JP2009281243A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Takeshi Ueki
毅 植木
Kimitaka Saito
公孝 斎藤
Masatoshi Umasaki
政俊 馬▲崎▼
Toru Saito
徹 齊藤
Kenji Iwahashi
健志 岩橋
Motoki Otani
元希 大谷
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】吸気ポートにデポジットが付着し難くする。
【解決手段】エンジンECUは、吸気系でのオイルの滞留状態を検出するステップ(S110)と、オイルの滞留状態に基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するステップ(S120)と、吸気ポートにオイルが流入すると判定されると(S120にてYES)、吸気ポート噴射用インジェクタ120からの燃料の噴射量を増加するステップ(S130)とを備える、プログラムを実行する。
【選択図】図7

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、吸気ポートに流入したオイルを燃料により洗浄する技術に関する。
従来より、ブローバイガスを吸気系に還元する内燃機関が知られている。ブローバイガスには、内燃機関の潤滑のために用いられるオイルが含まれる。また、吸気ポートには、PM(Particulate Matter)を含む排気ガスが吹き返す場合がある。そのため、ブローバイガスに含まれるオイルがバインダとなって、PMがデポジットとして吸気ポートに付着し得る。デポジットが付着すると、筒内に充填される空気量が減るなどし得る。したがって、デポジットの付着量を低減したり、付着したデポジットをインジェクタから噴射される燃料により洗浄したりすることが望まれる。
特開2001−289097号公報(特許文献1)は、吸気バルブの閉時期が圧縮行程初期に設定され、下死点近傍で燃料が噴射される筒内噴射エンジンを開示する。
この公報に記載の筒内直噴エンジンによれば、下死点近傍で燃料噴射が実行される。これにより、燃料噴射直後のピストンの上昇に伴い筒内を流動する混合気を、開放している吸気バルブと吸気ポートの間の間隙に吹き返すことができる。そのため、混合気の吹き返しにより運ばれてきた燃料により、吸気バルブや吸気ポートに付着している汚れを洗い流し、除去することができる。
特開2001−289097号公報
しかしながら、特開2001−289097号公報に記載の筒内噴射エンジンにおいては、気筒の壁面などに付着していたオイルが、混合気とともに吸気ポートに吹き返し得る。そのため、デポジットが付着し易くなり得る。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、デポジットが吸気ポートに付着し難くすることができる内燃機関の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る内燃機関の制御装置は、吸気系内の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射機構が設けられた内燃機関の制御装置である。この制御装置は、吸気系でのオイルの滞留状態を検出するための検出手段と、吸気系でのオイルの滞留状態に基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するための判定手段と、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、ポート噴射機構からの燃料の噴射量が増加するように制御するための手段とを備える。
この構成によると、吸気系でのオイルの滞留状態が検出される。これにより、デポジットのバインダになり得るオイルの実際の状況を把握することができる。吸気系でのオイルの滞留状態に基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かが判定される。吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、ポート噴射機構からの燃料の噴射量が増加される。これにより、オイルを燃料により吸気ポートから洗い流すことができる。そのため、デポジットが吸気ポートに付着し難くするができる内燃機関の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、判定手段は、吸気系でのオイルの滞留状態に加えて、内燃機関の始動時であるか否か、内燃機関の出力軸回転数が増加しているか否か、内燃機関が搭載された車両の傾きおよび車両の加速度のうちの少なくともいずれか一つに基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するための手段を含む。
この構成によると、吸気系でのオイルの滞留状態に加えて、内燃機関の始動時であるか否か、内燃機関の出力軸回転数が増加しているか否か、内燃機関が搭載された車両の傾きおよび車両の加速度のうちの少なくともいずれか一つに基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するための手段を含む。これにより、吸気系に滞留したオイルが吸気ポートに流入するか否かをより精度よく判定することができる。
第3の発明に係る内燃機関の制御装置は、第1または2の発明の構成に加え、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブが閉じた状態において燃料を噴射するようにポート噴射機構を制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブが閉じた状態において燃料が噴射される。これにより、吸気ポートから気筒内への空気の流れが止められた状態で、燃料を吸気ポートに向けて噴射することができる。そのため、噴射された燃料が吸気ポートに流入したオイルにより長く接触することができる。その結果、より効果的にオイルを吸気ポートから洗い流すことができる。
