にめっきをしたり、あるいは溶射等による絶縁膜を被覆したものとすることができる。この場合は、導電性材料の母材と絶縁膜の熱膨張係数の違いによって起こる絶縁膜のひび割れや剥離に耐えられる範囲内で温度を調節する必要がある。このような場合には、前記絶縁膜はプラズマへの暴露に耐えられる組成とするのが好ましい。また、試料台外周カバー3の表面を研磨して平滑化することにより、試料処理中に試料台外周カバー3の表面にできる堆積膜や試料台外周カバー3から放出される微粒子を少なくすることができる。
図8ないし図15は、他の実施形態を説明する図である。
図8は、試料台外周カバー3内に加熱機構4および冷却機構5を配置した例を示す。加熱機構4および冷却機構5は、試料台外周カバー3の内部において、任意の大きさ、形状、方向とすることができる。さらに加熱機構4および冷却機構5は試料台外周カバー3の内部において、それぞれ規則的または不規則に蛇行した形で埋設することができる。
図9は、試料台外周カバー3内に冷却機構5として、冷媒を流すための配管6を埋設した例を示す図である。冷却機構5の配管6は、配管と試料台外周カバー3間は熱の伝導を促進するために、溶着あるいはエラストマー接着剤を用いて接着するのが好ましい。
図10は、試料台外周カバー3内に複数の加熱機構7と複数の冷却機構8を設けた例を示す図である。複数の冷却機構を構成する複数の配管はそれぞれ独立して形成するか、または試料台外周カバーの任意の箇所でその一部または全部を直列または並列に接続して構成することができる。複数の加熱機構を構成するヒータについても同様に構成することができる。
図11は、試料台外周カバーを分割して構成した例を示す図である。図に示すように、試料台外周カバー3は上部試料台外周カバー3a、下部試料台外周カバー3bに分割され、上部試料台外周カバー3a内に加熱機構4を配置し、下部試料台外周カバー3b内に冷却機構および静電チャック用の電極9を設ける。
この例では、上下に分割した試料台外周カバーの間の熱の伝導を促進するために、下部試料台外周カバー3b内に静電チャック用電極を配置し、静電吸着力により上下の外周カバーを吸着固定する。なお、上下に分割した試料台外周カバーの間にガスを流して両者間の熱の伝導を促進させることができる。
この例では、プラズマに曝される上部試料台外周カバー3aはプラズマによる侵食に耐える材料で構成する必要があるが、下部試料台外周カバー3bはプラズマに曝されることが少ないことから、プラズマによる侵食に弱い材料を用いることができる。
図12は、試料台外周カバー3の表面にシールド12を配置した例を示す図である。この例では、さらに、試料台外周カバー3内に配置した静電チャック用電極9により試料台外周カバー3とシールド12を吸着固定する。なお、熱の伝導を促進するために試料台外周カバー3とシールド12の間にガスを流して両者間の熱の伝導を促進させることができる。なお、シールド12は加熱機構や冷却機構を持たないため、シールド12がプラズマによって侵食され劣化した場合等において簡易に交換することができる。
図13は、試料台外周カバー3と試料台1の間に絶縁部材13を備える例を示す図である。試料台外周カバー3として導電性材料または導電性材料表面に絶縁膜を備えるものを用いた場合においては、前記絶縁部材7を配置することにより、試料台1に印加されるバイアスパワーの試料台外周カバー3への結合を遮断また減衰させることができる。
図14は、前記試料台上部と向かい合う前記外周カバーの面に、外周カバーを冷却するための冷却機構および外周カバーを加熱するための加熱機構を熱的に接触させながら固定した例を示す図である。この例では、試料台外周カバー3は試料台の上に単に置かれているため、前述のように試料2とは独立して試料台外周カバー3の温度を調節することができる。
図15は、試料台外周カバーを分割して構成した例を示す図である。図に示すように、試料台外周カバー3は上部試料台外周カバー3a、下部試料台外周カバー3bに分割され、上部試料台外周カバー3a内に加熱機構4を配置し、上部および下部試料台外周カバーの接合部に冷却機構5を構成する溝を配置する。
上部試料台外周カバー3aと下部試料台外周カバー3bの間に形成された冷却機構5を構成する溝はOリング17およびネジ16によってシールされている。加熱機構4は上部試料台外周カバー3aまたは下部試料台外周カバー3bのいずれかに埋設することができる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、試料台外周カバーの温度を試料の温度と独立して調整でき、かつ所望の設定温度へ高速に調節でき、その設定温度で安定させることができる。これにより、ウエハ処理中における各ステップに最適なラジカル分布を実現することができるため、ウエハ上の微細パターンの加工において、その面内分布を試料の中央部から外周部にいたるまで均一化できる。さらに難エッチング性材料の加工あるいはプラズマクリーニング処理に求められる高温雰囲気中にておいも、同様の効果を得ることができる。このため処理チャンバのクリーニング処理の短縮化を図り、生産性を向上することができ、難エッチング材料の堆積物のクリーニングも可能となる。