第4の発明に係る内燃機関の制御装置は、第1または2の発明の構成に加え、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、ポート噴射機構から噴射される燃料の圧力を低減するように制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、ポート噴射機構から噴射される燃料の圧力が低減される。これにより、燃料の噴射時間を長くすることができる。そのため、噴射された燃料が吸気ポートに流入したオイルにより長く接触することができる。その結果、より効果的にオイルを吸気ポートから洗い流すことができる。
第5の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1または2の発明の構成に加え、内燃機関には、吸気バルブが閉じる時期を変更する変更機構が設けられる。制御装置は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブが閉じる時期を下死点よりも前にするように変更機構を制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブが閉じる時期を下死点よりも前にするように変更機構が制御される。これにより、気筒内のピストンが上昇する前に吸気バルブを閉じることができる。そのため、燃料と空気の混合気とともに吸気ポートに吹き返されるオイルの量を低減することができる。その結果、吸気ポートにデポジットが付着し難くすることができる。
第6の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1または2の発明の構成に加え、内燃機関には、吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方の開閉時期を変更する変更機構が設けられる。制御装置は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブおよび排気バルブが同時に開いた状態になる期間が無いように変更機構を制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブおよび排気バルブが同時に開いた状態になる期間、すなわちオーバーラップが無いように、吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方の開閉時期が変更される。これにより、吸気ポートに吹き返される排気ガスの量を低減することができる。そのため、排気ガス中に含まれるPMが吸気ポートに吹き返る量を低減することができる。その結果、吸気ポートにデポジットが付着し難くすることができる。
第7の発明に係る内燃機関の制御装置においては、第1〜6のいずれかの発明の構成に加え、内燃機関には、吸気ガスの一部を吸気ポートに戻す排気ガス再循環機構が設けられる。制御装置は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気ポートに戻す排気ガスの量を低減するように排気ガス再循環機構を制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気ポートに戻される排気ガスの量が低減される。これにより、排気ガスとともに吸気ポートに戻されるPMの量を低減することができる。そのため、吸気ポートにデポジットが付着し難くすることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に、本実施の形態に係るエンジンシステムの概略構成図を示す。なお、図1には、エンジンとして直列4気筒ガソリンエンジンを示すが、本発明はこのようなエンジンに限定されるものではない。
図1に示すように、エンジン10は、4つの気筒112を備える。エンジン10の吸気系は、インテークマニホールド20、サージタンク30、吸気ダクト40、エアクリーナ50などを含む。
各気筒112はインテークマニホールド20を介して共通のサージタンク30に接続されている。サージタンク30は、吸気ダクト40を介してエアクリーナ50に接続され、吸気ダクト40内にはエアフローメータ42が配置されるとともに、電動モータ60によって駆動されるスロットルバルブ70が配置されている。このスロットルバルブ70は、アクセルペダル100とは独立してエンジンECU(Electronic Control Unit)300の出力信号に基づいてその開度が制御される。また、各気筒112は共通のエキゾーストマニホールド80に連結される。エキゾーストマニホールド80は三元触媒コンバータ90に連結されている。
各気筒112に対しては、筒内に向けて燃料を噴射するための筒内噴射用インジェクタ110と、吸気系における吸気ポートに向けて燃料を噴射するための吸気ポート噴射用インジェクタ120とがそれぞれ設けられている。これらインジェクタ110、120はエンジンECU300の出力信号に基づいてそれぞれ制御される。また、各筒内噴射用インジェクタ110は共通の燃料分配管130に接続されており、この燃料分配管130は燃料分配管130に向けて流通可能な逆止弁140を介して、機関駆動式の高圧燃料ポンプ150に接続されている。なお、本実施の形態においては、2つのインジェクタが別個に設けられた内燃機関について説明するが、本発明はこのような内燃機関に限定されない。たとえば、筒内噴射機能と吸気通路噴射機能とを併せ持つような1個のインジェクタを有する内燃機関であってもよい。
図1に示すように、高圧燃料ポンプ150の吐出側は電磁スピル弁152を介して高圧燃料ポンプ150の吸入側に連結されており、この電磁スピル弁152の開度が小さいときほど、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130内に供給される燃料量が増大され、電磁スピル弁152が全開にされると、高圧燃料ポンプ150から燃料分配管130への燃料供給が停止されるように構成されている。なお、電磁スピル弁152はエンジンECU300の出力信号に基づいて制御される。
一方、各吸気ポート噴射用インジェクタ120は、共通する低圧側の燃料分配管160に接続されており、燃料分配管160および高圧燃料ポンプ150は共通の燃料圧レギュレータ170を介して、電動モータ駆動式の低圧燃料ポンプ180に接続されている。さらに、低圧燃料ポンプ180は燃料フィルタ190を介して燃料タンク200に接続されている。
燃料圧レギュレータ170は、エンジンECU300により制御される電磁弁である。低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の燃料圧は、燃料圧レギュレータ170により減圧される。
エンジンECU300は、デジタルコンピュータから構成され、双方向性バス310を介して相互に接続されたROM(Read Only Memory)320、RAM(Random Access Memory)330、CPU(Central Processing Unit)340、入力ポート350および出力ポート360を備えている。
エアフローメータ42は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、このエアフローメータ42の出力電圧は入力ポート350に入力される。エンジン10には、エンジン10の冷却水の温度(水温)に比例した出力電圧を発生する水温センサ400が取付けられ、この水温センサ400の出力電圧は、入力ポート350に入力される。
燃料分配管130には燃料分配管130内の燃料圧に比例した出力電圧を発生する燃料圧センサ410が取付けられ、この燃料圧センサ410の出力電圧は、入力ポート350に入力される。三元触媒コンバータ90上流のエキゾーストマニホールド80には、排気ガス中の酸素濃度に比例した出力電圧を発生する空燃比センサ420が取付けられ、この空燃比センサ420の出力電圧は、入力ポート350に入力される。
空燃比センサ420は、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比に比例した出力電圧を発生する全域空燃比センサ(リニア空燃比センサ)である。なお、空燃比センサ420としては、エンジン10で燃焼された混合気の空燃比が理論空燃比に対してリッチであるかリーンであるかをオン−オフ的に検出するO2センサを用いてもよい。
アクセルペダル100は、アクセルペダル100の踏込み量に比例した出力電圧を発生するアクセル開度センサ430に接続され、アクセル開度センサ430の出力電圧は、入力ポート350に入力される。また、入力ポート350には、エンジン回転数を表わす出力パルスを発生する回転数センサ440が接続されている。エンジンECU300のROM320には、上述のアクセル開度センサ430および回転数センサ440により得られる負荷率(負荷)およびエンジン回転数に基づき、運転状態に対応させて設定されている燃料噴射量の値や機関冷却水温に基づく補正値などが予めマップ化されて記憶されている。
また、スロットルバルブ70の開度(スロットル開度)は、スロットル開度センサ450により検出される。スロットル開度センサ450の出力電圧は、入力ポート350に入力される。
さらに、入力ポート350には、ヨーレートセンサ460から車両の前後、上下ならびに左右方向の加速度を表わす信号が入力される。エンジンECU300は、ヨーレートセンサ460から入力される加速度に基づいて、車両の傾きを算出する。なお、車両の傾きを算出する方法は、周知の一般的な技術を利用すればよいためここではさらなる詳細な説明は繰り返さない。
図2を参照して、エンジン10についてさらに説明する。吸気ダクト40には、PCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブ210を介してブローバイガスが還元される。また、EGR(Exhaust Gas Recirculation)バルブ212を介して、排気ガスの一部が戻される。
吸気ダクト40に還元されるブローバイガスの量は、エンジン回転数NEおよびエンジン10の負荷などに基づいて、PCVバルブ210により制御される。同様に、吸気ダクト40に戻される排気ガス(外部EGR)の量は、エンジン回転数NEおよびエンジン10の負荷などに基づいて、EGRバルブ212により制御される。なお、吸気ダクト40に還元されるブローバイガスの量および戻される排気ガスの量を決定する方法は、公知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
気筒112の頭頂部には、吸気バルブ220および排気バルブ222が設けられる。吸気バルブ220および排気バルブ222の開閉タイミングは、カムからなる可変バルブタイミング機構224により制御される。この可変バルブタイミング機構224は、エンジンECU300により制御される。吸気バルブ220および排気バルブ222の開閉タイミングを決定する方法、すなわち、可変バルブタイミング機構224を制御する方法については、公知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰返さない。
図3を参照して、エンジン10の運転状態に対応させた情報である、筒内噴射用インジェクタ110と吸気ポート噴射用インジェクタ120との噴き分け比率(以下、DI比率rとも記載する。)を表わすマップについて説明する。これらのマップは、エンジンECU300のROM320に記憶される。本実施の形態においては、図2に示すマップに基づいて、筒内噴射用インジェクタ110と吸気ポート噴射用インジェクタ120とで燃料噴射が分担して行なわれる。