第1の実施形態にかかるプラズマ処理装置を説明する図である。 ラジカル分布の変化とCD値の変化の概要を示す図である。 ラジカル分布の変化とCD値の変化の概要を示す図である。 加熱機構としてヒータを用い、冷却機構として冷媒用流路を用いた場合の試料処理中における各部の温度変化を示した図である。 加熱機構としてヒータを用い、冷却機構として冷媒用流路を用いた場合の試料処理中における各部の温度変化を示した図である。 加熱機構としてヒータを用い、冷却機構として冷媒用流路を用いた場合の試料処理中における各部の温度変化を示した図である。 加熱機構としてヒータを用い、冷却機構として冷媒用流路を用いた場合の試料処理中における各部の温度変化を示した図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 試料台
2 試料
3 試料台外周カバー
3a 上部試料台外周カバー
3b 下部試料台外周カバー
4 加熱機構
5 冷却機構
6 冷却機構用配管
7 複数の加熱機構
8 複数の冷却機構
9 試料台外周カバー用静電チャック電極
10 処理室壁
12 シールド
13 絶縁部材
14 加熱機構
15 冷却機構
16 ネジ
17 Oリング

Claims (8)

  1. 真空処理室と、該真空処理室内に配置された試料台と、前記真空処理室に処理ガスを導入するガス導入手段を備え、前記真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成し、生成したプラズマにより前記試料台上に配置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記試料台は、載置する試料よりも大径の試料台基台部と該試料台基台部上に所定高さ突出して形成した前記試料よりも小径の試料載置部と、
    前記試料台基台部上に突出して形成された試料載置部の外周および前記試料台基台部の外周をリング状に被覆する外周カバーを備え、
    前記外周カバーの前記試料載置部の外周部分には、外周カバーを冷却するための冷却機構および外周カバーを加熱するための加熱機構を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記冷却機構はペルチェ素子を利用した冷却機構であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 真空処理室と、該真空処理室内に配置された試料台と、前記真空処理室に処理ガスを導入するガス導入手段を備え、前記真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成し、生成したプラズマにより前記試料台上に配置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記試料台は、載置する試料よりも大径の試料台本体部と該試料台本体部上に所定高さ突出して形成した前記試料よりも小径の試料載置部と、
    前記試料台本体部上に突出して形成された試料載置部の外周および前記試料台本体部の外周をリング状に被覆する外周カバーを備え、
    前記外周カバーの前記試料載置部の外周部分には、冷媒を流して外周カバーを冷却するための冷媒流路および電力を供給して外周カバーを加熱するためのヒータを備え、前記外周カバーの温度を試料とは独立に調整可能であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記外周カバーの試料載置部の外周部分は上下に分割可能に形成され、その一方に冷媒流路を備え、他方にヒータを備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記外周カバーの試料載置部の外周部部分は上下に分割可能に形成され、その上方の部分にはヒータを備え、下方の部分には冷媒流路および前記上方の部分を静電吸着するための電極を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記外周カバーの外表面には該外表面をプラズマから保護するためのシールド材を配置し、前記外周カバーの内部には前記シールド材を静電吸着するための電極を配置したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  7. 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
    前記試料台本体部の外周および前記試料台本体部上に所定高さ突出して形成した試料載置部外周と外周カバーの間には絶縁材を配置したことを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 真空処理室と、該真空処理室内に配置された試料台と、前記真空処理室に処理ガスを導入するガス導入手段を備え、前記真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成し、生成したプラズマにより前記試料台上に配置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
    前記試料台は、載置する試料よりも大径の試料台本体部と該試料台本体部上に所定高さ突出して形成した前記試料よりも小径の試料載置部と、
    前記試料台本体部上に突出して形成された試料載置部の外周および前記試料台本体部の外周をリング状に被覆する外周カバーを備え、
    前記試料台上部と向かい合う前記外周カバーの面に、外周カバーを冷却するための冷却機構および外周カバーを加熱するための加熱機構を固定したことを特徴とするプラズマ処理装置。
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