図3に示すように、これらのマップは、エンジン10の回転数を横軸にして、負荷率を縦軸にして、筒内噴射用インジェクタ110の分担比率がDI比率rとして百分率で示されている。「DI比率r=100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110からのみ燃料噴射が行なわれる領域であることを意味する。「0%<DI比率r<100%」とは、筒内噴射用インジェクタ110と吸気ポート噴射用インジェクタ120とで燃料噴射が分担して行なわれる領域であることを意味する。
ところで、効率良く筒内に空気を導入するため、吸気バルブ220は、ピストンが上死点に到達する少し前から開かれる場合がある。このとき、図4に示すように、排気ガスが吸気ポートに吹き返す。排気ガスが吸気ポートに吹き返すと、吸気ポートに還元されたブローバイガス中のオイルがバインダとなって、排気ガス内のPMが吸気ポートにデポジットとして堆積する。DI比率rが100%である運転領域においては、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料が無い状態であるので、特にデポジットが吸気ポートに堆積し易い。
そこで、本実施の形態においては、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射された燃料により、吸気ポートに流入したオイルを洗い流す。たとえば、DI比率rを小さくして、すなわち吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料の割合を大きくすることによって、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料を増加して、オイルを洗い流す。
図5を参照して、エンジンECU300の機能について説明する。なお、以下に説明する機能は、ソフトウェアにより実現するようにしてもよく、ハードウェアにより実現するようにしてもよい。
エンジンECU300は、検出部500と、判定部502と、噴射量制御部504と、噴射時期制御部506と、圧力制御部508と、バルブタイミング制御部510と、EGR制御部512を備える。
検出部500は、吸気系でのオイルの滞留状態を検出する。本実施の形態において、オイルの滞留状態とは、ブローバイガスの流れによって吸気系に持ち込まれるオイルの吸気系への付着および溜まりの程度を意味する。吸気系に流入したオイル量は今までの運転履歴から把握でき、オイルの溜まりの程度はエンジンの吸気系の形状から把握できる。
本実施の形態において、検出部500は、たとえば、エンジン回転数、負荷(スロットル開度)および水温などに基づいて、オイルの滞留状態を検出する。なお、吸気系にオイルを検出するセンサを設け、オイルの滞留状態を直接検出するようにしてもよい。
判定部502は、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定する。本願出願人の研究により、エンジン10の始動時および高速運転(高吸気流速)への切り替え時など、吸入空気の流速が早くなる場合に吸気ポートにオイルが流入することが明らかとなった。また、車両の傾斜が大きい場合もしくは旋回時の遠心力が大きい場合にも吸気ポートにオイルが流入することが明らかとなった。
したがって、本実施の形態において、判定部502は、吸気系でのオイルの滞留状態、エンジン10の始動時であるか否か、エンジン回転数が増加しているか否か(高速運転への切り替え時であるか否か)、車両の傾きおよび車両の加速度などに基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定する。
たとえば、吸気系でのオイルの滞留状態、エンジン10の始動時であるか否か、エンジン回転数が増加しているか否か、車両の傾きおよび車両の加速度などに関して定められた条件が満たされると、吸気ポートにオイルが流入すると判定される。
なお、吸気系でのオイルの滞留状態、エンジン10の始動時であるか否か、エンジン回転数が増加しているか否か、車両の傾きおよび車両の加速度のうちの少なくともいずれか一つに基づいて、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するようにしてもよい。
噴射量制御部504は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気ポート噴射用インジェクタ120からの燃料の噴射量が増加するように制御する。より具体的には、DI比率rを小さくして、すなわち吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料の割合を大きくすることによって、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料が増加される。
これにより、吸気ポートに流入したオイルを洗い流すことができる。なお、洗浄力を強くするためには、DI比率rを零にして、吸気ポート噴射用インジェクタ120のみから燃料を噴射するようにすることが好ましい。
噴射時期制御部506は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、図6に示すように、吸気バルブ220が閉じた状態において燃料を噴射するように吸気ポート噴射用インジェクタ120を制御する。
圧力制御部508は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料の圧力を低減するように制御する。より具体的には、低圧燃料ポンプ180から吐出された燃料の圧力が、燃料圧レギュレータ170により低減される。なお、燃料の噴射量の総量は変わらない。すなわち、燃料の圧力が低減されることにより、燃料の噴射時間が長くされる。
バルブタイミング制御部510は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、図6に示すように、排気行程において吸気バルブ220および排気バルブ222が同時に開いた状態になる期間、すなわちオーバーラップが無いように、かつ、吸気バルブ220が下死点(BDC: Bottom Dead Center)よりも前で閉じるように可変バルブタイミング機構224を制御する。
EGR制御部512は、吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、外部EGRの量を低減するようにEGRバルブ212を制御する。
図7を参照して、エンジンECU300が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、ECU1000により実行されるプログラムをCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記録して市場に流通させてもよい。
以下に説明するプログラムは、特に、DI比率rが100%である運転領域において実行される。ただし、プログラムを実行する時期はこれに限らない。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、エンジンECU300は、エンジン10の運転情報を読み込む。たとえば、エンジン回転数、負荷、水温、スロットル開度、車両の傾きおよび加速度などが読み込まれる。
S110にて、エンジンECU300は、吸気系でのオイルの滞留状態を検出する。S120にて、エンジンECU300は、吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定する。吸気ポートにオイルが流入すると判定されると(S120にてYES)、処理はS130に移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS100に戻される。
S130にて、エンジンECU300は、吸気ポート噴射用インジェクタ120からの燃料の噴射量を増加するとともに、吸気バルブ220が閉じた状態において燃料を噴射するように吸気ポート噴射用インジェクタ120を制御する。
S140にて、エンジンECU300は、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料の圧力を低減する。S150にて、エンジンECU300は、吸気バルブ220および排気バルブ222が同時に開いた状態になる期間が無いように、かつ、吸気バルブ220が下死点よりも前で閉じるように可変バルブタイミング機構224を制御する。
S160にて、エンジンECU300は、外部EGRの量を低減するようにEGRバルブ212を制御する。なお、吸気系に流入するPMをより低減するためには、外部EGRの量を零にすることが望ましい。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るエンジンECU300の動作について説明する。
エンジン10の運転中、エンジン10の運転情報が読み込まれる(S100)。読み込まれた情報に基づいて、吸気系でのオイルの滞留状態が検出される(S110)。さらに、吸気ポートにオイルが流入するか否かが判定される(S120にてYES)。
吸気ポートにオイルが流入すると判定されると(S120にてYES)、吸気ポート噴射用インジェクタ120からの燃料の噴射量が増加されるとともに、図8に示すように、吸気バルブ220が閉じた状態において燃料を噴射するように吸気ポート噴射用インジェクタ120が制御される(S130)。
これにより、吸気ポートに流入したオイルを洗い流すことができる。また、吸気バルブ220が閉じた状態において燃料が噴射されることにより、吸気ポートから気筒内への空気の流れが止められた状態で、燃料を吸気ポートに向けて噴射することができる。そのため、噴射された燃料が吸気ポートに流入したオイルにより長く接触することができる。その結果、より効果的にオイルを吸気ポートから洗い流すことができる。
また、吸気ポート噴射用インジェクタ120から噴射される燃料の圧力が低減される(S140)。これにより、燃料の噴射時間を長くすることができる。そのため、噴射された燃料が吸気ポートに流入したオイルにより長く接触することができる。その結果、より効果的にオイルを吸気ポートから洗い流すことができる。
ところで、図9に示すように、排気行程において、吸気バルブ220および排気バルブ222が同時に開いた状態になる期間、すなわちオーバーラップがあると、排気ガス中に含まれるPMが、排気ガスとともに吸気ポートに吹き返され得る。また、図10に示すように、圧縮行程において、吸気バルブ220が開いていると、ピストンの上昇により、燃料と空気の混合気とともにオイルが吸気ポートに吹き返され得る。
そこで、可変バルブタイミング機構224は、吸気バルブ220および排気バルブ222が同時に開いた状態になる期間が無いように、かつ、吸気バルブ220が下死点よりも前で閉じるように制御される(S150)。
これにより、排気ガスが吸気ポートに吹き返される量、すなわち排気ガス中に含まれるPMが吸気ポートに吹き返る量を低減するとともに、ピストンの上昇により燃料と空気の混合気とともに吸気ポートに吹き返されるオイルの量を低減することができる。そのため、吸気ポートにデポジットが付着し難くすることができる。
さらに、吸気系に流入するPMを低減するために、外部EGRの量を低減するようにEGRバルブ212が制御される(S160)。
これらの処理は、図11に示すように、時間T1において吸気ポートにオイルが流入すると判定されてから、時間T2において吸気ポートにオイルが流入すると判定されなくなるまで実行される。これにより、図12に示すように、吸気ポートに流入したオイルを洗浄した場合は、洗浄しない場合に比べて、吸気ポートにおいて生成されるデポジットの量を低減することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
エンジンシステムを示す図(その1)である。 エンジンシステムを示す図(その2)である。 DI比率rを定めたマップを示す図である。 吸気ポートを示す図である。 エンジンECUの機能ブロック図である。 吸気バルブおよび排気バルブのバルブタイミングを示す図である。 エンジンECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 吸気ポート噴射用インジェクタから燃料を噴射した状態を示す図である。 吸気バルブおよび排気バルブがともに開いた状態を示す図である。 下死点において吸気バルブが開いた状態を示す図である。 吸気ポートの推定オイル量を示す図である。 デポジットの生成量を示す図である。
符号の説明
10 エンジン、20 インテークマニホールド、30 サージタンク、40 吸気ダクト、42 エアフローメータ、50 エアクリーナ、60 電動モータ、70 スロットルバルブ、80 エキゾーストマニホールド、90 三元触媒コンバータ、100 アクセルペダル、110 筒内噴射用インジェクタ、112 気筒、120 吸気ポート噴射用インジェクタ、130 燃料分配管、140 逆止弁、150 高圧燃料ポンプ、152 電磁スピル弁、160 燃料分配管、170 燃料圧レギュレータ、180 低圧燃料ポンプ、190 燃料フィルタ、200 燃料タンク、210 PCVバルブ、212 EGRバルブ、220 吸気バルブ、222 排気バルブ、224 可変バルブタイミング機構、300 エンジンECU、400 水温センサ、410 燃料圧センサ、420 空燃比センサ、430 アクセル開度センサ、440 回転数センサ、450 スロットル開度センサ、460 ヨーレートセンサ、500 検出部、502 判定部、504 噴射量制御部、506 噴射時期制御部、508 圧力制御部、510 バルブタイミング制御部、512 EGR制御部。

Claims (7)

  1. 吸気系内の吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射機構が設けられた内燃機関の制御装置であって、
    前記吸気系でのオイルの滞留状態を検出するための検出手段と、
    前記吸気系でのオイルの滞留状態に基づいて、前記吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するための判定手段と、
    前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、前記ポート噴射機構からの燃料の噴射量が増加するように制御するための手段とを備える、内燃機関の制御装置。
  2. 前記判定手段は、前記吸気系でのオイルの滞留状態に加えて、前記内燃機関の始動時であるか否か、前記内燃機関の出力軸回転数が増加しているか否か、前記内燃機関が搭載された車両の傾きおよび前記車両の加速度のうちの少なくともいずれか一つに基づいて、前記吸気ポートにオイルが流入するか否かを判定するための手段を含む、請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、吸気バルブが閉じた状態において燃料を噴射するように前記ポート噴射機構を制御するための手段をさらに備える、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、前記ポート噴射機構から噴射される燃料の圧力を低減するように制御するための手段をさらに備える、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記内燃機関には、吸気バルブが閉じる時期を変更する変更機構が設けられ、
    前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、前記吸気バルブが閉じる時期を下死点よりも前にするように前記変更機構を制御するための手段をさらに備える、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関には、吸気バルブおよび排気バルブのうちの少なくともいずれか一方の開閉時期を変更する変更機構が設けられ、
    前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、前記吸気バルブおよび前記排気バルブが同時に開いた状態になる期間が無いように前記変更機構を制御するための手段をさらに備える、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関には、吸気ガスの一部を前記吸気ポートに戻す排気ガス再循環機構が設けられ、
    前記吸気ポートにオイルが流入すると判定された場合、前記吸気ポートに戻す排気ガスの量を低減するように前記排気ガス再循環機構を制御するための手段をさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012219778A (ja) * 2011-04-13 2012-11-12 Toyota Motor Corp 過給機付き内燃機関の制御装置
JP2019138288A (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 いすゞ自動車株式会社 ブローバイガス還元システム及びブローバイガス還元システムの制御装置

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